JPH1127733A - 移動通信端末および移動通信システム - Google Patents

移動通信端末および移動通信システム

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JPH1127733A
JPH1127733A JP9188991A JP18899197A JPH1127733A JP H1127733 A JPH1127733 A JP H1127733A JP 9188991 A JP9188991 A JP 9188991A JP 18899197 A JP18899197 A JP 18899197A JP H1127733 A JPH1127733 A JP H1127733A
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JP9188991A
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Yoshiki Minowa
嘉樹 美濃羽
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Seiko Epson Corp
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の移動通信システムの設備等を利用しつ
つ、自己の位置の相違によって異なるページング呼出信
号に応じることができる移動通信端末と、それを利用す
ることにより、より狭域エリアでの地域に密着したサー
ビスが可能な移動通信システムを提供する。 【解決手段】 本発明の移動通信端末は、識別条件を規
定した呼出識別情報を含むページング呼出信号を受信
し、自己の1つ以上の比較識別情報が前記識別条件を満
足したときに、前記受信したページング呼出信号が自己
に対する呼出信号であると識別する移動通信端末であっ
て、前記比較識別情報のうちの少なくとも1つは可変識
別情報であり、GPS信号を受信して自己の位置を測位
するとともに、その測位結果に応じて前記可変識別情報
を変化させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己の位置の相違
によって異なるページング呼出信号に応じることができ
る移動通信端末およびそれを利用した移動通信システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の移動通信端末および移動
通信システムとして、例えば、ページャ端末およびペー
ジングシステムがある。この種のページングシステムを
提供するサービス会社では、ページング加入者と契約し
た所定のサービスエリア内において、各加入者の各ペー
ジャ端末に対して、あるいはそのページャ端末の属する
グループに対して、特定の受信アドレスを割り振り、そ
の受信アドレスに応じた個別識別情報(個別ID)また
はグループ識別情報(グループID)を、各ページャ端
末に対するページング呼出信号に含ませて送信するよう
にしている。
【0003】また、このページング呼出信号には、種々
のメッセージ情報等を含ませることができ、サービス会
社は、電話網等を介してその呼出元から受信した情報
や、天気、ニュース、レジャー情報等の所定のサービス
情報などを、各ページング呼出信号のメッセージ情報と
して、個別IDやグループID毎に送信するようにして
いる。
【0004】一方、各ページャ端末は、サービスエリア
内において、種々のページング呼出信号を受信すると、
そのページング呼出信号に自己の個別IDやグループI
Dが含まれるか否かを識別し、含まれる場合にのみ、そ
のページング呼出信号に応じて警告音や振動を出力した
り、メッセージ等を報知できるようになっている。ま
た、受信可能かつ契約範囲のサービスエリアに位置する
か否かは、アンテナマーク等を表示部に表示するなどの
方法で報知される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のペー
ジングシステムでは、電話網等を介して受信したメッセ
ージや各種サービス情報を、サービスエリア内に位置す
る各ページャ端末に対して送信することができるが、そ
のサービスエリアは、例えば県単位の広域エリアとなっ
ているので、より狭域エリアでの地域に密着したサービ
ス情報、例えば、地震等の際にその狭域エリアにより異
なる避難場所の情報等、をその狭域エリアに限定して送
信することはできない。
【0006】また、上記のサービスエリアは、ページン
グ呼出信号を送信する無線基地局の担当エリアに対応
し、各エリアは使用周波数で分割しているので、サービ
スエリアをより狭域に分割するためには、使用周波数を
増大させ、かつ、その狭域エリアに対応するだけの無線
基地局を設置しなければならず、膨大な設備投資等が必
要になるなど、事実上、実現不可能である。
【0007】本発明は、従来の移動通信システムの設備
等を利用しつつ、自己の位置の相違によって異なるペー
ジング呼出信号に応じることができる移動通信端末と、
それを利用することにより、より狭域エリアでの地域に
密着したサービスが可能な移動通信システムを提供する
ことをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の移動
通信端末は、識別条件を規定した呼出識別情報を含むペ
ージング呼出信号を受信し、自己の1つ以上の比較識別
情報が前記識別条件を満足したときに、前記受信したペ
ージング呼出信号が自己に対する呼出信号であると識別
する移動通信端末であって、前記比較識別情報のうちの
少なくとも1つは可変識別情報であり、GPS信号を受
信して自己の位置を測位するとともに、その測位結果に
応じて前記可変識別情報を変化させることを特徴とす
る。
【0009】この移動通信端末(ページャ端末等)で
は、自己の比較識別情報が、受信したページング呼出信
号に含まれる呼出識別情報の識別条件を満足したとき
に、そのページング呼出信号が自己に対する呼出信号で
あると識別する。ここで、比較識別情報の少なくとも1
つは、自己の測位結果に応じて変化させる可変識別情報
なので、ページング呼出信号に含まれる呼出識別情報
が、所定の位置または所定の位置の範囲(所定のエリ
ア)に位置するときのみ満足するような識別条件を規定
していれば、この移動通信端末では、そのときの自己の
位置の相違により識別結果が変化する。また、それぞれ
異なる位置または異なるエリアに位置するときの可変識
別情報が、それぞれ別の呼出識別情報の識別条件を満足
するように、それぞれ相異なる呼出識別信号を含む複数
のページング呼出信号が送信されていれば、この移動通
信端末では、自己の位置の相違によって、異なるページ
ング呼出信号を、自己に対するものとして識別できる。
したがって、この移動通信端末によれば、自己の位置の
相違によって異なるページング呼出信号に応じた処理、
例えば警告音や振動の出力処理など、を行うことが可能
になる。
【0010】請求項1の移動通信端末において、前記受
信したページング呼出信号にメッセージ情報が含まれて
いる場合、前記比較識別情報が前記識別条件を満足した
ときに、前記メッセージ情報を抽出することが好まし
い。
【0011】この移動通信端末では、上述した請求項1
の移動通信端末と同様に、そのときの自己の位置の相違
によって識別結果が異なるので、自己の位置の相違によ
ってメッセージ情報を抽出できるか否かが変化する。こ
のため、異なる位置やエリアで識別条件を満足する相異
なる呼出識別信号を含むページング呼出信号が複数送信
されていれば、この移動通信端末では、自己の位置の相
違によって異なるページング呼出信号のメッセージ情報
を抽出する。したがって、呼出識別情報の相異なる各ペ
ージング呼出信号に相異なるメッセージ情報が含まれて
いれば、自己の位置の相違によって異なるメッセージ情
報を抽出することが可能になる。
【0012】請求項2の移動通信端末において、前記呼
出識別情報および前記比較識別情報は符号化された符号
化情報として構成されており、前記GPS信号を受信す
るGPS受信部と、前記ページング呼出信号を受信する
ページング受信部と、受信した前記GPS信号および前
記ページング呼出信号に応じて種々の情報処理を行う情
報処理部と、を備えたことが好ましい。
【0013】この移動通信端末では、呼出識別情報およ
