JPH11277552A - ストライプ柄を有する人工大理石の製造方法 - Google Patents

ストライプ柄を有する人工大理石の製造方法

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JPH11277552A
JPH11277552A JP8606498A JP8606498A JPH11277552A JP H11277552 A JPH11277552 A JP H11277552A JP 8606498 A JP8606498 A JP 8606498A JP 8606498 A JP8606498 A JP 8606498A JP H11277552 A JPH11277552 A JP H11277552A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み方向にも連続的に形成され、表面を切削
しても消失せず、かつ間隔が自然に近い形で変化するス
トライプ柄を簡単な方法で成形できる人工大理石の製法
の提供。 【解決手段】 成形セル内に異色の液状樹脂を少なくと
も二層積層する。ついで櫛状の工具を、その歯を成形セ
ルの底面に接触させつつ、かつ歯と歯の間隔を変化させ
つつ液状樹脂中を移動させる。その後液状樹脂を硬化さ
せてストライプ柄つき人工大理石を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストライプ柄を有
する人工大理石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より液状樹脂を硬化させて、洗面台
のカウンターやテーブルトップなどに用いられる人工大
理石が製造されている。このような人工大理石の表面に
模様が付されたものを製造する方法としては、液状樹脂
を成形セルヘ注入する際に異色の合成樹脂素材を混入さ
せる方法が、特公昭59−1568号公報や特開平1−
317723号公報で知られている。
【0003】しかし、これら従来法による場合には、模
様の現出の再現性に欠け、良好な製品が得られる製品歩
留りが低いという問題点があった。また、人工大理石と
して用いる場合には、表面を切削加工することが多く、
その際に表面の模様が保持されることが必要とされる
が、切削すると模様が消失したり大幅に変化してしまう
ことも多かった。更に、模様の現出のために異質の材料
を使用した場合には、硬化速度に差が生じたり、材料間
で物性差が発現しやすいことから、模様のないものに比
較すると人工大理石としての機械的性能が低下すること
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
問題点を解決する方法として、異色の液状樹脂を成形セ
ル内で層状に積層し、櫛状の工具をその成形セル中で移
動させた後硬化させて人工大理石を製造する方法を特願
平8−286834号で提案した。この方法は、鮮明な
外観のストライプ柄が簡略に形成でき、かつこの柄のコ
ントロールも容易であり、しかも厚み方向にも柄が連続
的に形成できるものであった。
【0005】しかし、単にこの方法によるものでは、風
合が平面的であったり、単一パターンになりやすかった
りして、天然の木質様材料、その他天然大理石に比べる
と外観の点で未だ十分に満足できるといえるものではな
かった。特に、天然木、天然石などの天然物が持つ微妙
な色合い、深み、質感、高級感の点で改良の余地が残さ
れるものであった。
【0006】そのため、特願平9−135522号で
は、成形セルの最下層に着色剤が不均一に分散された液
状樹脂を注入して櫛状の工具を成形セル中を移動させる
改良方法について提案し、木が持つ微妙な色合いと自然
な外観の正目調の木目模様あるいは質感、深み感に富ん
だ天然大理石調の外観のストライプ柄を持つ人工大理石
の製造を可能とした。
【0007】本発明の目的は、ストライプの間隔がより
自然に近い形で変化する柄が形成でき、かつこれらの柄
のコントロールが容易である人工大理石の製造方法を提
供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、厚み方向にも連続的
に形成できて表面を切削しても消失しないストライプ柄
を発現させることができる人工大理石の製造方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、成
形セル内に異色の液状樹脂を少なくとも二層以上に層状
に積層させて注入した後、櫛状の工具を、その歯を成形
