JPH11271142A - 強誘電体薄膜材料、その製造方法およびそれを用いた赤外線検出素子 - Google Patents
強誘電体薄膜材料、その製造方法およびそれを用いた赤外線検出素子Info
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- JPH11271142A JPH11271142A JP10072586A JP7258698A JPH11271142A JP H11271142 A JPH11271142 A JP H11271142A JP 10072586 A JP10072586 A JP 10072586A JP 7258698 A JP7258698 A JP 7258698A JP H11271142 A JPH11271142 A JP H11271142A
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Abstract
子を実現することができる強誘電体薄膜およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 Laで置換されたSBN(Sr0.48Ba
0.51La0.01Nb2 O6:SBLN)の配向性の高い薄
膜が、パルスレーザ堆積法によって、温度600℃およ
び圧力13Paの条件で、Pt/Ti/SiO2 /Si
(100)基板上に反復可能に作製された。この配向
は、堆積中に使用されるガス雰囲気によって、周囲N2
Oガスがc軸配向に有利であって、O2 ガスが(31
1)配向に有利であるように制御される。
Description
aX LaY Nb2 O6 の組成を有する強誘電体薄膜材
料、その製造方法およびその強誘電体薄膜材料を用い
て、対象物体から放出される赤外線強度を検出する赤外
線検出素子に関する。
体や人体からは、波長10μm付近の赤外線(熱線)が
輻射されており、これを計測することにより、それらの
存在や温度の情報が非接触で得られ、自動扉、侵入警戒
器、電子レンジの調理モニタ、科学計測等のさまざまな
応用がなされている。
イスは赤外センサであり、量子型赤外センサと熱型赤外
センサの2種類に大きく分けられる。
力に優れているが、冷却が必要なため装置が大型になる
といった点で実用性に問題があるが、熱型赤外センサ
は、感度が量子型赤外センサよりは少し劣るものの室温
動作が可能であるというメリットがあり、実用性に富ん
でいる。
果を用いるもの、抵抗ボロメータ、誘電ボロメータ、サ
ーモパイル、ゴーレイセル等、数多くのものが提案され
ている。たとえば、焦電効果を用いた赤外線イメージセ
ンサが、Proc.8thIEEE Int.Sym
p.Appl.Ferroelectronics(1
992)pp.1−10(「PYROELECTRIC
IMAGING」Bemard M.Kulwick
i et.al.)に開示されている。
を検知する誘電ボロメータは、他のセンサより感度が高
く、チョッパが必要ない等の優れた特徴を有しており実
用的見地から期待されている。
て、物体や風景の温度分布を非接触で得られる赤外線イ
メージセンサ(サーモグラフィー)への応用が期待され
る。
強誘電体材料の背景技術]上記赤外線イメージセンサ等
に用いられる赤外検出素子を高性能化するためには、こ
の赤外線検出素子を構成する材料の検知感度が大きいこ
とが必要である。
E:pyroelectric)ボロメータを赤外線センサとする場
合、室温付近でその焦電係数が大きなことが必要であ
り、上記のような誘電ボロメータ(DB:Dielectric B
olometer)では室温付近での誘電率の温度変化が大きい
ことが必要である。
群に、正方晶系タングステンブロンズ構造を有する強誘
電SBN(strontium barium niobate, Sr1-x Bax
Nb 2 O6 、ただし、0.25≦x≦0.75)結晶が
ある。
優れた強誘電特性を示して最も高い焦電係数を有し、そ
のキュリー温度(Tc)は、Sr/Nb比を制御するこ
とによって、60℃から250℃まで連続的に変更する
ことが可能である。
す。すなわち、強誘電相転移が、Tcに近い比較的広い
温度範囲内で、非常に高くかつ鋭い誘電ピークを有して
発生する。
ルチドメイン構造は、減極のメカニズムによって、分極
方向が逆にされる傾向があるために、その焦電特性を劣
化させる。
ーパントすることは、この減極を防止し、シングルドメ
インのミクロ構造を安定化して無秩序化を防ぎ、それに
