JPH11274959A - 移動体通信端末 - Google Patents

移動体通信端末

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JPH11274959A
JPH11274959A JP7226998A JP7226998A JPH11274959A JP H11274959 A JPH11274959 A JP H11274959A JP 7226998 A JP7226998 A JP 7226998A JP 7226998 A JP7226998 A JP 7226998A JP H11274959 A JPH11274959 A JP H11274959A
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Masahiko Watanabe
雅彦 渡辺
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Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲のアンテナ入力レベルに対して、かつ
増幅器のゲインのバラツキに影響されずに正確に出力信
号レベルを一定にし得るAGCを有する移動体通信端末
を提供すること。 【解決手段】 高周波増幅器23および減衰器24を含
む高周波ブロック43、電力増幅器33および電圧増幅
器39を有し、電力増幅器33のゲインとともに電圧増
幅器39のゲインを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信端末に係
り、特に該端末の受信回路の自動利得制御(AGC)に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は移動体通信端末、特にGSM(T
he GSM System forMobile c
ommunications)の受信回路部を示す。こ
の受信回路部は、アンテナで受信された信号をフロント
部11の高周波増幅器12で増幅した後、電力増幅器1
3で電力増幅し、しかる後復調器14で復調してベース
バンド信号を得た後、このベースバンド信号を電圧増幅
器15で電圧増幅するように構成されており、電圧増幅
器15の出力信号は図示しないA/D変換器に供給され
る。
【0003】この受信回路部において、電圧増幅器15
の出力、すなわちA/D変換器の入力では、アンテナか
らの信号入力レベルの大小に係わらず、常に信号レベル
を一定にしなければならない。そこで、自動利得制御
(AGC)が行われており、通常は、アンテナ入力レベ
ルに応じて電力増幅器13のゲインを調整することによ
り、A/D変換器入力での信号レベルを一定にしてい
る。さらに、アンテナ入力レベルがより強くなったとき
は、フロント部11の高周波増幅器12のバイアス電流
を変えて、該高周波増幅器12を減衰器として動作させ
ることによりA/D変換器入力での信号レベルを一定に
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記のよう
な従来の受信回路部では、主として電力増幅器13のゲ
イン制御によりAGCが行われているが、1つの増幅器
のゲイン制御では広範囲のアンテナ入力レベルに対して
対応できず、信号レベル(A/D変換器入力信号レベ
ル)を一定とし得るアンテナ入力レベル範囲が狭いとい
う問題点があった。また、電力増幅器13は、ゲインの
制御量が大きくなると、ゲインのバラツキも大きくなる
ので、このバラツキにより、制御量の大きい範囲でA/
D変換器入力信号レベルが一定にならないという問題点
もあった。このバラツキの問題を解決するため、補助的
な補正手段を設けることも行われているが、回路構成を
複雑にしたり、補正作業が必要になるなどの問題点があ
る。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
広範囲のアンテナ入力レベルに対して、かつ増幅器のゲ
インのバラツキに影響されずに正確に出力信号レベルを
一定にし得るAGCを有する移動体通信端末を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、アンテナで受信された信号が供給され、
