JPH11291905A - 転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室 - Google Patents

転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室

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JPH11291905A
JPH11291905A JP9645198A JP9645198A JPH11291905A JP H11291905 A JPH11291905 A JP H11291905A JP 9645198 A JP9645198 A JP 9645198A JP 9645198 A JP9645198 A JP 9645198A JP H11291905 A JPH11291905 A JP H11291905A
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JP
Japan
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bed
convertible
sofa
fixed
movable
Prior art date
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Withdrawn
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JP9645198A
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English (en)
Inventor
豊 ▲吉▼本
Yutaka Yoshimoto
Tokumitsu Tomada
徳光 戸馬田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室に
関し、客室の効率的なスペース活用を図ることができる
ようにする。 【解決手段】 ベッド兼用固定座28とベッド兼用固定
座28に回転可能に取り付けられたベッド兼用背ずり部
15とからなる転換式ソファ・ベッド1と、上部に固定
ベッド部10を有する架台13と架台13上に反転して
積み重ねられてテーブルとして使用される状態および固
定ベッド部10と面一になるように展開されてベッドと
して使用される状態のいずれかに移動可能なテーブル兼
用可動ベッド部11とからなる転換式テーブル・ベッド
2とを、互いに直列に並べる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道用の寝台客車
に用いて好適の、転換式ベッドおよび転換式ベッド付き
客室に関する。
【0002】
【従来の技術】スペースを制限された室内に、ベッド,
テーブル,椅子を使い勝手良く設置するには、工夫が必
要となる。特に、鉄道用の寝台客車の客室の場合、鉄道
用車両には安全,確実に運行するために車両限界が定め
られているため、全ての設備はこの車両限界内に設置す
る必要がある。また、大量輸送は鉄道の使命であり、ス
ペースの合理的および効率的利用を計る一方、乗客が快
適で便利な部屋として使用できるよう、空間的配置にも
工夫が必要である。
【0003】図11は従来の一般的寝台客車の1人用客
室の構成を示す平面図であり、図11に示すように、従
来の一般的寝台客車の1人用客室には、通路39をはさ
んで、固定ベッド31と、テーブル32及び椅子33と
が配設されている。また、一点鎖線で囲むスペースには
通常クローゼット等が設置される。このような客室の場
合、就寝中は、固定ベッド31を使用し、食事や執務等
は、テーブル32および椅子33を使用する。
【0004】図12は従来の一般的寝台客車の2人用客
室の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のA6−A6矢視図である。ここで、実線は昼行
時の状態を示し、2点鎖線は夜行時の状態を示す。図1
2(a),(b)に示すように、従来の一般的寝台客車
の2人用客室には、テーブル32と、椅子33と、テー
ブル32および椅子33に平行して配設されるソファ兼
用ベッド44と、ソファ兼用ベッド44の上方に配設さ
れる上部固定ベッド34とがそなえられている。ソファ
兼用ベッド44は、下部固定ソファ35と折りたたみ式
ベッドマット40とから構成される。折りたたみ式ベッ
ドマット40は、水平な回転軸45を通じて客室壁面に
枢着されており、折りたたみ式ベッドマット40の壁面
には肘掛け36とテーブル板37とが収納可能にそなえ
られている。
【0005】ソファ兼用ベッド44は、1人用ベッドと
して使用する他に2人用ソファとして使用することがで
き、このソファ兼用ベッド44を2人用ソファとして使
用する際には、図12(b)に示すように、折りたたみ
式ベッドマット40を、回転軸45を中心に回転させ矢
印A方向に垂直に引き起こして背ずりとして使用できる
ようにする。そして、折りたたみ式ベッドマット40の
背ずり側に収納されている、肘掛け36とテーブル板3
7とを、回転軸45を中心に回転させ矢印B方向に水平
になるまで引き倒す。これにより、2人用ソファとして
使用できる状態となる。
【0006】一方、ソファ兼用ベッド44を1人用ベッ
ドとして使用する際には、図12(b)に2点鎖線で示
すように、折りたたみ式ベッドマット40を、回転軸4
5を中心に回転させ下部固定ソファ35に重なるまで引
き倒す。このとき、肘掛け36とテーブル板37とは、
折りたたみ式ベッドマット40の背ずり面に収納され、
ベッドとして使用できる状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、ベッドおよびベッド付き客室では、図11および図
12に示すように、テーブル32および椅子33が、1
人用客室(図11)の固定ベッド31と、2人用客室
(図12)の上部固定ベッド34またはソファ兼用ベッ
