JPH11284388A - 磁気および電磁波シールドパネルおよびシールドルーム - Google Patents

磁気および電磁波シールドパネルおよびシールドルーム

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JPH11284388A
JPH11284388A JP8458698A JP8458698A JPH11284388A JP H11284388 A JPH11284388 A JP H11284388A JP 8458698 A JP8458698 A JP 8458698A JP 8458698 A JP8458698 A JP 8458698A JP H11284388 A JPH11284388 A JP H11284388A
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JP
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shield
magnetic
panel
electromagnetic wave
room
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Application number
JP8458698A
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English (en)
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Atsushi Sunakawa
淳 砂川
Yoshio Bizen
嘉雄 備前
Shunsuke Arakawa
俊介 荒川
Noriyuki Kawai
紀之 川井
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた磁気および電磁波シールド効果を発揮
でき、シールドルームを容易に組み立てることが可能な
シールドパネルおよびシールドルームを提供する。 【解決手段】 本発明は、1層上のナノ結晶材箔が基体
となるアルミニウム板に挟み込まれている磁気および電
磁波シールドパネルである。好ましくは、ナノ結晶材箔
とアルミニウム板とは、接合剤により接着する。ナノ結
晶材箔とアルミニウム板とは交互に複数層積層すること
ができる。本発明のシールドパネルを壁材として組み合
わせて配置することにより、シールドルームを構成する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、磁気および電磁波
の遮蔽材として用いることができるシールドパネルおよ
びシールドルームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器が高度化・弱信号化し、か
つ多数用いられるようになったために、漏れ磁界や電磁
雑音等による機器の誤動作等が問題となっている。これ
を防止するための磁気シールドや電磁波シ−ルド材とし
ては、パーマロイや銅、アルミニウム等が有効であるこ
とが知られている。前者は軟磁性体の透磁率を、後者は
導伝率を利用したものであり、その値が大きいものほど
効果が高い。上述したパーマロイ等に代えてアモルファ
ス材料を用いることで、より大きな磁気シールド効果が
得られることが特開昭52−10660号、同55−2
1196号等で示されている。また特公平4−4393
号においては、Fe−Cu−Nb−Si−B系に代表さ
れるようなナノ結晶合金が優れた軟磁性を示し、経時変
化も小さいためシールド材等に適することが示されてい
る。
【0003】また登録特許公報第251586号あるい
は第2591585号に記載されるように、お互いに並
行に配置したアモルファスリボンの端面を突き合わせて
平面積を確保し、さらに銅等の金属箔を積層して電磁波
シールド特性を改善する試みの提案もある。これらの技
術は、磁気シールド特性に特に優れているアモルファス
金属と電磁波シールド特性に優れている良導体との組み
合わせと言う点で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、様々な医療ある
いは物理学研究に磁気の精密測定が求められている。磁
気の精密測定には、各種電子機器から発生する磁気およ
び電磁波ならびに地磁気の影響等を極力低減する必要が
あるため、シールドルームを設け、その中に検出器を設
置する場合が多い。このようなシールドルームを構成す
るには、その壁全体をシールド部材で囲む必要がある。
また、シールドルームの壁材として使用するためには、
そのハンドリングのために出来るだけ軽いことが要求さ
れ、良導体としては比重の軽いアルミニウムあるいはそ
の合金を使用する場合が多い。
【0005】本発明者はシールド材料として、軟磁気特
性に優れたナノ結晶材を樹脂により固定した特開平6−
112031号に記載の部材をシールド材とすることを
検討した。しかし、樹脂を介在させたシールド部材を壁
に張り合わせる手法は、シールドルームを建設するのに
は、工数がかかりすぎる。本発明の目的は、優れた磁気
および電磁波シールド効果を発揮でき、シールドルーム
を容易に組み立てることが可能なシールドパネルおよび
シールドルームを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、電磁波シー
ルド効果を得るために使用でき、かつ銅よりも比重がか
るいアルミニウム板が壁材を構成するパネルとしての強
度を保つことができることに着目した。そしてアルミニ
ウム板に軟磁気特性の優れたナノ結晶材を複合すること
により、壁材としてシ−ルドル−ム建築時のハンドリン
グ性にすぐれ、かつ磁気シールドおよび電磁波シールド
特性を両立できることを見いだし本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、1層以上のナノ結晶材
箔が基体となるアルミニウム板に挟み込まれている磁気
および電磁波シールドパネルである。好ましくは、ナノ
結晶材箔とアルミニウム板とは、接合剤により接着す
る。より好ましくは、ナノ結晶材箔とアルミニウム板と
は交互に複数層積層する。更に上述した、本発明のシー
ルドパネルを壁材として組み合わせて配置することによ
り、シールドルームを構成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明において
重要な特徴は、ナノ結晶材と複合するアルミニウム板を
