JPH11296204A - 多変数プロセス制御システム - Google Patents

多変数プロセス制御システム

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JPH11296204A
JPH11296204A JP9295098A JP9295098A JPH11296204A JP H11296204 A JPH11296204 A JP H11296204A JP 9295098 A JP9295098 A JP 9295098A JP 9295098 A JP9295098 A JP 9295098A JP H11296204 A JPH11296204 A JP H11296204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制御対象プロセスが、制御量,操作量の数が多
い大規模プロセスの場合でも、制御量応答予測結果の評
価区間を長くした上での、運転制約条件を満たした操作
量計算を可能とする。 【解決手段】プロセスの応答特性に基づき、前述の運転
制約条件を比較する制御量応答の予測値を選択抽出し、
操作量計算行う機能をもち、制御対象プロセスが、制御
量,操作量の数が多い大規模プロセスの場合でも、運転
制約条件を満たした操作量計算を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象プロセス
特性を表現する数式モデルを用いて、制御対象プロセス
を最適制御するための多変数プロセス制御システムに係
わり、特に制御量,操作量に関する、多数の運転制約条
件を満たした上で、最適に制御することの可能な、多変
数プロセス制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のプロセス制御では、制御用コンピ
ュータの高い計算性能を活用して、コントローラに、制
御対象プロセスの特性を表わす数式モデルを内臓し、プ
ロセスの出力である制御量の未来変化を予測し、その予
測結果に基づき、プロセスの入力である操作量の最適値
を決定していく、モデル予測制御の実用化が進められて
いる。
【0003】プロセス制御は、なるべく一定の操作量の
下で、制御変数が目標値に追従するように、現時点で加
える操作量を決定するものである。この点について、モ
デル予測制御は、制御変数,操作変数ごとに重み付けを
して、最小の操作量変化で、制御変数の目標値追従を実
行する制御方式である。また、モデル予測制御は、操作
量計算に制御量の未来変化を用いるため、操作量を計算
する時点までのプロセス応答しか用いなかった、従来の
制御方式に比べて、プロセス制御に特有のむだ時間補償
や、プロセス出力の非干渉化制御に効果的な制御方式と
して知られている。
【0004】モデル予測制御では、前述の数式モデルか
ら導いた制御量変化予測式をコントローラに内臓し、過
去のプロセス応答を入力して、プロセス制御量の未来変
化を予測していく。この制御量予測値を受けて、操作量
計算では、制御量の予測値が目標値に追従し、かつ操作
量変化がなるべく少なくなるように、操作量を更新す
る。以上の処理を、制御周期ごとにくりかえす。
【0005】ここで、操作量の更新値を変数とすると、
モデル予測制御に関する評価関数は、「制御量予測値と
目標値との偏差」と「操作量更新値」の二乗和で表現す
ることができる。つまり、モデル予測制御のコントロー
ラは、プロセス予測式と、前述の評価関数の数値計算部
で構成される。モデル予測式の評価関数は、操作量更新
値に関する二次形式で表現できる。このため、モデル予
測制御の評価関数は、二次計画法をはじめとする、数値
最適化手法により解くことができる。
【0006】ところで、プロセス制御では、通常、制御
対象プロセスの各変数に、運転監視上の制約条件を設定
し、この制約範囲内でプロセスを制御する。従来の制御
方式では、操作量計算に上下限リミッターを設定して、
コントローラは制約範囲内の操作量を出力するようにし
ている。
【0007】モデル予測制御では、前記プロセスの制御
変数,操作変数ごとの運転制約条件を、数値最適化計算
