JPH11290814A - 廃棄物熱分解方法 - Google Patents
廃棄物熱分解方法Info
- Publication number
- JPH11290814A JPH11290814A JP10100735A JP10073598A JPH11290814A JP H11290814 A JPH11290814 A JP H11290814A JP 10100735 A JP10100735 A JP 10100735A JP 10073598 A JP10073598 A JP 10073598A JP H11290814 A JPH11290814 A JP H11290814A
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- JP
- Japan
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- fluidized
- pyrolysis
- waste
- oxygen
- furnace
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、可燃物および不燃物からなる廃棄
物の熱分解方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 熱分解炉を流動層部分燃焼式とし、炉床
各部から吹出す流動化空気量に強弱をつけて強流動化部
と弱流動化部を設けた流動層の弱流動化部に、酸素また
は酸素富化空気を吹込み、熱分解チャー及び熱分解ガス
を酸素または酸素富化空気で支燃しながら、流動化空気
により部分燃焼して流動層温度を維持する。
物の熱分解方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 熱分解炉を流動層部分燃焼式とし、炉床
各部から吹出す流動化空気量に強弱をつけて強流動化部
と弱流動化部を設けた流動層の弱流動化部に、酸素また
は酸素富化空気を吹込み、熱分解チャー及び熱分解ガス
を酸素または酸素富化空気で支燃しながら、流動化空気
により部分燃焼して流動層温度を維持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ゴミや産業廃棄
物など可燃物および不燃物からなる廃棄物を、流動層部
分燃焼式の熱分解炉により熱分解する、廃棄物の流動熱
分解方法に関するものである。
物など可燃物および不燃物からなる廃棄物を、流動層部
分燃焼式の熱分解炉により熱分解する、廃棄物の流動熱
分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】我が国の廃棄物処理方法は、従来、スト
ーカー式焼却炉や流動床焼却炉により800℃〜900
℃で焼却した後、焼却灰を埋立て処分する方法が用いら
れてきたが、近年、全国的な埋立地の窮迫を背景とし
て、焼却灰の減容化及び資源化が求められている。
ーカー式焼却炉や流動床焼却炉により800℃〜900
℃で焼却した後、焼却灰を埋立て処分する方法が用いら
れてきたが、近年、全国的な埋立地の窮迫を背景とし
て、焼却灰の減容化及び資源化が求められている。
【0003】そこで、既存の焼却炉の後段にプラズマア
ーク炉やバーナー燃焼炉等を設け、発生した焼却灰を溶
融し、スラグ化する焼却灰処理方法が開発されている
が、これらの方法は、いずれも電力、石油等の外部エネ
ルギーが新たに必要となる欠点がある。また、既存の焼
却炉は空缶等の不燃物を含む廃棄物を800℃〜900
℃の高温で燃焼するため、アルミは溶融飛灰化して回収
できず、また、鉄は酸化物となり再資源化できないとい
う問題点がある。
ーク炉やバーナー燃焼炉等を設け、発生した焼却灰を溶
融し、スラグ化する焼却灰処理方法が開発されている
が、これらの方法は、いずれも電力、石油等の外部エネ
ルギーが新たに必要となる欠点がある。また、既存の焼
