JPH11264363A - 内燃機関用の燃料噴射弁 - Google Patents

内燃機関用の燃料噴射弁

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JPH11264363A
JPH11264363A JP11929098A JP11929098A JPH11264363A JP H11264363 A JPH11264363 A JP H11264363A JP 11929098 A JP11929098 A JP 11929098A JP 11929098 A JP11929098 A JP 11929098A JP H11264363 A JPH11264363 A JP H11264363A
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JP
Japan
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nozzle needle
injection valve
fuel injection
pressure
coil
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Withdrawn
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JP11929098A
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English (en)
Inventor
Masaharu Ito
昌晴 伊藤
Sachihiro Tsuzuki
祥博 都筑
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な方法で制御室圧に対応した出力が検出
でき、高圧シールの必要もない燃料噴射弁を提供する。 【解決手段】 ディスタンスピース4の内周に円筒状の
永久磁石22を、半径方向をN−S極にして配置する。
更に、ディスタンスピース4には、ノズルニードル8の
小径部8aを取り囲むようにコイル21が固定される。
磁気回路中を磁束はノズルニードルのリフトに影響され
ないで、ノズルニードルの小径部8aに加わる圧縮歪み
の変化が、磁歪現象により磁気回路中の磁束数を変化さ
せコイル21に起電力が発生する。このように制御室圧
の変化に伴うノズルニードルの圧縮歪みの変化のみを検
出できる。また、コイルは低圧燃料通路15と連通する
空間に設けられているので高圧シールの必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルニードルの
リフトをコントロールする制御室圧を検出できる内燃機
関用の燃料噴射弁に関する。更には、ノズルニードルの
リフトを検出して燃料噴射時期を検出することができる
内燃機関用の燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にコモンレール式電子制御燃料噴射
弁は、ノズルニードルのリフトをコントロールする制御
室圧を電子制御弁によりコントロールすることにより、
ノズルニードルのリフトをコントロールしている。した
がって、制御室圧を監視すれば電子制御弁の作動状況
や、ノズルニードルのリフト時期等の情報を得ることが
でき、内燃機関の制御や、故障検出に利用できる。
【0003】従来、制御室圧を検出する方法としては、
超高圧(約1000気圧)に耐えうる圧力センサを用い
て直接制御室を計測する方法があるが、非常に高価なも
のとなる。また圧力センサ取付部まで制御室から圧力導
入孔を設ける必要があり、制御室容積が増加してしまう
という問題がある。
【0004】他に圧力を検出する方法としては、圧電素
子を用いたものがある(特開昭56−118553号公
報)。これは、計測する部位の薄肉部を利用して、薄肉
部から伝達される燃料圧による歪を圧電素子により電気
信号として取り出すものである。しかし、制御室は燃料
噴射弁の中心部に位置し、容積も小さいため制御室に薄
肉部を設けることは困難である。
【0005】また従来、燃料噴射弁のノズルニードルの
リフトの検出方法として、ノズルニードルと連動するプ
レッシャピンのリフトを検出するものが知られており、
例えば渦電流式のギャップセンサを用いたもの(特開平
3−64665号公報)や、ホール素子を用いたもの
(特開平7−189870号公報)がある。これらはい
ずれもセンサをインジェクタ内部に配置している。
【0006】これについて、図12の従来例により更に
詳しく説明する。プレッシャピン9下部のフランジ部9
aの下端には中空円筒部9bが形成されており、ノズル
ニードル8の上端の小径部がこの中空円筒部9bに遊嵌
