JPH11284861A - 画像通信方法および画像通信装置 - Google Patents

画像通信方法および画像通信装置

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JPH11284861A
JPH11284861A JP10054998A JP10054998A JPH11284861A JP H11284861 A JPH11284861 A JP H11284861A JP 10054998 A JP10054998 A JP 10054998A JP 10054998 A JP10054998 A JP 10054998A JP H11284861 A JPH11284861 A JP H11284861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 JPEG方式の符号化,復号化を行う場
合に生じるモスキートノイズを低減し、文字画像等の2
値画像の画質を向上させること。 【解決手段】 混在画像の像域を判定回路1070で判
定し、中間調画像については量子化参照値aを用いて量
子化し、2値画像データについては量子化参照値b(a
<b)を用いて量子化して送信する。受信側では、2値
画像データについては量子化参照値aと同じ値の参照値
を用いて、非対称の逆量子化を行い、輝度のダイナミッ
クレンジからはみ出す部分についてはクランプ回路11
32でクランプする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像通信方法および
画像通信装置に関し、特に、写真等の中間調画像と文字
や線画等の2値画像とが混在した画像を通信する画像通
信方法および画像通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真などの中間調画像の符号化方式とし
ては、JPEGに代表されるような離散コサイン変換(DCT:
Discrete Cosine Transform)を用いた変換符号化
が広く使われている。変換符号化はDCTなどの直交関数
により画像の2次元配列を空間周波数成分の2次元配列
に変換する。
【0003】人物像や風景写真などの自然画像は画素間
の隣接相関が高いので、低い空間周波数成分が多く、高
い空間周波数成分は比較的少ない。一方、高い空間周波
数成分は粗く近似しても画質劣化が目につきにくいこと
が知られ、低い空間周波数成分を細かく量子化し、高い
周波数成分を粗く量子化することによってデータ量を削
減できる。
【0004】量子化された各周波数成分は画像情報に対
応した確率分布に従うので、ハフマン符号や算術符号に
よって、情報を損なうことなく確率分布と符号シンボル
で決まるエントピーに漸近したビット数に圧縮すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、混在画像に対
してJPEG方式の符号化を施した場合には、復元画像
のエッジ周辺にもやもやしたノイズ(モスキートノイ
ズ)が現れる。これは、文字画像のような2値画像はエ
ッジ部分による高い空間周波数成分が多く、この高周波
成分が量子化によって失われることに起因して生じる。
【0006】このようなノイズは、ディスプレイの表示
では気にならないが、2値出力のプリンタでプリントア
ウトするべく誤差拡散処理(例えば、網点処理)を行う
と、面積階調が保存されてエッジ周辺に黒画素が孤立点
となって顕在化し、画質を劣化させることになる。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、JPEG方式の符号化,復号化を行った場
合に生じる2値画像(文字画像等)の画質低下を大幅に
低減し、復元画像(特に、写真や文字が混在している画
像)の画質を格段に向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像通信
方法の発明は、2値画像の情報をもつデータを第1の量
子化参照値を用いて量子化して量子化値を得、その量子
化値を符号化して送信し、受信側では、送られてきた符
号を復号した後、前記第1の量子化参照値よりも大きな
参照値を用いて逆量子化するようにした。
【0009】送信側と受信側とで量子化を非対称とした
ものである。2値画像の画質劣化は、白画素の近傍に薄
い灰色の画素があったり、黒画素の近傍に濃い灰色の画
素があったりして白と黒の境界が不鮮明になることによ
り生じる。本請求項の方法の場合、受信側では、対称量
子化した場合に比べて輝度のダイナミックレンジが広が
るので、適切な白レベルあるいは黒レベルを設定し、そ
のレベルを越えるものはすべて白または黒と判定するこ
とができる。これにより、黒画素または白画素の近傍に
輝度がわずかに違う画素が存在することがなくなり、シ
ャープなエッジが得られ、画質が向上する。
【0010】請求項2記載の画像通信方法の発明は、請
求項1記載の発明において、前記2値画像の情報をもつ
データとして、2値画像データを直交変換して得られる
変換係数を用いるものである。
【0011】これにより、文字画像に対してJPEG方
式の符号化,復号化を行った場合でも、量子化誤差に起
因する復元画像の画質低下が抑制され、鮮明な画像を復
元できる。
【0012】請求項3記載の画像通信方法の発明は、請
求項1または請求項2記載の発明において、前記逆量子
化の後に所定の処理を行って2値画像データを復元する
に際し、輝度のダイナミックレンジの上限値および下限
値を定めておき、輝度が前記上限値を越える画像デー
タ、あるいは輝度が前記下限値未満の画像データについ
ては、前記輝度を前記上限値または下限値にクランプし
て2値画像データを復元するようにした。
【0013】これにより、黒画素または白画素の近傍に
輝度がわずかに違う画素が存在することがなくなり、シ
ャープなエッジが得られ、画質が向上する。
【0014】請求項4記載の画像通信の発明は、送信対
象のデータが中間調画像についてのデータであるか2値
画像についてのデータであるかを判定し、中間調画像に
ついてのデータの場合には第1の量子化参照値を用いて
量子化して第1の量子化値を得、2値画像についてのデ
ータの場合には第2の量子化参照値を用いて量子化して
第2の量子化値を得、前記判定結果を示す識別情報およ
び前記第1,第2の量子化値を符号化手段により符号化
して送信し、受信側では、送られてきた符号を復号化手
段により復号化した後、前記判定結果を示す識別情報を
