JPH11275589A - 符号化制御装置及び符号化制御方法 - Google Patents

符号化制御装置及び符号化制御方法

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JPH11275589A
JPH11275589A JP7595298A JP7595298A JPH11275589A JP H11275589 A JPH11275589 A JP H11275589A JP 7595298 A JP7595298 A JP 7595298A JP 7595298 A JP7595298 A JP 7595298A JP H11275589 A JPH11275589 A JP H11275589A
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Masaaki Isozaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部から供給される信号を符号化し符号化デー
タとして出力する符号化装置において、エンコード結果
の画質に問題がある場合においても、再度プリエンコー
ドを行うことなく、良好な画質の符号化データを生成し
得る、符号化データの発生符号量を制御する符号化制御
装置を得る。 【解決手段】符号化制御装置信号を符号化する際に量子
化ステツプ数を記録し、当該量子化ステツプ数と、当該
量子化ステツプ数の平均値に基づいて、発生符号量の目
標値を修正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術(図15〜図17) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図14) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は符号化制御装置及び
符号化制御方法に関し、例えば映像信号の符号化に用い
られる符号化制御装置及び符号化制御方法に適用して好
適なものである。
【0004】
【従来の技術】従来、DVD(Digital Video Disc)等
の蓄積メデイアのための符号化装置では、一般的に2パ
ス可変レートエンコーデイング及び1パス固定レートエ
ンコーデイングの2種類のエンコード(符号化)方法が
用いられている。
【0005】2パス可変レートエンコーデイングにおい
ては、まず最初に量子化ステツプ数を一定にした状態で
プリエンコード(仮の符号化)を行い、かかるプリエン
コードにより得られた符号化データの発生符号量を基
に、エンコードする素材のピクチヤ毎の符号化難易度を
算出する。そして当該符号化難易度に応じて、所定のバ
イト数に収まるようにビツト配分の目標値(以下、これ
をターゲツトと呼ぶ)を設定し、かかるターゲツトに応
じてエンコードを行う。符号化難易度に応じてターゲツ
トが設定されるため、符号化難易度の変化に伴う量子化
ステツプ数の変化が少なく、画質の変動が少ない。この
場合、符号化難易度に応じてターゲツトが変動するた
め、符号化データのビツトレートは可変レートとなる。
【0006】これに対し1パス固定レートエンコーデイ
ングにおいては、プリエンコードを行わず、一回のエン
コードで符号化を行う。ターゲツトはピクチヤの符号化
難易度にかかわらず一定とされ、符号化データのビツト
レートは固定となる。従つて符号化難易度の高いピクチ
ヤでは量子化ステツプ数が大きくなり、また符号化難易
度の低いピクチヤでは量子化ステツプ数が小さくなるた
め、符号化難易度の変化に伴う画質の変動が大きくな
る。
【0007】1パス固定レートエンコーデイングにおい
ては、エンコード処理が本番のエンコードの1回のみ行
われる。これに対し2パス可変レートエンコーデイング
においては、プリエンコード及びエンコードの合計2回
のエンコード処理が行われるため、処理に要する作業時
間が1パス固定レートエンコーデイングの2倍必要とな
るが、符号化難易度の変化に伴う画質の変動が少ない、
画質の良いエンコードを行うことができる。
【0008】図15は全体としてビデオオーサリング装
置100を示し、ネツトワーク30を介してスーパバイ
ザPC(Personal Computer )20及びエンコーダコン
トロールPC40が接続されている。スーパバイザPC
20はビデオオーサリング装置100全体の管理を行う
ものであり、当該スーパバイザPC20はエンコーダコ
ントロールPC40を介して、当該エンコーダコントロ
ールPC40に接続されているエンコーダ部50、VT
R(Video Tape Recorder )60及びRAID(Redund
unt Arrays of Inexpensive Disk)70を制御する。
【0009】図16は、符号化処理におけるエンコーダ
コントロールPC40の処理手順を示す。エンコーダコ
ントロールPC40はステツプSP60で当該処理を開
始し、ステツプSP61において、スーパバイザPC2
0からエンコーダコントロールフアイルv.enc を取得
し、当該エンコーダコントロールフアイルv.enc に応じ
てエンコード条件の設定を行う。
【0010】ステツプSP62において、オペレータは
2パス可変レートエンコーデイングを行うかどうかの判
断を行う。当該ステツプSP62において2パス可変レ
ートエンコーデイングが選択された場合、処理はステツ
プSP63に進む。
【0011】ステツプSP63においてプリエンコード
を行う。すなわちエンコーダ部150は、VTR60か
ら供給される映像信号S1を、エンコーダコントロール
フアイルv.enc に基づいてエンコードを行い、ピクチヤ
符号化難易度Dp を算出する。ピクチヤ符号化難易度D
p は、エンコードする素材画像の絵柄が複雑である場合
や動きが激しい場合に増大し、絵柄が簡単である場合や
静止画の場合に減少する。また、各画像のDC値(画像
の直流成分)や動きベクトルを算出し、これらの値の変
化から、画像が大きく変化するシーンチエンジのポイン
トを検出し、シーンチエンジ指定ポイントPscとしてカ
スタマイズパラメータCPに記録した後、処理はステツ
プSP64へと進む。
【0012】これに対し、ステツプSP62において1
パス固定レートエンコーデイングが選択された場合、処
理はステツプSP64に進む。この場合プリエンコード
が行われないため、ピクチヤ符号化難易度の情報は得ら
れない。このため、2パス可変レートエンコーデイング
とのシステム上の互換を取るために、各ピクチヤのピク
チヤタイプに応じて、仮想的なピクチヤ符号化難易度を
設定する。
【0013】ステツプSP64において、ピクチヤ符号
化難易度Dp を用いて、各GOPに対するビツト配分計
算処理を行う。
【0014】図17はビツト配分計算の処理手順を示
し、ステツプSP80で処理を開始し、ステツプSP8
1において、エンコーダコントロールフアイル v.encか
ら、RAID70(図15)のデイスク容量内のビデオ
に割り当てられた容量であるビツト総量QBを得て、当