より、焦電性能を向上させることが、J.Appl.P
hys.40(12),pp.4699−4713(1
969)(「Electrical Properti
es of Sr1-x Bax Nb2 O6 with s
pecial reference to pyroe
lectric detection」)に報告されて
いる。
に示すような分極および誘電率の双方の温度依存性を、
熱型赤外線センサに使用することができる。前者の効果
は、従来の焦電(PE)ボロメータに関し、後者は、誘
電ボロメータ(DB)に関する。
相転移温度(Tc)を測定温度範囲近くにし、誘電率の
温度変化率を大きくしなければならない。
c値は約125℃であって、これは、SBNを、0.5
%La2 O3 で置換することによって、60℃にまで下
げることが可能である。
レメントを含まないため、非常に安定である。レーザア
ブレーション方法によって、SBNの薄膜を、ターゲッ
トに完璧に等しい化学量論で容易に成長することが可能
であることが、Mat.Res.Soc.Symp.P
roc.Vol.243,pp.557−562(19
92)(「Strontium barium nio
bate thinfilms prepared b
y pulsed laser depositio
n」)に報告されている。
配列し、高密度に集積化することで赤外線イメージセン
サとすることを考えると、誘電体セラミックとシリコン
FET(電界効果型トランジスタ)等のスイッチング素
子とのアレイを同一の半導体基板上に形成することが必
要となる。このことは、スイッチング素子等の形成プロ
セスと赤外線検出素子形成プロセスとの整合性、たとえ
ば、半導体基板上に形成された金属電極上へ誘電体セラ
ミックをその特性を劣化させることなく低温で形成する
ことが必要となることを意味する。
検出素子として用いる場合、強誘電体薄膜からなるキャ
パシタの疲労特性も問題となる。
ZTと呼ぶ)の薄膜材料では、このパルス電圧を印加す
るストレス試験では、その寿命が約106 サイクルであ
ることが、J.Appl.Phys.74(5),1
September 1993pp.3373−338
2(「Enhanced Electrical Pr
operties of ferroelectlic
Pb(Zr0.5 Ti 0.5 )O3 thin film
s with low−energy oxygen
ion assistance」)に開示されている。
ためになされたものであって、その目的は、室温付近で
検知感度の高い赤外線検出素子に適した強誘電体薄膜お
よびその製造方法を提供することである。
ージセンサの形成プロセスに整合性の良い強誘電体薄膜
の製造方法を提供することである。
検知感度の高く、かつ、赤外線2次元イメージセンサへ
の集積化が容易な赤外線検出素子を提供することであ
る。
薄膜の製造方法は、Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2O
6 の組成を有する強誘電体薄膜材料の製造方法であっ
て、Sr、Ba、Nb、Laを含むターゲットにエキシ
マレーザをパルス照射し、ターゲット表面でアブレーシ
ョンを起こし表面から離脱した原子、分子、イオン等
を、エキシマレーザ光により酸素ラジカルを生成する雰
囲気ガス中において、ターゲットに対向して配置された
基板上に強誘電体薄膜材料を堆積する。
は、請求項1記載の強誘電体薄膜の製造方法において、
雰囲気ガスはN2 Oガスである。
(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の組成を有する強誘電
体薄膜材料であって、Sr、Ba、Nb、Laを含むタ
ーゲットにエキシマレーザをパルス照射し、エキシマレ
ーザ光により酸素ラジカルを生成する雰囲気ガス中にお
いて、ターゲットに対向して配置された基板上に堆積さ
れ、La組成が3%以下である。
項3記載の強誘電体薄膜材料おいて、雰囲気ガスはN2
Oガスである、請求項3記載の強誘電体薄膜材料。
に形成される赤外線検出素子であって、赤外線を吸収す
ることによる温度変化に応じて静電容量値が変化する赤
外線検出容量手段を備え、赤外線検出容量手段は、互い
に対向する上部電極および下部電極と、上部電極および
下部電極に挟まれる強誘電体薄膜とを含み、強誘電体薄
膜は、Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の組成を有
する強誘電体薄膜材料であって、Sr、Ba、Nb、L
