JPH11265198A - ヴィーナーフィルタを用いた信号中のノイズ抑制のための周波数フィルタ方法 - Google Patents

ヴィーナーフィルタを用いた信号中のノイズ抑制のための周波数フィルタ方法

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JPH11265198A
JPH11265198A JP10333319A JP33331998A JPH11265198A JP H11265198 A JPH11265198 A JP H11265198A JP 10333319 A JP10333319 A JP 10333319A JP 33331998 A JP33331998 A JP 33331998A JP H11265198 A JPH11265198 A JP H11265198A
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signal
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energy
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JP10333319A
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Dominique Pastor
パストール ドミニク
Gerard Reynaud
レイノー ジェラール
Pierre-Albert Breton
ブルトン ピエール‐アルベール
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Thales Avionics SAS
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L21/00Speech or voice signal processing techniques to produce another audible or non-audible signal, e.g. visual or tactile, in order to modify its quality or its intelligibility
    • G10L21/02Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation
    • G10L21/0208Noise filtering

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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のノイズ抑制手段に関しては、ミュージ
カルノイズと呼ばれる問題、すなわち、ノイズを除去し
た後の音声信号が聞き取りにくいものになるという問題
が生じていた。 【解決手段】 本発明は、ノイズによって汚染された信
号からノイズを除去するためにヴィーナーフィルタを使
用する。本方法はまず、ノイズ除去の対象である信号u
(t)をフレームに分割して数値化を実施する。つぎにN個
のフレームに対してノイズモデルを作成し、ノイズのス
ペクトル密度とノイズモデルのスペクトル密度を予測
し、ノイズの統計的なばらつきを表す係数を求める。第
2の段階では、ノイズを抑制すべき信号のフレーム毎の
スペクトル密度を算出し、フレーム毎に、上記2段階の
演算によって得られたパラメータを用いてエネルギー補
償とノイズの過大評価を行うようにヴィーナーフィルタ
の係数を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヴィーナーフィル
タを用いた周波数フィルタに関するものである。
【0002】本発明の方法は、音声信号におけるノイズ
の抑制方法、特に、雑音の多い状況下で収録されたあら
ゆる種類の音声信号中のノイズを抑制するために使用す
ることができるが、そのような利用分野に限られるもの
ではない。
【0003】本発明の主な適用分野は電話通信、無線電
話通信、音声認識、民間あるいは軍用航空機における音
声通信、さらに一般的には、雑音を伴う乗り物、通信一
般等である。
【0004】例えば、航空機の場合、雑音の原因として
はエンジン、空調機器、搭載機器の冷却装置および外気
との間に生じる流体力学的騒音がある。これらによる騒
音はすべて、少なくとも部分的にはパイロットや他の乗
務員が使用しているマイクに拾われることになる。さら
に、特にこのような場合には騒音が時間と共に大きく変
化することが特徴である。騒音はエンジンの運転状態
(離陸時、巡航時等)に大きく依存して変化する。目的
の信号、つまり会話の信号もまた固有の特徴を有する、
すなわち、短時間に消滅してしまうという特徴である。
【0005】どの適用分野であれ“音声”を扱う限り、
音声が有する固有の特徴に注目することが出来る。よく
知られているように、人の話し声からなる音声は構成す
る母音と“b”、“d”、“g”、“j”等によって表
わされる子音とによって特徴づけられる。これらの文字
によって表わされる音声は、音声信号が擬周期的構造を
有する点に特徴がある。
【0006】音声処理においては、一般的に、特に上記
の発声が継続時間が10msから20ms程度の定常状
態によって構成されていると考える。この時間間隔は音
声が有する基本的な現象なので、以下に本明細書におい
てはフレームと称することにする。
【0007】上記の基本的な特徴は、音声を含む信号の
ノイズ抑制手法においては考慮されるのが通常である。
一般のノイズ抑制方法では以下のようなステップが実施
される。すなわち、ノイズ抑制の対象である信号をフレ
ームに分割し、フレームごとの信号をフーリエ変換ある
いは類似の手法で周波数領域に変換し、デジタルフィル
タを用いてノイズ成分を除去し、フーリエ変換によって
時間領域の信号に逆変換する。この最後のステップは信
号の再構成を伴うが、当該再構成はフレーム内の信号と
重み付関数との積を計算することによって行うことがで
きる。
【0008】この種の用途に最も広く用いられるデジタ