して連結している。ノズルニードル8と、スプリング1
0により鉛直下方に押圧されるプレッシャピン9とのこ
の連結部は、筒状のディスタンスピース4内に収容され
ている。誘導コイル21がプレッシャピン9の軸心のま
わりで、そのフランジ部9aのほぼ鉛直下方に位置する
ようにディスタンスピース4に固定して設けられてい
る。誘導コイル21の導線23は充填材(例えば樹脂)
に埋め込まれて、インジェクタの内部から外部へ引き出
されている。
【0007】これにより、誘導コイル21が励磁される
とノズルニードル8及びプレッシャピン9等を経て磁力
線が生成される。この場合、誘導コイル21のほぼ鉛直
上方にプレッシャピンのフランジ部9aが配置されるこ
とから、フランジ部9aのリフト量に応じて誘導コイル
21のインダクタンスが変化し、この検出インダクタン
スによってノズルニードル8のリフト量が計測される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の技術
においては、制御室圧を検出するには、高価な圧力セン
サを必要としたり、又は制御室に薄肉部を設けることが
必要であったが、本発明は、このような必要のない安価
な方法で制御室圧に対応した出力が検出でき、高圧シー
ルの必要もない燃料噴射弁を提供することを目的として
いる。
【0009】更にノズルニードルのリフトの検出につい
ての従来の技術においては、コイルがインジェクタの内
部に設けられているため、誘導コイルからの導線を外部
に引き出す際に燃料のシールが必要となる。この問題
は、特に低圧部のないインジェクタの場合高圧部にコイ
ルを配置しなければならず、高圧部に存在する燃料のシ
ールが難しく特に重要となる。その場合、低圧室を新た
に設けることはインジェクタ内部を大巾に変更すること
になり、噴射特性に影響を与えかねず好ましくない。本
発明は、このような燃料シールの問題をなくした燃料噴
射弁を提供することを更なる目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲に記載され
た内燃機関用の燃料噴射弁を提供する。
【0011】請求項1に記載された手段においては、制
御室の圧力変化に伴い、磁気回路を構成する可動部材の
圧縮歪みの変化をコイルの起電力により検出する。これ
により、安価な方法で燃料噴射の開始時期及び終了時期
を検出でき、更に電子制御弁の故障も判定できる。
【0012】請求項2に記載された手段においては、可
動部材の圧縮歪みの変化を永久磁石とコイルのみで検出
でき、また高圧燃料シールの必要性をなくすことも容易
である。
【0013】請求項3,4に記載された手段は、請求項
2の燃料噴射弁の永久磁石の形状と配置とを更に限定し
たもので、実質的に請求項1,2の燃料噴射弁と同様の
効果を奏するものである。また、請求項4に記載された
手段においては、燃料通路を避けて永久磁石を配置する
ことができるので、永久磁石に厚みを持たせることがで
き、磁石の製作が容易となる。
【0014】請求項5に記載された手段においては、ギ
ャップと、コネクタと、ディスタンスピースと、プレー
トを通る磁気回路のギャップの変化による磁束変化を、
ディスタンスピースの外周部に設けたコイルの起電力の
変化として検出する。コイルは燃料に接触しない外部に
設けてあるので、コイルの導線部での燃料シールの問題
がなくなる。磁気回路を形成するのに永久磁石を用いな
い場合は、コネクタ又はプレート等を着磁しておけばよ
い。
【0015】請求項6,7に記載された手段において
は、請求項5の燃料噴射弁における効果に加えて、磁気
回路を形成するのに永久磁石を用いているので、改めて
コネクタ又はプレート等の着磁を行う必要がない。
【0016】請求項8に記載された手段においては、ノ
ズルニードルの全リフト範囲において永久磁石がコイル
内に突入する量が変化することによってコイル内で永久
磁石からの磁束数が変化するのを、コイルの起電力の変
化として検出するものであり、燃料シールの問題につい
ては、請求項5の燃料噴射弁と同様の効果を奏するもの
である。
【0017】請求項9に記載された手段においては、ス
プリングと、スプリングの力をノズルニードルに伝える
座との間に永久磁石を配置することで、永久磁石の固定
に接着剤を使用する必要がなく、組み付けが容易であ
る。更に磁気回路を形成するのに永久磁石を用いている
ので、改めてコネクタやプレート等の着磁を行う必要が
ない。
【0018】請求項10に記載された手段においては、
永久磁石からの磁束が磁石に近いディスタンスピースの
表皮部を集中して通ることがないので、コイルまで到達
する磁束数が増加できるので、コイルの起電力をより大
きくできる。
【0019】請求項11〜13に記載された方法におい