aを含むターゲットにエキシマレーザをパルス照射し、
ターゲット表面でアブレーションを起こし表面から離脱
した原子、分子、イオン等が、エキシマレーザ光により
酸素ラジカルを生成する雰囲気ガス中において、ターゲ
ットに対向して配置された基板上に堆積され、赤外線検
出容量手段の静電容量値の変化を検出することにより赤
外線を検知する。
に形成される赤外線検出素子であって、赤外線を吸収す
ることにより焦電電流を生成する赤外線検出手段を備
え、赤外線検出手段は、互いに対向する上部電極および
下部電極と、上部電極および下部電極に挟まれる強誘電
体薄膜とを含み、強誘電体薄膜は、Sr(1-X-Y) BaX
LaY Nb2 O6 の組成を有する強誘電体薄膜材料であ
って、Sr、Ba、Nb、Laを含むターゲットにエキ
シマレーザをパルス照射し、エキシマレーザ光により酸
素ラジカルを生成する雰囲気ガス中において、ターゲッ
トに対向して配置された基板上に堆積され、赤外線検出
手段からの焦電電流を検出することにより赤外線を検知
する。
5または6記載の赤外線検出素子の構成において、雰囲
気ガスはN2 Oガスである。
7記載の赤外線検出素子の構成において、強誘電体薄膜
のLa組成が3%以下である。
形成]以下では、Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6
強誘電体薄膜(以下、SBLN膜と呼ぶ)(特に、Sr
0.48Ba0.51La0.01Nb2 O6 膜)の作製について説
明する。
N粉末ターゲットを作製して、Pt/Ti/SiO2 /
Si(100)基板上に、パルスレーザアブレーション
堆積方法によって薄膜の成長を行う。
SrCO3 ,BaCO3 ,La2 O3 およびNb2 O5
粉末(純度99.5%以上)の細かく粉砕された混合物
をペレット形に加圧成形することによって作製する。
量は、0.48:0.51:0.01:2の割合となる
ように制御する。これは、(Sr0.48Ba0.51L
a0.01)Nb2 O6 (SBLN)の名目上の組成に合わ
せたものである。
るために、ペレットは空気中で、800℃で2時間およ
び1150℃で2時間、連続して焼結する。
ンにより以下の手順で行う。基板をまずプレチャンバ内
にセットし、その後、分子ポンプを使用して高いバック
グラウンド圧力(<2×10-8Torr)に予め排気さ
れた主チャンバ内に移動する。
3nmの波長(λ)を有し、10ショット/秒の反復速
度で動作するArFエキシマレーザを用いることが可能
である。ここで、エキシマレーザからのレーザ光を3つ
の鏡によって反射させて、入射角45°でターゲット表
面に焦点を定めて、ターゲット材料を蒸発させる。
ーザフルーエンスを150mJにセットし、ターゲット
表面上のビームサイズを約0.2×5mm2 とする。こ
のような条件では、ビーム伝送中のエネルギ損失によっ
て、ターゲット表面上のエネルギ密度は約4J/cm2
となる。
よる深いクレータの形成を回避するためにターゲットは
回転を与えられる。
堆積する基板は、たとえば、ターゲットより3cmの距
離に置かれる。
ダ上に装着され、基板温度(Ts)は、PID温度コン
トローラを用いて、600℃程度に保持される。
子流速で、O2 またはN2 Oをチャンバ内に送り込む。
このとき、周囲圧力は、TMPのターボスピードを制御
することによって、0.1Torrに調整する。
800nm/hとなり、これは0.25A/パルスに対
応する。
行う。ポストアニールは、酸素の豊富な環境を確保する
ために、より濃厚なO2 雰囲気(1.0Torr)内で
基板ホルダ上で行なう。これにより、形成される膜内に
起こり得る酸素欠損を補償するものと考えられる。
温度600℃で異なるアブレーション用ガス雰囲気内で
作製された、SBLN粉末ターゲットおよびSBLN膜
のXRD(X−ray Diffraction)プロ
ファイルを示す。
続のレーザーアブレーションに耐えるのに十分なほど高
密度であって、正方晶系タングステンブロンズ相に結晶
化されている。識別されない回折ピークが他に何ら見出
されないことは、形成された相が純粋にそのタングステ
ンブロンズ構造であることを示している。
うに作製された薄膜は強い配向性を有する。
って形成された膜は(001)配向膜であって、O2 内
で形成された膜は(311)配向である。
が制御容易なのは、エキシマレーザのUV照射の際に周
囲ガスの解離を通じて生成される酸素ラジカルの活性度
の違いによると考えられる。N2 Oから生成された酸素