ルフィルタはヴィーナーフィルタ、特に最適化ヴィーナ
ーフィルタと称するフィルタである。このフィルタは、
連続するフレームを差分的に処理することができる点に
特徴がある。
【0009】より一般的に言えば、最適化されたヴィー
ナーフィルタは2次の統計的特性に依存し、したがっ
て、ばらつきに依拠する最適化信号処理手法の代表的な
ものである。ヴィーナーフィルタによれば、相関分離手
法によって信号の分解が可能になる。この手法は、演算
が簡単であることも大きな特徴の一つである。さらに、
ヴィーナーフィルタは本発明が適用されるような音声信
号に雑音が混じったような信号を処理することに関して
非常に広い適用可能性を有する。
【0010】
【従来の技術】しかしながら、ヴィーナーフィルタを用
いた従来のノイズ抑制手段には、ミュージカルノイズと
呼ばれる問題、すなわち、ノイズを除去した後の音声信
号が聞き取りにくいものになるという問題が生じてい
た。このミュージカルノイズの問題は、信号中のノイズ
のスペクトル密度の揺らぎに起因して生じるものであ
る。フレームによっては、この手法で使用するノイズモ
デルのスペクトル密度よりも、実際のノイズのスペクト
ル密度が一つ以上の周波数チャンネルにおいて大きくな
る場合がある。この場合、ヴィーナーフィルタの構成に
原因して、ノイズ除去した信号においても残留ノイズが
現れることになる。この残留ノイズの不安定性によって
信号が聞きづらいものになる。音声信号を聞けば、ノイ
ズを抑制した音声信号あるいは“有益な信号”を汚染す
る各種のノイズからこの種の“不純な音”を聞き分ける
ことも可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような知見に基づ
き、本発明は、従来のフィルタ手法の問題すなわち処理
後の信号に“ミュージカルノイズ”と称する残留信号が
混入するという問題を解決することを目的とする。本発
明は、さらに一般的に言えば、会話あるいは音声信号の
明瞭度を向上させることのできる手法を提案するもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下に記載す
る知見に基づきミュージカルノイズを抑制手法を提案す
るものである。すなわち、 −フレームごとにノイズのスペクトル密度の予測値が大
きく変動すればミュージカルノイズが発生する確率が高
い。 −実際の信号のスペクトル密度よりもスペクトル密度の
予測値が小さい場合はミュージカルノイズの発生確率が
高い。
【0013】本発明によれば、ヴィーナーフィルタにノ
イズレベルを過大評価することを目的としたエネルギー
補償に関する項を導入して最適化する。この補償に関す
る項は変更することができる。
【0014】本発明の提供する方法は、有益な信号にノ
イズが混入したノイズ交じりの信号からノイズを除去す
る方法であって、音声信号を一定長さの連続したフレー
ムに分割するステップと、ヴィーナーフィルタを用いて
周波数領域でフィルタ処理するステップと、さらに以下
のステップを有する方法である。 −ノイズ交じりの信号から予め設定された最小値と最大
値の間の数であるN個のフレームについてノイズモデル
を準備するステップと、 −N個のフレームの信号をフーリエ変換するステップ
と、 −それぞれのフレームについてスペクトル密度を予測す
るステップと、 −ノイズモデルのスペクトル密度の予測を行うステップ
と、 −上記2つの予測値に基づいて、前記N個のフレームに
関して、ノイズモデルの対象フレームにおける最大スペ
クトル密度とノイズモデルのスペクトル密度の予測値の
最大値との比に相当する統計的過大評価係数を算出する
ステップと、 −ノイズ抑制を行う信号のフレーム毎に、以下の式を満
足するようにヴィーナーフィルタの係数を変更するステ
ップ
【式4】 ここにおいてαおよびβは、それぞれ静的エネルギー補
償係数および指数減衰係数として知られる係数であり、
νはフーリエ変換における全てのチャンネルであり、γ
(ν)はノイズ抑制を行うフレームのスペクトル密度
予測値、maxはエネルギー補償αの静的係数を変更する
統計的過大評価係数である。
【0015】
【発明の効果】
【発明の実施の形態】本発明が行う処理について図1を
参照しながら説明する。図1中のブロック0〜5は、本
発明に基づく方法の各段階であってそれぞれは、より詳
細なステップで構成される。
【0016】以下の説明においては、ノイズで汚染され
た音声信号の処理を例に挙げて本発明の処理手順を説明
するが、本発明の適用対象が当該信号の処理に限定され
るものでないことは既に述べたとおりである。既に述べ
たように、発声された音声は10msないし20msの
間にわたって定常な状態が連続していると仮定すること
が一般に行われており、音声に関するこの特徴的な定常
区間のことを“フレーム”と称することにする。
【0017】従来技術と同様に、本発明においてもノイ
ズの抑制あるいは除去を行う対象の信号はまずフレーム
に分割される(ブロック0)。実施に当たっては、デジ
タル処理技術を使用する。したがって、フレーム内の信
号は“連続信号”ではなく、デジタルサンプリングによ
って得られたデジタル信号である。デジタル処理に先だ
って、信号はサンプリング間隔Tでデジタル化され
る。次に、2×Tがフレームの時間長さTになるよう
にフレーム内のサンプル数2を決定するのが一般的で
ある。たとえば、サンプリング周波数が10kHzであれ
ば、フレーム内に128個のサンプルが得られるように
フレームの時間長さを12.8msとすることが行われ
る.すなわち、フレーム内のサンプル数を2のべき乗と
する。フレー内のサンプル数はLGフレームと呼ぶこと
にする。そうすれば、D=LGフレーム×Tの関係が成立
する。図1に示すフレーム分割に先だって、デジタル化
のステップを行う必要が有る。
【0018】入力された信号u(t)、有益な信号s(t)、お
よび、ノイズx(t)には以下の関係が有る。すなわち、連
続関数として表現すれば
【式5】 であり、デジタル関数として表現すれば
【式6】 となる。デジタル化及びフレームへの分割ステップ(ブ
ロック0)は従来技術と同じである。デジタル化された
