JPH11287917A - 平面導波路型光回路およびその製造方法 - Google Patents

平面導波路型光回路およびその製造方法

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JPH11287917A
JPH11287917A JP9160198A JP9160198A JPH11287917A JP H11287917 A JPH11287917 A JP H11287917A JP 9160198 A JP9160198 A JP 9160198A JP 9160198 A JP9160198 A JP 9160198A JP H11287917 A JPH11287917 A JP H11287917A
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JP
Japan
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substrate
optical circuit
refractive index
silica
rays
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JP9160198A
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English (en)
Inventor
Makoto Katayama
誠 片山
Tomohiko Kanie
智彦 蟹江
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程によって製造することができかつ
高い精度で配置された光回路を有する平面導波路型光回
路を提供する。 【解決手段】 平面導波路型光回路は、シリカガラス基
板1と、基板1中に作り込まれた光導波路7とを備え
る。光導波路7は、基板1にX線4を照射することによ
り周囲よりも屈折率が高められた基板1の部分である。
光導波路7を形成するため、X線マスク6を介してシリ
カガラス基板1に照射されるX線4の光子エネルギは、
1.8keV〜20keVである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光分岐器、光結合
器、スターカプラ、方向性結合器等を含み得る平面導波
路型光回路およびその製造方法に関し、特に、高い精度
を有する光導波路が簡略な工程で作製することのできる
平面導波路型光回路およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの発展に伴って、
高い精度を有する平面導波路型光回路を簡略な工程で形
成し得る方法の開発が望まれている。そのような平面導
波路型光回路は、光通信システムに必要な光分岐器、光
結合器、スターカプラ、方向性結合器などを含み得る。
【0003】図16において、平面導波路型光回路の先
行技術による製造方法の一例が模式的に示されている。
図6(a)に示すように、まず、下部クラッド層として
働くシリカガラス基板161上において、添加元素とし
てゲルマニウムを含むシリカガラスのコア層162が形
成される。コア層162は、たとえば、四塩化シリコン
と四塩化ゲルマニウムの火炎加水分解を行なってガラス
微粒子層を堆積し、この微粒子層を高温に加熱して透明
ガラス層に変えることによって形成され得る。なお、下
部クラッド層として働く基板161は、他の基板上に形
成されたシリカガラス層であってもよい。図6(b)に
示すように、コア層162の上に、光回路に対応したパ
ターンを有するレジストパターン3がフォトリソグラフ
ィを用いて形成される。フォトリソグラフィは、コア層
162上へのレジスト層の塗布、光マスクを介する露
光、およびその露光されたレジスト層の現像処理などの
工程を含む。図6(c)に示すように、レジストパター
ン3をマスクとして、反応性イオンエッチングを用いて
コア層162がエッチングされ、光回路パターンに対応
したコアリッジ162aが形成される。図6(d)に示
すように、光回路に対応したパターンを有するコアリッ
ジ162aを覆うように、火炎加水分解堆積法によって
上部クラッド層164が形成される。これによって、平
面導波路型光回路が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に示す先行技術
は、複雑なフォトリソグラフィや反応性イオンエッチン
グのような多くの工程を必要とする。また、先行技術に
よれば、形成される平面導波路型光回路の精度はフォト
リソグラフィと反応性イオンエッチングによる加工精度
に依存する。
【0005】さらに、先行技術によれば、コア部を形成
するために、基板調製工程において、ゲルマニウムなど
の他の元素を含有した煤を吹き付ける工程、およびこの
煤を結合させる工程が必要である。これらの工程のため
に、制御の困難な火炎加水分解堆積法(FHD法)など
を使用せざるを得ない。
【0006】本発明の1つの目的は、より高い精度で形
