JPH11274258A - 電荷量測定方法およびその装置 - Google Patents

電荷量測定方法およびその装置

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JPH11274258A
JPH11274258A JP9244398A JP9244398A JPH11274258A JP H11274258 A JPH11274258 A JP H11274258A JP 9244398 A JP9244398 A JP 9244398A JP 9244398 A JP9244398 A JP 9244398A JP H11274258 A JPH11274258 A JP H11274258A
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JP
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contact
charge
measurement
semiconductor wafer
characteristic
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JP9244398A
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Hideaki Matsubara
英明 松原
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハの絶縁膜表面に帯電した電荷を
測定することができる技術を提供する。 【解決手段】 本発明の電荷量測定方法では、まず、半
導体ウエハの絶縁膜表面と第1の測定用電極とを接触さ
せない状態でC−V特性測定を行い第1の電気的特性値
を求め、次に、半導体ウエハの絶縁膜表面と第2の測定
用電極とを接触させて絶縁膜表面の電荷を除去した状態
でC−V特性測定を行い第2の電気的特性値を求める。
したがって、第1および第2の電気的特性値を用いて所
定の計算をすることにより、絶縁膜表面に帯電していた
電荷量を求めることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハの
絶縁膜表面に帯電した電荷量を測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスが完成するまでには、様
々な処理工程を経る。処理工程によっては、半導体ウエ
ハの絶縁膜表面が帯電する場合がある。例えば、UV光
を照射して半導体ウエハに付着した有機物を洗浄するU
V洗浄工程においては、半導体ウエハにUV光を照射す
ることによって絶縁膜表面に電荷が帯電することがあ
る。また、不純物イオンを注入するためのイオン注入工
程においても、絶縁膜表面に電荷が帯電することがあ
る。このように絶縁膜表面に帯電した電荷は、半導体デ
バイスの特性劣化を引き起こすため、帯電した電荷量を
評価したいという要望がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、絶縁膜表面に
帯電した電荷量は、測定が困難であるという問題があっ
た。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、半導体ウエハの
絶縁膜表面に帯電した電荷量を測定することができる技
術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の電
荷量測定方法は、測定用電極を用いて電荷量を測定する
ための電荷量測定方法であって、(a)半導体ウエハの
絶縁膜表面と第1の測定用電極とを接触させない状態で
C−V特性測定を行い、第1の電気的特性値を求める工
程と、(b)前記半導体ウエハの前記絶縁膜表面と第2
の測定用電極とを接触させた状態でC−V特性測定を行
い、第2の電気的特性値を求める工程と、(c)前記第
1と第2の電気的特性値から、前記絶縁膜表面に帯電し
ていた電荷量を求める工程と、を備えることを特徴とす
る。
【0006】この電荷量測定方法は、工程(a)におい
て半導体ウエハの絶縁膜表面が帯電した状態でC−V特
性測定して第1の電気的特性値を求めた後、工程(b)
において測定用電極と絶縁膜表面とを接触し、絶縁膜表