び比較識別情報が符号化情報として構成されているの
で、情報処理部で扱い易く、信号の識別処理や記憶など
の処理がしやすくなる。また、この構成は、従来からの
移動通信端末にGPS受信部とそのGPS受信部で受信
したGPS信号を処理する機能を付加するだけで構成で
きるので、従来からの移動通信システム内で容易に利用
できる。
【0014】請求項3の移動通信端末において、前記測
位結果に応じて符号化した測位情報を生成する測位情報
処理部をさらに備え、前記可変識別情報は、前記測位情
報を含むことが好ましい。
【0015】この移動通信端末では、呼出識別情報や比
較識別情報と同様に、測位結果に応じて符号化した測位
情報を扱うので、GPS信号の測位結果を直接扱うよ
り、情報処理部で扱い易くなり、さらに信号の識別処理
や記憶などの処理がしやすくなる。また、可変識別情報
が、測位情報を含んで構成されるので、測位結果に応じ
て可変識別情報が変化する。したがって、この移動通信
端末では、そのときの自己の位置の相違により識別結果
を変化させ易くなる。また、その結果、自己の位置の相
違によって、異なるページング呼出信号を、自己に対す
るものとして識別しやすくなる。
【0016】また、請求項5の移動通信端末は、識別条
件を規定した呼出識別情報を含むページング呼出信号を
受信し、自己の1つ以上の比較識別情報が前記識別条件
を満足したときに、前記受信したページング呼出信号が
自己に対する呼出信号であると識別する移動通信端末で
あって、前記呼出識別情報および前記比較識別情報は符
号化された符号化情報として構成されており、GPS信
号を受信するGPS受信部と、前記ページング呼出信号
を受信するページング受信部と、受信した前記GPS信
号および前記ページング呼出信号に応じて種々の情報処
理を行う情報処理部と、前記比較識別情報の複数種類を
記憶する比較識別情報記憶部と、を備え、前記GPS信
号の受信により自己の位置を測位するとともに、その測
位結果に応じて前記複数種類の比較識別情報のうちの1
つを選択し、その選択された比較識別情報を使用して前
記自己に対する呼出信号であるか否かを識別することを
特徴とする。
【0017】前述の請求項1の移動通信端末が、自己の
位置の測位結果に応じて比較識別情報の1つである可変
識別情報を変化させるのに対して、この移動通信端末で
は、複数種類の比較識別情報を記憶しておき、そのうち
の1つを測位結果に応じて選択することにより、同様の
作用を得られる。すなわち、そのときの自己の位置の相
違により識別結果を変化させたり、自己の位置の相違に
よって異なるページング呼出信号を自己に対するものと
して識別できる。したがって、この移動通信端末によれ
ば、前述の請求項1の移動通信端末と同様に、自己の位
置の相違によって異なるページング呼出信号に応じた処
理を行うことが可能になる。また、上述の請求項3や4
の移動通信端末と同様に、呼出識別情報および比較識別
情報が符号化情報として構成されているので、従来から
の移動通信システム内で容易に利用できる。
【0018】また、請求項6の移動通信システム(ペー
ジングシステム等)は、請求項1または2に記載の移動
通信端末と、複数の呼出識別情報のうち、それぞれ相異
なる呼出識別情報を含む複数のページング呼出信号を送
信するページング通信網と、を備えたことを特徴とす
る。また、請求項8の移動通信システムは、請求項3な
いし5のいずれかに記載の移動通信端末と、複数の呼出
識別情報のうち、それぞれ相異なる呼出識別情報を含む
複数のページング呼出信号を送信するページング通信網
と、を備えたことを特徴とする。
【0019】これらの移動通信システムでは、ページン
グ情報網が相異なる呼出識別情報を含む複数のページン
グ呼出信号を送信する。この場合、請求項1や2で前述
のように、自己の位置の相違によって異なるページング
呼出信号に応じた処理、例えば警告音や振動の出力処
理、またはメッセージ情報を抽出することが可能な移動
通信端末を備えているので、これらに合わせて、その移
動通信端末が、所定の位置またはエリアにいるときに識
別条件を満足する位置指定またはエリア指定の呼出識別
情報を、ページング呼出信号に含ませて送信すれば、そ
の所定の位置またはエリアにいる移動通信端末だけが、
そのページング呼出信号に応じることができる。また、
請求項2の移動通信端末を備えた場合、その位置指定ま
たはエリア指定の呼出識別情報を含むページング呼出信
号に、その位置指定またはエリア指定のメッセージ情報
を含ませれば、その位置またはエリアでの地域に密着し
たサービス情報等をメッセージ情報として送信できる。
また、請求項3ないし5の移動通信端末は、請求項1や
2と同様の機能を有しながら、従来からの移動通信シス
テム内で容易に利用できるものなので、これらを備えた
場合、ページング呼出信号に含ませる呼出識別情報(呼
出ID)を、従来の個別識別情報(個別ID)やグルー
プ識別情報(グループID)と同様の符号化情報として
構成することにより、格別な設備投資等を必要とせず、
従来の移動通信システムの設備等を利用できる。したが
って、請求項8の移動通信システムでは、従来の移動通
信システムの設備等を利用しつつ、または従来の移動通
信システムの設備と同等の設備で、自己の位置の相違に
よって異なるページング呼出信号に応じることができる
移動通信端末を備えた構成となる。また、呼出識別情報
を符号化することにより、情報をコンパクトにしやすい
とともに、これを含むページング呼出信号がノイズに強
い信号となる。
【0020】請求項6の移動通信システムにおいて、前
記複数の呼出識別情報には、前記移動通信端末が、所定
の位置または所定のエリア内に位置するときのみ前記識
別条件を満足する位置指定またはエリア指定の呼出識別
情報が含まれることが好ましい。また、請求項8の移動
通信システムにおいて、前記複数の呼出識別情報には、
前記移動通信端末が、所定の位置または所定のエリア内
に位置するときのみ前記識別条件を満足する位置指定ま
たはエリア指定の呼出識別情報が含まれることが好まし
い。
【0021】これらの移動通信システムでは、送信する
ページング呼出信号の呼出識別情報の候補として、請求
項6や8の移動通信システムにおいて上述の位置指定ま
たはエリア指定の呼出識別情報が含まれる。すなわち、
ページャ通信網が、この位置限定またはエリア限定の呼
出識別情報を含むページング呼出信号を送信したときに
は、移動通信端末がその所定の位置またはエリア内に位
置するときのみ、自己に対する呼出信号と識別する。し
たがって、この所定の位置またはエリアをサービスエリ
ア内に複数設定し、ページング通信網が、その各エリア
内に対応する位置指定またはエリア指定の呼出識別情報
を含むページング呼出信号を送信すれば、そのページン
グ呼出信号は、その指定された位置またはエリア内に位
置する移動通信端末にのみ特定のページング呼出信号と
なる。また、この結果、請求項2の移動通信端末を備え
た場合、エリアでの地域に密着したサービス情報等をメ
ッセージ情報として送信でき、より狭域エリアでの地域
に密着したサービスが可能になる。また、請求項3ない
し5の移動通信端末を備えた場合、上述の請求項8と同
様に、従来の移動通信システムの設備と同等の設備で、
上記と同様の作用が得られる。すなわち、請求項9の移
動通信システムでは、従来の移動通信システムの設備等
を利用しつつ、または同等の設備で、自己の位置の相違
によって異なるページング呼出信号に応じることができ
る移動通信端末を利用することにより、より狭域エリア
での地域に密着したサービスが可能になる。例えば、狭
域エリアに対する地区別情報などのサービス情報の公報
の他、宅配、パトロール、消防等の連絡網に利用した
り、災害等の緊急時における避難場所等の連絡等にも利
用できる。また、この場合、指定する所定のエリア等の
大きさ(サイズ)を変更すれば、設備等を変更すること
なく、狭域エリアから広域エリアまで、サービスの単位
となるエリアサイズを変更することが可能になる。
【0022】請求項9の移動通信システムにおいて、前
記エリア指定の呼出識別情報は、指定するエリアの位置
情報の下限値および/または上限値を含むことが好まし
い。
【0023】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報が、指定するエリアの位置情報の下限値お
よび/または上限値を含む。これにより、例えば、東経
