JPH11285869A - レーザ歪加工方法及び装置 - Google Patents

レーザ歪加工方法及び装置

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JPH11285869A
JPH11285869A JP10103920A JP10392098A JPH11285869A JP H11285869 A JPH11285869 A JP H11285869A JP 10103920 A JP10103920 A JP 10103920A JP 10392098 A JP10392098 A JP 10392098A JP H11285869 A JPH11285869 A JP H11285869A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 板状被加工部材に所定の歪み(反り)を短時
間で付与し得ること。 【解決手段】 板状の被加工部材2の一方の主面7の所
望領域11にレーザ光B6を照射してこの主面7の側が
凹状になるように板状被加工部材2を歪ませると共に、
レーザエネルギ密度の制御によりその歪みの大きさを制
御する。また、その装置を光ファィバやマスクに対する
各種レンズ類の光学手段により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、板状被加工部材
に加工を施して該被加工部材を歪ませる(反らせる)歪
加工方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルチックと呼ばれる板状スライダの一
方の主面にダイヤモンドで傷をつけて、該スライダの主
面(表面)が凸状になるように板状スライダを歪ませる
(反らせる)ことは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイヤ
モンドによる加工では、多数の板状部材に対して同じ傷
をつけることは容易でなく、また、加工に時間がかかっ
て生産性も高くなかった。
【0004】本発明は、前記諸点に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、板状被加工部材に所定
の歪み(反り)を短時間で付与し得る歪加工方法及び装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成すべく、板状の被加工部材の一方の主面にレーザ光を
照射して該主面の側が凹状になるように板状被加工部材
を歪ませることからなる。
【0006】すなわち、本発明のレーザ歪加工方法は、
板状被加工部材の一方の主面にレーザ光を照射すること
によって被照射部を局所加熱すると共に該局所加熱後の
急冷に伴う引張(収縮)応力を被照射部に残留させ、被
照射部を含む側の主面が凹状になるように被加工部材を
変形させるものである。このように、本発明は、レーザ
光によって被加工部材に幾何学的形状の変化(歪み)を
生じさせるもので、このような加工を、この明細書で
は、「レーザ歪加工」という。
【0007】この明細書において、被加工部材について
「板状」とは、レーザ光の照射を行った部分(被照射
部)の収縮に伴って被加工部材の形状が変えられ得るよ
うな形状のものであることをいい、例えば、その厚さが
一定でなくてもよいだけでなく、幅や長さが一定でなく
てもよい。すなわち、「板状」とは、例えば、レーザ光
の被照射部が収縮しても形状変化が実際上生じ難い球体
のようなものを排除する趣旨であり、レーザ光の照射に
伴い被照射部が収縮して被加工部材の幾何学的形状に有
意な変化が生じ得る限り、「球」に近いような形状であ
ってもよい。
【0008】従って、「一方の主面」とは、被加工部材
が典型的な「板」からなる場合、「板」の対向する二つ
の広い面(すなわち主面)のうちの一方をいうが、被加
工部材が典型的な「板」からずれた三次元形状を有する
場合、レーザ光の照射される領域(被照射部を規定する
表面領域)を含む比較的広い面をいう。この広い面は、
典型的には、実際上「平面」的であることが好ましいけ
れども、レーザ光の照射前の段階で元々、凸面又は凹面
になっていても鞍点部のような凸状部と凹状部とが組合