面の電荷を除去した状態でC−V特性測定して第2の電
気的特性値を求める。したがって、第1および第2の電
気的特性値を用いて所定の計算をすることにより、絶縁
膜表面に帯電していた電荷量を求めることが可能とな
る。
【0007】上記の電荷量測定方法において前記第1お
よび第2の電気的特性値はフラットバンド電圧であるこ
とが好ましい。
【0008】C−V特性測定により得られるフラットバ
ンド電圧は、絶縁膜表面の電荷量の影響を受けた値であ
るため、第1および第2の電気的特性値としてフラット
バンド電圧を用いれば、容易に絶縁膜表面に帯電した電
荷量を求めることができる。
【0009】本発明の電荷量測定装置は、測定用電極を
用いて電荷量を測定するための電荷量測定装置であっ
て、半導体ウエハの絶縁膜表面と第1の測定用電極とを
接触させない状態でC−V特性測定を行う非接触測定部
と、前記半導体ウエハの前記絶縁膜表面と第2の測定用
電極とを接触させた状態でC−V特性測定を行う接触測
定部と、前記非接触測定部において測定されたC−V特
性から第1の電気的特性値と、前記接触測定部において
測定されたC−V特性から第2の電気的特性値とを求
め、前記第1と第2の電気的特性値から、前記絶縁膜表
面に帯電していた電荷量を求める電荷量算出部と、を備
えることを特徴とする。
【0010】この電荷量測定装置は、半導体ウエハの絶
縁膜表面に電荷が帯電した状態でC−V特性を測定でき
る非接触測定部と、絶縁膜表面の電荷を除去してC−V
特性を測定できる接触測定部とを備えているので、絶縁
膜表面に電荷が帯電した状態での第1の電気的特性値
と、電荷を除去した状態での第2の電気的特性値を求め
ることができる。したがって、電荷量算出部において、
第1および第2の電気的特性値から絶縁膜表面に帯電し
た電荷を算出することができる。
【0011】上記の電荷量測定装置において前記第1お
よび第2の電気的特性値はフラットバンド電圧であるこ
とが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】A.装置の構成:図1は、本発明
による第1実施例としての電荷量測定装置MD1の構成
を示す説明図である。この測定装置MD1は、半導体ウ
エハのC−V特性を非接触および接触した状態で測定す
るための装置であり、図の左側に設けられている非接触
測定部10と、右側に設けられている接触測定部20
と、Z位置制御装置30と、容量測定器32と、光量測
定器34と、ホストコントローラ36と、真空ポンプ3
8と、ウエハ搬送部40とを備えている。
【0013】ウエハ搬送部40は、基台42と、Xθス
テージ44と、Xθ位置制御装置46と、Y位置制御装
置48とを備えている。半導体ウエハ100は、Xθス
テージ44上に載置された状態で、真空ポンプ38によ
って吸着されて固定される。Xθ位置制御装置46は、
Xθステージ44のX方向の移動と、ステージ中央を中
心とした回転とを制御する。また、Y位置制御装置48
は、Xθステージ44のY方向の移動を制御する。Xθ
位置制御装置46は、非接触測定部10および接触測定
部20のそれぞれにおいて、半導体ウエハ100上の測
定点を位置決めする役割を有しており、一方、Y位置制
御装置48は、半導体ウエハ100を非接触測定部10
と接触測定部20との間で搬送する役割を有している。
なお、真空ポンプ38とXθステージ44との間はフレ
キシブルホース39で接続されており、Xθステージ4
4が移動しても半導体ウエハ100はステージ上に真空
吸着された状態に保たれる。
【0014】非接触測定部10は、ステッピングモータ
11と、ステッピングモータ11の下部に設置された圧
電アクチュエータ12と、圧電アクチュエータ12のさ
らに下部に設置された架台13とを備えている。架台1
3の底面にはプリズム14が設置されている。架台13
の一方の斜面にはGaAlAsレーザなどの発光素子1
5が固定され、他方の斜面には受光素子16が固定され
ている。
【0015】プリズム14の底面14aは、半導体ウエ
ハ100を載置するXθステージ44の表面(XY平面
と平行な平面)と平行に設置されている。プリズム14
の底面14aには、リング状の非接触測定用電極201
が形成されている。また、プリズム14の下方には、ギ
ャップdairを介して半導体ウエハ100が金属製のX
θステージ44上に保持されており、半導体ウエハ10