アンテナ入力レベルにより所定のゲインまたはそれより
一定レベル低下したゲインに制御される第1の回路と、
この第1の回路を通して受信信号が供給され、アンテナ
入力レベルによりゲインが制御される第2の回路と、こ
の第2の回路を通して受信信号が供給され、受信信号を
復調する復調器と、この復調器からの復調信号が供給さ
れ、アンテナ入力レベルによりゲインが制御される第3
の回路とを具備することを特徴とする移動体通信端末と
する。
【0007】このような構成において、制御は一具体例
として次のようにすることができる。アンテナ入力レベ
ルを最小から最大方向に3つの範囲に分割し、第1の範
囲では、第2の回路のゲインが制御され、その際第1の
回路は所定ゲイン、第3の回路は固定ゲインに設定さ
れ、第2の範囲では、第3の回路のゲインが制御され、
その際第1の回路は所定ゲイン、第2の回路は固定ゲイ
ンに設定され、第3の範囲では、第1の回路が低下ゲイ
ンに設定され、第2の回路または第3の回路のゲインが
制御される。
【0008】制御は次のようにすることもできる。アン
テナ入力レベルを最小から最大方向に4つの範囲に分割
し、第1の範囲では、第2の回路のゲインが制御され、
その際第1の回路は所定ゲイン、第3の回路は固定ゲイ
ンに設定され、第2の範囲では、第3の回路のゲインが
制御され、その際第1の回路は所定ゲイン、第2の回路
は固定ゲインに設定され、第3の範囲では、第2の回路
のゲインが制御され、その際第1の回路は所定ゲイン、
第3の回路は固定ゲインに設定され、第4の範囲では、
第1の回路が低下ゲインに設定され、第2の回路または
第3の回路のゲインが制御される。
【0009】また、前記第1の回路、第2の回路、第3
の回路のゲイン設定は、予想される回路全体のトータル
バラツキに応じて予めCPU内の記憶部にゲイン配分の
設定値が記憶され、その設定値に基づいて行うことがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる移動体通信端末の実施の形態を詳細に説明する。図
1は本発明の実施の形態の移動体通信端末(GSM)の
受信回路部を示す。この受信回路部においては、アンテ
ナ21で受信された信号がデュプレクサ22を介して高
周波増幅器23に供給され増幅される。この高周波増幅
器23で増幅された受信信号は、CPU42からの信号
によりオン、オフ制御される減衰器(ATT)24を介
して、さらにはフィルタ25を介して、第1局部発振器
26の出力信号(第1局部発振器26の出力にはバッフ
ァ27が接続される)とともに周波数変換器28に供給
され、246MHzの中間周波数に変換される。中間周
波数に変換された受信信号は246MHzのIFフィル
タ29、中間周波増幅器30、不平衡−平衡変換器31
を順次通過する。ここで、デュプレクサ22、高周波増
幅器23、減衰器24、フィルタ25、周波数変換器2
8、IFフィルタ29、中間周波増幅器30、および不
平衡−平衡変換器31は高周波ブロック43を構成す
る。この高周波ブロック43は、通常は減衰器24がオ
フで、そのとき所定の通常ゲインで動作する。一方、C
PU42からの信号で減衰器24がオンすると、高周波
ブロック43は前記通常ゲインから20dB低下したゲ
インなる。なお、この高周波ブロック43が第1の回路
であるが、第1の回路は、高周波ブロック43内の高周
波増幅器23と減衰器24の2つ、あるいはその他の回
路を追加した複数の回路と考えることもできる。
【0011】不平衡−平衡変換器31から出力された信
号は復調部IC32の電力増幅器(第2の回路)33に
供給され、電力増幅される。電力増幅された信号は、復
調部IC32外部の第2局部発振器34からの信号とと
もに復調器35に供給され復調される。その際、第2局
部発振器34からの信号は、不平衡−平衡変換器44お
よび2分周のデバイダ45を経て復調器35に供給され
る。復調器35で入力信号が復調されると、ベースバン
ド信号を得ることができる。ベースバンド信号はドライ
バ36、ベースバンドIC37のバッファ38を経て電
圧増幅器(第3の回路)39に供給され、電圧増幅され
る。そして、電圧増幅されたベースバンド信号は11ビ
ットのA/D変換器40に供給され、A/D変換され、
その結果得られたデジタル信号はデジタルフィルタ41