ラジカルのエネルギは、純粋なO2 から生成されたもの
よりも高く、したがって、その(001)平面上でのS
BLN膜の成長に有利である。
きることは、配向性のある膜が誘電体応用に極めて望ま
しいことから、重要な意味を持つ。
とO2 の異なるガス雰囲気内で作製されたSBLN膜の
ラマンスペクトルを示す。
ペクトルも、散乱位置が極めて異なる。しかしながら、
それらのプロファイルは双方とも、正方晶系タングステ
ンブロンズ粉末ターゲットのそれに良く合致する。
た薄膜の電気的特性について説明する。
0)ウェハを使用し、電気的測定を行なうために、Pt
(300nm)/Ti(150nm)の二層金属膜を、
室温でのRFマグネトロンスパッタリングしたものを用
いている。
/Ptキャパシタ構成を得るために、0.1、0.2、
および0.5mmの3つの直径を有する点状のPt電極
を、金属マスクを通じて薄膜の上部表面上にRFマグネ
トロンスパッタリングで形成する。
パシタ構造とした(001)配向および(310)配向
のSBLN膜の、電流密度Jの印加電圧V依存性を示
す。
電流密度を室温で測定する。すべての膜は低いオーム伝
導(∂lnJ/∂lnV〜1)を示し、約2Vの遷移電
圧までの印加バイアスに対して、10-5A/cm2 より
低い電流密度を示している。
20kV/cmの印加電界に対応する。遷移電圧を超え
ると、電流密度は(∂lnJ/∂lnV)〜7ないし1
0の傾斜で急速に増加する。
/cm2 の漏れ電流密度レベルは、センサ動作が十分可
能なレベルである。
厚さのSBLN膜の、P−Vヒステリシス曲線を示す。
は2μC/cm2 であって、(311)配向膜では1μ
C/cm2 である。
Pr の値が(311)配向の膜よりも(001)配向の
膜においての方が高いことは、XRD試験と非常によく
合致している。なぜなら、自発分極の配向が、SBLN
材料の(001)に沿っているからである。
ことがわかるが、これは、SBLN膜の分極を逆にする
のに必要とされる電界が、配向の違いにかかわらず同じ
であることを示唆している。しかしそれでも、これらP
r 値は、SBN単結晶のそれよりもはるかに小さい。
11)/Ptキャパシタの分極スイッチング耐久特性を
示す。印加された双極性パルスストレスの振幅は18V
である。図5中の挿入図は、試験前および第1の疲労試
験の直後のP−Vヒステリシス曲線を示す。
シタ内の温度に伴う容量変化は、一連の電圧パルスを用
いて感知されることになる。
クルを所定の回数繰返した後に疲労の問題に見まわれ、
他の電気的特性が劣化する。このため、疲労試験を(3
11)配向の膜に対して付加的に行なった。この疲労試
験では、キャパシタを疲労させるのに、振幅が18V
で、周波数がそれぞれ1kHzおよび1MHzの、スト
レスをかけられた2連の双極性方形パルスを連続的に使
用した。
イクルの回数の関数として作図されている。図5に示さ
れた結果により、累積で109 回のスイッチングサイク
ルまでストレスがかけられた後にも、SBLNに顕著な
疲労が見られないことがわかる。
ルの数が増加するに従って、低下するのではなく徐々に
増加する。
して、容量および誘電率(εr )の温度依存性を示す。
料に関して、容量に対する温度の応答を調べるために、
温度上昇に伴う容量の測定を広範囲で行なった。容量
は、振幅1Vの1kHzの正弦波を使用して検出してい
る。
膜に関する誘電率および誘電損は500および0.01
3に等しく、これらは、(311)配向の膜に関する2
00および0.02の値よりも高い。誘電損が低いこと
は、漏れの影響が低いことを示す。εr の差は、膜内の
配向の違いによる。
度範囲で広く、急峻な部分を有する。(001)配向の
膜については、120℃あたりに誘電ピークがある。
にまで温度が上昇しても誘電ピークは現われていない。
それでも、εr の顕著な温度変化率(Δεr /ΔT)が
観察される。
(001)配向および(311)配向の双方の膜に関す
る(Δεr /ΔT)の平均値は約100K-1である。
に等しい1Vであると仮定すると、誘起される焦電係数
(P=ε0 ・E・Δεr /ΔT)は、88nC/cm2
Kに達する。この値は、LiTaO3 の単結晶の従来の
焦電係数の最高値にほぼ等しい。
0.5 Ba0.5 Nb2 O6 (SBN)結晶について、La
2 O3 ドーパント濃度のキュリー温度に対する効果を表
わす。挿入図は、1.0%La2O3 でドープされたS
BN結晶の、εr −T曲線上の誘電ピークを示す。
