JPH11273616A - 三次元四重極型質量分析装置 - Google Patents

三次元四重極型質量分析装置

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JPH11273616A
JPH11273616A JP10076966A JP7696698A JPH11273616A JP H11273616 A JPH11273616 A JP H11273616A JP 10076966 A JP10076966 A JP 10076966A JP 7696698 A JP7696698 A JP 7696698A JP H11273616 A JPH11273616 A JP H11273616A
Authority
JP
Japan
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electron
end cap
trap space
filament
scattered light
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Pending
Application number
JP10076966A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Nakagawa
勝博 中川
Fumihiko Nakajima
文彦 中島
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的はフィラメントから発生する散乱
光をトラップ空間への入射口を出射口と同軸上に配置せ
ず斜め入射させることにより、出射口から該散乱光がイ
オンと一緒に出射することを防止する手段を提供するこ
とにある。 【解決手段】フィラメントから発生する光と熱電子を分
離し熱電子のみを偏向してトラップ空間に導入させ、出
射口からの通過光を検知することを防止する手段を有す
ることにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元四重極型質量
分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の三次元四重極型質量分析装置(以
下、3DQ)は図2のようにフィラメントと該フィラメ
ントから発生される電子軌道と該電子の入射口と向かい
あったイオンの出射口とが同軸上に配置されていた。該
出射口から出射後のイオンをイオン−電子変換して直接
検出するか、後段加速装置を配置して再加速してイオン
−電子変換またはイオン−光変換してより高感度に検出
していた。
【0003】しかし、電子のトラップ空間への入射口と
イオンの出射口が同軸上にあるためにフィラメントから
発生する散乱光がイオンの出射口からイオン軌道上を通
り検出器に検出されバックグランドとなりS/N比を低
下させていた。
【0004】また検出器の前段に偏向電極または後段加
速装置を配置し出射後のイオンを偏向させて検出させる
場合も同様にイオンは偏向されるが光は偏向されること
なく検出器に検出されS/N比を低下させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術はフィラ
メントから電子とともに発生される散乱光を光電子増倍
管または二次電子増倍管で検知することにより生じるバ
ックグランドノイズの増加によるS/N比の低下を防止
することについて考慮されていなかった。
【0006】本発明の目的は、フィラメントから発生す
る散乱光をトラップ空間に入射する前に偏向しトラップ
空間に電子のみを入射させる。またはトラップ空間への
入射口を出射口と同軸上に配置せず斜め入射させること
により、出射口から該散乱光がイオンと一緒に出射する
ことを防ぎ光電子増倍管または二次電子増倍管などの検
出器で検知することを防止する手段を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は3DQを構成する向かい合った2枚のエンド
キャップ電極のうちフィラメントから発生する電子を入
射させる入射口を持つ電極の前段に電子のみを偏向させ
光を入射させないオフアクシスエレクトロンガイドを設
けることで入射口と同軸上に位置するイオンの出射口か
ら散乱光を通過させずに検出器でイオンとともに検出さ
せることを防止し、高S/N比のスペクトルを得ること
ができる。
【0008】また、従来、フィラメント,入射口,出射
口は同軸上に配置されているが、入射口を中心点から数
度から数十度角度を持った位置に配置するとともにフィ
ラメントも該入射口の延長線上に位置させる。
【0009】こうして入射口から導入されたフィラメン
トの散乱光がイオンの出射口から通過して来ない配置と
し高S/N比のスペクトルを得ることができる。
【0010】本発明の3DQは図1および図2に示す動
作をする。図1は電子を発生するフィラメントと、該フ
ィラメントから発生する電子および散乱光のうち散乱光
は直進させ該電子のみを偏向させるオフアクシスエレク
トロンガイドと、放物曲面を向かい合わせた2枚のエン
ドキャップ電極と該エンドキャップ電極に挟まれ両エン
ドキャップから等間隔に位置する1枚のリング電極で作
られたトラップ空間と、該フィラメントから発生された
電子と試料分子と衝突させることで生成したイオンをト
ラップ空間内に閉じ込め、質量分離後に出射口より出射
させ検出する検出器から構成されている。
【0011】その動作を以下で説明する。フィラメント
から発生された電子および散乱光のうち電子のみがオフ
アクシスエレクトロンガイドにより偏向され散乱光は直
進しエンドキャップ電極の底面に衝突する。該オフアク
シスエレクトロンガイドにより偏向された電子のみがエ
ンドキャップ電極の入射口から導入され試料分子と衝突
することでイオンが生成する。
【0012】生成されたイオンは該トラップ空間に印加
された交流電界により閉じ込められ、質量分離した後に
質量ごとに順次出射する。
【0013】該出射されたイオンはフィラメントから発
生する散乱光を除去され、二次電子増倍管または光電子
増倍管で検出される。したがって、散乱光の検出を防止