0の表面100aがプリズム14の底面14aとほぼ平
行になるように設定されている。なお、非接触測定用電
極201が本発明における第1の測定用電極に相当す
る。
【0016】この非接触測定部10では、本出願人によ
り開示された特開平4−132236号公報に詳述され
ているように、プリズム14の底面14aで全反射され
るレーザ光のトンネル効果を利用することによって、半
導体ウエハ100と非接触測定用電極201との間のギ
ャップdairの値を測定する。このギャップdairは、非
接触測定用電極201と半導体ウエハ100との間の静
電容量を決定するために用いられる。非接触測定部10
は、図1に示すような非接触状態でC−V特性測定を実
行する。
【0017】接触測定部20は、液体金属ディスペンサ
22と、接触プローブ24とを備えている。液体金属デ
ィスペンサ22は、その下方にウエハが搬送されるとウ
エハ表面100aに液体金属を滴下する。液体金属とし
ては、InGaやHgなどの種々の物質を用いることが
できる。接触プローブ24は、ウエハ表面100a上に
滴下された液体金属と電気的に接触した状態で、C−V
特性を測定する。すなわち、この接触プローブ24は接
触測定時に用いられる第2の測定用電極に相当する。
【0018】ステッピングモータ11および圧電アクチ
ュエータ12には、Z位置制御装置30が接続されてい
る。ステッピングモータ11と圧電アクチュエータ12
は、Z位置制御装置30から入力される信号に応じて架
台13をz方向(鉛直方向)に移動させ、これにより、
非接触測定用電極201とウエハ表面100aとのギャ
ップdairを調整する。ステッピングモータ11は比較
的大きな距離の移動(粗動)に用いられ、圧電アクチュ
エータ12は、比較的小さな距離の移動(微動)に用い
られる。
【0019】受光素子16には光量測定器34が接続さ
れており、また、非接触測定用電極201と金属製のX
θステージ44には容量測定器32がそれぞれ接続され
ている。容量測定器32は、非接触測定用電極201と
Xθステージ44との間の合成容量Cを測定するための
機器である。
【0020】Z位置制御装置30、容量測定器32、光
量測定器34、Xθ位置制御装置46、Y位置制御装置
48、液体金属ディスペンサ22および接触プローブ2
4は、ホストコントローラ36に接続されており、この
ホストコントローラ36によって測定装置MD1全体の
制御や、得られたデータの処理が行なわれる。また、ホ
ストコントローラ36の内部に備えられた電荷量算出部
50は、半導体ウエハ100の絶縁膜表面に帯電した電
荷量を算出する機能を有する。なお、ホストコントロー
ラ36としては、例えばパーソナルコンピュータが用い
られる。
【0021】B.半導体ウエハの表面近傍に存在する電
荷:図2は、半導体ウエハ100の表面近傍に存在する
種々の電荷を示す説明図である。図2(a)は、非接触
測定用電極201を半導体ウエハ100の上方に保持し
た状態において半導体ウエハ100の表面近傍に存在す
る電荷を示している。図2(b)は、液体金属を介し
て、接触プローブ24と半導体ウエハ100とを電気的
に接触させた状態において半導体ウエハ100の表面近
傍に存在する電荷を示している。なお、半導体ウエハ1
00の半導体基板101の上には酸化膜102が形成さ
れている。
【0022】図2(a)に示す非接触状態では、半導体
基板101と酸化膜102との界面には界面準位に起因
する界面電荷Qitが存在し、酸化膜102中には固定電
荷Qfが存在している。また、酸化膜102表面には、
酸化膜表面電荷Qsが存在している。この酸化膜表面電
荷Qsは、例えばUV洗浄時のUV光(波長172n
m)照射により発生したものである。
【0023】図2(b)に示す接触状態では、酸化膜1
02表面に存在していた酸化膜表面電荷Qsは、液体金
属を介して接触プローブ24により除去(放電)され
る。したがって、半導体ウエハ100の表面近傍に存在
する電荷は、界面電荷Qitと、固定電荷Qfのみであ
る。
【0024】本実施例では、以下に説明するように、こ
のような非接触状態と接触状態とにおいてC−V特性測
定をそれぞれ行い、これらの2つのC−V特性測定結果
から酸化膜表面電荷Qsを決定する。
【0025】C.電荷測定方法:図3は、酸化膜表面電
荷Qsの測定手順を示すフローチャートである。ステッ
