JPH11285728A - クラッド材の押出製造方法および製造用押出工具 - Google Patents

クラッド材の押出製造方法および製造用押出工具

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JPH11285728A
JPH11285728A JP10093044A JP9304498A JPH11285728A JP H11285728 A JPH11285728 A JP H11285728A JP 10093044 A JP10093044 A JP 10093044A JP 9304498 A JP9304498 A JP 9304498A JP H11285728 A JPH11285728 A JP H11285728A
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extrusion
passage hole
die
clad
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JP10093044A
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Kazumasa Shirai
一将 白井
Hideyo Yamazaki
英世 山崎
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Showa Aluminum Can Corp
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Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】普通の押出機を用いて、異種材料を母材のねら
った複数の部分に的確に安定良くクラッドさせていくこ
とのできるクラッド材の押出製造方法およびこの方法に
用いる押出工具の提供を目的とする。 【解決手段】 押出材の外周部を成形するダイス6と、
このダイス6の後部に配置されて、母材材料用通路孔11
と複数の異種材料用通路孔12,13 とがそれぞれ隔壁15,1
8 により仕切られるとともに、これら通路孔11,12,13の
後端開口を後方の母材材料加圧室14に解放されたプレー
ト7とを組み合わせてなる押出工具5を用い、前記母材
材料用通路孔11を残しつつ複数の前記異種材料用通路孔
12,13 に予め異種材料3、3を配置し、しかる後、前記
加圧室14内の母材材料2に押出力を作用させて、各材料
通路孔11,12,13内の材料3、2、3をベアリング部9通
過前に互いに圧着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、アルミニ
ウム製の母材にこれとは性質を異にする異種の材料がク
ラッドされたクラッド材を押出にて製造する方法および
この方法に用いるクラッド材製造用押出工具に関する。
【0002】なお、この明細書において、「アルミニウ
ム」の語はアルミニウム及びその合金を含む意味で用い
る。
【0003】
【従来の技術】クラッド材の押出製造方法として、従来
より、母材用のアルミビレットに予め異種材料を組み込
ませて押出を行う方法や、2つのコンテナが備えられた
押出機を用い、一方のコンテナに母材用アルミビレット
を、もう一方のコンテナに異種材料用ビレットを装填
し、これらビレット材料を共通の押出工具内に導入圧着
させて押出を行う方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、母材用
ビレットに異種材料を組み込ませて押出を行う方法で
は、ビレットからダイスのベアリング部までがかなり離
れているため、両材料が、ダイスベアリング部に到達す
るまでの間に、塑性流動のバランスを大きく崩してしま
い、異種材料が、母材のねらった部分に的確に安定良く
クラッドされないという問題があった。
【0005】特に、異種材料が母材材料よりも硬質であ
るような場合は、母材材料のみが一方的に塑性流動を起
こしてダイスベアリング部を通過してしまい、そのた
め、硬質の異種材料がクラッドされず、良好なクラッド
材が得られないというような問題もあった。
【0006】一方、2つのコンテナを用いて押出を行う
方法では、それぞれのビレット材料の押出速度を的確に
制御していかなければならず、その制御がなかなか難し
いといのみならず、2つのコンテナを備えた特殊構造の
押出機を用いなければならず、一般的な普通の押出機を
使えないという欠点があった。
【0007】また、母材の複数箇所に異種材料がクラッ
ドする場合は、上述した問題点が増大するため、良好な
クラッド材の製造がさらに困難であった。