を介して図示しない後段の回路に供給される。なお、G
SMにおいては、受信信号を復調すると、90°位相の
異なる2つの信号(I,Q成分)が出力される。したが
って、復調器35以降のドライバ36、バッファ38、
電圧増幅器39、A/D変換器40およびデジタルフィ
ルタ41は2つずつ設けられている。
【0012】以上の構成において、電圧増幅器39の出
力、すなわちA/D変換器40の入力では、アンテナか
らの信号入力レベルの大小に係わらず、常に信号レベル
を一定にしなければならない。高周波ブロック43にお
ける利得は、標準利得20dBに対しバラツキが+−8
dB考えられる。この高周波ブロック43がバラツいた
場合も、A/D変換器40の入力では常に信号レベルを
一定にしなければならない。そこで、自動利得制御(A
GC)が行われている。このAGCは、CPU42によ
り、アンテナ入力レベルに応じて、電力増幅器33およ
び電圧増幅器39のゲインを制御することと、高周波ブ
ロック43内の減衰器24をオン、オフ制御することに
より行われる。CPU42内にはメモリが設けられ、こ
のメモリに前記高周波ブロック43および増幅器33,
39のゲイン配分の設定値(アンテナ入力レベルに応じ
た制御データ)が記憶されている。CPU42は、レベ
ル検出部とA/D変換部などからなる通常のレベル検出
手段で検出されたアンテナ入力レベルに応じて前記設定
値で電力増幅器33、電圧増幅器39および減衰器24
を制御する。
【0013】図2は上記制御の第1の具体例を示す図で
あり、高周波ブロック43におけるゲインが通常ゲイン
として20dB(高周波ブロック43全体のトータルバ
ラツキ分考慮)あるときのゲインコントロールを示す。
なお、電圧および温度などで各ブロックの利得レベルが
変動することも考えられるが、温度や電圧を検知する手
段を設け、その変動分に応じた各増幅段ブロック毎のゲ
イン設定値をEEPROMに書き込んでおき、その変動
分に基づいて更にゲイン設定値を補正すれば、A/D変
換器入力レベルがより一定になるようにゲイン配分が可
能である。なお、図2においては、電力増幅器33のゲ
インに代えて、この電力増幅器33のゲインに対応して
増減する復調部IC32のゲインを示す。同様に、電圧
増幅器39のゲインに代えて、この電圧増幅器39のゲ
インに対応して増減するベースバンドIC37のゲイン
を示す。
【0014】図2の第1の具体例では、アンテナ入力レ
ベル(−110dBm〜−22dBm)を3つの範囲に
分割する。そして、第1の範囲(−110dBm〜−5
8dBm)では、高周波ブロック43が通常ゲインとし
て20dBあるとき、電圧増幅器39のゲインを固定し
てIC37を18dBの固定ゲインに設定し、その状態
でアンテナ入力レベル(2dBmステップ)に応じて電
力増幅器33のゲインを2dBステップで可変してIC
32のゲインを62dB〜10dBに制御する。第2の
範囲(−56dBm〜−42dBm)でも、高周波ブロ
ック43は20dBの通常ゲインがあり、電力増幅器3
3のゲインを固定してIC32のゲインを10dBの固
定ゲインに設定し、その状態でアンテナ入力レベル(2
dBmステップ)に応じて電圧増幅器39のゲインを2
dBステップで可変してIC37のゲインを16dB〜
2dBに制御する。第3の範囲(−40dBm〜−22
dBm)では、高周波ブロック43の減衰器24をオン
して高周波ブロック43を通常ゲインより20dB低く
動作させ、その状態で入力レベル−40dBm〜−38
dBm(2dBmステップ)においては電力増幅器33
を2dBステップで可変してIC32を12dB〜10
dB(電圧増幅器39すなわちIC37は18dB固
定)に制御し、入力レベル−36dBm〜−22dBm
(2dBmステップ)においては電圧増幅器39を2d
Bステップで可変してIC37を16dB〜2dB(電
力増幅器33すなわちIC32は10dB固定)に制御
する。
【0015】このような方法によれば、電力増幅器33
と電圧増幅器39の2つの増幅器を用いて−110dB
m〜−22dBmの広範囲のアンテナ入力レベル範囲に
おいてA/D変換器40の入力レベルを−10dB(図
2)の一定に制御することができる。また、図5は電力
増幅器33のゲインのバラツキを示す特性図であるが、