プS1においては、非接触測定部10(図1)におい
て、半導体ウエハ100の表面100a上の所望の測定
点について非接触でC−V特性を測定する。このときの
C−V特性測定の測定結果は、図2(a)に示したよう
に、3種類の電荷Qit,Qf,Qsによる影響を含んだ測
定結果となる。なお、測定結果については後述する。
【0026】次に、ステップS2(図3)においては、
半導体ウエハ100を接触測定部20の下方に移動させ
てステップS1で測定した測定点と同じ点について、接
触C−V特性を測定する。このときのC−V特性測定の
測定結果は、図2(b)に示したように酸化膜表面電荷
Qsによる影響を含まない測定結果となる。
【0027】ステップS3では、ステップS1で測定し
た非接触C−V特性測定結果、およびステップS2で測
定した接触C−V特性測定結果から酸化膜102表面に
帯電した電荷量Qsを求める。
【0028】図4は、n型半導体ウエハの非接触C−V
特性測定によって得られる非接触特性曲線CV1と、接
触C−V特性測定によって得られる接触特性曲線CV2
とを示すグラフである。図4から、接触特性曲線CV2
は、非接触特性曲線CV1から負電圧側にシフトしてい
ることが分かる。
【0029】ところで、一般にMIS(Metal Insulato
r Semiconductor )構造に関するC−V曲線の形状から
は、フラットバンド電圧Vfbと呼ばれる特定の電圧が決
定される。フラットバンド電圧Vfbは、良く知られてい
るように、C−V曲線上において、予め計算されたフラ
ットバンド容量Cfbに対応する電圧である。C−V曲線
が図4のようにシフトすると、フラットバンド電圧Vfb
もこれに応じてシフトする。
【0030】図4に示す非接触特性曲線CV1から接触
特性曲線CV2へのシフトは、酸化膜表面電荷Qsの差
に起因するものである。すなわち、非接触特性曲線CV
1のフラットバンド電圧Vfb1は、電荷Qit,Qf,Qs
のすべての電荷の影響を含んだ値であるのに対して、接
触特性曲線CV2のフラットバンド電圧Vfb2は、酸化
膜表面電荷Qsを除いた電荷Qit,Qfの影響を含んだ値
である。したがってこの2つの特性曲線CV1,CV2
のフラットバンド電圧Vfb1,Vfb2を用いて解析するこ
とにより、酸化膜表面電荷Qsを求めることができる。
【0031】図5は、半導体ウエハ100の表面付近の
電荷の分布を示す説明図である。図5(a−1)は、半
導体ウエハ100と非接触測定用電極201との位置関
係を示しており、図5(a−2)は、このときの半導体
ウエハ100の表面付近の電荷分布を示している。図5
(b−1)は、半導体ウエハ100と接触プローブ24
との位置関係を示しており、図5(b−2)は、このと
きの半導体ウエハ100の表面付近の電荷分布を示して
いる。なお、図5(a−1),(b−1)では、酸化膜
102の厚みをdoxとし、半導体ウエハ100の表面1
00aと非接触測定用電極201との間隔をdairとし
て示している。また、半導体基板101と酸化膜102
との界面を、Z軸の原点としている。
【0032】図5(a−2)に示す非接触状態では、酸
化膜102表面には酸化膜表面電荷Qsが局在し、半導
体基板101と酸化膜102との界面には界面電荷Qit
が局在する。また、酸化膜102中には破線の分布で表
される固定電荷Qfが存在すると仮定している。図5
(b−2)に示す接触状態では、酸化膜102表面に局
在していた電荷Qsが除去されており、界面電荷Qit
と、固定電荷Qfについては図5(a−2)と同じであ
る。
【0033】図5(a−2)において、ギャップdair
はεox・dairの厚みの酸化膜とみなすことができるの
で、図5(a−1)の構造は(dox+εox・dair)の
厚みの酸化膜(誘電率εo・εox)を有するキャパシタ
と考えることができる。したがって、半導体基板101
と酸化膜102との界面から非接触測定用電極201ま
でに存在するすべての電荷の空間電荷密度をρ1(Z)
で表すと、この状態でのフラットバンド電圧Vfb1は、
次の式(1)で与えられる。
【0034】
【数1】
【0035】式(1)の右辺第1項のΦms1は、非接触
測定用電極201と半導体基板101との仕事関数の差
である。第2項は、半導体基板101と酸化膜102と
の界面から非接触測定用電極201までに存在する空間