a°〜東経b°、かつ、北緯c°〜北緯d°のようなエ
リアを指定できる。また、この場合、東経a°(経度の
下限値)、東経b°(経度の上限値)、北緯c°(緯度
の下限値)および北緯d°(緯度の上限値)のうちの少
なくとも1つを指定すれば、サービスエリア内での指定
エリアと指定外のエリアとを識別できる。すなわち、移
動通信端末は、位置情報の下限値や上限値から、指定エ
リアを容易に限定できる。また、これにより、移動通信
端末は、自己の測位結果に基づいて、自己がその指定エ
リア内に位置するか否かを容易に識別でき、この結果、
その呼出識別情報を含むページング呼出信号が自己に対
する呼出信号であるか否かを容易に識別できる。
【0024】請求項9の移動通信システムにおいて、前
記エリア指定の呼出識別情報は、規定された原点からの
偏差値を含むことが好ましい。
【0025】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報が、規定された原点(例えば東経139°
50’、北緯36°00’等)からの偏差値(例えば経
度方向の偏差値:−7750m等)を含むので、移動通
信端末は、それらから指定エリアを容易に限定でき、こ
れにより、上記の請求項10の移動通信システムと同様
に、その呼出識別情報を含むページング呼出信号が自己
に対する呼出信号であるか否かを容易に識別できる。ま
た、この原点と偏差値による方法は、東京都の23区詳
細地図等で用いられているので、より馴染みやすいもの
となる。また、この場合、呼出識別情報に原点の規定値
をさらに含めても良いし、原点固定として省略し(暗示
し)、偏差値だけで指定することもできる。
【0026】請求項9の移動通信システムにおいて、前
記エリア指定の呼出識別情報は、指定するエリアを階層
的に表現した位置情報を含むことが好ましい。
【0027】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報が、指定するエリアを階層的に表現した位
置情報(例えば、県識別情報、市(または区)識別情
報、町(または村)識別情報等を順に並べた位置情報)
を含むので、移動通信端末は、それらから指定エリアを
容易に限定でき、これにより、上記の請求項10の移動
通信システムと同様に、その呼出識別情報を含むページ
ング呼出信号が自己に対する呼出信号であるか否かを容
易に識別できる。また、この場合、その階層的な表現を
工夫すれば、(例えば上記のように)より生活に密着し
た日常的表現による階層的な指定となる。
【0028】請求項9の移動通信システムにおいて、前
記エリア指定の呼出識別情報は、指定するエリアの地域
別特性を規定した地域別特性識別情報を含むことが好ま
しい。
【0029】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報が、指定するエリアの地域別特性(例えば
海沿い、山沿い等)を規定した地域別特性識別情報を含
むので、移動通信端末は、自己の測位情報から、その呼
出識別情報を含むページング呼出信号が自己に対する呼
出信号であるか否かを容易に識別できる。また、このよ
うな地域別特性特性識別情報を定めておけば、例えば津
波や雪崩等の災害発生時に、その災害が関係する地域に
のみ緊急情報を伝えるなどが可能になる。
【0030】請求項9ないし13のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記エリア指定の呼出識別情報は、
移動通信端末毎の端末別特性を規定した端末別特性識別
情報をさらに含むことが好ましい。
【0031】端末別特性としては、例えば移動通信端末
の持ち主(ページング加入者等)の職種別、収入別、子
供の年齢別、子供の学校別等の特性がある。この移動通
信システムでは、これらを端末別特性識別情報として規
定することにより、例えば指定エリアの中のさらに特定
の条件に合う移動通信端末(ページャ加入者等)にの
み、特定のサービス情報を伝えるなどのサービスが可能
になる。
【0032】請求項9ないし14のいずれかの移動通信
システムにおいて、所定の形式で規定される前記識別条
件の一部を緩和するために前記エリア指定の呼出識別情
報に含ませる緩和識別情報を定めたことが好ましい。
【0033】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報の識別条件の形式が定まっていても、その
形式のまま、緩和識別情報を定めたことにより、識別条
件の一部を緩和することができる。例えば、全ビットが
オール1等を無条件を示す識別情報とし、これを緩和識
別情報として定める。上述の請求項10の例では、東経
a°〜東経b°、かつ、北緯c°〜北緯d°のようなエ
リアを指定する呼出識別情報のうち、東経a°を上記の
緩和識別情報に置き換えれば、指定エリアを(東経0
°)〜東経b°、かつ、北緯c°〜北緯d°のように広
げることができる。東経a°〜東経b°の全体を緩和識
別情報に置き換えれば、北緯c°〜北緯d°の条件だけ
となり、さらに緩和される。同様に、請求項11の例で
は、例えば緯度方向の偏差値と経度方向の偏差値を定め
る形式になっていて、かつ、経度方向の偏差値を「−7
750m〜−7500m」等と定めるようになっている
のを、「−7500m」を上記の緩和識別情報に置き換
えて、「−7750m〜」だけの条件にしたり、「−7
750m〜−7500m」の全体を緩和識別情報に置き
換えて、例えば緯度方向の偏差値のみの条件としたりす
ることができる。また、請求項12の例では、例えば、
県識別情報、市(または区)識別情報、町(または村)
識別情報等を順に並べた位置情報のうち、町(または
村)識別情報等以降を緩和識別情報に置き換えれば、同
様に条件が緩和されて指定エリアが広がる(市内全域と
なる)。したがって、この移動通信システムでは、識別
条件の一部を緩和するための緩和識別情報を定めたこと
により、エリア指定の呼出識別情報の識別条件の形式が
定まっていても、狭域エリアから広域エリアまで、サー
ビスの単位となるエリアサイズを容易に変更できる。
【0034】請求項9ないし15のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記エリア指定の呼出識別情報は、
同種または異種の複数の識別条件を規定した情報と、そ
の複数の識別条件の各々に対して有効か否かを指定する
条件設定情報と、を含むことが好ましい。
【0035】この移動通信システムでは、エリア指定の
呼出識別情報が、同種または異種の複数の識別条件を規
定した情報を含む。例えば、請求項12の同種の位置情
報により、A市の指定とB市の指定を並べ、条件設定情
報として、2ビットの情報を含ませれば、その2ビット
の条件設定情報が[1、0]ならA市のみ、[0、1]
ならB市のみ、[1、1]ならA市およびB市の双方の
ように定めることができる。これらは例えばサービス情
報を区別して送る市の数等が多いときには便利となる。
また、同種ばかりでなく異種の識別条件を並べ、例え
ば、請求項10のような指定エリアの位置情報の下限値
等を上記の呼出識別情報にさらに含ませ、3ビットの条
件設定情報が[1、1、0]なら上記と同条件、[1、
1、1]なら、A市+B市の全域の中で、かつ、位置情
報の下限値等の条件を満足するエリア、などの指定とす
ることができる。請求項11の規定された原点からの偏
差値による指定情報、請求項13の地域別特性識別情
報、請求項14の端末別特性識別情報などを、並べるこ
ともできる。したがって、この移動通信システムでは、
エリア指定の呼出識別情報に条件設定情報を含ませたこ
とにより、同種または異種の複数の識別条件を規定した
情報を並べて、バリエーションに富んだ識別条件設定が
できる。
【0036】請求項9ないし16のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記複数の呼出識別情報には、個別
識別情報および/またはグループ識別情報がさらに含ま
れることが好ましい。
【0037】この移動通信システムでは、送信するペー
ジング呼出信号に含まれる呼出識別情報の候補として、
従来と同様の個別識別情報やグループ識別情報が含まれ
るので、エリア指定ばかりでなく、従来通りの個別指定
やグループ指定のサービスができる。
