JPH11272814A - 無線通信方式および無線式情報記憶媒体 - Google Patents

無線通信方式および無線式情報記憶媒体

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JPH11272814A
JPH11272814A JP10071695A JP7169598A JPH11272814A JP H11272814 A JPH11272814 A JP H11272814A JP 10071695 A JP10071695 A JP 10071695A JP 7169598 A JP7169598 A JP 7169598A JP H11272814 A JPH11272814 A JP H11272814A
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JP10071695A
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Seiji Oura
聖二 大浦
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無線式情報記憶媒体から同一量の返信データを
応答する場合、その応答時間を短くすることができる無
線通信方式を提供する。 【解決手段】無線カードリーダライタ200 と無線カード
100 との間で無線によるデータの送受信を行う無線通信
方式において、無線カードリーダライタ200 から無線カ
ード100 に対して搬送波周波数fR/W でデータを送信
し、無線カード100において、無線カードリーダライタ2
00 から送信されるデータを受信して、上記搬送波周波
数fR/W よりも高い搬送波周波数fcを生成し、この生
成した搬送波周波数fcで上記受信したデータに対する
返信データを無線カードリーダライタ200 に対して送信
し、無線カードリーダライタ200 において、無線カード
100 から送信された返信データを受信して、上記搬送波
周波数fcからクロック信号を抽出し、この抽出したク
ロック信号に基づき上記受信した返信データを処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれが無線通
信機能を有する無線式情報記憶媒体処理装置(無線カー
ドリーダライタ)と無線式情報記憶媒体(無線カード)
との間で無線によるデータの送受信を行なう無線通信方
式および無線式情報記憶媒体に関する。
【0002】また、本発明は、無線通信機能を有する無
線式情報記憶媒体処理装置(無線カードリーダライタ)
との間で無線によるデータの送受信を行なう無線式情報
記憶媒体(無線カード)に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、無線式情報記憶媒体としての無線
カードを用いた非接触通信方式による認証が行なわれて
いる。これは、非接触IDカードが代表的なもので、非
接触IDカードに対してデータと電力を送る無線カード
リーダライタと、電源を内蔵しない非接触IDカード
(以後、無線カードと称する)とから構成される。この
システムの動作の流れは以下の通りである。
【0004】(1)データの読出しの場合 無線カードリーダライタは、データ読出しコマンドデー
タを生成し、そのコマンドデータを任意にビットコーデ
ィング後、任意に変調し、信号増幅を行なって、送信ア
ンテナで信号を空間へ放射する。無線カードリーダライ
タは、読出しコマンドデータの送出後、さらに、無線カ
ードが応答するに充分な時間だけ搬送波を送出し、これ
によって無線カードへ電力を供給するとともに、カード
動作に必要なクロック信号を供給する。
【0005】一方、通信可能領域にカードが存在する場
合、無線カードは、送受信アンテナで信号を受信して、
復調、デコードし、データの解読を行なう。受信データ
が読出しコマンドであると解釈されると、無線カード
は、データをメモリから読出し、読出したデータを任意
にビットコーディングした後、任意に変調し、信号増幅
を行って、送受信アンテナで信号を空間へ放射する。
【0006】この間、無線カードは、無線カードリーダ
ライタからの搬送波を受信しており、搬送波からカード
動作に要する電力、および、クロック信号を生成する。
無線カードが放射した信号を無線カードリーダライタが
受信し、データ処理を行なう。この場合、無線カードが
無線カードリーダライタに対して応答するために使用す
る搬送波周波数は、無線カードリーダライタから無線カ
ードに対して使用する搬送波周波数と比べ、1/2ある
いは、1/4が選ばれている。