【0008】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、普通の押出機を用いて、異種材料を母材のねらった
複数の部分に的確に安定良くクラッドさせていくことの
できるクラッド材の押出製造方法およびこの方法に用い
る押出工具の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のクラッド材の
押出製造方法は、前記目的を達成するために、押出材の
外周部を成形するダイス(6)と、このダイス(6)の
後部に配置されて、母材材料用通路孔(11)と複数の異
種材料用通路孔(12)(13)とがそれぞれ隔壁(15)
(18)により仕切られるとともに、これら通路孔(11)
(12)(13)の後端開口を後方の母材材料加圧室(14)
に解放されたプレート(7)とを組み合わせてなる押出
工具(5)を用い、前記母材材料用通路孔(11)を残し
つつ複数の前記異種材料用通路孔(12)(13)に予め異
種材料(3)(3)を配置し、しかる後、前記加圧室
(14)内の母材材料(2)に押出力を作用させて、各材
料通路孔(11)(12)(13)内の材料(3)(2)
(3)を前記押出工具(5)のベアリング部(9)通過
前に互いに圧着させることを特徴とする。
【0010】また、こののクラッド材の製造用押出工具
は、押出材の外周部を成形するダイス(6)と、このダ
イス(6)の後部に配置されて、母材材料用通路孔(1
1)と複数の異種材料用通路孔(12)(13)とがそれぞ
れ隔壁(15)(18)により仕切られるとともに、これら
通路孔(11)(12)(13)の後端開口を後方の母材材料
加圧室(14)に解放されたプレート(7)とを組み合わ
せてなることを特徴とする。
【0011】なお、「後端」「後方」等の語は、クラッ
ド材が押出されていく方向を前方とした場合の概念であ
ることはいうまでもない。
【0012】この発明のクラッド材の押出製造方法で
は、押出中、押出工具(5)の複数の異種材料用通路孔
(12)(13)内の異種材料(3)(3)には、その後端
部において母材材料(2)からの押出力が作用すると共
に、先端側には母材材料(2)による連れ出し力が作用
し、これらの力によって異種材料(3)は、各材料通路
孔(12)(13)を出て、母材材料用通路孔(11)から押
し出されてくる母材材料(2)と圧着され、ダイスベア
リング部(9)に向う。材料通路孔を出てからダイスベ
アリング部(9)に到達するまでの距離は短く、母材材
料(2)と異種材料(3)とは塑性流動のバランスを良
好に保ちながらダイスベアリング部(9)を通過するこ
とになる。従って、異種材料(3)(3)は、母材
(2)のねらった複数の部分に、的確に、安定良くクラ
ッドされて押し出されていく。上記押出をビレット押出
にて行う場合には、押出機には母材用ビレットを装填す
る1つのコンテナが備えられていればよく、従って、普
通の押出機を用いて本発明を遂行し得る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0014】本実施形態では、図1乃至図4に示される
押出工具(5)(45)および押出機を用いて、図5
(イ)(ロ)に示されるように、母材(2)(42)をA
6061等のアルミニウムとし、異種材料として、母材
(2)(42)よりも硬質の粉末圧縮材料からなるフラッ
クス入りろう材(3)(43)をクラッドさせたフラット
バー(1)(41)を押出製造する。前記フラットバー
(1)(41)は、横断面外周形状は同一であるが、
(イ)のフラットバー(1)では偏平状の母材(2)の
両短辺にフラックス入りろう材(3)がクラッドされ、
(ロ)のフラットバー(41)では偏平状の母材(42)の
両長辺にフラックス入りろう材(43)がクラッドされて
いる。
【0015】これらのフラットバー(1)(41)は、他
の部材に対し、フラックス入りろう材(3)(43)を介
して密着させて組み合わされ、トーチによるバーナー加
熱や炉内加熱により接合され、フラックス塗布工程を省
略できることによる接合工程の削減に寄与し得る。
【0016】また、フラックス入りろう材(3)(43)
としては、例えば、Si、Alを含むろう材金属粉末と
フッ化物系フラックス粉末との加圧成形体からなる固形
のろう材であって、フッ化物系フラックスを除く元素の
合計含有量に対してSi含有量が3〜15wt%であり、
かつフラックスを除く元素の合計とフッ化物系フラック
スとが重量比で99.9:0.1〜70:30の割合で
配合され、かつ密度が理論値の90%以上であるものを
挙示し得る。このようなフラックス入りろう材は、例え
ば次のような方法で製造される。即ち、Si、Alを含
