JPH11263694A - 石英ルツボ反転装置及び石英ルツボ反転方法 - Google Patents

石英ルツボ反転装置及び石英ルツボ反転方法

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JPH11263694A
JPH11263694A JP8037398A JP8037398A JPH11263694A JP H11263694 A JPH11263694 A JP H11263694A JP 8037398 A JP8037398 A JP 8037398A JP 8037398 A JP8037398 A JP 8037398A JP H11263694 A JPH11263694 A JP H11263694A
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JP
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quartz crucible
reversing
opening
pallet
crucible
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JP8037398A
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Inventor
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
Junichi Matsubara
順一 松原
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口部が下方の状態の大重量かつ大径の石英
ルツボを、人力を用いずに、かつ汚染の影響を受けるこ
となく反転させ、開口部を上方の状態とする石英ルツボ
反転装置及び石英ルツボ反転方法を提供する。 【解決手段】 石英ルツボ50を載置する手段40と、
石英ルツボを載置する手段を昇降させる手段21、2
3、26A、26Bと、石英ルツボの高さ方向の重心位
置で石英ルツボを外方から挟み込んで保持し、安定か
つ、スムースに180度回転させて、開口部が上方の状
態とすることが可能なハンド装置22とを有する。ハン
ド装置はエアシリンダを有し、空気圧により把持力が可
変である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶棒を成長さ
せつつ引き上げる単結晶成長装置に用いられる石英ルツ
ボを、使用前に洗浄したり、所定のサセプタに収納する
ためのハンドリング装置に用いられる石英ルツボ反転装
置に関し、特に引上げCZ(Czochralski)法により大
径のSi(シリコン)の単結晶を製造するための単結晶
成長装置に用いる石英ルツボの洗浄・収納の際に適した
石英ルツボ反転装置及び石英ルツボ反転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、引上げCZ法による単結晶製造
装置では、高耐圧気密チャンバ内を10torr程度に減圧
して新鮮なAr(アルゴン)ガスを流すとともに、チャ
ンバ内の下方に設けられた石英ルツボ内の多結晶を加熱
して溶融し、この融液の表面に種結晶を上から浸漬し、
種結晶と石英ルツボを回転、上下移動させながら種結晶
を引き上げることにより、種結晶の下に上端が突出した
円錐形の上部コーン部と、円筒形のボディー部と下端が
突出した円錐形の下部コーン部より成る単結晶(いわゆ
るインゴット)を成長させるように構成されている。
【0003】従来の10数インチ程度の径の単結晶棒を
成長させるためには、口径が24インチ程度の石英ルツ
ボが使用されている。かかる石英ルツボを結晶成長炉に
装填する前に、洗浄する必要があり、またその後、乾燥
させ、所定のカーボンルツボサセプタに収納する必要が
ある。従来のかかる石英ルツボの重量が約20kg程度
であり、石英ルツボを洗浄し、乾燥し、その後天地を反
転して所定のカーボンルツボサセプタに収納するといっ
た、一連の動作を人間の手作業で行っていた。また、こ
れらの作業は、各々独立した工程として行う方式が採ら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、単結晶
引上げ方法により製造される単結晶の直径を増加させ
た、いわゆる大径の単結晶インゴットが製造されようと
種々試みられている。かかる大径の単結晶棒を成長させ
る単結晶引上げ装置では、石英ルツボを大型化せざるを
得ず、例えば口径36インチの石英ルツボの重量は約7
0kgにもなる。このような大重量の石英ルツボを洗浄