成された光導波路を有する平面導波路型光回路を提供す
ることである。
【0007】本発明のもう1つの目的は、より高い精度
の平面導波路型光回路を簡略な工程で形成し得る方法を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による平面導波路
型光回路は、シリカ系ガラスからなる基板と、該基板中
に作り込まれた光導波路とを備え、該光導波路は、該基
板にX線を照射することにより周囲よりも屈折率が高め
られた該基板の部分であることを特徴とする。
【0009】本発明による光回路において、光導波路に
おける高められた屈折率は、基板の表面から内部に向か
って連続的に減少させることができる。
【0010】本発明において、シリカ系ガラスはOH基
を含有していることが好ましい。また、シリカ系ガラス
はシリコン同士の共有結合を含んでいることが好まし
い。
【0011】本発明による光回路において、光導波路が
作り込まれた基板の表面は、空気の屈折率よりも大きく
かつシリカ系ガラスの屈折率よりも小さい屈折率を有す
るコーティングによって覆われていることが好ましい。
このようなコーティングは、紫外線硬化樹脂、有機シリ
コン化合物およびシリカ系ガラスからなる群より選ばれ
る少なくとも1種の材料からなることができる。
【0012】本発明によれば、基板の表面と裏面との両
方に、光導波路を作り込むことができる。
【0013】本発明による平面導波路型光回路の製造方
法は、1.8keV〜20keVの光子エネルギを有す
るX線をシリカ系ガラスからなる基板に部分的に照射す
る工程を備え、そこにおいて、X線が照射された基板の
部分は、X線が照射されなかった基板の部分よりも高い
屈折率を有し、かつ高い屈折率を有する当該部分が光導
波路となることを特徴とする。
【0014】本発明による方法において、X線の照射に
より高められた屈折率は、基板の表面から内部に向かっ
て連続的に減少させることができる。
【0015】本発明による方法において、OH基を含有
するシリカ系ガラスを基板として用いることが好まし
く、また、シリコン同士の共有結合を含むシリカ系ガラ
スを基板として用いることが好ましい。
【0016】本発明による方法は、X線が部分的に照射
された基板の表面を、空気の屈折率よりも大きくかつシ
リカ系ガラスの屈折率よりも小さい屈折率を有する材料
によってコーティングする工程を備えることができる。
コーティングのための材料は、紫外線硬化樹脂、有機シ
リコン化合物およびシリカ系ガラスからなる群より選ぶ
ことができる。
【0017】さらに本発明による方法において、X線を
照射する工程の前に、シリカ系ガラスからなる基板に水
素を添加する工程を備えることができる。また、X線を
照射する工程の前に、シリカ系ガラスからなる基板に紫
外線を照射してもよい。
【0018】本発明による方法において、基板の表面に
X線を照射して光導波路を形成し、さらに基板の裏面に
X線を照射して光導波路を形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明によれば、気相軸付法(Va
por Phase Axial Deposion、VAD法)などの非常に安
価な製法で作られたシリカガラス基板そのものにX線に
よって光回路パターンを作り込むことができる。たとえ
ば、所定の光回路パターンを有するX線マスクを基板上
に配置し、このX線マスクを介して基板中にX線を照射
すれば、光回路パターンに対応した高屈折率の領域を基
板中に形成できる。この高屈折率領域が、光導波路とな
る。本発明によれば、数百回の使用の間、歪みなどがな
く安定に維持できるX線マスクを介してX線を基板に照
射することにより、光回路パターンを基板中に直接作り
込むことができる。X線の照射により変質した基板の部
分はコア部となり、X線が照射されなかった部分はクラ
ッド部となる。本発明では、たとえばFHD法を用いた
多層膜の形成工程、複雑なフォトリソグラフィ工程およ
び反応性イオンエッチング工程のいずれも用いずに簡単
に平面型光回路を得ることができる。また、本発明で
は、一般のフォトリソグラフィで用いられる光の波長よ
りはるかに短い波長を有するX線が用いられる。このた
め、光回路の精度に対する回折による悪影響を低減する
ことができ、高精度の平面導波路型光回路を得ることが
できる。
【0020】図1は、基板自体に光導波路が作り込まれ
る様子を示している。シリカガラス基板1の上には光回
路パターン5を有するX線マスク6が配置される。X線
マスク6は、X線透過性の窒化シリコン支持膜2および
X線吸収性のタングステン層3からなる。タングステン
層3は、形成すべき光回路のパターンに相当するパター
ンを有する。X線4は、X線マスク6を介してシリカガ
ラス基板1上に照射される。X線の照射によって、シリ
カガラス基板1の光回路パターン5に対応した領域に、
屈折率が上昇した部分7が形成される。部分7における
屈折率は、所定の深さにおいてその周囲(X線が照射さ
れなかった部分)よりも高い屈折率を有する。この部分