電荷密度ρ1(Z)によるフラットバンド電圧のΦms1か
らのシフト量を示している。なお、ε0は真空誘電率、
εoxは酸化膜102の比誘電率を示している。
【0036】また、図5(b−2)の半導体基板101
と酸化膜102との界面から接触プローブ24までに存
在するすべての電荷の電荷密度分布をρ2(Z)で表す
と、この状態でのフラットバンド電圧Vfb2は、次の式
(2)で与えられる。
【0037】
【数2】
【0038】式(2)の右辺第1項のΦms2は、接触プ
ローブ24と半導体基板101の仕事関数の差である。
また、第2項は、空間電荷密度ρ2(Z)とによるフラ
ットバンド電圧のΦms2からのシフト量を示している。
【0039】ここで、図5に示す酸化膜102中の固定
電荷Qfは、半導体基板101と酸化膜102との界面
付近に分布すると考えられる。したがって、図5(a−
2)の非接触状態では、z=0に固定電荷Qf、界面電
荷Qitが局在し、z=doxに酸化膜表面電荷Qsが局在
するとみなすことができる。また、図5(b−2)の接
触状態では、z=0にのみ固定電荷Qf、界面電荷Qit
が局在するとみなすことができる。このとき式(1),
式(2)は、それぞれ式(3),式(4)となる。
【0040】
【数3】
【0041】
【数4】
【0042】電荷Qs,Qf,Qit以外の値は既知である
ため、式(3),式(4)の2式を解いて(Qf+Qi
t)を消去すれば、酸化膜表面電荷Qsを求めることがで
きる。すなわち、酸化膜表面電荷Qsは式(5)のよう
に表される。
【0043】
【数5】
【0044】したがって、式(5)を用いれば、非接触
C−V測定によるフラットバンド電圧Vfb1と接触C−
V特性によるフラットバンド電圧Vfb2から酸化膜10
2表面に帯電した電荷量を求めることができる。
【0045】図6は、ステップS3(図3)で得られた
酸化膜表面電荷密度Ns(=Qs/q)とUV照射時間と
の関係を示すグラフである。このグラフは、2つのフラ
ットバンド電圧から式(5)を用いた計算により得られ
たものである。なお、電荷量の計算は、ホストコントロ
ーラ36の電荷量算出部50(図1)によって行われ
る。
【0046】図6(a)は、100nmの酸化膜を有す
るn型SiウエハにUV光(波長172nm)を照射し
たときの酸化膜表面電荷密度Nsを示している。図6
(b)は、100nmの酸化膜を有するp型Siウエハ
にUV光を照射したときの酸化膜表面電荷密度Nsを示
している。なお、図中、酸化膜表面電荷密度Nsは、単
位面積あたりの電荷数(個数)を示しており、縦軸の値
がプラスの場合は単位面積あたりの正電荷の個数、マイ
ナスの場合は単位面積あたりの負電荷の個数を示してい
る。したがって、図6(a),(b)より、30〜90
秒のUV光照射によって、n型半導体ウエハでは負電荷
が酸化膜表面に帯電し、p型半導体ウエハでは正電荷が
酸化膜表面に帯電していることが分かる。
【0047】以上、説明したように、非接触C−V特性
を測定した後に、同じ測定点について接触C−V特性を
測定することにより、双方のフラットバンド電圧Vfb
1,Vfb2を求めることができる。したがって、この2つ
のフラットバンド電圧Vfb1,Vfb2を用いて所定の計算
をすれば、酸化膜表面に帯電した電荷量を求めることが
可能となる。
【0048】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0049】(1)本実施例においては、接触C−V特
性測定時には、酸化膜表面に滴下された液体金属と接触
プローブ24とを接触させることにより測定している
が、電極201を酸化膜表面に直接接触させてもよい。
こうしても、接触C−V特性を測定することができるの
で、酸化膜表面に帯電した電荷を求めることができる。
この場合には、電極201が本発明における第1および
第2の測定用電極に相当する。
【0050】(2)本実施例においては、半導体ウエハ
の表面に帯電した電荷量を求めるためにフラットバンド
電圧を利用しているが、C−V特性曲線から得られる他
の電気特性値を利用してもよい。すなわち、C−V特性
曲線は、半導体ウエハの表面近傍に存在する電荷によっ
てその特性が変化するため他の電気特性値を用いても半
導体ウエハ表面に帯電した電荷量を求めることができ
る。他の電気特性値としては、例えば、半導体基板の表