参照して復号化されたデータの属性を識別し、前記第1
の量子化値に対応する復号データついては前記第1の量
子化参照値と同じ値の参照値を用いて逆量子化し、前記
第2の量子化値に対応する復号データについては前記第
2の量子化参照値よりも大きな値の参照値を用いて、逆
量子化するようにした。
【0015】混在画像について量子化処理を含む符号化
(復号化)を行う場合等において、中間調画像と2値画
像とを区別し、画質が劣化しがちな2値画像の処理につ
いて非対称量子化という新規な処理を導入することによ
り、中間調画像と2値画像の双方を鮮明に復元できるよ
うになる。
【0016】請求項5記載の画像通信方法の発明は、請
求項4記載の発明において、前記量子化に先立ち、画像
データを直交変換して得られる変換係数を得るようにし
た。
【0017】混在画像に対してJPEG方式の符号化,
復号化を採用する場合に、より鮮明な混在画像の復元が
可能となる。
【0018】請求項6記載の画像通信方法の発明は、請
求項4または請求項5記載の発明において、前記符号化
手段として算術符号器を用い、前記復号化手段として算
術復号器を用いるようにした。
【0019】算術符号器は、異なる種類のデータ(例え
ば、画像情報をもつデータと画像データの属性を示す識
別情報)であっても、数直線を分割した座標位置を示す
2進小数点の符号に統合して符号化できる。ゆえに、送
信情報量を減らすことができ、効率的な通信を行える。
【0020】請求項7記載の画像通信方法の発明は、請
求項4〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前
記逆量子化の後に所定の処理を行って画像データを復元
する場合の2値画像データの復元時において、輝度のダ
イナミックレンジの上限値および下限値を定めておき、
輝度が前記上限値を越える画像データ、あるいは輝度が
前記下限値未満の画像データについては、前記輝度を前
記上限値または下限値にクランプして2値画像データを
復元するようにした。
【0021】これにより、混在画像中の2値画像につい
ても鮮明な復元が可能となる。
【0022】請求項8記載の画像通信方法の発明は、請
求項4〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前
記第1,第2の量子化参照値の大きさは、量子化テーブ
ルから出力されたテーブル値に、スケーリングファクタ
を用いた演算を施して決定されるようにした。
【0023】通信しようとする画像の特質に応じてスケ
ーリングファクタを変更することによって量子化参照値
を簡単に、かつ柔軟に変化させることができる。これに
より、簡単な構成でもって適応化された符号化処理を行
うことができる。
【0024】請求項9記載の画像通信方法の発明は、請
求項4〜請求項8のいずれかに記載の発明において、受
信側において、復元されたデータに対して、そのデータ
の属性に応じた所定の処理をさらに施すようにした。
【0025】データの属性を示す情報が受信側に送られ
てきているので、この情報を活用し、例えば、2値画像
データについて輪郭強調処理等を施すことにより、復元
画像の画質をさらに向上することができる。
【0026】請求項10記載の画像通信方法の発明は、
送信対象のデータが中間調画像についてのデータである
か2値画像についてのデータであるかを判定し、中間調
画像についてのデータの場合には第1の量子化参照値を
用いて量子化して第1の量子化値を得、2値画像につい
てのデータの場合には第2の量子化参照値を用いて量子
化して第2の量子化値を得、前記第1,第2の量子化値
を符号化手段により符号化して送信し、受信側では、送
られてきた符号を復号化手段により復号化した後、前記
第1の量子化値および前記第2の量子化値に対応する復
元データを、前記判定結果とは無関係に定まる参照値を
用いて逆量子化するようにした。
【0027】画像の識別情報(判定結果を示す情報)を
送信しないので送信情報量が減少する。また、受信側で
は、送られてきたデータの属性を意識することなく、例
えば、予め定められている参照値を用いて逆量子化すれ
ばよいので処理の負担が軽減される。
【0028】請求項11記載の画像通信方法の発明は、
請求項10記載の発明において、前記量子化に先立ち、
画像データを直交変換して変換係数を得るものである。
【0029】本方法によると、混在画像に対してJPE
G方式の符号化,復号化を行う場合に、受信側では従来
の仕様の復号化回路を用いることができ、便利である。
【0030】請求項12記載の画像通信方法の発明は、
請求項10または請求項11記載の発明において、前記
符号化手段として算術符号器を用い、前記復号化手段と
して算術復号器を用いるようにした。
【0031】算術符号器はダイナミックにパラメータを
変更できるので、画像の特質に適応化した符号化を行う
場合に有利である。
【0032】請求項13記載の画像通信方法の発明は、
請求項10〜請求項12のいずれかに記載の発明におい
て、前記逆量子化の後に所定の処理を行って画像データ
を復元する場合において、輝度のダイナミックレンジの
上限値および下限値を定めておき、輝度が前記上限値を
越える画像データ、あるいは輝度が前記下限値未満の画
像データについては、前記輝度を前記上限値または下限
値にクランプして画像データを復元するようにした。
【0033】2値画像についてモスキートノイズを除去
できる。また、画像を復元する場合に、輝度のダイナミ
ックレンジ外となる部分を一律にクランプするだけでよ
いので、復元処理が容易である。
【0034】請求項14記載の画像通信方法の発明は、
請求項10〜請求項13のいずれかに記載の発明におい
て、前記第1,第2の量子化参照値の大きさは、量子化
テーブルから出力されたテーブル値にスケーリングファ
クタを用いた演算を施して決定され、前記第1の量子化
参照値に対応した第1のスケーリングファクタの値は、
前記第2の量子化参照値に対応した第2のスケーリング
ファクタの値よりも小さく、かつ、逆量子化の際に用い
られる前記所定の参照値に対応したスケーリングファク
タ値は前記第1の量子化参照値の値と同じであるように
した。
【0035】送信側では、画像の属性に応じて第1およ
び第2のスケーリングファクタを使い分けて量子化し、
受信側では第1のスケーリングファクタを同じ値のスケ
ーリングファクタを用いて一律に逆量子化を行うもので
ある。これにより、受信側に負担をかけることなく、混
在画像中の2値画像について非対称の処理を効率的に行
うことができる。