後に人間の手により持ち上げたり、反転させたりするこ
とは到底不可能であった。
【0005】本発明は上記従来の問題点に鑑み、大重量
かつ大径の石英ルツボを開口部が上方の状態で洗浄後
に、反転して開口部を下方の状態とする動作を人力を用
いずに、かつ汚染の影響を受けることなく行うことので
きる石英ルツボ反転装置及び石英ルツボ反転方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、石英ルツボをその高さ方向の重心位置で外
方から保持するハンド装置を用い、石英ルツボを載置す
る手段を昇降させる手段との有機的結合により、石英ル
ツボを反転させるようにしている。
【0007】すなわち本発明によれば、開口部が下方の
状態の石英ルツボを反転させ、開口部が上方とする反転
装置であって、前記石英ルツボを載置する手段と、前記
石英ルツボを載置する手段を昇降させる手段と、前記石
英ルツボの高さ方向の重心位置で前記石英ルツボを外方
から同軸の2つの把持部にて挟み込んで保持し、180
度回転させて、前記開口部が上方の状態とすることが可
能なハンド装置とを、有する石英ルツボ反転装置が提供
される。
【0008】また本発明によれば、開口部が下方の状態
の石英ルツボを反転させ、開口部が上方とする反転装置
であって、前記石英ルツボを載置するパレットと、前記
パレットを昇降させる手段と、前記石英ルツボの高さ方
向の重心位置で前記石英ルツボを外方から同軸の2つの
把持部にて挟み込んで保持し、180度回転させて、前
記開口部が上方の状態とすることが可能なハンド装置と
を、有する石英ルツボ反転装置により、石英ルツボを反
転させる石英ルツボ反転方法であって、前記パレット上
に開口部が下方の状態で載置されている前記石英ルツボ
を外方から同軸の2つの把持部にて保持するステップ
と、前記石英ルツボを前記パレットから相対的に離間さ
せるステップと、前記石英ルツボを180度回転させて
開口部が上方とするステップと、前記石英ルツボを前記
パレット上に載置するステップと、前記パレットを前記
反転装置から外部へ移動させるステップとを、有する石
英ルツボ反転方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る石英ルツボ反
転装置を含む石英ルツボ洗浄・収納用ハンドリング装置
の側面図である。図2は、図1中の線A−A’で切断し
た断面図である。図3は、石英ルツボを載置するパレッ
トの平面図、図4は図3中の線B−B’で切断した断面
図である。図5はパレットに石英ルツボが、その開口部
が下方の状態で載置された状態を示す側面図であり、図
6はパレットに石英ルツボが開口部が上方の状態で載置
された状態を示す側面図である。
【0010】図1において、洗浄装置10、反転装置2
0、収納装置30が順次隣接して、直列に配列されてい
る。これらの各装置10、20、30は堅牢な金属製フ
レームにより、その外形が構成されている。洗浄装置1
0には、水と空気を吹き出すノズル14が、その開口部
を上方に向けて、中央部に配置されている。また、水と
空気を吹き出すもう1つのノズル13が、その開口部を
下方に向けて、中央部に配置されている。ノズル13、
14には圧縮ポンプ12から水と空気が供給される。な
お、圧縮ポンプ12は洗浄装置10の外部に配置しても
よい。
【0011】反転装置20にはハンド装置22が設けら
れている。ハンド装置22は、駆動装置29から伸長す
るアーム24に回動可能に取り付けられ、後述する図1
0及び図15に示すように、石英ルツボ50を外方から
同軸の2つの把持部90A、90Bにて180度で対向
して挟み込む構成となっている。すなわち、図15aの
正面図に示すように、ハンド装置22はそれぞれ図示省
略のエアシリンダを有し、エアシリンダのピストン80
A、80Bの先端には把持部90A、90Bがそれぞれ
取り付けられている。把持部90A、90Bはそれぞれ
金属プレートとその表面に貼り付けられた図示省略のシ
リコンゴムを有している。シリコンゴムは摩擦係数が高
く、これが石英ルツボ50に接触するよう構成されてい
る。また、2つのエアシリンダの少なくとも一方の締め
付け力が可変であり、石英ルツボ50を把持する力を適
切に調節することが可能である。
【0012】把持部90A、90Bの接触面の面積Aは
次のように定められる。いま、石英ルツボ50を保持す
るために必要な力をFとし、エアシリンダの断面積を
B、空気圧をP、シリコンゴムと石英ルツボ50の間の
摩擦係数をnとすると、摩擦力は接触面の面積Aに比例
してnAと表せるので、Fは、
【0013】
【数1】F=nA・B・Pとなる。
【0014】実験の結果によれば、例えば、P=4kg
