JPH11258041A - サーモパイル型赤外線センサ - Google Patents

サーモパイル型赤外線センサ

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JPH11258041A
JPH11258041A JP8302398A JP8302398A JPH11258041A JP H11258041 A JPH11258041 A JP H11258041A JP 8302398 A JP8302398 A JP 8302398A JP 8302398 A JP8302398 A JP 8302398A JP H11258041 A JPH11258041 A JP H11258041A
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JP
Japan
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thermopile
sensor
thermopiles
infrared
sensor chip
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JP8302398A
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English (en)
Inventor
Mikifumi Danno
幹史 團野
Akira Sasaki
昌 佐々木
Masakazu Shiiki
正和 椎木
Kenji Sakurai
顕治 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイズを大きくすることなく、多数の熱電対
を形成して大きな起電力を出力することができるサーモ
パイル型赤外線センサを提供する。 【解決手段】 2個のセンサチップ22にはそれぞれサ
ーモパイル31が形成されている。このサーモパイル3
1を赤外線吸収体23を介して重ね合わせ、両サーモパ
イル22を直列に接続する。重ね合わせられたサーモパ
イル22は、センサチップ22内に封止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直列接続された複
数個の熱電対により赤外線量や温度、温度変化等を計測
するサーモパイル型赤外線センサに関する。
【0002】
【従来の技術】対象物から放出される赤外線を受けて熱
を発生し、その熱を電気信号に変換して温度を測定する
素子として、熱電対を直列に接続したサーモパイルを用
いたサーモパイル型温度センサがある。このようなサー
モパイル型温度センサ1の基本構造を図1に示す。熱容
量の大きなヒートシンク2の中央部に熱容量の小さな絶
縁薄膜3が形成されており、ヒートシンク2と絶縁薄膜
3との間に2種の金属又は半導体からなる熱電材料を複
数本配線し、両熱電材料を接合することによってサーモ
パイル4が形成されている。両熱電材料の接合部のうち
絶縁薄膜3の上に形成されているものは温接点となって
おり、ヒートシンク2の上に形成されているものは冷接
点5となっており、温接点の上は赤外線吸収体6で覆わ
れている。
【0003】そして、測定対象物から放出された赤外線
が温接点上に形成された赤外線吸収体6に吸収される
と、冷接点5と温接点に温度差が生じることでサーモパ
イル4の両端に形成された電極7間にゼーベック効果に
よる起電力が生じるので、この起電力を計測することに
よって対象物の温度を測定する。すなわち、サーモパイ
ル4の温接点又は冷接点5の温度がTの時そこに生じる
熱起電力がφ(T)で表されるとすると、温接点の温度
がTw、冷接点5の温度がTcであるとき、m個の温接点
とm個の冷接点5を有するサーモパイル4の両端間に
は、次の(1)式で表される起電力Vが発生する。 V=m[φ(Tw)−φ(Tc)] …(1) 従って、ヒートシンク2の温度Tcが既知であるとする
と、サーモパイル4に発生する起電力Vを測定すること
で測定対象物の温度Twを非接触で計測することができ
る。
【0004】このようなサーモパイル型温度センサ1