【0036】請求項15記載の画像通信方法の発明は、
静止画の画像データを複数の画素を含むブロックを単位
として処理するようになし、前記画像データが切り出さ
れたブロックが中間調領域であるか2値領域であるかを
判定した後、前記画像データに直交変換を施し、その
後、前記判定結果に応じて、中間調領域のブロックにつ
いてのデータの場合には第1の量子化参照値を用いて量
子化を行い、2値領域のブロックについてのデータの場
合には第2の量子化参照値を用いて量子化を行い、その
後、前記量子化により得られた量子化値ならびに前記判
定結果を示す情報を算術符号化して送信し、受信側で
は、送信されてきた算術符号を復号化し、前記判定結果
を示す情報を用いてデータの属性を識別し、中間調領域
のブロックについてのデータは前記第1の量子化参照値
と同じ値の参照値を用いて逆量子化を行い、2値領域の
ブロックについてのデータは前記第2の量子化参照値よ
りも大きな値をもつ参照値を用いて逆量子化を行うよう
にした。
【0037】複数の画素を含むブロック(所定サイズの
ブロック)単位で処理を行うものである。これにより、
ブロックに含まれる画素の統計的性質を用いて適応化し
た符号化,復号化処理を効率的に行うことができる。
【0038】請求項16記載の画像通信方法の発明は、
静止画の画像データを前記ブロックを単位として処理す
るようになし、前記画像データが切り出されたブロック
が中間調領域であるか2値領域であるかを判定した後、
前記画像データに直交変換を施し、その後、前記判定結
果に応じて、中間調領域のブロックについてのデータの
場合には第1の量子化参照値を用いて量子化を行い、2
値領域のブロックについてのデータの場合には第2の量
子化参照値を用いて量子化を行い、その後、前記量子化
により得られた量子化値を符号化して送信し、受信側で
は、送信されてきた符号を復号化し、その後、前記量子
化値に対応する復号データを、前記判定結果とは無関係
に定まる参照値を用いて逆量子化するようにした。
【0039】これにより、受信側の処理負担が軽減され
る。
【0040】請求項17記載の画像通信方法の発明は、
請求項15または請求項16記載の発明において、画像
データが切り出されたブロックが中間調領域であるか2
値領域であるかの判定は、対象ブロックに含まれる画素
の輝度分布を用いて行われるようにした。
【0041】ブロック内の画素の輝度分布を用いて、2
値画像についてのデータであるか、中間調画像について
のデータであるかを比較的簡単に判定できる。
【0042】請求項18記載の画像通信方法の発明は、
請求項17記載の発明において、前記判定条件は、対象
ブロックの周囲に位置するブロックの属性に適応して変
化するようにした。
【0043】1つのブロック内の画素の情報のみなら
ず、周囲のブロックの属性も考慮して適応化処理を行う
ことにより、効率的な符号化を行うことができ、伝送す
るべき符号量をさらに減少させることができる。
【0044】請求項19記載の画像通信装置の発明は、
請求項1〜請求項18のいずれかに記載の画像通信方法
を実行するものである。
【0045】これにより、特に、混在画像の再現性に優
れた画像通信装置が得られる。
【0046】請求項20記載の画像通信装置の発明は、
画像データが中間調画像についてのデータであるか2値
画像についてのデータであるかを判定する判定手段と、
前記画像データを直交変換する直交変換手段と、前記判
定手段による判定結果に応じて量子化参照値を選択し、
その選択された量子化参照値を用いて前記直交変換手段
から出力される変換係数を量子化する量子化手段と、こ
の量子化手段から出力される量子化値および前記判定手
段による判定情報を符号化する符号化手段とを具備する
送信処理手段と、送信されてきた符号を復号化する復号
化手段と、前記判定情報によりデータの属性を判定し、
中間調画像についてのデータは量子化の際に用いられた
前記量子化参照値と同じ値の参照値を用いて逆量子化を
行い、2値画像についてのデータは量子化の際に用いら
れた前記量子化参照値よりも大きな値の参照値を用いて
逆量子化を行う逆量子化手段と、前記直交変換の逆の変
換を行う逆変換手段とを具備する受信処理手段と、を有
する構成とした。
【0047】画像データの属性を識別する機能を送信
系,受信系の双方が備え、2値画像についてのデータに
ついては、非対称の量子化を行うことができる、新規な
画像通信装置が実現される。
【0048】請求項21記載の画像通信装置の発明は、
請求項20記載の発明において、前記符号化手段を算術
符号化器で構成した。
【0049】これにより、算術符号に統合して種々の情
報を効率的に送信できる。
【0050】請求項22記載の画像通信装置の発明は、
画像データが中間調画像についてのデータであるか2値
画像についてのデータであるかを判定する判定手段と、
前記画像データを直交変換する直交変換手段と、前記判
定手段による判定結果に応じて量子化参照値を選択し、
その選択された量子化参照値を用いて前記直交変換手段
から出力される変換係数を量子化する量子化手段と、こ
の量子化手段から出力される量子化値を符号化する符号
化手段とを具備する送信処理手段と、送信されてきた符
号を復号化する復号化手段と、中間調画像についてのデ
ータであるか2値画像についてのデータであるかを区別
することなく、前記判定結果とは無関係に定まる参照値
を用いて逆量子化を行う逆量子化手段とを具備する受信
処理手段と、を有する構成とした。
【0051】これにより、受信系の負担を軽減しつつ、
2値画像データについて非対称処理を行うことができ
る、新規な画像通信装置が実現される。
【0052】請求項23記載の画像通信装置の発明は、
請求項19〜請求項22のいずれかに記載の発明におい
て、前記画像通信装置を、画像読み取り手段と、画像形
成手段と、通信インタフェースとして機能するモデムと
を具備するファクシミリ装置として実現したものであ
る。
【0053】これにより、コンパクトかつ低価格という
要求を満足しつつ、従来よりも鮮明な画像を再現でき
る、高性能なファクシミリ装置が得られる。
【0054】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0055】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
かかる画像通信装置の構成ならびにこの装置を用いた画
像通信方法を説明するための図である。
【0056】本実施の形態の特徴は、読み込まれた画像