み、Si含有量が3〜15wt%であるろう材金属粉末
と、フッ化物系フラックス粉末とを用意し、これらろう
材金属粉末とフッ化物系フラックス粉末とを重量比で9
9.9:0.1〜70:30の配合比率で混合したの
ち、混合粉末を圧粉固化し、固化した圧粉体を二次加工
により加圧して、密度が理論値の90%以上とすること
により、製造し得る。
【0017】図3、図4および図6(イ)(ロ)に示さ
れる押出機においては、図5(イ)のフラットバー
(1)を製造するための押出工具(5)を組み込んだ例
を示している。
【0018】前記押出工具(5)は、ダイス(6)と、
その後部に組み合わされたプレート(7)とからなる。
【0019】前記ダイス(6)には、その後端部位置に
おいて、前記フラットバー(1)の横断面外周形状に対
応する内周形状のベアリング部(9)が設けられてい
る。このベアリング部(9)に囲まれた成形孔を材料が
通過することにより上記のような横断面外周形状のフラ
ットバー(1)が押出成形される。
【0020】一方、プレート(7)には、母材材料用の
偏平方形状の第1通路孔(11)と、この第1通路孔の短
辺の両側に異種材料用の第2通路孔(12)および第3通
路孔(13)とが前後方向に貫通して設けられている。第
2通路孔(12)および第3通路孔(13)は、それぞれ前
方に向けて外方に開いていく円形のテーパー孔による。
母材材料用の第1通路孔(11)は、プレート(7)をダ
イス(6)の後部に組み合わせた際、ダイス(6)の成
形孔ベアリング部(9)と同心状に配置されるように形
成され、また、異種材料用の第2通路孔(12)および第
3通路孔(13)は、その前端開口部がダイス(6)の後
端面にて封鎖されるように形成されている。また、いず
れの通路孔(11)(12)(13)も、その後端開口は、プ
レート(7)をダイス(6)とともに押出機のコンテナ
(14)の前端部にセットした際、母材加圧室となるコン
テナ(14)のビレット孔(14a )内に面して開放される
ように形成されている。そして、第1通路孔(11)と第
2通路孔(12)とを仕切る隔壁(15)は、その前端縁部
がプレート(7)の前端面位置よりも後方に退入され、
そこに、第1通路孔(11)と第2通路孔(12)とを連通
させて母材材料と異種材料とを合流圧着させる連通部
(16)が形成されている。そして、前記隔壁(15)は、
第2通路孔(12)内には、その前端部の第1通路孔(1
1)側において、同第1通路孔(11)側に向けて傾斜す
る傾斜面(17)が形成されている。また、第1通路孔
(11)と第3通路孔(13)とを仕切る隔壁(18)も同様
に、その前端縁部がプレート(7)の前端面位置よりも
後方に退入され、そこに、第1通路孔(11)と第3通路
孔(13)とを連通させて母材材料と異種材料とを合流圧
着させる連通部(19)が形成されている。そして、前記
隔壁(18)は、第3通路孔(13)内には、その前端部の
第1通路孔(11)側において、同第1通路孔(11)側に
向けて傾斜する傾斜面(20)が形成されている。これら
の傾斜面(17)(20)は、第2通路孔(12)ならびに第
3通路孔(13)からの硬質の異種材料(3)(3)が連
通部(17)(20)において母材材料(2)に深く食込ん
でしまうのを抑制するとともに、フラックスろう材の肉
厚を制御している。
【0021】また、図2に示す他の押出工具(45)は、
フラットバー(1)と横断面外周形状が同一で偏平状の
母材(42)の両長辺に異種材料(43)をクラッドしたフ
ラットバー(41)(図2)の製造に用いるものであり、
プレート(47)の形状が異なる。なお、この説明におい
て、図1に示した押出工具(1)とは異なる部分のみを
説明する。
【0022】前記押出工具(45)のプレート(47)にお
いて、異種材料用の第2および第3の通路孔(52)(5
3)は、偏平状の母材材料用の第1通路孔(51)の長辺
の両側に形成されている。そして、第1通路孔(51)と
第2通路孔(52)とを仕切る隔壁(55)、および第1通
路孔(51)と第3通路孔(53)とを仕切る隔壁(58)
は、それぞれの前端縁部がプレート(47)の前端面位置
よりも後方に退入され、そこに、各通路孔(51)(5
2)、(51)(53)を連通させて母材材料と異種材料と
を合流圧着させる連通部(56)(59)が形成されてい
る。また、これらの隔壁(55)(58)は、第2通路孔
(52)内および第3通路孔(53)内において、それぞれ
の前端部の第1通路孔(51)側において、同第1通路孔
(51)側に向けて傾斜する傾斜面(17)(20)が形成さ
れている。
【0023】クラッド押出は、上記の押出工具(5)
(45)を用い、次のようにして行う。まず、押出工具
(5)のプレート(7)の第2通路孔(12)および第3