該ビツト総量QBから、エンコードの結果発生する符号
化データへの割当量である総ターゲツトTa を算出す
る。
【0015】ステツプSP82において、ステツプSP
63(図16)のプリエンコード時に得たカスタマイズ
パラメータCPを読み込み、ステツプSP83におい
て、当該カスタマイズパラメータCPに応じてシーンチ
エンジ処理を行う。すなわち、カスタマイズパラメータ
CPのシーンチエンジ指定ポイントPscが示すピクチヤ
がPピクチヤ(フレーム間予測符号化ピクチヤ)である
場合、当該ピクチヤをIピクチヤ(フレーム内符号化ピ
クチヤ)に変更することによりシーン間に渡る予測符号
化を防止し、画質を改善する。ただし、ステツプSP6
2(図16)において1パス固定レートエンコーデイン
グが選択されている場合は、当該カスタマイズパラメー
タCPの読み込みは行われない。
【0016】ステツプSP84において、チヤプタ境界
処理を行う。DVD等の蓄積媒体では、映像をチヤプタ
と呼ばれる区切りに分割することにより、視聴者が任意
のシーンを容易に検索し得るようになされている。視聴
者がチヤプタの選択を行うと、再生中のピクチヤから選
択されたチヤプタの先頭のピクチヤへ、再生フレームの
ジャンプが行われる。かかるジャンプによつても再生画
像の乱れが生じないようにするため、チヤプタ指定ポイ
ントPchが示すピクチヤのピクチヤタイプがPピクチヤ
である場合、当該ピクチヤをIピクチヤに変更する。
【0017】ステツプSP85において、シーンチエン
ジ処理及びチヤプタ境界処理に伴いピクチヤタイプが変
更されたためピクチヤ符号化難易度Dp の再計算を行
い、ステツプSP86において、当該ピクチヤ符号化難
易度Dp を基に、ピクチヤ毎の割当ビツト量であるピク
チヤターゲツトTp を算出する。そしてステツプSP8
7において、エンコード結果の符号化データD2をRA
ID70(図15)に書き込むアドレスをアドレスフア
イルv.adr に設定し、スーパバイザPC20に送出す
る。
【0018】ステツプSP88において、エンコーダコ
ントロールフアイルv.enc を更新しスーパーバイザPC
20に出力する。ステツプSP89でビツト配分計算処
理を終了し、処理は図16に戻る。
【0019】ステツプSP65において、オペレータは
プレビユーを行うか否かの選択を行う。プレビユーを行
わない場合、処理はステツプSP69に進む。
【0020】これに対し、プレビユーを行う場合、処理
はステツプSP66に進む。すなわち、エンコーダ50
はエンコーダコントロールフアイルv.enc に基づいて映
像信号S1を符号化し、かかる符号化後の画像をモニタ
80(図15)に表示する。この時、符号化データはR
AID70には記録されない。
【0021】ステツプSP67において、オペレータは
当該モニタ80に表示された画像を見て、画質の評価を
行う。画質がOKと評価された場合、処理はステツプS
P69へと進む。これに対し、画質がNGと評価された
場合、処理はステツプSP68に進む。ステツプSP6
8において、オペレータは画質に応じてターゲツトを調
整してカスタマイズパラメータCPに設定した後、ステ
ツプSP64に戻る。そして、再びステツプSP64〜
ステツプSP67の処理を繰り返した後、処理はステツ
プSP69へと進む。
【0022】ステツプSP69においてエンコードを行
い、ステツプSP70においてエンコード結果の符号化
データD2をRAID70(図15)に書き込み、ステ
ツプSP71で処理を終了する。
【0023】このようにして、ユーザーが1パス固定レ
ートエンコーデイングと2パス可変レートエンコーデイ
ングを使い分けることにより、作業時間や要求画質に応
じた最適なエンコード方法を選択することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところが、作業時間は
減らしたいが、与えられたビツトレートがそれほど高く
ない場合は、1パス固定レートエンコーデイングでは十
分な画質が得られるかどうかが事前に判断できない場合
がある。
【0025】すなわち、まず最初に1パス固定レートエ
ンコーデイングを選択したが、そのエンコード結果の画
質に問題があり、再度2パス可変レートエンコーデイン
グを選択した場合には、合計3回のエンコードを行うこ
とになる。このように、作業量を減らそうとして1パス
固定レートエンコーデイングを選択したにもかかわら
ず、結局は余計に作業時間がかかつてしまうことがある
という問題を有していた。
【0026】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、エンコード結果の画質に問題がある場合において
も、再度プリエンコードを行うことなく、良好な画質の
符号化データを生成し得る符号化制御装置及び符号化制
御方法を提案しようとするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明においては、信号を符号化する際に量子化ス
テツプ数を記録し、上記量子化ステツプ数と、上記量子
化ステツプ数の平均値に基づいて、発生符号量の目標値
を修正するようにした。
【0028】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0029】図15との同一部分に同一符号を付して示
す図1において、100は全体としてビデオオーサリン
グ装置を示し、ネツトワーク30を介してスーパバイザ
PC(Personal Computer )20及びエンコーダコント
ロールPC40が接続されている。スーパバイザPC2
0はビデオオーサリング装置100全体の管理を行うも
のであり、当該スーパバイザPC20はエンコーダコン
トロールPC40を介して、当該エンコーダコントロー
ルPC40に接続されているエンコーダ部50、VTR
(Video Tape Recorder )60及びRAID(Redundun
t Arrays of Inexpensive Disk)70を制御する。エン
コーダコントロールPC20は、オペレータの操作入力
を処理するGUI部41、符号化データのビツト配分を
処理するビツトアサイン部42、エンコーダ部50を制
御するエンコーダコントロール部43及びVTR60を
制御するVTRコントロール部44を有している。エン
コーダ部50は、VTR60から供給される映像信号S
1をMPEG2(Moving Picture Experts Group)方式
を用いて符号化し、符号化データD2としてRAID7
0に記録する。
【0030】図2は、符号化処理におけるエンコーダコ
ントロールPC40の処理手順を示し、エンコーダコン
トロールPC40はステツプSP10で当該処理を開始
し、ステツプSP11において、スーパバイザPC20
からエンコーダコントロールフアイルv.enc を取得す
る。エンコーダコントロールフアイルv.enc は、エンコ
ード処理におけるビツト総量や、最大レート等のパラメ
ータを示すフアイルであり、ビデオエンコーダコントロ
ールPC40は当該エンコーダコントロールフアイルv.