データについて、そのデータが切り出された領域が2値
画像領域であるか中間調領域であるかを判定し、その判
定結果も符号化(算術符号化)して送信し、2値画像の
データについては、量子化と逆量子化を異なる参照値を
用いて非対称に行い、2値画像のシャープなエッジの復
元を実現することである。
【0057】図中、符号1000aは送信側の符号化処
理装置を示し、符号1000bは受信側の復号化処理装
置を示す。符号化処理装置1000aは、有線伝送路L
1を介して復号化処理装置1000bに符号データを送
信する。
【0058】符号化処理装置1000aは、ブロック化
回路1010と、2次元DCT回路1020と、量子化
回路1030と、算術符号器1040と、スケーリング
ファクタの逆数を乗算する乗算器1050と、スケーリ
ングファクタ選択手段1060と、像域判定手段107
0と、量子化テーブル1080とを有している。
【0059】ブロック化手段1010は、画像メモリ
(図示せず)から画像データを読み込み、8画素×8画素
の2次元配列Pj,k(j,k=0〜7)にブロック化する。以下
の説明では、各画素は256階調とする。
【0060】像域判定回路1070は、対象ブロックが
文字などの2値画像であるか、そうでないか(つまり、
写真等の中間調ブロックであるか)を判定し、その判定
結果を示す識別情報(ブロック識別情報)1090をス
ケーリングファクタ選択手段1060と算術符号器10
40に送出する。
【0061】像域判定は基本的には、ブロック内の画素
の輝度の分布を見て判定する。但し、2値画像と判定し
た後も、水平方向のエッジが多いのか、垂直方向のエッ
ジが多いのか等の判定により、さらに複数通りに分類す
ることもある。この場合、その分類数に応じた量子化テ
ーブルやスケーリングファクタを用意する。また、一つ
のブロック内の画素のみならず、周囲のブロックの属性
(中間調画像のブロックであるか,2値画像のブロック
であるか)も考慮して注目するブロックの判定を行う
と、より正確な判定を行える。
【0062】2次元DCT回路1020は、画素配列P
j,kについて、中間値128をオフセットとして、(Pj,k-1
28)に対して2次元離散コサイン変換を施す。この結果
として得られる変換係数は空間周波数成分を表し、以
下、Sj,k(j,k=0〜7)と表すことにする。
【0063】変換係数は、量子化回路1030で変換係
数毎に、量子化参照値(Qj,k/ajまたはQj,k/aj)を
参照して量子化される。すなわち、量子化は、変換係数
を量子化参照値で割り、端数を切り捨てる(データを丸
める)処理である。
【0064】量子化参照値は、量子化回路1030によ
る量子化の際に基準となる単位である。量子化テーブル
1080のテーブル値をそのまま量子化参照値とするこ
ともできるが、本実施の形態では、適応処理を効率的に
行うべく、スケーリングファクタを用意しておき、量子
化テーブル1080の格納値(量子化テーブル値)にス
ケーリングファクタの逆数を乗算して量子化参照値とす
る構成をとっている。本実施の形態では、2種類のスケ
ーリングファクタaj、bj(aj<bj)を用意し、それぞれ
を中間調画像の処理用,2値画像の処理用として用い
る。このようなスケーリングファクタの使い分けは、ス
ケーリングファクタ選択回路1060が行う。
【0065】すなわち、スケーリングファクタ選択回路
1060は、像域判定回路9070の判定結果に応じ
て、予め定めた複数個のスケーリングファクタ{aj}を使
用するか、あるいは{bj}を使用するかを選択する。例
えば、スケーリングファクタがajのときには、量子化テ
ーブルに設定された値Qj,kすべてをajで割った整数値で
量子化する。なお、aj,bjを大きくすると画質が向上
し、符号量も増加する。
【0066】量子化テーブル1080に格納されている
値(量子化テーブル値)の一例が図2に示される。図示
されるように、DC(直流)成分の周辺では細かく量子
化し、高周波成分については粗く量子化するようになっ
ている。
【0067】算術符号器1040は、量子化データ(量
子化値)および像域判定結果を示す識別情報を算術符号
化して送信する。
【0068】一方、受信側の復号化処理装置1000b
は、算術復号器1110と、逆量子化回路1120と、
2次元IDCT(逆DCT)変換回路1130と、クラ
ンプ回路1132と、ブロック復元回路1140と、ス
ケーリングファクタ選択回路1150と、量子化テーブ
ル1160と、スケーリングファクタの逆数を乗算する
乗算器1170とを具備し、復号化とは逆の処理を行っ
て画像データを復元する。
【0069】ここで、注意すべき点は、逆量子化回路1
120における逆量子化における参照値が、Qj,k/ajと
なっていることと、ならびに、2次元逆DCT処理の後
にクランプ回路1132を用いた輝度レベルのクランプ
処理を行うことである。
【0070】つまり、中間調画像データについては、量
子化参照値Qj,k/ajを用いて量子化を行い、同じ値の参
照値Qj,k/ajを用いて逆量子化を行うので、対称的な処
理が行われる。ゆえに、JPEG方式による符号化,復
号化による良好な中間調画像が再現される。
【0071】一方、2値画像データについては、量子化
参照値Qj,k/bjを用いて量子化を行い、より大きな値を
もつ参照値Qj,k/ajを用いて逆量子化を行うことにな
り、ゆえに非対称の処理となる。
【0072】この非対称の処理について、図3(a)〜
(c)を参照しつつ、具体的に説明する。図3(a)〜
(c)は復元画像の輝度分布を示す図(輝度ヒストグラ
ム)である。通常は、量子化と逆量子化は符号化と復号
化で対称に設計する。つまり、量子化したときと同じ値
の参照値を逆量子化でも使用する。スケーリングファク
タとしてbを用いたとすると、符号化のとき、DCT係
数Sj,kは、Qj,k/bで割られて次のように整数化される。
【0073】 QSj,k = round(Sj,k/round(Qj,k/b))……(1) (1)式において、roundは端数の丸め処理を表す。一
方、受信側では、QSj,kを復号し、それにround(Qj,k/b)
をかけて逆量子化する。その結果、Sj,kをround(Qj,k/
b)で量子化した値が再現できる。このとき、量子化誤差
はround(Qj,k/b)以下となる。Sj,k < round(Qj,k/b)
である周波数成分はゼロとなる。そして、逆DCT変換
後に復元される画素の輝度値(DPx,y)は、Gx,yを逆D
CTを表す直交関数とすると、定数倍を除いて次のよう