セルの底面に接触させつつ積層された液状樹脂中を移動
させ、しかる後に液状樹脂を硬化させて人工大理石を製
造する方法において、液状樹脂中での該櫛状工具の歯と
歯の間隔を変化させつつ移動させることを特徴とするス
トライプ柄を有する人工大理石の製造方法である。
【0010】この方法は、櫛状工具として、櫛状工具の
柄と歯とが柔軟な部材を介して連結されたものを使用す
ることによって実施できる。また、櫛状工具を複数用
い、これら櫛状工具群内の歯と歯との距離を相対的に変
化させつつ液状樹脂中を移動させることによっても実施
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法では、まず成形セル
内に人工大理石の原料となる液状樹脂を注入する。この
際、異色の液状樹脂が層状に積層した状態となるように
注入する。最下層に注入するのは製品の有意面でベース
の色調を呈する液状樹脂である。液状樹脂を層状に積層
させるには、一つの液状樹脂を成形セル内に注入して静
置した後、その上に界面を乱さないようにして別の液状
樹脂を注入する方法が最も簡便である。本発明では、液
状樹脂として色調の異るものを少くとも二種用いる。し
たがって、色調の異なる三種以上の液状樹脂を三層以上
に積層してもよい。
【0012】液状樹脂は、成形セル内の全面で均一な状
態で積層されていることが、模様の発現をコントロール
する上好ましいが、部分的に積層厚にむらがあってもこ
れが直接的にストライプ柄の発現に影響を与えるもので
はない。液状樹脂の積層の厚みは特に制限されないが、
各層の厚みが2〜20mm程度であることが好ましい。
特に下層の液状樹脂の厚みが余り厚過ぎると、上層の液
状樹脂が成形セルの底面に到達するのが困難になるため
好ましくない。また、下層の液状樹脂層の厚みが余り薄
過ぎると、模様が乱れやすく制御が困難になるととも
に、得られた製品は切削の厚みが制限される等の使用上
の問題も生じるので好ましくない。
【0013】本発明に用いる液状樹脂は通常は混合物で
あり、その組成は特に制限されるものではないが、代表
的なものとしては、メタクリル酸エステル等の単量体と
その重合体の混合物であるシラップ、充填剤、着色顔料
および硬化触媒からなる組成物が例示される。充填材と
しては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等の無機充填材や木粉等の有機質
充填剤が挙げられる。また、着色顔料としては、例えば
白色の酸化チタン、硫化亜鉛;黄色の酸化鉄イエロー;
黒色の酸化鉄ブラック;赤色の酸化鉄レッド;青色のウ
ルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー等が例示さ
れる。硬化触媒としては、ターシャリーブチルパーオキ
シマレイン酸、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオ
キサイド、ターシャリーブチルヒドロペルオキサイド、
過酸化ラウロイル、アゾビスイソブチロニトリル等が挙
げられる。これらの各成分以外にも、従来より人工大理
石の添加成分として知られている各種成分、例えば染
料、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、流動化剤、増粘
剤、重合禁止剤、酸化防止剤等が添加できる。
【0014】液状樹脂の粘度としては300〜5000
cpの範囲が好ましい。粘度が高過ぎても低過ぎてもス
トライプ模様を発現させこれをコントロールすることが
難しくなりやすい。また、液状樹脂の粘度を適切に選択
することにより、充填剤や着色剤等の添加物の沈降を防
ぐことができる。
【0015】本発明の方法においても、成形セル内に最
初に注入する液状樹脂として、特願平9−135522
号で提案されている着色剤が不均一に分散された液状樹
脂を使用することもできる。ここでいう着色剤が不均一
に分散された液状樹脂とは、液状樹脂中に一種類の着色
剤が分散され、その分散が不均一なために液状樹脂の着
色濃度にむらがあるものと、液状樹脂中に二種類以上の
着色剤が分散され、これら着色剤の分散が不均一なため
に液状樹脂の色相にもむらがあるものの双方及びこの両
者が併存するものを意味する。このような着色剤が不均
一に分散された液状樹脂を使用すると、得られる人工大
理石から風合いのプレーンさが消え著しく品位が向上し
た自然な外観のものが得られる。なお、上層に積層する
液状樹脂についても着色剤が不均一に分散された液状樹
脂を用いることができる。