わさった部分を含んでいてもよい。
【0009】レーザ光が照射される領域は、一方の主面
の一部であることが好ましいけれども、場合によって
は、該一方の主面の全体であってもよい。その場合、該
主面の中央部と周縁部とでレーザ照射条件(例えば照射
エネルギ密度)を変えても、被加工部材の厚さが場所
(部位)によって異なるようにしておいて同程度の引張
り応力に対して変形のし易さが場所(部位)によって異
なるようにしておいてもよい。勿論、所望ならば、被加
工部材の「一方の主面」以外の部分にもレーザ光の照射
などによって歪加工を施してもよい。
【0010】一方の主面の一部にレーザ光を照射して歪
加工を行う場合、一方の主面の中央部にレーザ光を照射
することが好ましいが、場合によっては、中央部から周
縁部に至る部分に線状若しくは帯状又は円形状など任意
の形状でレーザ光を照射してもよく、また例えば円形状
など任意の形状のレーザ光を照射してもよい。なお、主
面の中央部にレーザ光を照射する場合、被照射領域とし
ては任意の所望の平面形状を選び得る。例えば、被加工
部材が長方形の平板からなるような場合であっても、一
方の主面の中央部の円形又は(長方形状よりもむしろ)
正方形状の領域にレーザ照射を行って該平板の他方の主
面の中央部が凸状になるような歪みを被加工部材に付与
し得る。なお、板状の被加工部材について、他方の主面
の中央部が該主面上の直交する二方向の夫々に関して凸
状になるようにするかわりに、該他方の主面の中央部が
該主面上の単一の線に沿って凸状に湾曲されるように被
加工部材を変形させてもよい。なお、所望ならば、板状
被加工部材の前記一方の主面のレーザ光被照射部の少な
くとも一部において該レーザ光の照射によって被加工部
材の形成材料を飛散させて該飛散痕部が凹所になるよう
にしてもよい。また、被照射部又はその周辺領域のうち
の少なくとも一部に凸部が出来てもよい。
【0011】被加工部材がレーザ光により局所加熱され
た後急冷される際に被加熱部に収縮性(引張)応力が残
留する限り、被加工部材の材質はどのようなものでもよ
く、金属(合金を含む)材料でも、セラミック材料(単
一組成又は複合組成(混合物))でも、プラスチックの
ような有機又は無機の高分子材料でもよい。混合物の場
合、均一でも不均一で場所によって組成が異なっていて
もよい。また、被照射部が、加熱の際少なくとも部分的
に溶融しても一切溶融しなくてもいずれでもよい。更
に、加熱によって焼結が進行するようなものでもそうで
なくてもよい。また、固体状態において複数の結晶構造
の相があるような材料でも単一の結晶相があるようなも
のでもよい。更に、急冷によって非晶質性が高くなり易
いものでもそうでなくてもよく、また急冷によって結晶
粒が小さくなり易いものでもそうでなくてもよい。これ
らの特性は、個々の材料及び加熱速度や温度に影響を与
えるレーザ照射条件によって大幅に異なり得るから、夫
々の材料に応じて、レーザ光による局所加熱の後急冷さ
れる際、結果的に、被加熱部に収縮性(引張)応力が残
留するような条件を選択して、レーザ光を照射すればよ
い。
【0012】照射されるべきレーザ光の種類、例えば波
長、平均エネルギ、エネルギ密度、ピーク出力、パルス
幅、パルス繰返し周波数などは、被加工部材の材質や大
きさなどに応じて、レーザ光による局所加熱の後急冷さ
れる際に被加熱部に収縮性(引張)応力を残留させ易い
ものを選択すればよい。但し、レーザ光としては、ピー
ク出力が高く且つ照射エネルギ密度を制御し易い点で、
連続光よりもパルスの方が好ましい。パルスレーザの場
合、照射エネルギ(密度)などの制御は、照射パルス数
の制御によって行えばよく、例えば、被照射領域全体又
は被照射領域内の複数箇所に単一ショット又は複数ショ
ットのレーザパルスを照射するようにすればよい。レー
ザパルスの好ましいパルス幅は、被加工部材によって大
きく異なり得るが、局所的に(材料に依存する)所望温
度までの急速な加熱及びその後の(パルス間隔によって
規定されるパルス非照射期間における)急冷を行い得る
ように、0.03−20ms程度であることが好まし
い。
【0013】レーザビームによる加熱は局所的に且つ急
速に行われ得るから、加熱による温度変化が大きいのみ