に表される。
【0074】DPx,y = ΣΣQSj,k・Gx,y……(2) 従来はこのようにして、対称的な量子化と逆量子化が行
われていた。しかし、2値画像に限れば、DPx,yは、−1
28(階調0),+127(階調255)の周辺に有効な値を
持つはずであり、これがモスキートノイズとなってあら
われる。この状態を図3に示す。
【0075】次に、本実施の形態のように、逆量子化の
スケーリングファクタとして、量子化より小さい値aを
選んだ場合を考える。逆量子化によって、上述の(1)
式において、round(Qj,k/a)がかけ算されるが、これはr
ound(Qj,k/b)より大きいので、復元される信号成分QSj,
kは符号化側よりも大きくなる。ここで、画像信号に逆
変換するための直交関数Gx,yは同じなので、画像の空間
周波数は同じで、輝度のダイナミックレンジが広がるこ
とになる。この状態を図3(b)に示す。2値画像をこ
のように処理すると、2値的性質がより顕著に現れる。
【0076】そして、DPx,jに128を加算し、通常の階調
「255」と「0」で打ち切る(クランプする)と、ノ
イズとなる信号成分は「白」または「黒」とみなされ、
階調「255」または「0」のレベルに強制的に収束す
る。この状態を図3(c)に示す。
【0077】これによって、モスキートノイズは解消す
ることになる。このダイナミックレンジの増幅率は、ほ
ぼb/a(b>a)である。このようにして、JPEG
方式の符号化,復号化を行った場合でも、従来より格段
に良好な2値画像を再現できることになる。
【0078】実験の結果、a=1.0, b=2.0とするとモス
キートノイズは全く現れず、しかもエッジのはっきりし
た理想的な2値画像が再現することがわかった。
【0079】また、a=1.0, b=1.2〜1.5では文字輪郭に
僅かに中間調成分が現われる。但し、この場合もモスキ
ートノイズは解消できた。写真領域内に誤判定がある
と、画質劣化になるので、現実には、a=1.0, b=1.2〜
1.5程度が適当であると考えられる。
【0080】以上説明した送信処理(ブロック符号化処
理)の手順をまとめると図4のようになる。
【0081】すなわち、ブロック画像の入力,統計量算
出の後(ステップ2010)、ブロックの像域判定を行
い(ステップ2020)、画素値から中間値128を減
算後にブロックを単位としてDCT変換を行う(ステッ
プ2030)。続いて、2値領域であると判断される場
合には(ステップ2040)、そのことを示すフラグと
して「1」を選択し(ステップ2050)、続いて、ス
ケーリングファクタbで量子化を行う(ステップ206
0)。一方、ステップ2040において、2値領域でな
いと判断される場合は、そのことを示すフラグとして
「0」を選択し(ステップ2070)、スケーリングフ
ァクタaで量子化を行う(ステップ2080)。続い
て、DC係数(直流成分)の符号化ならびにAC係数の
符号化を行う(ステップ2090,2100)。
【0082】また、受信側における復号化処理の手順を
まとめると図5のようになる。
【0083】すなわち、図1の算術復号器1110が、
まず、ブロックの属性を示すシンボル(つまり、「1」
または「0」)を復号化し、その値に応じてどちらのブ
ロックであるかを判断する。
【0084】ステップ2130,2140はDC成分,
AC成分の復号化である。そして、2値領域であるかの
判断を行い(ステップ2150)、いずれの場合もスケ
ーリングファクタ「a」で逆量子化を行う(ステップ2
160,2170)。つまり、復元した変換係数にQj,k
/ajを乗算する処理を行う。続いて、コサイン逆変換演
算を行い、その値に128を加算して復元画素DPj,kを
得る(ステップ2180)。次に、クランプ回路113
2が、輝度レベルのクランプ処理を行う(ステップ21
90)。すなわち、復元画素DPj,kを、輝度レベル255と
輝度レベル0で打ち切り、DPj,kが255より大きければ25
5、0より小さければ0とする。それ以外はDPj,kのままと
する。以上で1ブロックの復元が終了する。このような
処理によって、2値画像ブロックに対しては細かく量子
化し、中間調ブロックに対しては粗く量子化する適応処
理が容易に実現できる。
【0085】なお、図1では符号化器として算術符号器
を用いているが、これは像域判定結果を示す識別情報と
DCT変換係数(相互に異なる種類の情報である)を、
算術符号として統一して送信でき、符号量を減少できる
とともに、復号化処理も簡素化されるからである。
【0086】ただし、必ずしもこれに限定されるもので
はなく、算術符号以外のエントロピー符号化方式、例え
ば、図6に示すようにハフマン符号化を採用することも
できる。
【0087】図6の通信装置では、図1の場合と同様
に、像域判定と、2値画像データについての非対称量子
化,逆量子化処理とを行うことは同じである。また、送
信側の装置は、ブロック化回路5010,2次元DCT
回路5020,量子化回路5030,スケーリングファ
クタ選択回路5060,像域判定回路5070,量子化
テーブル5080を有し、この点は図1と同じである。
【0088】また、受信側の装置において、スケーリン
グファクタ選択回路5150,逆量子化回路5120,
2次元IDCT回路5130,ブロック画像復元回路5
140を有する点も、図1と同様である。
【0089】但し、ハフマン符号化器5040を用いて
符号化を行う場合には、識別フラグデータと変換係数デ
ータとを、多重化回路5050により多重化する処理が
必要である。また、これに対応して、受信側で、情報分
離回路5100を設け、情報を分離する処理が必要とな
る。
【0090】(実施の形態2)図7は実施の形態2にか
かる画像通信方法ならびに画像通信装置の内容を説明す
るための図である。
【0091】図7の送信側の装置は、ブロック化回路6
010と、2次元DCT回路6020と、量子化回路6
030と、算術符号やハフマン符号等を用いた符号化器
6040と、スケーリングファクタ選択回路6060
と、像域判定回路6070と、量子化テーブル6080
と、乗算器6050とを有する。また、受信側では、復
号器6110と、逆量子化回路6120と、2次元ID
CT回路6130と、クランプ回路6132と、ブロッ
ク復元処理回路6140と、スケーリングファクタ自動
選択回路6150と、量子化テーブル6160と、乗算
器6170とを具備している。
【0092】図示されるとおり、通信装置の基本的構成
は図1と同様であり、また、送信側で像域判定を行い、