ては、検出部であるコイルは高圧燃料部から隔離されて
いるので、燃料シールの必要がない。また回路は単電源
で駆動するので、車両搭載が可能で、かつ回路規模が小
さいのでセンサのリード線に取り付けた接続器にも内蔵
でき、コイルから回路までのリード線を短くできるので
ノイズが乗りにくい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態と
しての燃料噴射弁の特徴部分を拡大した部分縦断面図で
あり、図2は、図1の燃料噴射弁を線II−IIで切断した
横断面図である。図3は、本発明の第1実施形態に使用
するコモンレール式電子制御燃料噴射弁の全体構成を示
す縦断面図である。
【0021】ノズルボディ1はリテーニングナット2に
より、ホルダボディ3をディスタンスピース4を介して
一体連結される。ノズルボディ1とホルダボディ3の中
間には、ノズルニードル8のリフトストッパーとなるデ
ィスタンスピース4があり、ノズルニードル8とプレッ
シャピン9との連結部が、ディスタンスピース4内に内
蔵される。油溜り5は、図示しないコモンレールから高
圧の燃料の供給を受ける。ノズルボディ1の先端には噴
口6があり、ノズルニードル8の開弁作用の下で燃料が
噴射される。ノズルボディ1内において上下方向に可動
するノズルニードル8は、プレッシャピン9を介してス
プリング10の押付力により下向きに閉弁のための力を
受ける。
【0022】第1実施形態では、図1,2に示すよう
に、ディスタンスピース4の内周に円筒状の永久磁石2
2が、半径方向をN−S極にして配置される。このとき
プレッシャピン9のスプリング10の座となっている部
位が、上下方向に運動したとき、永久磁石22内に収ま
るような軸方向長さを永久磁石22は有している。ディ
スタンスピース4には、ノズルニードル8の小径部8a
を取り囲むようにコイル21がボビン24内に入れられ
て固定され、コイル21からのリード線23により、燃
料噴射弁外部へ出力が取り出される。このとき永久磁石
22からの磁束は、ディスタンスピース、ノズルボデ
ィ、ノズルニードル、プレッシャピン、永久磁石という
磁気回路中を通る。
【0023】次に第1実施形態を図3に示すコモンレー
ル式電子制御燃料噴射弁に適用した場合の作動を以下に
説明する。ソレノイド16への非通電時は、高圧燃料通
路13からの高圧燃料が絞り7を通じて制御室12へ供
給されるので、可動部材であるコマンドピストン14、
プレッシャピン9、ノズルニードル8には、制御室圧に
よる圧縮歪みが生ずる。
【0024】この状態からソレノイド16に通電される
と、バルブ11が上昇して開弁し、制御室12からの燃
料が低圧燃料通路15へと流れるので制御室圧が低下す
る。制御室圧が低下すると可動部材であるコマンドピス
トン14、プレッシャピン9、ノズルニードル8の圧縮
歪みが制御室圧に対応して小さくなる。制御室圧が低下
し、開弁圧に達するとノズルニードル8が、プレッシャ
ピン9、コマンドピン14と共にリフトレ燃料が噴射さ
れる。
【0025】ノズルニードル8がリフトしても永久磁石
22の内周面とプレッシャピン9のスプリング10の座
外周面との距離は変わらず、またノズルニードル8とノ
ズルボディ1との摺動部も、ノズルニードル8がリフト
しても距離は変わらないので、磁気回路中を通る磁束は
ノズルニードル8のリフトには影響されない。よって、
ノズルニードルの小径部8aに加わる圧縮歪みの変化
は、磁歪現象により磁気回路中の磁束数を変化させるの
で、コイル21に起電力が発生する。このように制御室
圧の変化に伴うノズルニードル8の圧縮歪みの変化のみ
を検出することができる。またコイル22が設置される
ディスタンスピース4内の空間は、低圧燃料通路15と
連通しているため、コイル22は高圧燃料から隔離され
ており、リード線23の取出しに高圧シールの必要がな
い。
【0026】本発明の第1実施形態の変形例を図4に、
その横断面図として示す。この変形例は、永久磁石の形
状と配置とを異ならしたものであり、永久磁石22を角
柱形状にしてプレッシャピン9の周りに配置している。
角柱形状の永久磁石22の軸方向の長さは、第1実施形
態と同様にプレッシャピン9のスプリング10の座とな
っている部位が、上下に運動したとき永久磁石22内に
収まるようにする。永久磁石22のN−S極は、第1実
施形態と同様に半径方向に設けてある。永久磁石22の
円周方向両側には、非磁性体で製作されたスペーサ25
を設けている。図4に示されるように永久磁石22をプ
レッシャピン9の周りにディスタンスピース4内に、円
周方向に間隔をあけて複数個設けるように構成すること
で、ディスタンスピース4内の燃料通路を避けて設置す
ることができるので、永久磁石22に厚みをもたせるこ
とができ、磁石の製作が容易となる。