い、キューリー温度は単調に減少し、La2 O3 濃度が
1.5%で室温にまで低下することがわかる。
La濃度の増加に応じて、少なくともLa濃度3%まで
は、単調にキューリー温度の低下が起こることがわか
る。
ンズ構造を有する、Laで置換されたSBN(Sr0.48
Ba0.51La0.01Nb2 O6 :SBLN)の配向性の高
い薄膜が、パルスレーザ堆積法によって、温度600℃
および圧力13Paの条件で、Pt/Ti/SiO2 /
Si(100)基板上に再現性良く作製される。
2の赤外線2次元イメージセンサ1000の構成を示す
概略ブロック図である。
外部からの制御信号(タイミング信号、アドレス信号等
を含む)を受ける制御信号入力端子2と、外部制御信号
に応じて赤外線2次元イメージセンサ1000の動作を
制御する信号を出力する制御回路10と、画素セル20
がマトリックス状に配列されたセンサアレイ16と、制
御回路10に制御されて、センサアレイ16中の行の選
択を行う行セレクタ12と、制御回路10により制御さ
れてセンサアレイ16中の列の選択を行う列セレクタ1
4と、センサアレイ16の列に対応して設けられ、選択
された画素セルからの信号を増幅するオペアンプ22
と、センサアレイの列に対応して設けられオペアンプ2
2からの信号の高周波ノイズの除去を行う帯域透過フィ
ルタ24と、制御回路10により制御されて、帯域透過
フィルタ24からの信号を選択的に出力端子4に与える
マルチプレクサ26とを含む。
じて、行セレクタ12の動作を制御する信号CLK1
と、列セレクタ14の動作を制御する信号CLK2と、
マルチプレクサ26の動作を制御する信号SCとを出力
する。
回路図である。画素セル20は、第1の駆動信号SD1
が与えられるノード202と、第2の駆動信号SD2が
与えられるノード204と、ノード202と204との
間に直列に接続される抵抗体R1および参照容量CR
と、ノード202と204との間に直列に接続される抵
抗体R2および赤外線検出容量CFと、抵抗体R1と参
照容量CRとの接続ノードn1と画素セル20の第1の
出力ノードnt1との間に直列に接続されるトランジス
タTr1およびTr2と、抵抗体R2と赤外線検出容量
CFとの接続ノードn2と画素セル20の第2の出力ノ
ードnt2との間に直列に接続されるトランジスタTr
3およびTr4とを含む。
レクタ12からの信号Sxに応じて導通または非導通状
態となり、トランジスタTr2およびTr4は、列セレ
クタ14からの信号Syに応じて導通または非導通状態
となる。
ぞれ互いに相補な信号OUTおよび/OUTが出力され
る。
に限定されないが、たとえば、注入抵抗やポリシリコン
薄膜を用いることが可能である。もちろん、他の金属材
料等の薄膜を抵抗体R1およびR1として用いることが
可能である。
いが、赤外線が入射しないように遮蔽した赤外線検出容
量と同様の強誘電体薄膜を用いたキャパシタとしたり、
シリコン酸化膜を金属電極で挟んだ構造を用いることが
可能である。
形態1で説明したSBLN膜を用いることが可能であ
る。
外線2次元イメージセンサを構成するために設けられて
ものであって、単一の赤外線検出素子として用いる場合
は、これを省いた構成とすることができる。
(Si)などの半導体基板上に集積回路として形成する
際の平面パターンを示す平面図であり、図11は、図1
0に示した平面図のP−P’断面を示す断面図である。
20は、Si基板300上に堆積されたシリコン酸化膜
304と、シリコン酸化膜304の開口部に形成された
MOSトランジスタTr1と、MOSトランジスタTr
1に隣接して形成され、下部電極308(Pt/Ti積
層膜)、強誘電体膜310(BST膜)および上部電極
312(Al膜)とからなる赤外線検出容量CFと、S
i基板300の裏面側から赤外線検出容量CFの直下部
分の所定深さまで開口する溝部330とを含む。
化膜304の開口部のSi基板主表面に形成され、基板
の導伝型とは逆極性の不純物領域であるソース/ドレイ
ン領域320および324と、ソース/ドレイン領域3
20および324に挟まれるSi基板主表面に形成され
たチャネル層322と、チャネル層直上のSi基板主表
面に堆積されたゲート酸化膜302およびゲート酸化膜
302上に形成されたポリシリコンゲート電極314と
を含む。
の上部に堆積され層間絶縁膜となるシリコン酸化膜30
6上に堆積される。下部電極308は、ソース/ドレイ
ン領域320とコンタクトしている。
と同一の配線層により形成された引出し配線316が設