判定結果に応じて異なるスケーリングファクタを用いて
量子化し、2値画像データについては、非対称量子化,
逆量子化を行う点で、前掲の実施の形態と共通する。
【0093】但し、本実施の形態では、像域判定結果は
送信せず、受信側では、像域判定を行うことなく、所定
の参照値(像域判定とは無関係に定まる参照値)を用い
て逆量子化を行う点で、前掲の実施の形態とは異なる。
【0094】つまり、前掲の実施の形態では、送信側に
おいて、スケーリングファクタ「a」又は「b(>
a)」を用いて量子化し、受信側ではスケーリングファ
クタ「a(<b)」を用いて逆量子化している。したが
って、受信側における逆量子化の際には、画像属性の識
別情報は基本的に不要である。
【0095】つまり、使用されるスケーリングファクタ
(つまり、量子化参照値)の種類が2種類であり、か
つ、復号化に用いられるスケーリングファクタ(参照
値)が量子化に用いられるスケーリングファクタ(量子
化参照値)の一方と一致する場合には、識別情報がなく
ても、受信側で復号化を行える。
【0096】このような観点から、本実施の形態では、
識別情報を送信しないこととした。復号側では、「識別
情報とは関係なく定まる参照値」を用いて逆量子化を行
う。ここで、「識別情報とは関係なく定まる参照値」と
は、送信側における像域判定結果とは関係なく一意に定
まる参照値のことである。その定め方としては、予め逆
量子化に使用するスケーリングファクタを決めておいた
り、あるいは、逆量子化に使用するスケーリングファク
タの選択の方法を予め定めておく方法等が考えられる。
【0097】本実施の形態では、「量子化に使用する2
つのスケーリングファクタaj,bjのうちで小さい方のス
ケーリングファクタを使用して逆量子化をする」という
条件を、スケーリングファクタ自動選択回路6150に
与えておく。aj<bjなので、結果的に、ajが選択され、
このajを用いて逆量子化が行われることになる。
【0098】本実施の形態では、識別情報の送信を行う
必要がないため、仮に、ハフマン符号化方式のような算
術符号以外のエントロピー符号化方式を採用した場合で
も、図6に示すような多重化処理は不要であり、符号量
の増加の心配がない。ゆえに、種々の符号化方式を問題
なく採用することができる。
【0099】また、復号化処理回路として特別な構成が
不要なので、従来装置と同様のICを使用でき、この点
でも便利である。
【0100】本実施の形態における復号化の手順をまと
めると、図8のようになる。すなわち、DC成分,AC
成分を復元し(ステップ6200,6210)、符号
器,復号器間の取り決め(本実施の形態では、量子化に
用いられるスケーリングファクタのうちの小さい方を使
用するという取り決め)によって選択される所定のスケ
ーリングファクタで逆量子化を行う(ステップ622
0)。続いて、コサイン逆変換を行い(ステップ623
0)、所定のクランプ処理を行う(6240)。
【0101】(実施の形態3)図9に本実施の形態3に
かかる画像通信装置の構成を示す。図9の場合、図1の
装置の構成とほぼ同様であるため、図1と同じ箇所には
同じ参照符号を付してある。
【0102】本実施の形態の特徴は、復号側において、
選択器1160と、2値ブロック画像処理回路1170
と、中間調ブロック画像処理回路1180とを設け、算
術復号器1110により復元されたブロックの属性を示
す情報を選択器1160に送付し、選択器1160で復
元されたデータをブロック毎に、2値画像データと中間
調データに分離し、それぞれについて特別な処理を施し
て、さらに復元画像の画質を向上させることである。
【0103】2値ブロック画像処理回路1170では、
復元された2値データに対して、例えば、エッジ強調処
理を施して文字等のエッジを顕在化させる。あるいは、
復元側におけるモスキートノイズの除去に関し、復元画
素を白、黒にクランプするしきい値レベルを前掲の実施
の形態で用いた255, 0ではなく、定数α、βを用いて2
55-α, βと変形することでノイズ除去効果を向上させ
ることもできる。
【0104】また、中間調ブロック画像処理回路118
0は、復元された中間調画像に対して、例えば、フィル
タリングを行って、細かいノイズを低減する。
【0105】このように、復号化側で、送信されてきた
ブロック毎にその属性を知ることができることを利用
し、2値画像や中間調画像に応じて復元画像のフィルタ
処理などの適応化処理を行うものであり、上述の非線形
量子化,逆量子化の効果とあいまって、復元画像の画質
がさらに向上する。
【0106】(実施の形態4)図10は、実施の形態4
にかかるファクシミリ装置の構成を示す図である。
【0107】図10のファクシミリ装置101は、ホス
トプロセッサ102と、MH/MR/MMR符号/復号
化回路103と、解像度変換回路104と、QM(算
術)符号/復号化回路105と、画像ラインメモリ10
6と、符号メモリ107と、モデムなどの通信インタフ
ェース(電話回線113等を用いた有線伝送のためのイ
ンタフェースとして機能する)と、スキャナ等の画像入
力装置111と、プリンタなどの画像記録/表示装置1
12と、を具備し、各ブロックは内部バス109,11
0を介して相互に情報の授受を行うことができる。
【0108】前掲の実施の形態で説明した符号化,復号
化を行う回路は、QM(算術)符号/復号化回路105
に搭載されている。
【0109】本発明にかかる符号化/復号化回路は、構
成が簡素化されているので、小型化や低コスト化が要求
されるファクシミリ装置においても、十分に搭載可能で
あり、普及型のファクシミリ装置の画質向上に寄与す
る。
【0110】以上、本発明を4つの実施の形態を用いて
説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は
種々変形可能である。例えば、送信対象の画像が文字の
みの画像であるとわかっているような場合は、像域判定
を行うことなく、符号化・復号化(非線形量子化,逆量
子化)を行えばよい。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
値画像についてJPEG方式を用いて符号化,復号化を
行った場合に生じるモスキートノイズを大幅に低減し
て、復元画像の画質を格段に向上できる。また、写真等
の中間調画像と文字等の2値画像が混在している場合で
も、各像域を判定してそれぞれに適切な処理を施して、