信号は先入れ先出し型(FIFO)のバッファメモリに記憶
してフレームの順に読み出すことができるようにする。
【0019】読み出されたフレームごとのデータについ
て“平行”な2つのチャンネルによって連続した一連の
処理を行う。
【0020】ブロック1で行う処理は、ノイズ抑制の対
象である信号のうちノイズだけからなるフレームを見つ
ける工程を含む。このブロックの出力はノイズだけから
なるデジタルサンプルが連続したものである。つまり、
ノイズを含む信号を連続して読み出し、この信号からノ
イズモデルを準備する(ブロック0)。ノイズモデルを
準備するために用いることのできる手法は多数有るが、
一例を以下に示す。
【0021】ブロック2において、ブロック1で得られ
たデータに対して以下に示す三つのステップが実施され
る。 −ノイズの平均スペクトル密度の推定(例えば平均スペ
クトル法あるいは平滑化によって推定する) −ノイズモデルの平均エネルギーの決定 −ノイズの統計的ばらつきを表す係数の決定 上記のステップ特に本発明の特徴の一つである上記3番
目のステップについて以下に説明する。
【0022】“平行”処理のうち、ブロック3は現在の
フレームについてスペクトル密度の推定とエネルギーの
計算を行うステップを有する。ブロック4では、本発明
の他の特徴に基づいて信号からノイズを除去するための
周波数領域のフィルタの係数を以下に説明する方法で計
算する。本発明の方法は、以前にも述べたように、エネ
ルギー補償とノイズの過大評価に基づくものである。
【0023】最後にブロック5で、ノイズの抑制された
時間領域での信号が、フレーム間の連続性を最も有効に
保証するようなやり方で再構成される。本発明のほかの
適用例の場合には、本発明の方法は音声認識のような種
々の技術に適用することができる。本発明のうち、信号
の再構成の部分、すなわちブロック4の出力に対する処
理は従来技術としても知られている技術である。したが
って、信号再構成については詳細な説明は省略する。
【0024】本発明の主な特徴によれば、ミュージカル
ノイズとして知られているノイズを除去するか少なくと
も大幅に減少するように、ノイズ除去の段階(ブロック
4)で用いるヴィーナーフィルタの係数を変更あるいは
最適化することができる。既に記載されているように、
このノイズの原因に関連する現象は主として以下の2つ
である。 a)フレームごとにノイズのスペクトル密度の推定値が不
安定であるとミュージカルノイズの確立が大きい。 b)実際のノイズのスペクトル密度に比較してノイズのス
ペクトル密度の推定値がが小さいとミュージカルノイズ
の存在確立が大きい。
【0025】本発明に基づけば、現象a)に関しては、ブ
ロック1で準備されるノイズモデルに基づき、ブロック
2の演算に基づく係数によってばらつきが数値化され
る。同様に、現象b)に関しては、ノイズのスペクトル密
度の影響を小さくするために、(特にスペクトル密度が
小さいときに)、本発明の方法はノイズを抑制した信号
の認識を最適化すべくスペクトル密度の過大評価を行
う。
【0026】本発明の詳細な説明の前に、ヴィーナーフ
ィルタについて簡単にまとめることにする。図には、ノ
イズを含む信号U(n)からノイズを抑制するために用いる
ヴィーナーフィルタを概念的に示す図である。ヴィーナ
ーフィルタは以下の文献に記載されている。 −Yves Thomas著「信号と線形システム」Masson 199
4年 −Francois Michaut著「信号に関する応用手法」Hermes
1992年
【0027】図2において用いた表記方法を以下に示
す。 −U(n):ノイズを含む信号である確立過程の離散フーリ
エスペクトル −S(n):U(n)の線形フィルタリングで得られる、望まし
い確立過程の離散フーリエスペクトル −X(n):有益な信号を汚染しているノイズのフーリエス
ペクトル −Se(n):フーリエ領域における推定誤差ε=Se−S(S
は真のノイズ抑制信号)となるようなフーリエスペクト
ルの予測値 −W(z):周波数領域で表現した推定フィルター
【0028】最適なヴィーナーフィルタは、確立課程S
(n)とSe(n)の平均平方根誤差Jを最小にするようなフィ
ルタである。すなわち、平均平方根誤差Jは以下の式で
表される
【式7】 推定誤差が実際の信号と直交するようにすればこの値を
最小値に導くことができる。このことは直交性の原理を
用いて以下のように表現される。
【式8】
【0029】γが有益な信号のスペクトル密度で、γ
が混入したノイズのスペクトル密度であるとすると、
ヴィーナーフィルタは以下の式で表現することができ
る。
【式9】 S(n)とX(n)の独立性を考慮すればさらに下記の関係が得
られる。
【式10】 ここにおいてγUは、実際の信号のスペクトル密度をあ
らわす。この関係を用いれば、ヴィーナーフィルタは最
終的に以下のように表すことができる。
【式11】
【0030】直接求めることができる項、つまり、ブロ
ック3から得られるノイズを含んだ信号とノイズモデル
の計算から既に得られたノイズ(ブロック1)から計算可
能なので、実際にヴィーナーフィルタは上記の式の右側
の表現に従って計算する。ヴィーナーフィルタの係数W
(n)は常に正であることに注意しなければならない。数
値計算上ヴィーナーフィルタの係数として負の値が得ら
れた場合には、これをゼロで置き換えなければならな
い。
【0031】従来方法によってヴィーナーフィルタを用
いて周波数領域でノイズを削除するとミュージカルノイ
ズの発生を引き起こす。耳に不快でかつ音声を聞き取り
難くするこのミュージカルノイズの発声を抑制するため
に、あるいは少なくともミュージカルノイズが顕著な形
で発生することを避けるために、本願発明では、ヴィー
ナーフィルタの係数をブロック2及びブロック3に記載
した方法で修正する。
【0032】信号にノイズだけが含まれている場合、理
論的にはγsとγuの比γs/γuは常に単位量でなければ
ならないが、実際は周波数ごとのγs/γuの推定値が変
動するためにミュージカルノイズが発生する。この推定
値の誤差が周波数及び時刻に依存して係数が不規則に変
動する減衰フィルタをもたらす。
【0033】話を単純にするために、たとえば44kHz
