JPH11281597A - 光電子分光装置及び表面分析法 - Google Patents

光電子分光装置及び表面分析法

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JPH11281597A
JPH11281597A JP10079840A JP7984098A JPH11281597A JP H11281597 A JPH11281597 A JP H11281597A JP 10079840 A JP10079840 A JP 10079840A JP 7984098 A JP7984098 A JP 7984098A JP H11281597 A JPH11281597 A JP H11281597A
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秀明 清水
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洋行 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電子分光装置に於いて、微細構造なス
ペクトルの分析やS/Nの良い分析を行う。さらに、試
料の2次元的な分析をより微小面積に行ったり、また深
さ方向の分析を高精度に行う。これらをいずれも簡単に
行う。 【解決手段】 狭帯化された複数の異なる波長のX線を
同時に、微小面積に集光し、発生した電子を飛行時間法
を用いて測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光電子分光装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な光電子分析装置にはX線
源としてX線管が用いられている。このX線管では標的
材料に電子ビームを衝突させると、標的材料から特性X
線が発生する。X線管用の標的材料に求められる特性と
しては、光電子スペクトルを得るのに十分な強度をもっ
たX線を発生すること、化学シフトも観測できるくらい
の単色性を備えたX線を発生すること、しかも電子線が
照射されることによって生じる熱を効果的に逃がすため
に高い熱伝導率を持つこと等である。この様な条件を満
たす標的材料としてアルミニウムあるいはマグネシウム
が広く用いられ、これを用いたX線管からはKα特性X
線が強く輻射される。例えば、標的電極にアルミニウム
(Al)を用いた場合には、 1.49keV、波長0.83nmのK
α線が強く輻射され、マグネシウム(Mg)を用いた場
合には1.25keV、波長0.99nmのKα線が強く輻射され
る。
【0003】しかし実際の測定に際しては、その測定目
的に対して個別の問題が生じ、それらに対して個々に対
処策が講じられている。例えば、AlのKα線を詳しく
見るとKα1線とKα2線の2つの線スペクトルからな
っており、全体としてのスペクトル幅は約0.85eVであ
る。これくらいのスペクトル幅であれば、大体の化学結
合による化学シフトを観測することができるが、化学シ
フトが1eV以下のものやSi2pのスピン軌道分裂(分裂幅
0.6eV)等のスペクトルの微細構造を観測するには不充
分である。
【0004】また、X線管からは制動輻射による連続ス
ペクトルも含まれている。この連続スペクトルによりス
ペクトルにバックグランド信号がのってしまい、光電子
信号のシグナル/バックグランド比を低下させてしま
う。さらに、X線管からは主線のKα1,Kα2線以外
にも、Kα3,Kα4線、Kα5,Kα6線などのサテ
ライト線も含まれている。このようなサテライト線は主
線の近傍に現れ、しかもその強度は主線の強度に比べて
非常に小さい。(例えば1/10程度以下)この様なサ
テライト線が試料に照射されると、主線の励起によるに
光電子スペクトルにサテライト線の励起による微少な光
電子スペクトルが重なってしまう。このため、試料に含
まれる微量元素からの光電子スペクトルなのか、サテラ
イト線によるものなのか区別がつきにくくなる。そこで
このような問題に対して、従来のX線管を用いた光電子
分析装置では、連続スペクトルの除去、サテライト線の
排除、エネルギー分解能の向上を目指し、X線から放出
されたX線を結晶分光器により単色化し、試料上に照射
する手法が試みられ、これまでにX線の単色化により、
エネルギー分解能0.27eVが得られている。
【0005】一方、放射光を用いた光電子分析装置の開
発も精力的に進められている。放射光(特にアンジュレ
ーター)はX線管に比べて輝度が高いため、X線をマイ
クロビームにして試料上に照射しても、光電子検出に十
分な光量を得ることができるので、微小領域のX線光電