enc に基づいてエンコード処理を行う。
【0031】ステツプSP12において、オペレータは
2パス可変レートエンコーデイングを行うかどうかの判
断を行う。当該ステツプSP12において2パス可変レ
ートエンコーデイングが選択された場合、処理はステツ
プSP13に進む。
【0032】ステツプSP13において、VTR60か
ら供給される映像信号S1についてプリエンコードを行
い、ピクチヤ符号化難易度Dp を算出する。ピクチヤ符
号化難易度Dp は、エンコードする素材画像の絵柄が複
雑である場合や動きが激しい場合に増大し、絵柄が簡単
である場合や静止画の場合に減少する。ここで、量子化
ステツプサイズを一定(例えば8)にした場合のk番目
のピクチヤの発生符号量をピクチヤ発生符号量Bp(k)と
し、画像の明るさ等のパラメータによる補正値をPTと
すると、ピクチヤ符号化難易度Dp(k)は、次式で与えら
れる。
【0033】
【数1】
【0034】また、各画像のDC値(画像の直流成分)
や動きベクトルを算出し、これらの値の変化から、画像
が大きく変化するシーンチエンジのポイントを検出し、
シーンチエンジ指定ポイントPscとしてカスタマイズパ
ラメータCPに記録する。処理はステツプSP14へと
進む。
【0035】これに対し、ステツプSP12において1
パス固定レートエンコーデイングが選択された場合、処
理はステツプSP14に進む。この場合プリエンコード
が行われないため、ピクチヤ符号化難易度Dp は得られ
ない。このため、2パス可変レートエンコーデイングと
のシステム上の互換を取るために、各ピクチヤのピクチ
ヤタイプに応じて、仮想的なピクチヤ符号化難易度を設
定する。
【0036】図3(a)はMPEG2におけるGOP
(Group Of Picture)構造を示し、フレーム内だけで符
号化されるIピクチヤ、過去の画面から現在を予測する
ことにより符号化されるPピクチヤ、過去及び未来の画
像から現在を予測することにより符号化されるBピクチ
ヤの3種のピクチヤが所定の順序で並んでいる。図3
(a)に示すGOPを符号化する場合、図3(b)に示
す順序に並び替えが行われた後に符号化が行われる。
【0037】1パス固定レートエンコーデイングにおい
ては、ピクチヤタイプの設定は、先頭のピクチヤから順
にI:B:B:P:B:B:と規則正しく設定されてい
く。先頭からk番目のピクチヤのピクチヤタイプをPty
pe(k) とし、GOPの長さをGOPn とすると、Ptype
(k) は次式で与えられる。
【0038】
【数2】
【0039】ここで、GOPcycle は、次式で与えられ
る。
【0040】
【数3】
【0041】仮想的なピクチヤ符号化難易度である仮想
ピクチヤ符号化難易度Dpi(k) は次式で与えられる。
【0042】
【数4】
【0043】ここで、Di の値はPtype(k) がI、P、
Bのときそれぞれ4.0 、2.0 、1.0 とする。また、Co
nst=1000とする。1パス固定レートエンコーデイン
グにおいては、かかる仮想ピクチヤ符号化難易度Dpi
(k) をピクチヤ符号化難易度Dp(k)として処理を行う。
【0044】ステツプSP14において、エンコーダコ
ントロールPC40は各GOPに対するビツト配分計算
処理を行う。
【0045】すなわち、図4においてステツプSP30
で処理を開始し、ステツプSP31において、エンコー
ダコントロールフアイル v.encから、RAID70(図
1)のデイスク容量内のビデオに割り当てられた容量で
あるビツト総量QB及びDVDの読出し最大ビツトレー
トMRを得る。そしてビツト総量QBから、エンコード
の結果発生するデータの割当量である総ターゲツトTa
を算出する。
【0046】すなわち図5に示すように、まずビツト総
量QBから、読出し最大ビツトレートMRによる制限を
加えた、実際に符号化データに割り当て可能なビツト数
である総ビツト数UBを求める。そして、総ビツト数U
BからGOPヘツダに必要なビツト数であるヘツダビツ
ト数HBを減算し、供給ビツト数TSを求める。この供
給ビツト数TSを、ターゲツトの総和の目標値である総
ターゲツト目標値SBとする。そして、この総ターゲツ
ト目標値SB以内の値になるように、全てのピクチヤへ
の割当ビツト量の総和である総ターゲットTa を配分す
る。総ターゲツト目標値TSから総ターゲットTa を引
いた残りが余りビツト数RBとなる。
【0047】SP32においてレート調整パラメータO
Pg を読み込むが、処理開始時においてはレート調整パ
ラメータOPg は設定されていないため、読み込みは行
われない。
【0048】ステツプSP33において、ステツプSP
13(図2)のプリエンコード時に得たカスタマイズパ
ラメータCPを読み込む。ただしステツプSP12(図
2)において1パス固定レートエンコーデイングが選択
された場合は、プリエンコードが行われていないためカ
スタマイズパラメータCPの読み込みは行わない。
【0049】ステツプSP34において、図6に示すシ
ーンチエンジ処理を行う。すなわち、カスタマイズパラ
メータCPにおけるシーンチエンジ指定ポイントPscが
示すピクチヤのピクチヤタイプがPピクチヤの場合は、
当該シーンチエンジ指定ポイントPscが示すピクチヤを
Iピクチヤに変更することにより、絵柄が大きく変わる
シーンチエンジの前後にわたる予測符号化を止め、画質
改善を行う。
【0050】ステツプSP35において、図7に示すチ
ヤプタ境界処理を行う。DVD等の蓄積媒体では、映像
をチヤプタと呼ばれる区切りに分割することにより、視
聴者が任意のシーンを容易に検索し得るようになされて
いる。視聴者がチヤプタの選択を行うと、再生中のピク
