JPH11262528A - 血管内カテーテル - Google Patents

血管内カテーテル

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Publication number
JPH11262528A
JPH11262528A JP10068954A JP6895498A JPH11262528A JP H11262528 A JPH11262528 A JP H11262528A JP 10068954 A JP10068954 A JP 10068954A JP 6895498 A JP6895498 A JP 6895498A JP H11262528 A JPH11262528 A JP H11262528A
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JP
Japan
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balloon
blood vessel
flush liquid
liquid
intravascular catheter
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Application number
JP10068954A
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English (en)
Inventor
Tamon Mizoguchi
多聞 溝口
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Fukuda Denshi Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Denshi Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内視鏡を内包した血管内カテーテルを目標部位
まで誘導した後の、観察、診断、抜去までに要する操作
を単純化でき十分な視野を得ることができる血管内カテ
ーテルを提供する。 【解決手段】血管内カテーテル10にフラッシュ液注入
用の専用流路(フラッシュルーメン)13を設け、先端
に止栓12を設けてバルーン11とを貫通穴14で連通
すると共に、バルーン11先端部より血管内カテーテル
10の先端部にフラッシュ液を血管内に注入可能な排出
流路に、バルーン拡張径を一定範囲内に自動制御するレ
ギュレータ50を備え、フラッシュ液を注入することに
よりバルーン11の拡張と、バルーン拡張後のフラッシ
ュ液の血管内への注入を同一操作で可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血管内カテーテルに
関し、特に血管内視鏡用のカテーテルに最適な血管内カ
テーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】冠動脈疾患患者の治療を目的としたイン
ターベンションにおいて病態の診断には主に冠動脈造影
が行われている。特に近時では、血管造影像からは真の
血管内腔状況を把握できないことがある為に、冠動脈血
管内視鏡や超音波血管内視鏡(IVUS)を使用するよ
うになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、IVU
Sは止血が不要であるが、特に内膜破綻により急性心筋
梗塞を引き起こす黄色血栓と、繊維化が進み内膜破綻の
起きない白色血栓とを識別診断することは困難であっ
た。一方、血管内視鏡は、黄色血栓と、白色血栓とを識
別診断することは可能であるが、血液を排除する必要性
から極めて短時間しか観察することが出来ない。特に血
液を止めて透明液体を注入することにより、視野を確保
する手段が心筋の虚血を招き危険な状態になる可能性が
あり、止血が不要なIVUSと比べ不利であった。
【0004】この従来の血管内視鏡の構成例を図8に示
す。図8において、10は血管内カテーテル、11は血
管内カテーテル10の先端部近傍に配設された血流を遮