は、図2に示すように、冷接点5の温度を計測するため
のサーミスタ8と共にステム9上に実装され、その上方
を缶ケース10で覆われ、缶ケース10の窓部11には
赤外線フィルタ12が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サーモパイルは、上記
のように2種の熱電材料を接合した熱電対を複数個直列
に接続したものであるが、上記(1)式からも分かるよ
うに、十分な出力を得るためには、より多数の熱電対が
必要になる。
【0006】しかしながら、サーモパイルを構成する熱
電対の個数を増加させるとセンササイズが大きくなり、
サーモパイル型温度センサを組み込むステムやキャップ
等も大きくなり、コストも高くつくという問題があっ
た。
【0007】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、サイズを大
きくすることなく、多数の熱電対を形成して大きな起電
力を出力することができるサーモパイル型赤外線センサ
を提供することにある。
【0008】
【発明の開示】請求項1に記載したサーモパイル型赤外
線センサは、温接点と冷接点を有する複数のサーモパイ
ルを、その面方向と垂直な方向に積層し、各サーモパイ
ルどうしを直列に接続したことを特徴としている。
【0009】請求項1に記載の発明にあっては、複数の
サーモパイルを積層した構造を有しているので、小さな
面積に多数の温接点と冷接点を設けることができ、温接
点及び冷接点の密度を高くできる。そして、これらのサ
ーモパイルを直列接続しているので、大きな出力を得る
ことができ、センサ感度を高めることができる。
【0010】請求項2に記載の実施態様は、請求項1記
載のサーモパイル型赤外線センサにおいて、前記各サー
モパイルを保持する部材を重ね合わせ、当該部材間に形
成された空洞内に前記各サーモパイルを封止したことを
特徴としている。
【0011】請求項2に記載の実施態様にあっては、サ
ーモパイルを封止しているので、サーモパイルを密閉し
て保護することができ、製造工程やアセンブリ工程等に
おいてサーモパイルに傷つけたりする恐れがなく、取り
扱いが容易になる。また、風や湿気等の影響を受けない
ので、正確な温度計測ができる。
【0012】また、請求項3に記載の実施形態は、請求
項2記載のサーモパイル型赤外線センサにおいて、前記
空洞内に窒素ガスや不活性ガス等の活性の低いガスを封
入したことを特徴としている。
【0013】この実施態様にあっては、サーモパイルの
品質劣化を防止することができる。さらに、このガスと
して熱伝達率が低い気体を用いれば、サーモパイル型温
度センサの出力が向上する。
【0014】請求項4に記載のサーモパイル型赤外線セ
ンサは、第1の基板に第1の熱電材料からなるパターン
を形成し、第2の基板に第2の熱電材料からなるパター
ンを形成し、第1の基板と第2の基板を接合し、第1の
熱電材料からなるパターンと第2の熱電材料からなるパ
ターンとを交互に直列接続してサーモパイルを形成した
ことを特徴としている。
【0015】請求項4のような構造の赤外線センサによ
っても、サーモパイルの接点数を増加させることができ
るので、大きな出力を得ることができ、センサ感度を高
めることができる。しかも、この赤外線センサでは、各
基板にはいずれも一方の熱電材料だけを設ければよいの
で、製造工程を簡略化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図3は本発明の一実施形態による
サーモパイル型温度センサ21の構造を示す断面図であ
る。このサーモパイル型温度センサ21は、図4(a)
(b)に示すようなセンサチップ22を、赤外線吸収体
23を挟んで積層した構造となっている。
【0017】図4(a)(b)に示すセンサチップ22
にあっては、シリコン基板によって形成されたヒートシ
ンク24の中央に、シリコン基板を上面側からエッチン
グすることによって空洞25が形成されており、空洞2
5の上面には絶縁薄膜26が形成されている。この絶縁
薄膜26は、Si02やSiNなどによって形成されて
おり、熱容量を小さくするため数ミクロンの厚みにして