でなく、局所加熱により加熱された被照射部は、加熱手
段による加熱を停止させることによって、すなわちレー
ザビーム照射を停止させることによって又は1ショット
のレーザパルスの照射後次ショットのレーザパルスの照
射までの間に、急速に冷却され、その状態で凍結される
から、引張応力が残留するような内部歪みが生じること
になる。その結果、被照射部の属する主面が凹状になる
ような歪み(反り)が生じる。
【0014】なお、被照射領域に照射されるレーザ光の
エネルギ密度などのレーザ照射条件を制御して、被加工
部材に生じさせる歪み量(歪みの大きさ)を制御するよ
うにしてもよい。
【0015】本発明のレーザ加工装置は、上記で説明し
たレーザ加工方法を実施するためのレーザ加工装置であ
って、好ましくは、レーザ発振器からのレーザ光を導く
光ファイバと、光ファイバから射出されたレーザ光を被
加工部材の前記主面上に集光するフォーカスレンズとを
有するレーザ歪加工装置、又はレーザ発振器からのレー
ザ光を通過させる開口を備えたマスクと、マスクの開口
の像を被加工部材の前記主面上に結像させる結像光学系
とを有するレーザ歪加工装置からなる。
【0016】前者の場合、レーザ発振器に対する被加工
部材の配設位置の自由度が高い。なお、この場合、好ま
しくは、前記光ファイバから射出されるレーザ光をコリ
メートして前記フォーカスレンズに入射させるコリメー
トレンズを有する。被加工部材に照射されるレーザ光の
径(スポット径)を変えるには、光ファイバの(射出部
の)径を変えたり、コリメートレンズ及びフォーカスレ
ンズのうちの少なくともいずれか一方を焦点距離の異な
るものと代えればよい。
【0017】後者の場合、マスクの開口によって規定さ
れる形状の領域に該開口の像を縮小して又は等倍で形成
し得るから、所定形状の被照射領域に対する加工が容易
に行われ得る。なお、この場合、結像光学系は、比較的
大きいマスク開口の形を高エネルギ密度で縮小して結像
させ得るように、好ましくは、マスクの開口からのレー
ザ光をコリメートするコリメートレンズと、コリメート
レンズでコリメートされたレーザ光を被加工部材の前記
主面の手前で該主面の近傍に集光するフォーカスレンズ
とを有する。更に、マスクの開口が調整可能であること
が好ましい。これによって、レーザ光の被照射領域の形
や大きさを容易に制御し得、被加工部材に生じさせるべ
き歪み(反り)の制御がより容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明による好ましい実施
の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】図1は、本発明による好ましい一実施の形
態のレーザ歪加工装置1によって、被加工部材2にレー
ザ歪加工を行なっているところを模式的に示したもので
ある。
【0020】図1のレーザ歪加工装置1は、近赤外、可
視または紫外域のレーザ発振器3と、このレーザ発振器
3からのレーザ光を被加工部材2の近くまで導く光ファ
イバ4と、光ファイバ4の射出端5から拡がるレーザ光
B1を平行なビームB2にコリメートするコリメートレ
ンズ6と、コリメートされたレーザ光B2を被加工部材
2の一方の主面である被加工面7上に集光するフォーカ
スレンズ8とからなる。
【0021】ここで、光ファイバ4の射出端5における
レーザビームB1の径をφ0とし、コリメートレンズ6
及びフォーカスレンズ8の焦点距離を夫々f1,f2と
すると、被加工面7上におけるレーザビームB3の照射
スポット径φは、次式F1で与えられる。
【0022】 φ=(f2/f1)・φ0 (F1)
【0023】従って、照射スポット径φの大きさを変え
て、照射領域の大きさを変えたり、照射エネルギ密度等
を変えるためには、光ファイバ4、及びレンズ6,8の
うちのいずれかを変えてφ0,f1,f2のうちのいず
れかを変えればよい。
【0024】被加工面7上の被照射領域ないし被加工領
域が照射スポット径φよりも大きくて、被照射領域の全
体にわたってビームB3を走査させる必要があるような
場合には、被加工部材2が載置されているX−Yテーブ
ル9を並進駆動して被加工部材2をビームB3に対して