【0038】請求項9ないし17のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記ページング呼出信号は、POC
SAG信号方式またはFLEXーTD信号方式またはそ
れらの混合方式に基づいて送信されることが好ましい。
【0039】この移動通信システムでは、ページング呼
出信号が、POCSAG信号方式またはFLEXーTD
信号方式またはそれらの混合方式に基づいて送信される
ので、移動通信システムの標準化の動向に対応できる。
【0040】請求項9ないし18のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記ページング通信網は、前記ペー
ジング呼出信号を送信する無線基地局と、この無線基地
局と電話網とを連結するとともに、種々の情報処理を行
う制御センターと、を有することが好ましい。
【0041】上記のページング通信網の構成は、現在稼
働しているページング通信網と同一の構成である。すな
わち、この移動通信システムは、既存の移動通信システ
ム等を利用して容易に構築でき、また、これにより、構
築・運用コストを低減することができる。また、ページ
ング通信網は、電話網を介して受信した呼出元からの情
報や、種々のサービス情報を、メッセージ情報としてペ
ージング呼出信号に含め、移動通信端末に対して送信す
る。したがって、この移動通信システムでは、既存の設
備等をそのまま利用しつつ、より狭域エリアのそれぞれ
に対して、その狭域エリアでの地域に密着したサービス
ができる。
【0042】請求項9ないし19のいずれかの移動通信
システムにおいて、前記ページング通信網は、前記GP
S信号のディファレンシャル補正情報を有すると共に、
前記ページング呼出信号にこのディファレンシャル補正
情報を含ませて送信し、前記移動通信端末は、前記ディ
ファレンシャル補正情報に基づいて、前記自己位置の測
位結果を補正することが好ましい。
【0043】この移動通信システムでは、ページング通
信網が、GPS信号のディファレンシャル補正情報を有
し、それをページング呼出信号に含ませて送信するの
で、移動通信端末は、そのディファレンシャル補正情報
に基づいて、自己の測位結果を補正できる。すなわち、
ディファレンシャル方式GPS(DGPS)の測位方法
の採用により、さらに精度の高い位置検出ができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る移動通信端末および移動通信シス
テムについて説明する。本実施形態では、その一例とし
て、ページャ端末およびそれを利用したページングシス
テムについて説明する。このページングシステムは、現
在稼働しているページングシステムの設備等を利用した
ものであり、かつ、ページャ端末として、GPS(Glob
al Positioning System )信号を受信して自己の位置を
測位し、自己の位置の相違によって異なるページング呼
出信号に応じることができるものを利用することによ
り、より狭域エリアでの地域に密着したサービスを可能
にするものである。
【0045】図1に示すように、このページングシステ
ム1は、移動体を構成するページャ端末3に対して、呼
出識別情報(呼出ID)を含むディジタルのページング
呼出信号230を送信するページング通信網2と、ペー
ジング通信網2に接続された呼出元の通信網(電話網ま
たは自己の通信網:以下、代表して「電話網」と略す)
4とで構成されている。
【0046】ページャ端末3は、ページング呼出信号2
30を受信し、自己の比較識別情報(比較ID)が、呼
出IDに規定された識別条件を満足したときに、その受
信したページング呼出信号230が自己に対する呼出信
号であると識別し、そのページング呼出信号230に応
じた処理を行う。このページャ端末3は、複数(3つ)
のGPS衛星5からGPS信号500を受信して自己の
位置を測位することができ、このページャ端末3を呼び
出すための呼出IDとしては、従来からの個別識別情報
(個別ID)やグループ識別情報(グループID)の
他、エリア識別情報(エリアID)があるが、この点に
ついては後述する。
【0047】ページング通信網2は、電話機41やパソ
コン42等の呼出元から電話網4を介して受信した情報
や、後述の種々のサービス情報を、メッセージ情報とし
てページング呼出信号230に含め、ページャ端末3に
対して送信する。また、ページング通信網2は、ページ
ング呼出信号230を送信する無線基地局23と、無線
基地局23と電話網4とを連結するとともに、種々の情
報処理を行う制御センター20と、を有している。ま
た、ページング通信網2のサービスエリアは、図2に示
すように、各無線基地局23a、23b、23cの送信
可能エリアで構成され、各無線基地局23毎に半径10
〜20km程度を担当している。
【0048】上記のページング通信網2の構成は、現在
稼働しているページング通信網と同一の構成である。す
なわち、このページングシステム1は、既存のページン
グシステム等を利用して容易に構築でき、また、これに
より、構築・運用コストを低減することができる。そし
て、これらの設備等をそのまま利用しつつ、図2に概念
的に示すような、より狭域エリアSAa1〜SAa4等
のそれぞれに対して、その狭域エリアでの地域に密着し
たサービスを可能にするものである。
【0049】次に、このページングシステム1では、ペ
ージング呼出信号230の方式としてPOCSAG(Po
st Office Code Standarization Advisory Group)信号
方式を採用している。このPOCSAG信号方式も既存
のページングシステムで採用されているものなので、こ
の点においても既存のシステムを利用できる。以下、主
に、本発明で利用する場合のデータ形式の例について説
明する。
【0050】周知のように、POCSAG信号は、図3
に示す各要素で構成される。まず、1回の呼出の単位で
あるキューPQは、同図(a)および(b)に示すよう
に、各ページャ端末3に呼出信号があることを知らせる
ための1010……の繰り返しから成る576ビットの
プリアンブルPPr、および、各544ビットの1st
〜40thまでのバッチPBt1〜PBt40から構成
される。
【0051】各バッチ、例えば最初のバッチPBt1
は、同図(b)および(c)に示すように、32ビット
の同期コードワードPSc、および、各64ビットの8
つのフレームPF0〜PF7から構成される。サービス
会社では、各ページング加入者に受信アドレスを割り振
るが、POCSAG信号では、この受信アドレスをその
下位3ビットで決定される8つのグループに分け、各加
入者のページャ端末3に対する信号を、各バッチの、例
えばバッチPBt1の、8つのフレームPF0〜PF7
のうちの受信アドレスに対応するフレームに格納する。
例えば受信アドレスの下位3ビットが[0、0、0]の
場合、フレームPF0に格納し、[1、1、1]の場
合、フレームPF7に格納する。
【0052】各フレーム(例えばフレームPF0)は、
各32ビットの2つのスロット(PS00、PS01)
から構成される。また、各スロット(例えばPS00)
は、同図(d)に示すように、1ビットのアドレス/メ
ッセージフラグ(PF0F)、20ビットのアドレス/
メッセージ情報(PS0W)、10ビットのチェックコ
ード(PS0C)、1ビットのパリティビット(PS0
P)から構成される。ここで、実質的な情報は、アドレ
ス/メッセージフラグ(PF0F)とアドレス/メッセ
ージ情報(PS0W)として送受信されるので、以下で
は、これらの情報のみの説明とする。
【0053】各ページャ端末3への情報は、各バッチ内
の各フレームの2つのスロットに格納されて送信される
ので、これを模式的に図4に示す。同図(a)は、1つ
のバッチの2つのスロット内の情報を示したもので、最
初のスロットの1ビットのアドレス/メッセージフラグ
PF0F、20ビットのアドレス/メッセージ情報PS
0W、次のスロットの1ビットのアドレス/メッセージ
フラグPF1F、20ビットのアドレス/メッセージ情
報PS1Wを並べて示している。
【0054】各スロットのコードワードをアドレス情報
の伝送に使用するときには、アドレスコードワードとし
て、同図(b)のバッチPBt1に示すように、アドレ
ス/メッセージフラグPF0F=0とし、その後ろに1
8ビットのアドレスデータAD(0:18)、2ビット