前述のように電圧増幅器39を併用する動作とすれば、
電力増幅器33を比較的バラツキの少ない10dBまで
の範囲で使用することが可能となるので、電力増幅器3
3のゲインのバラツキによる影響も除去することがで
き、A/D変換器40の入力レベルを一定にすることが
できる。また、補助的な補正手段(可変抵抗等)を設
け、回路全体のゲインをそれぞれの増幅器毎に前記補正
手段により調整し、バラツキ分を少なくする必要がな
く、回路構成を簡単にし得るとともに、製造作業(ゲイ
ン調整工程)も容易となる。なお、電力増幅器33を含
む復調部IC32としては型番PMB2407(シーメ
ンス製Mobile Communication I
Cs)のICが使用され、電圧増幅器39を含むベース
バンドIC37としては型番CSP1089(ルーセン
トテクノロジ−(AT&T)製GSM convers
ion signal processor)のICが
使用される。型番CSP1089のベースバンドIC3
7、すなわち電圧増幅器39はそもそもゲインのバラツ
キは少ない。一方、電力増幅器33はゲインのバラツキ
が多い。
【0016】図3は制御法の第2の具体例を示す図であ
り、高周波ブロック43におけるゲインが通常ゲイン2
0dBに対して低い方にばらついた場合に予想される最
も低いレベル(12dB)のゲインで動作したときのゲ
インコントロールを示す。なお、電圧および温度などで
各ブロックの利得レベルが変動することも考えられる
が、温度や電圧を検知する手段を設け、その変動分に応
じた各増幅段ブロック毎のゲイン設定値をEEPROM
に書き込んでおき、その変動分に基づいて更にゲイン設
定値を補正すれば、A/D変換器入力レベルがより一定
になるようにゲイン配分が可能である。なお、図3にお
いても、電力増幅器33のゲインに代えて、この電力増
幅器33のゲインに対応して増減する復調部IC32の
ゲインを示す。同様に、電圧増幅器39のゲインに代え
て、この電圧増幅器39のゲインに対応して増減するベ
ースバンドIC37のゲインを示す。
【0017】この図3の第2の具体例では、アンテナ入
力レベル(−110dBm〜−22dBm)を3つの範
囲に分割する。そして、第1の範囲(−110dBm〜
−50dBm)では、高周波ブロック43は12dBの
ゲインで動作しており、電圧増幅器39のゲインを固定
してIC37を18dBの固定ゲインに設定し、その状
態でアンテナ入力レベル(2dBステップ)に応じて電
力増幅器33のゲインを2dBステップで可変してIC
32のゲインを70dB〜10dBに制御する。第2の
範囲(−48dBm〜−42dBm)でも、高周波ブロ
ック43は12dBのゲインで動作しており、電力増幅
器33のゲインを固定してIC32を10dBの固定ゲ
インに設定し、その状態でアンテナ入力レベル(2dB
mステップ)に応じて電圧増幅器39のゲインを2dB
ステップで可変してIC37のゲインを16dB〜10
dBに制御する。第3の範囲(−40dBm〜−22d
Bm)では、高周波ブロック43の減衰器24をオンし
て高周波ブロック43を通常ゲインより20dB低く動
作させ、その状態で入力レベル−40dBm〜−30d
Bm(2dBmステップ)においては電力増幅器33を
2dBステップで可変してIC32を20dB〜10d
B(電圧増幅器39すなわちIC37は18dB固定)
に制御し、入力レベル−28dBm〜−22dBm(2
dBmステップ)においては電圧増幅器39を2dBス
テップで可変してIC37を16dB〜10dB(電力
増幅器33すなわちIC32は10dB固定)に制御す
る。この方法でも、第1の具体例と同一の効果を得るこ
とができる。
【0018】図4は制御法の第3の具体例を示す図であ
り、高周波ブロック43におけるゲインが通常ゲイン2
0dBに対して高い方にばらついた場合に予想される最
も高いレベル(28dB)のゲインで動作したときのゲ
インコントロールを示す。なお、電圧および温度などで
各ブロックの利得レベルが変動することも考えられる
が、温度や電圧を検知する手段を設け、その変動分に応
じた各増幅段ブロック毎のゲイン設定値をEEPROM
に書き込んでおき、その変動分に基づいて更にゲイン設
定値を補正すれば、A/D変換器入力レベルがより一定
になるようにゲイン配分が可能である。なお、図4にお