で離散化された信号に含まれる単一のノイズを除去する
場合を考えてみると、信号に含まれるノイズモデルのス
ペクトル密度γと、長さLGフレームであるフレームご
とのノイズのスペクトル密度γuが決定される。
【0034】これら2つのパラメータの変化を高速フー
リエ変換FFT毎に図3に示す。値を求めるに際して各フ
レームには128個の離散値が含まれる、つまり、LGフ
レーム=128との仮定を置いた。
【0035】図によれば、2つの曲線γとγuは形状
は類似するものの振幅が顕著に異なっていることが分か
る。2.75Hz近傍にあるγuのピークは(サンプリング周
波数の半分にである22kHzに相当する64FFT)、ほ
ぼ同じ周波数にあるγのピークのおよそ7倍である。
これがミュージカルノイズの主要な原因である。周波数
νにおいてγu(ν)がγx(ν)よりもはるかに大きいこと
は、理論的にはフレームにはノイズだけではなくそれ以
外の信号が含まれていることを表わしている。この場
合、従来技術のヴィーナーフィルタはあたかもフレーム
が有効な音声信号を含むかのようにノイズを除去するこ
とになる。その為に残留ノイズが残ることになる。
【0036】この不都合な影響を除去する為に、本発明
ではヴィーナーフィルタの計数を最適化しノイズレベル
を意図的に過大評価するエネルギー補償項を導入する。
当該エネルギー補償項はそのレベルを変更することが出
来る。補正されたヴィーナーフィルタは以下の関係式に
よって表わすことが出来る。
【式12】 式11に記載した関係に対して、以下の4つの項が導入
されている。 −β:対数減衰係数 −静的エネルギー補償係数 −E/Eu:エネルギー重み付比率 −max:ブロック1の段階に示す方法で作成されたノイズ
モデルに基づく、ノイズの統計解析に基づく統計的過大
評価係数 以下に、それぞれの項について説明する。
【0037】対数減衰係数βはデジタルフィルタ手法、
特に、ノイズ抑制に関連する文献で一般に使用される項
であり、当該係数の典型的な値は0.5である。代表的な
文献として、L. Arslan, A. McCreeおよびV. Viswanath
anによる“応用的ノイズ抑制の新しい方法”国際電気電
子工学会、1995年、ページ812−815をあげることができ
る。
【0038】静的エネルギー補償係数αは、ノイズの過
大評価を可能にし、特にノイズの抑制に関係する。図3
に示す例において典型的な値であるα=10を用いた場
合、平均ノイズスペクトルγxの推定値を+10dB向上
させることになる。これは、ヴィーナーフィルタの係数
が負にならないことにより残留ノイズレベルを減少させ
ることができる。さもなければ係数はゼロと置かれる。
【0039】しかし、もしこの係数の補正がノイズ除去
に効果的であるなら、ノイズを除去されたフレームに有
益な信号が含まれている場合には問題になる場合があ
る。この有益な信号のエネルギーがノイズのエネルギー
に比較してはるかに大きい場合は、乗算される係数αに
よって有益な信号の品質が低下することはない。しか
し、周波数νに関して有益な信号のエネルギーが同じ周
波数のノイズのエネルギーと同程度であるかはるかに大
きいとはいえない場合、γ(ν)にαを掛けることによ
ってヴィーナの係数w(ν)がほとんどゼロになり、この
周波数のエネルギーがゼロになる結果を招く。
【0040】図4aおよび図4bはこの問題を表現したも
のである。図においてはγuおよびγxの記号は、下記の
意味を有する。 −γu:対象となるフレームのスペクトル密度(ノイズ
に対して信号のエネルギーが弱い場合) −γx:選択されたノイズモデルのスペクトル密度(ブ
ロック1) 図4aは、スペクトル密度γxで表わされた周波数バンド
Δνに置けるエネルギーは無視し得るほど小さくないこ
とを示している。また、図4bによれば、パラメータα
が10の場合にα×γxの値はΔνの周波数バンドのスペ
クトル密度γuよりも大きくなることが分かる。つま
り、この周波数についてはヴィーナゲインがゼロにな
り、ノイズを抑制したフレームにおいてはこの周波数の
成分はゼロになる。
【0041】以下に示すエネルギーの重み付比率によっ
てノイズを抑制した信号の上記のような変形が抑制され
る。上記に示したようにノイズのみを抑制することは一
応妥当ではあるが、有益な信号にあまりに急激な変化を
及ぼすことになる場合がある。
【0042】本発明の好ましい実施態様においては、こ
の問題は係数αを変形することによって解決されてい
る。これはノイズを除去すべき信号に有益な信号の一部
が存在するか否かにしたがって行われる。好ましくはα
は典型的な値10の近傍の値でありノイズに汚染された信
号に有益な信号が存在する時は0と10の間で変化する。
適用に際して変化を持たせることが望ましい。
【0043】これはEx/Euの比に式12に表されるαを
掛けた関数である。ここにおいてExはノイズモデルの平
均エネルギー、Euは現在のフレームのエネルギーであ
る。この関数によってヴィーナーフィルタの係数をタイ
ムフレーム毎に音声信号のエネルギーが大きいか否かに
よって変更することができる。
【0044】概略、Ex=Euと近似できれば、およそα=
10で、フレームはノイズだけでできていると判断するこ
とができる。このフレームは当然ノイズを抑制すること
ができる。ExがEuよりも顕著に小さい場合は、フレーム
はノイズのエネルギーに比較して高いエネルギーを有し
ておりこの信号を最小限にまで減衰させなければならな
いことを意味している。図5は、3番目の修正を表すも
のである。この図に表されているフレームは図4a、4
bで表したものと同じであり、α=10であってEx/Eu=
0.2である。係数αをExx/Euuで重み付ることによっ
て、単に係数α=10として積を求めるのに比較して有益
な信号が除去されてしまう周波数バンドΔν‘(すなわ
ちγxの係数がγuの係数よりも小さい周波数)ははる
かに小さくなる。
【0045】このタイプのフィルタによって音声を含ま
ない雑音信号を効果的に除去することができ、同時に有
益な音声信号の変形を抑制する。ミュージカルノイズが
発生する確率は、既に述べたように、全てのフレームに
おけるノイズのスペクトル密度の予測値の変動にも依存