7がコアとなり、屈折率の低いその周囲はクラッドとな
る。
【0021】X線が照射されたシリカガラスの部分は、
たとえば図2に示すような分布の屈折率を有する。X線
が照射された部分において、その表面の屈折率(n1
が最も高くなっている。図に示すように、表面から内部
にいくに従って、屈折率はX線が照射されていないシリ
カガラスの屈折率(n2 )まで連続的に減少する。この
ような分布において、屈折率の最大増加率((n1 −n
2 )×100(%)/n2 )は、たとえば0.1%〜2
%とすることができ、好ましくは0.3%〜0.8%と
することができる。このような連続的に減少する屈折率
の分布において、屈折率の平均値を有する部分の深さ
は、たとえば1μm〜50μmとすることができ、好ま
しくは2μm〜20μmとすることができる。また、基
板上に形成される導波路の幅、すなわちX線が照射され
る部分の幅は、たとえば1〜50μmとすることがで
き、好ましくは2〜20μmとすることができる。
【0022】なお、図1ではX線マスク6がシリカガラ
ス基板1と隔てられて配置されているが、X線マスク6
はシリカガラス1と接して配置されてもよい。
【0023】X線は物質中で吸収されるため、シリカガ
ラスを透過するX線の量(光子数)は、透過深さが増す
につれて徐々に減ってくる。また、X線のエネルギによ
って単位深さあたりに吸収される光子数は異なってく
る。定性的には、エネルギの大きいX線ほど単位深さあ
たりの吸収光子数が少ない。すなわち、図3に示すよう
に、シリカガラスにおける透過深さが増すにつれ、X線
のスペクトルは徐々に高エネルギ側にピークがシフト
し、かつ全体の光子数は減少していく。
【0024】さて、シリカガラスにおけるX線の吸収量
とX線の吸収によって起こる屈折率上昇との関係は、本
発明者らによって明らかにされている(特開平8−16
9731号公報参照)。この知見、および上述したスペ
クトルに基づく計算(物質のX線吸収係数は公知)よ
り、任意の照射X線スペクトルに対して深さ方向にどの
ような屈折率分布が形成されるかを見積もることができ
る。
【0025】たとえば、光通信に用いられている単一モ
ード光ファイバの場合、コア直径は10μmであり、コ
アとクラッドの屈折率の差は0.3%(コアの方が屈折
率が大きい)であるが、光導波の理論によると、光通信
に要求される単一モード導波の条件はこのような完全対
称型のみではなく、いろいろな形状が存在する。本発明
者は、光導波に必要な条件を検討した結果、所定の形状
のスペクトルを有するX線をシリカガラス基板に照射す
ることによって、光通信での要求を満足する屈折率の空
間分布をガラス基板内に形成し得ることを見いだした。
より具体的には、基板の表面から内部にいくに従って屈
折率の増加率が減少していく系において、基板表面の最
大屈折率、その系における平均屈折率、その系の深さ、
その系の幅(導波路の幅)を調節することによって、光
通信での要求を満足する導波路を形成し得ることを見い
だした。また、本発明者らは、シリカガラス基板に1.
8keV〜20keVの光子エネルギを有するX線を照
射することにより、そのような導波路を効率的に形成で
きることを見出した。従来技術では、クラッドの屈折率
とコアの屈折率は不連続であり、それらの間には明確な
境界面が存在する。一方、本願発明では、コアからクラ
ッドにいくに従って屈折率が連続的に変化(減少)し、
そのような明確な境界面を持たない構造により、光通信
に要求される性能の光回路を形成することができる。本
発明によれば、FHD法に代表される複雑な多層膜形成
工程を経ることなくよりシンプルなプロセスによって光
回路を形成することができる。
【0026】また、FHD工程は、コア形成およびクラ
ッド形成時に、それぞれ1000℃〜1500℃の高温
を経験する。この熱履歴は、基板に反りを生じさせ得
る。この反りは、典型的には幅100mmあたり10μ
m以上である。多数の光回路を並べた集積型回路では、
そのような大きな反りのため、直線状に配列された光フ
ァイバアレイと光回路との接続が困難になり得る(この
ときの反りの許容値は0.5μm程度以下である)。一
方、本発明によれば、母材より切出され、平滑に研磨さ
れたシリカガラス基板はそのような高温を経験すること
がなく、初期の平坦度を保っている。そのため、回路の
寸法を所望の範囲に維持することができ、光ファイバア
レイとの接続が容易にできる光回路を得ることができ
る。
【0027】二酸化硅素(SiO2 )からなるシリカガ
ラスの分子構造において、1つのシリコン原子の周りに
4つの酸素原子が2つの電子を共有しながら結合する正
四面体構造が配列されている。シリカガラスにX線を照
射すると、X線は主にシリコン原子のK殻電子に作用
し、この電子を放出させる。放出された電子(光電子)
は、他の電子と作用し、あるいは近隣の原子核に捕らわ
れることによって、X線照射前とは違う電子配列を形成
する。また、K殻電子を失ったシリコン原子は、この空
席(空孔)を埋めるためにオージェ崩壊などを起こし、
その結果新たな電子配列を形成する。この新たな状態に
