JPH11291269A - 板状重合体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

板状重合体の製造装置及び製造方法

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JPH11291269A
JPH11291269A JP9322398A JP9322398A JPH11291269A JP H11291269 A JPH11291269 A JP H11291269A JP 9322398 A JP9322398 A JP 9322398A JP 9322398 A JP9322398 A JP 9322398A JP H11291269 A JPH11291269 A JP H11291269A
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polymerization
plate
liquid
polymer
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JP9322398A
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Motohiro Morikawa
元広 森川
Hirotoshi Mizota
浩敏 溝田
Tomonari Murakami
智成 村上
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合開始剤を含む液を重合装置に注入する時
に、重合開始剤濃度を分析し、重合を制御することによ
り製造される板状重合体の品質管理を行う。 【解決手段】 重合装置に注入する液の送液配管に液中
の重合開始剤濃度を測定する近赤外分光分析装置を設置
した板状重合体の製造装置。重合開始剤を含む液を重合
させ板状重合体を製造する方法において、重合開始前の
重合開始剤濃度を近赤外分光分析装置にて分析し、重合
を制御する板状重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状重合体の製造装
置並びに製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル樹脂板を鋳型重合によって製
造する方法として四辺をポリ塩化ビニル等のガスケット
でシールした一対の無機ガラスからなる鋳型(セル)に
メタクリル酸メチルモノマーまたはその一部が重合した
シラップを注入し、鋳型内で重合させて板を得るセルキ
ャスト法と、上下に相対するように配置された2個のエ
ンドレスの金属回転ベルトとその両側辺部でエンドレス
ベルト間に挟まれたガスケットでシールされて構成され
る鋳型にメタクリル酸メチルのシラップを連続的に注入
し重合させて板を得る連続製板法(例えば、特公昭46
−41602号公報、同47−33495号公報、同4
7−33497号公報、同47−34815号公報な
ど)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法のうち、
後者の連続製板法は重合開始剤を含む液が連続的に重合
装置内に供給されているため、重合開始剤濃度の確認方
法として数時間毎に液をサンプリングし、小型セルや試
験管に熱電対と液を入れて温水中で実際に重合させて、
重合時の温度変化から重合時間を推定し重合開始剤の概
略の量を確認していた。しかし、この方法では、サンプ
リングして結果が出るまで数十分かかり、又、重合開始
剤の含有量に関する定量的な情報もわからなかった。更
に、サンプリング時以外に重合開始剤濃度の変動があっ
た場合にその変動がわからず、製品の品質が安定しない
といった問題があった。
【0004】本発明の目的は重合開始剤を含む液を重合
装置に注入する送液配管に近赤外分光分析装置を設置
し、液中の重合開始剤濃度を測定することにより重合を
制御し、品質の安定した板状重合体を製造する装置及び
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第1は相
対する一対の平板間に少なくとも単量体及び重合体の混
合物(以下「シラップ」という)並びに重合開始剤を含
む液を注入し、重合させて板状重合体を製造する装置に
おいて、この液の送液配管に近赤外分光分析装置を設置
したことを特徴とする板状重合体の製造装置であり、本
発明の第2は重合開始剤を含む液を相対する一対の平板
間に注入した後、板状に重合する際に、重合開始前の重