チヤから選択されたチヤプタの先頭のピクチヤへ、再生
フレームのジャンプが行われる。かかるジャンプによつ
ても再生画像の乱れが生じないようにするため、チヤプ
タ指定ポイントPchが示すピクチヤのピクチヤタイプが
Pピクチヤの場合、当該ピクチヤをIピクチヤに変更す
る。また、DVDにおいては1GOPのピクチヤ数が制
限されているため、シーンチエンジ処理及びチヤプタ境
界処理に応じてGOP構造を変更する。そして、ステツ
プSP36において、シーンチエンジ処理及びチヤプタ
境界処理によるピクチヤタイプの変更に応じて、ピクチ
ヤ符号化難易度Dp の再計算を行う。
【0051】ステツプSP37において、ピクチヤ符号
化難易度Dp を基に、各ピクチヤ毎の割当ビツト量であ
るピクチヤターゲツトTp を算出する。
【0052】まず、GOP毎に割当ビツト量を配分す
る。ピクチヤ符号化難易度Dp を各GOP毎に合計した
GOP符号化難易度Dg を算出し、当該GOP符号化難
易度Dg に応じて、GOP毎の割当ビツト量であるGO
PターゲツトTg を算出する。そして各GOP毎に、G
OPターゲツトTg とピクチヤ符号化難易度Dp から、
ピクチヤターゲツトTp を算出する。
【0053】k番目のピクチヤの発生符号量をピクチヤ
発生符号量Bp(k)とし、任意の補正値をPT(k) とする
と、k番目のピクチヤのピクチヤ符号化難易度Dp (k)
は、次式で与えられる。
【0054】
【数5】
【0055】j番目のGOPが有するピクチヤのピクチ
ヤ符号化難易度Dp (k) の総和が、GOP符号化難易度
Dg(j)となる。また、全てのピクチヤの符号化難易度の
総和である総符号化難易度Da は、次式で与えられる。
【0056】
【数6】
【0057】GOP符号化難易度Dg(j)をGOPターゲ
ツトTg(j)に変換する関数を図8に示す。ここで、ある
GOP内に極端に符号化難易度の高いピクチヤがある場
合、当該GOPのGOP符号化難易度Dg(j)の値も極端
に大きくなり、これによりGOPターゲツトTg(j)の値
がシステムで許容されるレートを越えてしまうことが考
えられる。このため、最大GOPターゲツトTgmaxを設
定し、GOPターゲツトの上限を制限する。同様に最小
GOPターゲツトTgminを設定し、GOPターゲツトの
下限を制限する。
【0058】j番目のGOPのGOPターゲツトTg
(j) は、次式で与えられる。
【0059】
【数7】
【0060】(7)式を積分することにより、次式が導
き出される。
【0061】
【数8】
【0062】ここで、ΣTg (j) =SB、ΣDg (j) =
Da 、nはGOPの総数である。従つて、(8)式よ
り、次式が導き出される。
【0063】
【数9】
【0064】k番目のピクチヤのピクチヤターゲツトT
p (k) は、次式で与えられる。
【0065】
【数10】
【0066】かくして、(10)式を用いて、ピクチヤ符
号化難易度Dp (k) からピクチヤターゲツトTp (k) を
算出する。
【0067】MPEG2方式における符号化時には、デ
コーダが有するバツフア容量を考慮して各ピクチヤのデ
ータ量を算出し符号化することが規格により義務付けら
れている。符号化時における、かかる復号バツフア容量
の検証計算をVBV(VideoBuffering Verifier、仮想
バツフア検証器)と呼ぶ。
【0068】図9は、VBVによるk番目からk+1番
目のピクチヤについての検証計算を示す。バツフアに
は、デコーダのピツクアツプの読出ビツトレートに応じ
てデータが供給されていく。バツフアからは、所定の読
み出しタイミングTWで各ピクチヤのデータが出力され
ていく。
【0069】k番目のピクチヤのデータが全てバツフア
に読み込まれた時点でのバツフア残量を引抜前バツフア
残量OCup (k)とし、k番目のピクチヤのピクチヤター
ゲツトをTp (k)とすると、k番目のピクチヤのデータ
が全てバツフアから読み出された時点でのバツフア残量
である引抜後バツフア残量OCdown (k)は次式で与えら
れる。かかるデータの読み出しは、瞬間的に行われるも
のとする。
【0070】
【数11】
【0071】k番目のピクチヤの読み出し後、バツフア
にはデコーダのピツクアツプからデータが供給されてい
く。このデータ量をSSとすると、k+1番目のピクチ
ヤのデータが全てバツフアに読み込まれた時点での引抜
前バツフア残量OCup (k+1)は、次式で与えられる。
【0072】
【数12】
【0073】デコーダのピツクアツプの読出ビツトレー
トが大きいほど、図9の傾きは大きくなり、データが溜
まりやすくなる。
【0074】各ピクチヤのデータ量が大きいと、バツフ
アのデータ残量は減少していく。バツフアのデータ残量
が0になる状態すなわちアンダーフローが生じると、所
定の読み出しタイミングでのデータ読み出しが行い得
ず、再生に支障をきたす。このため、バツフア残量が一
定値以下にならないように各ピクチヤターゲツトTp の
値を設定し、アンダーフローを防止する。なお、DVD
においてはバツフアが一杯になつた状態ではデイスクか
らバツフアへのデータの読み出しが停止するため、バツ
フアが一杯になるオーバーフローに関しては考慮する必
要が無い。かかる検証計算を各ピクチヤターゲツトTp
について行い、復号バツフアのバツフア残量を制御す
る。
【0075】図10(a)は、(10)式を用いて求めた
ピクチヤターゲツトTp を用いてVBV計算を行つた結
果を示し、1、4及び7のピクチヤにおいて、VBV容
量の下限値であるVBVmin を下回るアンダーフローが
生じている。かかるアンダーフローを解消するため、当