【0027】磁気回路は、スペーサ25の厚さを、プレ
ッシャピン9のスプリング10の座の外周と永久磁石2
2とのクリアランスよりも大きくすることで、第1実施
形態で示したものと同様の磁気回路を構成することがで
きる。
【0028】図5は、コモンレール式電子制御燃料噴射
弁への駆動パルス、ノズルニードルリフト、制御室圧を
圧力センサにて計測した出力、本発明のコイルからの起
電力、コイルからの起電力を積分した値のタイミングチ
ャートを示す。駆動パルスが送られると制御室圧が低下
するので、ノズルニードル8に加わる圧縮力が低下し、
ノズルニードル8を通る磁束数が圧縮力に応じて変化す
るため、コイル22に起電力があらわれる。コイル22
の起電力は磁束の変化に対応するので、積分すると制御
室圧に対応した出力が得られる。制御室圧が低下し、開
弁圧に達するとノズルニードル8がリフトを開始し、燃
料噴射が始められる。ノズルニードル8がリフトを開始
するところで制御室圧が極小値を示す。これが噴射開始
時期として検出できる。駆動パルスが終了し、制御室圧
が閉弁圧に達するとノズルニードル8が下降し着座し、
噴射が終了する。この後制御室圧は急激に上昇する。こ
れが噴射終了時期として検出できる。また、電子制御弁
が故障したとき、駆動パルス指令を入れても制御室圧が
低下しない、又は低下したままとなり電子制御弁の故障
を判定できる。
【0029】次に本発明の第2実施形態を図6に示す。
図6は、本発明の第2実施形態としての燃料噴射弁の特
徴部分を拡大した部分縦断面図であり、図7はその全体
構成を示す縦断面図である。なおこれは、本発明を低圧
室のない燃料噴射弁に適用した場合を示しているが、本
発明はこのタイプ以外の低圧室をもつ燃料噴射弁にも適
用できるものである。また、第1実施形態と同様の構成
部品には同一の番号を付して示す。
【0030】この燃料噴射弁は、ノズルボディ1とホル
ダボディ3との間に円盤状のプレート41と円筒状のデ
ィスタンスピース42とを介装してリテーニングナット
2により締結したものである。燃料を噴射するための噴
口6は、ノズルボディ1の先端にあり、ノズルニードル
8により噴口を開閉する。ノズルニードル8は、上端か
らフランジ部8d、小径部8a及び中段にガイド部8c
とガイド部上面の肩部8bとが形成されている。ノズル
ボディ1の上端には、ノズルニードル8が通る穴を有す
るプレート41が設けられ、ノズルニードル8の最大リ
フト量をノズルニードルのガイド部上面の肩部8bによ
り決定するストッパとして作用する。
【0031】プレート41の上面には、円筒状のディス
タンスピース42が置かれており、その内周にはノズル
ニードルのフランジ部8dとピストンロッド下端のフラ
ンジ部32aとを連結するコネクタ30が、内周に対し
摺動自在に配置されている。コネクタ30は概ね三角柱
の形状をしており、燃料が流れる通路が確保されるよう
になっている。ディスタンスピース42の上端にはホル
ダボディ3が配置され、前述したようにリテーニングナ
ット2により、ノズルボディ1をプレート41とディス
タンスピース42と共に締め付けて一体化している。
【0032】ホルダボディ3には、シム31を介してコ
ネクタ30を通しノズルニードル8に下向きの押付力を
発生させるスプリング10と、ピストンロッド32が配
置される。ピストンロッド32は、ホルダボディ3に対
し摺動自在になっており、ピストンロッド頭部32bの
上部に制御室12が形成される。高圧の燃料は、高圧燃
料通路13に供給され、一方はインオリフィスプレート
18を通り制御室12へ導かれると同時に、他方はピス
トンロッド頭部32bの下側通路に導入され、ホルダボ
ディ3及びノズルボディ1内部を取ってノズルボディ1
の噴口6まで導かれる。高圧燃料の入口通路13は図示
しない蓄圧容器に接続されており、蓄圧容器は燃料噴射
ポンプにより高圧に加圧された燃料をたくわえている。
【0033】制御室12は、インオリフィスプレート1
8上に設けられたアウトオリフィスプレート17の通路
につながっており、この通路はバルブ11により開閉さ
れる。バルブ11はソレノイド16により開閉され、バ
ルブ11が開いた時は制御室12はドレンに通じる低圧
通路15と連通して制御室12の圧力は低下し、バルブ
11が閉じた時は高圧燃料通路13からの圧力が保持さ
れる。このように制御室12の圧力を変化させることに
より、ピストンロッド32とノズルニードル8を上下方
向に移動させ、燃料の噴射を行う。前述のように、ピス
トンロッド頭部32bより下方のホルダボディ3内及び
ディスタンスピース42及びプレート41及びノズルボ
ディ1の内周には、高圧燃料通路13からの高圧燃料が
供給されている。
【0034】ノズルニードルのリフトの検出機構につい