却炉は空缶等の不燃物を含む廃棄物を800℃〜900
℃の高温で燃焼するため、アルミは溶融飛灰化して回収
できず、また、鉄は酸化物となり再資源化できないとい
う問題点がある。
【0004】これらの解決を狙った廃棄物処理方法とし
て、例えば「環境施設」No.65、8ぺ一ジ、6行目
に記載されているように、廃棄物を予め熱分解炉にてア
ルミの溶融温度660℃以下で加熱して廃棄物を燃焼性
の高い熱分解チャーと熱分解ガスに熱分解すると共に空
缶等の不燃物を除去した後、熱分解チャーを溶融炉にて
1300℃〜1400℃程度の高温で燃焼し、廃棄物中
の炭素分を燃料として灰分を溶融するガス化溶融炉が提
案されている。ガス化溶融炉は自己熱で灰分を溶融する
ため外部エネルギーが不要であり、また熱分解は還元雰
囲気下で行われるので、不燃物中のアルミや鉄が酸化せ
ず有価物として回収でき、資源の再利用の点からも有利
である。
て、例えば「環境施設」No.65、8ぺ一ジ、6行目
に記載されているように、廃棄物を予め熱分解炉にてア
ルミの溶融温度660℃以下で加熱して廃棄物を燃焼性
の高い熱分解チャーと熱分解ガスに熱分解すると共に空
缶等の不燃物を除去した後、熱分解チャーを溶融炉にて
1300℃〜1400℃程度の高温で燃焼し、廃棄物中
の炭素分を燃料として灰分を溶融するガス化溶融炉が提
案されている。ガス化溶融炉は自己熱で灰分を溶融する
ため外部エネルギーが不要であり、また熱分解は還元雰
囲気下で行われるので、不燃物中のアルミや鉄が酸化せ
ず有価物として回収でき、資源の再利用の点からも有利
である。
【0005】廃棄物の熱分解方法としては、加熱チュー
ブを設けたキルンにて廃棄物を間接加熱し400℃〜4
50℃程度で熱分解する外熱キルン式と、空気を流動化
ガスとした流動層で廃棄物を部分燃焼して流動媒体を加
熱し、廃棄物を500℃〜600℃程度で熱分解する流
動層部分燃焼式が提案されている。
ブを設けたキルンにて廃棄物を間接加熱し400℃〜4
50℃程度で熱分解する外熱キルン式と、空気を流動化
ガスとした流動層で廃棄物を部分燃焼して流動媒体を加
熱し、廃棄物を500℃〜600℃程度で熱分解する流
動層部分燃焼式が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外熱キ
ルン式は、廃棄物を間接的に加熱するため、熱効率が悪
く、大規模な設備が必要となる問題点がある。これに対
し、流動層部分燃焼式は廃棄物を直接加熱するため、外
熱キルン式に比べ熱伝達が良く、設備のコンパクト化が
可能である。しかしながら、流動層部分燃焼式が抱える
問題点として、許容される層内温度の範囲が狭く、炉温
制御が難しいことが挙げられる。都市ゴミをはじめとし
た有機系廃棄物は400℃程度で熱分解可能であるが、
流動層部分燃焼式の熱分解炉では、層内温度が低下する
と失火が生じ易くなるため、火点を維持するために層内
を500℃程度以上に保つ必要がある。更に、アルミを
有価物として回収するためには層内をアルミ融点660
℃以下に保つ必要もある。このため、発熱量がばらっい
た廃棄物を熱分解した場合には、装入ゴミの発熱量変動
に伴って炉温の変動が生じ、層内の火点を安定に維持し
ながら炉温をアルミ融点660℃以下にコントロールす
ることが困難となる。
ルン式は、廃棄物を間接的に加熱するため、熱効率が悪
く、大規模な設備が必要となる問題点がある。これに対
し、流動層部分燃焼式は廃棄物を直接加熱するため、外
熱キルン式に比べ熱伝達が良く、設備のコンパクト化が
可能である。しかしながら、流動層部分燃焼式が抱える
問題点として、許容される層内温度の範囲が狭く、炉温
制御が難しいことが挙げられる。都市ゴミをはじめとし
た有機系廃棄物は400℃程度で熱分解可能であるが、
流動層部分燃焼式の熱分解炉では、層内温度が低下する
と失火が生じ易くなるため、火点を維持するために層内
を500℃程度以上に保つ必要がある。更に、アルミを