おいて、シリコン原子を中心として結合する2つの酸素
原子の角度は、X線照射前の角度より小さくなるため、
シリカガラスの密度が大きくなる(高密度化)。また、
この新たな状態において、シリコン原子と酸素原子との
結合のいくつかは切れた状態になる(SiE′センター
またはシリコンEプライムセンターの生成)。このよう
な状態の変化を図4に模式的に示す。この高密度化およ
びSiE′センターの生成により屈折率が上昇すること
は、個体物理学における知見より明らかにされてきた。
【0028】X線照射による電子配列の変遷については
未知の部分が多いが、本発明者らの研究によれば、1度
シリコン原子核が電子を捕獲した状態(図4に示す状態
A)が生じ、その後、さらに電子やX線の作用を受けて
シリコンと酸素との結合が切れた状態(図4に示す状態
BすなわちSiE′センターが生成した状態)が生じる
と考えられる。状態Aと状態Bとは、元来熱的平衡関係
にあり、すなわち、状態A→状態Bの遷移も状態B→状
態Aの遷移もともに存在する。そのため、SiO2 のみ
から実質的になるシリカガラスの場合、屈折率は上昇す
るものの、状態Aのうちいくらかは状態Bに戻されるた
め、その分屈折率の上昇効率は低くなり得る。
【0029】シリカガラスにOH基が入っている場合、
OH基はシリコン原子と結合した状態になっている。こ
のようなシリカガラスがX線により状態Aから状態Bに
変化するとき、Si−O結合が切れ、より結合力の大き
いSi−H結合が生じる。このような変化を図5に模式
的に示す。Si−H結合の方がより安定であるため、状
態Bから状態Aに戻る確率は顕著に低減される。したが
って、OH基を導入したシリカガラスの方が、効率よく
屈折率の上昇を起こすことができる。OH基を含有する
シリカガラスは、市販品として入手することができる。
【0030】また、本発明において、シリコン同士の共
有結合を含むシリカガラスを好ましく用いることができ
る。シリカガラスの製造において、シリコン原子同士の
共有結合を生成させる方法は公知である。そのような公
知方法によって製造されるシリカガラスは、容易に入手
することができる。図6に示すとおり、シリカガラスに
おいてシリコン原子同士の共有結合が切断されると、少
なくとも2つのSiE′センターが生成される。シリコ
ン原子同士の共有結合が増えれば、生成されるSiE′
センターの数も増える。SiE′センターの生成により
屈折率が上昇するため、シリカガラス中にシリコン原子
同士の共有結合が多数存在すれば、屈折率の上昇効率は
高くなり得る。
【0031】本発明において、X線照射により光回路を
形成した基板部分は、空気に露出されていてもよいが、
コーティングによって覆われることが好ましい。空気の
屈折率は、1であり、これは通常使用されるクラッド材
料の屈折率(典型的には1.4〜1.6程度)に比べて
顕著に小さい。このような場合、シリカガラス中の光回
路部分と空気層との界面で光は強く光回路側へ押し返さ
れることになり、光回路側での若干の光漏れを生じさせ
得る。光LANなど通信距離が比較的短い用途に対して
はこれでも光回路として十分な性能が得られるが、長距
離通信に使用する場合、より光漏れのない低損失の光回
路が必要とされる。そこで、屈折率が1より大きく、シ
リカガラスの元々の屈折率以下の屈折率を有する材料を
シリカガラス表面に設ければ、より光漏れの小さい光回
路を形成できる。図7は、そのようなコーティングが形
成された一具体例を示している。光回路17がその中に
作り込まれたシリカガラス基板1上にはコーティング3
1が設けられている。コーティング31は、空気の屈折
率(1)より大きくかつシリカガラス基板1の元々の屈
折率以下の屈折率を有する。コーティングの厚みは、た
とえば1〜1000μm、好ましくは10〜50μmと
することができる。
【0032】本発明者は、導波理論解析および試作試験
によって、図8に示すような状態を作り、長距離通信に
必要となる0.1dB/cm未満の損失の光回路を実現
した。図8において、n1 はX線照射により形成された
光回路の最大屈折率であり、n2 はシリカガラス本来の
屈折率であり、n3 はコーティングの屈折率である。屈
折率n3 は、空気の屈折率(1)よりも大きく、シリカ
ガラス本来の屈折率n 2 よりも小さい。このようなコー
ティングのための材料には、紫外線硬化樹脂、有機シリ
コン化合物およびシリカ系ガラスからなる群より選ばれ
る少なくとも1種を用いることができる。紫外線硬化樹
脂には、たとえばフッ素化アクリル樹脂がある。
【0033】さらに本発明において、シリカガラスに水
素分子を予め導入しておくと、図9に示すように、Si
E′センターの生成時に添加された水素分子が水素原子
に分かれ、Si−H結合を生じさせる。これにより、状
態Bから状態Aへの遷移を抑えることができ、効率よく
シリカガラスの屈折率を上昇させることができる。
【0034】シリカガラスに400nm程度から190
nm程度の波長の紫外線を照射すると、上述した状態A
が生成されることが知られている。したがって、この手