いても、電力増幅器33のゲインに代えて、この電力増
幅器33のゲインに対応して増減する復調部IC32の
ゲインを示す。同様に、電圧増幅器39のゲインに代え
て、この電圧増幅器39のゲインに対応して増減するベ
ースバンドIC37のゲインを示す。
【0019】この図4の第3の具体例では、アンテナ入
力レベル(−110dBm〜−22dBm)を4つの範
囲に分割する。そして、第1の範囲(−110dBm〜
−66dBm)では、高周波ブロック43は28dBの
ゲインで動作しており、電圧増幅器39のゲインを固定
してIC37を18dBの固定ゲインに設定し、その状
態でアンテナ入力レベル(2dBmステップ)に応じて
電力増幅器33のゲインを2dBステップで可変してI
C32のゲインを54dB〜10dBに制御する。第2
の範囲(−64dBm〜−48dBm)でも、高周波ブ
ロック43は28dBのゲインで動作しており、電力増
幅器33のゲインを固定してIC32を10dBの固定
ゲインに設定し、その状態でアンテナ入力レベル(2d
Bmステップ)に応じて電圧増幅器39のゲインを2d
Bステップで可変してIC37のゲインを16dB〜0
dBに制御する。第3の範囲(−46dBm〜−42d
Bm)でも、高周波ブロック43は28dBのゲインで
動作しており、電圧増幅器39のゲインを固定してIC
37を0dBの固定ゲインに設定し、その状態でアンテ
ナ入力レベル(2dBmステップ)に応じて電力増幅器
33のゲインを2dBステップで可変してIC32のゲ
インを8dB〜4dBに制御する。第4の範囲(−40
dBm〜−22dBm)では、高周波ブロック43の減
衰器24をオンして高周波ブロック43を通常ゲインよ
り20dB低く動作させ、その状態で入力レベル−40
dBm〜−28dBm(2dBmステップ)においては
電圧増幅器39を2dBステップで可変してIC37の
ゲインを12dB〜0dB(電力増幅器33すなわちI
C32は10dB固定)に制御し、入力レベル−26d
Bm〜−22dBm(2dBmステップ)においては電
力増幅器33を2dBステップで可変してIC32のゲ
インを8dB〜4dB(電圧増幅器39すなわちIC3
7は0dB固定)に制御する。
【0020】このような方法でも第1および第2の具体
例と同一の効果を得ることができる。なお、この方法
(第3の具体例)においては、電力増幅器33のゲイン
を可変してIC32の利得を10dB〜4dBに設定し
た場合、図5(電力増幅器33のゲインとそのバラツキ
量との関係を示す図)に示すように、多少ゲインのバラ
ツキが大きい範囲で動作することになるが、上記の動作
法によれば、そしてGSMの規格(アンテナ入力レベル
20dBの範囲で増幅器のバラツキを考慮すればよいと
いう規格)によれば、その部分のバラツキについては1
0dBを始点、4dBを終点としてその2つの間でバラ
ツキを考えればよく、そのように考えると、図5で最も
バラツキが大きい温度80°Cの特性においても図5に
Dで示すようにやはりバラツキは少ないので、バラツキ
の影響を除去できる。
【0021】さらに、上述した第1ないし第3の具体例
における電力増幅器33のゲイン設定は、図5に示す温
度等によってもあまりバラツキ量のない70dB〜10
dBの範囲内で殆どゲインコントロールされており、し
たがって本発明の受信回路の自動利得制御(AGC)に
おいては、広範囲のアンテナ入力レベルに対してより正
確に出力信号レベル(A/D変換器入力レベル)を一定
に得られることが裏付けられる。ここで、上記バラツキ
が許容範囲を越える場合は、バラツキの大きい設定ゲイ
ンの領域において回路全体のゲイン配分を設定し直すこ
とによって、A/D変換器入力レベルを一定にすること
ができる。
【0022】以上本発明の実施の形態(高周波ブロック
43が通常ゲインのとき、最も低いレベルのゲインのと
き、最も高いレベルのゲインのとき)を詳細に説明した
が、高周波ブロック43の1dBずつのバラツキに対し
て各増幅段ブロック毎のゲイン設定値をEEPROM等
に書込むことで、A/D変換器入力レベルがより一定に
なるようにゲイン配分ができる。しかし、上記の実施の
形態は一具体例にすぎず、受信回路部の具体的構成や具
体的制御法は種々の変更が可能である。例えば周波数に