良好な画像を再現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる画像通信装置の
構成を示すブロック図
【図2】量子化テーブル値の一例を示す図
【図3】(a) 2値画像データに対して対称的な量子
化,逆量子化を行った場合の画素の輝度分布を示す図 (b) 2値画像データに対して非対称の量子化,逆量
子化を行った場合の画素の輝度分布を示す図 (c) クランプ後の画素の輝度分布を示す図
【図4】実施の形態1にかかる画像通信装置の符号化処
理の手順を示す図
【図5】実施の形態1にかかる画像通信装置の復号化処
理の手順を示す図
【図6】実施の形態1にかかる画像通信装置の変形例の
構成を示す図
【図7】本発明の実施の形態2にかかる画像通信装置の
構成を示す図
【図8】実施の形態2にかかる復号化処理の手順を示す
【図9】本発明の実施の形態3にかかる画像通信装置の
構成を示す図
【図10】本発明の実施の形態4にかかるファクシミリ
装置の構成を示す図
【符号の説明】
1010 画像のブロック化処理部 1020 2次元DCT変換器 1030 量子化器 1040 算術符号器 1050 乗算器 1060 スケーリングファクタ選択回路(符号化側) 1070 像域判定回路 1080 量子化テーブル 1090 量子化テーブル識別情報(ブロック識別情報) 1110 算術復号器 1120 逆量子化器 1130 2次元逆DCT変換器 1140 ブロック復元画像 1150 スケーリングファクタ選択部(復号化側) 1160 量子化テーブル 1170 乗算器

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値画像の情報をもつデータを第1の量
    子化参照値を用いて量子化して量子化値を得、その量子
    化値を符号化して送信し、受信側では、送られてきた符
    号を復号した後、前記第1の量子化参照値よりも大きな
    参照値を用いて逆量子化することを特徴とする画像通信
    方法。
  2. 【請求項2】 前記2値画像の情報をもつデータは、2
    値画像データを直交変換して得られる変換係数であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像通信方法。
  3. 【請求項3】 前記逆量子化の後に所定の処理を行って
    2値画像データを復元するに際し、輝度のダイナミック
    レンジの上限値および下限値を定めておき、輝度が前記
    上限値を越える画像データ、あるいは輝度が前記下限値
    未満の画像データについては、前記輝度を前記上限値ま
    たは下限値にクランプして2値画像データを復元するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像通信
    方法。
  4. 【請求項4】 送信対象のデータが中間調画像について
    のデータであるか2値画像についてのデータであるかを
    判定し、中間調画像についてのデータの場合には第1の
    量子化参照値を用いて量子化して第1の量子化値を得、
    2値画像についてのデータの場合には第2の量子化参照
    値を用いて量子化して第2の量子化値を得、前記判定結
    果を示す識別情報および前記第1,第2の量子化値を符
    号化手段により符号化して送信し、受信側では、送られ
    てきた符号を復号化手段により復号化した後、前記判定
    結果を示す識別情報を参照して復号化されたデータの属
    性を識別し、前記第1の量子化値に対応する復号データ
    については前記第1の量子化参照値と同じ値の参照値を
    用いて逆量子化し、前記第2の量子化値に対応する復号
    データついては前記第2の量子化参照値よりも大きな値
    の参照値を用いて逆量子化することを特徴とする画像通
    信方法。
  5. 【請求項5】 前記量子化に先立ち、画像データを直交
    変換して変換係数を得ることを特徴とする請求項4記載
    の画像通信方法。
  6. 【請求項6】 前記符号化手段として算術符号器を用
    い、前記復号化手段として算術復号器を用いることを特
    徴とする請求項4または請求項5記載の画像通信方法。
  7. 【請求項7】 前記逆量子化の後に所定の処理を行って
    画像データを復元する場合の2値画像データの復元時に
    おいて、輝度のダイナミックレンジの上限値および下限
    値を定めておき、輝度が前記上限値を越える画像デー
    タ、あるいは輝度が前記下限値未満の画像データについ
    ては、前記輝度を前記上限値または下限値にクランプし
    て2値画像データを復元することを特徴とする請求項4
    〜請求項6のいずれかに記載の画像通信方法。
  8. 【請求項8】 前記第1,第2の量子化参照値の大きさ
    は、量子化テーブルから出力されたテーブル値に、スケ
    ーリングファクタを用いた演算を施して決定されること
    を特徴とする請求項4〜請求項7のいずれかに記載の画
    像通信方法。
  9. 【請求項9】 受信側において、復元されたデータに対
    して、そのデータの属性に応じた所定の処理をさらに施
    すことを特徴とする請求項4〜請求項8のいずれかに記
    載の画像通信方法。
  10. 【請求項10】 送信対象のデータが中間調画像につい
    てのデータであるか2値画像についてのデータであるか
    を判定し、中間調画像についてのデータの場合には第1
    の量子化参照値を用いて量子化して第1の量子化値を
    得、2値画像についてのデータの場合には第2の量子化
    参照値を用いて量子化して第2の量子化値を得、前記第
    1,第2の量子化値を符号化手段により符号化して送信
    し、受信側では、送られてきた符号を復号化手段により
    復号化した後、前記第1の量子化値および前記第2の量
    子化値に対応する復号データを、前記判定の結果とは無
    関係に定まる参照値を用いて逆量子化することを特徴と
    する画像通信方法。
  11. 【請求項11】 前記量子化に先立ち、画像データを直
    交変換して変換係数を得ることを特徴とする請求項10
    記載の画像通信方法。
  12. 【請求項12】 前記符号化手段として算術符号器を用
    い、前記復号化手段として算術復号器を用いることを特
    徴とする請求項10または請求項11記載の画像通信方
    法。
  13. 【請求項13】 前記逆量子化の後に所定の処理を行っ