けられ、下部電極308と同一の配線層により形成され
た引出し配線318とソース/ドレイン領域324とが
コンタクトしている。
熱型赤外センサであって、その温度上昇が出力信号強度
に直接影響することから、熱伝導の大きいSi基板30
0への熱のロスをできるだけ減少させるためである。
をエッチング形成する際の平面パターンであり、領域G
Vを囲む領域GESは、溝部330を裏面側からエッチ
ングする際のエッチングストッパ層を形成する領域を意
味する。たとえば、基板表面側からホウ素(B)等のイ
オン(たとえば、濃度3×1016cm-3以上)を注入し
ておくことで、Siのエッチングレートが減少すること
を利用する。
方法を、その第1〜第12工程のフローを断面図に従っ
て説明する。
をそれぞれ示す断面図である。図12を参照して、第1
工程においては、Si基板300表面に熱酸化によりシ
リコン酸化膜304を形成する。また、基板裏面にアラ
インメントマーク301をドライエッチング等の異方性
エッチングにより形成する。
酸化膜304の所定領域303をエッチングにより開口
する。後に説明するようにこの領域303にMOSトラ
ンジスタTR1が形成される。
5をマスクとしてMOSトランジスタTR1のチャネル
部322へ、その導伝型に対応したイオン種のイオン注
入を行った後、活性化のためのアニールを行う。
化により、ゲート酸化膜302を堆積した後、CVD
(Chemical Vaper Deposition )法等によりゲート電極
となるポリシリコン307を堆積する。
Eyching)等の異方性エッチングによりポリシリコン3
07をエッチングして、パターニングすることによりゲ
ート電極314が形成される。
クとして開口部303上およびシリコン酸化膜304上
に堆積しているゲート酸化膜302をエッチング除去し
た後、ゲート電極314およびシリコン酸化膜304を
マスクとしてソース/ドレイン領域320および324
の不純物拡散を行う。
コン酸化膜306を堆積する。図19を参照して、基板
裏面側からRIE等の異方性エッチングによりSi基板
300に溝部330を形成する。この溝部の開口寸法
は、たとえば、数十μm×数十μmの大きさである。
板厚は、たとえば、0〜50μmの範囲であり、機械的
強度の許す限り薄ければ薄いほどよい。
の直下にはSi基板が存在しなくなるまでエッチング除
去することが望ましい。
R1のソース/ドレイン領域320および324ならび
にゲート電極314上に開口するコンタクトホール(接
続孔)をRIE等により形成する。
いは真空蒸着法およびリフトオフ法等により下部電極3
08ならびに引出し配線316および318となるPt
/Ti積層膜を形成する。
レーション法等により強誘電率膜310のSBLN膜等
を堆積する。レーザーアブレーションにより強誘電体膜
を堆積することで、低基板温度での成膜が可能であり、
FETアレイが形成されている基板へのダメージを低く
押さえることができる。
312をスパッタリング法あるいは真空蒸着法等により
所定パターンに形成する。
断面構造を有する画素セル20が形成される。
界誘起焦電効果による誘電ボロメータであって、誘電率
の温度変化を利用することにより、赤外線センサとして
動作する。
て測定するためチョッパが必要なくなる。
の差動をとることにより格段に感度を向上させることが
可能な構成を比較的簡単な構造で実現できるため、二次
元アレイとした場合にも高解像度を実現しやすいとの特
徴を有する。
室温で高感度かつ簡易な構成の赤外線検出回路を実現す
ることができ、それを2次元に配列した2次元センサア
レイにより、高感度かつ高密度画素の室温動作赤外線2
次元イメージセンサを実現することができる。
で説明したSBLN膜を用いて、赤外線検出のための焦
電センサを作成した場合の測定系400の構成を示す、
概略ブロック図である。
るキャパシタ402と、キャパシタ402の上部電極か
ら順次直列に接続され、各々のゲート電位が選択信号S
xおよびSyにより制御されるMOSトランジスタTr
1およびTr2と、キャパシタ402の下部電極と+入
力ノードが接続し、トランジスタTr1およびTr2を
介してキャパシタ402の上部電極とー入力ノードが接
続するオペアンプ406と、オペアンプ406の出力ノ
ードとー入力ノードとの間に接続されるフィードバック
抵抗Rと、オペアンプ406の出力を受ける高域透過フ
ィルタ408と、高域透過フィルタ408からの出力を
受けるゲインアンプ410と、ゲインアンプ410の出
力を受ける低域透過フィルタ412と、低域透過フィル