有価物として回収するためには層内をアルミ融点660
℃以下に保つ必要もある。このため、発熱量がばらっい
た廃棄物を熱分解した場合には、装入ゴミの発熱量変動
に伴って炉温の変動が生じ、層内の火点を安定に維持し
ながら炉温をアルミ融点660℃以下にコントロールす
ることが困難となる。
【0007】一方、廃棄物の部分燃焼以外の手段で炉温
を維持する流動層熱分解方法として、「三菱重工技報」
Vol.34、No.3、163ぺ一ジ、2行目に記載
されているように、流動層熱分解炉の後段に流動層燃焼
炉を設け、燃焼炉で加熱された流動媒体を熱分解炉に供
給して、廃棄物を350〜450℃の低温で熱分解する
方法も提案されている。しかしながら、熱分解チャーの
定量移送や高温の流動媒体の安定移送を行うためには複
雑で高コストな設備を必要する。また、後段の灰溶融炉
ではカロリーのない飛灰を外部から加熱して溶融するた
め、チャー自身の燃焼により高温となるチャー溶融に比
べ多量のエネルギーを必要とする。また、灰溶融炉の熱
源は熱分解ガスのカロリーのみであるため、発熱量変動
が大きな廃棄物を処理する場合には灰溶融炉の操業が不
安定となり、自己熱灰溶融プロセス成立が困難となる。
を維持する流動層熱分解方法として、「三菱重工技報」
Vol.34、No.3、163ぺ一ジ、2行目に記載
されているように、流動層熱分解炉の後段に流動層燃焼
炉を設け、燃焼炉で加熱された流動媒体を熱分解炉に供
給して、廃棄物を350〜450℃の低温で熱分解する
方法も提案されている。しかしながら、熱分解チャーの
定量移送や高温の流動媒体の安定移送を行うためには複
雑で高コストな設備を必要する。また、後段の灰溶融炉
ではカロリーのない飛灰を外部から加熱して溶融するた
め、チャー自身の燃焼により高温となるチャー溶融に比
べ多量のエネルギーを必要とする。また、灰溶融炉の熱
源は熱分解ガスのカロリーのみであるため、発熱量変動
が大きな廃棄物を処理する場合には灰溶融炉の操業が不
安定となり、自己熱灰溶融プロセス成立が困難となる。
【0008】そこで、本発明は、発熱量の変動が大きい
廃棄物に対してもコンパクトな設備にて安定に熱分解で
きる方法を提供することを目的とする。
廃棄物に対してもコンパクトな設備にて安定に熱分解で
きる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは発熱量の変
動が大きい廃棄物に対しても安定に熱分解でき、設備の
コンパクト化が可能な熱分解方法について鋭意検討した
結果、熱分解炉を流動層部分燃焼式とし、炉床各部から
吹出す流動化ガス流量に強弱をつけて強流動化部と弱流
動化部を設け、弱流動化部に酸素または酸素富化空気を
吹込み、吹込んだ酸素または酸素富化空気にて熱分解生
成物を低温で支燃させる方法が優れていることを見い出
し、本発明に至った。
動が大きい廃棄物に対しても安定に熱分解でき、設備の
コンパクト化が可能な熱分解方法について鋭意検討した
結果、熱分解炉を流動層部分燃焼式とし、炉床各部から
吹出す流動化ガス流量に強弱をつけて強流動化部と弱流
動化部を設け、弱流動化部に酸素または酸素富化空気を
吹込み、吹込んだ酸素または酸素富化空気にて熱分解生
成物を低温で支燃させる方法が優れていることを見い出
し、本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、可燃物および不燃物
からなる廃棄物を流動層内で部分燃焼して流動媒体を加
熱し、加熱した流動媒体にて廃棄物を熱分解チャーと熱
分解ガスに熱分解する廃棄物流動熱分解方法において、
炉床各部から吹出す流動化ガス流量に強弱をつけて強流
動化部と弱流動化部を設けた流動層の弱流動化部に酸素
または酸素富化空気を吹込むことを特徴とする廃棄物流
動熱分解方法である。
からなる廃棄物を流動層内で部分燃焼して流動媒体を加
熱し、加熱した流動媒体にて廃棄物を熱分解チャーと熱
分解ガスに熱分解する廃棄物流動熱分解方法において、