f/cm2、B=3.1415・6.3・2/4、n=
0.3、とすると、把持部90A、90Bの接触面の面
積AがA1=10×10では保持できず、A2=15×
20なら保持できた。この結果から、F/n=A・B・
Pが12,469kg・cm2以上あることが必要であ
り、安全率をみて37,406kg・cm2あるよう設
計することが望ましい。なお、こうして把持部90A、
90Bの接触面の面積Aはあらかじめ設計されるが、石
英ルツボの重量の多様性などに応じて、把持力を変更し
たいときは、エアシリンダの空気圧を調整して所望の把
持力を石英ルツボ50に与えることができる。したがっ
て、割れやすい石英ルツボ50を傷つけたり破損するこ
となく反転させることが可能である。
【0015】ハンド装置22は、その把持部90A、9
0Bが石英ルツボ50に対して半径方向に移動可能であ
り、かつエアシリンダ全体が上下方向に昇降可能であ
る。さらに、ハンド装置22のエアシリンダはアーム2
4に対して図1中、矢印Rで示されるように、180度
回転可能である。すなわち、駆動装置29には、ハンド
装置22がこれらの動きをするための駆動力源があり、
石英ルツボ50を確実に保持するために、ハンド装置2
2内のエアシリンダに圧縮空気を送る機構を有してい
る。なお、ハンド装置22を回転させるための駆動モー
タをエアシリンダと同軸に配置することは好ましい態様
である。
【0016】図16は、駆動装置29とアーム24の一
部として用いることができる4軸昇降機構の例を示す斜
視図である。駆動力源としてモータ81が用いられ、モ
ータ81の回転軸82は第1のギヤボックス83に連結
されている。ギヤボックス83は、回転軸82の回転を
同一回転比(ギヤ比)の2つの回転軸84A、84Bに
伝達する。これらの回転軸84A、84Bは、それぞれ
ギヤボックス85A、85Bに連結されている。ギヤボ
ックス85A、85Bは、回転軸84A、84Bの回転
をそれぞれ同一回転比の2つの回転軸86A、86Bと
86C、86Dとに伝達する。これら4本の回転軸86
A、86B、86C、86Dの回転は、それぞれギヤボ
ックス87A、87B、87C、87Dにより、垂直方
向に伸長する回転軸88A、88B、88C、88Dに
伝達される。したがって、ハンド装置22に連結される
2本のアーム24の一方が回転軸88A、88Bと、こ
れらに連結される部材により構成され、他方が回転軸8
8C、88Dと、これらに連結される部材により構成さ
れる。
【0017】回転軸88A、88B、88C、88Dは
必要に応じて上方又は下方に伸長し、その回転により、
ハンド装置22やレール26A、26Bを昇降させるべ
く、垂直位置が変化するが、その回転時に他の部材との
機械的接触により分塵が飛散することがあり、石英ルツ
ボ50を汚染する原因となる。そこで、図17に一部の
みを示すように、回転軸88A、88B、88C、88
Dをそれぞれエアータイトに覆い、かつ伸縮自在なカバ
ー部材としてのベローズ96を設けている。なお、必要
に応じて水平方向の、回転軸86A他にも、これをエア
ータイトに覆うカバー部材94を設けることができる。
なお、水平方向の回転軸86他は、回転するのみで水平
位置が変化するわけではないから、エアータイトに覆う
カバー部材94は伸縮自在である必要はない。
【0018】収納装置30にもハンド装置32が設けら
れている。こちらのハンド装置32は石英ルツボ50の
開口部近傍、例えば開口部の淵から3cm程度以内の部
分を外方から確実に把持する複数の把持部を有してい
る。なお、図1中に、石英ルツボ50はパレット40に
載置された状態で点線で示されている。ハンド装置32
は、駆動装置39から伸長するアーム34に取り付けら
れ、後述する図14に示すように、石英ルツボ50を外
方から放射方向、半径内方向に挟み込むような複数(本
実施の形態では6つが示されているが8つ程度とするこ
とが好ましい)の部材を有している。ハンド装置32
は、石英ルツボ50に対して半径方向に移動可能であ
り、かつ上下方向に昇降可能である。駆動装置39は、
ハンド装置32がこれらの動きをするための駆動力源が
あり、石英ルツボ50を確実に保持するために、ハンド
装置32内のエアシリンダに圧縮空気を送る機構を有し
ている。
【0019】図2に示されているように、上記各装置1
0、20、30には、平行な2本のレール16A、16
B、26A、26B、36A、36Bがそれぞれ設けら
れている。これらのレールはレール手段を構成するが、
各装置10、20、30毎に分離して設けられている。
洗浄装置10内の2本のレール16A、16Bは洗浄装
置10のフレームに固定されている。一方、反転装置2