タ412の出力を受けて出力電位Voutを出力するア
ンプ414とを含む。
ョッパー404により一定の時間間隔で遮断される。
は、赤外線2次元イメージセンサを構成するために設け
られてものであって、単一の赤外線検出素子として用い
る場合は、これを省いた構成とすることができる。
応じて流れるキャパシタ402からの焦電電流を検出・
増幅することで、赤外線センサを構成することが可能で
ある。
外線検出素子により、室温動作可能で小型の赤外線イメ
ージセンサが実現されることで、簡便な構成でサーモグ
ラフィーを得ることができる。これは、病気の早期発
見、機器の故障診断、ガス漏れ検知などの屋内での応用
にとどまらず、都市や自然環境監視、火災監視、自動車
用暗視野下での運転補助、構造物の非破壊診断、侵入警
戒、資源探査、気象観測等の屋外での応用を含めて幅広
く適用することが可能である。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
ている。
誘電体薄膜およびその製造方法により、室温で高感度か
つ簡易な構成の赤外線検出素子を実現することができ
る。また、この赤外線検出素子を2次元に配列した2次
元センサアレイにより、高感度かつ高密度画素の室温動
作赤外線2次元イメージセンサを実現することができ
る。
れた、SBLN粉末ターゲットおよびSBLN膜のXR
Dプロファイルを示す図である。
ゲットおよびSBLN膜のラマンスペクトルを示す図で
ある。
存性を示す図である。
ヒステリシス曲線を示す図である。
特性を示す図である。
率(εr )の温度依存性を示す図である。
度のキュリー温度に対する効果を表わす図である。
センサ1000の構成を示す概略ブロック図である。
として形成する際の平面パターンを示す平面図である。
断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
子の測定系400の構成を示す図である。
度依存性を示す概念図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の
組成を有する強誘電体薄膜材料の製造方法であって、 Sr、Ba、Nb、Laを含むターゲットにエキシマレ
ーザをパルス照射し、前記エキシマレーザ光により酸素
ラジカルを生成する雰囲気ガス中において、前記ターゲ
ットに対向して配置された基板上に前記強誘電体薄膜材
料を堆積する、強誘電体薄膜材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記雰囲気ガスはN2 Oガスである、請
求項1記載の強誘電体薄膜材料の製造方法。 - 【請求項3】 Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の
組成を有する強誘電体薄膜材料であって、 Sr、Ba、Nb、Laを含むターゲットにエキシマレ
ーザをパルス照射し、前記エキシマレーザ光により酸素
ラジカルを生成する雰囲気ガス中において、前記ターゲ
ットに対向して配置された基板上に堆積され、前記La
組成が3%以下である、強誘電体薄膜材料。 - 【請求項4】 前記雰囲気ガスはN2 Oガスである、請
求項3記載の強誘電体薄膜材料。 - 【請求項5】 基板上に形成される赤外線検出素子であ
って、 赤外線を吸収することによる温度変化に応じて静電容量
値が変化する赤外線検出容量手段を備え、 前記赤外線検出容量手段は、 互いに対向する上部電極および下部電極と、 前記上部電極および下部電極に挟まれる強誘電体薄膜と
を含み、 前記強誘電体薄膜は、 Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の組成を有する強
誘電体薄膜材料であって、Sr、Ba、Nb、Laを含
むターゲットにエキシマレーザをパルス照射し、前記エ
キシマレーザ光により酸素ラジカルを生成する雰囲気ガ
ス中において、前記ターゲットに対向して配置された前
記基板上に堆積され、 前記赤外線検出容量手段の静電容量値の変化を検出する
ことにより赤外線を検知する、赤外線検出素子。 - 【請求項6】 基板上に形成される赤外線検出素子であ
って、 赤外線を吸収することにより焦電電流を生成する赤外線
検出手段を備え、 前記赤外線検出手段は、 互いに対向する上部電極および下部電極と、 前記上部電極および下部電極に挟まれる強誘電体薄膜と
を含み、 前記強誘電体薄膜は、 Sr(1-X-Y) BaX LaY Nb2 O6 の組成を有する強