該アンダーフローを生じたピクチヤを含むGOPのGO
PターゲツトTg を、VBV制限を行い調整する。
【0076】VBV制限を行う前のGOPターゲツトT
g を用いてVBV計算を行つた場合の、バツフア残量の
最小値を最小バツフア残量OCmin とすると、GOPタ
ーゲツト調整量rは、OCmin <VBVmin の場合、次
式で与えられる。
【0077】
【数13】
【0078】ここで、VBV制限を行うスタート点ピク
チヤkstartは、OCup (k)が基準値(VBVline:例え
ば、VBVline=VBVmax ×3/4)以上のピクチヤ
であり、このピクチヤの引抜前バツフア残量OCup (k)
の値をOCstart とする。VBV制限を行うGOPに含
まれるピクチヤのピクチヤターゲツトTp(j)について、
次式を用いてVBV制限を行う。
【0079】
【数14】
【0080】図10(b)は、VBV制限を行つた後の
VBV計算を示し、図10(a)においてアンダーフロ
ーを生じていたピクチヤを含むGOPのGOPターゲツ
トが削減されたことにより、アンダーフローが解消され
ている。
【0081】ステツプSP38において、エンコード結
果の符号化データD2をRAID70(図1)に書き込
むアドレスをアドレスフアイルv.adr に設定し、スーパ
バイザPC20に送出する。そしてステツプSP39に
おいて、各ピクチヤのピクチヤターゲツトTp(k)をエン
コーダコントロールフアイルv.enc に記入したのち、当
該エンコーダコントロールフアイルv.enc をRAID7
0(図1)に書き込む。ステツプSP40でビツト配分
計算処理を終了し、処理は図2に戻る。
【0082】ステツプSP15において、オペレータは
プレビユーを行うか否かの選択を行う。プレビユーを行
わない場合、処理はステツプSP19に進む。
【0083】これに対し、プレビユーを行う場合、処理
はステツプSP16に進み、プレビユーが行われる。す
なわち、エンコーダコントロールフアイルv.enc に基づ
いて符号化処理を行い、かかる符号化後の画像をモニタ
80(図1)に表示する。この時、符号化データはRA
ID70には記録されない。
【0084】ステツプSP17において、オペレータは
当該モニタ80に表示された画像を見て、画質の評価を
行う。画質がOKと評価された場合、処理はステツプS
P19へと進む。これに対し、画質がNGと評価された
場合、処理はステツプSP18に進む。そしてステツプ
SP18において、オペレータは画質に応じてターゲツ
トを調整してカスタマイズパラメータCPに設定した
後、ステツプSP14に戻る。そして、再びステツプS
P14〜ステツプSP18の処理を繰り返し、画質がO
Kと評価された後、処理はステツプSP19へと進む。
【0085】ステツプSP19においてエンコードを行
なう。すなわち、エンコーダコントロールフアイルv.en
c に基づいて、符号化処理を行い、符号化データD2を
RAID70(図1)に記録する。このとき、各ピクチ
ヤの量子化ステツプ数であるピクチヤ量子化ステツプ数
Qp、各ピクチヤの発生符号量であるピクチヤ発生符号
量Bp、各ピクチヤについてのバツフア残量OCp 及び
各ピクチヤのピクチヤタイプ情報をエンコードレポート
フアイルr.enc として記録する。
【0086】ステツプSP20において、画質評価を行
う。すなわちRAID70に書き込まれた符号化データ
D2を読み出し、エンコーダ部50が有するローカルデ
コーダ(図示せず)を用いて復号再生し、モニタ80に
送出する。オペレータはモニタ80に映し出される画面
を見て、符号化後の映像の画質評価を行う。画質につい
てOKの評価が得られた場合、処理はSP22に進む。
これに対し、画質についてNGの評価が得られた場合、
処理はステツプSP21に進む。
【0087】ステツプSP21において、図11に示す
レート調整パラメータの作成処理を行う。ステツプSP
51でエンコードレポートフアイルr.enc を読み込む。
当該エンコードレポートフアイルr.enc には、ピクチヤ
量子化ステツプ数Qp、ピクチヤ発生符号量Bp、各ピ
クチヤについてのバツフア残量OCp 及び各ピクチヤの
ピクチヤタイプ情報が含まれている。
【0088】これらの情報をもとに、ステツプSP52
において、全演奏時間における量子化ステツプ数の平均
値である平均量子化ステツプ数Qavr を算出する。そし
てステツプSP53において、全演奏時間における量子
化ステツプ数の最大値である最大量子化ステツプ数Qma
x 、全演奏時間における量子化ステツプ数の最小値であ
る最小量子化ステツプ数Qmin 、各GOP毎の量子化ス
テツプ数の平均値であるGOP平均量子化ステツプ数Q
g を求める。同時に、GOPターゲツトTg とエンコー
ドによる実際のGOP発生符号量Bg との比率であるG
OPターゲツト有効度Vg と、その最小値である最小G
OPターゲツト有効度Vmin を求める。また、各GOP
毎のバツフア残量から、バツフア余裕度OCratio を求
める。
【0089】ステツプSP54において、GOP毎の量
子化ステツプ数の平均値であるGOP平均量子化ステツ
プ数Qg と、全演奏時間の量子化ステツプ数の平均値で
ある平均量子化ステツプ数Qavr を用いて、GOP毎の
ビツト配分を調整するパラメータであるレート調整パラ
メータOPg を求める。
【0090】ステツプSP21において、図11に示す
レート調整パラメータの作成処理を行う。ステツプSP
51でエンコードレポートフアイルr.enc を読み込む。
当該エンコードレポートフアイルr.enc には、ピクチヤ