ド44と、いずれも別個に設けられているため以下の課
題がある。
【0008】つまり、図11に示される従来の一般的寝
台客車の1人用客室の構成では、客室を使用する乗客は
1人であることから、固定ベッド31と、テーブル32
および椅子33とを同時に使用することはない。即ち、
夜行時等の固定ベッド31使用中は、使用されないテー
ブル32および椅子33の占めるスペースが無駄にな
り、一方、昼行時等のテーブル32および椅子33使用
中は、使用されない固定ベッド31の占めるスペースが
無駄になる。
【0009】また、固定ベッド31は普通の人間が寝る
ために所要の大きさ(例えば、長さ2,000mm、幅
800mm程度)が必要な上、通路39の巾も所要の大
きさ(例えば450mm程度が一般的に使用されてい
る)の寸法が必要であり、テーブル32の巾も所要長さ
(例えば最小限600mmは欲しいところである)が必
要である。このため、自ずと客室の必要最小限床面積が
決まり、1客室当たりの床面積縮小による1客車当たり
の客室数の増加、即ち、1客車当たりの輸送人員の増加
を十分に行なうことはできない。
【0010】また、図12に示される従来の一般的寝台
客車の2人用客室の構成では、折りたたみ式ベッドマッ
ト40の上に同じ大きさの上部固定ベッド34を配設し
ており、上下2段の各ベッドスペース(ベッド設置スペ
ースおよびベッド上の使用スペース)を確保するために
相当な高さが必要となる。例えば、床面から下部固定ソ
ファ35の上面までの高さを370mm、下部固定ソフ
ァ35の上面から上部固定ベッド34の下面までを90
0mm、上部固定ベッド34の厚さを100mm、上部
固定ベッド34の上面から天井までを900mmとする
と、全必要最小限高さは2270mmになる。このよう
な全必要最小限高さを有する客室により2階建ての客車
を構成すると、車両限界内に客車の高さ寸法が収まらな
くなってしまう。
【0011】逆に、2階建てに構成しても車両限界内に
該客車の高さ寸法が収まるよう、上部固定ベッド34を
テーブル32や椅子33やソファ兼用ベッド44と同様
に床面に配設して客室の必要最小限高さを下げると、客
室の必要最小限床面積が増大してしまい、1客車当たり
の客室数の増加、即ち、1客車当たりの輸送人員の増加
は望めない。
【0012】さらに、この客室を使用する乗客は2人で
あることから、上部固定ベッド34と、ソファ兼用ベッ
ド44と、テーブル32および椅子33とを全て同時に
使用することはない。例えば、上部固定ベッド34とソ
ファ兼用ベッド44とを使用中は、使用されないテーブ
ル32および椅子33のスペースが無駄になり、テーブ
ル32および椅子33を使用中は、上部固定ベッド34
またはソファ兼用ベッド44のうちの使用されないいず
れかの占めるスペースが無駄になる。
【0013】このように限られた客室スペースに、ベッ
ド,テーブル,椅子を効率良くしかも使い勝手良く設置
させたいという要望は、鉄道用寝台客車のみならず、寝
台設備をそなえた自動車,船舶,飛行機等の乗物の客
室、さらには、カプセルホテルを一例とした宿泊施設の
客室についても同様に生じている。本発明は、このよう
な課題に鑑み創案されたもので、乗物または宿泊施設の
客室の効率的なスペース活用を図ることができるように
した、転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の転換式ベッドは、ベッド兼用固定座と該ベッ
ド兼用固定座に回転可能に取り付けられたベッド兼用背
ずり部とからなる転換式ソファ・ベッドと、上部に固定
ベッド部を有する架台と該架台上に反転して積み重ねら
れてテーブルとして使用される状態および該固定ベッド
部と面一になるように展開されてベッドとして使用され
る状態のいずれかに移動可能なテーブル兼用可動ベッド
部とからなる転換式テーブル・ベッドとが、互いに直列
に並べられていることを特徴としている。
【0015】請求項2記載の本発明の転換式ベッドは、
請求項1記載の構成において、該転換式テーブル・ベッ
ドに、該テーブル兼用可動ベッド部をテーブルとして使
用する際、該テーブル兼用可動ベッド部の上部のテーブ
ル面を高さ調整する調整機構がそなえられていることを
特徴としている。請求項3記載の本発明の転換式ベッド
付き客室は、転換式ソファ・ベッドと転換式テーブル・
ベッドとが、互いに直列に並べられて配設された転換式
ベッド付き客室であって、該転換式ソファ・ベッドが、
ベッド兼用固定座と該ベッド兼用固定座に回転可能に取
り付けられたベッド兼用背ずり部とからなり、該転換式
テーブル・ベッドが、上部に固定ベッド部を有する架台
と該架台上に反転して積み重ねられてテーブルとして使
用される状態および該固定ベッド部と面一になるように
展開されてベッドとして使用される状態のいずれかに移
動可能なテーブル兼用可動ベッド部とからなることを特
徴としている。
【0016】請求項4記載の本発明の転換式ベッド付き
客室は、請求項3記載の構成において、該転換式ベッド
と共に、該転換式ベッドと隣接して固定ベッドが配設さ
れていることを特徴としている。請求項5記載の本発明
の転換式ベッド付き客室は、請求項4記載の構成におい
て、該固定ベッドに、該固定ベッドをソファとして使用
可能とするとともに不要時に収納しうる収納式背ずりが
付設されていることを特徴としている。
【0017】請求項6記載の本発明の転換式ベッド付き
客室は、請求項4または5記載の記載の構成において、
該固定ベッドの上方に、上部固定ベッドをそなえている
ことを特徴としている。請求項7記載の本発明の転換式
ベッド付き客室は、請求項3〜6のいずれかに記載の構
成において、該転換式テーブル・ベッドに、該テーブル
兼用可動ベッド部をテーブルとして使用する際に該テー
ブル兼用可動ベッド部の上部のテーブル面を高さ調整す
る調整機構がそなえられていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。各実施形態としては鉄道用寝
台客車に適用した例を説明する。まず、第1実施形態に
ついて説明すると、図1〜図5は本発明の第1実施形態