断するためのバルーン、120は内視鏡部、200は操
作部、220はバルーン11拡張用の液体を注入するた
めのバルーン送水用注入口であり、該バルーン送水用注
入口220よりバルーン拡張用の液体、例えば生理食塩
水等を注入することによりバルーンを拡張する。
【0005】また、230は内視鏡120の視界を確保
するために血管内カテーテル10の先端部よりフラッシ
ュ液を排出させるフラッシュ用注入口であり、このフラ
ッシュ用注入口230より例えば生理食塩水等のフラッ
シュ液を注入して血管内カテーテル10の先端部よりフ
ラッシュ液を排出して内視鏡部120先方の視界を確保
する。
【0006】以上の構成を備える従来の血管内視鏡の問
題点の基は何かを検討すると、以下の要因があげられ
る。 a:血管内視鏡カテーテルを目標部位まで誘導した以後
も、観察,診断,抜去までに要する操作が煩雑で、複数
の術者が同時に連携して慎重に行う必要があり、安易で
ない。
【0007】b:血流を遮断するには生理食塩水等を注
入してバルーンを拡張する作業を行うが、その際、あら
かじめバルーン内及びルーメン内に残留する空気を抜去
する必要があり、この作業はかなり面倒である。また血
液を再還流する為にはバルーンを収縮する必要があり
(バルブを開放して吸入することで可能)、これには流
路の抵抗が高く、収縮までに(再還流が始まるまでに)
1〜2分が必要であった。
【0008】c:フラッシュ液の加圧注入は自動又は手
動で行なわれており、この際、注入量(ml/Sec)が少ない
と側副血管よりの血液もれが影響して視野が得にくく、
注入量が大きいと血管内の拡張圧が高まり、冠動脈及び
心筋の負担が重くなってしまう。 d:フラッシュ用注入口230とバルーン送水用注入口
220とは絶縁されており、バルーン11の拡張による
止血とフラッシュは別々の操作が必要であり、複数の術
者が同時に連携して操作する必要があり、診断に必要と
する明視時間に対して止血時間が長くなり、結果的に虚
血状況(心電図ST降下)を起こしやすい。
【0009】そのため、危険性の少ない安心して使用可
能な血管内視鏡が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決し、フラッシュ溶液の注入操作により自動的にバル
ーンが拡張し、注入器を引く操作によりバルーンが収縮
して血液が再還流する血管内視鏡ようカテーテルを提供
することを目的とする。係る目的を達成する一手段とし
て例えば以下の構成を備える。
【0011】即ち、生体の血管内に挿入する血管内カテ
ーテルにフラッシュ液注入用の専用流路と、前記血管内
カテーテルの先端部近傍の前記専用流路の先端部に配設
された血流を遮断するためのバルーンと、前記バルーン
の先端部より前記血管内カテーテルの先端部にフラッシ
ュ液を血管内に注入可能な排出流路とを備え、フラッシ
ュ液を注入することによりバルーン拡張とバルーン拡張
後のフラッシュ液の血管内への注入を同一操作で可能と
することを特徴とする。
【0012】そして例えば、前記バルーンと前記排出穴
とを連通する通過に所定抵抗特性を有するレギュレータ
流路を備え、所定のバルーン拡張圧を確保していること
を特徴とする。また、生体の血管内に挿入する血管内カ
テーテルにフラッシュ液注入用の専用流路と、前記血管
内カテーテルの先端部近傍の前記専用流路の先端部に配
設された血流を遮断するためのバルーンとを備え、前記
バルーンは前記専用流路を介して注入された前記フラッ
シュ液を外部に浸透可能な外壁を少なくとも一部に有
し、フラッシュ液の血管内への注入操作のみでバルーン
拡張とバルーン拡張後のフラッシュ液の血管内への注入
を可能とすることを特徴とする。
【0013】そして例えば、前記バルーンは二重構造で
あり、内側バルーンは液密で,外側バルーンの少なくと
も一部が液体漏洩性の収縮膜で構成され、前記専用流路
よりの前記フラッシュ液は内側バルーンを拡張後外側バ
ルーンに移入され、外側バルーン壁より血管内に注入さ
れることを特徴とする。また例えば、前記バルーンと専
用流路とは通過に所定抵抗特性を有する貫通孔により連
通されていることを特徴とする。あるいは、内部に内視