する。フレーム間のノイズスペクトル密度の変化が大き
いほどミュージカルノイズの発生確立は増大する。
【0046】本発明の他の重要な特徴によれば、過大評
価係数の値はノイズの統計的性質に依存するものとして
扱われる。このために、maxと称する係数を導入する。
係数maxは、ノイズのスペクトル密度のばらつきに比例
する。すなわち、過大評価係数は係数maxを用いたα=
α×maxの関係から以下のように表される。
【式13】 −Nはノイズモデルのフレーム数を表す −νは全ての周波数チャンネル、つまり、LGフレーム/
2チャンネルである −γi(ν)は、チャンネルνにおけるノイズモデルのi番
目のスペクトル密度 −γx(ν)は、ノイズモデルのスペクトル密度である。
【0047】係数maxは、考慮されているノイズモデル
のフレームのスペクトル密度の最大値とノイズモデルの
推定スペクトル密度の最大値との比、のうち全てのフレ
ームの最大値である。換言すれば、係数maxは、高いエ
ネルギーを有する周波数チャンネルに関するノイズの最
大変化を表すものである。αと掛け算することによっ
て、この係数は最大変化に比例する補完的減衰を与え
る。
【0048】ヴィーナーフィルタの係数を補正するため
のパラメータの一部を得るためにはノイズモデルが必要
である(図1のブロック1)。ノイズで汚染された信号に
対してノイズモデルを算出すること自体は標準的な処理
である。ノイズモデルの設定の具体的な手順は従来手法
によって行うこともできるが、本発明に固有の方法によ
ることもできる。以下に、図6及び図7を参照しながら、
本発明が特にノイズを含む信号のノイズを抑制する目的
で使用される際に好適なノイズモデルの設定手法を説明
する。
【0049】当該方法はノイズモデルの永久的かつ自動
的な選出を可能にするものである。この方法は、デジタ
ル化されバッファメモリに記憶された信号サンプルu(t)
を対象に実施される。このメモリは、入力された信号の
複数のフレーム(少なくとも2つのフレーム、一般的に
はN個のフレーム)内の全てのデータを同時に記憶でき
るものとする。
【0050】求めるノイズモデルは、エネルギーの安定
性および相対的なエネルギーの大きさから、音声信号や
他の種類の外乱信号ではなく、環境ノイズと推察される
複数個のフレームによって生成される。ノイズモデルが
発見されると、ノイズモデルを構成するN個のフレーム
のデータがメモリに記憶され、ノイズ抑制に使用できる
ようにこのノイズのスペクトルを計算する。自動的なノ
イズ検出はu(t)について常に最新でかつ最も適当なノイ
ズを検出すべく継続する。これは、環境ノイズのより効
果的な表現を検出するためであり、また、環境ノイズの
変化に対応するためである。新しいノイズモデルが環境
ノイズをより適切に表現していることがわかると、古い
ノイズモデルは新しいノイズモデルで置きかえられる。
【0051】ノイズモデルを決定するに際しては以下の
仮定を置く。 −除去すべきノイズは周囲の環境に起因する背景ノイズ
である。 −環境ノイズは、短い時間間隔内では安定している。 −ノイズに先だってしばしば人の呼吸音が入るが、これ
をノイズと混同してはならない。人の呼吸音は、次の音
声信号が始まる数百ミリセカンド前には停止するため、
音声信号の開始直前にはノイズのみが存在する。 −ノイズと音声信号は重ね合わせられ、信号にはノイズ
と音声信号の両者が含まれ、さらに環境ノイズよりもエ
ネルギーの高い呼吸音が入る。
【0052】上記の仮定は以下のように単純化すること
ができる。すなわち、環境ノイズは短い時間間隔に関し
ては安定な信号である。短い時間間隔とはいくつかのフ
レームの間程度の時間を意味しており、以下に示す例で
は、5ないし20フレームの区間をとってノイズの安定
性が判断される。環境ノイズは数フレームにわたって安
定であり、この条件を満たさない信号は音声信号か環境
ノイズ以外のノイズであると推定される。また、環境ノ
イズは大きなエネルギーを有しておらず、この条件を満
たさない信号は呼吸音やノイズに似た発音の音声がノイ
ズに重ね合わせられたものと推定される。
【0053】図6は、音声信号の開始時におけるマイク
から伝送された信号の典型的な例である。数百ミリセカ
ンド継続した呼吸音に続いて環境ノイズが単独で捕らえ
られている。つづいてエネルギーレベルが高くなった部
分は音声信号の存在を示唆しており、その後は環境ノイ
ズに戻っている。
【0054】環境ノイズの自動検索のために、エネルギ
ー値が相互に近接する少なくともN1個(例えばN1=5)
の連続したフレームを発見する。フレーム内の信号のエ
ネルギーが、連続した2つあるいはそれ以上のフレーム
に関して一定の比率内に入っていることを条件とする
(例えば1/3ないし3の範囲)。該当する複数のフレー
ムが発見されたら、フレーム内の全データを記憶する。
このN×P個のデータがノイズモデルであり、ノイズ抑制
に使用される。引き続き次のノイズモデルの検索が行わ
れる。上記の条件(フレーム相互間のエネルギー比率が
所定の範囲に入る)を満足する少なくともN1個の連続
したフレームが新しく発見された場合、新しく条件を満
たすフレームの平均エネルギーと従来のノイズモデルに
使用したフレームの平均エネルギーとを比較し、新しく
条件を満たすフレームの平均エネルギーが従来の平均エ
ネルギーに例えば1.5のような所定の値を掛けた値より
も小さい場合には、古いノイズモデルに代えて新しいフ
レームのデータをノイズモデルとして採用する。
【0055】より新しくて古いノイズモデルよりもエネ
ルギーが小さいか、少なくとも古いノイズモデルよりも
一定程度以上をエネルギーが大きくないフレームのデー
タでノイズモデルを置きかえる処理は、ノイズモデルを
全体として永久的な環境ノイズと結びつけようとするも
のである。音声信号の開始前においても、呼吸音に続い
て、ノイズモデルを設定するに十分な長さ、環境ノイズ
が単独で存在する時間が有る。呼吸音に続いて環境ノイ
ズが単独で存在する時間は比較的短い。開始直後からノ
イズモデルを再設定することが出来るように、前出のN
1の値は比較的小さな値が用いられる。
【0056】古いノイズモデルを新しいノイズモデルで
置きかえるためのエネルギー比率の閾値が1より大きい