て記載すると、プレート41にはノズルニードル8を取
り囲むように円筒状の永久磁石22が固定され、ディス
タンスピース42の外周には誘導コイル21が巻かれて
いる。ディスタンスピース42の外周には巻回されたコ
イルが外周面から突出しないように適宜コイルを収容す
る溝等が設けられている。また、永久磁石22とディス
タンスピース42との間に永久磁石と同じ高さの円筒状
スペーサ(図示せず)を設けてもよい。誘導コイル21
からのリード線23は充填材(例えば樹脂)に埋め込ま
れて、高圧燃料部分を通らないディスタンスピース42
及びホルダボディ3内に設けられた通路から外部に取り
出される。永久磁石22は、ノズルニードル8と連動し
てリフトするコネクタ30の下部に位置する。従って、
ノズルニードル8がリフトすると永久磁石の上端とコネ
クタの下端とのギャップが変化する。
【0035】このギャップと、コネクタ30と、ディス
タンスピース42と、プレート41とを通る磁気回路を
永久磁石22により形成する。コネクタ30は磁性体で
製作してあるので、ギャップが変化すると磁気回路を通
る磁束が変化する。この磁束変化は誘導コイル21の起
電力として検出できる。よって、誘導コイル21に発生
した起電力を計測すれば、ノズルニードル8のリフトが
検出できる。なお、前記の説明では永久磁石22を使用
した場合について説明しているが、永久磁石22を用い
る代りに、プレート41を着磁させても同様の作用を奏
する。またディスタンスピース42を非磁性材料で製作
しておけば、永久磁石22からの磁束が磁性材料を使う
ときのように、磁石に近いディスタンスピース42の表
皮部を集中して通ることがないので、コイル21に到達
する磁束数が増し起電力が大きくなる。よってS/N比
が改善される。
【0036】前記した第2実施形態の構成によれば、高
圧燃料部には永久磁石22のみを配置し、ノズルニード
ル8のリフトの検出部に相当する誘導コイル21は高圧
燃料とは接触しない隔離した部位に設けているので、リ
ード線23部分での燃料シールを行う必要がなく、燃料
漏れの心配はない。
【0037】本発明の第2実施形態の変形例1を図8に
示す。第2実施形態との差異は永久磁石22の固定個所
を変えた点にある。永久磁石22はノズルニードル8と
連動してリフトするコネクタ30に固定する。プレート
41を磁性体で製作し、プレート上面と永久磁石下面と
のギャップを通り、プレート41とディスタンスピース
42とコネクタ30を通る磁気回路を形成する。このギ
ャップはノズルニードル8のリフト時に変化し、磁気回
路を通る磁束が変化する。この磁束変化は誘導コイル2
1の起電力として検出できる。誘導コイル21の配置個
所は、第2実施形態と変らないので、燃料シールに関し
ては、同様の効果を奏する。なお、永久磁石22を用い
る代りにコネクタ30を着磁させても同様に作用する。
【0038】更に第2実施形態の変形例1の場合、ディ
スタンスピース42と、コネクタ30と、プレート41
とを非磁性体で製作し、誘導コイル21と永久磁石22
の運動方向の位置関係を、ノズルニードル8の全リフト
範囲において永久磁石22が誘導コイル21内に突入す
る量が変化するように設置してもよい。この場合、誘導
コイル21内で永久磁石22からの磁束がノズルニード
ル8のリフト時に変化するので、誘導コイル21に起電
力が発生し、前記第2実施形態と同様の作用効果が得ら
れる。なお、上記の構成において、永久磁石22を用い
ずにコネクタ30を着磁させた磁性体で製作し、誘導コ
イル21に突入する量が変化するように位置させれば、
同様に作用する。
【0039】本発明の第2実施形態の変形例2を図9に
示す。第2実施形態との差異は永久磁石22の固定位置
を変えた点にある。スプリング10と磁性体で製作され
たコネクタ30(磁性体でなくてもよい)の間に、永久
磁石22とスプリング力調整用のシム7が配置される。
非磁性体で製作されたディスタンスピース42の外周に
は、コイル21が巻かれており、その下部には、磁性体
のプレート41が配置される。このとき、永久磁石22
を上下方向にNS極を設定しておくと、コネクタ30、
プレート41、ディスタンスピース42、ホルダボディ
3、シム31、永久磁石22を通過する磁気回路が構成
される。
【0040】ノズルニードル8が運動すると、コネクタ
30の下面とプレート41の上面との距離が変化するの
で、前記磁気回路中を通過する磁束数が変化するが、こ
の磁束変化はコイル21の起電力として検出でき、この
起電力を検出すれば、ノズルニードル8の運動が検出で
きる。
【0041】上記構成によれば、永久磁石22をスプリ
ング10とコネクタ30とで挟み込むので、接着材等で
固定する必要がなく、組付けが容易になり、コストも低
減できる。また検出部であるコイル21は高圧燃料部か