としての転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室を示
すものである。図1はその全体構成を示す図であり、
(a)は転換式ベッド51の昼行時、即ち、転換式ソフ
ァ・ベッド1をソファとして使用し、転換式テーブル・
ベッド2をテーブルとして使用している状態の一般的寝
台客車の1人用客室の平面図、(b)は(a)のA1−
A1矢視図、(c)は転換式ベッド51の夜行時、即
ち、転換式ソファ・ベッド1と転換式テーブル・ベッド
2とをベッドとして使用している状態の客室の平面図、
(d)は(c)のB1−B1矢視図、図2は転換式ソフ
ァ・ベッド1の操作説明図であり、(a)はソファとし
て使用している状態の転換式ソファ・ベッド1の側面
図、(b)はソファからベッドへの転換過程中を示す転
換式ソファ・ベッド1の側面図、(c)は(b)の状態
に対応した客室の平面図、(d)はベッドとして使用し
ている状態の転換式ソファ・ベッド1の側面図、図3は
転換式テーブル・ベッド2の操作説明図であり、(a)
はテーブルとして使用している状態の転換式テーブル・
ベッド2の側面図、(b),(c)はいずれもテーブル
からベッドへ転換過程中にある転換式テーブル・ベッド
2の側面図、(d)はベッドとして使用している状態の
転換式テーブル・ベッド2の側面図、図4は反転防ピン
4と反転防止解除ボタン5の構成を示すための図、図5
は板バネ嵌め込み部47と板バネ48の構成を示すため
の図である。
【0019】図1(a)〜(d)に示すように、転換式
ベッド51を構成する転換式ソファ・ベッド1と転換式
テーブル・ベッド2は、ベッドとして使用される際の長
手方向に向けて互いに直列に配設される。転換式ソファ
・ベッド1は、ベッド兼用固定座28とベッド兼用背ず
り部15とから構成される。ベッド兼用固定座28が固
定されているのに対して、ベッド兼用背ずり部15は、
ベッド兼用固定座28に対して回転可能に取り付けられ
ている。つまり、ベッド兼用背ずり部15の両側部に
は、肘掛け部15A,15Bが、ベッド兼用固定座28
を跨ぐように設けられており、これらの肘掛け部15
A,15Bが、ベッド兼用固定座28の両側部にソファ
回転ピン3によって枢着されている。
【0020】そして、ベッド兼用固定座28は、転換式
ソファ・ベッド1がソファとして使用される場合もベッ
ドとして使用される場合も姿勢は変化しないが、ベッド
兼用背ずり部15は、転換式ソファ・ベッド1がソファ
として使用される場合には図1(a),(b)に示すよ
うに起立状態とされ、ベッドとして使用される場合には
図1(c),(d)に示すように倒伏状態とされる。
【0021】ここで、ベッド兼用背ずり部15の肘掛け
部15A,15Bの両方または一方には、反転防止解除
ボタン5により解除可能な反転防止ピン4と、ソファス
トッパ9と、ベッドストッパ41とがそなえられてお
り、反転防止ピン4は、起立状態(ソファ使用時)のベ
ッド兼用背ずり部15の反転(前倒れ)を防止し、ソフ
ァストッパ9は、起立状態(ソファ使用時)のベッド兼
用背ずり部15の後ろ倒れを防止し、ベッドストッパ4
1は、倒伏状態(ベッド使用時)のベッド兼用背ずり部
15の回転を規制する。
【0022】反転防止ピン4と反転防止解除ボタン5と
は、図4に示すように、リンク等からなる伝達機構を介
して連動するようになっている。つまり、反転防止解除
ボタン5は、肘掛け部15Aまたは15Bの肘を掛ける
部分の近傍の穴部5Aに進退可能に装着されており、リ
ターンスプリング5Bによって突出方向に付勢されてい
る。また、反転防止ピン4は、肘掛け15A,15Bの
両方又は一方の側部に形成された穴部4Aに進退可能に
装着されており、リターンスプリング4Bによって突出
方向に付勢されている。この反転防止ピン4の突出時に
は、反転防止ピン4の頭部4Cが、ベッド兼用固定座2
8の側面の所要の位置に形成されたピン嵌入穴28A内
に嵌入して、ベッド兼用背ずり部15をソファ使用のた
めの角度でベッド兼用固定座28に固定する。
【0023】そして、反転防止解除ボタン5の基端は、
L字型リンク15Cの一端に連結され、反転防止ピン4
の基端はL字型リンク15Dの一端に連結されている。
各L字型リンク15C,15Dの中間部は、ベッド兼用
背ずり部15に枢支され、各L字型リンク15C,15
Dの他端は索15Eによって連結されている。これによ
り、反転防止解除ボタン5と反転防止ピン4とが連動す
るようになっている。
【0024】したがって、反転防止解除ボタン5が押さ
れていない状態では、ベッド兼用背ずり部15を所定角
度(反転防止ピン4がピン嵌入穴28Aとが整合しうる
角度)にすると、反転防止解除ボタン5はリターンスプ
リング5Bによって、反転防止ピン4はリターンスプリ
ング4Bによって、それぞれ突出状態となって、反転防
止ピン4はベッド兼用固定座28のピン嵌入穴28A内
に嵌入して、ベッド兼用背ずり部15を固定しうるよう
になっている。
【0025】一方、反転防止解除ボタン5の頭部を押す
と、L字型リンク15C,索15E,L字型リンク15
Dを介して反転防止ピン4が後退駆動され、反転防止ピ
ン4はベッド兼用固定座28のピン嵌入穴28Aから離
脱して、ベッド兼用背ずり部15の回動自在位置まで移
動する。また、ソファストッパ9は、ベッド兼用背ずり
部15に取り付けられており、転換式ソファ・ベッド1
をソファとして使用する時(以下、ソファ使用時とい
う)、ベッド兼用固定座28の下面に当接して、ベッド
兼用背ずり部15の後への回転を規制する。なお、ソフ
ァストッパ9はソファ使用時のベッド兼用背ずり部15
の下端部に配設される。
【0026】さらに、ベッドストッパ41は、ソファ使
用時のベッド兼用背ずり部15の下端部に配設されてお
り、ベッド兼用背ずり部15をベッドとして使用してい
る時(ベッド使用時)に、ベッド兼用固定座28の下面
に当接して、ベッド兼用背ずり部15の背面(ベッド表
面)を水平状態に保持する。また、ベッド兼用背ずり部
15の背面には、塞ぎベッド27が、例えば面ファスナ