ことを考えれば、環境ノイズが緩やかに変化する場合
は、ノイズモデルはこれに追従することができる。変化
が急激でしかもノイズレベルが増大する場合には新しい
ノイズモデルによる置き換えが行われない可能性が有
り、この場合には一定の時間が経過する毎にノイズモデ
ルの検索を新たにやり直すことが望ましい。例えば航空
機の場合、待機状態におけるノイズレベルは比較的低
く、滑走状態に入るとノイズレベルが上昇するが、この
ような状況においても新しいフレームのエネルギーが古
いノイズモデルのエネルギー以下あるいは所定の倍率以
下であるという条件を維持することによって実際はノイ
ズモデルの更新が行われないという事態は望ましくな
い。このような状況下で有益なノイズ検索の再設定手法
を以下に説明する。
【0057】図7は、環境ノイズの自動検索手法を表す
フローチャートである。周波数Fe=1/Teでアナログ-デジ
タル変換機でデジタル変換した入力信号u(t)を、少なく
とも2フレーム文のデータを全て記憶することができる
バッファメモリに記憶する。ノイズモデルの検索におい
て現在のフレームはフレーム番号nと表示され検索の進
行に伴って更新される。検索の開始時はn=1である。
連続する複数のフレームのモデルが準備されたときにこ
の番号nは1つづつ増加する。番号nのフレームが解析
されているときには、ノイズモデルを構成する、条件を
満足するn−1個のフレームはすでに解析されている。
【0058】これが最初のノイズモデルを検出するため
の解析であり、したがって、現時点ではノイズモデルは
存在しないと仮定すると、以下のような手順が実施され
ることになる。当該フレームのエネルギーを、信号デー
タの2乗和を算出することで求め、メモリに記憶する。
次のフレーム、n=2について同様の方法でエネルギー
を求め、同様にメモリに記憶する。2つのフレームのエ
ネルギーの比率を計算する。比較の結果、2つのフレー
ムのエネルギーの比率が所定の範囲内にあれば、すなわ
ち、一方を基準としたときに他方が1よりも小さいかあ
るいは1よりも大きくいずれもSとS’の間にあれば、2
つのフレームのエネルギーは十分に近接していると判断
され、これらはノイズモデルの一部を成す。閾値SとS’
の値は逆数の関係にあり(S’=1/S)、一方を決定す
ることで他方が自動的に決定される関係にあることが望
ましい。たとえば、S=3、S’=1/3である。フレーム
がノイズモデルの一部を構成すべきと判断されたとき
は、フレーム内の全データがメモリに記憶され、nを1
つ増加させて検索は続行する。
【0059】2つの連続するフレームのエネルギーの比
率が所定の範囲内に無い場合、フレームは条件を満たさ
ないと判断され、nを1と設定して検索を継続する。検
索を続行する場合はフレームの番号nを一つづつ増加さ
せ、前記と同様な演算によってフレームのエネルギーを
計算し、前のフレームのエネルギーと比較し、比率がS
とS’の間であるか否かを判断する。
【0060】既にn−1個のフレームが所定の安定性の
条件を満たす場合、n番目のフレームをこれらと比較す
るに際しては2種類の方法が可能である。1つ目の方法
は、n番目のフレームのエネルギーをn−1番目のフレ
ームのエネルギーとだけ比較する方法である。2番目の
方法は、n番目のフレームのエネルギーを1番目からn
−1番目のフレーム全てのエネルギーと比較する方法で
ある。2番目の方法は安定性の条件としては厳密なもの
であるが、ノイズレベルが急速に漸増あるいは漸減する
場合の追従性は良くない。
【0061】したがって、n番目のフレームのエネルギ
ーをn−1番目のフレーム(場合によっては先行する複
数のフレーム、必ずしも先行する全てのフレームではな
い)のエネルギーと比較する。比較の結果、これらが安
定性の条件を満足しない、すなわち、エネルギーの比率
が1/SとSの範囲内に無いと判断された場合、その後の処
理については以下に記載する2種類の処理がある。 −nの値が環境ノイズであると判断することのできる最
小のフレーム数N1(たとえばN1=5)以下である場合
は、安定性の持続された時間が短すぎるためノイズモデ
ルを破棄してn=1と設定し、検索の初期状態に戻る。 −nの値が上記の最小値N1より大きい場合、一定時間
の安定したノイズに続いて音声が入ってきたような場合
が考えられるので、安定性が基準を満たしていたn−1
までのフレームのデータを記憶する。このデータは、条
件を満たすより新しいノイズモデルで置きかえられるま
ではノイズモデルとして使用される。この場合において
も、いずれにしろn=1と置いて検索を続行する。
【0062】一方、n番目のフレームについて評価した
結果、n−1番目のフレームに引き続いて安定条件を満
たす場合、nが二番目の閾値N2(例えばN2=20)以下
であるか、N2よりも大きいかによって以降の扱いが異な
る。N2は、ノイズモデルにおいて好ましい最大フレーム
数を表し、ノイズのスペクトル密度の計算時間等の観点
から所定の数が定められる。
【0063】nがN2未満であれば、安定性を満足する
フレームのデータをノイズモデルを形成するためにそれ
以前のフレームのデータに追加し、nを1つ増やし、次
のフレームの解析に移行する。nがN2と等しければ、安
定性を満足するフレームのデータをノイズ抑制を行うた
めにそれ以前のフレームのデータに追加し、nを1に設
定して、以降の解析を再初期化する。
【0064】一端ノイズモデルが記憶されると、そのノ
イズモデルは新しいノイズモデルによって常に置きかえ
られる可能性が有る。置き換えの条件はエネルギー状態
を基準とするが、それぞれのフレームのエネルギーでは
なくてモデルの平均エネルギーに基づくものである。フ
レーム番号N1からN2の間のN個のフレームすなわちN1<N
<N2に該当するノイズモデルが発見されると、このノイ
ズモデルの平均エネルギーを全てのN個のフレームのエ
ネルギーの合計をフレーム数Nで除した値として算出
し、既に記憶されているN’個のフレームの平均エネル
ギーと比較する。
【0065】新しいノイズモデル候補の平均エネルギー
と今まで使われていたノイズモデルの平均エネルギーと
の比が所定の閾値SRより小さければ、新しいノイズモデ