子分析装置の開発が多くの研究施設で行われている。し
かし、SRリングやアンジュレータから放出されるX線
はスペクトル幅が広いため、X線光電子分析装置に用い
るには、分光器あるいは/及び多層膜ミラーを用いてX
線を1波長に単色化した後に試料上に照射している。
【0006】次にX線管を用いた従来の光電子分析装置
で行われている試料の深さ方向の分析について述べる。
通常、試料の深さ方向の分析を行う場合、電子エネルギ
ー分析装置から試料を見込む角度を変える事により行っ
ていた。この測定原理は以下の通りである。一般的に、
光電子の脱出長は数〜数10程度である。光電子エネル
ギー分析器の光電子取り込み方向が、試料表面の法線方
向と同じ場合には光電子の脱出長そのものの数〜数10
の深さの領域から放出された光電子を分析できる。とこ
ろが、光電子の取り込み方向が試料の法線方向より45
°の方向の場合には、試料中を斜め45°方向に横切っ
てきた光電子のみが観測される。このため、試料の法線
方向から光電子を取り込む場合に比べて、1/√2の深
さの領域から放出された光電子を分析できる。(光電子
の脱出長を10とすると光電子取り込み方向が45°の場
合の分析可能な深さは7となる。)このように、光電子
取り込み方向を試料の法線方向から大きな角度とする事
により、より浅い領域のみを分析できるようになる。従
って、いろいろな角度で分析することにより最大で光電
子の脱出長までの深さ方向の変化の様子の観察を行って
いる。従来装置では、X線の入射方向と光電子エネルギ
ー分析装置の位置を固定しておき、試料の取り付け角度
を変化させて光電子取り込み角度を変化させる方法が用
いられている。
【0007】尚、従来のX線管を用いた光電子分析装置
では、試料上のX線照射領域は、集光光学素子を用いな
いときには数mm〜数10mm程度であり、集光光学素子を用
いる場合には、最小で約10μm程度であった。更に、従
来の光電子分析装置では試料中の元素(または化学状
態)の2次元分布や深さ方向の分析を行うことが出来
る。この時の放出電子のエネルギ−の分析に際しては、
静電半球型や同心円筒型のエネルギー分析装置が用いら
れているが、これらのエネルギー分析装置で光電子スペ
クトルを得るために一度に測定するエネルギー範囲を狭
めて(エネルギー窓)、このエネルギー窓をスキャンす
ることにより全エネルギー範囲のスペクトルを求めてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の光電子分
析装置での照射X線の単色化には、エネルギー分解能を
向上させるとともに、注目している励起X線に対しての
みの光電子スペクトルが得られるため、得られた測定デ
−タの解析を容易にするという効果はあるが、しかし、
いつかの効率低下も招いていた。たとえば、一般に光電
子スペクトルにはオージェ電子のスペクトルも混在して
いるが、これまでの装置では光電子とオージェ電子を区
別するために、ある波長のX線(例えばアルミニウムを
標的に用いてAlKα線)を使用して光電子スペクトル
を得た後、標的材料を交換して(例えばマグネシウ
ム)、X線の波長を変えて(例えばMgKα線,1.2536
0keV)再び光電子スペクトルを測定していた。このよう
にX線の波長を変えて測定すると、光電子スペクトルは
X線の波長が変わることによりスペクトルの現れる位置
が異なるが、オージェ電子の場合にはX線の波長に関わ
らず同じ位置に現れるので、これらを区別することがで
きる。しかしこのように従来の装置では波長を変えて2
度スペクトルを取らねばならず、標的交換や光学系の再
アライメントに要する時間も必要となるため時間がかか
り効率的ではなかった。また、測定環境の変化(たとえ
ばX線強度など)などにより、定量的な比較が難しかっ
た。
【0009】次に深さ方向の測定であるが、上述のよう
な試料の角度を変化させる方法では、空間分解能をあげ
ることは難しい。即ち、X線の入射方向が固定されてい
るため、試料の角度を変化させると光電子取り込み角度
だけでなく試料上のX線照射面積も変化してしまう。つ
まり、X線の入射角(試料の法線からの角度)が大きく
なると照射面積が大きくなるので空間分解能が悪くなっ
てしまう。試料位置を固定して電子エネルギー分析装置
の位置を変えることにより、脱出角の異なった光電子を
捕獲すること、あるいはX線の入射角が常に同じになる
ように、試料の角度を変えると共にX線の入射方向も変
化させることも考えられるが、大きく重いエネルギー分
析装置とそれに取り付けられている高い位置精度が必要
な電子レンズ系を一緒に動かしたり、高いアライメント
精度が要求されるX線光学系を移動させるのは装置的