鏡が設けられ、先端部近傍よりフラッシュ液を血管内に
注入することにより、血管内を目視確認可能であること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。 [第1の発明の実施の形態例]図1に本実施の形態例の
血管内カテーテル(内視鏡カテーテル)の概略構成を示
す。図1において、10は内視鏡カテーテル、11は血
管内カテーテル10の先端部近傍に配設された血流を遮
断するためのバルーン、20は内視鏡用の照光用/受光
用の光ファイバー等で構成されるイメージガイド、30
はバルーン11の拡張用も兼ねるフラッシュ液(例えば
生理食塩水)を注入するためのフラッシュ液注入口、2
00は操作部である。
【0015】本実施の形態例の血管内カテーテルは、図
8に示す従来のものに比べて、フラッシュ用注入口23
0とバルーン送水用注入口220との両方を備える構成
ではなく、代わりにフラッシュ液注入口30のみを備
え、フラッシュ液注入口30にフラッシュ液を注入する
のみで、バルーン11が拡張し、血流を遮断するととも
に、カテーテル先端部近傍より後述するようにフラッシ
ュ液を血管内に排出して血管内に充満した血液を排除し
て明視野を確保する構成となっている。
【0016】図1に示す本実施の形態例の血管内カテー
テルの先端部近傍の構成の詳細を図2を参照して説明す
る。図2は図1に示す本実施の形態例の血管内カテーテ
ル先端部を模式的に示した図である。図2において、1
0は本実施の形態例における内視鏡用血管内カテーテ
ル、11は収縮性チューブを伸ばして両端をカテーテル
チューブに接着し、貴金属シート巻回して固定した構成
のバルーン、12はフラッシュルーメン13のバルーン
中央部近傍位置に設けられた拡張用止栓、13はフラッ
シュ液用のフラッシュルーメン、14はフラッシュルー
メン13中のフラッシュ液をバルーン11内に送り込む
ための貫通穴、15はバルーン11中のフラッシュ液を
レギュレータ50に送り込むための貫通穴である。
【0017】また、16はレギュレータ50を介して送
られてきたフラッシュ液を血管内に送り込むための排出
穴、20は内視鏡用の照光用/受光用の光ファイバー等
で構成されるイメージガイドである。イメージガイド2
0は血管内カテーテル10のワーキングルーメン内に挿
通されている。50はバルーン11の拡張径を自動制御
するレギュレータである。レギュレータ50は、収縮性
チューブを伸ばして両端をカテーテルチューブに接着
し、貴金属シート巻回して固定した拡張部56、フラッ
シュルーメン13の拡張部56の略中央部近傍位置に設
けられた止栓51を備える。
【0018】更に、フラッシュルーメン13中のバルー
ン11よりのフラッシュ液を拡張部56内に送り込むた
めの貫通穴52、イメージガイド20が挿通されている
ワーキングルーメン内にもフラッシュ液を注入するため
の貫通穴53、排出穴16にフラッシュ液を送出するた
めの貫通穴54を備える構成となっている。レギュレー
タ50の拡張部の伸縮チューブは、右側のバルーン11
の伸縮チューブに比べて、強く(例えば2倍程度)引き
伸ばして接着している。
【0019】なお、フラッシュ液注入前の各貫通穴1
4、15、52、53、54は収縮チューブにより閉鎖
している。本実施の形態例においては、例えば伸縮チュ
ーブとして図3に示す引伸力(モジュラス)特性を有す
る伸縮チューブを用い、図4に示すレギュレータ50の
レギュレータ特性を有するようにしている。図3は収縮
チューブ材の引伸力(モジュラス)対伸び率を表わす図
であり、図4はレギュレータ50の動作特性(バルーン
内圧対フラッシュ流量)を示す図である。
【0020】フラッシュ液注入口30よりフラッシュ液
を注入すると、フラッシュ液は大部分がフラッシュルー
メン13内を、ごく一部がワーキングルーメン内を通っ
てバルーン11内に流入し、バルーン11を拡張してい
く。更に、バルーン内圧がレギュレータ50側の収縮チ
ューブ56の収縮力を超えると、レギュレータ50の収
縮チューブ56を押し広げてレギュレータ50内に流入
し、排出穴16より末梢側(血管内)に排出する。フラ
ッシュ液の排出があると、排出による内圧の低下が起き