より高周波ブロック43や電力増幅器33等のバラツキ
が大きい場合、周波数毎の回路全体のトータルバラツキ
を判別し、その判別値に基づきA/D変換器入力レベル
が一定となるようにゲインコントロール(ゲイン配分)
することにより、周波数に係わらずA/D変換器入力レ
ベルを一定に設定することができる。また、周波数毎の
回路全体のトータルバラツキの平均値を用いてゲイン配
分することも考えられる。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の移動
体通信端末によれば、複数の増幅器でゲイン制御を行う
ようにしたので、広範囲のアンテナ入力レベルに対し
て、かつ増幅器のゲインのバラツキに影響されずに正確
に出力信号レベルを一定にし得る。したがって、補助的
な補正手段を設ける必要もなく、回路構成を簡単にし得
るとともに、製造作業も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動体通信端末の実施の形態を示
す回路図。
【図2】本発明の実施の形態での制御の第1の具体例を
示す図。
【図3】本発明の実施の形態での制御の第2の具体例を
示す図。
【図4】本発明の実施の形態での制御の第3の具体例を
示す図。
【図5】本発明の実施の形態で使用した電力増幅器のゲ
インのバラツキを示す特性図。
【図6】従来の移動体通信端末の受信回路部を示す回路
図。
【符号の説明】
23 高周波増幅器 24 減衰器 33 電力増幅器 39 電圧増幅器 43 高周波ブロック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナで受信された信号が供給され、
    アンテナ入力レベルにより所定のゲインまたはそれより
    一定レベル低下したゲインに制御される第1の回路と、 この第1の回路を通して受信信号が供給され、アンテナ
    入力レベルによりゲインが制御される第2の回路と、 この第2の回路を通して受信信号が供給され、受信信号
    を復調する復調器と、この復調器からの復調信号が供給
    され、アンテナ入力レベルによりゲインが制御される第
    3の回路とを具備することを特徴とする移動体通信端
    末。
  2. 【請求項2】 アンテナ入力レベルを最小から最大方向
    に3つの範囲に分割し、 第1の範囲では、第2の回路のゲインが制御され、その
    際第1の回路は所定ゲイン、第3の回路は固定ゲインに
    設定され、 第2の範囲では、第3の回路のゲインが制御され、その
    際第1の回路は所定ゲイン、第2の回路は固定ゲインに
    設定され、 第3の範囲では、第1の回路が低下ゲインに設定され、
    第2の回路または第3の回路のゲインが制御されること
    を特徴とする請求項1記載の移動体通信端末。
  3. 【請求項3】 アンテナ入力レベルを最小から最大方向
    に4つの範囲に分割し、 第1の範囲では、第2の回路のゲインが制御され、その
    際第1の回路は所定ゲイン、第3の回路は固定ゲインに
    設定され、 第2の範囲では、第3の回路のゲインが制御され、その
    際第1の回路は所定ゲイン、第2の回路は固定ゲインに
    設定され、 第3の範囲では、第2の回路のゲインが制御され、その
    際第1の回路は所定ゲイン、第3の回路は固定ゲインに
    設定され、 第4の範囲では、第1の回路が低下ゲインに設定され、
    第2の回路または第3の回路のゲインが制御されること
    を特徴とする請求項1記載の移動体通信端末。
  4. 【請求項4】 前記第1の回路、第2の回路、第3の回
    路のゲイン設定は、予想される回路全体のトータルバラ
    ツキに応じて予めCPU内の記憶部にゲイン配分の設定
    値が記憶され、その設定値に基づいて行われることを特
    徴とする請求項1記載の移動体通信端末。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006295363A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 受信レベル測定装置

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