に、技術的に難しく、コストもかかるため困難である。
【0010】更に、エネルギ−分析に関しても、従来法
のエネルギー窓をスキャンする方法では、X線源のX線
強度の時間的変化などにより、各スペクトルの絶対的,
相対的値が不確定なものになってしまい、各スペクトル
領域での測定結果を基にして全スペクトル領域での正確
な値を求める事が困難であった。本発明はこの様な従来
技術に鑑みてなされたもので、高いS/N比で、高エネ
ルギー分解能で、高空間分解能で測定が可能であり、測
定時間が短く、且つ装置構成が簡単でコストがかからな
い光電子分光装置を提供することを目的とする。具体的
な一例をもって説明すれば、電子スペクトル上での光電
子とオージェ電子によるピークの干渉の解決を容易に
し、また、空間分解能を損なうことなく深さ方向の分析
も可能となり、また、短い計測時間で2次元あるいは3
次元の元素、または化学状態のマッピングが可能な、装
置構成が容易な光電子分光装置を提供する事である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点の解決のため
に本発明では、以下に述べるような手段を用いた。第1
の手段として、上記光電子分光装置に対して、X線源と
試料との間に特定波長のX線を透過又は反射するX線波
長選択部材を配置し、これにより、それぞれが狭帯域化
された複数の異なる波長のX線を同時に試料上に照射す
ることとした。これにより、複数元素あるいは複数の化
学状態を高いエネルギー分解能で測定することが容易に
なる。
【0012】第2の手段として、第1の手段に更に、X
線を一つ乃至複数の全反射ミラーを用いて試料上の微小
領域に集光するようにした。これにより、複数元素ある
いは複数の化学状態の空間分布分析がより簡単に出来、
また、空間分解能を損なうことなく深さ方向の分析が可
能になる。第3の手段として、第1の手段に更に、X線
を一つ乃至複数の多層膜反射ミラーを用いて試料上の微
小領域に集光する、あるいは一つ乃至複数のそれぞれの
基盤上に異なる波長のX線を反射するように多層膜が製
膜されている反射ミラー用いて試料上の微小領域に集光
することとした。これにより、複数元素あるいは複数の
化学状態の空間分布分析がより簡単に出来、また、空間
分解能を損なうことなく深さ方向の分析が可能になる。
【0013】第4の手段として、第1〜第3の手段に加
えて、試料表面から放出された電子のエネルギー分析法
として飛行時間法を用いることとした。これにより、測
定環境の変化に影響されない光電子スペクトルが取得で
きるため、より信頼性の高い計測や微量元素の計測が可
能になる。第5の手段として、第1〜第4の手段によっ
て得られた光電子スペクトルより試料上の元素あるいは
化学状態の2次元分布あるいは/及び深さ方向の分布を
求める表面分析法とした。これにより短時間で元素ある
いは化学状態の2次元分布を得ることができ、また、空
間分解能が高い状態で深さ方向の分布を知ることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】先ず、本発明のここの手段の作用
を説明し、その具体的な実施の形態を記す。第1の手段
により、それぞれが狭帯域化された複数の異なる波長の
X線を同時に試料上に照射する。この時、波長間隔を測
定の目的に応じて適切に選択することにより、従来あっ
たサテライト光より生じるノイズの電子スペクトルへの
寄与や、照射X線の波長差が化学シフト量に近いために
生じる測定誤差を無くし、且つ原理的には一度の測定で
測定を可能にしている。次に実施レベルの説明を記す。
【0015】X線源としてはLPXを使用する。LPX
は小型で、放射光施設に比べればはるかに安価であるた
め、実験室サイズの装置の光源に適している。LPXの
標的材料に軽元素(たとえば炭素)を用いた場合には、
輻射されるX線のスペクトルは、いくつかの離散的な線
スペクトルとなる。これを波長選択部材であるフィルタ
ーを用いることにより何本かの線スペクトルを選択して
試料上に照射する。あるいは波長選択部材として多層膜
ミラーを用いても良い。たとえば、LPXの標的材料に
炭素(あるいは炭素を含む物質)を用いると、波長3nm
〜4nmにかけて水素様(C5+)やヘリウム様(C4+)の
炭素イオンに起因するいくつかの線スペクトルが放出さ
れる。(図5参照。図5では標的材料にポリエステル
(炭素を含む物質の一例)を使用している。)例えば、
4+イオンの1s2-1s2p遷移による波長4.0268nm(307.90e
V,Heα線)、1s2-1s3p遷移による波長3.49728nm(354.52
eV,Heβ線)、及びC5+イオンの1s-2p遷移による波長3.