ーまたは板バネを用いて、着脱可能に取り付けられてい
る。さらに、ベッド兼用背ずり部15の一面(転換式ソ
ファ・ベッド1がソファとして使用される時に下面とな
る面)の両脇には塞ぎベッドストッパ43が、ベッド兼
用固定座28の側面端部の客室壁面側には塞ぎベッドス
トッパ42が、それぞれ設置されている。転換式ソファ
・ベッド1をベッドとして使用する際にベッド兼用背ず
り部15を倒伏させると、ベッド兼用固定座28の両側
部に肘掛け15A,15Bでは塞がれない隙間46が形
成されるが、塞ぎベッド27はこの隙間46を埋めるよ
うに、塞ぎベッドストッパ42,43上に載置される。
なお、隙間46は、ベッド兼用背ずり部15の肘掛け1
5A,15Bの形状的制限から形成されてしまうもの
で、ベッド兼用固定座28の端部両側に肘掛け15A,
15Bの厚さ(幅)分だけ形成される。この隙間46の
ないように構成できれば、塞ぎベッド27は当然不要と
なる。
【0027】従って、転換式ソファ・ベッド1のベッド
面は、ベッド兼用背ずり部15の背面と、ベッド兼用固
定座28の表面と、塞ぎベッド27の表面とにより構成
される。ここで、例えば図5に示すような、板バネ嵌め
込み部47と板バネ48を用いた構成により、塞ぎベッ
ド27と塞ぎベッドストッパ42,43との固定(横ず
れ防止)を強化することもできる。つまり、ベッドスト
ッパ42,43に板バネ48を取り付け、塞ぎベッド2
7にはこの板バネ48と対応する板バネ嵌め込み部47
を取り付ける。所定の位置で塞ぎベッド27を塞ぎベッ
ドストッパ42,43へ押し込む、即ち、板バネ嵌め込
み部47を板バネ48に押し込むと、弾性を有する板バ
ネ48は、板バネ嵌め込み部47の形状に合わせて一旦
は押し開かれるが、所定の位置までさらに押し込むと狭
まって板バネ嵌め込み部47を固定する。逆に、塞ぎベ
ッド27を塞ぎベッドストッパ42,43に取り付けた
状態から取り外すときは、図中の上方に引き抜けば、板
バネ嵌め込み部47の形状に合わせて板バネ48が押し
開かれるので、板バネ嵌め込み部47を板バネ48から
引き抜く、即ち、塞ぎベッド27を塞ぎベッドストッパ
42,43から取り外すことができる。なお、この場合
も、塞ぎベッド27の重力方向への支持は、塞ぎベッド
27と塞ぎベッドストッパ42,43との図示しない当
接部分で行なうようにすることが望ましい。
【0028】転換式テーブル・ベッド2は、図3(a)
〜(d)に示すように、上部に固定ベッド部10を有す
る架台13と、裏面にテーブル12をそなえたテーブル
兼用可動ベッド部11とからなり、テーブル兼用可動ベ
ッド部11はアーム6を介して架台13と接続されてい
る。つまり、アーム6の一端が、架台13に貫通するト
ルクシャフト7の両端に固定され、一方、アーム6の他
端が、テーブル兼用可動ベッド部11の側面に設置され
たテーブル回転ピン16と接続されることで、テーブル
兼用可動ベッド部11は、架台13上に反転して積み重
ねられてテーブルとして使用される状態(テーブル使用
状態)と、固定ベッド部10の表面と面一になるように
展開されてベッドとして使用される状態(ベッド使用状
態)とに移動可能に架台13に設置される。
【0029】また、架台13の側面両側にはアーム6の
回転を規制するアームストッパ14が設置される。さら
に、テーブル兼用可動ベッド部11の表面(ベッド面)
が固定ベッド部10の表面(ベッド面)と面一に展開さ
れたベッド使用状態で、テーブル兼用可動ベッド部11
の4隅を支持するため、架台13の両側面および客室の
壁面に、不要時に収容可能な収納式可動ベッドストッパ
8がそなえられている。
【0030】本発明の第1実施形態として転換式ベッド
および転換式ベッド付き客室は、上述のように構成され
るので、転換式ソファ・ベッド1および転換式テーブル
・ベッド2を、図1(a),(b)に示すようにソファ
として使用することも、図1(c),(d)に示すよう
にベッドとして使用することもできる。例えば、転換式
ソファ・ベッド1をソファ使用状態からベッド使用状態
に転換する際は、図2(a)〜(d)に示すように操作
する。
【0031】まず、図2(a)に示すソファ使用状態に
おいて、反転防止解除ボタン5を押して反転防ピン4を
ベッド兼用固定座28のピン嵌入穴28Aから外す。こ
れで、ベッド兼用背ずり部15は回動自在の状態となる
ので、このベッド兼用背ずり部15を前に引き倒す。こ
れにより、ベッド兼用背ずり部15は図2(b)に示す
ようにソファ回転ピン3を中心に矢印方向に回転する
が、ベッド面となるベッド兼用背ずり部15の背面が水
平位置になったとき、ベッドストッパ41がベッド兼用
固定座28の下面に当接するため、このベッドストッパ
41がメカストッパとなって、ベッド面であるベッド兼
用背ずり部15の背面が水平状態に保たれる。
【0032】また、図2(b)に示す転換式ソファ・ベ
ッド1のベッド使用状態では、図2(c)に示すよう
に、ベッド兼用背ずり部15とベッド兼用固定座28と
の間に隙間46が生じてしまう。そこで、人手により、
ベッド兼用背ずり部15の背面に装着されていた塞ぎベ
ッド27を取り外して、図2(d)に示すように隙間4
6にこの塞ぎベッド27を詰める。塞ぎベッド27は、
塞ぎベッドストッパ42,43により支持される。
【0033】転換式テーブル・ベッド2をテーブル使用
状態からベッド使用状態に転換する際には、図3(a)
〜(d)に示すように操作する。まず、図3(a)に示
すように、テーブル使用状態、即ち、テーブル兼用可動
ベッド部11がテーブル12を上に向けて架台13上に
反転して積み重ねられた状態の転換式テーブル・ベッド
2において、一旦、アーム6をトルクシャフト7を中心
に回転させながら矢印Dの方向に移動させて、テーブル
兼用可動ベッド部11を、図3(b)に示すように予め
ベッドに転換した転換式ソファ・ベッド1のベッド兼用
背ずり部15の上に乗るところまで移動させる。この
時、アームストッパ14がアーム6の下面に当たること
で、アーム6の矢印D方向の動きを規制する。したがっ
て、たとえベッド兼用背ずり部15がベッド使用状態に