基体として、シールドパネルを成形したことである。パ
ネルとすることにより、壁材としてのハンドリング性に
優れたものとなる。本発明でいうナノ結晶材というの
は、Fe−Cu−Nb−Si−B系に代表されるFe合
金であり、実質的に平均的な結晶粒径が100nm以下
のbccFeの微細結晶組織を有する軟磁性材料であ
る。特に、例えば周波数50Hzにおいて透磁率が2
0,000以上、更には50,000以上の磁気特性を
有することがシールド材として特に有効である。
【0009】ナノ結晶材を挟み込む場合には、磁性材料
に印加される応力により磁気特性が劣化するので、収縮
率が極端に大きな材料は好ましく無いが、通常の収縮率
の小さなエポキシ等の樹脂系接着剤、アルコキシド等の
無機系接着材等の接合剤を使用することが固定のために
望ましい。ナノ結晶材を並べた平面内の空隙はシールド
特性が低下するので出来るだけ小さくすることが好まし
い。もちろん単純に接合剤を用いず挟み込み、隅み肉溶
接を行なうことも可能である。
【0010】本発明において、アモルファスリボンから
製造するリボン状ナノ結晶材は、厚さが50μm以下の
薄い材料のため、場合によっては一枚ではシールドに必
要な有効断面積を得られない場合がある。このような場
合においてはナノ結晶材を複数層積層して使用すること
ができる。より大きな磁界を遮蔽する場合に、ナノ結晶
材とアルミニウム板を交互に積層することによりナノ結
晶材層間に非磁性のアルミニウム層が介在する構造とな
り、ナノ結晶材のみを単に積層する場合にくらべてシ−
ルド効果が向上する。
【0011】本発明のシールドパネルは次のような方法
で製造することができる。まず単ロール法などの液体急
冷法により所定の組成を有するアモルファスリボンを作
製し、そのリボンを結晶化温度以上の温度範囲で熱処理
し微結晶化させ、ナノ結晶リボンとする。このナノ結晶
リボンを基体となるアルミニウム板に上述した接着剤等
を介して挟み込む。このように構成したナノ結晶材付き
のアルミニウム板を用いて所望の大きさ、形状のパネル
を作製する。シールドルームの壁を直接構成するパネル
とすることが可能となる。もちろん化粧板を複合しても
構わない。
【0012】
【実施例】(実施例1)単ロール法により幅45mm、
厚さ約20μmのCu1−Nb3−Si15−B7(at
%)、残部Feからなるアモルファスリボンを作製し、
これを550℃で1時間、窒素雰囲気中で熱処理を施
し、粒径が20nm以下のbccFe微細結晶からなる
ナノ結晶材リボンを得た。得られたナノ結晶材の磁気特
性を表1に示す。ついで、肉厚1.0mm、600×9
00mmの寸法のアルミニウム板を使用し、単に挟み込
んだ構造、層間にエポキシ系接合剤を用いて接着したの
ち挟み込んだ構造の積層パネルを作製した。作製したパ
ネルの構造を図1に示した。これらのパネルから磁気特
性測定用のリング試料(φ45−φ33)を作製して測
定した磁気特性を表1に示す。なお、単に挾み込んだ構
造では、分離してしまうので端面をエポキシ系接合剤で
固定して測定した。
【0013】
【表1】
【0014】これらのパネル材および比較のためにアル
ミニウム板のみ、ナノ結晶材のみのシ−ルド効果を測定
した結果を図2に示す。この本発明のシールドパネルに
よれば、薄く軽い複合材料で、シールドルームを形成す
ることが可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドリング性に優
れ、シールド特性に優れたシールドパネルを提供するこ
とが可能になり、シールドルーム等への活用において、
その工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシールドパネルの断面
を示す模式図である。
【図2】本発明の別の例であるシールドパネルの断面を
示す模式図である。
【図3】シ−ルド効果を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1層以上のナノ結晶材箔が基体となるア
    ルミニウム板に挟み込まれていることを特徴とする磁気
    および電磁波シールドパネル。
  2. 【請求項2】 基体となるアルミニウム板に1層以上の
    ナノ結晶材箔が接合剤により接着されていることを特徴
    とする磁気および電磁波シールドパネル
  3. 【請求項3】 1層以上のナノ結晶材箔とアルミニウム
    板とは交互に複数層積層されることを特徴とする請求項
    1または2に記載の磁気および電磁波シールドパネル。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし4のいずれかに記載のシ
    ールドパネルを壁材として配置したことを特徴とするシ
    ールドルーム。
JP8458698A 1998-03-30 1998-03-30 磁気および電磁波シールドパネルおよびシールドルーム Pending JPH11284388A (ja)

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JP8458698A JPH11284388A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 磁気および電磁波シールドパネルおよびシールドルーム

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JP8458698A Pending JPH11284388A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 磁気および電磁波シールドパネルおよびシールドルーム

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014528156A (ja) * 2011-06-20 2014-10-23 ルノー エス.ア.エス. 磁気源に近接する空間を保護するためのデバイス及びそのようなデバイスを製造するための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014528156A (ja) * 2011-06-20 2014-10-23 ルノー エス.ア.エス. 磁気源に近接する空間を保護するためのデバイス及びそのようなデバイスを製造するための方法

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