のファンクションビットFB(0:2)が続く。続い
て、メッセージ情報を伝送したいときには、続くスロッ
トにおいて、メッセージコードワードとして、アドレス
/メッセージフラグPF0F=1とし、20ビットのメ
ッセージデータMD0により、メッセージ情報を伝送す
る。
【0055】さらに、メッセージ情報が続く場合には、
続くバッチPBt2において、メッセージコードワード
として、メッセージデータMD1、MD2、を伝送し、
以下、同様に、バッチPBt3、PBt4、……におい
て、メッセージデータMD3、MD4、……を伝送し、
スロットのコードワードが所定のアイドルコードワード
のとき、または、次のアドレスコードワードのときに、
1つの呼出信号の一連の情報伝送が終了する。
【0056】次に、上記の情報のうち、アドレス情報と
メッセージ情報の部分だけを並べたものを、模式的に図
5(a)に示す。ここで、上記のアドレスコードワード
のときのファンクションビットFB(0:2)の2ビッ
トは、各ページャ端末への呼出IDが複数種類あるとき
のその識別に使用される。
【0057】本実施形態では、ファンクションビットF
B(0:2)=[0、0]を、個別IDによる呼出し、
FB(0:2)=[0、1]を、グループIDによる呼
出し、FB(0:2)=[1、0]を、エリアIDによ
る呼出しのために、それぞれ使用している。ファンクシ
ョンビットFB(0:2)=[1、1]は、将来の拡張
用であり、未定義となっている。
【0058】個別IDやグループIDによるページング
呼出信号230の場合、同図(b)や(c)に示すよう
に、個別IDやグループIDが、アドレスデータAD
(0:18)として送受信され、続くメッセージデータ
MD0、MD1、……として、メッセージ情報が送受信
される。メッセージ情報としては、各スロット(各コー
ドワード)毎に5文字(1文字/4ビット)分が送受信
できる。
【0059】次に、エリアIDによるページング呼出信
号230の場合、同図(d)に示すように、アドレスデ
ータADやメッセージデータMD0等を一連の情報とし
て、図6に示すように、各情報を送受信する。なお、指
定エリア内に位置する全てのページャ端末3に対して、
同じエリアIDによる呼出しをしたい場合には、8つの
フレームPF0〜PF7に同じ情報を格納するなどの方
法を取れば良い。
【0060】例えば、図6(a)は、東経(E)139
°50’30.8500”〜139°50’40.00
00”と、北緯(N)35°25’25.9000”〜
35°25’30.3000”とで区切られるエリアを
指定し、そのエリア内のページャ端末3に対して、メッ
セージ「あいうえおかきくけこ……」というメッセージ
情報を送信する例を示している。
【0061】次に、上記のようなエリア指定のページン
グ呼出信号230を受信するページャ端末3について、
図7を参照して説明する。
【0062】同図に示すように、ページャ端末3は、基
本的には、種々の情報処理を行う情報処理部30と、G
PS信号500を受信するGPS受信部31と、ページ
ング呼出信号230を受信するページング受信部32
と、電池341等からの電力をページャ端末3内の各部
に供給する電源回路34を備えている。
【0063】情報処理部30は、内蔵ROM(図示せ
ず)に制御プログラム等を内蔵し、その制御プログラム
に従って、ページャ端末3内の種々の情報処理を行うC
PU301と、種々の情報処理の際の作業領域として使
用され、また、測位情報やメッセージ情報等を格納して
記憶するためのRAM302とを有している。RAM3
02は、図示しないバックアップ回路により電源オフ時
にもバックアップされている。なお、このRAM302
の代わりにEEPROM等を使用してバックアップ回路
を省略することもできる。
【0064】GPS受信部31は、GPS受信アンテナ
314により受信した3つのGPS衛星5からの3つの
GPS信号500を、バンドパスフィルタ(BPF)3
13およびローノイズアンプ(LNA)312を介して
高周波回路(RF)311に入力し、GPS信号500
内の、例えばC/A(Coarse/Acquisition )コードを
復号化する。
【0065】GPS受信部31の測位情報処理回路31
0は、基本的には論理回路等から成り、RF311から
出力された復号コードを入力して、CPU301と共同
して3つのGPS衛星5からの各疑似距離を求め、2次
元の測位情報、例えば緯度と経度の測位情報を生成して
RAM302に格納する。なお、当然ながら、4つのG
PS衛星5からの4つのGPS信号500に基づいて、
例えばさらに高度等の測位情報を加えた3次元の測位情
報を得るなど、より多いGPS信号500を受信するよ
うに構成することもできる。
【0066】ページング受信部32は、ページング受信
アンテナ323により受信したページング呼出信号23
0を高周波回路(RF)322に入力して、ページング
呼出信号230内の呼出IDやメッセージ情報等を復号
化する。
【0067】ページング情報部32の識別情報処理回路
320は、基本的には論理回路等から成り、RF322
から出力された復号コードを入力し、CPU301と共
同して、受信したページング呼出信号230が、自己に
対する呼出信号であるか否かを識別する。
【0068】まず、図4等で前述のように、POCSA
G信号方式のページング呼出信号230の各スロットに
おいては、1ビットのアドレス/メッセージフラグPF
0F=0のときは、アドレスコードデータなので、その
ファンクションビットFBによって、受信したページン
グ呼出信号230の呼出IDが、個別ID、グループI
D、またはエリアIDのいずれなのかを識別する。
【0069】ここで、呼出IDが、個別IDやグループ
IDと識別されたとき、すなわち、ファンクションビッ
トFB=[0、0]や[0、1]のときには、ID−R
OM321内の個別IDやグループID用の比較IDを
読み出して、呼出IDと比較し、一致したときには、続
くメッセージデータMD0等(図5参照)をRAM30
2に格納する。もちろん、受信処理速度と内部の情報処
理速度などの関係を考慮して、メッセージデータMD0
等を先行して格納しておき、一致しなかったときにキャ
ンセルするようにしても良い。
【0070】一方、呼出IDが、エリアIDと識別され
たとき、すなわち、ファンクションビットFB=[1、
1]のときには、RAM302から前述の2次元の測位
情報を読み出し、すなわち自己の位置情報を読み出し、
これを比較IDとして、呼出IDで規定された識別条件
を満足するか否かを識別する。
【0071】例えば、前述の図6(a)の場合、東経
(E)139°50’30.8500”〜139°5
0’40.0000”と、北緯(N)35°25’2
5.9000”〜35°25’30.3000”とで区
切られるエリア内に、このときの比較IDが示す位置、
すなわち自己の位置が含まれているか否かを識別する。
【0072】そして、呼出IDの規定する識別条件を満
足したときには、続くメッセージ情報、上記図6(a)
の例ではメッセージ「あいうえおかきくけこ……」をR
AM302に格納する。もちろん、個別IDやグループ
IDのときと同様に、メッセージ情報を先行して格納し
ておき、一致しなかったときにキャンセルするようにし
ても良い。
【0073】また、ページャ端末3は、図7に示すよう
に、従来の単方向ページャ端末と同様の、ページング呼
出信号230を受信したときの報告信号(メッセージ、
警告音、振動)303を出力する液晶(LCD)、ビー
パ(BEEPER)、バイブレータ(VIBRATE
R)などから成る報知回路35や各種選択スイッチ(図
示せず)を備え、受信したページング呼出信号230が
自己に対する呼出信号と識別されたときには、従来のも
のと同様の処理を行う。
【0074】また、この構成は、従来からのページャ端
末に、GPS受信部31と受信したGPS信号500を
処理する機能を付加するだけで構成できるので、従来か
らのページングシステム内で容易に利用できる。また、
従来と同様に、呼出IDや比較IDがディジタル(符号
化情報)なので、情報処理部で扱い易く、信号の識別処
理や記憶などの処理がしやすくなっている。また、ペー
ジングシステム1は、呼出IDが符号化情報であること
により、従来のページングシステムと同様に、情報をコ
ンパクトにしやすいとともに、これを含むページング呼
出信号230はノイズに強い信号となっている。
