JPH11257428A - 並列ケーブル用制振ゴムダンパ - Google Patents

並列ケーブル用制振ゴムダンパ

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JPH11257428A
JPH11257428A JP6019798A JP6019798A JPH11257428A JP H11257428 A JPH11257428 A JP H11257428A JP 6019798 A JP6019798 A JP 6019798A JP 6019798 A JP6019798 A JP 6019798A JP H11257428 A JPH11257428 A JP H11257428A
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JP
Japan
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damper
rubber
cable
rubber damper
hole
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JP6019798A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Fujisawa
一裕 藤澤
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 並列ケーブルのX方向及びY方向の振動をと
もに抑制する。 【解決手段】 並列するケーブル2A、2Bに固定され
る固定金具3と、この固定金具3間を継ぐ制振具4とか
らなる。制振具4は、基板12、12間にゴムダンパ主
部9を設けたゴムダンパ基体10を具える。ダンパ主部
9は、ケーブルの長さ方向と同方向に貫通する中央の主
孔部15と、その周りの1以上の副孔部16とを具え
る。これにより、ケーブル2A、2B間を継ぐX方向の
バネ定数Kxと、それと直角なY方向のバネ定数Kyと
の比Kx/Kyを2.0以下としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば斜張橋の主
塔と橋桁との間などに並列して配されたケーブルの直交
する2方向、例えばX方向及びY方向の振動をともに効
果的に抑制しうる並列ケーブル用制振ゴムダンパに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図10
(A) に示すような斜張橋の橋桁b1を緊張するケーブル
a1、又は図10(B) に示すような長スパンの吊橋にお
ける橋桁b2を主塔間に架け渡される主ケーブルから吊
下げる吊下げ用のケーブルa2などにおいては、橋の巨
大化とともに複数本のケーブルを間隔を隔てて略平行に
配列した並列ケーブルが採用されている。
【0003】このような並列ケーブルにおいて、例えば
50mを超えるようなケーブル長さになると、図11に
示すように、並列するケーブルc1、c2間を継ぐX方
向又はこのX方向に近い斜方向からの風によって、風上
側のケーブルc1の背後にカルマン渦が発生し、風下側
のケーブルc2が激しく振動することがある。
【0004】その振動は、従来、前記X方向と直交する
Y方向の向きの振動が問題視されてきたが、風向、風速
によってはX方向の振動も観察されている。
【0005】これらの振動は、ケーブル自体が持ってい
る構造減衰が小さいため、風による僅かな周期的外乱が
続くと、振動が成長して大振幅となりケーブル端末の固
着部などにおいて曲げ疲労により破壊するおそれがあ
る。このような問題点を解決するため、例えば特開平8
−41821号公報が提案されている。
【0006】この提案では、図12(A) に示す如く、ケ
ーブルc1、c2と、このケーブルc1、c2を内挿し
かつ継ぎ材fにより相対移動不能に連結されたケーブル
支持枠d、dとの間に、高減衰ゴム材からなるゴムダン
パeを固着配設している。従って、例えばケーブルc
1、c2にX方向の振動が生じると、ゴムダンパeに
は、ほぼ単純なせん断力が作用し、振動エネルギーを散
逸させることができる。
【0007】しかしながら、このものは、図12(B) に
示すように、ケーブルc2にY方向の振動が生じた場合
には、ケーブル支持枠dのねじれ角を、一旦、せん断力
に変換してゴムダンパeに作用させて制振するため、ケ