炉床各部から吹出す流動化ガス流量に強弱をつけて強流
動化部と弱流動化部を設けた流動層の弱流動化部に酸素
または酸素富化空気を吹込むことを特徴とする廃棄物流
動熱分解方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の廃棄物熱分解方
法による一実施例である。流動層熱分解炉1、給塵機
2、酸素または酸素富化空気吹込ノズル3、ガス分散装
置4、不燃物抜出装置5、振動篩6から構成される。流
動層の炉床部に設けた、流動化ガスを散気するためのガ
ス分散装置4に、昇圧ブロア8で昇圧した空気7を供給
し、流動媒体10を流動化させる。ガス分散装置の方式
については、特に限定するところはなく、散気パイプ方
式や分散板方式など通常使われている方式が適用できる
が、炉床各部から吹出す流動化ガス量をそれぞれ独自に
調整可能なガス分散装置とする必要がある。
法による一実施例である。流動層熱分解炉1、給塵機
2、酸素または酸素富化空気吹込ノズル3、ガス分散装
置4、不燃物抜出装置5、振動篩6から構成される。流
動層の炉床部に設けた、流動化ガスを散気するためのガ
ス分散装置4に、昇圧ブロア8で昇圧した空気7を供給
し、流動媒体10を流動化させる。ガス分散装置の方式
については、特に限定するところはなく、散気パイプ方
式や分散板方式など通常使われている方式が適用できる
が、炉床各部から吹出す流動化ガス量をそれぞれ独自に
調整可能なガス分散装置とする必要がある。
【0012】本実施例では、散気パイプ式を適用してい
る。ガス分散装置は、空気吹出し量をそれぞれ独自に調
整可能な複数の散気パイプ9を設け、各散気パイプから
吹出す空気流量には強弱をつけ、流動層内に強流動化部
と弱流動化部を設けて流動媒体を旋回させる。流動媒体
の旋回方法は、中央部を強流動化部とし、両サイドを弱
流動化部として、流動媒体を中央部から両サイド部に旋
回させる中央旋回流型や、中央部を弱流動化部とし、両
サイドを強流動化部として、流動媒体を両サイドから中
央部に旋回させる両サイド旋回流型が適用可能である
が、本実施例では、中央旋回流型を適用している。廃棄
物は給塵機2を用いて流動層に装入する。流動層に装入
された廃棄物は、加熱した層内で熱分解チャー及び熱分
解ガスに熱分解され、排出管11から排出される。流動
層の弱流動化部にはノズル3から酸素または酸素富化空
気12を吹込み、熱分解チャー及び熱分解ガスを酸素ま
たは酸素富化空気で支燃しながら、流動化空気により部
分燃焼して流動層温度を維持する。
る。ガス分散装置は、空気吹出し量をそれぞれ独自に調
整可能な複数の散気パイプ9を設け、各散気パイプから
吹出す空気流量には強弱をつけ、流動層内に強流動化部
と弱流動化部を設けて流動媒体を旋回させる。流動媒体
の旋回方法は、中央部を強流動化部とし、両サイドを弱
流動化部として、流動媒体を中央部から両サイド部に旋
回させる中央旋回流型や、中央部を弱流動化部とし、両
サイドを強流動化部として、流動媒体を両サイドから中
央部に旋回させる両サイド旋回流型が適用可能である
が、本実施例では、中央旋回流型を適用している。廃棄
物は給塵機2を用いて流動層に装入する。流動層に装入
された廃棄物は、加熱した層内で熱分解チャー及び熱分
解ガスに熱分解され、排出管11から排出される。流動
層の弱流動化部にはノズル3から酸素または酸素富化空
気12を吹込み、熱分解チャー及び熱分解ガスを酸素ま
たは酸素富化空気で支燃しながら、流動化空気により部
分燃焼して流動層温度を維持する。
【0013】流動層内に強流動化部と弱流動化部を設け
て流動媒体を旋回させ、弱流動化部に酸素または酸素富
化空気を吹込むことにより、流動化ガスによる吹込酸素
または吹込酸素富化空気の希釈が抑えられて層内に高酸
素濃度領域を形成することができ、熱分解ガスや熱分解
チャーの燃焼反応速度が上昇し、火点を維持しやすくな
る。また、装入された廃棄物は、流動媒体が形成する旋