【0007】(2)データの書込みの場合 無線カードリーダライタは、データ書込みコマンドデー
タ、および、書込みデータを生成し、それらの各データ
を任意にビットコーディングした後、任意に変調し、信
号増幅を行なって、送信アンテナで信号を空間へ反射す
る。無線カードリーダライタは、前出のデータを送出
後、さらに、無線カードが書込み処理の状態を無線カー
ドリーダライタに応答するに充分な時間だけ搬送波を送
出し、これによって無線カードへ電力を供給するととも
に、カード動作に必要なクロック信号を供給する。
【0008】一方、通信可能領域に無線カードが存在す
る場合、無線カードは、送受信アンテナで信号を受信し
て、復調、デコードし、データの解読を行なう。受信デ
ータが書込みコマンドデータであると解釈されると、無
線カードは、このコマンドデータに続いて送られてくる
書込みデータをメモリに書込む。
【0009】書込み終了後、受信データが正常であり、
書込みも正常終了した場合、この旨を無線カードリーダ
ライタに報告する。すなわち、正常終了を意味するデー
タを任意にビットコーディングした後、任意に変調し、
信号増幅を行なって、送受信アンテナで信号を空間へ放
射する。
【0010】この間、無線カードは、無線カードリーダ
ライタからの搬送波を受信しており、搬送波からカード
動作に要する電力、および、クロック信号を生成する。
無線カードが放射した信号を無線カードリーダライタが
受信し、データ処理を行なう。受信データが異常などの
場合は、異常終了を意味するデータを無線カードリーダ
ライタに通知する。
【0011】ここでも、無線カードが無線カードリーダ
ライタに対して応答するために使用する搬送波周波数
は、無線カードリーダライタから無線カードに対して使
用する搬送波周波数と比べ、1/2あるいは、1/4が
選ばれている。
【0012】このように、読出しの場合も、書込みの場
合も、無線カードが無線カードリーダライタに対して応
答する場合の搬送波周波数は、無線カードリーダライタ
の無線カードに対して送信する搬送波周波数と比べると
低く、無線カードリーダライタの搬送波周波数の1/
2、あるいは、1/4が無線カードの応答用搬送波周波
数に選ばれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来方式によると、無線カードの搬送波周波数が低い
ため、データの読出し容量が大となるにしたがい、読出
しに必要な時間が増加するという問題がある。
【0014】そこで、本発明は、無線式情報記憶媒体か
ら同一量の返信データを応答する場合、その応答速度を
短くすることができ、さらに、1ビット当たりの搬送波
数を減少させることにより、それに反比例して伝送速度
を更に高くすることが可能となる無線通信方式および無
線式情報記憶媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の無線通信方式
は、それぞれが無線通信機能を有する無線式情報記憶媒
体処理装置と無線式情報記憶媒体との間で無線によるデ
ータの送受信を行なう無線通信方式であって、前記無線
式情報記憶媒体処理装置から前記無線式情報記憶媒体に
対して搬送波周波数fR/W でデータを送信し、前記無線
式情報記憶媒体において、前記無線式情報記憶媒体処理
装置から送信されるデータを受信して、前記搬送波周波
数fR/W よりも高い搬送波周波数fcを生成し、この生
成した搬送波周波数fcで前記受信したデータに対する
返信データを前記無線式情報記憶媒体処理装置に対して
送信し、前記無線式情報記憶媒体処理装置において、前
記無線式情報記憶媒体から送信された返信データを受信
することを特徴とする。
【0016】また、本発明の無線通信方式は、無線式情
報記憶媒体処理装置で受信した無線式情報記憶媒体から
送信された返信データの処理を行なう場合、その基本と
なるクロック信号を無線式情報記憶媒体の搬送波周波数
fcから抽出することを特徴とする。
【0017】また、本発明の無線通信方式は、無線式情
報記憶媒体は、無線式情報記憶媒体処理装置との間で送
受信を行なうための送受信アンテナを有し、この送受信
アンテナの同調周波数を無線式情報記憶媒体処理装置の
搬送波周波数fR/W と同じ周波数にすることを特徴とす
る。
【0018】また、本発明の無線通信方式は、それぞれ
が無線通信機能を有する無線式情報記憶媒体処理装置と
無線式情報記憶媒体との間で無線によるデータの送受信
を行なう無線通信方式であって、無線式情報記憶媒体処
理装置から無線式情報記憶媒体に対して搬送波周波数f
R/W でデータを送信し、無線式情報記憶媒体において、