3734nm(367.53eV)、1s-3p遷移による波長2.8466nm(435.
55eV)などである。この炭素イオンから輻射されたX線
をチタン(Ti)の薄膜(たとえば厚さ0.5μm)をフィル
ターとして用いると、チタンのL殻による吸収端(波長
2.738nm)により、吸収端より短波長のX線は急激に減
衰される。また、吸収端より長波長側では透過率が緩や
かに減少するので、吸収端よりわずかに長波長のX線は
あまり減衰を受けない。その結果、チタンフィルター透
過後のX線は主にC5+イオンの1s-2p遷移による波長3.37
34nm(367.53eV)及び1s-3p遷移による波長2.8466nm(435.
55eV)の2つの波長のX線に選択される。(図5参照) おのおののX線ラインのスペクトル幅は、一般にδλ/
λ=1/数100〜1/1000程度と十分に狭く、化
学シフトや光電子スペクトルの微細構造が観測可能であ
る。
【0016】試料上に照射される複数の波長のX線の波
長間隔は、LPXでは上で示した例のように数eV以上あ
る。このため、X線管の様にX線の波長が近接していな
いため化学シフトの情報などとの混合が起こらない。第
2の手段では、例えば、前述のようにLPXの標的材料
として炭素(あるいは炭素を含んだ物質)を用い、波長
選択部材としてチタンフィルターを使用し、波長3.3734
nm(367.53eV,ライマンα線(Lyα))及び波長2.8466nm
(435.55eV,ライマンβ線(Lyβ))の2つの波長のX線
を選択し、全反射ミラーにより、炭素と窒素が2次元的
に分布している試料上の微小領域にに照射する。炭素の
1s軌道の結合エネルギーは284.2eVであり、窒素の1
sの結合エネルギーは409.9eVである。上述の2つの波
長のX線をX線光学素子を用いて上記試料上の同一微小
領域に照射し、試料位置を2次元スキャンして光電子ス
ペクトルを観測すると、炭素が存在する領域にX線を照
射した場合には、Lyα線及びLyβ線とも炭素の1s電子
の結合エネルギーよりも光子エネルギーが大きいため、
それぞれの励起X線に対応したエネルギーの光電子が観
測される。つまり、Lyα線に対しては、367.53eV-284.2
eV=83.33eVのエネルギーを持った光電子が、Lyβ線に対
しては、435.55eV-284.2eV=151.35eVのエネルギーを持
った光電子が観測される。(ここでは、仕事関数を無視
している。)ところが、窒素が存在する領域ではLyα線
の光子エネルギーでは窒素の1s電子を励起することが
できないので、Lyα線に対する光電子が観測されず、Ly
β線に対する435.55eV-409.9eV=25.65eV(ここでは、仕
事関数を無視している。)のエネルギーを持った光電子
のみが観測される。このように、複数波長のX線を試料
上に照射することにより、特定のエネルギーの光電子ス
ペクトルを観測するだけで、試料表面上の元素(あるい
は化学状態)の2次元分布が迅速に観測することができ
る。
【0017】また、複数波長のX線を同時に照射するの
でより深さ方向の分析をも迅速に行うことができる。深
さ方向の分析を行うのには、前述のように試料の角度を
変化させる以外にも試料から放出される光電子のエネル
ギーを変化させる方式もある。図6に光電子の脱出深さ
のエネルギー依存性を示す。図6から分かるように光電
子が試料表面から脱出できる深さは、光電子の持ってい
るエネルギーの関数となっており、光電子のエネルギー
が約50eVの時に最小となり、50eVよりも大きくあるいは
小さくなるにつれて脱出深さは深くなって行く。すなわ
ち、光電子のエネルギーが50eV程度になるような波長の
X線を照射すれば最も浅いところの情報が得られ、光電
子のエネルギーが50eV以上(あるいは50eV以下)になる
ようなX線を照射すれば、より深いところの情報が得ら
れる事になる。
【0018】例えばLPXの標的材料として炭素(ある
いは炭素を含んだ物質)を用い、炭素イオンから輻射さ
れるLyα線(367.53eV)とHeα線(307.90eV)を、炭素
を含む試料上の同一箇所に照射した場合(使用するフィ