ーブルのY方向の振幅がよほど大きくならないとゴムダ
ンパeのせん断変形が充分になされず、かかるゴムダン
パのエネルギーロスが期待できないため、満足のゆくY
方向の制振効果が得られない。
【0008】そこで、近年、図13に示すように、各ケ
ーブルc1、c2に固定される固定金具g1、g2間
を、高減衰ゴム材からなる円盤状のダンパ主部iを有す
る制振具によって連結することが提案されている。この
制振装置では、X方向のケーブルcの変形が直接ダンパ
主部iのX方向の変形になり、かつY方向のケーブルc
の変形が直接ダンパ主部iのY方向の変形になるため、
X、Y方向ともに制振効果が発揮できる。
【0009】しかし、一般的なケーブル張力、ケーブル
重量、ケーブル長さ、及び制振装置の取付位置によっ
て、最大の制振効果を得るためには、最適なバネ定数が
存在することが判っており、その最適バネ定数はX方
向、Y方向ともに同じバネ定数であり、かつその最適バ
ネ定数の値も0.5〜10. 0ton ・ f/m の範囲と極め
て小さく、図13の制振装置では、X方向、Y方向のバ
ネ定数Kx、Kyを10.0ton ・ f/m 以下にすること
はできるが、このバネ定数の比Kx/Kyを2.0以下
にすることはできなかった。
【0010】この理由は、下記のようにゴムの材料特性
から説明される。すなわち、ゴムに圧縮・引張変形を与
える方向をX方向とした時、Y方向はゴムにせん断変形
を与える方向となる。ここで、ゴムの縦弾性係数E、ゴ
ムの横弾性係数G、ゴムのポアソン比νとすると、次式
(1)関係が成立つ。 Kx/Ky=E/G=2(1+ν) … (1) ここで、ゴムのポアソン比は0.4〜0.5の値である
ため、上式(1) の関係から、ゴムの圧縮・引張バネ定数
とせん断バネ定数の比Kx/Kyは、3に近い値をとる
ことになる。
【0011】このような理由から、図13に示した単純
形成のダンパ主部iでは、バネ定数の比Kx/Kyは2
以下にはならず、実際には、Kx/Ky≒2.8 程度
のものしか得ることができないなど、最大の制振効果を
得ることができないという問題があった。
【0012】そこで本発明は、前記ダンパ主部に、ケー
ブルの長さ方向と同方向にのびる中央の主孔部とその周
りの1以上の副孔部とを設けることを基本として、バネ
定数の比Kx/Kyを2.0以下に減じることが可能と
なり、制振効果を最も効果的に発揮しうる並列ケーブル
用制振ゴムダンパの提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の並列ケーブル用制振ゴムダンパは、間隔を
隔てて並列された各ケーブルに夫々固定される固定金具
と、この固定金具間を継ぐとともにゴムダンパ基体を含
む制振具とからなり、かつ前記ゴムダンパ基体は、基板
とその間に配されたゴムからなるダンパ主部とを具える
とともに、このダンパ主部に、前記ケーブルの長さ方向
と同方向に貫通する中央の主孔部と、該中央の主孔部の
周りで前記ケーブルの長さ方向と同方向に貫通する1以
上の副孔部とを設けることにより、前記ケーブルの長さ
方向と直角な面内での前記ケーブル間を継ぐX方向の向
きの前記ゴムダンパ基体のバネ定数Kxと、前記面内で
前記X方向と直交するY方向の向きの前記ゴムダンパ基
体のバネ定数Kyとの比Kx/Kyを2.0以下とした
ことを特徴としている。
【0014】前記バネ定数の比Kx/Kyを2.0以下
に減じるために、中央の主孔部の断面積Smを、ダンパ
主部断面積S0の0倍より大かつ0.2倍以下とするこ
とが好ましく、さらには、前記副孔部の断面積Ssの総
和ΣSsを、ダンパ主部断面積S0の0.04倍以上か
つ0.3倍以下とするのが良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づき説明するが、本明細書で用いる座標系は、図
1に示すケーブル2A、2Bの長さ方向と直角な面内に
おいて、ケーブル2A、2B間を継ぐ方向をX方向と
し、かつ前記面内で前記X方向に直交する方向をY方向
として定義される。
【0016】図1に示すように、本実施形態の並列ケー
ブル用制振ゴムダンパ1(以下、単に「制振ゴムダンパ
1」ということがある。)は、間隔を隔てて略平行に配
される本例では2本のケーブル2A、2B(総称すると
き単に「ケーブル2」ということがある。)を、それぞ
れ固定する固定金具3、3と、この固定金具3、3間を