るため、収縮チューブ56が収縮して排出抵抗が高ま
る。
【0021】従って、フラッシュ液が供給される限りバ
ルーンが拡張し、注入流量が増加してもレギュレータ5
0の流路抵抗が低下するため、バルーン11内圧の変化
はフラッシュ流量に対して微小範囲内に自動制御され
る。また、本実施の形態例においては、フラッシュ液注
入口30より注入されるフラッシュ液の流路は、操作部
200の先端部205より導出される血管内カテーテル
部10では、バルーン11の連通穴14部分まで連通す
るフラッシュ液専用のフラッシュルーメン13、イメー
ジガイド20などが挿通されるやや大径のワーキングル
ーメンとに分かれている。
【0022】図2に示すように、本実施の形態例におい
ては、フラッシュ液の注入圧を下げるために専用のフラ
ッシュルーメン13を用いてルーメン径を大きくとれる
構成としている。更に、この結果としてシース外径を大
きくすることがないようにワーキングチャネルを小さく
するために、図2に示すようにバルーン拡張用のシリン
ジ/チャンネルを廃止し、バルーン11をフラッシュ液
の注入に伴って拡張するように構成している。
【0023】この結果、単にフラッシュ液注入口30よ
りフラッシュ液を注入するという1つの操作のみで、バ
ルーン11が拡張し、血管内にフラッシュ液が注入され
る。本実施の形態例では以上の様に構成したため、フラ
ッシュ液の注入圧をさほど上げることなく、単にフラッ
シュ液を注入するという一つの操作を行うのみで、簡単
にバルーン11を拡張させて止血を行うと共に、その後
直ちにフラッシュ液が止血先の血管内に拡散されるた
め、止血時間が結果的に短くなり、虚血状況(心電図S
T降下)の発生を抑制できる。
【0024】更に、フラッシュ液の注入量(ml/Sec)が例
え多くても、レギュレータ50によりバルーン11内圧
は一定しており、血管内の拡張圧が不必要に高まること
がなく、冠動脈及び心筋の負担が重くなることもなくな
る。この結果、十分な注入量を確保でき、注入量が少な
くて側副血管よりの血液もれが影響して視野が得にくく
なることもない、十分な視野を得ることができる血管内
カテーテルを提供できる。
【0025】また、内視鏡を内包した血管内カテーテル
を目標部位まで誘導した後の、観察、診断、抜去までに
要する操作を単純化できる。上述したように、本実施の
形態例においては、目標とする明視時間及びフラッシュ
液の注入量、シース外径等より、フラッシュルーメン1
3の径、レギュレータ50の制御特性を適宜設定するこ
とにより、フラッシュ液の注入圧及びカテーテル内の圧
力分布を制御することができる。本実施の形態例におけ
る血管内カテーテルのフラッシュ液注入時の圧力分布例
を図5に示す。
【0026】管軸に垂直な断面内の流速分布は、ポアゼ
イユの流れ(ポアゼイユの法則)に従って放物線形とな
り、管の中心軸から半径方向にrだけ離れた点の流速u
(r)は次式で与えられる。
【0027】
【数1】u(r)=P1−P2(a2−r2)/4μl ここで、μは粘性係数、aは管の半径、P1及びP2は管
軸上のL離れた各2点の圧力である。また、管の軸に垂
直な断面を単位時間に通過する流体の体積Qは、
【0028】
【数2】Q=πa4/8μ・p1−p2/l となる。従って、フラッシュ液注入口30よりフラッシ
ュ液を注入する際の注入圧力は、図5に示すようにフラ
ッシュルーメン13においては徐々に低下していく。そ
して、血流を遮断するためのバルーン11内において
は、レギュレータ(バルーン内圧制御機構)により注入
フラッシュ量などにかかわらずバルーン11内圧の変化
が微小範囲内に自動制御される。この結果、バルーン拡
張内径は所定微小範囲に維持される。
【0029】従って、明視野を確保して安全性、信頼
性、カテーテルの素材、形状、寸法により上記選択を行
い、フラッシュ液注入口30よりの注入量及び注入圧力
を制御すればよい。例えば、カテーテル長さL=1、5
mで外径1Фの場合に、注入圧を約5kg/cm2、注入流
量を0.5cc/sec程度に制御することにより容易に
操作することが可能となり、これに合わせてフラッシュ
ルーメン13の径、止栓12の配設位置及び大きさ、レ
ギュレータ50の制御特性等を選択すればよい。