ルターは前記のものと異なっていてもよい)、Lyα線の
照射により約83.33eVのエネルギーを持った光電子が、H
eβ線の照射により約23.7eVのエネルギーを持った光電
子が試料中に含まれている炭素原子から放出される。図
6より約80eVの光電子の脱出深さは約0.5nmであり、約2
3eVの光電子の脱出深さは約1nmである。このように、異
なる波長の複数のX線を照射する事により一度に複数の
深さ情報を持った光電子スペクトルの検出が行えるの
で、短時間に深さ方向の分析が行える。また、試料の角
度も変化させる必要もないので、深さ方向の分析中に空
間分解能が変化してしまうこともない。
【0019】上記では複数波長のX線を微小領域に集光
するのに、全反射を利用した集光素子を用いている。全
反射ミラーは臨界波長以上では高い反射率(たとえば6
0%程度)を有し、波長が変わっても反射率があまり変
化しないという特徴がある。このため、1つの全反射ミ
ラーで、複数波長のX線を、アライメントの変更なし
に、同時に同一点に集光することができる。また、短波
長のX線(数nm)も反射することができるので、結合エ
ネルギーが比較的大きな炭素,窒素,酸素などを含む有
機物を分析する場合のX線集光素子として適している。
このような全反射ミラーとしては、ウォルターミラーや
トロイダルミラー、カークパトリック-ベイズ・ミラー
などがある。
【0020】第3の手段では、X線の集光素子として多
層膜ミラーを用いている。前述のようにフィルターを用
いた場合には、X線フィルターは吸収端よりも低い光子
エネルギーのX線を透過する一種のローパス・フィルタ
ーとして作用する。これに対し、多層膜ミラーはある特
定の波長のみを反射する、バンドパス・フィルターとし
て作用する。X線フィルターの吸収端はフィルターに使
われている物質によって決まってしまうので、任意に選
ぶことはできない。これに対し、多層膜ミラーの場合に
は、多層膜の物質や周期長を変えることにより、任意の
波長のX線を反射させるようにすることができ、また、
反射X線の帯域(バンド幅)を変えることができる。多
層膜の帯域からはずれたX線に対する反射率は著しく低
くなるため、X線フィルターのみにより波長を選択する
よりは、多層膜ミラーを用いた方がX線の選択性は良く
なる。
【0021】もし、注目している複数のX線の波長が多
層膜ミラーの帯域内であれば一つの多層膜ミラーにより
集光できる。また、複数のX線の波長間隔が多層膜ミラ
ーの帯域よりも広ければ、それぞれの波長に対応する複
数の多層膜ミラーにより集光すればよい。あるいは、一
つのミラー基板上にそれぞれの波長に対する多層膜を製
膜しても良い。このようにすれば1つのミラーで、複数
波長のX線を、アライメントの変更なしに、同時に同一
点に集光することができる。
【0022】第4の手段について、上述のような元素
(または化学状態)の2次元分布や深さ方向の分析を行
うには、光電子エネルギー分析装置として飛行時間法を
用いたものが適している。従来の静電半球型や同心円筒
型のエネルギー分析装置では、一度に測定するエネルギ
ー範囲を狭めて(エネルギー窓)、このエネルギー窓を
スキャンすることにより全エネルギー範囲のスペクトル
を求めている。このような方式では、X線源のX線強度
の時間的変化などにより、各スペクトルの絶対的,相対
的値が不確定なものになってしまう。一方、飛行時間法
では1ショットで全エネルギー範囲のスペクトルが得ら
れるので上記のような不確定さがない。たとえ1ショッ
トでスペクトルが得られず複数ショット重ねたとして
も、各ショットでは同条件で得られているので不確定さ
はない。従って、上記のようにスペクトルの各ピークを
用いて2次元分布や深さ方向の分布を解析する場合には
飛行時間法を用いた方がより正確に分布元素(あるいは
化学状態)の絶対量あるいは相対量を求めることができ
る。また、飛行時間法ではP.KruitとF.H.Readによって
報告されている様な発散性の磁場(P.Kruit and F.H.Re
ad, J. Phys. E, 16, 1983, p313)を付加させることに
より、試料から放出された光電子のほとんどを取り込む