での解探索範囲、つまり操作量更新値の探索範囲として
表現し、コントローラに設定することで、前述のプロセ
ス運転制約条件を満たした、最適な操作量を求めること
が可能になる。
【0008】ところで、プロセス制御の対象は、化学プ
ロセスのように、操作変数を変化してから、該プロセス
が反応するまで、長いむだ時間特性がある場合や、該プ
ロセスが整定するまでに長い時間を要する場合が多いと
いった特徴がある。また、制御対象プロセスの制御変
数,操作変数は、一般に複数存在し、プラント規模によ
っては、数十変数におよぶ場合が多い。
【0009】以上のように、整定時間が長く、かつ入出
力変数が多いプロセスを、モデル予測制御の制御対象と
する場合、モデル予測制御の制御特性を十分に発揮する
ためには、プロセス整定時間よりも長く、制御量の未来
変化を予測し、かつ、運転制約条件と予測結果の比較
を、未来にわたり十分な範囲を考慮する必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】プロセス予測計算の結
果を用いて、十分な範囲に渡り、運転制約条件を考慮す
るには、制御量未来変化に関する運転制約条件式を多数
設定し、前述の操作量計算において、操作量更新値の探
索条件として用いることになる。
【0011】ところが、前述の二次計画法をはじめとす
る、多数の制約条件を考慮した数値最適化計算では、最
適化変数の数と制約条件の数により、計算時間が飛躍的
に増大し、その結果、制御用コンピュータにとっては負
荷が大きくなり、ひいてはコンピュータの応答特性にも
影響することになる。
【0012】例えば、制御対象プロセスの入出力数が多
い場合に、制御量予測計算の区間を、十分長くとると、
計算負荷が増大してしまうため、制御量予測区間を、プ
ロセス整定時間に対して短い区間にとるか、制御周期を
長く設定し直すといった必要が生じる。その結果、モデ
ル予測制御の制御特性を十分に引き出すことが難しい場
合が多い。
【0013】本発明の目的は、制御対象プロセスのモデ
ルを用いて、該プロセスの未来値を予測した結果によ
り、最適な操作量を決定する、多変数プロセス制御シス
テムにおいて、制御対象プロセスが、制御量,操作量の
数が多い大規模プロセスの場合でも、予測区間を長く求
めた上で、運転制約条件を満たす操作量を更新可能とす
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する第1
の発明の特徴は、制御対象プロセスの特性を表わす数式
モデルを用いて、制御対象プロセスを最適に制御する、
モデル予測制御機能をもつ多変数プロセス制御システム
において、前記数式モデルを用いて制御量変化を予測す
る機能と、制御特性を表わす評価関数、および制約条件
を、制御対象プロセスの操作量の最適化問題として構築
する機能をもち、前記制御量変化を予測した値から一点
あるいは複数抽出した値が、制御変数の運転制約条件を
満たした上で、かつ、前記評価関数を最適化する操作量
を算出する演算機能を備えることにある。
【0015】この第1の発明によれば、前述のモデル予
測制御を適用する、化学プロセスなどの制御対象プロセ
スは、操作量の変化に対して、制御量は一般に連続的に
変化するので、この特性を利用して、制御対象プロセス
の応答特性データに基づいて、前述の数式モデルによる
制御量の予測値の系列から一点あるいは複数点が、前記
運転制約条件を満たす様に操作量更新値を決定すること
で、制御変数の運転制約条件を満たすことのできる、操
作量更新値を導出することができる。
【0016】上記目的を達成する第2の発明の特徴は、
前記制御量変化の予測した値を、予測開始時刻から時系
列順に、前記制御対象プロセスの特性である、むだ時
間,整定時間、または立ち上り特性などに対応つけて、
選択抽出する機能を具備する、選択的に抽出することに
ある。
【0017】この第2の発明によれば、化学プロセスな
どの制御対象プロセスは、操作量の変化に対して、制御
量は一般に連続的に変化するので、この特性を利用し
て、制御対象プロセスの応答特性データである、むだ時
間,整定時間、または立ち上り特性に基づいて、前述の
数式モデルによる制御量の予測系列を選択抽出し、この