いる。この空洞25は、シリコン基板の上面に絶縁薄膜
26を形成した後、絶縁薄膜26の一部に小さな孔又は
スリットを開口し、この孔又はスリットを通してシリコ
ン基板の上面をエッチングし、シリコン基板からなるヒ
ートシンク24と絶縁薄膜26との間に形成される。ヒ
ートシンク24と熱絶縁薄膜26の境界付近において
は、ヒートシンク24の上面と熱絶縁薄膜26の上面に
かけて第1熱電材料27と第2熱電材料28が交互に配
線されており、ヒートシンク24上面で第1及び第2熱
電材料27,28を接合させて熱電対の冷接点29を設
け、熱絶縁薄膜26上面で第1及び第2熱電材料27,
28を接合させて熱電対の温接点30を設け、これによ
って熱電対が直列に接続された温度計測用のサーモパイ
ル31を形成している。サーモパイル31の両端には、
それぞれ電極32,33が設けられている。
【0018】なお、熱電対を構成する金属をポリシリコ
ンなどの赤外線を吸収しにくい材質で構成すれば、赤外
線入射側のサーモパイル31で赤外線が吸収されなけれ
ば、反対側のサーモパイル31の温接点30が効率よく
温まり、出力のS/N比が向上する。
【0019】しかして、図3に示したサーモパイル型温
度センサ21は、上記センサチップ22を赤外線吸収体
23を挟んで積層した構造となっている。すなわち、2
個のセンサチップ22のうち一方のセンサチップ22に
おいて、各温接点30をAu、Bi等の金属黒(Auな
どの金属を低温で薄く蒸着することにより形成した、赤
外線吸収率の高い赤外線吸収材料)からなる赤外線吸収
体23で覆い、さらに、センサチップ22上面のサーモ
パイル31及び電極32,33よりも外側の領域にガラ
ス材34を付着させ、この上に他方のセンサチップ22
を上下反転させて重ね、シリコンフュージョンボンディ
ングにより接合する。これによって、温接点30どうし
が赤外線吸収体23を挟んで積層され、一方の電極32
どうしが電気的に接続されてサーモパイル31どうしが
直列に接続され、2つのセンサチップ22が接合一体化
される。そして、2つのサーモパイル31は両センサチ
ップ22の空洞25内に気密的に封止される。また、赤
外線照射側のセンサチップ22の外面には、赤外線領域
の光を選択的に透過させるZnSからなる反射防止膜3
5が形成される。
【0020】このような構造のサーモパイル型温度セン
サ21によれば、サーモパイル31を積層化することが
できるので、実装面積(平面面積)を大きくすることな
く、温接点30や冷接点29の数を2倍にすることがで
き、電極33間の出力電圧も2倍にすることができ、セ
ンササイズを変えることなく感度を高くすることができ
る。また、ヒートシンク24を重ねることによって、各
ヒートシンク24の厚みも薄くすることができるので、
サーモパイル型温度センサ21の厚みも従来のセンサ厚
みの2倍よりも薄くすることができる。このようにして
サーモパイル型温度センサ21を小型化すれば、耳式温
度計に用いた場合でも、鼓膜付近まで挿入することが可
能になる。
【0021】また、上下のヒートシンク24の空洞25
は互いに向きあっているので、センサチップ22どうし
の接合を完全にすれば、ヒートシンク24間の空間にサ
ーモパイル31を密封することができる。特に、シリコ
ンフュージョンボンディング等で周囲を接合することに
より、高い密封性をえることができる。従って、サーモ
パイル31等を空洞25内に密閉して保護することがで
き、製造工程やアセンブリ工程等においてサーモパイル
31に傷をつけたりする恐れがなく、取り扱いが容易に
なる。
【0022】また、多数のセンサチップ22を形成され
たシリコンウエハどうしを接合して多数のサーモパイル
型温度センサ21を一度に製作し、このシリコンウエハ
をダイシングカットして個々のサーモパイル型温度セン
サ21を得る場合でも、内部に切り屑や塵埃、水分等が
侵入する恐れがなく、容易にダイシングカットできる。
また、風や湿気等の影響を受けないので、正確な温度計
測ができる。
【0023】また、この空洞25内にAr,Kr,Xe
等の不活性ガスを封入することができる。空洞25内に
これらのガスを封入すると、サーモパイル31の品質劣