【0016】このようにして成形セル内に積層して注入
した液状樹脂に対して、本発明では、櫛状の工具を用い
てその歯の先端を成形セルの底面に接触させつつ積層さ
れた液状樹脂を梳くようにして液状樹脂中を移動させ
る。櫛状工具を液状樹脂中で移動させると、誇張した表
現をすれば、櫛状工具の歯が通過した跡には液状樹脂が
押しのけられた窪みが生じ、そこへ上層の異色の液状樹
脂が流れ込むことになる。このため、櫛状工具の歯の通
過跡には成形セルの底面まで上層の異色の液状樹脂が侵
入して、底面を有意面とした場合に、櫛状工具の歯の通
過跡にストライプ柄が形成されることになる。
【0017】本発明の方法では、櫛状工具の歯の通過跡
に上層の異色の液状樹脂が流れ込むことが必要であり、
ここへ下層部にある液状樹脂だけが流れ込んだのではス
トライプ柄は形成されない。このためには、歯の通過跡
に窪みが形成できることが必要である。この窪みの発生
には、液状樹脂の粘度、櫛状工具の移動速度、櫛状工具
の形状等の種々の因子が相互に関連しているため、この
窪みをうまく発生するための条件を一律的に決定するこ
とはできない。図1は、このようすを模式図で示したも
のであるが、この図では櫛状工具の歯と歯の間隔は変化
していない。
【0018】本発明の方法においては、櫛状工具を液状
樹脂中を移動させるにあたって、櫛状工具の歯と歯の間
隔を変化させつつ移動させる。歯と歯の間隔が変化する
ことによって、歯の通過跡としてのストライプ柄に揺ら
ぎや間隔の変化が生じ、より自然な趣の人工大理石が得
られることになる。
【0019】櫛状工具の歯と歯の間隔を変化させつつ移
動させる具体的手段は幾つかあるが、第一の態様は、櫛
状工具として柄と歯とが柔軟な部材を介して連結された
ものを使用する方法である。
【0020】すなわち、図2に示すように櫛状工具1の
柄4と歯5とが直接接合されずに柔軟な連結部材6を介
して連結されたものを使用する。このような櫛状工具を
使用してその歯を液状樹脂中を移動させると、歯が液状
樹脂から受ける抵抗により液状樹脂中の各歯の位置は微
妙に変化するため、歯と歯の間隔が微妙に変化すること
になる。また歯の先端がセルの底面に対して加える力も
変化するためストライプの幅も変化する。特に櫛状工具
を液状樹脂中で緩やかに蛇行させたときにこれらの変化
が増幅され、自然な趣の揺らぎがあり、かつストライプ
の間隔や太さに変化のある柄が得られる。
【0021】柄と歯とを連結する柔軟な連結部材として
は、櫛状工具の柄の部分の動きに対して歯の部分の動き
が完全一致しては追随しないもので、適度の耐久性のあ
るものであればどのようなものでも使用でき、例えば
糸、紐、鎖、フィルムのような復元力の働かない連結手
段や、バネのような復元力のある弾性連結手段が例示で
きる。
【0022】この場合、歯の部分については櫛状工具の
移動中にその先端がセルの底面に接していることが必要
なので、接触し難い場合には適当な重り7等を取り付け
て歯の先端が底面から浮上しないようにすることが好ま
しい。
【0023】櫛状工具の歯と歯の間隔を変化させつつ移
動させる第二の態様は、櫛状工具を複数用い、これら櫛
状工具群内の歯と歯との距離を相対的に変化させつつ液
状樹脂中を移動させる方法である。すなわち、複数の櫛
状工具の位置関係を変化させつつ移動させることによ
り、これら櫛状工具全体における歯と歯との距離、特に
櫛状工具の移動方向に垂直な方向に関しての歯と歯の距
離を相対的に変化させつつ液状樹脂中を移動させる方法
である。
【0024】この場合、これら櫛状工具の移動は手動で
行ってもよいし、予めプログラムされた揺らぎ移動にし
たがって自動制御手段によって移動させることもでき
る。
【0025】櫛状工具の歯の移動速度は、液状樹脂の粘
度との関係で重要である。歯の移動速度が余り遅いと歯
の通過跡に窪みができないので、上層の異色の液状樹脂
が成形セルの底面まで到達できず、ストライプ柄が形成
できない。櫛状工具の移動速度としては、一般的には1
〜10cm/秒程度が好ましい。櫛状工具は直線的に移
動させてもよいが、適度に蛇行して移動させることが好
ましい。特に櫛状工具を複数使用する第二の態様の場合
には、少なくとも一部の櫛状工具を蛇行させないと櫛状
工具群内の歯と歯の間隔を変化させることができない。
【0026】本発明に用いる櫛状工具としては、特に歯
の部分に関しては液状樹脂に対して不活性であり、接着
性を呈さない材料からなるものであることが適当であ
り、例えばアルミニウム等の金属や、ポリテトラフルオ
ロエチレンでコートされた有機材料等が例示される。