量子化ステツプ数Qp、ピクチヤ発生符号量Bp、各ピ
クチヤについてのバツフア残量OCp 及び各ピクチヤの
ピクチヤタイプ情報が含まれている。
【0091】これらの情報をもとに、ステツプSP52
において、全演奏時間における量子化ステツプ数の平均
値である平均量子化ステツプ数Qavr を算出する。そし
てステツプSP53において、全演奏時間における量子
化ステツプ数の最大値である最大量子化ステツプ数Qma
x 、全演奏時間における量子化ステツプ数の最小値であ
る最小量子化ステツプ数Qmin 、各GOP毎の量子化ス
テツプ数の平均値であるGOP平均量子化ステツプ数Q
g を求める。同時に、GOPターゲツトTg とエンコー
ドによる実際のGOP発生符号量Bg との比率であるG
OPターゲツト有効度Vg と、その最小値である最小G
OPターゲツト有効度Vmin を求める。また、各GOP
毎のバツフア残量から、バツフア余裕度OCratio を求
める。
【0092】ステツプSP54において、GOP毎の量
子化ステツプ数の平均値であるGOP平均量子化ステツ
プ数Qg と、全演奏時間の量子化ステツプ数の平均値で
ある平均量子化ステツプ数Qavr を用いて、GOP毎の
ビツト配分を調整するパラメータであるレート調整パラ
メータOPg を求める。
【0093】図12はレート調整パラメータOPg の算
出方法を示す。GOP平均量子化ステツプ数Qg が平均
量子化ステツプ数Qavr よりも小さいGOPは、画質が
平均以上であるとみなして、レート調整パラメータOP
g を1より小さくし、当該GOPへのビツト配分を削減
する。
【0094】Qg(j)≦Qavr の場合、(Qmin ,Qmin/
Qavr )と(Qavr ,1)を結ぶ直線、すなわち次式
【0095】
【数15】
【0096】を用いてレート調整パラメータOPg を算
出する。
【0097】ここで、あるGOP内に動画と発生符号量
が極端に少ない静止画とが混じっていた場合、当該GO
PにおけるGOP発生符号量Bg は、静止画が存在する
ことにより減少する。かかるGOP発生符号量Bg を元
にレート調整パラメータOPg を算出した場合、当該G
OPのレート調整パラメータOPg も減少し、当該GO
Pの画質が低下するおそれがある。そこで、(Qlim ,
OPmin )と(Qavr,1)を結ぶ線であるLim1及
び(Qmin ,Vmin )と(Qavr ,1)を結ぶ線である
Lim2のうち傾きの小さい線をfunc1の傾きの上
限として、レート調整パラメータOPg の値を制限す
る。ここで、OPmin はレート調整パラメータOPg の
最低値である。
【0098】これに対し、GOP平均量子化ステツプ数
Qg が平均量子化ステツプ数Qavrよりも大きいGOP
は、画質が平均以下であるとみなして、レート調整パラ
メータOPg(j)を1より大きくし、当該GOPへのビツ
ト配分を増加する。
【0099】Qg(j)>Qavr の場合、(Qavr ,1)と
(Qmax ,Qmax/Qavr )とを結ぶ直線、すなわち次式
【0100】
【数16】
【0101】を用いてレート調整パラメータOPg を算
出する。
【0102】ここで、あるGOPのレート調整パラメー
タOPg の値が極端に大きい場合、VBV制限により前
後のGOPのレート調整パラメータOPg の値が小さく
なり、結果として全体としての画質が低下することがあ
る。そこで、(Qavr ,1)と(Qmax ,OPmax )と
を結ぶ線であるLim3及び(Qavr ,1)と(Qmax
,Rmax/Ravr ×2)を結ぶ線であるLim4のうち
傾きの小さい線をfunc2の傾きの上限として、レー
ト調整パラメータOPg の値を制限する。ここで、Rma
x はビツトレートの最大制限値である。
【0103】かくして、GOP平均量子化ステツプ数Q
g からレート調整パラメータOPgを算出する。
【0104】ステツプSP55において、Iピクチヤと
Pピクチヤの発生符号量の比率を基にシーンチエンジポ
イントを検出し、当該シーンチエンジポイントのPピク
チヤをIピクチヤに変更することによりシーンチエンジ
ポイントにおける画質の改善を行う。すなわち、Pピク
チヤの発生符号量をBppとし、このPピクチヤが属する
GOPが有するIピクチヤの発生符号量をBpiとする
と、Bpp>Bpi×1.2 の場合、当該Pピクチヤをシーン
チエンジポイントとして、ピクチヤタイプをIピクチヤ
に変更する。ステツプSP56で処理を終了し、処理は
図2に戻る。
【0105】ステツプSP18において、カスタマイズ
パラメータCPを設定した後、再びステツプSP14に
おいてビツト配分計算を行う。このとき、ステツプSP
21において算出したレート調整パラメータOPg を用
いて、ピクチヤ符号化難易度Dp を補正する。ピクチヤ
符号化難易度Dp の補正は、次式で与えられる。
【0106】
【数17】
【0107】そして、再びステツプSP14〜ステツプ
SP21の処理を繰り返し、ステツプSP20における
画質評価がOKとなつた場合、処理はステツプSP22
へ進む。ステツプSP22においてエンコード結果の符
号化データD2をRAID170(図1)に書き込み、
ステツプSP23で処理を終了する。
【0108】かくして、補正されたピクチヤ符号化難易
度Dp を用いてピクチヤターゲツトTp を求めることに
より、量子化処理における量子化ステツプ数のばらつき
を小さくし、画質の変動を少なくすることができる。
【0109】図13は、1パス固定レートエンコーデイ
ングによる量子化ステツプ数を示し、横軸がフレーム、
縦軸がGOP量子化ステツプ数Qg を示す。Beforeは従