無線式情報記憶媒体処理装置から送信されるデータを受
信して、搬送波周波数fR/W よりも高く、かつ、搬送波
周波数fR/W のN(2以上の自然数)倍の周波数(N・
fR/W )と等しくならない搬送波周波数fcを生成し、
この生成した搬送波周波数fcで受信したデータに対す
る返信データを無線式情報記憶媒体処理装置に対して送
信し、無線式情報記憶媒体処理装置において、無線式情
報記憶媒体から送信された返信データを受信することを
特徴とする。
【0019】また、本発明の無線通信方式は、無線式情
報記憶媒体において搬送波周波数fcで返信データを送
信する際、1ビット当たりの搬送波数を減少させること
により、返信データの送信速度を増加させるようにした
ことを特徴とする。
【0020】また、本発明の無線通信方式は、それぞれ
が無線通信機能を有する無線カードリーダライタと無線
カードとの間で無線によるデータの送受信を行なう無線
通信方式であって、前記無線カードリーダライタから前
記無線カードに対して搬送波周波数fR/W でデータを送
信し、前記無線カードにおいて、前記無線カードリーダ
ライタから送信されるデータを受信して、前記搬送波周
波数fR/W よりも高い搬送波周波数fcを生成し、この
生成した搬送波周波数fcで前記受信したデータに対す
る返信データを前記無線カードリーダライタに対して送
信し、前記無線カードリーダライタにおいて、前記無線
カードから送信された返信データを受信して、前記搬送
波周波数fcからクロック信号を抽出し、この抽出した
クロック信号に基づき前記受信した返信データを処理す
ることを特徴とする。
【0021】また、本発明の無線式情報記憶媒体は、所
定の第1の搬送波周波数を有する搬送波を受信して、こ
の受信した搬送波からデータを復調するとともに内部回
路の電源電圧を得る無線式情報記憶媒体であって、搬送
波を受信する受信手段と、この受信手段で受信された搬
送波を整流して前記内部回路の電源電圧を得る電圧供給
手段と、前記受信手段で受信された搬送波からデータを
復調する復調手段と、前記受信手段で受信された第1の
搬送波周波数よりも高い第2の搬送波周波数を生成する
周波数生成手段と、この周波数生成手段で生成された第
2の搬送波周波数で前記復調手段にて復調されたデータ
に対する返信データを送信する送信手段とを具備してい
る。
【0022】また、本発明の無線式情報記憶媒体は、前
記周波数生成手段は、前記第1の搬送波周波数よりも高
く、かつ、前記第1の搬送波周波数のN(2以上の自然
数)倍の周波数と等しくならない前記第2の搬送波周波
数を生成する手段を有することを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の無線式情報記憶媒体は、
前記送信手段は、前記第2の搬送波周波数で返信データ
を送信する際、1ビット当たりの搬送波数を減少させる
ことにより返信データの送信速度を増加させる手段を有
することを特徴とする。
【0024】本発明によれば、無線式情報記憶媒体から
の応答に使用する搬送波周波数を無線式情報記憶媒体処
理装置の送信に使用する搬送波周波数に比べ高くするた
め、1ビットあたりの搬送波数を一定にした場合、無線
式情報記憶媒体の応答伝送速度を高くすることが可能で
ある。したがって、無線式情報記憶媒体から同一量の返
信データを応答する場合、その応答時間が短くなる。さ
らに、1ビットあたりの搬送波数を減少させることによ
り、それに反比例して伝送速度を更に高くすることが可
能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る無線
通信方式が適用される無線カードシステムの構成を示す
ものである、この無線カードシステムは、大別すると、
無線式情報記憶媒体としての携帯可能な無線通信機能を
有する無電池式の無線カード100と、無線式情報記憶
媒体処理装置としての無線通信機能を有する無線カード
リーダライタ200とに分けられる。
【0026】無線カード100は、無線カードリーダラ
イタ200からのコマンドの解読、データの書込み、更
新、読出し、送信などを行なうもので、受信手段として
の送受信アンテナ101、同調回路102、整流回路1
03、電源供給手段としての電源回路104、A/D変
換回路105、クロック抽出回路106、復調手段とし
ての復調回路107、周波数生成手段としてのクロック
生成回路108、コマンド解析回路109、メモリ11
0、ビットコーディング回路111、変調回路112な
どによって構成されている。
【0027】無線カードリーダライタ200は、無線カ