回流に伴って弱流動化部に移動し、弱流動化部にて熱分
解反応が進行するので、吹込酸素または吹込酸素富化空
気は熱分解チャーや熱分解ガスを効率的に支燃すること
ができる。酸素または酸素富化空気吹込ノズルの位置
は、中央旋回流型の場合は熱分解炉の両サイドの側部ま
たは底部に設置するのが望ましく、両サイド旋回流型の
場合は、熱分解炉の中央部の側部または底部に設置する
のが望ましい。廃棄物中の不燃物は、流動媒体内共に不
燃物抜出装置5を用いて炉底部の排出口13から排出す
る。不燃物抜出装置後段には、流動媒体と不燃物を分離
する振動篩6を設け、不燃物分離後の流動媒体15は熱
分解炉に戻す。
て流動媒体を旋回させ、弱流動化部に酸素または酸素富
化空気を吹込むことにより、流動化ガスによる吹込酸素
または吹込酸素富化空気の希釈が抑えられて層内に高酸
素濃度領域を形成することができ、熱分解ガスや熱分解
チャーの燃焼反応速度が上昇し、火点を維持しやすくな
る。また、装入された廃棄物は、流動媒体が形成する旋
回流に伴って弱流動化部に移動し、弱流動化部にて熱分
解反応が進行するので、吹込酸素または吹込酸素富化空
気は熱分解チャーや熱分解ガスを効率的に支燃すること
ができる。酸素または酸素富化空気吹込ノズルの位置
は、中央旋回流型の場合は熱分解炉の両サイドの側部ま
たは底部に設置するのが望ましく、両サイド旋回流型の
場合は、熱分解炉の中央部の側部または底部に設置する
のが望ましい。廃棄物中の不燃物は、流動媒体内共に不
燃物抜出装置5を用いて炉底部の排出口13から排出す
る。不燃物抜出装置後段には、流動媒体と不燃物を分離
する振動篩6を設け、不燃物分離後の流動媒体15は熱
分解炉に戻す。
【0014】流動層内に強流動化部と弱流動化部を設け
て流動媒体を旋回させ、弱流動化部に酸素または酸素富
化空気を吹込み、熱分解チャーや熱分解ガスを酸素また
は酸素富化空気で支燃させることにより、層内温度が4
00℃〜500℃程度の低温下でも火点を安定に維持す
ることが可能となり、発熱量の変動が大きい廃棄物に対
しても安定な部分燃焼及び熱分解が行える。また、層内
温度を500℃以下に下げた低温熱分解が可能となるた
め、熱分解炉で消費される廃棄物のカロリーが削減さ
れ、後段の溶融炉で自己熱灰溶融が可能な廃棄物の発熱
量範囲の拡大も図れる。
て流動媒体を旋回させ、弱流動化部に酸素または酸素富
化空気を吹込み、熱分解チャーや熱分解ガスを酸素また
は酸素富化空気で支燃させることにより、層内温度が4
00℃〜500℃程度の低温下でも火点を安定に維持す
ることが可能となり、発熱量の変動が大きい廃棄物に対
しても安定な部分燃焼及び熱分解が行える。また、層内
温度を500℃以下に下げた低温熱分解が可能となるた
め、熱分解炉で消費される廃棄物のカロリーが削減さ
れ、後段の溶融炉で自己熱灰溶融が可能な廃棄物の発熱
量範囲の拡大も図れる。
【0015】
【実施例】図1に示した本発明を用いて、廃棄物を処理
した実施例を示す。実施例として、流動化ガス分散に散
気パイプを用い、低発熱量1500〜2300kcal/kg
で、可燃分約35%〜50%、水分約40%〜55%、
灰分約5%〜10%、空缶等の不燃物約5%を含む都市
ゴミを、処理量100t/Dで処理した。都市ゴミは破
砕機で200mm以下に破砕して、熱分解炉に装入した。
熱分解炉には流動媒体として珪砂を充填し、空気300
0Nm3 /hrを流動化ガスとして吹込み、中央部のガス流
速1.2m/s 、サイド部の流速0.5m/s とした。熱分
解炉の側部には酸素吹込ノズルを4箇所設け、各ノズル
から酸素10Nm3 /hrを吹込んだ。その結果、流動層温
度はゴミ質の変動により400〜550℃の範囲で変動
したが、層内の失火やアルミの溶融が生じることなく安
定に熱分解でき、熱分解チャー12t/D、熱分解ガス
15万Nm3 /Dを得た。
した実施例を示す。実施例として、流動化ガス分散に散