法により状態Aを増加させ、その結果屈折率の上昇効率
を上げることができる。
【0035】本発明によれば、均質なシリカ系ガラス基
板に光回路を作り込むことができる。したがって、ガラ
ス基板の任意の部分に光回路を形成することが可能であ
る。たとえば、1対の主表面(表面および裏面)を有す
る1枚の均質なシリカ系ガラス基板において、表裏の両
側に光回路を作り込むことができる。
【0036】本発明において基板材料として用いられる
シリカ系ガラスは、不可避的不純物以外の不純物を実質
的に含まないシリカガラス(石英ガラス)、屈折率や他
の特性を調節するために不純物が添加されたシリカガラ
ス、その他、OH基の導入、Si−Si結合の導入な
ど、その特性を調節するため部分的に変更されたシリカ
ガラス等を含む。シリカ系ガラス基板の厚みは、たとえ
ば0.1〜20mmとすることができる。
【0037】本発明において、シリカ系ガラスに照射す
るX線のための光子エネルギは1.8keV〜20ke
Vの範囲にある。この範囲の光子エネルギを有するX線
は、シリカ系ガラスに効率的に吸収され、その屈折率を
効果的に高める。以下、実施例によって本発明をより詳
細に説明する。
【0038】
【実施例】実施例1 図10に模式的に示すような装置を用いて、平面導波路
型光回路を作製した。X線としてシンクロトロン放射光
(SR光)を用いた。SR光源には、住友電気工業株式
会社播磨研究所虹III号が用いられた。図10に示す
ように、シンクロトロン放射光(X線)4は、ベリリウ
ム膜103を介して、シリカガラス基板1上に照射され
る。シリカガラス基板1の上方には、スペーサ102を
介して光回路パターンを有するX線マスク6が設けられ
ている。X線4の照射は、ヘリウム雰囲気101下で行
なわれる。シンクロトロン放射光装置(図示せず)は、
590MeVの電子エネルギで運転され、X線の発光点
とシリカガラス基板との距離は1300mmであった。
X線マスク6およびシリカガラス基板1が配置されたS
R光照射室内には、大気圧のヘリウムが充填された。X
線マスク6およびシリカガラス基板1は、それらの間に
厚さ50μmのスペーサ102を挿入して固定された。
これらのユニットを上下に±0.5mmの範囲で0.1
mm/秒の速度でスキャンし、上下1mmの領域を均一
に照射した。照射室とシンクロトロン放射光装置との間
に厚さ100μmのベリリウム膜103を配置し、照射
室の大気圧とシンクロトロン放射光装置の高真空との分
離を行なった。また、ベリリウム膜103により、シリ
カガラス基板1側に照射されるX線のスペクトル形状を
図3においてSで示されるような形状にした。用いたX
線マスクの概略を図11に示す。X線マスク6は、タン
グステン層に形成された直線光回路パターン111、1
×2分岐光回路パターン112、および波長無依存型カ
プラ用パターン113を含んでいる。これらの光回路の
パターン幅は9μmであった。X線マスクにおいて、窒
化シリコン支持膜の厚みは1μmであり、タングステン
層の厚みは3μmであった。また、X線マスク窓部の全
長は30mmであった。
【0039】シリカガラス基板1には、VAD法により
製造された市販のものが用いられた。シリカガラス基板
の含有不純物を測定したところ、20ppb以下のA
l、Ca、Fe、K、Mg、Na、Tiと、1ppm以
下のCl、Fと、50ppm以下のOHが測定された。
基板の厚みは1mmであり、その表面および裏面は鏡面
研磨されていた。
【0040】X線マスクを介して400mA・hの照射
量でSR光をシリカガラス基板に照射した。ここでmA
はシンクロトロン内の蓄積電流を表わし、hは照射時間
を表わしている。X線マスクを通過した後、基板に照射
されるX線の光子エネルギは、3keVをピークとした
スペクトル形状であった。その結果、図2に示すような
屈折率の分布を有する光回路が得られた。基板表面の最
大屈折率n1 は1.468であり、基板本来の屈折率n
2 は1.458であった。なお、屈折率は589nmの
波長の光に対する値である。屈折率の最大増加率((n
1 −n2 )×100(%)/n2 )は、0.69%であ
った。基板表面から約20μmの深さまで屈折率が連続
的に減少する領域が得られた。そこにおいて、平均屈折
率は 1.462であり、その平均屈折率が得られる表
面からの深さは9μmであった。また、形成された光回
路の幅は9μmであった。
【0041】このようにして作製された平面導波路型光
回路の直線部分における光伝送特性を評価したところ、
1.55μmの試験波長に対して伝送損失は0.4dB
/cmであり、偏波依存性損失は0.05dBであっ
た。
【0042】さらに、シリカガラス基板において光回路
側の表面にフッ素化アクリル樹脂を常温で塗布し、約3
50nmのピーク波長を有する紫外線ランプを用いて硬
化させた。硬化させたときの当該樹脂のNa−D線に対
する25℃における屈折率は1.430であった。樹脂
コーティングを有する光回路の光伝送特性を評価したと
ころ、1.55μmの試験波長に対して伝送損失は0.