化の恐れがなくなる。さらに、Ar,Kr,Xe等の熱
伝達率が低い気体を空洞25内に封入して赤外線吸収体
23の周囲雰囲気を熱伝導率の低い気体とすれば、サー
モパイル型温度センサ21の出力が向上する。さらに、
赤外線吸収体23を取り巻く内部雰囲気が重い気体であ
ると出力が上がる。あるいは、N2ガスや乾燥空気を封
入すれば、同様な効果を安価に奏することができる。
【0024】また、空洞25内を真空封止することがで
きる。真空封止すると、サーモパイル31の品質劣化の
恐れがなくなる。さらに、真空封止して赤外線吸収体2
3の周囲雰囲気を真空にすると、空気雰囲気の数倍出力
が向上する。
【0025】赤外線照射側のセンサチップ22の外面に
は反射防止膜35が蒸着されていて、赤外線透過フィル
タとして機能を有しているから、所定波長域の赤外線を
透過させ他の波長領域の光をカットすることができ、サ
ーモパイル型温度センサ21のノイズを小さくできる。
さらに、反射防止膜35を設けることにより、赤外線の
透過量を増加させ、出力を向上させることができる。
【0026】また、センサチップ22に反射防止膜35
を設けることにより、図2のような形態で赤外線フィル
タを設けたものと比較して非常に小さなサーモパイル型
温度センサ21となることが分かる。なお、反射防止膜
35に代えて特定波長の赤外線だけを通すように多層膜
をつけても、他の波長領域によるノイズを減らすことが
できる。
【0027】また、赤外線吸収体23を挟んで上下のサ
ーモパイル31を積層しているので、赤外線入射側と反
対側のサーモパイル31にも効率よく熱が伝わる。
【0028】図5は2つのセンサチップ22を積層した
サーモパイル型温度センサ21において、各サーモパイ
ル31を直列に接続すると共に、直列に接続されたサー
モパイル31の両端を外部に引き出すための構造の一例
を示している。下側のセンサチップ22は上側のセンサ
チップ22よりも少し長くなっている。上下のセンサチ
ップ22を重ね合わせると、上側のサーモパイル31の
一方の電極32と下側のサーモパイル31の一方の電極
32とが互いに導通して上下のサーモパイル31どうし
が直列に接続される。また、上下のセンサチップ22が
重ねられたとき、上側のサーモパイル31の他方の電極
33は、下側のセンサチップ22に設けられた外部電極
36に導通するようになっており、この外部電極36及
び下側のサーモパイル31の他方の電極33は、上側の
センサチップ22から飛び出た領域に設けられている
(図6)。従って、サーモパイル型温度センサ21の信
号は、この電極33及び外部電極36から取り出すこと
ができる。
【0029】(第2の実施形態)図7は本発明の別な実
施形態によるサーモパイル型温度センサ41の構造を示
す断面図である。このサーモパイル型温度センサ41
は、図8(a)(b)に示すような構造のセンサチップ
42を、赤外線吸収体23を挟んで積層した構造となっ
ている。このセンサチップ42では、シリコン基板から
なるヒートシンク24を下面側からエッチングして空洞
43を形成し、空洞43の上に絶縁薄膜26を形成して
いる。この他の点については、図4(a)(b)に示し
たセンサチップ22と同様な構造を有している。
【0030】図7のサーモパイル型温度センサ41は、
温接点30間に赤外線吸収体23を挟み込むようにして
一方のセンサチップ42の上に他方のセンサチップ42
を積層して接合一体化し、2つのサーモパイル31を直
列接続している。よって、小さなサイズで多数の温接点
30と冷接点29を有する高感度のサーモパイル型温度
センサ41を製作することができる。
【0031】(第3の実施形態)図9は本発明のさらに
別な実施形態によるサーモパイル型温度センサ46の構
造を示す断面図である。このサーモパイル型温度センサ
46は、図4(a)(b)に示したようなセンサチップ
22と図8(a)(b)に示したようなセンサチップ4
2を、サーモパイル31間に赤外線吸収体23を挟み込
むようにして積層し、一体化したものである。
【0032】このような構造のサーモパイル型温度セン
サ46にあっては、サーモパイル31の裏面側はセンサ
チップ22によって保護されているが、前面側(赤外線