来の1パス固定レートエンコーデイングによるエンコー
ド結果であり、GOP量子化ステツプ数Qg の値が大き
くばらつき、最大値で約17.5にまで増大している。この
ことは、符号化難易度の高い画像において量子化ステツ
プ数が大きくなり、画質が悪化していることを示してい
る。これに対しAfter は本発明によるレート調整処理を
行つた後のエンコード結果であり、GOP量子化ステツ
プ数Qg の値のばらつきが小さく、最大値で約12.0まで
減少している。
【0110】このように、1パス固定レートエンコーデ
イングにおいてレート調整パラメータOPg を求めるこ
とにより、当該1パス固定レートエンコーデイングの結
果、画質に問題があつた場合において、当該レート調整
パラメータOPg を用いてGOPターゲツトTg を補正
して再度エンコードを行うことで、2パス可変レートエ
ンコーデイングを行わなくても、量子化ステツプ数のば
らつきの少ない、画質の良い符号化データを得ることが
できる。
【0111】また、本発明によるレート調整処理は、2
パス可変レートエンコーデイングに用いても効果があ
る。図14は、2パス可変レートエンコーデイングによ
る量子化ステツプ数を示し、横軸がフレーム、縦軸がG
OP量子化ステツプ数Qg を示す。Beforeは従来の2パ
ス可変レートエンコーデイングによるエンコード結果で
あり、After は本発明によるレート調整処理を行つた後
のエンコード結果である。Beforeに比べて、After は若
干であるがGOP量子化ステツプ数Qg のばらつきが減
少している。このように、2パス可変レートエンコーデ
イングにおいても、レート調整パラメータOPg を用い
てGOPターゲツトTg を補正して再度エンコードを行
うことで、量子化ステツプ数のばらつきの少ない、画質
の良い符号化データを得ることができる。
【0112】以上の構成において、ビデオオーサリング
装置100は、エンコード時において各ピクチヤの量子
化ステツプ数であるピクチヤ量子化ステツプ数Qp 、各
ピクチヤの発生符号量であるピクチヤ発生符号量Bp、
各ピクチヤについてのバツフア残量OCp 及び各ピクチ
ヤのピクチヤタイプ情報をエンコードレポートフアイル
r.enc として記録する。
【0113】そして、エンコード後のプレビューにおい
て、エンコードの結果の画質に問題があるとオペレータ
が判断した場合、ビデオオーサリング装置100はピク
チヤ量子化ステツプ数Qp を基に画像の画質を判定し、
当該ピクチヤ量子化ステツプ数Qpを用いてレート調整
パラメータOPg を算出する。そして、当該レート調整
パラメータOPg を用いてGOPターゲツトTg を補正
する。このとき、量子化ステツプ数の大きいGOPにつ
いては画質が標準よりも悪いものとしてGOPターゲツ
トTg の値が大きくなるようにレート調整パラメータO
Pg を設定し、量子化ステツプ数の小さいGOPについ
ては画質が標準よりも良いものとしてGOPターゲツト
Tg の値が小さくなるようにレート調整パラメータOP
g を設定する。
【0114】そして、当該補正されたGOPターゲツト
Tg を用いて再度エンコードを行うことにより量子化ス
テツプ数のばらつきを抑え、画質の変化の少ない符号化
データを得ることができる。
【0115】以上の構成によれば、1パス固定レートエ
ンコーデイングのエンコード時において、各ピクチヤの
量子化ステツプ数であるピクチヤ量子化ステツプ数Q
p、各ピクチヤの発生符号量であるピクチヤ発生符号量
Bp、各ピクチヤについてのバツフア残量OCp 及び各
ピクチヤのピクチヤタイプ情報をエンコードレポートフ
アイルr.enc として記録し、当該1パス固定レートエン
コーデイングの結果、画質に問題があつた場合、当該エ
ンコードレポートフアイルr.enc を用いてレート調整パ
ラメータOPg を算出し、さらに当該レート調整パラメ
ータOPg を用いてGOPターゲツトTg を補正して再
度エンコードを行うことで、量子化ステツプ数のばらつ
きの少ない、画質の良いエンコードを行い得る符号化制
御装置を実現し得る。
【0116】なお上述の実施の形態においては、映像信
号を符号化し符号化データとして出力する場合の符号化
制御装置について述べたが、本発明はこれに限らず、既
に符号化された符号化データを一旦復号化した後、当初
のビツトレートよりも低いビツトレートで再びエンコー
ドして出力する、レート変換処理における符号化制御装
置に用いても良い。
【0117】すなわち図1において、エンコーダ部50
はRAID70から符号化データD2を読み出し復号化
する。そして当該復号化データを、符号化データD2の
ビツトレートよりも低いビツトレートで再度エンコード
し、符号化データD3としてRAID70に出力する。
このとき、符号化データD2についてレート調整パラメ
ータOPg を算出し、当該レート調整パラメータOPg
に基づいて符号化データD3を生成することにより、量
子化ステツプ数のばらつきの少ない、画質の良いエンコ
ードを行い得る、レート変換処理における符号化制御装
置を実現し得る。
【0118】さらに、上述の実施の形態においては、映
像信号を符号化し符号化データとして出力する場合の符
号化制御方法について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、DV(Digital Video )カムコーダのストリームか
らMPEG可変レートストリームに変換するレート変換
処理における符号化制御装置に用いても良い。
【0119】さらに、上述の実施の形態においては、映
像信号を符号化し符号化データとして出力する場合の符