ード100への読出し、書込みコマンドの送信、読出し
データの処理、書込みデータの送信、電力波の送信など
を行なうもので、発振回路201、キーボード202、
I/F(インタフェース)回路203、ホストコンピュ
ータ(上位装置)204、コマンド生成回路205、ビ
ットコーディング回路206、搬送波生成回路207、
変調回路208、送信ドライバ回路209、同調回路2
10、送信アンテナ211、受信アンテナ212、同調
回路213、増幅回路214、クロック抽出回路21
5、A/D変換回路216、復調回路217、データ処
理回路218、書込みデータ生成回路219などによっ
て構成されている。
【0028】以下、無線カード100からのデータ読出
しの場合と、無線カード100へのデータ書込みの場合
について、その各動作を説明する。 (1)無線カード100からのデータ読出しの場合 無線カードリーダライタ200内の回路動作に必要なク
ロック信号は発振回路201で生成し、それぞれの回路
に必要な周波数に分周して供給される。
【0029】カードデータ読出しを行なう操作は、無線
カードリーダライタ200が、無線カードリーダライタ
200と接続したホストコンピュータ204からの読出
し実行コマンド、および、読出すメモリの先頭アドレス
をI/F回路203を介して受信するか、あるいは、無
線カードリーダライタ200のキーボード202によっ
て読出すメモリの先頭アドレスを入力し、読出し操作開
始ボタンを押下することによって開始する。
【0030】この操作後、コマンド生成回路205で読
出しコマンドを生成する。読出しコマンドは任意に決定
することが可能であり、無線カードリーダライタ200
と無線カード100との間で、そのコードを取り決め
る。
【0031】次に、この読出しコマンド、および、読出
すメモリの先頭アドレスをビットコーディング回路20
6で任意にビットコーディングする。ここで、ビットコ
ーディングした信号と、搬送波生成回路207で生成し
た搬送波とを変調回路208で変調する。搬送波は搬送
波生成回路207で生成するが、発振回路201で生成
することも可能である。変調回路208で生成した送信
波を送信ドライバ回路209で電力増幅し、同調回路2
10と送信アンテナ211とを介して、送信アンテナ2
11で空間に放射する。
【0032】以上の信号の流れを波形によって説明す
る。図2がその流れである。ここでは、読出しコマンド
として“31”を割り当て、ビットコーディング方式を
差動符号化、搬送波周波数を160KHz、通信速度を
20Kbps、変調方式をBPSK(2相位相シフトキ
ーイング)とした例であり、読出しコマンドは前述した
ように任意に定めることができる。
【0033】まず、読出しコマンド“31”をシリアル
データとして生成し、差動符号化を行なう。差動符号化
は、被符号化データの次のビットが“1”である場合
に、符号化データの位相を反転させる手法である。
【0034】次に、この符号化データで搬送波をBPS
K変調する。図に示すように、搬送波周波数と通信速度
との関係から、1ビット当たり8クロックの搬送波とな
り、符号化データの反転位置において搬送波の位相も反
転する。この信号を送信ドライバ回路209で電力増幅
し、送信アンテナ211で空間に放射する。
【0035】一方、無線カード100は、この放射信号
を受信するが、無線カード100の内部動作に必要なク
ロック信号を安定して発生するためにある時間を要す
る。したがって、無線カード100は、信号の受信初期
段階においては無変調波を受信することが望ましい。前
述した方法によると、シリアル通信において送信データ
がない場合、通常“1”レベルであるが、これを差動符
号化すると“1010…”の繰り返しとなり、1ビット
ごとに位相が反転する信号が放射される。この場合、コ
マンドあるいはデータをあらかじめ反転することで、送
信データがない場合に無変調波を送信することが可能と
なる。この流れを図3に示す。このデータを無線カード
100で受信した場合、復調後のデータを反転する必要
がある。
【0036】説明の図を図1に戻す。こうして読出しコ
マンド、および、読出すメモリの先頭アドレスを無線カ
ードリーダライタ200の送信アンテナ211から放射
し、さらに、無線カード100からのカード信号返信終
了まで無変調波、すなわち、送信データなしを送信す
る。この無変調波送信により、無線カード100は、内
部動作に必要な電力とクロック信号を得る。
【0037】無線カード100は、送受信アンテナ10
1で無線カードリーダライタ200の送信アンテナ21
1から放射された送信信号を受信する。送受信アンテナ