並進移動させても、射出光学系10(光ファイバ4の射
出端部5の支持体(図示せず)と、コリメートレンズ6
及びその支持体(図示せず)と、フォーカスレンズ8及
びその支持体(図示せず)とからなる)を被加工部材2
に対して並進移動させてもよい。ビームB3によって被
加工面7の被照射領域11上に所望の強度のレーザ光を
照射し得る限り、射出光学系10は、所望に応じて変更
すればよい。
【0025】レーザ歪加工装置1では、被加工部材2の
被加工面7のうちの所定の被照射領域11にレーザ発振
器3からのレーザ光B3を短時間に高エネルギ密度で照
射することによって、被照射領域11に収縮応力が残る
ように該領域11を加工し得る。
【0026】図2は、本発明による好ましい別の一実施
の形態のレーザ歪加工装置12によって、被加工部材2
にレーザ歪加工を行なっているところを模式的に示した
ものである。
【0027】図2のレーザ歪加工装置1は、図1の場合
と同様な又は遠赤外域のレーザ発振器3と、被照射領域
11に応じた形状の開口(アパーチャ)A(図3)を有
しレーザ発振器3からのレーザ光B0が照明されるマス
ク13と、マスク13の開口Aから拡がるレーザ光B4
をほぼ平行なビームB5にコリメートするコリメートレ
ンズ6と、コリメートされたレーザ光B5を被加工部材
2の被加工面7上に集光するフォーカスレンズ8とを有
し、マスク13の開口Aの像をフォーカスレンズ8の焦
点より少し遠い位置に設けた被加工面7の被照射領域1
1上に縮小して結像させる。なお、レーザ歪加工装置1
2では、コリメートレンズ6とフォーカスレンズ8との
間に折返しミラー14が設けられている。従って、X−
Yテーブル9を並進駆動させるか、又は折返しミラー1
4とフォーカスレンズ8とからなる射出光学系15をビ
ームB5に平行な方向に移動させることによって、該方
向の照射位置を変え得る。
【0028】なお、マスク13は、例えば、図3に示し
たように、周縁部に補強取付枠16を備え中央に孔(開
口部)17を有するマスク本体18と、マスク本体18
に対して水平方向Yに移動可能な横方向サイズ調整板1
9,20と、マスク本体18に対して上下方向Zに移動
可能な縦方向サイズ調整板21,22と、各調整板1
9,20,21,22を調整位置で固定する固定具23
とを有する。従って、マスク13の開口(アパーチャ)
Aは、調整板19,20,21,22の内縁部19a,
20a,21a,22aによって規定される。このマス
ク13では、四角な被加工面に対して広い照射面積でレ
ーザビームB6を照射し得、且つ開口Aの縦及び横方向
のサイズを変えることによって、一つのマスク13を用
いるだけでも被照射領域11の面積及び形状を変え得
る。
【0029】なお、この例では、各調整板の内縁部は直
線状であり、開口Aが長方形(又は正方形)であるけれ
ども、内縁部を直線状の代わりに曲線状にして、開口が
長円形から円形に変わるようにしてもよい。また、調整
板のマスク本体に対する可動方向が直線状の代わりに曲
線状になるようにしてよい。更に、開口を調整板の内縁
によって規定する代わりに電気光学的手段など他の任意
の手段で開口を調整可能に規定するようにしてもよい。
加えて、開口の全体を一様な透過率にする代わりに、開
口のうちのある部分のレーザ光透過率を他の部分の透過
率より高くするようにしてもよい。更に、開口を一つな
がりの開口にする代わりに、複数の非連続的な開口部の
パターンの形で形成してもよい。
【0030】
【実施例】図2に示したレーザ歪加工装置12を用いて
アルチック(Al23+TiC)と呼ばれるセラミック
製の板(縦1.25mm、横1.0mm、厚さ0.6m
m)の一方の主面7の中央部の縦0.8mm、横0.8
mmの被加工領域11にパルス幅0.5msのYAGレ
ーザパルスを1ショット照射した。照射条件として、被
加工領域11に対するレーザ光B6の照射エネルギ密度
(J/mm2)を、0.17(例1)、例1の約2倍の
0.36(例2)、例2の約2倍の0.72(例3)に
変えたところ、図4に誇張して想像線で示したような歪
みが歪加工処理を施した被加工部材2に生じた。図4の
Dで示したような端部における変位量(nm)で歪みの
大きさを表すと、この歪み量D(nm)は、夫々、2.