0内のレール26A、26Bは上下に昇降可能であり、
また、収納装置30内のレール36A、36Bも上下に
昇降可能である。すなわち、レール26A、26Bは駆
動装置21にリンク23を介して接続され、図示省略の
垂直ガイドに沿って移動可能である。また、レール36
A、36Bも駆動装置31にリンク33を介して接続さ
れ、図示省略の垂直ガイドに沿って移動可能である。な
お、駆動装置21とリンク23の一部として、前述の図
16に示した4軸昇降機構を用いることができる。
【0020】上記レール26A、26B、36A、36
B又は石英ルツボ50の高さ位置を検出する位置センサ
28、38が、それぞれ反転装置20と収納装置30に
設けられている。位置センサ28、38としては、光学
式エンコーダを用いることが好ましい。単一のフォトセ
ンサを位置センサとして用いた場合、レール26A、2
6B、36A、36Bの上昇時と下降時、すなわち正動
時と逆動時とではセンサの検知エリアに相当する距離の
誤差を生じ、その結果停止位置に誤差を生じるが、可動
部と静止部の間に光学式エンコーダを設け、その出力信
号パルスによりサーボモータを制御することにより、停
止位置の精度を高めることができる。すなわち、光学式
エンコーダでは、基準点からの距離を数値化してフィー
ドバック制御を行うことができ、よって、再現性が高
く、簡単に数値を変更することもできる。したがって、
キャリブレーション作業を行うことにより、石英ルツボ
の製品誤差にも対応することが可能となる。
【0021】これらの位置センサ28、38の出力信号
は、それぞれ制御装置27、37に接続され、その出力
信号が駆動装置21、31にそれぞれ供給され、よって
レール26A、26B、36A、36Bの高さ位置情報
がフィードバックされて高さ制御が行われる。なお、リ
ンク23、33は、1つずつ示されているが、前述の図
16に示した4軸昇降機構を用いて反転装置20内の1
本のレールについて、その両端近傍の2ヵ所に、また同
様に収納装置30内の1本のレールについて、その両端
近傍の2ヵ所に設け、反転装置20内の4つのリンクが
同一の駆動源により駆動されてレール26A、26Bを
完全に水平な状態で昇降させ、同様に収納装置30内の
4つのリンクが同一の駆動源により駆動されてレール3
6A、36Bを完全に水平な状態で昇降させるよう構成
することが好ましい。
【0022】収納装置30内のレール36A、36B
は、エアシリンダ112A、112B、112C、11
2Dのピストン72A、72B、72C、72Dに取り
付けられ、ピストン72A、72B、72C、72Dの
往復運動に従って、レール36A、36B相互間の距離
が変化するように構成されている。なお、各エアシリン
ダ112A、112B、112C、112Dは同期運転
されるよう、図示省略の制御装置により空気圧が制御さ
れる。なお、エアシリンダ112A、112B、112
C、112Dに代えて回転ネジシャフトとボールネジを
組み合わせた構成を用いることもできる。
【0023】後述するように石英ルツボ50は図5、図
6に示されるようにパレット40に載置されて石英ルツ
ボ洗浄・収納用ハンドリング装置のレール手段上を移動
する。このパレット40の構造について図3、図4に沿
って説明する。パレット40はフレーム42と、このフ
レーム42から内部に伸長する4本の外側ビーム43
A、43B、43C、43Dと、外側ビーム43A、4
3B、43C、43Dに囲まれた四角形の内部に井げた
状に組み合わされているX方向とY方向のそれぞれ2本
のビーム44A、44B、46A、46Bを有してい
る。4本の外側ビーム43A、43B、43C、43D
には、石英ルツボ50を載置する際の当接部となる当接
部材47が合計で8個設けられている。
【0024】また、ビーム44A、44B、46A、4
6Bにはそれぞれ、石英ルツボ50を載置する際の当接
部となる当接部材48A、48B、49A、49Bが4
個設けられている。当接部材47は、図5に示すように
石英ルツボ50の開口部が下方の状態で、載置する際に
用いられ、一方当接部材48A、48B、49A、49
Bは、図6に示すように石英ルツボ50の開口部が上方
の状態で載置する際に用いられる。なお、これらの当接
部材47、48A、48B、49A、49Bは他の図で
は省略され、石英ルツボ50がパレット40上に直接載
置されているように示されている。パレット40のフレ
ーム42は、レール16A、16B、26A、26B、
36A、36B上に回転可能に取り付けられた車輪の上
を滑走するよう構成されている。なお、レール16A、
16B、26A、26B、36A、36Bに車輪を設け
る代りに、パレット40のフレーム42の底面に車輪を