抽出された予測値が、前記運転制約条件を満たす様に操
作量更新値を決定することで、制御計算実行時からプロ
セス整定時間分よりも未来にわたり、制御変数の運転制
約条件を満たした操作量更新値を導出することができ
る。
【0018】上記目的を達成する第3の発明の特徴は、
前述の制御量予測結果の選択抽出点のデータ設定変更
を、制御変数ごとに可能とするデータ設定手段を具備す
ることにある。
【0019】この第3の発明によれば、モデル予測制御
実行時の計算負荷は、一つのコントローラで計算処理す
る制御変数,操作変数の登録数にも依存するため、前述
の制御量予測結果の選択抽出点を、設定変更可能とする
ことで、該プロセスの応答特性だけでなく、コントロー
ラの入出力数に基づき計算負荷を調整することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を、図面
を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例に係わる
多変数プロセス制御システムを適用したプロセス制御系
全体を示す図である。
【0021】図1に示す、プロセス制御系は、本発明の
多変数プロセス制御システム1と制御対象プロセス2に
分けられる。本発明の多変数プロセス制御システム1
は、コントローラデータベース11,予測計算部12,
評価関数設定部13,制約条件選択設定部14、及び操
作量計算部15を、基本的な構成要素とする。コントロ
ーラデータベース11は、制御対象プロセス2の応答特
性を表わす数式モデルを含むモデルデータと、モデル予
測制御の調整パラメタを含むコントローラデータを格納
する。
【0022】予測値計算部12は、制御対象プロセス2
のプロセスデータと前記モデルデータをもとに、制御対
象プロセス2の未来応答を予測する。評価関数設定部1
3は、前記プロセスの予測結果をもとに、操作量更新値
に関するモデル予測制御の評価関数を導出する。制約条
件選択設定部14は、前記プロセスの予測結果をもとに
運転制約条件と比較し、操作量更新値の探索範囲を導出
する。操作量計算部15は、前記評価関数と、操作量更
新値の探索範囲から、数値最適化により、操作量更新値
を計算する機能をもつ。
【0023】制御対象プロセス2は、化学プロセス機器
21,プロセス計測器22,調節バルブ23、およびプ
ロセス計測器24を、基本的な構成要素とする。プロセ
ス計測器22は、化学プロセス機器内部の温度計測、あ
るいは液位計測などに用いる。一方、配管に設置したプ
ロセス計測器24は、配管内の流量計測、あるいは温度
計測などに用いる。調節バルブ23は、配管流量を調節
する機能をもち、例えば原料調節に用いられる。
【0024】なお、本発明のプロセス制御系では、プロ
セス計測点が2点、操作端がバルブ1つといった小規模
な構成となっているが、制御対象プロセスが大規模プロ
セスでも同様の制御系構成をとる。
【0025】次に、本発明の多変数プロセス制御システ
ム1の、予測計算部12について、図1,図2(a),
(b)を用いて説明する。図2(a),(b)は、上が制
御変数のトレンド、下が操作変数のトレンドである。こ
のトレンドは、縦軸がプロセス量の大きさ、横軸が時間
を示す。時間軸では操作量計算を実行している時刻を現
時刻として定義し、ここから右のトレンドは、該プロセ
スの予測トレンドを示す。グラフ中の点線は、該プロセ
スの制御変数,操作変数の運転制約条件の上限値,下限
値を表わす。
【0026】図1の予測計算部12では、コントローラ
データベース11に格納するモデルデータの制御対象プ
ロセスの応答特性を表わす数式モデルを用いて、前記プ
ロセス2の制御量の未来変化を予測する。この数式モデ
ルは、該プロセスの操作変数,外乱変数と、制御変数と
の時間的変化の相関関係を表わすものであり、一般に時
系列モデルなどが相当する。制御量変化の予測計算で
は、該プロセス2の計測データS211,S241から
得た過去のプロセスデータを、前述した数式モデルに代
入して、計測した時刻から先の制御量変化を求めてい
く。
【0027】操作変数の未来変化は、操作量計算部15