1dB/cmであり、偏波依存性損失は0.01dB未
満であった。また、1×2分岐光回路の伝送特性を測定
したところ、1.55μmおよび1.31μmのいずれ
の試験波長に対しても、3.3dB以下の過剰損失、お
よび0.3dB以下の偏波依存性損失を得た。波長無依
存型カプラの伝送損失を1200nmから1700nm
の試験波長に対して連続的に測定したところ、本線側で
1.5dB±0.2dB、支線側で8.0±0.5dB
の値が得られた。
【0043】実施例2 SR光の照射量を変化させた以外は、実施例1と同様に
して平面導波路型光回路を作製した。得られた光回路に
ついて、1.55μmに対する導波損失を測定した。そ
の結果、図12に示すような関係が得られた。図12に
おいて、縦軸は光回路の伝送損失を表わし、横軸はSR
光の照射量を表わしている。図に示すように、伝送損失
が極小となるSR光の照射量が存在することが明らかに
なった。
【0044】実施例3 VAD法によって作製されたOH基を500ppm含む
シリカガラス基板を用い、150mA・hのSR光を照
射した以外は、実施例1と同様にして平面導波路型光回
路を作製した。光回路が形成された基板に樹脂を塗布し
硬化させた後、光伝送特性を評価した。1.55μmの
試験波長に対して、伝送損失は0.1dB/cmであ
り、偏波依存性損失は0.01dB未満であった。
【0045】実施例4 VAD法の工程で脱水処理を施すことによって製造され
たシリコン同士の共有結合を約1017個/cm3 の密度
で含むシリカガラス基板を用い、SR光を200mA・
hで照射した以外は、実施例1と同様にして平面導波路
型光回路を作製した。光回路が形成された基板上に樹脂
を塗布し硬化させた後、光伝送特性を評価した。1.5
5μmの試験波長に対して、伝送損失は0.1dB/c
mであり、偏波依存性損失は0.01dB未満であっ
た。
【0046】実施例5 実施例1で用いたものと同じロットのシリカガラス基板
を、140気圧の水素を充填した圧力保持容器中に常温
で1週間保持した。このようして水素を取込ませたシリ
カガラス基板を用いて、実施例1と同様に平面導波路型
光回路を作製した。SR光の照射量は50mA・hであ
った。光回路を形成した基板上に樹脂を塗布した後硬化
させた。得られた光回路について光伝送特性を評価した
ところ、1.55μmの試験波長に対して伝送損失は
0.1dB/cmであり、偏波依存性損失は0.01d
B未満であった。
【0047】実施例6 実施例1で用いたものと同ロットのシリカガラス基板に
約350nmのピーク波長を有する紫外線ランプを60
時間照射した。紫外線照射されたシリカガラス基板を用
いて実施例1と同様に平面導波路型光回路を作製した。
SR光の照射量は200mA・hであった。光回路を有
する基板上に樹脂を塗布し硬化させた後、光伝送特性を
評価した。1.55μmの試験波長に対して、0.1d
B/cmの伝送損失、および0.01dB未満の偏波依
存性損失が得られた。
【0048】実施例7 X線源として、最大出力が10kV×1.5A、ターゲ
ットが銅である管球を用いた。管球は10kVの電子エ
ネルギで運転され、X線の発光点とシリカガラスとの距
離は250mmであった。大気圧のヘリウムを含むX線
照射室内に、X線マスク、スペーサおよびシリカガラス
基板を配置した。スペーサの厚みは50μmであり、X
線マスクとシリカガラス基板は、それらの間にスペーサ
を挿入して固定された。照射室と管球装置の間に20μ
mの厚みのベリリウム膜を配置し、照射室の大気圧と管
球装置の真空との分離を行なった。X線マスクは、図1
3に示すような直線光回路パターンを有するものであっ
た。X線マスクのタングステン層に、16本の直線光回
路パターンが形成され、隣り合う各パターンの中心と中
心との間の間隔は127μmであった。各光回路のパタ
ーン幅は9μmであった。X線マスクにおいて、窒化シ
リコン支持膜の厚みは3μmであり、タングステン層の
厚みは5μmであった。X線マスクの窓部の全長は30
mmであった。管球装置よりX線マスクを介してシリカ
ガラス基板に3Mw・hのX線を照射した。マスクを通
過した後のX線の光子エネルギは5keVにピークを有
する形状であった。次いで、実施例1と同様に樹脂を塗
布し、硬化させた。得られた光回路について伝送損失を
測定したところ、1.55μmの試験波長に対して伝送
損失は0.1dB/cmであり、偏波依存性損失は0.