ら隔離されているので、燃料シールの必要がない。
【0042】低圧部のない燃料噴射弁に本発明の第2実
施形態を用いると、燃料が噴射されるまで燃料通路途中
に、磁石または磁化された部分が存在するので、鉄粉等
がトラップされ、フィルタ効果を発揮するので、ノズル
ニードルのシート不良を回避することもできる。
【0043】第10図は検出例を示すタイミングチャー
トである。燃料噴射弁の噴射率から算出した噴射開始・
終了時期に対応してコイル出力が急増する。この位置か
ら噴射開始・終了時期が検出できる。コイル出力はノズ
ルニードル8の速度に対応しているので、図11に示す
積分回路にて積分演算すると、ノズルニードルの変位が
図11の回路出力として得られる。回路出力に対して適
切なしきい値を設ければ、噴射開始、終了に対応した時
期が得られ、またニードル8のリフト波形からおおよそ
の噴射率の予測ができるので燃料噴射弁の諸元決定や、
エンジン試験において有益な情報となる。図11に示す
回路は単電源(例えば5V)で駆動するので、車両搭載
が可能で、しかも回路規模が小さいのでセンサ(コイル
に相当)からのリード線23に取り付けた接続器(図示
していない)にも内蔵でき、コイル21から回路までの
リード線23を短くできるので、ノイズが乗りにくくな
る。
【0044】図11に示す回路は、電源57,59を抵
抗55,56および60,61にて分圧しただけコイル
21からの出力をオフセットさせ、演算増幅器54,5
8、コンデンサ51、抵抗52、抵抗53とで構成され
る一般的な積分回路と、電源65を抵抗66,67にて
分圧した分、オフセットさせ、演算増幅器63、抵抗6
2、抵抗64とで構成される反転増幅回路とで構成され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての燃料噴射弁の特
徴部分を拡大して示す部分縦断面図である。
【図2】図1に示された第1実施形態としての燃料噴射
弁を線II−IIで切断した横断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を適用する燃料噴射弁の
全体構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例を示す燃料噴射
弁を図2と同様に切断した横断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態としての燃料噴射弁のタ
イミングチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態としての燃料噴射弁の特
徴部分を拡大して示す部分縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を適用した燃料噴射弁の
全体構成を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の変形例1の要部を拡大
して示した縦断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の変形例2の要部を拡大
して示した縦断面図である。
【図10】本発明の燃料噴射弁の検出例を示すタイミン
グチャートである。
【図11】本発明における燃料噴射弁のノズルニードル
の変位量を検出するために用いるコイル起電力の積分回
路図である。
【図12】従来方式の燃料噴射弁の要部を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1…ノズルボディ 2…リテーニングナット 3…ホルダボディ 4…ディスタンスピース 5…油溜り 6…噴口 7…絞り 8…ノズルニードル 9…プレッシャピン 10…スプリング 11…バルブ 12…制御室 13…高圧燃料通路 14…コマンドピストン 15…低圧燃料通路 16…ソレノイド 21…コイル 22…永久磁石 23…リード線 24…ボビン 25…スペーサ 30…コネクタ 31…シム 32…ピストンロッド 41…プレート 42…ディスタンスピース

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子制御弁により制御室内の圧力を制御
    し、ノズルニードルをリフトさせ燃料を噴射する内燃機
    関用の燃料噴射弁において、 前記制御室内の圧力により力を受ける磁性材料よりなる
    可動部材とコイルとで磁気回路を構成し、前記可動部材
    の圧縮歪みの変化のみに対応する前記コイルの起電力を
    検出することによって、前記制御室の圧力の変化を検出
    するようにしたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記可動部材がノズルニードルと、プレ