101と同調回路102とによって共振回路を構成し、
その共振周波数を送信アンテナ211から放射される信
号の周波数とする。
【0038】受信信号は、整流回路103で整流し、電
源回路104で平滑することにより安定化電源を生成
し、各回路へ電源を供給する。また、受信信号は、A/
D変換回路105で2値化され、復調回路107へ送ら
れる。さらに、受信信号は、同時にクロック抽出回路1
06に送られ、ここでクロック成分が抽出される。抽出
されたクロック信号は、クロック生成回路108で波形
成形、および、てい倍、分周され、各回路で必要な動作
クロックが生成される。
【0039】復調回路107では、2値化した受信信号
とクロック生成回路108で生成したクロック信号とを
用いてBPSK復調を行なう。たとえば、復調方法とし
ては、受信信号を1ビット分ディレイしたものと、受信
中の信号とを排他的論理和することにより可能である。
こうして復調したデータをコマンド解析回路109で解
析し、読出しあるいは書込みの別を判断する。
【0040】ここで、復調について図4を用いて説明す
る。受信したアナログ信号を増幅し、A/D変換するこ
とによって2値化する。この信号が図4(a)の受信信
号である。ここでは、簡略化し、2値化信号までは記載
していないが、この信号の高レベルと低レベルはそれぞ
れ位相が180°異なる。次に、この信号を1ビット遅
延させたものが(b)である。さらに、(a)と(b)
との排他的論理和によって(c)の信号が得られ、この
信号を反転することで(d)を得、これがカード受信デ
ータ、すなわち、無線カードリーダライタ200の送信
データとなる。
【0041】この例は、データ“31”を無線カードリ
ーダライタ200から反転して送信した場合で、無線カ
ード200で“31”が復調されていることがわかる。
ここで、このデータを読出しと解釈し、さらに、読出す
データの先頭アドレスを認識すると、メモリ110内の
指定された先頭アドレスのデータを読出し、ビットコー
ディング回路111でビットコーディングする。ここで
は、メモリ110を数ブロックに分割し、それぞれのブ
ロックごとにデータの読出しを想定したため、アドレス
といった概念を入れたが、メモリ110の全てについて
データの読出しを行なう場合は不要である。
【0042】データの読出しにおいては、その速度を無
線カードリーダライタ200からの通信速度よりも高速
にする。ビットコーディング回路111の速度も同様で
あり、無線カード100からのデータ返信速度を高速化
する。たとえば、2倍の通信速度にする場合、データの
読出しを2倍にし、ビットコーディング後、2倍の周波
数の搬送波を用いて変調回路112で変調する。
【0043】変調方法は、無線カードリーダライタ20
0の場合と同様にBPSKとする。この方法では、1ビ
ット当たりの搬送波数が無線カードリーダライタ200
からの送信信号の場合と同一となる。なお、搬送波はク
ロック生成回路108で生成する。
【0044】同様にすることで、3倍の周波数の搬送波
により3倍の通信速度で、4倍の周波数の搬送波により
4倍の通信速度でカードデータを返信することが可能で
ある。さらに、1ビット当たりの搬送波クロック数を1
/2にすると、それぞれにおいてさらに2倍の通信速度
が得られる。
【0045】通常、無線カードリーダライタ200の送
信信号には搬送波周波数以外の高調波成分が含まれ、無
線カードリーダライタ200の受信アンテナ212に混
入し、不要なノイズ源となる。したがって、カードデー
タの返信に使用する搬送波周波数をこの周波数に選択す
ると、著しく受信特性が劣化する。
【0046】前述では、通信速度の高速化の概念を説明
したが、カードデータの返信に使用する搬送波周波数を
fc、無線カードリーダライタ200の搬送波周波数を
fW/R とした場合、 fc>fW/R かつ、 fc≠N・fW/R (Nは2以上
の自然数) が成立する搬送波周波数fcを選択する。
【0047】こうして、変調回路112で変調した信号
は、送受信アンテナ101に供給され、空間へ放射され
る。無線カードリーダライタ200は、この信号を受信
アンテナ212で受信し、増幅回路214で復調に必要
なレベルまで信号の増幅を行なう。なお、受信アンテナ
212は同調回路213に接続され、無線カード100
からの応答信号周波数と共振点を等しくする。増幅され
た受信信号は、クロック抽出回路215、および、A/
D変換回路216に供給される。
【0048】その後、復調回路217にて復調する。復
調方法は、無線カード100内で無線カードリーダライ
タ200からの信号を復調した方法と同一である。これ