【0027】図3は、本発明の方法、特に第二の態様に
用いる櫛状工具の模式図である。櫛状工具の歯の形態と
しては、歯の長さは、上層の液状樹脂に不必要な乱れを
生じさせないように、積層された液状樹脂の厚さより十
分長いものであることが適当である。また、歯の幅(歯
の移動方向に垂直な長さ)としては、1〜20mmが好
ましい。歯の幅は、形成されるストライプの幅には一致
しないがその幅に影響する。歯の厚み(歯の移動方向の
長さ)は、歯の機械的強度が保たれる厚みであればよ
く、余りストライプ柄の形成には影響しない。歯の断面
形状としては流線形は適当ではなく、歯の通過跡の液状
樹脂に乱流が発生するような角形形状が適当である。ま
た、歯の先端の形状は、成形セル底面に密着できるよう
に平坦面を有することが好ましい。第2の態様で用いる
櫛状工具については歯の本数は1本でもよく、所望する
ストライプ柄に応じて適当な歯の本数および歯の間隔が
選択できる。
【0028】このように歯と歯の間隔を変化させつつ櫛
状工具を移動させた後は、常法にしたがって液状樹脂を
硬化させ、硬化後に硬化物を成形セルから取り出して人
工大理石を得る。得られた人工大理石は、成形セル底面
との接触面にストライプ柄が形成されている。このよう
にして形成されたストライプ柄は、異色の液状樹脂の流
動混合に基づき形成されたものなので、定規で線引きし
たのとは違った自然なゆらぎをもったラインのストライ
プ模様である。また、液状樹脂の色調並びに櫛状工具の
本数や歯の間隔を適切に選択すれば、正目調の木目模様
をもった人工大理石を製造することもできる。
【0029】以上では、バッチ式の注型法における本発
明の方法の実施について説明したが、連続式キャスト成
形法においては、成形セルとして移動するステンレスベ
ルトとその両側に設置されたゴムや樹脂等で作成された
液状樹脂を堰き止めるための枠が使用される。したがつ
て、この場合には図4に示すように、櫛状工具をステン
レスベルト11の移動方向に対しては静止させ、ベルト
移動方向とは垂直方向に緩やかに往復運動させることに
より、櫛状工具が液状樹脂に対して相対的に揺らいで移
動するようにして本発明の方法を実施することができ
る。
【0030】本発明の方法により製造される人工大理石
は、住宅におけるキッチン天板、洗面化粧台、バスタ
ブ、テーブル、壁材、家具、インテリア小物などの用途
に使用できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例にしたがってより具体
的に説明する。なお、実施例中における「%」および
「部」は、それぞれ「重量%」及び「重量部」を意味す
る。 実施例1 20%のポリメタクリル酸メチルと80%のメタクリル
酸メチルの混合物からなるメタクリル酸メチルシラップ
(以下「シラップ」と略す)1000部、水酸化アルミ
ニウム粉末(BS−33、商品名、日本軽金属(株)
製)1630部、ジメタクリル酸エチレングリコール1
2部、ターシャリーブチルパーオキシマレイン酸20
部、脱イオン水2部を混合し、ミキサーで攪拌し、混合
スラリーを得た。この混合スラリーを真空容器内で脱泡
した後、グリコールジメルカプトアセテート0.1部お
よび水酸化カルシウムをシラップに25%分散させたス
ラリー8部を加えて攪拌し、ベースミックスを調製し
た。このベースミックスの粘度は1000cpsであっ
た。
【0032】このベースミックスの3分の2を取り分
け、更にそれを3分割してその各々に表1記載の着色剤
組成物No.1〜3(単位は部)をそれぞれ添加して均
一になるまで撹拌した。次いで、得られた3種の色つき
ミックスをパーン状容器へ移し、完全には混ざらないよ
うに3秒間撹拌棒で程よく撹拌して不完全混合ミックス
を調製し、これを1000×2000mmの成形型中に
厚みが9mmとなるように注入した。
【0033】一方、残りのベースミックスに、着色剤組
成物No.4を添加して均一に混合し、これを成形型中
の不完全混合ミックス上に注入して厚みが4.5mmの
混合ミックス層を積層した。
【0034】長さ120mm、幅5mm、厚み3mmの
ポリテトラフルオロエチレン製の歯で、その上端に鉛製
の重りを取り付けたもの30個を、10〜40mmの不
規則な間隔で長さ60mmの糸を介して柄に取り付けた
図2のような形状の櫛状工具を準備した。この櫛状工具
を成形型の一端に浸漬し、その歯を成形型の底面に接触
させつつ積層されたミックス中を成形型の他端へ向けて
柄を多少蛇行させながら50mm/秒で移動させた。そ