【0075】上述のように、ページャ端末3は、ページ
ング呼出信号230を受信し、自己の比較IDのいずれ
かが、呼出IDに規定された識別条件を満足したとき、
そのページング呼出信号230に応じた処理を行う。す
なわち、個別IDやグループIDによる呼出しの場合に
は、個別IDやグループID用の比較IDが呼出IDと
一致したとき、あるいは、エリアIDによる呼出しの場
合には、測位結果に基づく比較IDの値が呼出IDによ
る指定エリア内にあるとき、その受信したページング呼
出信号230が自己に対する呼出信号であると識別し、
そのページング呼出信号230に応じた処理を行う。
【0076】また、このページャ端末3は、複数(3
つ)のGPS衛星5からGPS信号500を受信して自
己の位置を測位することができるので、この測位結果に
応じて変化する可変の比較ID(可変識別情報:可変I
D)を有することができる。これにより、ページング呼
出信号230に含まれる呼出IDとして、ページャ端末
3が所定のエリアに位置するときのみ満足するような識
別条件を規定することにより、このページャ端末3で
は、そのときの自己の位置の相違により識別結果が変化
することになる。もちろん、所定の範囲(エリア)でな
く、所定の位置や所定の線上の位置を指定できることも
自明である(例えば、図6(a)の経度や緯度の範囲の
上限と下限を同じ値にする等による)。
【0077】そして、それぞれ異なる位置または異なる
エリアに位置するときの可変IDが、それぞれ別の呼出
IDの識別条件を満足するように、それぞれ相異なる呼
出IDを含む複数のページング呼出信号230が送信さ
れていれば、このページャ端末3では、自己の位置の相
違によって、異なるページング呼出信号230を、自己
に対するものとして識別できる。
【0078】例えば、図2において、無線基地局23a
から、狭域エリアSAa1を指定するエリアIDを呼出
IDとしたページング呼出信号230と、同様に、狭域
エリアSAa2を指定するページング呼出信号230
と、狭域エリアSAa3を指定するページング呼出信号
230と、狭域エリアSAa4を指定するページング呼
出信号230とを送信すれば、各エリア内のページャ端
末3は、それぞれ他のエリア内のページャ端末3とは異
なるページング呼出信号230に応じた処理を行うこと
になる。
【0079】このため、上記の狭域エリアSAa1等と
同様の、所定のエリア等をサービスエリアSAa等内に
複数設定し、位置指定またはエリア指定の呼出IDを含
むページング呼出信号230を送信すれば、その指定位
置またはエリア内に位置するページャ端末3にのみ特定
のページング呼出信号230となり、指定エリアでの地
域に密着したサービス情報等をメッセージ情報として送
信できる。
【0080】したがって、このページングシステム1で
は、従来のページングシステムの設備等を利用しつつ、
または同等の設備で、自己の位置の相違によって異なる
ページング呼出信号230に応じることができるページ
ャ端末3を利用することにより、より狭域エリアでの地
域に密着したサービスが可能になる。例えば、狭域エリ
アSAa1等に対して、天気、地区別情報などのサービ
ス情報を公報したりする他、電話網4等を介して、組織
的に、宅配等の連絡網、パトロール連絡網、消防連絡網
に利用したり、災害等の緊急時における避難場所や避難
経路等の連絡等にも利用できる。
【0081】また、この場合、例えば前述の図6(a)
の経度や緯度の範囲を広げたり狭めたりすることで、指
定する所定のエリア等の大きさ(サイズ)を変更すれ
ば、設備等を変更することなく、狭域エリアから広域エ
リアまで、サービスの単位となるエリアサイズを変更す
ることができる。
【0082】また、これにより、無線基地局23の担当
エリアに関係なく狭域エリアおよび広域エリアのサービ
スを提供できるので、例えば、図2の各無線基地局23
a等の送信能力が十分に大きければ、県単位の広域エリ
アでも良い。すなわち、既存のページングシステムがど
のような構成になっていても、ページング呼出信号23
0を送信可能でありさえすれば、そのまま利用すること
ができる。さらに、この結果、例えば、維持費等の関係
で無線基地局23の数を削減したい場合には、無線基地
局23の数を間引くことにより、残りの無線基地局23
の担当エリアをより広域に切り替えるなど、より自由に
担当エリアを設定できる。
【0083】また、従来は、エリア毎に使用周波数が異
なっていたので、各ページャ端末3は、エリアの境界を
越えた場合に、手動または自動スキャンにより受信周波
数を変える必要があったが、上記の場合、各ページャ端
末3は、そのときの自己の位置によってページング呼出
信号230を識別するので、受信周波数を変える必要が
ない。したがって、使用周波数の増大を防止することが
できるとともに、例えば図2の狭域エリアSAa4等に
おいても、無線基地局23aと無線基地局23bからの
受信周波数を同じにして、受信周波数を変えることなく
受信できるように変更することも可能である。
【0084】なお、上述した内容がページングシステム
1の基本型となるが、本発明の趣旨の範囲で、その構成
や機能を変更したり、新たな構成要素等を追加して、種
々の応用が可能なので、以下、それらの応用例について
説明する。
【0085】例えば、エリアを指定する呼出ID、すな
わちエリアIDの形式として、前述の図6(a)では、
2次元の位置情報の下限値と上限値を定めるデータ形式
を採用したが、高度等を含めた3次元やより高次の位置
情報でも良い。
【0086】また、上記の場合、例えば、経度の下限
値、経度の上限値、緯度の下限値および緯度の上限値の
うちの少なくとも1つを指定すれば、サービスエリア内
での指定エリアと指定外のエリアとを識別できる。すな
わち、ページャ端末3は、位置情報の下限値や上限値か
ら、指定エリアを容易に限定できる。また、これによ
り、ページャ端末3は、自己の測位結果に基づいて、自
己がその指定エリア内に位置するか否かを容易に識別で
き、この結果、その呼出IDを含むページング呼出信号
230が自己に対する呼出信号であるか否かを容易に識
別できる。
【0087】また、図6(b)に示すように、原点(例
えばE(東経)139°50’、N(北緯)36°0
0’等)を定め、経度方向や緯度方向の範囲をその原点
との偏差値(経度方向範囲:−7750m〜−7500
m、緯度方向範囲:−37000m〜36750m等)
により、エリアを指定し、その後に「あいうえおかきく
けこ……」等のメッセージ情報を続けるようにしても良
い。この原点と偏差値による方法は、東京都の23区詳
細地図等で用いられているので、より馴染みやすい示し
方となる。また、この場合、契約範囲があまり広域でな
い場合には、原点固定として偏差だけで指定することも
できる。
【0088】また、同図(c)に示すように、より生活
に密着した日常的表現による階層的な指定の形式にして
も良い。この場合、例えば、同図に示すように、県I
D、市(または区)ID、町(または村)ID、丁目I
D、番地(+号)ID等の後にメッセージ「ABCDE
FGH……」等が続くようにすれば良い。
【0089】また、エリアIDによる呼出しの場合で
も、エリア指定ばかりでなく、その中での特定の条件等
を特性IDとして定めても良い。この特定IDとして
は、例えば、海沿い、山沿い等の地域別特性がある。こ
のような地域別特性による特性IDを定めておけば、例
えば津波や雪崩等の災害発生時に、その災害が関係する
地域にのみ他のサービス情報を遮ってでも緊急情報を伝
えることが可能になる。
【0090】また、サービス情報としての使い方として
は、職種別、収入別、子供の年齢別、子供の学校別等が
あり、これらは、例えば指定エリアの中のさらに特定の
条件に合うページャ加入者または契約者にのみ、特定の
サービス情報を伝える場合などに利用できる。これらの
特性IDは、予め個別に定めて記憶しておいた内容や測
位情報により、可変IDの一部として、呼出IDの識別
条件を満足するか否かの識別に使用できる。
【0091】また、エリア指定の呼出ID、すなわちエ
リアIDの形式を予め上記のように定めていても、その
ときの状況によって、条件を絞ったり広げたりすること
もできる。
【0092】例えば、全ビットがオール1等の無条件I
Dを定める。前述の図6(a)の例では、東経(E)1
39°50’30.8500”〜139°50’40.