ル候補は今まで使われていたノイズモデルよりも好まし
いと判断し、今までのノイズモデルを新しいノイズモデ
ルで置きかえる。新しいノイズモデルの候補が上記の条
件を満たさなければ、当該候補は拒絶され引き続き今ま
でのノイズモデルが使用される。閾値SRは、1よりも若
干大きな値が好ましい。
【0066】閾値SRが1以下の値であれば、安定で最も
エネルギーが小さいフレームのデータが記憶されること
になる。これは環境ノイズは、エネルギーがそれ以下に
はならないような最低レベルのエネルギーを有すること
に対応する。しかしながら、個の基準によった場合は、
エネルギーの増加を伴うノイズの変化はすべて無視され
ることになる。
【0067】閾値SRが1よりも非常に大きな値であれ
ば、環境ノイズと例えば呼吸音のような環境以外のノイ
ズとの分離が悪く、歯擦音のような特定の子音のような
ノイズに似た一定のとノイズとの分離さえ悪いという結
果を招くことになる。これらの分離能力の低下は、ノイ
ズを抑制した信号が聞き取り難いものになる結果を招
く。
【0068】好ましい実施例においては、閾値SRはおよ
そ1.5である。新しいノイズモデル候補と古いノイズモ
デルのエネルギー比がこれ以上であれば、古いノイズモ
デルをそのまま使用するほうが良い。エネルギー比がこ
れ未満であれば、古いノイズモデルを新しいもので置き
かえる。いずれの場合も、フレーム番号nを1と置いて
信号u(t)の解析を再スタートさせる。
【0069】ノイズモデルの信頼性を高めるために特定
の有効な信号の中にノイズが検出された場合にはノイズ
モデルの検出を停止するように構成することもできる。
音声認識に用いられている一般的なデジタル信号処理技
術によれば、特定の音素、特に発音された母音および子
音の音素、の周期性を有する特徴の有るスペクトルから
音声の存在を検出することが可能である。ノイズモデル
の検出作業を停止するのは、有益な音素がノイズと解釈
され、ノイズモデルとして記憶された後、信号から有益
な音素が全て削除されてしまうような事態を阻止するこ
とが目的である。
【0070】SRが1よりもあまり大きくないために環境
ノイズの変化にノイズモデルが追従していないような状
況では時々検索をリセットしてモデルを新しくすること
を行っても良い。環境ノイズは航空機、車輛や船舶が加
速する場合など、極めて大幅にかつ急激に増大すること
が有る。しかしながら、SRはノイズのエネルギーがあま
りに急激に増加するときは古いノイズモデルを維持する
ことを要求する。
【0071】この問題を解決するには種々の方法があり
えるが、最も簡単な方法は、定期的に検索を初期化して
前のモデルのエネルギーと新しいモデルのエネルギーの
比較とは無関係に新しいモデルをノイズモデルとして採
用することである。この頻度は、予測される会話の平均
的な長さに基づいて決定することができる。例えば、飛
行機の乗員の場合には会話の平均長さは数秒であるの
で、数秒おきに検索を初期化することが考えられる。
【0072】図1ブロック1に示すノイズモデルの作
成、より一般的に言えば本発明の方法は、必要なプログ
ラムが搭載され、A/D変換機からのデジタルデータが適
当なポートから供給される汎用のコンピュータによって
実施することができる。もちろん、特定化されたデジタ
ルコンピュータによって本方法をより高速あるいはより
多くのデータについて実施することも可能である。
【0073】良く知られているように、コンピュータに
はプログラムや演算途中のデータを記憶しておくために
スタティックメモリー、ダイナミックメモリーFIFO型の
メモリー等種々の記憶装置が付属している。また、シス
テム全体としては信号u(t)を数値化するためのA/D変換
装置、および、もしノイズを抑制した信号をアナログ信
号として使用する必要が有ればD/A変換装置が必要であ
る。
【0074】さらに本発明の方法を図1(同図は方法を
包括的な形で表現している)に示した方法とは違う形に
分割して実施することも可能である。図8は、実施態様
に従ってフィルタリングの全てのステップ全体を概略的
に示す図である。ステップは、ノイズモデルに基づきパ
ラメータを決定する第1のグループと、ノイズ抑制すべ
き現在の信号のみに基づいてパラーメータを決定する第
2のグループとに分かれている。
【0075】第1のグループの最初のステップは特定の
使用目的のためにノイズモデル、好ましくは図6及び図7
を参照して既に述べた方法、を選択することである。第
1のグループの処理内容は2つに分岐する。
【0076】第一の枝では、フレーム毎についてノイズ
モデルのエネルギーを時間領域で計算し、その平均エネ
ルギーを計算する。これによってモデルの平均エネルギ
ーすまりパラメータExが求まる。第二の枝においては、
フレーム毎にノイズモデルをフーリエ変換して周波数領
域に変換する。フレームi(i=1 ... N)の周波数νにお
けるスペクトル密度γi(ν)と、周波数νにおけるノイ
ズモデルのスペクトル密度γx(ν)を順次算出する。こ
の2つのパラメータを使って、式10に基づき統計係数max
が求まる。パラメータγx(ν)は、ヴィーナーフィルタ
の毛一つの係数を算出するためにも用いられる。
【0076】第二のグループも2つの枝に分岐する。第
一の枝では、現在のフレームのエネルギーEuを算出し、
第二の枝では現在のフレームのスペクトル密度γuを算
出する。これら2つのパラメータと既に求められたパラ
メータγxとExとを用いて、係数[Ex/Eu]と係数[γx(ν)
/γu(ν)]とを求める。したがって、式8にしめすヴィ
ーナーフィルタの全ての係数が求まったことになる。係
数αとβは、予め決められている値を有し、その値はそ
れぞれ10および0.5である。
【0078】このようにして穂運発明に基づいて所期の
目的が達成されることは上記に示したとおりである。本
発明は、図1無いし図8に具体的に示した実施例に限るも
のではないことは明らかである。特に、パラメータの数
値等は説明を明確で具体的にするために仮に設定したも
のであるから、パラメータが明細書に記載した値に限ら
れるものでないことは明らかである。したがって、発明
の適用対象によってこれらの値は適宜設定する必要が有