    ッシャピンとよりなり、前記プレッシャピンのスプリン
    グの座の周囲に、座の軸方向の全運動範囲にわたって座
    を取り囲むような軸方向長さをもつ永久磁石が磁気回路
    の一部を構成していることを特徴とする請求項1に記載
    の燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記永久磁石が円筒状で、半径方向をN
    −S極にして配置されていることを特徴とする請求項2
    に記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記永久磁石の形状を角柱形状にして、
    前記プレッシャピンの周りに半径方向をN−S極にして
    複数個配置したことを特徴とする請求項2に記載の燃料
    噴射弁。
  5. 【請求項5】 電子制御弁により制御室内の圧力を制御
    し、ノズルニードルをリフトさせ燃料を噴射する内燃機
    関用の燃料噴射弁において、 ノズルニードルのリフト量を検出するコイルを、ディス
    タンスピースの外周側で、ノズルニードルのリフト方向
    の軸を取り囲むように配置することにより、前記コイル
    が低圧部又は高圧部の燃料のいずれにも接触しないよう
    にしたことを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 【請求項6】 ノズルニードル又はノズルニードルと連
    動してリフトする部材のいずれかに永久磁石を固定した
    ことを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射弁。
  7. 【請求項7】 ノズルニードル又はノズルニードルと連
    動してリフトする部材のいずれかに磁性体のフランジ部
    を形成し、前記フランジ部に対向してノズルボディ側に
    永久磁石を固定したことを特徴とする請求項5に記載の
    燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】 前記永久磁石は、ノズルニードルの全リ
    フト範囲において少なくとも一部が前記コイル内に突入
    しており、リフト時に前記コイル内に突入する量が変化
    するように位置させたことを特徴とする請求項6に記載
    の燃料噴射弁。
  9. 【請求項9】 ノズルニードルと連動してリフトする部
    材上で、スプリングと、スプリングの力をノズルニード
    ルに伝える座との間に永久磁石を挟持したことを特徴と
    する請求項6に記載の燃料噴射弁。
  10. 【請求項10】 ディスタンスピースを非磁性材料で製
    作することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に
    記載の燃料噴射弁。
  11. 【請求項11】 電子制御弁により制御室内の圧力を制
    御し、ノズルニードルをリフトさせ燃料を噴射する内燃
    機関用の燃料噴射弁のノズルニードルのリフトを検出す
    る方法において、 スプリングの力をノズルニードルに伝える磁性材料のコ
    ネクタに固定された永久磁石と、ディスタンスピースの
    外周に固定されたコイルとにより1つの磁気回路を形成
    し、ノズルニードルのリフトに伴う前記コネクタと、ノ
    ズルボディに固定された磁性材料のプレートとの相対的
    な位置の変化に対応するコイル起電力を検出することに
    よってノズルニードルの変位を検出するようにしたこと
    を特徴とする燃料噴射弁のニードルリフト検出方法。
  12. 【請求項12】 前記コイルの起電力を積分する積分回
    路をあわせもつことによってノズルニードルの変位量を
    検出することを特徴とする請求項11に記載の燃料噴射
    弁のニードルリフト検出方法。
  13. 【請求項13】 前記積分回路を、エンジン制御コンピ
    ュータへ接続する接続器内に固定することを特徴とする
    請求項12に記載の燃料噴射弁のニードルリフト検出方
    法。
JP11929098A 1998-01-14 1998-04-28 内燃機関用の燃料噴射弁 Withdrawn JPH11264363A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011231696A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Nippon Soken Inc 燃料噴射弁

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