面においてフェルミ準位と真性フェルミ準位とが一致す
るミッドギャップ電圧などを用いてもよい。
【0051】(3)本実施例においては、半導体ウエハ
の絶縁膜が酸化膜の場合について述べたが、絶縁膜は窒
化膜などでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例としての電荷量測定装
置MD1の構成を示す説明図。
【図2】半導体ウエハ100の表面近傍に存在する種々
の電荷を示す説明図。
【図3】酸化膜表面電荷Qsの測定手順を示すフローチ
ャート。
【図4】n型半導体ウエハの非接触C−V特性測定によ
って得られる非接触特性曲線CV1と、接触C−V特性
測定によって得られる接触特性曲線CV2とを示すグラ
フ。
【図5】半導体ウエハ100の表面付近の電荷の分布を
示す説明図。
【図6】ステップS3(図3)で得られた酸化膜表面電
荷密度NsとUV照射時間との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
10…非接触測定部 11…ステッピングモータ 12…圧電アクチュエータ 13…架台 14…プリズム 14a…プリズム底面 15…発光素子 16…受光素子 20…接触測定部 22…液体金属ディスペンサ 24…接触プローブ 30…Z位置制御装置 32…容量測定器 34…光量測定器 36…ホストコントローラ 38…真空ポンプ 39…フレキシブルホース 40…ウエハ搬送部 42…基台 44…Xθステージ 46…Xθ位置制御装置 48…Y位置制御装置 50…電荷量算出部 100…半導体ウエハ 100a…半導体ウエハの表面 101…半導体基板 102…酸化膜 201…非接触測定用電極 dair…ギャップ dox…酸化膜の厚み Vfb1,Vfb2…フラットバンド電圧 MD1…電荷量測定装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用電極を用いて電荷量を測定するた
    めの電荷量測定方法であって、(a)半導体ウエハの絶
    縁膜表面と第1の測定用電極とを接触させない状態でC
    −V特性測定を行い、第1の電気的特性値を求める工程
    と、(b)前記半導体ウエハの前記絶縁膜表面と第2の
    測定用電極とを接触させた状態でC−V特性測定を行
    い、第2の電気的特性値を求める工程と、(c)前記第
    1と第2の電気的特性値から、前記絶縁膜表面に帯電し
    ていた電荷量を求める工程と、を備えることを特徴とす
    る電荷量測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電荷量測定方法であっ
    て、 前記第1および第2の電気的特性値はフラットバンド電
    圧である、電荷量測定方法。
  3. 【請求項3】 測定用電極を用いて電荷量を測定するた
    めの電荷量測定装置であって、 半導体ウエハの絶縁膜表面と第1の測定用電極とを接触
    させない状態でC−V特性測定を行う非接触測定部と、 前記半導体ウエハの前記絶縁膜表面と第2の測定用電極
    とを接触させた状態でC−V特性測定を行う接触測定部
    と、 前記非接触測定部において測定されたC−V特性から第
    1の電気的特性値と、前記接触測定部において測定され
    たC−V特性から第2の電気的特性値とを求め、前記第
    1と第2の電気的特性値から、前記絶縁膜表面に帯電し
    ていた電荷量を求める電荷量算出部と、を備えることを
    特徴とする電荷量測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電荷量測定装置であっ
    て、 前記第1および第2の電気的特性値はフラットバンド電
    圧である、電荷量測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106981438A (zh) * 2017-03-25 2017-07-25 江阴新顺微电子有限公司 铟镓合金作为代汞物在氧化层固定电荷测试中的方法
CN110108771A (zh) * 2019-05-13 2019-08-09 北京镓族科技有限公司 液态镓或液态镓基合金作为电极材料的方法和用途

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