通路孔(13)内に、フラックス入りろう材からなる粉末
圧縮材料(3)を充填配置する。この充填は押出機を用
いて行う。即ち、図6(イ)に示されるように、プレー
ト(7)の第1通路孔(11)を栓材(21)にて塞ぐと共
に、押出機のコンテナ(14)に粉末圧縮材料からなるビ
レット(3)を装填し、押出を行う。これにより、第2
通路孔(12)および第3通路孔(13)内にそれぞれ粉末
圧縮材料(3)(3)が充填配置される。この押出の
際、図示のように、栓材(21)の先端部をダイス(6)
のベアリング部(9)で形成された成形孔内に突出さ
せ、粉末圧縮材料(3)の一部を該成形孔内に押し出し
ておくようにする。なお、第2通路孔(12)および第3
通路孔(13)内への粉末圧縮材料(3)(3)の充填は
押出によらずに、プレスなどその他の方法によって行う
ようにしてもよい。
【0024】しかる後、図6(ロ)に示されるように、
プレート(7)の後部の押しカスを除去すると共に、栓
材(21)を取り除き、そして、コンテナ(14)に母材と
なるアルミニウム合金ビレット(2)を装填し、押出し
を行う。押出中、図3および図4に示されるように、第
2通路孔(12)および第3通路孔(13)内の粉末圧縮材
料(3)(3)の後端部には、コンテナ(14)内の母材
ビレット(2)からの押出力が作用し、しかも、粉末圧
縮材料(3)(3)の先端部は、連通部(16)(19)か
ら成形孔(9)内において母材材料(2)に連れ出され
るように押出方向に引っ張られていき、これらの力によ
って粉末圧縮材料(3)(3)は母材材料(2)に負け
ない塑性流動を起こしえて連通部(16)(19)へと送り
込まれていき、母材材料(2)と圧着されて、ベアリン
グ部(9)を通過していく。上記のように、粉末圧縮材
料(3)を第2通路孔(12)および第3通路孔(13)内
に充填する際、粉末圧縮材料(3)の一部をダイス
(6)の成形孔(9)内に押し出して突出させておくこ
とにより、粉末圧縮材料(3)には、押出当初から、そ
の先端部に母材アルミニウム合金材料(2)による連れ
出し力が作用すると共に、後端部に押出力が作用するこ
ととなり、先端部にも2箇所に粉末圧縮材料(3)
(3)が良好にクラッドされたフラットバー(1)が得
られる。
【0025】因みに、図1および図2に示される2種類
の押出工具(5)(45)を順次交換して、フラックス量
を15%とする粉末圧縮圧縮材料からなるフラックス入
りろう材を異種材料とし、A6061合金を母材材料と
し、外形の幅が20mm、厚さが4mmの図5(イ)
(ロ)に示されるようなフラットバー(1)(41)をク
ラッド押出した。押出条件は、フラックス入りろう材に
対してもA6061合金に対してもともに、ビレット温
度、ダイス温度、コンテナ温度を450℃とし、A60
61合金の押出はラム速度を0.5mm/sec.とし
た。その結果、得られたフラットバー(1)(41)に
は、若干のスピードクラックがみられたものの、いずれ
もフラックス入りろう材(3)(43)が長手方向に安定
良くクラッドされているのを確認しえた。なお、前記プ
レート(7)(47)の隔壁(15)(17)(55)(57)先
端部の退入距離を0.5mmとした場合、フラックス入り
ろう材(3)(43)の厚さはそれぞれ1mmとなった。さ
らに、フラットバー(1)(41)をA6061合金製の
板材に密着させてバーナーにてあぶって接合したとこ
ろ、ろう材がきれいに濡れ広がって接合していることを
確認しえた。
【0026】これらの実施形態においては、母材(2)
(42)の対向する2面に異種材料(3)(43)をクラッ
ドする押出工具(5)(45)を例示したが、この発明に
おけるクラッド面の数や位置はこのような2面の対称位
置に限定するものではない。しかし、異種材料を母材の
対称位置にクラッドする場合は、押出のバランスが取り
易く良く、より安定した圧着性が得られるメリットがあ
る。
【0027】また、クラッドする異種材料の厚さも2面
で同一としたが、異なる厚さにクラッドすることもでき
る。異種材料の肉厚は、プレート(7)の隔壁(15)
(18)前端縁部のプレートの前端面位置からの退入距離
や傾斜面(17)(20)の傾斜角度によって調節すること
ができ、隔壁形状により一つのクラッド面において部分
的に肉厚を変えることもできる。
【0028】また、前記実施形態では、アルミニウム製
の母材(2)に、粉末圧縮材料からなるフラックス入り
ろう材(3)をクラッドさせる場合について説明してい
るが、本発明方法は、フラックス入りろう材(3)の
他、耐摩耗性あるいは高硬度などの各種の粉末圧縮材
料、あるいはその他の材料を異種材料としてクラッドさ
せる場合にも広く適用されるものであることはいうまで