が決定するので、予測計算部12では、未来の操作変数
は、現時刻から一定値を保つものと仮定して、いったん
制御量変化を予測する。この予測結果を、該プロセス2
の定常応答予測といい、図2(a),(b)の制御量変化
200がこれに相当する。定常応答予測200は、現時
刻から操作量を一定に保った場合の制御量変化の予測結
果を示す。定常応答予測200は、データS1234と
して、図1の評価関数設定部13、および制約条件選択
設定部14に送られる。
【0028】次に、本発明の多変数プロセス制御システ
ム1の、評価関数設定部13について、図1,図2を用
いて説明する。
【0029】評価関数設定部13では、モデル予測制御
での操作量更新値を決定する場合の評価関数を導出す
る。評価関数は、様々は定義方法があるが、通常、モデ
ル予測制御では、制御対象プロセスに対する操作量更新
値を変数として、
【0030】
【数1】 (制御量予測値−制御量目標値)2+(操作量更新値)2 …(数1) で表わす場合が多い。ここで、二乗は演算を意味する。
【0031】まず第一項を説明する。図1の評価関数設
定部は、図2の前記定常応答予測200に基づき、現時
刻より先の操作量未来変化202に対する制御量未来変
化201を、前記数式モデルを用いて導出する。前記制
御量未来変化201は、予測評価区間にわたり、制御量
目標値と比較される。この偏差を予測偏差といい、モデ
ル予測制御では、この予測偏差を最小にする操作量更新
値を求める。ここで、予測評価区間とは、一回の操作量
計算において、予測偏差を評価する区間のことである。
【0032】次に第二項を説明する。プロセス制御の特
徴として、操作量変化は、なるべく小さい方が、制御対
象プロセスにとって望ましい。図2では、一回の操作量
計算において更新値を決定する区間を予測制御区間とす
る。
【0033】前記評価関数は、二次形式をとるので、以
上の予測偏差と操作量更新値の、各区間に対応する面積
和に相当する。図2では、制御変数トレンドにおける領
域201,操作変数トレンドにおける領域202が相当
する。これら面積は、前述のとおり操作量更新値を変数
とする。
【0034】次に、本発明の多変数プロセス制御システ
ム1の、制約条件選択設定部14について、図1,図
2,図3、および図4(a),(b)を用いて説明する。
【0035】制約条件選択設定部14では、モデル予測
制御での操作量更新値の探索範囲を設定する。プロセス
制御では、一般に、制御変数,操作変数、および操作量
変化率に対して、各々上限値,下限値を設定し、運転監
視を行う。
【0036】図1の制約条件選択設定部14では、該プ
ロセスの定常応答予測200に基づき、前述の評価関数
設定部13と同様に、制御量と操作量の未来変化を、操
作量更新値を未知変数として導出する。また、前述の運
転制約条件は、以下に示すように、不等式条件で記述す
ることができる。
【0037】
【数2】 (運転制約下限値)<(制御量予測値)<(運転制約上限値) (運転制約下限値)<(操作量未来値)<(運転制約上限値) (変化率下限値)<(操作量更新値)<(変化率上限値) …(数2) 以上の不等式は、全て操作量更新値を未知変数として表
現することができることは既に述べた。
【0038】従来の制御方式においても、操作変数に関
する運転制約条件を考慮して、操作量を更新をすること
はできるが、モデル予測制御では、さらに、該プロセス
の制御変数に関する運転制約条件を考慮することができ
る。モデル予測制御の制御特性を発揮するためには、制
御変数に関する制約条件を考慮する範囲は、図2の予測
評価区間と同じに設定し、かつ、制御変数の整定時間程
度は確保することが望ましい。しかし、予測評価区間全
ての制御量予測値の制約条件を考慮すると、前述の操作
量更新値に関する不等式制約条件が膨大な数になるこ
と、また、プロセス制御の対象は、一般に連続系であ
り、時間的に前後の制御変数値間の相関が非常に高い。
【0039】そこで、制約条件選択設定部14では、図
3に示すように、制御対象プロセス2の応答特性に基づ
き、制御量制約条件を選択抽出する。
【0040】図3において、コントローラデータベース
11に格納するモデルデータには、該プロセスの応答特