るし、また、適当な値を選択することは可能である。さ
らに、本発明の適用対象としてノイズに汚染された音声
信号のノイズ抑制があるが本発明が適用可能性を有する
対象が音声信号に限られないことは自明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の方法の各ステップを概略示
すブロック図である。
【図2】 図2は、従来手法にあるヴィーナーフィルタ
の概念図である。
【図3】 図3は、ノイズモデルのスペクトル密度とノ
イズモデルのフレームごとのスペクトル密度γを示す
グラフである。
【図4】 図4aおよび図4bは、ノイズモデルのフレ
ームごとのスペクトル密度γとノイズモデルのスペク
トル密度の過大評価とを比較したグラフである。
【図5】 図5は、上記と同じデータをノイズモデルの
スペクトル密度の反抗過大評価と共に示すグラフであ
る。
【図6】 図6は、ノイズで汚染された音声波形の例で
ある。
【図7】 ノイズモデルを検出する方法を示したフロー
チャートである。
【図8】 図8は、本発明の一実施例に基づきデジタル
フィルタ手法の詳細を表すフローチャートである。
フロントページの続き (72)発明者 ジェラール レイノー フランス国 ボルドー 33000、 リュ ダビッド ジョンストン 78 (72)発明者 ピエール‐アルベール ブルトン フランス国 ペサック 33600、 リュ デュ ロワイヨウム‐ユニ 98ビス

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有益な信号である音声信号とノイズ信号
    が混在するノイズで汚染された音声信号u(t)から周波数
    フィルタを用いてノイズを除去抑制する方法であって、
    信号を、所定の長さを有し、連続する区間であるフレー
    ムに分割するステップと、ヴィーナーフィルタを用いて
    周波数フィルタをかけるステップとを有し、さらに ‐汚染された音声信号u(t)から、所定の最小値と最大値
    の範囲内に有るN個のフレームのデータからなるノイズ
    モデルを作成するステップと、 ‐N個のフレームを構成するデータをフーリエ変換する
    ステップと、 ‐モデルのフレーム毎にフレームのスペクトル密度を推
    定するステップと、 ‐前記ノイズモデルの平均スペクトル密度を推定するス
    テップと、 ‐解析対象フレームにおけるノイズモデルの最大スペク
    トル密度とノイズモデルの推定スペクトル密度の最大値
    の比のNフレームのノイズモデル中の最大値に相当する
    統計的過大評価係数を、前記2つの推定値に基づき算出
    するステップと、 ‐ノイズ抑制の対象となった信号u(t)のフレーム毎にス
    ペクトル密度を推定するステップと、 ‐前記ノイズ抑制の対象となった信号u(t)のフレーム毎
    に、以下の関係式に基づきヴィーナーフィルタの係数を
    補正するステップと、 【式1】 ここにおいてαおよびβは、静的エネルギー補償係数お
    よび指数減衰係数と称する予め決められた係数であり、
    νはフーリエ変換された全ての周波数チャンネル、γu
    (ν)はノイズ抑制すべき信号の該当フレームの推定スペ
    クトル密度、γx(ν)はノイズモデルのスペクトル密
    度、maxはエネルギー補償の静的係数αを補正するため
    の統計的過大評価係数、を有するヴィーナーフィルタを
    用いた信号のノイズ抑制のための周波数フィルタ方法。
  2. 【請求項2】 前記統計的過大評価係数maxが以下の関
    係を満足するものである請求項1に記載の方法。 【式2】
  3. 【請求項3】 前記のステップに加えてさらに ‐前記ノイズモデルExの平均エネルギーを計算するステ
    ップと、 ‐ノイズを抑制すべき信号u(t)のフレーム毎にエネルギ
    ーEuを計算するステップと、 ‐エネルギー補償の静的係数αにEx/Euに等しいエネル
    ギー重み付け係数を掛けて、ノイズ抑制すべき信号u(t)
    のフレーム毎に選択的に最大値と最小値の間で連続的に
    変化する係数によって係数を補正するステップ、ノイズ
    抑制すべき信号u(t)に有益な信号がほとんど存在しない
    場合に前記最大値約1をとり、有益な信号のエネルギー
    がノイズのエネルギーに比較して格段に大きいときは最
    小値約0をとり、ヴィーナーフィルタの係数が以下の条
    件を満足するものである前記請求項1に記載の方法。 【式3】
  4. 【請求項4】 前記エネルギー補償の統計係数αが10で
    ある前記請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記指数減衰係数βが0.5である請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ノイズを抑制すべき信号を、1フレームが
    p個のデータからなるように数値化するステップを含む
    請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ノイズモデルは、ノイズ抑制すべき
    信号u(t)に対して繰り返し、所望のノイズ特性を有する
    p個のデータで構成されるN個の連続したフレームを構
    成するN×p個のデータをノイズモデルとして記憶し、
    新しいノイズモデルの検索を行うと共に、古いノイズモ
    デルと新しいノイズモデル相互の関係に基づいて、古い
    ノイズモデルを新しいノイズモデルで置きかえるか、古
    いノイズモデルを継続して使用するかを判断する前記請
    求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 適用対象をノイズで汚染された音声信号
    u(t)からノイズを除去するものとする請求項1に記載さ
    れた方法。
  9. 【請求項9】 フレームの時間間隔は10msから20
    msである請求項8に記載の方法。
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