【0030】また、操作にあたっては、フラッシュ液注
入口30よりの注入量及び注入圧力の概略のみを制御す
ればよいため、容易に自動制御化することが可能であ
る。又、例え人間が手動で操作するにしても、複数の熟
練操作者が連携して操作していた従来の制御に比べ、格
段に操作性が向上する。 [第2の発明の実施の形態例]図1乃至図5に示す第1
の実施の形態例においては、フラッシュ液を排出穴16
より血管内に注入し、バルーン11の内圧はレギュレー
タ50により制御していた。しかし、本発明は以上の例
に限定されるものではなく、フラッシュ液でバルーンの
拡張が可能で血管内にフラッシュ液を注入可能な構成で
あればいずれの方法を採用してもよい。
【0031】例えば、バルーンを漏洩バルーン方式のも
のとし、バルーンにバルーン拡張圧調整機能(レギュレ
ータ機能)を持たせてもよい。このように構成した本発
明に係る第2の発明の実施の形態例を図6を参照して以
下に説明する。図6は本発明に係る第2の実施の形態例
の血管内カテーテルを模式的に示した図である。図6に
おいて、上述した図1、2に示す第1の実施の形態例と
同一構成には同一番号を付している。第2の実施の形態
例においても、フラッシュルーメン13には、図2に示
すフラッシュ液注入口30と同様の先端がフラッシュル
ーメン13に連通されている。
【0032】また、第2の実施の形態例においては、バ
ルーンが二重バルーン構造となっており、内側のバルー
ン510は液密の収縮チューブを伸ばして両端をカテー
テルチューブに接着し、貴金属シート等を巻回して固定
した構成であり、外側バルーン520は例えば、所定数
のマイクロポアを配設してフラッシュ液を漏洩させるこ
とができる液体漏洩性収縮チューブを伸ばして両端をカ
テーテルチューブに接着し、貴金属シート巻回して固定
した構成とする。
【0033】なお、この際外側バルーン520の末梢側
のみにマイクロポアを配設してもよい。このように構成
することにより、カテーテル10の先端部によりおおく
のフラッシュ液が漏洩するため、効率よく明視野を得る
ことが可能となる。そして、フラッシュルーメン13の
内側バルーン510の中央部位置近傍には内側バルーン
拡張用止栓12が配設されている。又、14はフラッシ
ュルーメン13中のフラッシュ液を内側バルーン510
内に送り込むための貫通穴、15は内側バルーン510
中のフラッシュ液を外側バルーン520内に送り込むた
めの貫通穴である。
【0034】上述した第1の実施の形態例においては、
カテーテル10の先端部には排出穴16が配設され、こ
の排出穴16より血管内にフラッシュ液が注入される構
成であったが、図4においては排出穴は配設されておら
ず、排出穴が配設されたカテーテルの場合には止栓53
0で閉鎖されており、ここからフラッシュ液が漏れでる
ことがないように構成されている。
【0035】以上の構成を備える第2の実施の形態例に
おいては、フラッシュ液の血管内への注入は、外側バル
ーン520より行う。即ち、不図示のフラッシュ液注入
口よりフラッシュ液を注入すると、フラッシュ液は、フ
ラッシュルーメン13を通って貫通穴14より内側バル
ーン510内に流入する。これにより内側バルーン51
0が拡張されると共に、内側バルーン510内のフラッ
シュ液が貫通穴15より先端部のフラッシュルーメンを
介して貫通穴16に送られ、ここから外側バルーン52
0内に流入する。そして、外側バルーン520内の圧力
が所定圧力以上となるとフラッシュ液がバルーン外壁よ
り血管内に漏洩する。
【0036】以上の様に構成することにより、バルーン
の漏洩特性により容易にバルーン内圧を制御でき、他に
特別の構成が不要であり、また、血液などの逆流の虞の
ない信頼性の高いものとできる。外側バルーン520の
マイクロポアの径は、フラッシュ液の粘性により異なる
が、内部よりフラッシュ液が滲み出し、外部より不用意
に血液などが流れ込まない最適な径となっている。具体
的には直径数ミクロン以下の径とすることが望ましく、
例えば直径2〜3ミクロン程度のマイクロポアを配設す
ることにより、血管内壁に無理な拡張圧を与えることな
く確実な止血が可能となり、かつ先端部(末梢側)の明