設けてもよい。なお、このパレット40は主要部がフレ
ーム42と棒状のビームにより構成されているので、洗
浄装置10での洗浄時やその後の乾燥工程で、水分が容
易に落下でき、水はけがよい。また、中央部には、パレ
ット40が洗浄装置10内にあるとき、ノズル14を挿
入するための中央開口部70が設けられている。
【0025】次に本実施の形態の石英ルツボ反転装置を
含む石英ルツボ洗浄・収納用ハンドリング装置の全体の
動作について説明する。まず、図7に示すように収納装
置30のレール36A、36Bを最下位置に移動させ、
石英ルツボ50を開口部が下になる状態で、レール36
A、36B上に移動可能に載置されたパレット40上に
載置する。このとき、図5に示すように8個の当接部材
47により石英ルツボ50の開口部の周辺が支持され
る。次に、図7中の矢印M1で示すように、レール36
A、36Bを上昇させ、図8に示す基準位置とする。こ
こで基準位置とは、洗浄装置10内のレール16A、1
6Bの高さ位置と同一高さをいうものとする。なお、こ
のとき、反転装置20内のレール26A、26Bは基準
位置にあるものとする。次に、図8の矢印M2で示すよ
うにパレット40を収納装置30から反転装置20内
へ、さらに図9の矢印M3で示すように洗浄装置10内
へと手動で移動させる。手動に代えて駆動モータなどを
用いることもできる。
【0026】図9の状態で、ノズル13、14から噴出
する水と空気により、石英ルツボ50の内外を洗浄し、
その後、図示省略の熱風供給装置により、熱風を石英ル
ツボ50に与えて乾燥を行う。乾燥工程が完了すると、
図10の矢印M4で示すようにパレット40が洗浄装置
10から反転装置20内へと引き出される。パレット4
0が反転装置20内のX方向上の所定位置にて停止する
よう、図示省略のストッパが設けられている。なお、ス
トッパに代えて位置決めセンサを用いるようにしてもよ
い。
【0027】パレット40のX方向上の位置が決まる
と、ハンド装置22により石英ルツボ50の外周部を1
80度で対向する両側から挟み込むように保持する。図
10ないし図13の状態は反転装置20の正面図である
図15a〜図15dに略対応して示されている。具体的
には、図15aは図10に、図15cは図12に、また
図15dは図13に対応し、図15bは図11の回転途
中となる直前の状態を示している。図10及び図15a
の把持開始のとき、できるだけ石英ルツボ50の高さ方
向の重心位置で挟み込むために、石英ルツボ50の高さ
情報から重心高さをあらかじめ演算して、自動的にその
位置にハンド装置22の中心がくるように必要な情報を
駆動装置29の制御装置内のメモリに与えておく。
【0028】図10及び図15aは、ハンド装置22の
エアシリンダのピストン80A、80Bが図15a中の
矢印M20で示すように石英ルツボを半径外方向から挟
み込むように移動されて、その先端の把持部90A、9
0Bが石英ルツボ50の高さ方向の重心位置で石英ルツ
ボ50を両側から把持した状態を示している。ハンド装
置22が確実に石英ルツボ50を保持した後、レール2
6A、26Bを図15bの矢印M5で示すように、所定
距離だけ下降させる。したがって、パレット40はレー
ル26A、26Bと共に下降し、石英ルツボ50から離
間することとなる。
【0029】このとき、ハンド装置22を図11の矢印
M6で示すように、所定距離だけ上昇させるようにして
もよい。矢印M5、M6で示すこの下降と上昇動作は、
石英ルツボ50を図11に示す矢印Rで示すようによう
に回転させる際、パレット40が邪魔にならないように
するためであり、よってこの2つの動作を双方とも行う
かあるいは、いずれか一方だけでもよい。ただし、パレ
ット40を下降させることにより石英ルツボ50の回転
のための空間を提供することは、反転装置20の全高を
大きくせずにこの空間を得ることができるという利点が
ある。
【0030】石英ルツボ50が図11の矢印Rで示すよ
うに回転できる空間ができた後、ハンド装置22により
矢印R方向に180度回転させて図12及び図15cの
状態とする。次に図12及び図15cの矢印M7で示す
ように、反転装置20内のレール26A、26Bを上昇
させ、図13及び図15dに示すようにパレット40上
に石英ルツボ50が載置されるところまで上昇させる。
ここでハンド装置22を石英ルツボ50から離して、石
英ルツボ50をパレット40上に載せる。
【0031】その後、反転装置20のレール26A、2
6Bの高さ位置を収納装置30のレール36A、36B
の高さ位置に合わせるべく図13の矢印M8で示すよう
に、上昇又は下降させる。高さ位置が一致したら、図1
4の矢印M9で示すようにパレット40を反転装置20