転換していなくても、テーブル兼用可動ベッド部11の
自由端〔図3(b)中、右端〕を支持しながら、テーブ
ル兼用可動ベッド部11を図3(b)に示す状態に移動
させることは、支障なく行なえる。
【0034】次に、図3(b)に示す矢印Eの方向に、
テーブル回転ピン16を中心にテーブル兼用可動ベッド
部11を回転させて、図3(c)に示すように、テーブ
ル12が下側に向くよう反転させる。さらに、図3
(c)に示す矢印Fの方向に、トルクシャフト7を中心
にアーム6を回転移動させて、テーブル兼用可動ベッド
部11を、図3(d)で示す位置まで移動させる。この
位置で、テーブル兼用可動ベッド部11は、収納式可動
ベッドストッパ8により支持される。なお、これに先立
ち、テーブル兼用可動ベッド部11を水平に支持する位
置まで、予め、収納式可動ベッドストッパ8を収納式可
動ベッドストッパピン8aを中心に上向きに回転させて
おく。
【0035】以上の操作で1人用ベッドの組立が完了す
る。逆に、ベッド使用状態の転換式ソファ・ベッド1を
ソファ使用状態にするには、まず、塞ぎベッド27を隙
間46から外して、ベッド兼用背ずり部15の背面に装
着し、図2(b)の矢印とは逆方向にベッド兼用背ずり
部15を回転させる。ベッド兼用背ずり部15が所定角
度回転すると、反転防止ピン4がベッド兼用固定座28
のピン嵌入穴28A内に進入して、ベッド兼用背ずり部
15は図2(a)に示すようなソファ使用状態となる。
【0036】また、ベッド使用状態の転換式テーブル・
ベッド2をテーブル使用状態にするには、まず、図3
(c)に示す矢印Fとは逆方向に、トルクシャフト7を
中心にアーム6を回転移動させて、テーブル12を下に
向けた状態でテーブル兼用可動ベッド部11を図3
(c)に示す位置まで移動させる。次に、図3(b)に
示す矢印Eとは逆方向に、テーブル12が上を向くよう
にテーブル兼用可動ベッド部11をテーブル回転ピン1
6を中心に反転させて、図3(b)に示すようにベッド
使用状態の転換式ソファ・ベッド1のベッド兼用背ずり
部15の上に乗るところまで移動させる。そして、図3
(a)に示す矢印Dとは逆方向に、トルクシャフト7を
中心にアーム6を回転移動させて、テーブル兼用可動ベ
ッド部11を図3(a)に示す位置まで移動させて、テ
ーブル使用状態とする。なお、収納式可動ベッドストッ
パ8は、テーブル兼用可動ベッド部11が収納式可動ベ
ッドストッパ8の支持を必要としない状態〔図3
(a),(b),(c)〕になったら、下向きに回転さ
せて収納する。
【0037】以上の操作で1人用ベッドからソファおよ
びテーブルへの転換が完了する。したがって、本実施形
態にかかる転換式ベッドおよび転換式ベッド付き客室に
よれば、以下のような効果が得られる。つまり、転換式
ソファ・ベッド1および転換式テーブル・ベッド2の採
用により、従来のベッドスペースのみで、昼行時はソフ
ァおよびテーブルを利用し、夜行時はベッドを利用する
ことが可能となる。
【0038】これにより、従来の1人用客室に、ベッド
と、テーブルおよび椅子とを設置する場合に較べ、スペ
ースを大幅に削減することができ、鉄道用寝台客車にお
ける1客車あたりの輸送人員の増加に寄与することがで
きる。逆に、空いたスペースに他の設備を設置すること
により、さらに快適な客室とすることも可能となる利点
がある。
【0039】次に、第2実施形態について説明する。図
6、図7は本発明の第2実施形態としての転換式ベッド
付き客室(2人用客室)を示す図である。図6は昼行時
の客室の状態を示し、(a)は客室の平面図、(b)は
(a)のA2−A2断面図であり、図7は夜行時の客室
の状態を示し、(a)は客室の平面図、(b)は(a)
のA3−A3断面図である。図6,図7に示すように、
本実施形態にかかる転換式ベッド付き客室は、2人用客
室であり、2つのベッドのうち1つには、第1実施形態
の転換式ベッド51が用いられ、もう1つには収納式背
ずり18をそなえた固定ベッド17が用いられている。
ここで、転換式ベッド51と固定ベッド17とは互いに
直交して配設されている。
【0040】転換式ソファ・ベッド1と転換式テーブル
・ベッド2とから構成される転換式ベッド51について
は、第1実施形態のものと同様であるので説明を省略
し、固定ベッド17について説明する。図6(b),図
7(b)に示すように、固定ベッド17の上部には、固
定ベッド17をソファとして利用するために、収納式背
ずり18が設けられている。この収納式背ずり18は、
客室の壁面から張り出して設けられた支持ピン19を中
心に回転可能になっており、収納式背ずり18を背ずり
としてセットするときは図6(b)に示すように、操作
レバー20を操作してリンク21を直線状に拡げてセッ
トする。ここで、図示しないが、収納式背ずり18に
は、背ずりとして使用する位置で収納式背ずり18を固
定するための収納式背ずり固定ピンがそなえられてお
り、この収納式背ずり固定ピンは、操作レバー20の操
作により、リンク等を介し解除可能になっている。
【0041】収納式背ずり18を収納するには、収納式
背ずり18を少し手前〔図6(b)中、右側〕に引き、
操作レバー20を操作して、リンク21の中間が上方に
向くようへ回転させる。そして収納式背ずり18を壁側
に押すようにして支持ピン19を中心に回転させること
で、図7(a),(b)に示すように収納式背ずり18
を収納することができる。
【0042】なお、本実施形態では、転換式ベッド51
と固定ベッド17とを互いに直交する向きに配設して、
客室内に大きな余裕スペース52を確保しているが、こ
の余裕スペース52内の、例えば2点差線で示すような
部分に固定ベッド17を配置して客室スペースを小さく
してもよい。本発明の第2実施形態としての転換式ベッ
ド付き客室は上述のように構成されるので、転換式ベッ
ド51の操作については第1実施形態と同様に行なうこ
とができ、固定ベッド17については、以下のように操
作する。
【0043】つまり、本実施形態としての転換式ベッド
付き客室に使用される固定ベッド17は上述のように構
成されるので、図6(a),(b)に示すようにソファ