継ぐ制振具4とから構成されている。
【0017】本例の前記ケーブル2A、2Bは、図10
(A) 、(B) に示したような斜張橋、吊り橋などの橋桁を
緊張状態で吊設する長尺体であり、金属又は繊維コード
を撚り合わせたロープ、又は単一の金属線からなるワイ
ヤによって形成される。
【0018】前記固定金具3は、本例ではケーブル2を
囲む金属製の筒状をなし、着脱を容易にするためケーブ
ル2の軸方向に二分割される分割片5、5によって形成
される。この分割片5、5をボルト等を用いて相互に固
定し、かつ締付けることによってケーブル2に強固に固
着される。また固定金具3は、一方の分割片5から他方
のケーブル2に向かってX方向にのびるアーム状の取付
け片6を一体に形成している。
【0019】前記制振具4は、減衰性ゴム材からなるダ
ンパ主部9を有するゴムダンパ基体10と、本例では、
このダンパ基体10と前記各固定金具3とを連結する連
結部材11、11とを具えている。
【0020】前記ゴムダンパ基体10は、図1、2に示
すように、両側の基板12、12とその間に配されるゴ
ムからなるダンパ主部9とを具える。
【0021】このダンパ主部9は、その中心線が前記ケ
ーブル2の長さ方向と同方向に向く円柱状をなし、前記
ケーブル2、2間の略中央に配される。このダンパ主部
9は、高減衰性ゴムによって形成された弾性体であり、
例えば内部損失(tan δ)の値を0.2以上かつ0.7
以下に設定するのが好ましい。一般に、制振効果は、ダ
ンパ主部9の内部損失(tan δ)に略比例し、内部損失
(tan δ)の値が大きいほど振動を吸収するため、前記
内部損失(tan δ)が0.2未満では振動吸収能力が小
さいため制振効果が低下しがちとなる。なおtan δが
0.7をこえても制振効果の向上があまり期待できな
い。より好ましくは、前記ダンパ主部6の内部損失(ta
n δ)の値を0.3〜0.5の範囲とするのが望まし
い。なお、前記内部損失(tan δ)の値は、岩本製作所
製粘弾性スペクトロメータにて温度70℃、初期伸張1
0%、動歪み±1.0%、周波数10Hzの条件下で測
定した値である。
【0022】ダンパ主部9に用いるゴムとしては、前述
の高減衰性に加えて使用環境、使用条件に応じて耐老化
性や耐疲労性に優れ、かつクリープが少なく耐寒性に優
れることなどが要求され、このような特性は、例えば、
ブチルゴム(IIR)の他に、天然ゴム(NR)、スチ
レン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴ
ム(EPDM)、シリコンゴム(Q)などのゴム、また
はこれらゴムに充填剤、オイル、カップリング剤等の添
加物を適宜配合することによって得ることができる。
【0023】また前記基板12は、ゴムダンパ基体10
を前記固定金具3に、本例では連結部材11を介して固
定するための金属製の取付け部材であって、図2に示す
ように、ダンパ主部9内に埋入されかつ一体に加硫接着
される埋入部12aと、この埋入部12aに連なりケー
ブル2に向く矩形板状の取付け部12bとを具えてい
る。
【0024】また前記連結部材11は、ゴムダンパ基体
10の前記基板12にボルトなどで連結される取付け板
部11aと、この取付け板部11aから例えばT字状に
X方向にのびるとともに前記固定金具3の前記取付け片
6にボルトなどで連結されるアーム状の連結主部11b
とを具える。なお前記取付け片6と連結主部11bは、
本例では、Y方向で互いに向き合う面を重ね合わせた、
いわゆる合じゃくり状の突片部分で連結され、これによ
って連結強度を高めている。
【0025】次に、前記ダンパ主部9は、その中央で前
記ケーブル2の長さ方向と同方向に貫通する中央の主孔
部15と、この中央の主孔部15の周りで前記ケーブル
2の長さ方向と同方向に貫通する1以上の副孔部16・・
・ とを具えている。この主孔部15及び副孔部16は、
応力集中による損傷を防止するため円形状をなし、また
副孔部16は、主孔部15より直径が小に形成される。
なお副孔部16は、偶数個形成するのが好ましく、かつ
各副孔部16は、前記ダンパ主部9の中心線を通るX軸
及びY軸に対してそれぞれ線対称の位置に形成するのが
好ましい。本例では、4個の副孔部16がX軸及びY軸
に対してそれぞれ線対称位置に形成される場合を例示し
ている。
【0026】ここで、前記中央の主孔部15の断面積S
mは、前記ダンパ主部9の外周縁9eで囲む断面積であ