の後成形型に蓋をして30分間保温しながら放置して樹
脂を硬化させた後、成形型から硬化物を取り出し、成形
型の底面との接触面に木目柄の発現した人工大理石を得
た。
【0035】得られた人工大理石の外観は、木目間の間
隔および太さが微妙に変化した天然の大理石のようなス
トライプ柄を有するものであった。また、その表面を
0.5mm程度研磨しても基本的なストライプ柄には殆
ど変化はなかった。
【0036】
【表1】 実施例2 成形セルとして移動するステンレスベルトとその両側に
設置されたゴム製の枠を使用し、このステンレスベルト
上に実施例1と同じ組成の厚みが9mmの不完全混合ミ
ックス層と更にその上に厚み4.5mmの混合ミックス
層を積層した。
【0037】ステンレスベルトを3000mm/分で移
動させ、ミックス層積層後直ちに櫛状工具の設置部を通
過させた。ここでは1〜30本の歯を有する図3に示し
たような櫛状工具3本が80mm間隔で平行に配設さ
れ、ベルト移動方向とは垂直方向に各柄をそれぞれ3回
/分程度の速度で緩やかにそれぞれ別個に往復運動(移
動距離約50mm)させた。その後、積層ミックスの表
面をゲージロールで押さえつけ厚みを均一にした後、ベ
ルトにて移動させながら保温し、硬化させて人工大理石
を得た。
【0038】得られた人工大理石の外観は、実施例1で
得たものと同様、木目の間隔が微妙に変化した天然の木
のような木目模様を有するものであった。
【0039】実施例3 実施例1において、着色剤組成物1〜4をそれぞれ着色
剤組成物5〜8に変更した以外は、実施例1と同様にし
て人工大理石を得た。得られた人工大理石の外観は、木
目間の間隔および太さが微妙に変化した天然の木のよう
な木目模様を有しており、また、その表面を0.5mm
程度研磨しても基本的な木目模様には殆ど変化がなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、質感、深み
感に富んだ天然大理石調の外観のストライプ柄、あるい
は木が持つ微妙な色合いと自然な外観の正目調の木目模
様をもつ人工大理石が簡略な方法で形成できる。特にス
トライプの間隔が一様ではない極めて自然に近い外観の
製品が製造できる。また、このストライプ柄は人工大理
石の厚み方向にも連続的に形成されているので、人工大
理石の表面を切削しても柄が消失することはなく、切削
部にも連続したストライプ柄を発現させることができ
る。更に、人工大理石のベース部分とストライプ柄部分
の成分がほぼ同一なので、柄の付与による人工大理石の
機械的物性の低下もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を図示する模式図である。
【図2】本発明の製造方法に用いる櫛状工具の例を示す
図である。
【図3】本発明の製造方法に用いる櫛状工具の他の例を
示す図である。
【図4】本発明の製造方法を連続的に実施する例を示す
一部切欠摸式図である。
【符号の説明】
1 櫛状工具 2、3 液状樹脂 4 柄 5 歯 6 柔軟な連結部材 7 重り 8 櫛状工具群 9 ステンレスベルト 10 枠 11 ゲージロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形セル内に異色の液状樹脂を少なくと
    も二層以上に層状に積層させて注入した後、櫛状の工具
    を、その歯を成形セルの底面に接触させつつ積層された
    液状樹脂中を移動させ、しかる後に液状樹脂を硬化させ
    て人工大理石を製造する方法において、該櫛状工具の歯
    と歯の間隔を変化させつつ液状樹脂中を移動させること
    を特徴とするストライプ柄を有する人工大理石の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 櫛状工具として、櫛状工具の柄と歯とが
    柔軟な部材を介して連結されたものを使用する請求項1
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 櫛状工具を複数用い、該櫛状工具群内の
    歯と歯との距離を相対的に変化させつつ液状樹脂中を移
    動させる請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 成形セルの最下層に着色剤が不均一に分
    散された液状樹脂を注入する請求項1、2または3記載
    の製造方法。
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