として使用することも、図7(a),(b)に示すよう
にベッドとして使用することもきる。例えば、ソファと
して使用している状態から、ベッドとして使用する状態
に転換する際は、収納式背ずり18を少し手前〔図6
(b)中、右側〕に引き、操作レバー20を操作して、
収納式背ずり18を固定するための収納式背ずり固定ピ
ンを解除する。これにより、収納式背ずり18は回動自
在の状態となり、この収納式背ずり18を壁側に押すよ
うにして支持ピン19を中心に回転させることで、図7
(a),(b)に示すように収納して、固定ベッド17
はベッドとして使用できる状態になる。
【0044】したがって、本実施形態の転換式ベッド付
き客室によれば、以下のような効果が得られる。つま
り、同一平面上に2人分のベッドを設けることにより、
図12で示すような従来の2段ベッド方式の所要高さに
比べ、例えば一般的鉄道車両の床面から天井までに必要
とされる最小高さ1820mm〜1850mmにまで大
幅に低く抑えることができる。
【0045】これにより、編成列車のうち、トレーラ車
の台車を除く部分のように、床面を通常よりも所定量下
げられる車両部分については、上下2段(即ち、2階建
て)に客室を設置しても車両の上下方向限界内に納まる
ように構成することができ、2階建て客車にすることに
より、輸送人員の大幅増加が可能となるという利点があ
る。
【0046】さらに、図12に示すような従来の上部固
定ベッド34が無くなり、上方に対してより開放感のあ
る快適スペースが実現できるという利点がある。また、
客室内に広い余裕スペース52を確保でき、この余裕ス
ペース52に他の設備を設置することにより、さらに快
適な客室とすることもできる。あるいは、固定ベッド1
7を余裕スペース52に配置して、スペース効率を一層
向上させることも可能になる。
【0047】次に、第3実施形態について説明する。図
8,図9は本発明の第3実施形態としての転換式ベッド
付き客室を示すもので、図8は昼行時の構成を示し、
(a)は平面図、(b)は(a)のA4−A4矢視図で
あり、図9は夜行時の構成を示し、(a)は平面図、
(b)は(a)のB2−B2矢視図を示す。図8,図9
に示すように、本実施形態にかかる転換式ベッド付き客
室は、3人用客室であり、第1実施形態の転換式ベッド
51と、従来の2人用客室で用いられているソファ兼用
ベッド44および上部固定ベッド34との3つのベッド
がそなえられる。ここで、転換式ベッド51と、ソファ
兼用ベッド44とは互いに平行に客室床面に配設され、
上部固定ベッド34はソファ兼用ベッド44の上方に位
置するように客室壁面に張り出して設置されている。
【0048】転換式ソファ・ベッド1と転換式テーブル
・ベッド2とから構成される転換式ベッド51について
は第1実施形態のものと同様であるので説明を省略し、
下部固定ソファ35と折りたたみ式ベッドマット40と
から構成されるソファ兼用ベッド44についても従来の
2人用客室のものと同様であるので説明を省略する。な
お、本実施形態において、ソファ兼用ベッド44に代え
て本発明の第2実施形態の、収納式背ずり18を有する
固定ベッド17を用いることもできる。
【0049】また、転換式ベッド51およびソファ兼用
ベッド44の操作についても第1実施形態および従来の
一般的寝台客車の2人用客室においてそれぞれ説明して
いるので説明を省略する。本実施形態の転換式ベッド付
き客室は、上述のように構成されているので、第1実施
形態の場合と同様に、転換式ベッド51をソファおよび
テーブルとして使用したり、ベッドとして使用したりで
き、以下のような効果が得られる。
【0050】つまり、従来は2人用客室として使用して
いたスペースに、転換式ソファ・ベッド1および転換式
テーブル・ベッド2とを設置することにより、3人用客
室とすることができる。これにより、鉄道用寝台客車に
おける1客車あたりの輸送人員の増加に寄与することが
できるという利点がある。
【0051】次に、第4実施形態について説明する。図
10は本発明の第4実施形態としての転換式ベッドのテ
ーブル兼用可動ベッドを示すもので、(a)はその側面
図、(b)はその要部側面図、(c)は(a)のC部詳
細図である。図10に示すように、本実施形態は転換式
ベッドにかかるもので、この第4実施形態の転換式ベッ
ド51は、第1実施形態の転換式ベッドに対し、テーブ
ル兼用可動ベッド部11をテーブルとして使用する際
に、テーブル兼用可動ベッド部11の上部のテーブル1
2の高さを調整する調整機構を追加した構成となってい
る。
【0052】図10(a)はテーブル12をテーブル兼
用可動ベッド部11から引き出して上方位置に調整した
状態を示す。図10(a)に示すように、転換式テーブ
ル・ベッド2のテーブル兼用可動ベッド部11には、可
動の脚柱23が設けられている。つまり、テーブル兼用
可動ベッド部11のテーブル12は4本の脚柱23によ
り支持されており、この脚注23と、脚注23を高位置
または低位置に固定する構造とから、調整機構53が構
成されている。
【0053】脚柱23は、一端を、脚柱回転ピン24に
よりテーブル兼用可動ベッド部11に枢着され、他端
を、スライドピン26に取り付けられている。スライド
ピン26はテーブル12の下に設置されるスライドガイ
ド25の溝に沿って移動可能になっている。図10
(b)中に、テーブル12が高位置にある状態を実線
で、低位置にある状態を一点鎖線でそれぞれ示してい
る。テーブル12を持ち上げると、脚柱23の一端は脚
柱回転ピン24を中心に回転し、一方、脚柱23の他端
に設けられているスライドピン26は、スライドガイド
25の溝に沿って外側の端に向かって摺動しながら移動
し、スライドガイド25の溝終端で止まる。
【0054】このスライドガイド25の溝終端の詳細構
造は、図10(c)のようになっており、スライドガイ
ド25の終端には、スライドガイド25と連続するよう
に垂直上方に屈曲した溝25Aが形成されている。この
溝25Aはスライドガイド25と同様にスライドピン2
6の外径よりもやや大きな内径寸法に加工されており、