ことができ、計測時間を大幅に短縮することができる。
第5の手段に関しては上述のとおりである。
【0023】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1に示す。パルス
レーザー装置100から発せられたレーザー光103は
レンズ104により、真空容器101内に置かれている
テープ状標的106上に集光され、標的材料をプラズマ
化しX線が輻射される。テープ状標的106の材料とし
てポリエチレン(炭素を含む化合物の一例)を用いてい
る。このテープ状標的はリール116に巻き取られてお
り、A方向に移動できるようになっている。(駆動装置
は図示していない。)真空容器101は予め、発生した
X線が十分透過する圧力まで排気装置(図には示してい
ない)により排気されている。プラズマ107から放出
されたX線は、波長選択部材としてのX線透過フィルタ
ー109を透過後、ウォルターミラー110(X線集光
素子及び全反射ミラーの一例)により試料上に集光され
る。試料はステージ115上に取り付けられており任意
の方向に移動できるようになっている。フィルターとし
ては0.5μm厚のチタン(Ti)が用いられている。テー
プ状基板はポリエチレン(炭素を含む化合物の一例)で
できているので、そのプラズマからは炭素イオンに起因
するいくつかの離散的な線スペクトルが輻射されるが、
チタンフィルターにより、ほぼC5+イオンの1s-2p遷移に
よる波長3.3734nm(367.53eV)及び1s-3p遷移による波長
2.8466nm(435.55eV)の2つの波長のX線に選択される。
【0024】以上の様にフィルターにより選択された2
つのX線は、ウォルターミラー110により試料111
上に照射され、試料表面からは光電子112が放出され
る。放出された光電子のエネルギーは飛行時間法により
分析される。試料表面から放出された光電子は、内部を
磁気遮蔽材113で覆われた飛行管を通過後、光電子検
出器であるマイクロチャンネル・プレート(MCP)1
14により検出され、その出力信号は高速デジタルオシ
ロスコープ(図に示していない)によりデジタル信号と
して取り込まれ、演算装置(図示せず)によりMCPへ
の到達時間から光電子の運動エネルギーを求め、光電子
スペクトルを得る。演算装置(図示せず)により元素や
化学状態の2次元分布や深さ方向分布の計算が行われ
る。飛行管内には光電子の速度を減少させるための阻止
電界を印加するための電極116が取り付けられてい
る。阻止電界を印加する事により光電子の検出器までの
到達時間が長くなるので、エネルギーのわずかな違いに
よる到達時間の差が大きくなり、エネルギー分解能をあ
げる事ができる。
【0025】この実施例ではX線集光素子としてX線の
全反射を利用したウォルター型ミラーを用いているが全
反射を用いたトロイダルミラーやカークパトリック-ベ
イズ型のミラーであってもよい。また、LPXの標的材
料,フィルター材料の組み合わせはこれに限るものでは
ない。
【0026】図2は本発明の第2の実施例である。LPX
の標的材料206としてロッド状の窒化硼素(BN)を用
いている。この例ではX線集光素子として2つの多層膜
楕円ミラー210a,bを用いている。多層膜ミラー2
10a,bの反射波長は、それぞれヘリウム様B(硼
素)イオンの1s2-1s2p遷移による波長6.02nm(206eV)及
び水素様Bイオンの1s-2p遷移による波長4.8nm(255eV)と
なるように製膜されている。また、各々の多層膜の帯域
は2つのX線の波長差1.22nmよりも十分狭くなってい
る。フィルター209a,bとしては0.1μm厚の窒化
シリコン上に0.2μm厚の炭素をコートしたものを用い
ている。フィルター209a,b透過後、ミラー210
aにより波長6.02nmのX線が、ミラー210bにより波
長4.8nmのX線が試料211上に照射されている。残り
の部分は実施例1と同様なので省略する。本実施例では
楕円ミラーを用いているが、これは球面ミラーやシュバ
ルツシルドミラーなどであってもよい。
【0027】本発明の第3の実施例を図3に示す。本実
施例ではLPXの標的材料及びフィルターは第2の実施例