視野を確保できる漏洩特性とできる。
【0037】そして、この外側バルーン510の漏洩特
性を適切に制御することにより、容易にバルーン拡張圧
を制御できる。以上説明したように第2の実施の形態例
によれば、外側バルーン520に穴を多数開け、フラッ
シュ液が直接漏れる方式としたため、上述した第1の実
施の形態例と同様な作用効果を達成できると共に、バル
ーン内圧の制御が容易で、かつ簡単な構成とできる。
【0038】[第3の発明の実施の形態例]図6に示す
第2の実施の形態例においては、外側バルーン520を
液体漏洩性の収縮チューブで構成し、フラッシュ液を排
出穴16を止栓530で塞ぎ、外側バルーン壁面よりフ
ラッシュ液を漏洩して止血と血管内へのフラッシュ液の
注入を行っていた。しかし、本発明は以上の例に限定さ
れるものではなく、フラッシュ液でバルーンの拡張が可
能で血管内にフラッシュ液を注入可能な構成であればい
ずれの方法を採用してもよい。
【0039】例えば、外側バルーンも液密性の収縮チュ
ーブで構成し、血管内カテーテル10先端部のワーキン
グルーメン内を介してフラッシュ液を注入するように構
成してもよい。このように構成した本発明に係る第3の
発明の実施の形態例を図7を参照して以下に説明する。
図7は本発明に係る第3の実施の形態例の血管内カテー
テルを模式的に示した図である。 図7において、上述
した図1、2、6に示す実施の形態例と同一構成には同
一番号を付している。第3の実施の形態例においても、
フラッシュルーメン13には、図2に示すフラッシュ液
注入口30と同様の先端がフラッシュルーメン13に連
通されている。
【0040】また、第3の実施の形態例においては、図
6に示す第2の実施の形態例と同様にバルーンが二重バ
ルーン構造となっているが、第2の実施の形態例と異な
り、内側のバルーン710及び外側のバルーン720共
に液密の収縮チューブを伸ばして両端をカテーテルチュ
ーブに接着し、貴金属シート等を巻回して固定した構成
としている。
【0041】そして、ワーキングルーメン700は上述
の実施例と比しイメージガイド20外径と比しより大き
な内径を備える構成としている。また、血管内カテーテ
ル10の内側バルーン710基部側と外側バルーン72
0の基部側の間のにワーキングルーメン700に貫通す
る貫通穴740を配設し、外側バルーン720内のフラ
ッシュ液をワーキングルーメン700内を通してカテー
テル先端部より血管内に注入する構成としている。
【0042】図7の構成においては、血管内カテーテル
10の先端部のワーキングルーメン700とイメージガ
イド20との流体抵抗によりバルーン内圧を制御可能で
あり、貫通穴740の配設位置、ワーキングルーメン7
00とイメージガイド20の径、バルーン先端部よりカ
テーテル先端までの距離等を適切に構成することによ
り、上述した第1及び第2の実施の形態例と同様な作用
効果を達成できると共に、バルーン内圧の制御が容易
で、かつ簡単な構成とできる。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、フラ
ッシュ液の注入圧をさほど上げることなく、単にフラッ
シュ液を注入するという一つの操作を行うのみで、簡単
にバルーンを拡張させて止血を行うと共に、その後直ち
にフラッシュ液が止血先の血管内に拡散されるため、止
血時間が結果的に短くなり、虚血状況(心電図ST降
下)の発生を抑制できる。
【0044】更に、フラッシュ液の注入量(ml/Sec)が例
え多くても血管内の拡張圧が不必要に高まることがな
く、冠動脈及び心筋の負担が重くなることもなくなる。
この結果、十分な注入量を確保でき、注入量が少なくて
側副血管よりの血液もれが影響して視野が得にくくなる
こともない、十分な視野を得ることができる血管内カテ
ーテルを提供できる。
【0045】また、内視鏡を内包した血管内カテーテル
を目標部位まで誘導した後の、観察、診断、抜去までに
要する操作を単純化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例の血管内カ
テーテル(内視鏡カテーテル)の概略構成を示す図であ
る。