合開始剤濃度を近赤外分光分析装置にて分析し重合を制
御することを特徴とする板状重合体の製造方法にある。
以下に本発明を好ましい実施態様を含めて詳しく説明す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる近赤外分光分析に
ついては、例えば三浦氏らが化学工業、41巻、506
ページ(1990年)等で詳しく説明しているが、以下
に簡単に原理を説明する。波長が可視光域の長波長端約
800nmから中赤外域の短波長端約2500nmまで
の波長を近赤外領域と呼び、この間の波長の光を用いて
物質の吸光度を測定する。特に1100nmから250
0nmの波長ではH−O結合やC−H結合に基づく赤外
吸収の1次,2次の倍音吸収が現れ、吸収スペクトルは
幅広く複雑な形態を示す。従って通常用いられる赤外吸
収のように、特定の波長の吸収を、特定の原子の結合に
帰属させることは一般に難しく、また試料の形態によっ
てもスペクトルは変化するためスペクトルの完全帰属は
難しい。従って一般には試料中の特定物質の濃度を近赤
外吸収から求める場合、予め特定物質を所定量含む試料
と、ブランク(特定物質を含まない試料)のスペクトル
を測定して、その差スペクトルを求め、その値と特定物
質の濃度との対応関係、いわゆる検量線を描いて対応関
係の有効性を確認してから、検量線を用いて測定した差
スペクトルから特定物質の濃度を算出していた。
【0007】このように近赤外分光分析法はかなり手間
のかかる方法であるが、近年フーリエ法やコンピュータ
の進歩により測定が迅速に且つ精度良く行うことが可能
となり農産物や食品中の水分の管理以外に化学工業の多
くの分野で用いられるようになってきた。本発明者らも
前記板状重合体の製造装置において原料として用いられ
る液中の重合開始剤濃度をこの近赤外分光分析法で分析
すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。
【0008】具体的な測定例で説明すると、図1はシラ
ップ単独と重合開始剤を含むシラップの、両者の近赤外
域の差スペクトルである。この場合のシラップの組成は
重合率が27重量%のメタクリル酸メチルシラップであ
り、また重合開始剤はtert−ヘキシルパーオキシピ
バレートを5000ppm添加してある。この差スペク
トルには水分の影響が現れているが、約6230〜57
00cm-1にこの重合開始剤特有の吸収が有ることが分
かった。この波長範囲の差スペクトルを、tert−ヘ
キシルパーオキシピバレートの濃度を変えて測定するこ
とにより、重回帰分析を行い差スペクトル強度とter
t−ヘキシルパーオキシピバレートの濃度の関係が0p
pmから5000ppm迄直線になる検量線を得ること
が出来た。上記説明から当然のことながら、用いる重合
開始剤の種類が変われば、差スペクトルの波長範囲も変
化するしまたその濃度範囲も5000ppm以上の広い
範囲に適用可能であることが容易に類推できる。本方法
は試料中の水の影響を受けやすいので注意が必要である
が、その意味では工程のインラインに密閉系で流れる液
中の場合は吸湿の影響がないので好ましい。
【0009】本発明は重合装置に注入している液を数時
間毎にサンプリングし、小型セルや試験管に熱電対と液
を入れて温水中で実際に重合させて、重合時の温度変化
から重合時間を推定し重合開始剤の概略の量を確認する
代わりに、重合装置への液の供給配管での重合開始剤濃
度を測定し、予期せぬ重合開始剤濃度の変動があった場
合は重合開始剤濃度を調整したり、重合温度や重合時間
を調整することで重合を制御し得られる板状重合体の品
質管理を可能とするものである。
【0010】本発明は上記説明から明らかなように単量
体として、公知の単量体を用いて板状重合体を鋳型重合
する場合に適用可能である。本発明で用いられるシラッ
プとしては単量体とそれを重合した重合体との混合物、
別途重合の完結した重合体とその重合体を構成する単量
体との混合物、及び重合体とその重合体を構成する単量
体とは異なる他の単量体との混合物などが挙げられる。
以下の説明ではメタクリル系シラップを例に詳しく説明
する。
【0011】本発明で用いられるメタクリル系シラップ
の原料となる単量体は、メタクリル酸メチル単独または
メタクリル酸メチルを主成分とする単量体混合物であ
り、単量体混合物の場合メタクリル酸メチルは80重量
%以上であることが望ましい。
【0012】メタクリル酸メチルと共に使用される単量
体としてはメタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ベンジル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、ア
クリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル、スチレン、
α−メチルスチレン等が挙げられる。
【0013】上記の単量体の重合開始剤としてはラジカ
ル重合開始剤、例えば、ジーイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、tert−ブチルネオデカノエート、t
ert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ヘキ
シルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジ−
tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)等のアゾ化合物が挙げられる。重合開始剤の添
加量は0.01〜0.2重量%が好ましいが、重合温度
や目的とする重合率によって適宜決定される。
【0014】シラップを得るに当っては、必要に応じて
分子量調整剤を使用することができる。具体的にはアル
キル基または置換アルキル基を有する第1級、第2級、
第3級メルカプタン、例えばn−ブチルメルカプタン、
iso−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタ
ン、n−ドデシルメルカプタン、sec−ブチルメルカ
プタン、sec−ドデシルメルカプタン、tert−ブ
チルメルカプタン等が挙げられる。分子量調整剤の使用
量は特に限定されないがシラップに対して0.01〜
0.1重量%の範囲が好ましい。
【0015】上記の単量体から製造されるメタクリル系
シラップは、20℃での粘度が10ポイズ以上で重合率
が20〜35%であることが好ましい。これらの粘度お
よび重合率を有するシラップは、公知の方法、例えば、
特公昭40−3701号公報、特公昭47−35307
号公報、特公昭53−39918号公報等に記載の方法
により製造することが出来る。
【0016】次にこのシラップを板状重合体の製造装置
に注入するときに添加される重合開始剤としては先に記
載した重合開始剤と同様のものが使用できる。重合開始
剤の添加量は、通常シラップに対して0.01〜0.5
重量%が好ましい。シラップには更に必要に応じて各種
の添加剤例えば分子量調整剤を追加添加したり、架橋
剤、酸化安定剤、可塑剤、染料、顔料、離型剤、耐衝撃
性改質剤等を添加してもよい。
【0017】本発明の板状重合体を得るのに使用される
鋳型としては、先の特公昭46−41602号公報等に
記載されるような上下に相対するように配置され、同一
方向に同一速度で走行する2個のエンドレスベルトと、
その両側辺部でエンドレスベルトに挟まれて走行する連
続したガスケットとで構成される連続的に板状重合体を
製造する方式のものが好ましい。図5は本発明の板状重
合体を連続的に製造するのに使用される製造装置の一例
を示す概略説明図である。
【0018】図5に示す重合装置においては、シラップ
貯槽1にシラップを投入し、重合開始剤調整槽2に重合
開始剤を含むシラップを投入する。シラップ貯槽1のシ
ラップは送液ポンプ3にて、重合開始剤調整槽2の重合
開始剤を含むシラップは送液ポンプ4にて送液し、混合
機5にて混合された液は供給ライン7にて重合装置に送
液する。この液の供給ライン7には近赤外分光分析装置
のセンサー6が設置してあり、近赤外線の吸収の違いに
より、液中の重合開始剤濃度を分析する。近赤外分光分
析装置としては各種の装置が市販されているが、例えば
横河電機製のNR500型やエス・ティ・ジャパン製の
ReactIRなどを用いることが出来る。
【0019】重合装置については、上下に配置した2個
のステンレス製のエンドレスベルト13、13’はそれ
ぞれ主プーリ10、10’、11、11’で張力が与え
られ同一方向に同一速度で走行するように駆動される。
ロール12は、走行するエンドレスベルトを水平に支持
し、ベルト面間距離、すなわちシラップの厚さを規制す
る。液は液供給ライン7からベルト13’上に供給され
る。ベルト面間の両側辺部は連続した弾力性のあるガス
ケット14でシールされ、ベルト13、13’に挟まれ
て移動する。
【0020】ベルト13’上に供給された液は、ベルト