で無線カード100からのデータ読出しが可能となり、
読出したデータはデータ処理回路218によって必要な
処理が行なわれる。たとえば、データの照合、あるい
は、ホストコンピュータ204へのカードデータ送信な
どである。 (2)無線カード100へのデータ書込みの場合 無線カードリーダライタ200内の回路動作に必要なク
ロック信号は発振回路201で生成し、それぞれの回路
に必要な周波数に分周して供給されることは、カードデ
ータ読出しの場合と同様である。
【0049】カードデータ書込みを行なう操作は、無線
カードリーダライタ200が、無線カードリーダライタ
200と接続したホストコンピュータ204からの書込
み実行コマンド、および、書込みデータをI/F回路2
03を介して受信するか、あるいは、無線カードリーダ
ライタ200のキーボード202であらかじめ書込みデ
ータを作成後、書込み操作開始ボタンを押下することに
よって開始する。
【0050】この操作後、コマンド生成回路205で書
込みコマンドを生成する。書込みコマンドは任意に決定
することが可能であり、無線カードリーダライタ200
と無線カード100との間で、そのコードを取り決め
る。
【0051】次に、この書込みコマンドをコーディン
グ、変調するが、これらの処理は読出しの場合と同様で
あるため、説明を省略する。異なる点は、書込みコマン
ドに続いて書込みデータアドレス、書込みデータが付加
されている点であるが、コーディングおよび変調方法に
ついては変わらない。なお、書込みデータは、書込みデ
ータ生成回路219によって生成される。
【0052】無線カードリーダライタ200の送信アン
テナ211から書込みコマンドおよび書込みデータが放
射されると、無線カード100は、送受信アンテナ10
1でその信号を受信する。ここでも、受信信号の復調方
法に関しては、カードデータ読出しの場合と同様である
ため、説明は省略する。異なる点は、データの構成であ
り、書込みコマンド、書込みみデータアドレス、書込み
データとなる。
【0053】受信データ復調後、コマンドをデータ書込
みと解釈すると、データの書込みアドレスを先頭番地と
して書込みデータをメモリ110に書込む。ここでは、
メモリ110を数ブロックに分割し、それぞれのブロッ
クごとにデータの書込みを想定したため、アドレスとい
った概念を入れたが、メモリ110の全てについてデー
タの書込みを行なう場合は不要である。
【0054】データの書込みが正常に終了すると、その
旨を無線カードリーダライタ200に通知する。すなわ
ち、正常終了を意味するデータは任意に取り決め、カー
ドデータ読込み時に無線カード100からのデータを応
答する場合の手順で変調、および、放射する。
【0055】無線カードリーダライタ200は、正常終
了データを無線カード100から受信し、カードデータ
書込みを終了する。また、書込み失敗の場合は、無線カ
ード100から書込み失敗を意味するデータを無線カー
ドリーダライタ200に送信し、必要に応じて再送信を
要求するか、あるいは、書込み動作を終了する。
【0056】次に、無線カード100における搬送波の
生成方法について、図5を用いて説明する。送受信アン
テナ101で無線カードリーダライタ200からの搬送
波を受信し、その搬送波を用いてPLL回路11で逓倍
し、周波数が2n1×fR/W (=f1)のクロック信号を
生成する。ここに、n1は整数である。次に、この逓倍
したクロック信号f1 を次の分周回路12で分周す
る。まず、f1 /2n2に分周したクロック信号f2 は、
カード内部動作に必要なクロック信号としてデータの復
調などに用いる。ここに、n2は整数である。
【0057】さらに、分周回路12では、f1 /n3 な
るクロック信号、すなわち、無線カードリーダライタ2
00からの搬送波周波数fR/W を、2n1×n3 倍したク
ロック信号fcも生成する。ここに、n3 は整数であ
り、fc>fR/W とし、さらに、fc≠N・fR/W (N
は2以上の自然数)なる関係が成立するよう分周する。
このクロック信号fcは、無線カード100からデータ
を返信する場合の搬送波周波数として用いる。
【0058】分周回路12の構成例として、たとえば、
図6に示す回路が考えられる。分周回路12は、逓倍後
のクロック信号f1 を、シンクロナス・プリセッタブル
・バイナリ・カウンタ21に入力するとともに、これと
同時にバイナリカウンタ22にも入力する。シンクロナ
ス・プリセッタブル・バイナリ・カウンタ21で分周比
n3 を前記の条件で設定し、カード返信搬送波fcを得
る。1回路で分周が不足の場合は、必要に応じてカウン
タの段数を追加する。