この溝25A内にスライドピン26がはまり込むように
なっている。このように溝25A内にスライドピン26
が嵌合すると、テーブル12を持ち上げない限り、スラ
イドピン26が溝25Aから外れることなくテーブル1
2が高位置に固定され、テーブル12を使用中にスライ
ドピン26がスライドガイド25の溝を滑ってテーブル
12が落下するようなおそれが生じないようになってい
る。
【0055】テーブル12を低位置に下げようとすると
きは、テーブル12を少し持ち上げ、スライドピン26
をスライドガイド25の水平溝の誘導した後にテーブル
12を下げればよい。本発明の第4実施形態としての転
換式ベッドは上述のように構成されているので、以下の
ような作用,効果が得られる。
【0056】つまり、本発明の第1実施形態に係わる転
換式テーブル・ベッド2に高さを調整する調整機構53
を付加しているので、テーブル12の高さを調整できる
ようになり、利用者にとって便利になる。例えば、テー
ブル12は一般的な応接用として利用する場合は低位置
のほうがくつろぐことができるが、例えば、食事用テー
ブルまたは机として利用するときにはある程度の高さが
確保されていなければ不便である。本実施形態のテーブ
ル兼用可動ベッド部11では、通常時は応接用の高さに
設定したテーブル12を食事用テーブルまたは机として
も適した高さに調節できるという利点がある。
【0057】この第4実施形態に設けられた調整機構5
3は、高さ調整可能なものであればよく本実施形態に限
定されるものではない。また、本実施形態では、2つの
所定の高さでテーブル12を固定できるようにしてある
が、これに限るものでなく、例えば、ある範囲内で自由
にテーブル12の高さを固定できる機構としてもよい。
【0058】なお、第1実施形態〜第4実施形態は、本
発明を鉄道用寝台客車に適用したものであるが、本発明
の用途は、これに限るものでなく、寝台設備をそなえた
自動車、船舶、飛行機等の乗物の客室、さらには、カプ
セルホテルを一例とした宿泊施設の客室に適用してもよ
い。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の転換式ベッドによれば、ソファとテーブルとを転
換して、ベッドにすることができる。これにより、同一
のスペースをベッドとして使用したり、ソファおよびテ
ーブルとして使用したりすることができ、必要なスペー
スを大幅に縮小できるという利点がある。
【0060】請求項2記載の本発明の転換式ベッドによ
れば、請求項1記載の本発明の転換式ベッドの効果に加
え、テーブル・ベッドのテーブル面の高さを調整するこ
とができるため、テーブル面を目的に適した高さとする
ことができるという利点がある。請求項3記載の本発明
の転換式ベッド付き客室によれば、客室に設置のテーブ
ルおよびソファは、転換してベッドにすることができる
ため、必要なスペースを大幅に縮小することができる。
または、空いたスペースに他の設備を設置することによ
り、さらに快適な客室とすることが可能となるという利
点がある。
【0061】請求項4記載の本発明の転換式ベッド付き
客室によれば、同一平面上に2人分のベッドを設けるこ
とができ、従来の上下2段ベッドをそなえた2人用の客
室に比べ、必要高さを大幅に低くすることが可能とな
り、これにより、ある所定の高さ空間内に2人用客室を
配設することができ、スペース効率が向上し、一定スペ
ース内の収容人数を大幅に増加することができる。さら
に、上下2段ベッドのような上部ベッドがないため、上
方に対してより開放感のある快適スペースが実現できる
という利点がある。
【0062】請求項5記載の本発明の転換式ベッド付き
客室によれば、請求項4記載の転換式ベッド付き客室の
効果に加え、固定ベッドをソファとして使用可能なこと
から、目的に応じて形態変更可能でより快適な空間を作
れるという利点がある。請求項6記載の本発明の転換式
ベッド付き客室によれば、従来は2人用客室として使用
していたスペースを、3人用客室として利用するするこ
とができる。これにより、ある所定の空間での収容人数
を大幅に増加することができるという利点がある。
【0063】請求項7記載の本発明の転換式ベッド付き
客室によれば、請求項3〜6の転換式ベッド付き客室の
効果に加え、テーブル・ベッドのテーブル面の高さを調
整することができるため、テーブル面を目的に適した高
さとすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる転換式ベッドお
よび転換式ベッド付き客室(1人用客室)の全体構成を
示す図であり、(a)は昼行時の客室の平面図、(b)
は(a)のA1−A1矢視図、(c)は夜行時の客室の
平面図、(d)は(c)のB1−B1矢視図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる転換式ソファ・
ベッドの操作説明図であり、(a)はソファとして使用
している状態の転換式ソファ・ベッドの側面図、(b)
はソファからベッドへの転換過程中を示す転換式ソファ
・ベッドの側面図、(c)は(b)の状態に対応した客
室の断面図、(d)はベッドとして使用している状態の
転換式ソファ・ベッドの側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる転換式テーブル
・ベッドの操作説明図であり、(a)はテーブルとして
使用している状態の転換式テーブル・ベッドの側面図、
(b),(c)はいずれもテーブルからベッドの転換過
程中にある転換式テーブル・ベッドの側面図、(d)は
ベッドとして使用している状態の転換式テーブル・ベッ
ドの側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる反転防ピンと反
転防止解除ボタンの構成を示すための図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる板バネ嵌め込み
部と板バネの構成を示すための図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる転換式ベッド付