することで散乱光によるバックグランドノイズを除去し
S/N比の高いスペクトルを得ることができる。
【0014】また図2は電子を発生させるフィラメント
と、放物曲面を向かい合わせた2枚のエンドキャップ電
極と該エンドキャップから等間隔の中間点に配置された
リング電極からなるトラップ空間と、該フィラメントか
ら発生された電子と試料分子とを衝突させることで生成
したイオンを閉じ込め、質量分離後に出射し検出する検
出器で構成されている。
【0015】該電子を入射する側のエンドキャップ電極
はフィラメントから発生された電子をトラップ空間に斜
め入射する入射口を持ち、出射側のエンドキャップ電極
の出射口は該入射口とは同軸上に位置せずに該軸とは数
十度の角度を持つ。
【0016】その動作を以下で説明する。出射側のエン
ドキャップ電極の出射口と同軸上に位置しないフィラメ
ントから発生された電子および散乱光は、2枚のエンド
キャップ電極とリング電極で作られるトラップ空間に入
射する。該トラップ空間の中心点に向かって出射口と数
十度の角度をもって斜め入射する入射口から入射した電
子は試料分子と衝突しイオンを生成する。
【0017】該生成イオンはトラップ空間に印加された
交流電界により一定時間閉じ込められた後、質量分離し
出射される。該出射されたイオンを検出器で検出する。
その際、該電子とともにフィラメントから発生する散乱
光もトラップ空間に導入される。
【0018】しかし、電子とともに入射した散乱光は出
射口が同軸上にないため放物曲面に衝突し出射口からは
通過して来ないので検出器に到達せずバックグランドの
発生を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1に
より説明する。
【0020】試料を分離するカラム1とカラムから流出
した試料をイオン化するために電子を発生させるフィラ
メント3と該フィラメントから発生する電子および散乱
光のうち電子のみを偏向させトラップ空間に導入するオ
フアクシスエレクトロンガイド2と電子を試料分子に衝
突させることによりイオン化し、イオンを蓄積する三次
元四重極電界を形成する上・下のエンドキャップ電極
4,5とエンドキャップ電極から等間隔で挟まれたリン
グ電極6と三次元四重極電界内に蓄積されたイオンを質
量分散した後に検出する検出器8から構成されている。
【0021】次に本発明の実施例の動作を図1によって
説明する。
【0022】カラム1から分離された試料は放物曲面を
持った上・下のエンドキャップ電極4,5とリング電極
6に挟まれたトラップ空間に導入される。一方、フィラ
メント3から発せられた電子および散乱光のうち散乱光
は直進し入射側エンドキャップ電極4の底面に衝突さ
せ、電子のみをオフアクシスエレクトロンガイド2によ
り偏向させトラップ空間に導入される。ここで該試料分
子7と電子を衝突させることでイオン化し、一定時間蓄
積した後、質量分散させ検出器8へ検出される。本実施
例によれば、フィラメントから発生される電子と散乱光
のうち電子のみをトラップ空間に導入しイオン化を行う
ことができる。該散乱光をオフアクシスエレクトロンガ
イドで除去することでトラップ空間に導入されることを
防止し、生成したイオンとともに出射口から出射される
ことを防止し検出器で検出されることでバックグランド
の発生によるS/N比の低下を防止することができる。
したがって、より高感度なスペクトルを得ることができ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によればフィラメントから発生さ
れる電子と散乱光のうち電子のみをトラップ空間に導入
しイオン化を行うことができる。該散乱光をオフアクシ
スエレクトロンガイドで除去することでトラップ空間に
導入されることを防止し、生成したイオンとともに出射
口から出射されることを防止し検出器で検出されること
でバックグランドの発生によりS/N比の低下を防止す
ることができる。したがって、より高感度なスペクトル
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である質量分析装置の説明
図。
【図2】図1の動作を説明する説明図。
【符号の説明】
1…カラム、2…オフアクシスエレクトロンガイド、3
…フィラメント、4…入射側エンドキャップ電極、5…
出射側エンドキャップ電極、6…リング電極、7…試料
分子M、8…検出器、9…変換電極、10…主高周波電
源、11…四重極型補助交流電圧電源。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】向かい合った放物曲面を持つ2枚のエンド
    キャップ電極と上記エンドキャップ電極と等間隔に挟ま
    れた位置に取り付けられたリング電極の3枚の電極に囲
    まれたトラップ空間と、前記トラップ空間内にイオンを
    生成するための電子を導入するフィラメントと、前記電
    極に交流電圧を印加して前記トラップ空間内にイオンを
    捕獲する電圧印加手段と、前記捕獲したイオンを質量分
    離する分離手段と、前記分離されたイオンを電子の入射
    口と同軸上でトラップ空間の中心点を点対称に位置する
    出射口から出射し、検出する検出器から成る三次元四重
    極型質量分析装置において、該フィラメントから発生す
    る光と熱電子を分離し熱電子のみを偏向してトラップ空
    間に導入させ、出射口からの通過光を検知することを防
    止する手段を有することを特徴とする三次元四重極型質
    量分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の三次元四重極型質量分析装
    置において、電子をイオントラップ空間へ斜め入射させ
    る手段を設け、入射口と出射口を同軸上に配置させない
    手段を有することを特徴とする三次元四重極型質量分析
    装置。
JP10076966A 1998-03-25 1998-03-25 三次元四重極型質量分析装置 Pending JPH11273616A (ja)

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