性データ111を格納する。応答特性データ111は、
該プロセスの操作変数から制御変数への伝達特性を示す
データである。図3では、操作変数をステップ的に変化
させた場合の、制御変数の変化を格納しており、一般に
ステップ応答特性という。プロセス制御の対象となる化
学プロセスなどでは、応答特性データ111に示す特性
をもつ場合が多く、図3に示す選択抽出点314に対応す
る、反応むだ時間,立ち上がり時間、および整定時間な
どで、該プロセスの制御変数に関する、時間変化を把握
することができる。
【0041】選択抽出点314は、操作変数をステップ
変化させた時刻を原点として、反応むだ時間,逆応答最
大値時刻,時定数対応時刻,オーバーシュート最大値時
刻,整定時間、および定常値到達時刻を設定し、さらに
制御周期に応じて、立ち上り変化中の時刻を設定する。
本発明の図3では、選択抽出点314は、一つの制御変
数に対して一つの配列データとして設定する。
【0042】次に、図3の制約条件選択設定部14にお
ける、制御量応答予測の選択抽出処理を、図4(a),
(b)により説明する。図3の選択抽出点データ314
を受け取った、制約条件選択設定部14では、図2
(a),(b)に示す、評価関数設定部12と同様に、操
作量更新値を変数として制御量応答予測を求める。続い
て、制御周期毎に、現時刻を原点0として、選択抽出点
データ314を対応づけ、予測評価区間の制御量応答予
測値を選択的に抽出する。図4の操作量変化に対する、
該プロセスのむだ時間や整定時間に対応した時刻の制御
量応答予測値を抽出している。図4(a),(b)におい
て、選択抽出した制御量応答予測値401は、運転制約
条件上限値、および下限値と比較される。つまり、
【0043】
【数3】 (下限値)<(選択抽出した制御量応答予測値)<(上限値) …(数3) となり、制御量応答予測に関して、必要最小限の不等式
制約条件を定義することができる。
【0044】次に、本発明の多変数プロセス制御システ
ム1の、操作量計算部15について、図1,図2、およ
び図4を用いて説明する。
【0045】操作量計算部15では、前記評価関数設定
部の導出した、モデル予測制御の評価関数S135と、
操作量更新値の探索範囲を表わす不等式制約条件S14
5を受け取り、数値最適化手法により、最適な操作量更
新値を求め、前記制御対象プロセス2に対し出力する。
【0046】前述の評価関数S135は、図2(a),
(b)に示す予測評価区間の予測偏差二乗和201と、
予測制御区間の操作量更新値二乗和202の和に相当す
る。前述の操作量更新値の探索範囲S145は、選択抽
出した制御量応答予測の不等式制約条件と、操作量更新
値の不等式制約条件で構成する。
【0047】本発明の実施例の前記操作量計算部15で
は、前記評価関数S135を、操作量更新値を変数とす
る面積を最小化する問題として、不等式制約条件を考慮
した二次計画問題として処理する。この結果、該プロセ
スの各種運転条件をみたした上で、制御目標値に追従す
るための操作変数が導出される。
【0048】次に、本発明の多変数プロセス制御システ
ム1の、選択抽出点設定部31について、図3,図5を
用いて説明する。
【0049】図3に示した、前述の制御量選択抽出点3
14は、該プロセスの応答特性に応じてデータ設定され
るが、例えば、外気温の変化により、制御対象プロセス
の反応特性が変わり、むだ時間前後や、整定時間付近で
の制御量制約条件を、詳細に評価する必要が生じた場合
や、モデル予測制御で処理している制御変数を、手動制
御や従来の制御方式に戻したりする場合、前述の選択抽
出点を設定変更する必要がある。
【0050】これを解決するために、本発明の図5で
は、選択抽出点設定部31を設けて、本発明の図3の制
約条件選択設定部14に格納された、選択抽出点データ
314を表示し、これらを制御変数ごとにデータ編集可
能とする。データ編集した結果は、選択抽出点データS
3114として、前記制約条件選択設定部14に再度設
定する。前記制約条件選択設定部14における処理は、
本発明の図4と同じである。
【0051】これにより、コントローラデータベース1