【0059】また、周波数f1 から周波数f2 を得るに
は、図6のように、n2個の1/2バイナリカウンタを
縦続接続することで可能である。実際の回路では、1/
16分周器、1/256分周器などの組合わせで構成す
る。
【0060】以上説明したように、上記実施の形態によ
れば、無線カードからの応答に使用する搬送波周波数を
無線カードリーダライタの送信に使用する搬送波周波数
に比べて高くするため、1ビット当たりの搬送波数を一
定にした場合、無線カードの応答伝送速度を高くするこ
とが可能である。したがって、同一量のカードデータを
応答する場合、応答時間が短くなる。さらに、1ビット
当たりの搬送波数を減少させることにより、それに反比
例して伝送速度を更に高くすることが可能である。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、無
線式情報記憶媒体から同一量の返信データを応答する場
合、その応答時間を短くすることができ、さらに、1ビ
ット当たりの搬送波数を減少させることにより、それに
反比例して伝送速度を更に高くすることが可能となる無
線通信方式および無線式情報記憶媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線通信方式が適用
される無線カードシステムの構成を示すブロック図。
【図2】読出し時の信号の流れを示す波形図。
【図3】送信データの反転を説明するための信号波形
図。
【図4】受信信号の復調を説明するための信号波形図。
【図5】無線カードにおける搬送波の生成方法について
説明するブロック図。
【図6】図5における分周回路の構成例を示すブロック
図。
【符号の説明】
100……無線カード(無線式情報記憶媒体)、101
……送受信アンテナ、102……同調回路、103……
整流回路、104……電源回路、105……A/D変換
回路、106……クロック抽出回路、107……復調回
路、108……クロック生成回路、109……コマンド
解析回路、110……メモリ、111……ビットコーデ
ィング回路、112……変調回路、200……無線カー
ドリーダライタ(無線式情報記憶媒体処理装置)、20
1……発振回路、202……キーボード、203……I
/F(インタフェース)、204……ホストコンピュー
タ(上位装置)、205……コマンド生成回路、206
……ビットコーディング回路、207……搬送波生成回
路、208……変調回路、209……送信ドライバ回
路、210……同調回路、211……送信アンテナ、2
12……受信アンテナ、213……同調回路、214…
…増幅回路、215……クロック抽出回路、216……
A/D変換回路、217……復調回路、218……デー
タ処理回路。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが無線通信機能を有する無線式
    情報記憶媒体処理装置と無線式情報記憶媒体との間で無
    線によるデータの送受信を行なう無線通信方式であっ
    て、 前記無線式情報記憶媒体処理装置から前記無線式情報記
    憶媒体に対して搬送波周波数fR/W でデータを送信し、 前記無線式情報記憶媒体において、前記無線式情報記憶
    媒体処理装置から送信されるデータを受信して、前記搬
    送波周波数fR/W よりも高い搬送波周波数fcを生成
    し、この生成した搬送波周波数fcで前記受信したデー
    タに対する返信データを前記無線式情報記憶媒体処理装
    置に対して送信し、 前記無線式情報記憶媒体処理装置において、前記無線式
    情報記憶媒体から送信された返信データを受信する、 ことを特徴とする無線通信方式。
  2. 【請求項2】 前記無線式情報記憶媒体処理装置で受信
    した前記無線式情報記憶媒体から送信された返信データ
    の処理を行なう場合、その基本となるクロック信号を前
    記無線式情報記憶媒体の搬送波周波数fcから抽出する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信方式。
  3. 【請求項3】 前記無線式情報記憶媒体は、前記無線式
    情報記憶媒体処理装置との間で送受信を行なうための送
    受信アンテナを有し、この送受信アンテナの同調周波数
    を前記無線式情報記憶媒体処理装置の搬送波周波数fR/
    W と同じ周波数にすることを特徴とする請求項1記載の
    無線通信方式。
  4. 【請求項4】 それぞれが無線通信機能を有する無線式
    情報記憶媒体処理装置と無線式情報記憶媒体との間で無