13、13’に挟まれて走行し、加熱ゾーン16、1
6’を通過して板状重合体を形成する。加熱ゾーン16
は水浴加熱による例を示している。蒸気供給ライン18
と上水供給ライン17により温水タンク19で温水を製
造する。この温水を温水ポンプ20で温水ライン21を
通して温水ノズル22から加熱ゾーン16に供給する。
加熱ゾーン16’は空気加熱による例を示している。蒸
気供給ライン18’からエロフィンヒータ23に蒸気を
供給し加熱ゾーン16’の空気を加熱している。これら
以外の加熱手段として例えば、電熱加熱、赤外線加熱、
電磁誘導加熱等の公知の方法を用いることが出来る。
【0021】本発明の方法は、上記の如く重合装置を用
いて実施されるが、加熱ゾーン16においては、60〜
90℃の温水を用いて液を加熱し、加熱ゾーン16’に
おいては、110〜120℃の空気を用いて液を加熱す
る。
【0022】
【実施例】以下実施例により更に具体的に説明する。
【0023】実施例においては図5に示す重合装置を用
いて行った。尚、実施例における物性は以下に示す方法
で評価した。
【0024】[重合率]ガスクロマトグラフィーにより
残存単量体を測定して求めた。
【0025】[実施例1]シラップ貯槽1から10℃に
維持された重合率が27重量%のメタクリル酸メチルシ
ラップを送液ポンプ3により流量6.1kg/hrで送
液し、重合率が27重量%であり3.3重量%のter
t−ヘキシルパーオキシピバレートの重合開始剤を含む
10℃に維持された96.7重量%のメタクリル酸メチ
ルシラップを重合開始剤調整槽2から送液ポンプ4によ
り0.7kg/hrで送液し、スタティックミキサーを
内蔵した混合機5で混合した。このときの混合された液
の粘度は15ポイズであった。液の送液ラインに近赤外
分光分析装置のセンサー6を設置して液中の重合開始剤
濃度を分析したところ、図2の分析結果を得た。
【0026】次にこの液を厚さ1.5mm、幅500m
m、長さ10m(ベルト13)と長さ12m(ベルト1
3’)の2本のステンレススチールから構成され、毎分
0.1mで走行するベルト13’上に供給ライン7より
6.8kg/hrの流量で供給し上下のベルト13、1
3’で挟み圧延した。ベルトにより圧延された液を加熱
ゾーン16(温水78℃)で22分間の滞在時間となる
ように、加熱ゾーン16’(空気温度110℃)で5分
間の滞在時間となるように、通過させて板状の重合体を
得た。この板状重合体の板厚は3.07mmで重合率は9
9.4%であった。
【0027】[実施例2]シラップ貯槽1から10℃に
維持された重合率が27重量%のメタクリル酸メチルシ
ラップを送液ポンプ3により流量7.3kg/hrで送
液し、重合率が27重量%であり1.6重量%のter
t−ヘキシルパーオキシピバレートの重合開始剤を含む
10℃に維持された98.4重量%のメタクリル酸メチ
ルシラップを重合開始剤調整槽2から送液ポンプ4によ
り0.8kg/hrで送液し、スタティックミキサーを
内蔵した混合機5で混合した。このときの混合された液
の粘度は14ポイズであった。液の送液ラインに近赤外
分光分析装置のセンサー6を設置して液中の重合開始剤
濃度を分析したところ、図3の分析結果を得た。
【0028】次にこの液を厚さ1.5mm、幅500m
m、長さ10m(ベルト13)と長さ12m(ベルト1
3’)の2本のステンレススチールから構成され、毎分
0.06mで走行するベルト13’上に供給ライン7よ
り8.1kg/hrの流量で供給し上下のベルト13、
13’で挟み圧延した。ベルトにより圧延された液を加
熱ゾーン16(温水77℃)で36.7分間の滞在時間
となるように、加熱ゾーン16’(空気温度112℃)
で8.3分間の滞在時間となるように通過させて板状の
重合体を得た。この板状重合体の板厚は5.87mmで重
合率は99.5%であった。
【0029】[実施例3]液の送液ライン7を重合装置
から切り離し、シラップ貯槽1から10℃に維持された
重合率が27重量%のメタクリル酸メチルシラップを送
液ポンプ3により流量6.1kg/hrで送液し、重合
率が27重量%であり3.3重量%のtert−ヘキシ
ルパーオキシピバレートの重合開始剤を含む10℃に維
持された96.7重量%のメタクリル酸メチルシラップ
を重合開始剤調整槽2から送液ポンプ4により0.7k
g/hrで送液し、スタティックミキサーを内蔵した混
合機5で混合した。次に送液ポンプ3の流量を6.1k
g/hrから7.6kg/hrに、また同時に送液ポン
プ4の流量を0.7kg/hrから0.4kg/hrに