1に格納していた前記選択抽出点データ314を、該プ
ロセスの数式モデルを変更することなく、データ設定変
更ができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、制御対象プロセスの運
転制約条件を考慮することが可能な、モデル予測制御機
能を備えた多変数プロセス制御システムにおいて、該プ
ロセスの応答特性に基づき、前述の運転制約条件を比較
する制御量応答の予測値を選択抽出してから、操作量計
算に反映することにより、球解制約条件が少なくなる、
つまり数値最適化問題の規模を小さくすることができる
ので、制御対象プロセスが、制御量,操作量の数が多い
大規模プロセスの場合でも、制御量応答予測結果の評価
区間を長くした上での、運転制約条件を満たした操作量
計算が可能となる。
【0053】さらに、選択抽出点設定部を設けること
で、コントローラデータベースに格納していた前記選択
抽出点データを、該プロセスの数式モデルを変更するこ
となく、データ設定変更ができるので、モデル予測制御
で処理する制御変数,操作変数の登録数が変更し、コン
トローラ規模を大きくした場合でも、計算負荷の調整が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多変数プロセス制御システムの概
略構成図を示す。
【図2】(a)及び(b)は図1に示す本発明による多
変数プロセス制御システムにおけるプロセス応答予測と
モデル予測制御の評価関数設定部の処理の概略特性図を
示す。
【図3】図1に示す本発明による多変数プロセス制御シ
ステムにおける、制御対象プロセスのモデルデータと選
択抽出点の関係を示す。
【図4】(a)及び(b)は図1に示す本発明による多
変数プロセス制御システムにおける予測値計算結果から
制御量応答予測値を選択設定する制約条件選択設定部の
処理概要を示す特性図である。
【図5】図1に示す本発明による多変数プロセス制御シ
ステムにおいて選択抽出点のデータ設定を変更可能とす
るための選択抽出点設定部を具備したシステム構成図を
示す。
【符号の説明】
1…多変数プロセス制御システム、2…制御対象プロセ
ス、3…データ設定部、11…コントローラデータベー
ス、12…予測値計算部、13…評価関数設定部、14
…制約条件選択設定部、15…操作量計算部、21…化
学プロセス機器、22,24…プロセス計測器、23…
調節バルブ、31…選択抽出点設定部、111…モデル
データの一部、314…選択抽出点データ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象プロセスの特性を表わす数式モデ
    ルを用いて、制御対象プロセスを最適に制御するモデル
    予測制御機能をもつ多変数プロセス制御システムにおい
    て、前記数式モデルを用いて制御量変化を予測する機能
    と、モデル予測制御による制御特性を表わす評価関数、
    および運転制約条件を制御対象プロセスの操作量の最適
    化問題として構築する機能をもち、前記制御量変化を予
    測した値から一点あるいは複数抽出した値が、制御変数
    の運転制約条件を満たした上で、かつ、前記評価関数を
    最適化する操作量を算出する演算機能を備えることを特
    徴とする多変数プロセス制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御量変化の予測
    した値を、予測開始時刻から時系列順に、前記制御対象
    プロセスの特性であるむだ時間,整定時間、または立ち
    上り特性などに対応つけて、選択抽出する機能を具備す
    ることを特徴とする請求項1の多変数プロセス制御シス
    テム。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記制御量予測結果の
    選択抽出点のデータ設定変更を、制御変数ごとに可能と
    する、データ設定手段を具備することを特徴とする請求
    項1の多変数プロセス制御システム。
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