0000”等としていたが、例えば[30.8500]
を無条件ID、すなわちオール1に置き換えれば、この
条件が無視され、指定エリアは、東経(E)139°5
0’〜139°50’40.0000”となり、指定エ
リアが広がる。経度の指定全体を無条件IDに置き換え
れば、北緯(N)35°25’25.9000”〜35
°25’30.3000”の方の条件だけとなる。
【0093】すなわち、この場合、エリアIDの形式が
図6(a)のように定まっていても、その形式のまま、
無条件ID(緩和識別情報)を定めたことにより、識別
条件の一部を緩和することができる。
【0094】また、同様のことは、図6(b)の例でも
行うことができる。図6(b)では、緯度方向の偏差値
と経度方向の偏差値を定める形式になっているが、例え
ば、経度方向範囲の「−7750m〜−7500m」の
うち、「−7500m」を無条件IDに置き換えて、
「−7750m〜」だけの条件にしたり、「−7750
m〜−7500m」の全体を無条件IDに置き換えて、
緯度方向範囲のみの条件としたりすることができる。
【0095】また、図6(c)の各IDのいずれかを無
条件ID(例えば町ID以下を全て1:町IDの場合
[FF]hexとなる)とすれば、同様に条件が緩和さ
れて指定エリアが広がる(市内全域となる)。また、例
えば、逆にオール0を否定ID(例えば上記同様、町I
D以下全部0)とすれば、条件を狭める(その市だけに
は伝えない)ように定めることもできる。また、これら
を各IDの先頭ビットが0か1かにより識別するように
しても良い。
【0096】したがって、これらの場合、識別条件の一
部を緩和するための無条件ID(緩和識別情報)を定め
たことにより、エリア指定の呼出ID、すなわちエリア
IDの識別条件の形式が定まっていても、狭域エリアか
ら広域エリアまで、サービスの単位となるエリアサイズ
を容易に変更できる。
【0097】また、呼出IDとして、上述した種々のエ
リアIDの同種または異種の複数の識別条件を並べ、特
性IDの部分その他のビット情報(条件設定情報)で順
に有効か否かを指定しても良い。例えば、図6(c)の
エリアIDの形式で、A市の指定とB市の指定を並べ、
条件設定情報として、2ビットの情報を含ませれば、そ
の2ビットの条件設定情報が[1、0]ならA市のみ、
[0、1]ならB市のみ、[1、1]ならA市およびB
市の双方のように定めることができる。これらは例えば
サービス情報を区別して送る市の数等が多いときには便
利となる。
【0098】また、同種ばかりでなく異種の識別条件を
並べ、例えば、図6(a)のエリアIDの形式の情報
を、上記の呼出IDにさらに含ませ、3ビットの条件設
定情報が[1、1、0]なら上記と同条件、[1、1、
1]なら、A市+B市の全域の中で、かつ、東経(E)
139°50’30.8500”〜139°50’4
0.0000”、かつ、北緯(N)35°25’25.
9000”〜35°25’30.3000”の条件を満
足するエリア、などの指定とすることができる。もちろ
ん、図6(b)のエリアID、前述の地域別やページン
グ加入者別の特性IDなどを並べることもできる。
【0099】したがって、これらの場合、エリア指定の
呼出ID(エリアID)に条件設定情報を含ませたこと
により、同種または異種の複数の識別条件を規定した情
報を並べて、バリエーションに富んだ識別条件設定がで
きる。
【0100】上述のように、エリアIDのデータ形式と
しては、一般的な情報処理等で条件を設定するためのデ
ータ処理形式、例えば条件分岐のためのフラグ処理等の
技術を適用すれば、種々の形式が考えられ、エリア指定
+条件指定を定めたエリアIDにより、本発明の趣旨の
範囲で、種々の応用が可能となる。
【0101】また、上記のエリアIDの形式から分かる
ように、ページャ端末3側の可変IDとしても種々の構
成を採用することができる。例えば、可変IDの全てを
測位情報のみで構成する場合、一部を例えば上記の職種
別等の特性IDのような共通IDとする場合等が考えら
れる。また、後者の場合、どのエリアにいっても共通の
サービス情報を得られるように、エリアに拘らずに共通
にしても良いし、別のエリアでは別のサービスが受けら
れるように複数定めておいて、測位情報により選択でき
るようにしても良い。
【0102】上記のエリア別共通IDの考え方をさらに
進め、測位結果に応じて複数の比較IDのいずれかを選
択し、その選択された比較IDを使用して自己に対する
呼出信号であるか否かを識別するようにしても良い。こ
の場合、選択される比較IDは、呼出IDが個別IDや
グループIDのときと同様に、前述の図7のID−RO
M321内に記憶しておき、そこから読み出して使用さ
れる。個別ID等との違いは、その読み出される比較I
Dが複数有り、測位結果に応じて選択される点である。
なお、可変IDの一部がエリア別共通IDの場合にも、
そのエリア別の部分のみ、ID−ROM321内に記憶
しておき、読み出した後に測位情報と結合して可変ID
として使用されることになる。
【0103】次に、前述のページングシステム1では、
ページング呼出信号230の方式としてPOCSAG
(Post Office Code Standarization Advisory Group)
信号方式を採用したが、これに限らず、FLEX−TD
信号方式またはそれらの混合方式を採用しても良い。こ
れらの場合、POCSAG信号方式と同様に、ページン
グシステムの標準化の動向に対応できる。
【0104】また、ページング通信網2側でも、種々の
応用が可能である。例えば、制御センター20内または
無線基地局23内に精度の高いGPS受信機を持たせて
ディファレンシャル補正情報を得るようにし、または近
くにある他の場所の同様のGPS受信機からディファレ
ンシャル補正情報を制御センター20に通知させること
により、制御センター20にGPS信号500のディフ
ァレンシャル補正情報を持たせることもできる。
【0105】これにより、ページャ端末3へのページン
グ呼出信号230にディファレンシャル補正情報を含ま
せて送信させ、ページャ端末3に、ディファレンシャル
補正情報に基づいて、自己の位置情報(測位情報)を補
正させることができる。すなわち、ディファレンシャル
方式GPS(DGPS)の測位方法の採用により、さら
に精度の高い位置検出ができる。
【0106】なお、DGPS方式のためのディファレン
シャル補正情報は、その補正情報データを提供する各種
サービス回線から得ることもできる。この種のサービス
回線(DGPS回線)としては、例えば、海上用中波ビ
ーコン、インマルサット、FM多重放送など、放送メデ
ィアを含め多くの回線を利用できる。
【0107】また、前述のページングシステム1は、既
存のページングシステムを利用して構築したが、技術動
向としてこれから構築される双方向ページングシステム
等を利用しても容易に構築でき、同様に、構築・運用コ
ストの低減ができる。
【0108】なお、前述のPOCSAG方式やFLEX
−TD方式等の他、FLEX方式(Motorola社の方
式)、ERMES(European Radio Message System)
方式、DARC(Data Radio Channel)方式(NHK が中
心に開発したFM多重放送システム)等も考えられる。
【0109】また、GPS信号から得られる情報として
は、そのときの自己の位置ばかりでなく、衛星から送信
されてくるドップラー情報から瞬間の速度や進行方向を
得ることもできるので、測位情報としては、前述の高度
等の他、さらに速度や進行方向を含むようにすることも
できる。この場合、例えば、所定のエリアを時速100
km以上で北に移動しているページャ端末に限定してメ
ッセージ情報等を送信することができる。
【0110】また、前述の実施形態では、本発明の移動
通信端末および移動通信システムとして、ページャ端末
およびページングシステムの例を示した。しかし、本発
明はこれに限らず、例えば、移動通信端末としては、携
帯電話やPHS等でも良い。これらの場合、携帯電話や
PHS等にGPS信号の受信部を組み込み、自己の位置
に応じて変化する可変ID(電話番号等)を持たせるこ
とにより、携帯電話やPHSの通信網(システム)を利
用して、エリア指定の音声信号やメッセージ等を送信・
表示させることができる。
【0111】また、車載の分野においては、車載のGP
S信号に用いられているDARC方式等のFM多重送受
信機(FMページャ)は、ページング情報も受信できる
動向にあるので、カーナビの測位情報に応じてFMペー
ジャの可変IDを変化させることにより、特定の位置に
いる(または特定条件の)車を指定して情報を送ること
もできる。すなわち、一つの端末(装置等)等でGPS
信号の受信部を内蔵するものばかりでなく、移動体とし
て自己の位置の測位ができれば、本発明の移動通信端末
となる。
【0112】また、呼出識別情報(呼出ID)を規定し
て送信できる通信網を備え、かつ、上述した種々の移動
通信端末への送信が可能なシステムであれば、上記のペ
ージングシステム、携帯電話通信システム、PHS通信
システムなどの、単独のシステムでも、それらの複合シ
ステムでも、本発明の移動通信システムとして適用でき
る。
【0113】その他、本発明の趣旨の範囲で、適宜、変
更や応用が可能である。
【0114】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の移動通