から収納装置30内へ移動させる。この移動も先程のよ
うに手動で行うか、あるいはモータなどを用いて自動的
に行うことができる。パレット40が収納装置30内の
X方向上の所定位置にて停止するよう、図示省略のスト
ッパが設けられている。なお、ストッパに代えて位置決
めセンサを用いるようにしてもよい。
【0032】石英ルツボ50の位置決めが完了すると、
図14に示すようにハンド装置32により石英ルツボ5
0の開口部近傍を外周から把持し、図示省略のサセプタ
の収納動作が行われる。以下の動作は本発明の石英ルツ
ボ反転装置とは直接関係がないので、省略する。
【0033】なお、本発明の石英ルツボ反転装置を含む
上記石英ルツボ洗浄・収納用ハンドリング装置は、全体
がクラス1000以下のクリーンルームに設置される
か、あるいは、少なくとも石英ルツボ50の通る部分が
クラス1000以下のクリーンルームに設置される。上
記実施の形態では、洗浄装置10に隣接して反転装置2
0が配置され、反転装置に隣接して収納装置30が配置
されているが、本発明はこの配置態様に限定されるもの
ではない。すなわち、洗浄装置を反転装置と収納装置の
間に配置することもできる。また、さらに反転装置と収
納装置のレールの上昇・下降の駆動装置やハンド装置の
駆動装置を共用する構成とすることもできる。さらに、
反転装置と収納装置をそれぞれ別個に設けるのではな
く、単一の装置に反転装置と収納装置の機能を持たせる
よう構成してもよい。このように構成すれば、上記実施
の形態より、X方向の寸法を短く設計することが可能で
ある。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
重量かつ大径の石英ルツボを開口部が上方の状態で洗浄
後に、反転して開口部を下方の状態とする動作を人力を
用いずに、かつ汚染の影響を受けることなく行うことが
できるとともに、石英ルツボをその高さ方向の重心位置
で外方から同軸の2つの把持部にて挟み込んで保持する
構成としたので、回転がスムースで安定している。さら
に、ハンド装置にエアシリンダを用いることにより、そ
の空気圧を調整して所望の把持力を石英ルツボに与える
ことができ、割れやすい石英ルツボを傷つけたり破損す
ることなく反転させることが可能である。また、石英ル
ツボを外方から保持するハンド装置の昇降装置や、石英
ルツボを載置する手段の昇降装置を、1つの駆動力源の
回転力を同一ギア比にて複数の回転軸に分配する手段を
用いて構成することにより、石英ルツボを傾けることな
く、常時水平な状態で安定して昇降させることが可能で
あり、複数の回転軸の機械的接触による分塵の飛散を防
止するための覆いを用いることにより、石英ルツボの汚
染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る石英ルツボ反転装置を含む石英ル
ツボ洗浄・収納用ハンドリング装置の側面図である。
【図2】図1中の線A−A’で切断した断面図である。
【図3】石英ルツボを載置するパレットの平面図であ
る。
【図4】図3中の線B−B’で切断した断面図である。
【図5】パレットに石英ルツボが開口部を下にして載置
された状態を示す側面図である。
【図6】パレットに石英ルツボが開口部を上にして載置
された状態を示す側面図である。
【図7】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図12】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図13】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態の動作を示す側面図であ
る。
【図15】本発明の実施の形態の動作を示す正面図であ
る。
【図16】本発明の実施の形態に用いることができる4
軸昇降機構の例を示す斜視図である。
【図17】図16の4軸昇降機構の回転軸を覆う構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
10 洗浄装置 12 圧縮ポンプ 13、14 ノズル 16A、16B、26A、26B、36A、36B レ
ール 20 反転装置 21、31、29、39 駆動装置 22、32 ハンド装置 27、37 制御装置 28、38 高さ位置センサ 30 収納装置 40 パレット(石英ルツボを載置する手段) 50 石英ルツボ 72A、72B、72C、72D ピストン 80A、80B エアシリンダのピストン 81 モータ 82 モータの回転軸 83、85A、85B、87A、87B、87C、87
D ギヤボックス 86A、86B、86C、86D、88A、88B、8