入射側)に空洞43(エッチングホール)が開口してい
るので、赤外線入射側の空洞43のエッチングを大きく
して空洞43を広くすることにより赤外線の入射量を多
くすることができる。
【0033】(第4の実施形態)図10は本発明のさら
に別な実施形態によるサーモパイル型温度センサ47の
構造を示す断面図である。このサーモパイル型温度セン
サ47は、図9に示したサーモパイル型温度センサ46
において、さらに、空洞43が開口した側のセンサチッ
プ42に接着剤49で赤外線フィルタ48を接着してい
る。
【0034】この実施形態では、市販の赤外線フィルタ
48を接着するだけでよいので、第1の実施形態と比較
すると、蒸着の手間を省くことができる。また、センサ
チップ42の空洞43は、赤外線フィルタ48で封止す
ることができる。
【0035】(第5の実施形態)図11は本発明のさら
に別な実施形態によるサーモパイル型温度センサ51の
構造を示す断面図である。このサーモパイル型温度セン
サは、図12(a)(b)に示すセンサチップ52と図
13(a)(b)に示すようなセンサチップ53とを重
ね合わせている。図12(a)(b)に示すセンサチッ
プ52では、絶縁薄膜26の上に赤外線吸収体23を設
け、この赤外線吸収体23の上に温接点30を重ねるよ
うにして赤外線吸収体23の上からサーモパイル31を
形成している。図13(a)(b)に示すセンサチップ
53では、絶縁薄膜26の上にサーモパイル31を配置
し、温接点30を覆うようにしてサーモパイル31の上
に赤外線吸収体又は熱良導体54を設けている。しかし
て、センサチップ52を赤外線入射側とし、センサチッ
プ53を反対側として積層し、サーモパイル型温度セン
サ51を形成している。
【0036】この実施形態では、赤外線吸収体23をサ
ーモパイル31どうしの間でなく、両サーモパイル31
よりも赤外線入射側に設けているので、赤外線吸収体2
3による熱吸収効率が高くなる。また、サーモパイル3
1間には、赤外線吸収体又は熱良導体54を挟んでいる
ので、赤外線入射側と反対側に位置するサーモパイル3
1にも速やかに熱を伝えることができ、計測感度を良好
にすることができる。なお、熱絶縁膜の熱伝導率が悪い
場合には、図14に示すセンサチップ55のように絶縁
薄膜26を空洞43と連通させるように開口し、空洞4
3から赤外線吸収体23を露出させて赤外線吸収効率を
高くするようにしてもよい。
【0037】(第6の実施形態)図15は本発明のさら
に別な実施形態によるサーモパイル型温度センサ56の
構造を示す断面図である。このサーモパイル型温度セン
サ56は、図16(a)に示すセンサチップ57と図1
6(b)に示すセンサチップ58とを重ね合わせてい
る。図16(a)に示すセンサチップ57では、絶縁薄
膜26の上に赤外線吸収体23を設け、その上に第1の
熱電材料27を適当な間隔をあけて設け、図16(b)
に示すセンサチップ58では、絶縁薄膜26の上に第2
の熱電材料28を適当な間隔をあけて設けてあり、セン
サチップ57を赤外線入射側としセンサチップ58を反
対側として積層してサーモパイル型温度センサ56を形
成している。両センサチップ57,58を積層する際、
センサチップ57の第1の熱電材料27の各端部はセン
サチップ58の第2の熱電材料28の各端部と接合さ
れ、絶縁薄膜26上で接合された部分は温接点30とな
り、ヒートシンク24上で接合された部分は冷接点29
となる。
【0038】この実施形態は、このような構造を有して
いるので、各センサチップ57,58に第1の熱電材料
27のみ、あるいは第2の熱電材料28のみを蒸着させ
るだけで済み、製造が容易になる。
【0039】また、このように2つのセンサチップ5
7,58に第1の熱電材料27と第2の熱電材料28を
形成する方法によってもサーモパイル31の配線を増や
して接点数を増加させることができる。すなわち、ヒー
トシンク24上での配線パターンの作製可能なピッチを
Λとすると、従来のように1枚のヒートシンク24上に
第1の熱電材料27と第2の熱電材料28を形成する場
合には、第1の熱電材料27どうしの配線ピッチも第2
の熱電材料28の配線ピッチも2Λとなる。これに対