るダンパ主部断面積S0の0倍より大かつ0.2倍以下
であって、また本例では、前記副孔部16の断面積Ss
の総和ΣSsは、前記ダンパ主部断面積S0の0.04
倍以上かつ0.3倍以下としている。
【0027】これによって、前記ゴムダンパ基体のX方
向のバネ定数Kxと、Y方向のバネ定数Kyとの比Kx
/Kyを2.0以下に減じることが可能となった。この
効果は、下記に示す本発明者の実験結果によって究明し
得た。
【0028】なお前記実験は、ダンパ主部9に開ける穴
の大きさ、組合せを変えた場合に、バネ定数比Kx/K
yがどのような影響を受けるかを調べたものである。
【0029】具体的には、まず図3に示すように、ブチ
ルゴム(IIR)を用いてダンパ主部T9に孔部を有さ
ないゴムダンパ基体T10を形成し、そのときのバネ定
数比Kx/Kyを測定した。なおダンパ主部T9の長さ
Lは128mm、直径Rは115mm、厚さWは20m
mであり、このときの幅このときのバネ定数比Kx/K
yは2.81であった。
【0030】次に、前記ダンパ主部T9の外周付近に、
図4(A) に示すごとく、本例では副孔部T16のみを形
成し、そのときの副孔部T16の直径Dsをφ10.0
mm、φ14.0mm、φ20.0mm、φ25.0m
mとした時のバネ定数比Kx/Kyの変化を測定した。
またこの測定結果から得られた、前記副孔部T16の断
面積Ssの総和ΣSsと前記ダンパ主部T15の外周縁
T15eで囲む断面積であるダンパ主部断面積S0との
面積比ΣSs/S0と、バネ定数比Kx/Kyとの関係
を図5に示す。
【0031】この図5から、ダンパ主部T9の外周付近
に副孔部T16を設けるだけでは、バネ定数比Kx/K
yは、小さくなるどころか断面積の総和ΣSsとともに
大きくなり、ダンパ性能はむしろ悪くなることがわか
る。
【0032】また、前記ダンパ主部T9の中央に、図4
(B) に示すごとく、主孔部T15のみを形成し、そのと
きの主孔部T15の直径Dmをφ16.3mm、φ2
3.0mm、φ28.2mm、φ32.5mm、φ3
6.0mm、φ40.0mm、φ46.0mm、φ5
1.4mm、φ63.0mm、φ72.7mmとした時
のバネ定数比Kx/Kyの変化を測定した。またその測
定結果から得られる、前記主孔部T15の断面積Smと
ダンパ主部断面積S0との面積比Sm/S0と、バネ定
数比Kx/Kyとの関係を図6に示す。
【0033】この図6から、ダンパ主部T9の中央に主
孔部T15を設ける場合、バネ定数比Kx/Kyを最小
にする面積比Sm/S0が存在し、その値はSm/S0
≒0.1である。しかし、この主孔部T15を開けるだ
けでは、バネ定数比Kx/Kyを2.0以下にすること
は困難である。しかも、前記面積比Sm/S0が0.2
未満では、主孔部T15を形成しない場合よりもバネ定
数比Kx/Kyが大きくなり、前記図3に示す如き孔部
のないダンパ主部T9よりもさらにダンパ性能が悪化す
ることが判明した。なお図6から, 面積比Sm/S0
は、好ましくは0.035〜0.185、より好ましく
は0.05〜0.1625である。
【0034】他方、ダンパ主部9に主孔部15と副孔部
16との双方を設けた図2の構造のゴムダンパ基体10
を、前記主孔部15の直径Dm=φ36.0mm(面積
比Sm/S0=0.1)として形成し、副孔部16の直
径Dsをφ10.0mm、φ14.0mm、φ20.0
mm、φ25.0mmとした時のバネ定数比Kx/Ky
の変化を測定した。この時の、バネ定数比Kx/Kyと
面積比ΣSs/S0との関係を示すと図7のようにな
る。
【0035】すなわち、図7のごとく、主孔部15と副
孔部16とを有するダンパ主部9は、前記した副孔部T
16のみ有するダンパ主部T9の場合(図5に示す)と
完全に相違し、面積比ΣSs/S0が大きくなるにつれ
バネ定数比Kx/Kyが小さくなり、ダンパ性能が向上
されていく。特に、面積比ΣSs/S0が0.04以上
のとき、バネ定数比Kx/Kyを2.0以下に設定する
ことが可能となる。なお面積比ΣSs/S0が0.3を
越えると、ゴム部分の面積が過小となり、Ssダンパと
して機能しなくなってしまう。従って面積比Σ/S0
は、好ましくは、0.04〜0.3の範囲である。
【0036】このように、ダンパ主部T9に、主孔部1
5と副孔部16とを設けることにより、主孔部15のみ
或いは副孔部16のみの形成では予期されなかった、新