信端末によれば、自己の位置の相違によって異なるペー
ジング呼出信号に応じることができる、などの効果があ
る。また、本発明の移動通信システムによれば、従来の
移動通信システムの設備等を利用しつつ、本発明の移動
通信端末を利用することにより、より狭域エリアでの地
域に密着したサービスが可能となる、などの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るページングシステム
の構成図である。
【図2】ページング通信網のサービスエリアの説明図で
ある。
【図3】POCSAG信号の構成を示す図である。
【図4】図3の構成のうち、ページャ端末に送信される
情報の構成を示す図である。
【図5】図4の構成のうち、アドレス情報とメッセージ
情報の部分だけを抽出し、実施形態に係る使用例を示す
図である。
【図6】図5(d)のときのエリア指定の呼出識別情報
の構成の例を示す図である。
【図7】実施形態に係るページャ端末のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 ページングシステム(移動通信システム) 2 ページング通信網 3 ページャ端末(移動通信端末) 4 電話網または自己の通信網 5 GPS衛星 20 制御センター 23 無線基地局 30 情報処理部 31 GPS受信部 32 ページング受信部 34 電源回路 35 報知回路 230 ページング呼出信号 500 GPS信号

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別条件を規定した呼出識別情報を含む
    ページング呼出信号を受信し、自己の1つ以上の比較識
    別情報が前記識別条件を満足したときに、前記受信した
    ページング呼出信号が自己に対する呼出信号であると識
    別する移動通信端末であって、 前記比較識別情報のうちの少なくとも1つは可変識別情
    報であり、 GPS信号を受信して自己の位置を測位するとともに、
    その測位結果に応じて前記可変識別情報を変化させるこ
    とを特徴とする移動通信端末。
  2. 【請求項2】 前記受信したページング呼出信号にメッ
    セージ情報が含まれている場合、前記比較識別情報が前
    記識別条件を満足したときに、前記メッセージ情報を抽
    出することを特徴とする、請求項1に記載の移動通信端
    末。
  3. 【請求項3】 前記呼出識別情報および前記比較識別情
    報は符号化された符号化情報として構成されており、 前記GPS信号を受信するGPS受信部と、 前記ページング呼出信号を受信するページング受信部
    と、 受信した前記GPS信号および前記ページング呼出信号
    に応じて種々の情報処理を行う情報処理部と、を備えた
    ことを特徴とする、請求項2に記載の移動通信端末
  4. 【請求項4】 前記測位結果に応じて符号化した測位情
    報を生成する測位情報処理部をさらに備え、 前記可変識別情報は、前記測位情報を含むことを特徴と
    する、請求項3に記載の移動通信端末。
  5. 【請求項5】 識別条件を規定した呼出識別情報を含む
    ページング呼出信号を受信し、自己の1つ以上の比較識
    別情報が前記識別条件を満足したときに、前記受信した
    ページング呼出信号が自己に対する呼出信号であると識
    別する移動通信端末であって、 前記呼出識別情報および前記比較識別情報は符号化され
    た符号化情報として構成されており、 GPS信号を受信するGPS受信部と、 前記ページング呼出信号を受信するページング受信部
    と、 受信した前記GPS信号および前記ページング呼出信号
    に応じて種々の情報処理を行う情報処理部と、 前記比較識別情報の複数種類を記憶する比較識別情報記
    憶部と、を備え、 前記GPS信号の受信により自己の位置を測位するとと
    もに、その測位結果に応じて前記複数種類の比較識別情
    報のうちの1つを選択し、その選択された比較識別情報
    を使用して前記自己に対する呼出信号であるか否かを識
    別することを特徴とする移動通信端末。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の移動通信端末
    と、 複数の呼出識別情報のうち、それぞれ相異なる呼出識別
    情報を含む複数のページング呼出信号を送信するページ
    ング通信網と、を備えたことを特徴とする移動通信シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記複数の呼出識別情報には、前記移動
    通信端末が、所定の位置または所定のエリア内に位置す
    るときのみ前記識別条件を満足する位置指定またはエリ
    ア指定の呼出識別情報が含まれることを特徴とする、請
    求項6に記載の移動通信システム。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし5のいずれかに記載の移
    動通信端末と、 複数の呼出識別情報のうち、それぞれ相異なる呼出識別
    情報を含む複数のページング呼出信号を送信するページ
    ング通信網と、を備えたことを特徴とする移動通信シス
    テム。
  9. 【請求項9】 前記複数の呼出識別情報には、前記移動
    通信端末が、所定の位置または所定のエリア内に位置す
    るときのみ前記識別条件を満足する位置指定またはエリ
    ア指定の呼出識別情報が含まれることを特徴とする、請
    求項8に記載の移動通信システム。
  10. 【請求項10】 前記エリア指定の呼出識別情報は、指
    定するエリアの位置情報の下限値および/または上限値
    を含むことを特徴とする、請求項9に記載の移動通信シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 前記エリア指定の呼出識別情報は、規
    定された原点からの偏差値を含むことを特徴とする、請
    求項9に記載の移動通信システム。
  12. 【請求項12】 前記エリア指定の呼出識別情報は、指
    定するエリアを階層的に表現した位置情報を含むことを
    特徴とする、請求項9に記載の移動通信システム。
  13. 【請求項13】 前記エリア指定の呼出識別情報は、指
    定するエリアの地域別特性を規定した地域別特性識別情
    報を含むことを特徴とする、請求項9に記載の移動通信
    システム。
  14. 【請求項14】 前記エリア指定の呼出識別情報は、移
    動通信端末毎の端末別特性を規定した端末別特性識別情
    報をさらに含むことを特徴とする、請求項9ないし13
    のいずれかに記載の移動通信システム。
  15. 【請求項15】 所定の形式で規定される前記識別条件
    の一部を緩和するために前記エリア指定の呼出識別情報
    に含ませる緩和識別情報を定めたことを特徴とする、請
    求項9ないし14のいずれかに記載の移動通信システ
    ム。
  16. 【請求項16】 前記エリア指定の呼出識別情報は、同
    種または異種の複数の識別条件を規定した情報と、その
    複数の識別条件の各々に対して有効か否かを指定する条
    件設定情報と、を含むことを特徴とする、請求項9ない
    し15のいずれかに記載の移動通信システム。
  17. 【請求項17】 前記複数の呼出識別情報には、個別識
    別情報および/またはグループ識別情報がさらに含まれ
    ることを特徴とする、請求項9ないし16のいずれかに
    記載の移動通信システム。
  18. 【請求項18】 前記ページング呼出信号は、POCS
    AG信号方式またはFLEXーTD信号方式またはそれ
    らの混合方式に基づいて送信されることを特徴とする、
    請求項9ないし17のいずれかに記載の移動通信システ
    ム。
  19. 【請求項19】 前記ページング通信網は、 前記ページング呼出信号を送信する無線基地局と、 この無線基地局と電話網とを連結するとともに、種々の
    情報処理を行う制御センターと、 を有することを特徴とする、請求項9ないし18のいず
    れかに記載の移動通信システム。
  20. 【請求項20】 前記ページング通信網は、前記GPS
    信号のディファレンシャル補正情報を有すると共に、前
    記ページング呼出信号にこのディファレンシャル補正情
    報を含ませて送信し、 前記移動通信端末は、前記ディファレンシャル補正情報
    に基づいて、前記自己位置の測位結果を補正することを
    特徴とする、請求項9ないし19のいずれかに記載の移
    動通信システム。
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DE69836172T DE69836172T2 (de) 1997-06-30 1998-06-23 Ortsabhängige Funkrufnachrichtenverarbeitung
US09/106,795 US20010045886A1 (en) 1997-06-30 1998-06-29 Mobile terminal and mobile communications system
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