    て画像データを復元する場合において、輝度のダイナミ
    ックレンジの上限値および下限値を定めておき、輝度が
    前記上限値を越える画像データ、あるいは輝度が前記下
    限値未満の画像データについては、前記輝度を前記上限
    値または下限値にクランプして画像データを復元するこ
    とを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれかに記
    載の画像通信方法。
  14. 【請求項14】 前記第1,第2の量子化参照値の大き
    さは、量子化テーブルから出力されたテーブル値にスケ
    ーリングファクタを用いた演算を施して決定され、前記
    第1の量子化参照値に対応した第1のスケーリングファ
    クタの値は、前記第2の量子化参照値に対応した第2の
    スケーリングファクタの値よりも小さく、かつ、逆量子
    化の際に用いられる前記所定の参照値に対応したスケー
    リングファクタの値は前記第1の量子化参照値の値と同
    じであることを特徴とする請求項10〜請求項13のい
    ずれかに記載の画像通信方法。
  15. 【請求項15】 静止画の画像データを複数画素を含む
    ブロックを単位として処理するようになし、前記画像デ
    ータが切り出されたブロックが中間調領域であるか2値
    領域であるかを判定し、前記画像データに直交変換を施
    し、その後、前記判定結果に応じて、中間調領域のブロ
    ックについてのデータの場合には第1の量子化参照値を
    用いて量子化を行い、2値領域のブロックについてのデ
    ータの場合には第2の量子化参照値を用いて量子化を行
    い、前記量子化により得られた量子化値ならびに前記判
    定結果を示す情報を算術符号化して送信し、受信側で
    は、送信されてきた算術符号を復号化し、前記判定結果
    を示す情報を用いてデータの属性を識別し、中間調領域
    のブロックについてのデータは前記第1の量子化参照値
    と同じ値の参照値を用いて逆量子化を行い、2値領域の
    ブロックについてのデータは前記第2の量子化参照値よ
    りも大きな値をもつ参照値を用いて逆量子化を行うこと
    を特徴とする画像通信方法。
  16. 【請求項16】 静止画の画像データを複数の画素を含
    むブロックを単位として処理するようになし、前記画像
    データが切り出されたブロックが中間調領域であるか2
    値領域であるかを判定し、前記画像データに直交変換を
    施し、その後、前記判定結果に応じて、中間調領域のブ
    ロックについてのデータの場合には第1の量子化参照値
    を用いて量子化を行い、2値領域のブロックについての
    データの場合には第2の量子化参照値を用いて量子化を
    行い、前記量子化により得られた量子化値を符号化して
    送信し、受信側では、送信されてきた符号を復号化し、
    その後、前記量子化値に対応する復号データを、前記判
    定結果とは無関係に定まる参照値を用いて逆量子化する
    ことを特徴とする画像通信方法。
  17. 【請求項17】 画像データが切り出されたブロックが
    中間調領域であるか2値領域であるかの判定は、対象ブ
    ロックに含まれる画素の輝度分布を用いて行われること
    を特徴とする請求項15または請求項16記載の画像通
    信方法。
  18. 【請求項18】 前記判定条件は、対象ブロックの周囲
    に位置するブロックの属性に適応して変化することを特
    徴とする請求項17記載の画像通信方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜請求項18のいずれかに記
    載の画像通信方法を実行する画像通信装置。
  20. 【請求項20】 画像データが中間調画像についてのデ
    ータであるか2値画像についてのデータであるかを判定
    する判定手段と、前記画像データを直交変換する直交変
    換手段と、前記判定手段による判定結果に応じて量子化
    参照値を選択し、その選択された量子化参照値を用いて
    前記直交変換手段から出力される変換係数を量子化する
    量子化手段と、この量子化手段から出力される量子化値
    および前記判定手段による判定情報を符号化する符号化
    手段とを具備する送信処理手段と、送信されてきた符号
    を復号化する復号化手段と、前記判定情報によりデータ
    の属性を判定し、中間調画像についてのデータは量子化
    の際に用いられた前記量子化参照値と同じ値の参照値を
    用いて逆量子化を行い、2値画像についてのデータは量
    子化の際に用いられた前記量子化参照値よりも大きな値
    の参照値を用いて逆量子化を行う逆量子化手段と、前記
    直交変換の逆の変換を行う逆変換手段とを具備する受信
    処理手段と、を有する画像通信装置。
  21. 【請求項21】 前記符号化手段は算術符号化器である
    ことを特徴とする請求項20記載の画像通信装置。
  22. 【請求項22】 画像データが中間調画像についてのデ
    ータであるか2値画像についてのデータであるかを判定
    する判定手段と、前記画像データを直交変換する直交変
    換手段と、前記判定手段による判定結果に応じて量子化
    参照値を選択し、その選択された量子化参照値を用いて
    前記直交変換手段から出力される変換係数を量子化する
    量子化手段と、この量子化手段から出力される量子化値
    を符号化する符号化手段とを具備する送信処理手段と、
    送信されてきた符号を復号化する復号化手段と、中間調
    画像についてのデータであるか2値画像についてのデー
    タであるかを区別することなく、前記判定の結果とは無
    関係に定まる参照値を用いて逆量子化を行う逆量子化手
    段とを具備する受信処理手段と、を有することを特徴と
    する画像通信装置。
  23. 【請求項23】 前記画像通信装置は、画像読み取り手
    段と、画像形成手段と、通信インタフェースとして機能
    するモデムとを具備するファクシミリ装置であることを
    特徴とする、請求項19〜請求項22のいずれかに記載
    の画像通信装置。
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