もない。また、複数面に互いに組成の異なる異種材料を
クラッドすることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のクラッ
ド材の製造用押出工具は、押出材の外周部を成形するダ
イスと、このダイスの後部に配置されて、母材材料用通
路孔と複数の異種材料用通路孔とがそれぞれ隔壁により
仕切られるとともに、これら通路孔の後端開口を後方の
母材材料加圧室に解放されたプレートとを組み合わせて
なるものである。また、この発明のクラッド材の押出製
造方法は、前記押出工具を用い、前記母材材料用通路孔
を残しつつ複数の前記異種材料用通路孔に予め異種材料
を配置し、しかる後、前記加圧室内の母材材料に押出力
を作用させて、各材料通路孔内の材料をベアリング部通
過前に互いに圧着させるものとなされている。従って、
母材材料と複数の異種材料とは、それぞれが良好に塑性
流動を起こして、その塑性流動のバランスを良好に保ち
ながらダイスベアリング部を通過していくことができ、
異種材料を母材のねらった複数の部分に的確に安定良く
クラッドさせていくことができる。
【0030】しかも、前記押出をビレット押出にて行う
場合には、押出機には母材用ビレットを装填する1つの
コンテナが備えられていればよく、従って、普通の押出
機をそのまま用いて本発明を遂行し得る。その他の押出
機で押出を行う場合も従来の普通の押出機を用いて本発
明を遂行していくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の押出工具であり、
(イ)はプレートの後端面図、(ロ)は(イ)のI−I
断面図である。
【図2】この発明の他の実施形態の押出工具であり、
(イ)はプレートの後端面図、(ロ)は(イ)のII−II
断面図である。
【図3】押出中の押出工具及びコンテナの断面図であ
る。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】(イ)(ロ)は図1および図2の押出工具を用
いて製造されるクラッド材の横断面図である。
【図6】(イ)は粉末圧縮材料の充填工程を示す断面
図、(ロ)は粉末圧縮材料の充填工程後にコンテナに母
材ビレットを装填した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、41…フラットバー(クラッド材) 2、42…母材材料 3、43…フラックス入りろう材(粉末圧縮材料、異種
材料) 5、45…押出工具 6…ダイス 7、47…プレート 9、49…ベアリング部 11、51…第1通路孔(母材材料用通路孔) 12、52…第2通路孔(異種材料用通路孔) 13、53…第3通路孔(異種材料用通路孔) 14…コンテナ(母材材料加圧室)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出材の外周部を成形するダイス(6)
    と、このダイス(6)の後部に配置されて、母材材料用
    通路孔(11)と複数の異種材料用通路孔(12)(13)と
    がそれぞれ隔壁(15)(18)により仕切られるととも
    に、これら通路孔(11)(12)(13)の後端開口を後方
    の母材材料加圧室(14)に解放されたプレート(7)と
    を組み合わせてなる押出工具(5)を用い、 前記母材材料用通路孔(11)を残しつつ複数の前記異種
    材料用通路孔(12)(13)に予め異種材料(3)(3)
    を配置し、しかる後、前記加圧室(14)内の母材材料
    (2)に押出力を作用させて、各材料通路孔(11)(1
    2)(13)内の材料(3)(2)(3)を前記押出工具
    (5)のベアリング部(9)通過前に互いに圧着させる
    ことを特徴とするクラッド材の押出製造方法。
  2. 【請求項2】 押出材の外周部を成形するダイス(6)
    と、このダイス(6)の後部に配置されて、母材材料用
    通路孔(11)と複数の異種材料用通路孔(12)(13)と
    がそれぞれ隔壁(15)(18)により仕切られるととも
    に、これら通路孔(11)(12)(13)の後端開口を後方
    の母材材料加圧室(14)に解放されたプレート(7)と
    を組み合わせてなることを特徴とするクラッド材の製造
    用押出工具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103182400A (zh) * 2013-04-08 2013-07-03 无锡市百宏传动电器有限公司 一种滑触线复合导电轨道的双缸挤出设备及生产方法
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