気パイプを用い、低発熱量1500〜2300kcal/kg
で、可燃分約35%〜50%、水分約40%〜55%、
灰分約5%〜10%、空缶等の不燃物約5%を含む都市
ゴミを、処理量100t/Dで処理した。都市ゴミは破
砕機で200mm以下に破砕して、熱分解炉に装入した。
熱分解炉には流動媒体として珪砂を充填し、空気300
0Nm3 /hrを流動化ガスとして吹込み、中央部のガス流
速1.2m/s 、サイド部の流速0.5m/s とした。熱分
解炉の側部には酸素吹込ノズルを4箇所設け、各ノズル
から酸素10Nm3 /hrを吹込んだ。その結果、流動層温
度はゴミ質の変動により400〜550℃の範囲で変動
したが、層内の失火やアルミの溶融が生じることなく安
定に熱分解でき、熱分解チャー12t/D、熱分解ガス
15万Nm3 /Dを得た。
【0016】
【発明の効果】本発明により、発熱量変動が大きい廃棄
物に対しても安定な部分燃焼及び熱分解が行える。ま
た、低温熱分解が可能となるため、熱分解炉で消費され
る廃棄物のカロリーが削減され、後段の溶融炉で自己熱
灰溶融が可能な廃棄物の発熱量範囲が拡大する。
物に対しても安定な部分燃焼及び熱分解が行える。ま
た、低温熱分解が可能となるため、熱分解炉で消費され
る廃棄物のカロリーが削減され、後段の溶融炉で自己熱
灰溶融が可能な廃棄物の発熱量範囲が拡大する。
【図1】本発明の廃棄物熱分解方法のプロセスフローを
示す図である。
示す図である。
1:流動層熱分解炉 2:給塵機 3:酸素または酸素富化空気吹込ノズル 4:ガス分散装置 5:不燃物抜出装置 6:振動篩 7:空気 8:昇圧ブロア 9:ガス散気管 10:流動層 11:熱分解チャー、熱分解ガス排出管 12:酸素または酸素富化空気 13:不燃物抜出口 14:不燃物 15:流動媒体
Claims (1)
- 【請求項1】 可燃物および不燃物からなる廃棄物を流
動層内で部分燃焼して流動媒体を加熱し、加熱した流動
媒体にて廃棄物を熱分解チャーと熱分解ガスに熱分解す
る廃棄物流動熱分解方法において、炉床各部から吹出す
流動化ガス流量に強弱をつけて強流動化部と弱流動化部
を設けた流動層の弱流動化部に酸素または酸素富化空気
を吹込むことを特徴とする廃棄物流動熱分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100735A JPH11290814A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 廃棄物熱分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100735A JPH11290814A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 廃棄物熱分解方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11290814A true JPH11290814A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14281844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10100735A Withdrawn JPH11290814A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 廃棄物熱分解方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11290814A (ja) |
-
1998
- 1998-04-13 JP JP10100735A patent/JPH11290814A/ja not_active Withdrawn
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