8C、88D 回転軸 90A、90B 把持部 94 回転軸のカバー部材 96 ベローズ(回転軸のカバー部材) 112A、112B、112C、112D エアシリン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部が下方の状態の石英ルツボを反転
    させ、開口部が上方とする反転装置であって、 前記石英ルツボを載置する手段と、 前記石英ルツボを載置する手段を昇降させる手段と、 前記石英ルツボの高さ方向の重心位置で前記石英ルツボ
    を外方から同軸の2つの把持部にて挟み込んで保持し、
    180度回転させて、前記開口部が上方の状態とするこ
    とが可能なハンド装置とを、 有する石英ルツボ反転装置。
  2. 【請求項2】 前記ハンド装置が、対向する2つのエア
    シリンダと、前記エアシリンダのピストンの先端に取り
    付けられた把持部とを有することを特徴とする請求項1
    記載の石英ルツボ反転装置。
  3. 【請求項3】 前記把持部が金属プレートの表面にシリ
    コンゴムを貼り付けたものであることを特徴とする請求
    項2記載の石英ルツボ反転装置。
  4. 【請求項4】 前記2つのエアシリンダの少なくとも一
    方の締め付け力が可変であることを特徴とする請求項2
    記載の石英ルツボ反転装置。
  5. 【請求項5】 前記石英ルツボを把持するために必要な
    力を得るために、前記エアシリンダの断面積及び空気
    圧、前記把持部の前記石英ルツボとの接触部の摩擦係数
    を考慮し、かつ安全率を考慮して前記把持部の接触面積
    が定められていることを特徴とする請求項2記載の石英
    ルツボ反転装置。
  6. 【請求項6】 前記ハンド装置が前記対向する2つのエ
    アシリンダを回転させる手段を有することを特徴とする
    請求項2記載の石英ルツボ反転装置。
  7. 【請求項7】 前記石英ルツボを載置する手段を昇降さ
    せる手段が、駆動力源と、前記駆動力源の回転軸に連結
    され、同一ギヤ比にて回転力を複数の回転軸に分配する
    手段と、前記複数の回転軸が回転したとき、機械接触に
    より生じる可能性のある分塵を飛散させないよう、前記
    複数の回転軸をエアータイトに覆う手段とを有すること
    を特徴とする請求項1記載の石英ルツボ反転装置。
  8. 【請求項8】 前記ハンド装置を昇降させる手段をさら
    に有し、前記ハンド装置を昇降させる手段が、駆動力源
    と、前記駆動力源の回転軸に連結され、同一ギヤ比にて
    回転力を複数の回転軸に分配する手段と、前記複数の回
    転軸が回転したとき、機械接触により生じる可能性のあ
    る分塵を飛散させないよう、前記複数の回転軸をエアー
    タイトに覆う手段とを有することを特徴とする請求項1
    記載の石英ルツボ反転装置。
  9. 【請求項9】 開口部が下方の状態の石英ルツボを反転
    させ、開口部が上方とする反転装置であって、 前記石英ルツボを載置するパレットと、 前記パレットを昇降させる手段と、 前記石英ルツボの高さ方向の重心位置で前記石英ルツボ
    を外方から同軸の2つの把持部にて挟み込んで保持し、
    180度回転させて、前記開口部が上方の状態とするこ
    とが可能なハンド装置とを、 有する石英ルツボ反転装置により、石英ルツボを反転さ
    せる石英ルツボ反転方法であって、 前記パレット上に開口部が下方の状態で載置されている
    前記石英ルツボを外方から同軸の2つの把持部にて保持
    するステップと、 前記石英ルツボを前記パレットから相対的に離間させる
    ステップと、 前記石英ルツボを180度回転させて開口部が上方とす
    るステップと、 前記石英ルツボを前記パレット上に載置するステップ
    と、 前記パレットを前記反転装置から外部へ移動させるステ
    ップとを、 有する石英ルツボ反転方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007314261A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Mitsubishi Materials Techno Corp 重量物の回転装置
JP2011042502A (ja) * 2009-07-22 2011-03-03 Japan Siper Quarts Corp 石英ガラスルツボのハンドリング装置及びハンドリング方法

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