し、一方のヒートシンク24上に第1の熱電材料27の
みを配線する場合には、第1の熱電材料27どうしの配
線ピッチはΛとなる。同様に、もう一方のヒートシンク
24上に第2の熱電材料28のみを配線する場合には、
第2の熱電材料28どうしの配線ピッチはΛとなる。よ
って、第1の熱電材料27と第2の熱電材料28を半ピ
ッチずつずらせて2つのセンサチップ57,58を重ね
合わせると、第1の熱電材料27と第2の熱電材料28
の間のピッチはΛ/2となり、従来の2倍の配線密度と
なり、接点数も2倍にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサーモパイル型温度センサを示す斜視図
である。
【図2】同上のサーモパイル型温度センサを缶ケース内
に納めた状態を示す一部破断した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるサーモパイル型温度
センサを示す断面図である。
【図4】(a)(b)は同上のサーモパイル型温度セン
サを構成するセンサチップの構造を示す平面図及び断面
図である。
【図5】同上のセンサチップのサーモパイルどうしの接
続方法を説明する一部省略した分解斜視図である。
【図6】積層して一体化されたセンサチップの斜視図で
ある。
【図7】本発明の別な実施形態によるサーモパイル型温
度センサを示す断面図である。
【図8】(a)(b)は同上のサーモパイル型温度セン
サを構成するセンサチップの構造を示す平面図及び断面
図である。
【図9】本発明のさらに別な実施形態によるサーモパイ
ル型温度センサを示す断面図である。
【図10】本発明のさらに別な実施形態によるサーモパ
イル型温度センサを示す断面図である。
【図11】本発明のさらに別な実施形態によるサーモパ
イル型温度センサを示す断面図である。
【図12】(a)(b)は同上のサーモパイル型温度セ
ンサを構成する一方のセンサチップの構造を示す平面図
及び断面図である。
【図13】(a)(b)は同上のサーモパイル型温度セ
ンサを構成する他方のセンサチップの構造を示す平面図
及び断面図である。
【図14】センサチップのさらに他例を示す断面図であ
る。
【図15】本発明のさらに別な実施形態によるサーモパ
イル型温度センサを示す断面図である。
【図16】(a)(b)は同上のサーモパイル型温度セ
ンサを構成する各センサチップの平面図である。
【符号の説明】
22,42 センサチップ 23 赤外線吸収体 25,43 空洞 26 絶縁薄膜 29 冷接点 30 温接点 31 サーモパイル
フロントページの続き (72)発明者 櫻井 顕治 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温接点と冷接点を有する複数のサーモパ
    イルを、その面方向と垂直な方向に積層し、各サーモパ
    イルどうしを直列に接続したことを特徴とするサーモパ
    イル型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 前記各サーモパイルを保持する部材を重
    ね合わせ、当該部材間に形成された空洞内に前記各サー
    モパイルを封止したことを特徴とする、請求項1に記載
    のサーモパイル型赤外線センサ。
  3. 【請求項3】 前記空洞内に窒素ガスや不活性ガス等の
    活性の低いガスを封入したことを特徴とする、請求項2
    に記載のサーモパイル型赤外線センサ。
  4. 【請求項4】 第1の基板に第1の熱電材料からなるパ
    ターンを形成し、第2の基板に第2の熱電材料からなる
    パターンを形成し、第1の基板と第2の基板を接合し、
    第1の熱電材料からなるパターンと第2の熱電材料から
    なるパターンとを交互に直列接続してサーモパイルを形
    成したことを特徴とするサーモパイル型赤外線センサ。
JP8302398A 1998-03-12 1998-03-12 サーモパイル型赤外線センサ Pending JPH11258041A (ja)

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