変更して液中の重合開始剤濃度の変化を液の送液ライン
に近赤外分光分析装置のセンサー6を設置して分析した
ところ図4の分析結果を得た。
【0030】図4のグラフの時間軸は便宜上流量を変更
した時間を0としている。図4より重合開始剤濃度の変
化は20秒から30秒の間で始まり40秒の時点で目的
とする濃度になったことがわかる。このように送液ポン
プの流量を変更して液中の重合開始剤濃度を変えた場
合、時間と共にどのように液中の重合開始剤濃度が変化
していくかが手に取るようにわかる。従って、予期しな
い重合開始剤濃度の変動があった時でも重合開始剤濃度
の調整や運転条件の変更を迅速に行い、予期しない変動
に対処することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば液の送液ラインに近赤外
分光分析装置を設置することによりインラインで液中の
重合開始剤濃度分析が可能となり、重合を制御すること
により品質管理が容易となるため、その工業的意義は極
めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】シラップ単独と、特定の重合開始剤5000p
pmを含むシラップの近赤外域の差スペクトルを示す図
である。
【図2】実施例1における分光分析による測定時間と重
合開始剤濃度の関係を示す図である。
【図3】実施例2における分光分析による測定時間と重
合開始剤濃度の関係を示す図である。
【図4】実施例3におけるシラップ単独と重合開始剤を
含むシラップとの混合比を途中で変更した場合の、分光
分析による測定時間に対する重合開始剤濃度の変化を示
す図である。
【図5】本発明の重合装置の一具体例である。
【符号の説明】
1 シラップ貯槽 2 重合開始剤調整槽 3、4 送液ポンプ 5 混合機 6 近赤外分光分析装置のセンサー 7 液の送液ライン 8、9 真空ライン 10、10’、11、11’ プーリー 12 ロール 13、13’ ステンレスベルト 14 ガスケット 15 板状重合体 16、16’ 加熱ゾーン 17 上水供給ライン 18、18’ 蒸気供給ライン 19 温水タンク 20 温水循環ポンプ 21 温水循環ライン 22 温水ノズル 23 エロフィンヒータ 24 ドレン排出ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 21/75 G01N 21/75 Z 31/00 31/00 V // B29K 33:04 B29L 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対する一対の平板間に少なくとも単量
    体及び重合体の混合物並びに重合開始剤を含む液を注入
    し、重合させて板状重合体を製造する装置において、こ
    の液の送液配管に近赤外分光分析装置を設置したことを
    特徴とする板状重合体の製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置において、一対の平板が
    上下に対峙し且つ同一方向、同一速度で走行するエンド
    レスベルトで構成され、該エンドレスベルトの両側辺部
    はエンドレスベルトで挟まれて走行するガスケットで構
    成されてなる板状重合体の製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかの装置
    を用いて、重合開始剤を含む液を相対する一対の平板間
    に注入した後、板状に重合する際に、重合開始前の重合
    開始剤濃度を近赤外分光分析装置にて分析し、重合を制
    御することを特徴とする板状重合体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004150984A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 近赤外分光による溶質濃度測定方法とその装置
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CN107561027A (zh) * 2017-07-11 2018-01-09 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 Pi膜内nmp含量检测装置及pi膜内nmp含量的检测方法

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