と同じである。また、第2の実施例と同様に多層膜楕円
ミラー310によりX線を試料311上に集光している
が、多層膜ミラー310は図3中の挿入図に示すよう
に、同一基板上に2つの異なる多層膜が製膜されてい
る。多層膜317はヘリウム様B(硼素)イオンの1s2-1
s2p遷移による波長6.02nm(206eV)のX線を反射するよう
に、多層膜318は水素様Bイオンの1s-2p遷移による波
長4.8nm(255eV)のX線を反射するように製膜されてお
り、各々の多層膜の帯域は2つのX線の波長差1.22nmよ
りも十分狭くなっている。このように同一基板上に異な
る波長を反射する多層膜を製膜すると、高精度のアライ
メントを必要とせずに、同一点に複数波長のX線を集光
することができる。
【0028】本発明の第4の実施例を図4に示す。本実
施例ではLPXの標的材料及びフィルターは第3の実施例
と同じである。本実施例ではX線の集光にシュバルツシ
ルドミラー410を用いている。シュバルツシルドミラ
ーは一対の凹面410bと凸面410aの球面ミラーか
らなっている。これらの球面ミラーはミラー間隔,ミラ
ーの相対位置などの調整後、鏡筒内に固定されている。
(鏡筒は図示していない。)各々の球面ミラーにはお互
いの相対する位置に多層膜417及び418が製膜され
ている。多層膜417はヘリウム様B(硼素)イオンの1
s2-1s2p遷移による波長6.02nm(206eV)のX線を反射する
ように、多層膜418は水素様Bイオンの1s-2p遷移によ
る波長4.8nm(255eV)のX線を反射するように製膜されて
おり、各々の多層膜の帯域は2つのX線の波長差1.22nm
よりも十分狭くなっている。このように同一基板上に異
なる波長を反射する多層膜を製膜すると、同一点に複数
波長のX線を容易に集光することができる。シュバルツ
シルドミラーは収差が小さいので、楕円ミラーに比べて
より微小領域に集光することができる。
【0029】上の実施例ではフィルターは横方向に均一
な材料でできていたが、これは幾つかのフィルターを横
方向に並べたものであっても良い。あるいは一つの基板
上に幾つかのフィルター物質を製膜したものであっても
良い。例えば、0.1μm厚の窒化シリコンの基板上の半分
の領域に0.3μm厚の炭素を、残りの半分の領域に0.2μm
厚のモリブデン(Mo)を製膜したものであっても良い。こ
のように、異なるフィルターを横方向に並べた場合に
は、照射される複数のX線の波長の差が大きいときに有
効である。なぜならば、単一元素からなるフィルターで
はその元素の吸収端から僅かに長波長側のX線はあまり
減衰を受けないが、吸収端から遠く離れた波長のX線は
著しく減衰される。そこで、各々のX線の波長の近くに
吸収端のある物質を横方向に並べて用いれば、あるX線
に対してのみ著しい減衰を受けることがない。また、横
方向に並べたフィルターの面積を変えることにより、各
々の波長の透過X線量を制御することも可能である。
【0030】以上に述べた実施例では試料上に照射され
るX線の波長が2つであったが、もっと多くてもよい。
また、波長の異なる複数のX線の照射位置は実施例では
同一箇所であったが、各々のX線の照射位置は異なって
いてもよい。上の例では、フィルターに固体薄膜を用い
ていたが、これはガスであってもよい。(例えば、窒素
ガスやキセノンガスなど)
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数波長
のX線を試料上に照射する事により、使用上の元素(あ
るいは化学状態)の2次元分布を迅速に求めることがで
る。また、深さ方向の分析を迅速に、しかもX線マイク
ロビームを用いたときには空間分解能を損なわずに行う
ことができる。X線源にレーザープラズマX線源(LP
X)を用いることにより装置を実験室サイズの小型なも
のにすることができる。また、光電子のエネルギー分析
法として飛行時間法を用いることにより、外的要因に影
響されずスペクトル形状を正確に求めることができるの
で、分布元素(あるいは化学状態)の絶対量、相対量を