01dB未満であった。
【0049】実施例8 実施例7で得られた光回路を有する基板の裏面に、さら
に光回路を形成した。シリカガラスの光回路部が偏光顕
微鏡にて目視できることを利用し、スペーサを介してシ
リカガラス基板上に配置されるX線マスクの位置合わせ
を行なった。0.5μmを下回る精度で、基板裏面の上
方に配置されるX線マスクと、既に形成された光回路部
とを位置合わせした。X線マスク、スペーサおよびシリ
カガラス基板を固定したものを管球装置の照射室にセッ
トし、実施例7と同様にして基板の裏面にX線マスクを
介してX線を照射した。次いで、光回路が形成された裏
面に実施例7と同様に樹脂を塗布し硬化させた。得られ
た平面導波路型光回路は、表面および裏面のそれぞれに
127μmの間隔で16本の直線光回路が形成されたも
のである。このようにして得られた平面導波路型光回路
を、図14に示すような光ファイバアレイと接続した。
図14に示すように、光ファイバアレイ141は、光フ
ァイバ142が直線状に2列配列された3次元ファイバ
アレイである。隣り合う光ファイバ142のコア143
同士の間隔は127μmである。各列において、16本
の光ファイバが直線状に配置されている。2つの列の間
隔は990μmであった。図15に示すように、光ファ
イバアレイ141と平面導波路型光回路151とを接続
した。図に示すAおよびBの2本のみについて、アレイ
141の光ファイバと回路151の直線光回路との位置
合わせを行ない、ファイバアレイと平面導波路型光回路
との隙間に紫外線硬化樹脂を注入して硬化させ、両者を
接合した。接合体について導波性能の評価を行なったと
ころ、32本全部の直線光回路に関して0.1〜0.1
5dB/cmの伝送損失を得た。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、X線マスクを介する簡
単な工程によって高精度の平面導波路型光回路を得るこ
とができる。本発明によれば、FHD法を用いた多層膜
の形成工程、複雑なフォトリソグラフィ工程および反応
性イオンエッチング工程を行なわずに光回路を形成する
ことができる。本発明によれば、X線の照射により、高
い精度で均質な基板中に光回路を作り込むことができ
る。さらに、光回路が形成された基板の表面を樹脂等の
適当な材料によってコーティングすれば、より損失が低
い導波路が得られる。また、OH基および/またはシリ
コン原子同士の共有結合を含む基板を用いることによっ
て、あるいは、水素分子を基板に予め導入するかまたは
紫外線を基板に照射することによって、より短い時間で
所望の平面導波路型回路を得ることができる。これらの
屈折率を上昇させるための手段は、光回路の作製時間を
さらに短くするため、必要に応じて適宜組合せることが
できる。また、基板の両面に高い精度で光回路を形成す
ることができる。これによって、従来と同一のサイズで
2倍の集積化が可能となる。本発明によれば、反りの非
常に小さい基板に精度よく光回路を配置することができ
る。そのような光回路は、他の光ファイバアレイ等の光
導波手段と容易に接続することができる。たとえば、上
述したように、光回路と他の光導波手段との接続におい
て、最低2本の光導波を調整するだけで、多数の光結合
を確立することができる。これにより、実装のためのコ
ストは劇的に低減され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による平面導波路型光回路の一例を製造
するための方法を示す概略断面図である。
【図2】本発明による平面導波路型光回路の一例におい
て、X線が照射された基板部分の深さ方向に対する屈折
率の分布を示す図である。
【図3】本発明による平面導波路型光回路を製造する際
に照射されるX線のスペクトルを示す概略図である。
【図4】シリカガラスにおいてX線の照射により屈折率
が上昇するメカニズムを説明するための図である。
【図5】OH基を含有するシリカガラスにおいて、X線
の照射により屈折率が上昇するメカニズムを説明するた
めの図である。
【図6】Si−Si結合を有するシリカガラスにおい
て、X線の照射により屈折率が上昇するメカニズムを説
明するための図である。
【図7】伝送損失を低減するためのコーティングが設け
られた本発明による平面導波路型光回路の一例を示す概
略断面図である。
【図8】伝送損失を低減するためのコーティングが設け
られた本発明による平面導波路型光回路の一例におい
て、屈折率の分布を示す図である。
【図9】水素が添加されたシリカガラスにX線を照射す
ることによって屈折率が上昇するメカニズムを説明する
ための図である。
【図10】実施例で用いられた、シリカガラス基板にX
線を照射するための装置を示す概略断面図である。
【図11】実施例で用いられるX線マスクパターンの一
例を模式的に示す平面図である。
【図12】SR光の照射量と、その照射によって形成さ
れた光回路の伝送損失との関係を示す図である。
【図13】本発明による実施例で用いられたX線マスク
パターンのもう1つの例を模式的に示す平面図である。
【図14】本発明による実施例において光回路との接続
のために用いられた光ファイバアレイの部分構造を示す
概略断面図である。
【図15】本発明による実施例において、得られた平面
導波路型光回路と光ファイバアレイとを接続する様子を
概略的に示す斜視図である。
【図16】従来技術による平面導波路型光回路の形成方
法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリカガラス基板 2 窒化シリコン支持膜 3 タングステン層 4 X線 5 光回路パターン 6 X線マスク 7、17 屈折率が上昇された基板の部分 31 コーティング