【図2】図1に示す本実施の形態例の血管内カテーテル
先端部を模式的に示した図である。
【図3】本実施の形態例で用いられるバルーン部の収縮
チューブ材の引伸力(モジュラス)対伸び率を表わす図
である。
【図4】本実施の形態例のレギュレータの動作特性を示
す図である。
【図5】本実施の形態例における血管内カテーテルのフ
ラッシュ液注入時の圧力分布例を示す図である。
【図6】本発明に係る第2の発明の実施の形態例の血管
内カテーテルを模式的に示した図である。
【図7】本発明に係る第3の発明の実施の形態例の血管
内カテーテルを模式的に示した図である。
【図8】従来の血管内カテーテル(内視鏡カテーテル)
の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 内視鏡用血管内カテーテル 11、41 バルーン 12、51、42、530、730 止栓 13 フラッシュルーメン 14、15、52、53、54、515、715、74
0 貫通穴 16 排出穴 20 イメージガイド 30 フラッシュ液注入口 25、700 ワーキングルーメン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の血管内に挿入する血管内カテーテ
    ルにフラッシュ液注入用の専用流路と、 前記血管内カテーテルの先端部近傍の前記専用流路の先
    端部に配設された血流を遮断するためのバルーンと、 前記バルーンの先端部より前記血管内カテーテルの先端
    部にフラッシュ液を血管内に注入可能な排出流路とを備
    え、フラッシュ液を注入することによりバルーン拡張と
    バルーン拡張後のフラッシュ液の血管内への注入を同一
    操作で可能とすることを特徴とする血管内カテーテル。
  2. 【請求項2】 前記バルーンと前記排出穴とを連通する
    通過に所定抵抗特性を有するレギュレータ流路を備え、
    所定のバルーン拡張圧を確保していることを特徴とする
    請求項1記載の血管内カテーテル。
  3. 【請求項3】 生体の血管内に挿入する血管内カテーテ
    ルにフラッシュ液注入用の専用流路と、 前記血管内カテーテルの先端部近傍の前記専用流路の先
    端部に配設された血流を遮断するためのバルーンとを備
    え、 前記バルーンは前記専用流路を介して注入された前記フ
    ラッシュ液を外部に浸透可能な外壁を少なくとも一部に
    有し、フラッシュ液の血管内への注入操作のみでバルー
    ン拡張とバルーン拡張後のフラッシュ液の血管内への注
    入を可能とすることを特徴とする血管内カテーテル。
  4. 【請求項4】 前記バルーンは二重構造であり、内側バ
    ルーンは液密で,外側バルーンの少なくとも一部が液体
    漏洩性の収縮膜で構成され、前記専用流路よりの前記フ
    ラッシュ液は内側バルーンを拡張後外側バルーンに移入
    され、外側バルーン壁より血管内に注入されることを特
    徴とする請求項3記載の血管内カテーテル。
  5. 【請求項5】 前記バルーンと専用流路とは通過に所定
    抵抗特性を有する貫通孔により連通されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の血管
    内カテーテル。
  6. 【請求項6】 内部に内視鏡が設けられ、先端部近傍よ
    りフラッシュ液を血管内に注入することにより、血管内
    を目視確認可能であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載の血管内カテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005063113A1 (ja) 2003-05-01 2005-07-14 Keio University 高強度パルス光を利用した血管内診断または治療用装置
CN111297309A (zh) * 2020-03-07 2020-06-19 杨丹 一种医学影像成像用电子内窥镜

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