号化制御装置について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、音声等の様々な信号を符号化する場合の符号化制御
装置に用いても良い。
【0120】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、信号を符
号化する際に量子化ステツプ数を記録し、当該量子化ス
テツプ数と、当該量子化ステツプ数の平均値に基づい
て、発生符号量の目標値を修正するようにしたことによ
り、量子化ステツプ数のばらつきの少ない、画質の良い
エンコードを行い得る。
【0121】また本発明によれば、符号化データを復号
化し、当該復号化データを当該符号化データのビツトレ
ートよりも低いビツトレートで再符号化して出力する際
に、符号化時に用いられた量子化ステツプ数と、当該量
子化ステツプ数の平均値に基づいて、再符号化における
発生符号量目標値を算出することにより、量子化ステツ
プ数のばらつきの少ない、画質の良いエンコードを行い
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビデオオーサリング装置を示すブ
ロツク図である。
【図2】本発明によるエンコード処理を示すフローチヤ
ートである。
【図3】GOP構造を示す略線図である。
【図4】本発明によるビツト配分計算を示すフローチヤ
ートである。
【図5】ビツト量の配分を示す略線図である。
【図6】シーンチエンジ指定を示す略線図である。
【図7】チヤプタ指定を示す略線図である。
【図8】ピクチヤターゲツトの算出を示すグラフであ
る。
【図9】VBVの計算を示す略線図である。
【図10】VBV制限を示す略線図である。
【図11】レート調整パラメータの作成を示すフローチ
ヤートである。
【図12】レート調整パラメータの計算例を示すグラフ
である。
【図13】1パス固定レートエンコーデイングによるG
OP量子化ステツプ数を示すグラフである。
【図14】2パス可変レートエンコーデイングによるG
OP量子化ステップ数を示すグラフである。
【図15】ビデオオーサリング装置を示すブロツク図で
ある。
【図16】エンコード処理を示すフローチヤートであ
る。
【図17】ビツト配分計算を示すフローチヤートであ
る。
【符号の説明】
20……スーパバイザPC、30……ネツトワーク、4
0……エンコーダコントロールPC、50……エンコー
ダ部、60……VTR、70……RAID、80……モ
ニタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部から供給される信号を符号化し符号化
    データとして出力する符号化装置における、上記符号化
    データの発生符号量を所定の発生符号量目標値に基づい
    て制御する符号化制御装置において、 上記符号化時に用いられた量子化ステツプ数を記録し、
    上記量子化ステツプ数と、上記量子化ステツプ数の平均
    値に基づいて、上記発生符号量目標値を修正することを
    特徴とする符号化制御装置。
  2. 【請求項2】上記外部から供給される信号は映像信号で
    あり、所定単位内におけるピクチヤ毎の発生符号量を基
    に上記映像信号のシーン変化を検出し、上記検出された
    シーン変化点のピクチヤがフレーム間予測符号化ピクチ
    ヤである場合は、上記シーン変化点のピクチヤをフレー
    ム内符号化ピクチヤに変更することを特徴とする請求項
    1に記載の符号化制御装置。
  3. 【請求項3】外部から供給される信号を符号化し符号化
    データとして出力する符号化装置における、上記符号化
    データの発生符号量を所定の発生符号量目標値に基づい
    て制御する符号化制御方法において、 上記符号化時に用いられた量子化ステツプ数を記録し、
    上記量子化ステツプ数と、上記量子化ステツプ数の平均
    値に基づいて、上記発生符号量目標値を修正することを
    特徴とする符号化制御方法。
  4. 【請求項4】上記外部から供給される信号は映像信号で
    あり、所定単位内におけるピクチヤ毎の発生符号量を基
    に上記映像信号のシーン変化を検出し、上記検出された
    シーン変化点のピクチヤがフレーム間予測符号化ピクチ
    ヤである場合は、上記シーン変化点のピクチヤをフレー
    ム内符号化ピクチヤに変更することを特徴とする請求項
    3に記載の符号化制御方法。
  5. 【請求項5】外部から供給される符号化データを復号化
    し、当該復号化データを上記符号化データのビツトレー
    トよりも低いビツトレートで再符号化して出力するレー
    ト変換装置における、上記再符号化における発生符号量
    を制御する符号化制御装置において、 上記外部から供給される符号化データの量子化ステツプ
    数と、上記量子化ステツプ数の平均値に基づいて、上記
    発生符号量の目標値を算出することを特徴とする符号化
    制御装置。
  6. 【請求項6】外部から供給される符号化データを復号化
    し、当該復号化データを上記符号化データのビツトレー
    トよりも低いビツトレートで再符号化して出力するレー
    ト変換方法における、上記再符号化における発生符号量
    を制御する符号化制御方法において、 上記外部から供給される符号化データの量子化ステツプ
    数と、上記量子化ステツプ数の平均値に基づいて、上記
    発生符号量の目標値を算出することを特徴とする符号化
    制御方法。
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