03(例1)、6.68(例2)、及び11.63(例
3)であった。以上の実験結果を、被加工領域11への
照射エネルギ密度(J/mm2)に対する歪み量(n
m)の関係としてグラフで示すと、図5に示したよう
に、ほぼ直線的に(より厳密にはややサブリニアに)変
化していることがわかる。従って、この実施例のような
セラミック板の場合、レーザ照射条件を変えることによ
って、10nm程度までの歪み量は制御し得ると考えら
れる。
【0031】以上のことから比較的硬いセラミックのよ
うな被加工部材2であっても、レーザ照射によって一方
の主面にレーザ歪加工を施すことによって、極めて短時
間に被加工部材2に歪み(反り)を付与することが可能
であること、及び照射エネルギ密度のようなレーザ照射
条件を変えることによって歪み量を変え得ること(設定
制御したい歪み量に応じて照射エネルギ密度のようなレ
ーザ照射条件を制御すればよいこと)がわかる。
【0032】なお、歪み量を制御するために他のレーザ
照射条件を変えてもよいことは当業者には明白であろ
う。但し、この実施例の場合に限っていえば、パルス繰
返し周波数が比較的低い場合、該繰返し周波数の影響は
実際上ないことを確認した。このことは、各レーザパル
スによって被照射部が急速に加熱され、パルスの照射が
終わった後急速に冷却されるような条件下で実施例の実
験が行われたことを示している。
【0033】本発明のレーザ歪加工は、小さな反りを利
用して他の部材との摩擦を低減させるスライダのような
部材の製造のみでなく、微細な形状又は微少サイズ調整
が求められるいかなる部材の製造にも用いられ得る。
【0034】なお、場合によっては、マクロにみて被加
工部材にほとんど変形が生じないような種類の表面処理
としてこの歪加工を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施の形態のレーザ歪
加工装置による歪加工の模式的説明図。
【図2】本発明による好ましい別の一実施の形態のレー
ザ歪加工装置による歪加工の模式的説明図。
【図3】図2の装置のマスクの両面の模式的平面図で、
(a)は一方の面、(b)は他方の面からみたものであ
る。
【図4】実施例の場合における被加工部材の歪み(反り
変形)を示す側面説明図。
【図5】実施例の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1,12 レーザ歪加工装置 2 被加工部材 3 レーザ発振器 4 光ファイバ 5 射出端 6 コリメータレンズ 7 被加工面(一方の主面) 8 フォーカスレンズ 9 X−Yテーブル 10 射出光学系 11 被加工領域(被照射領域) 12 投影光学系 13 マスク 19,20,21,22 (開口Aの)調整板 A 開口 B0,B1,B2,B3,B4,B5,B6 レーザ光 D 歪み量 Y,Z 可動方向 φ 照射ビームスポット径 φ0 ビーム径

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の被加工部材の一方の主面にレーザ
    光を照射して該主面の側が凹状になるように板状被加工
    部材を歪ませることからなるレーザ歪加工方法。
  2. 【請求項2】 被加工部材のうちレーザ光の照射を受け
    る被照射領域が、前記主面の中央部である請求項1に記
    載のレーザ歪加工方法。
  3. 【請求項3】 被照射領域に照射されるレーザのエネル
    ギ密度を制御して、被加工部材に生じさせる歪みの大き
    さを制御する請求項1又は2に記載のレーザ歪加工方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか一つの項
    に記載のレーザ歪加工方法を実施するためのレーザ歪加
    工装置であって、レーザ発振器からのレーザ光を導く光
    ファイバと、光ファイバから射出されたレーザ光を被加
    工部材の前記主面上に集光するフォーカスレンズとを有
    するレーザ歪加工装置。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバから射出されたレーザ光
    をコリメートして前記フォーカスレンズに入射させるコ
    リメートレンズを有する請求項4に記載のレーザ歪加工
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から3までのいずれか一つの項
    に記載のレーザ加工方法を実施するためのレーザ加工装
    置であって、レーザ発振器からのレーザ光を通過させる
    開口を備えたマスクと、マスクの開口の像を被加工部材
    の前記主面上に結像させる結像光学系とを有するレーザ
    歪加工装置。
  7. 【請求項7】 結像光学系が、マスクの開口からのレー
    ザ光をコリメートするコリメートレンズと、コリメート
    レンズでコリメートされたレーザ光を被加工部材の前記
    主面の手前で該主面の近傍に集光するフォーカスレンズ
    とを有する請求項6に記載のレーザ歪加工装置。
  8. 【請求項8】 マスクの開口が調整可能である請求項6
    又は7に記載のレーザ歪加工装置。
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