き客室(2人用客室)の昼行時の状態を示す図であり、
(a)は客室の平面図、(b)は(a)のA2−A2矢
視図である。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる転換式ベッドお
よび転換式ベッド付き客室(2人用客室)の夜行時の状
態を示す図であり、(a)は客室の平面図、(b)は
(a)のA3−A3矢視図である。
【図8】本発明の第3実施形態にかかる転換式ベッドお
よび転換式ベッド付き客室(3人用客室)の昼行時の状
態を示す図、(a)は客室の平面図であり、(b)は
(a)のA4−A4矢視図である。
【図9】本発明の第3実施形態にかかる転換式ベッドお
よび転換式ベッド付き客室(3人用客室)の夜行時の状
態を示す図であり、(a)は客室の平面図、(b)は
(a)のB2−B2矢視図である。
【図10】本発明の第4実施形態としての転換式ベッド
のテーブル兼用可働ベッドを示す図であり、(a)はそ
の側面図、(b)はその要部側面図、(c)は(a)の
C部詳細図である。
【図11】従来の一般的寝台車客車の1人用客室の構成
を示す平面図である。
【図12】従来の一般的寝台車客車の2人用客室の構成
を示す図であり、(a)は客室の平面図、(b)は
(a)のA6−A6矢視図である。
【符号の説明】
1 転換式ソファ・ベッド 2 転換式テーブル・ベッド 3 ソファ回転ピン 4 反転防止ピン 4A 穴部 4B リターンスプリング 4C 頭部 5 反転防止解除ボタン 5A 穴部 5B リターンスプリング 6 アーム 7 トルクシャフト 8 収納式可動ベッドストッパ 8a 収納式可動ベッドストッパピン 9 ソファストッパ 10 固定ベッド部 11 テーブル兼用可動ベッド部 12 テーブル 13 架台 14 アームストッパ 15 ベッド兼用背ずり部 15A,15B 肘掛け部 15C,15D L字型リンク 15E 索 16 テーブル回転ピン 17 固定ベッド 18 収納式背ずり 19 支持ピン 20 操作レバー 21 リンク 22 固定背ずり 23 脚柱 24 脚柱回転ピン 25 スライドガイド 25A 溝 26 スライドピン 27 塞ぎベッド 28 ベッド兼用固定座 28A ピン嵌入穴 31 固定ベッド 32 テーブル 33 椅子 34 上部固定ベッド 35 下部固定ソファ 36 肘掛け 37 テーブル板 39 通路 40 折りたたみ式ベッドマット 41 ベッドストッパ 42,43 塞ぎベッドストッパ 44 ソファ兼用ベッド 45 回転軸 46 隙間 47 板バネ嵌め込み部 48 板バネ 49 抑えバネ 50 ベッド兼用背ずり固定穴 51 転換式ベッド 52 余裕スペース 53 調整機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド兼用固定座と該ベッド兼用固定座
    に回転可能に取り付けられたベッド兼用背ずり部とから
    なる転換式ソファ・ベッドと、 上部に固定ベッド部を有する架台と、該架台上に反転し
    て積み重ねられてテーブルとして使用される状態および
    該固定ベッド部と面一になるように展開されてベッドと
    して使用される状態のいずれかに移動可能なテーブル兼
    用可動ベッド部とからなる転換式テーブル・ベッドと
    が、互いに直列に並べられていることを特徴とする、転
    換式ベッド。
  2. 【請求項2】 該転換式テーブル・ベッドに、該テーブ
    ル兼用可動ベッド部をテーブルとして使用する際、該テ
    ーブル兼用可動ベッド部の上部のテーブル面を高さ調整
    する調整機構がそなえられていることを特徴とする、請
    求項1記載の転換式ベッド。
  3. 【請求項3】 転換式ソファ・ベッドと転換式テーブル
    ・ベッドとが、互いに直列に並べられて配設された転換
    式ベッド付き客室であって、 該転換式ソファ・ベッドが、ベッド兼用固定座と該ベッ
    ド兼用固定座に回転可能に取り付けられたベッド兼用背
    ずり部とからなり、 該転換式テーブル・ベッドが、上部に固定ベッド部を有
    する架台と、該架台上に反転して積み重ねられてテーブ
    ルとして使用される状態および該固定ベッド部と面一に
    なるように展開されてベッドとして使用される状態のい
    ずれかに移動可能なテーブル兼用可動ベッド部とからな
    ることを特徴とする、転換式ベッド付き客室。
  4. 【請求項4】 該転換式ベッドと共に、該転換式ベッド
    と隣接して固定ベッドが配設されていることを特徴とす
    る、請求項3記載の転換式ベッド付き客室。
  5. 【請求項5】 該固定ベッドに、該固定ベッドをソファ
    として使用可能とするとともに不要時に収納しうる収納
    式背ずりが付設されていることを特徴とする、請求項4
    記載の転換式ベッド付き客室。
  6. 【請求項6】 該固定ベッドの上方に、上部固定ベッド
    をそなえていることを特徴とする、請求項4または5記
    載の転換式ベッド付き客室。
  7. 【請求項7】 該転換式テーブル・ベッドに、該テーブ
    ル兼用可動ベッド部をテーブルとして使用する際に該テ
    ーブル兼用可動ベッド部の上部のテーブル面を高さ調整
    する調整機構がそなえられていることを特徴とする、請
    求項3〜6のいずれかに記載の転換式ベッド付き客室。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2539267A (en) * 2015-06-12 2016-12-14 Belfield Furnishings Ltd Convertible seating arrangement
CN110537800A (zh) * 2019-07-03 2019-12-06 青岛慧博宜居智能科技有限公司 一种电动多功能沙发床

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