誘電体薄膜材料であって、Sr、Ba、Nb、Laを含
むターゲットにエキシマレーザをパルス照射し、前記エ
キシマレーザ光により酸素ラジカルを生成する雰囲気ガ
ス中において、前記ターゲットに対向して配置された前
記基板上に堆積され、 前記赤外線検出手段からの焦電電流を検出することによ
り赤外線を検知する、赤外線検出素子。 - 【請求項7】 前記雰囲気ガスはN2 Oガスである、請
求項5または6記載の赤外線検出素子。 - 【請求項8】 前記強誘電体薄膜の前記La組成が3%
以下である、請求項7記載の赤外線検出素子。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07258698A JP3683095B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 強誘電体薄膜材料、強誘電体薄膜材料の製造方法、強誘電体薄膜材料を用いた誘電ボロメータの製造方法、誘電ボロメータおよびそれを用いた赤外線検出素子 |
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JPH11271142A true JPH11271142A (ja) | 1999-10-05 |
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Family
ID=13493647
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP07258698A Expired - Lifetime JP3683095B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 強誘電体薄膜材料、強誘電体薄膜材料の製造方法、強誘電体薄膜材料を用いた誘電ボロメータの製造方法、誘電ボロメータおよびそれを用いた赤外線検出素子 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3683095B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001343282A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 赤外線検出素子、赤外線2次元イメージセンサおよびその製造方法 |
JP2002124708A (ja) * | 2000-08-09 | 2002-04-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 薄膜形成方法、高誘電体容量形成方法、誘電ボロメータおよび赤外線検出素子 |
WO2002041365A3 (en) * | 2000-11-16 | 2003-01-23 | Motorola Inc | Single crystalline oxide on a semiconductor substrate |
WO2006043384A1 (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 赤外線センサ及び赤外線センサアレイ |
JP2021031346A (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-01 | Tdk株式会社 | 誘電体組成物および電子部品 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP07258698A patent/JP3683095B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
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US7332717B2 (en) | 2004-10-18 | 2008-02-19 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Infrared sensor and infrared sensor array |
JP2021031346A (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-01 | Tdk株式会社 | 誘電体組成物および電子部品 |
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