正確に求めることができる。また、計測時間を短縮する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の第1の実施例である。
【図2】は本発明の第2の実施例である。
【図3】は本発明の第3の実施例である。
【図4】は本発明の第4の実施例である。
【図5】(a)はポリエステルテープを標的材料とした
時のプラズマからのスペクトル。(b)はチタンフィル
ター透過後のX線のスペクトル。
【図6】は光電子の脱出深さのエネルギー依存性を示す
図である。(S. Hufner, "Photoelectron Spectros
copy", p8 (1995))
【主要部分の符号の説明】
100,200,300,400…レーザー装置、 101,102,201,202,301,302,4
01,402…真空容器、103,203、303,4
03…レーザー光、 104,204,304,404…レンズ、 105,205,305,405…窓、 106…テープ状標的、 206,306,406…ロッド状ターゲット、 107,207,307,407…プラズマ、 108,208a,208b,308,408…X線、 109,209a,209b,309,409…X線透
過フィルター、 110…ウォルターミラー、 210a,210b,310…多層膜楕円ミラー、 410…シュバルツシルドミラー、 111,211,311,411…試料、 112,212,312,412…光電子、 113,213,313,413…磁気遮蔽材、 114,214,314,414…マイクロチャンネル
・プレート、 115,215,315,415…ステージ、 116…リール、 117,216,316,416…阻止電界印加用電
極、 317,318,417,418…多層膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 秀明 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 近藤 洋行 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 神高 典明 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー光を真空容器内の標的材料上に集
    光し、該標的材料をプラズマ化して該プラズマから輻射
    されるX線を利用するX線源(以下レーザープラズマX
    線源(LPX)と呼ぶ)を使用し、該X線源と試料との
    間に特定波長のX線を透過又は反射するX線波長選択部
    材を一つ乃至複数有し、これにより、それぞれが狭帯域
    化された複数の異なる波長のX線を同時に試料上に照射
    することを特徴とする光電子分光装置。
  2. 【請求項2】請求項1の光電子分光装置装置であって、
    X線を一つ乃至複数の全反射ミラーを用いて試料上の微
    小領域に集光することを特徴とする光電子分光装置。
  3. 【請求項3】請求項1の光電子分光装置であって、X線
    を一つ乃至複数の多層膜反射ミラーを用いて試料上の微
    小領域に集光する、あるいは一つ乃至複数のそれぞれの
    基盤上に異なる波長のX線を反射するように多層膜が製
    膜されている反射ミラー用いて試料上の微小領域に集光
    することを特徴とする光電子分光装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の光電子分光装置であって、
    前記試料表面から放出された電子のエネルギー分析法と
    して飛行時間法を用いたことを特徴とする光電子分光装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の光電子分光装置を用いて得
    られた光電子スペクトルから、試料上の元素あるいは化
    学状態の2次元分布あるいは/及び深さ方向の分布を求
    める表面分析法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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