しい特性を得ることができ、前述のようにバネ定数比K
x/Kyを2.0以下としケーブル2のX方向、Y方向
の双方に制振効果を発揮しうる高性能のダンパー装置を
得ることが可能となる。
【0037】図8に、連結部材11及び固定金具3の他
の例を示す。図8において、固定金具3の取付け片6
は、取り付け孔20を有する円筒状をなし、その周壁に
はボルトが螺進退可能に配される。また連結部材11
は、その連結主部11bを、前記取り付け孔20に挿入
される直軸状に形成されるとともに、その周面には、抜
け止め用のボルト締め付け溝21を形成している。
【0038】図9には、ゴムダンパ基体10が連結部材
11を介することなく固定金具3に直接連結される場合
を例示している。
【0039】このように、本願の制振ゴムダンパ1は、
ゴムダンパ基体10と固定金具3とを種々な構造で連結
させることができ、またゴムダンパ基体10自体も、ダ
ンパ主部9に主孔部15及び副孔部16を有していれば
種々の態様に変化しうる。
【0040】
【発明の効果】本発明の制振ゴムダンパは、叙上の如く
構成しているため、制振具のX方向、Y方向といった直
交する2方向でバネ定数を近い値に設定することがで
き、カルマン渦によって生じる直交する2方向の振動を
ともに優れた制振効果によって減衰させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】ゴムダンパ基体を示す正面図である。
【図3】主孔部及び副孔部を有しないゴムダンパ基体を
示す正面図である
【図4】(A) は副孔部のみを設けた比較例のゴムダンパ
基体を示す正面図、(B) は主孔部のみを設けた比較例の
ゴムダンパ基体を示す正面図である。
【図5】図4(A) のゴムダンパ基体における面積比ΣS
s/S0と、バネ定数比Kx/Kyとの関係を示す線図
である。
【図6】図4(B) のゴムダンパ基体における面積比Sm
/S0と、バネ定数比Kx/Kyとの関係を示す線図で
ある。
【図7】図2の本願のゴムダンパ基体における面積比Σ
Ss/S0と、バネ定数比Kx/Kyとの関係を示す線
図である。
【図8】連結部材の他の例を示す斜視図である。
【図9】制振ゴムダンパの他の例を示す斜視図である。
である。
【図10】(A) 、(B) は、制振装置が採用される他の橋
梁を示す斜視図である。
【図11】そのケーブルの振動を説明する断面図であ
る。
【図12】(A) 、(B) は、ともに従来技術を示す断面図
であり、(A) はX方向振動状態、(B) はY方向振動状態
である。
【図13】従来技術の他の例を示す制振装置の斜視図で
ある。
【符号の説明】
2、2A、2B ケーブル 3 固定金具 4 制振具 9 ダンパ主部 10 ゴムダンパ基体 12 基板 15 主孔部 16 副孔部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間隔を隔てて並列された各ケーブルに夫々
    固定される固定金具と、この固定金具間を継ぐとともに
    ゴムダンパ基体を含む制振具とからなり、かつ前記ゴム
    ダンパ基体は、基板とその間に配されたゴムからなるダ
    ンパ主部とを具えるとともに、 このダンパ主部に、前記ケーブルの長さ方向と同方向に
    貫通する中央の主孔部と、該中央の主孔部の周りで前記
    ケーブルの長さ方向と同方向に貫通する1以上の副孔部
    とを設けることにより、前記ケーブルの長さ方向と直角
    な面内での前記ケーブル間を継ぐX方向の向きの前記ゴ
    ムダンパ基体のバネ定数Kxと、前記面内で前記X方向
    と直交するY方向の向きの前記ゴムダンパ基体のバネ定
    数Kyとの比Kx/Kyを2.0以下としたことを特徴
    とする並列ケーブル用制振ゴムダンパ。
  2. 【請求項2】前記中央の主孔部の断面積Smは、前記ダ
    ンパ主部の外周縁で囲む断面積であるダンパ主部断面積
    S0の0倍より大かつ0.2倍以下としたことを特徴と
    する請求項1記載の並列ケーブル用制振ゴムダンパ。
  3. 【請求項3】前記副孔部の断面積Ssの総和ΣSsは、
    前記ダンパ主部断面積S0の0.04倍以上かつ0.3
    倍以下としたことを特徴とする請求項2記載の並列ケー
    ブル用制振ゴムダンパ。
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