    線によるデータの送受信を行なう無線通信方式であっ
    て、 前記無線式情報記憶媒体処理装置から前記無線式情報記
    憶媒体に対して搬送波周波数fR/W でデータを送信し、 前記無線式情報記憶媒体において、前記無線式情報記憶
    媒体処理装置から送信されるデータを受信して、前記搬
    送波周波数fR/W よりも高く、かつ、前記搬送波周波数
    fR/W のN(2以上の自然数)倍の周波数(N・fR/W
    )と等しくならない搬送波周波数fcを生成し、この
    生成した搬送波周波数fcで前記受信したデータに対す
    る返信データを前記無線式情報記憶媒体処理装置に対し
    て送信し、 前記無線式情報記憶媒体処理装置において、前記無線式
    情報記憶媒体から送信された返信データを受信する、 ことを特徴とする無線通信方式。
  5. 【請求項5】 前記無線式情報記憶媒体において搬送波
    周波数fcで返信データを送信する際、1ビット当たり
    の搬送波数を減少させることにより、返信データの送信
    速度を増加させるようにしたことを特徴とする請求項1
    または4記載の無線通信方式。
  6. 【請求項6】 それぞれが無線通信機能を有する無線カ
    ードリーダライタと無線カードとの間で無線によるデー
    タの送受信を行なう無線通信方式であって、 前記無線カードリーダライタから前記無線カードに対し
    て搬送波周波数fR/Wでデータを送信し、 前記無線カードにおいて、前記無線カードリーダライタ
    から送信されるデータを受信して、前記搬送波周波数f
    R/W よりも高い搬送波周波数fcを生成し、この生成し
    た搬送波周波数fcで前記受信したデータに対する返信
    データを前記無線カードリーダライタに対して送信し、 前記無線カードリーダライタにおいて、前記無線カード
    から送信された返信データを受信して、前記搬送波周波
    数fcからクロック信号を抽出し、この抽出したクロッ
    ク信号に基づき前記受信した返信データを処理する、 ことを特徴とする無線通信方式。
  7. 【請求項7】 所定の第1の搬送波周波数を有する搬送
    波を受信して、この受信した搬送波からデータを復調す
    るとともに内部回路の電源電圧を得る無線式情報記憶媒
    体であって、 搬送波を受信する受信手段と、 この受信手段で受信された搬送波を整流して前記内部回
    路の電源電圧を得る電圧供給手段と、 前記受信手段で受信された搬送波からデータを復調する
    復調手段と、 前記受信手段で受信された第1の搬送波周波数よりも高
    い第2の搬送波周波数を生成する周波数生成手段と、 この周波数生成手段で生成された第2の搬送波周波数で
    前記復調手段にて復調されたデータに対する返信データ
    を送信する送信手段と、 を具備したことを特徴とする無線式情報記憶媒体。
  8. 【請求項8】 前記周波数生成手段は、前記第1の搬送
    波周波数よりも高く、かつ、前記第1の搬送波周波数の
    N(2以上の自然数)倍の周波数と等しくならない前記
    第2の搬送波周波数を生成する手段を有することを特徴
    とする請求項7記載の無線式情報記憶媒体。
  9. 【請求項9】 前記送信手段は、前記第2の搬送波周波
    数で返信データを送信する際、1ビット当たりの搬送波
    数を減少させることにより返信データの送信速度を増加
    させる手段を有することを特徴とする請求項7記載の無
    線式情報記憶媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006016401A1 (ja) * 2004-08-10 2006-02-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 通信システム、リーダライタ装置及びrf−idタグ
JP2007179527A (ja) * 2005-11-29 2007-07-12 Canon Inc 電子システム、電子装置及びユニット
JP2007524934A (ja) * 2003-12-18 2007-08-30 アルティエレ・コーポレーション 低電力無線表示タグのシステムと方法
JP2010118051A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Ncr Corp プロセッサをrfidタグに結合するためのデバイスおよび方法

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