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ系ガラスからなる基板と、 前記基板中に作り込まれた光導波路とを備え、 前記光導波路は、前記基板にX線を照射することにより
    周囲よりも屈折率が高められた前記基板の部分であるこ
    とを特徴とする、平面導波路型光回路。
  2. 【請求項2】 前記光導波路における前記高められた屈
    折率は、前記基板の表面から内部に向かって連続的に減
    少していることを特徴とする、請求項1に記載の平面導
    波路型光回路。
  3. 【請求項3】 前記シリカ系ガラスはOH基を含有して
    いることを特徴とする、請求項1または2に記載の平面
    導波路型光回路。
  4. 【請求項4】 前記シリカ系ガラスはシリコン同士の共
    有結合を含んでいることを特徴とする、請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の平面導波路型光回路。
  5. 【請求項5】 前記光導波路が作り込まれた前記基板の
    表面が、空気の屈折率よりも大きくかつ前記シリカ系ガ
    ラスの屈折率よりも小さい屈折率を有するコーティング
    によって覆われていることを特徴とする、請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の平面導波路型光回路。
  6. 【請求項6】 前記コーティングは、紫外線硬化樹脂、
    有機シリコン化合物およびシリカ系ガラスからなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の材料からなることを特徴と
    する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の平面導波路
    型光回路。
  7. 【請求項7】 前記基板が表面およびそれに対向する裏
    面を有するものであり、 前記光導波路は、前記基板の前記表面と前記裏面との両
    方に作り込まれていることを特徴とする、請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の平面導波路型光回路。
  8. 【請求項8】 1.8keV〜20keVの光子エネル
    ギを有するX線をシリカ系ガラスからなる基板に部分的
    に照射する工程を備え、 そこにおいて、前記X線が照射された前記基板の部分
    は、前記X線が照射されなかった前記基板の部分よりも
    高い屈折率を有し、かつ前記高い屈折率を有する前記基
    板の部分が光導波路となることを特徴とする、平面導波
    路型光回路の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記X線の照射により高められた屈折率
    は、前記基板の表面から内部に向かって連続的に減少し
    ていることを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シリカ系ガラスはOH基を含有し
    ていることを特徴とする、請求項8または9に記載の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記シリカ系ガラスはシリコン同士の
    共有結合を含んでいることを特徴とする、請求項8〜1
    0のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記X線が部分的に照射された前記基
    板の表面を、空気の屈折率よりも大きくかつ前記シリカ
    系ガラスの屈折率よりも小さい屈折率を有する材料によ
    ってコーティングする工程を備える、請求項8〜11の
    いずれか1項に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記材料が、紫外線硬化樹脂、有機シ
    リコン化合物およびシリカ系ガラスからなる群より選ば
    れる少なくともいずれか1種であることを特徴とする、
    請求項12に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記X線を照射する工程の前に、前記
    シリカ系ガラスからなる基板に水素を添加する工程を備
    えることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項
    に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記X線を照射する工程の前に、前記
    シリカ系ガラスからなる基板に紫外線を照射する工程を
    備えることを特徴とする、請求項8〜14のいずれか1
    項に記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記シリカ系ガラスからなる基板が、
    表面およびそれに対向する裏面を有するものであり、前
    記表面に前記X線を照射する工程および前記裏面に前記
    X線を照射する工程を備えることを特徴とする、請求項
    8〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111965858A (zh) * 2020-08-25 2020-11-20 济南晶正电子科技有限公司 一种电光晶体薄膜及其制备方法,及电光调制器
JP2021039241A (ja) * 2019-09-03 2021-03-11 古河電気工業株式会社 光導波路回路、光源モジュールおよび光導波路回路の製造方法

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