JPH11256417A - ヘルメットの内装材及びヘルメット - Google Patents

ヘルメットの内装材及びヘルメット

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JPH11256417A
JPH11256417A JP8027098A JP8027098A JPH11256417A JP H11256417 A JPH11256417 A JP H11256417A JP 8027098 A JP8027098 A JP 8027098A JP 8027098 A JP8027098 A JP 8027098A JP H11256417 A JPH11256417 A JP H11256417A
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helmet
interior
absorbing liner
shock absorbing
interior material
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JP8027098A
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Takao Kamata
高生 鎌田
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FREE RIDE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘルメットの低コスト化、及びヘルメットの
開口部における衝撃吸収ライナの肉厚を他の部分と同様
にすることを可能とする。 【解決手段】 衝撃吸収ライナ3の内面に設ける内装材
を複数の内装パッド4によって形成する。衝撃吸収ライ
ナ3側に嵌合溝7を設け、各内装パッド4側には、嵌合
溝7に嵌合する嵌合凸部4bを設け、各内装パッド4を
着脱可能とする。これによりヘルメットの製造工程から
縫製工程を不要とする。同時に、ヘルメットの開口部側
でシェル2と衝撃吸収ライナ3との間に従来設けられて
いた内装材を取り付けるための隙間を不要とする。ま
た、複数の内装パッド4を弾性を有する屈曲自在なもの
とし、ヘルメット1内の緩衝効果を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば二輪車及び
四輪車の乗車用ヘルメット、その他フィールドスポーツ
及びマリンスポーツで使用するヘルメット、及びそれに
用いる内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のヘルメットは、図9に示
すような構造を有するものが一般的である。なお図9
は、ヘルメット51を左右に切断した際の断面図であ
る。
【0003】すなわちヘルメット51は、主として最外
殻のシェル52と、その内側に嵌め込まれた衝撃吸収ラ
イナ53と、衝撃吸収ライナ53の内面に設けられると
ともに、人体頭部に当接する内装部材54とによって構
成されている。シェル52にはFRPやプラスチック等
により形成されたものが用いられ、衝撃吸収ライナ53
はポリスチレンやポリエチレン等の発泡材により形成さ
れたものが用いられる。また内装材54には、ナイロン
生地の裏面側にスポンジ等のクッション材が設けられた
布状の素材を衝撃吸収ライナ53の内面形状に追従する
形状に縫製加工したものが用いられる。なお、図示しな
いが、シェル52の開口縁には断面略コ字状の縁ゴムが
接着されているのが一般的である。
【0004】また、前述した各部材の組付けに際して
は、予め内装材54を衝撃吸収ライナ53の内面に接着
し、かつ衝撃吸収ライナ53の開口部を隠蔽するように
内装材54の端末部51aを衝撃吸収ライナ53の外周
に巻き返すとともに、巻き返した端末部分51aを粘着
テープ55によって衝撃吸収ライナ53の外周面に止着
する。次に、かかる状態の衝撃吸収ライナ53をシェル
52に押し込んで内嵌し、予め衝撃吸収ライナ53の内
面に塗布しておいた接着剤や貼付しておいた両面テープ
によって衝撃吸収ライナ53を止着することにより行わ
れる。また、これと相前後して、内装材54と同一素材
からなる天井パット56等が衝撃吸収ライナ53の天井
部に貼設される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のヘルメット51にあっては、ヘルメット51の前
述した組付作業に先だって、別途、前述した内装材54
の縫製工程が不可欠となっている。また、内装材54
は、前述した布地を縫製加工によって衝撃吸収ライナ5
3の内面形状に追従するできるよう形成したものである
ため、ヘルメット51のサイズ毎に個別に内装材54を
用意しなければならない。こうしたことから、前述した
ヘルメット51にあっては、その低コスト化を実現する
ことが困難であった。
【0006】また、内装材54の取付に際して接着剤や
粘着テープ55を使用しているため、使用時に水に濡れ
たとき、その止着部分が剥がれやすいという問題があっ
た。
【0007】また、前述したように内装材54の端末部
分51aが衝撃吸収ライナ53の外周に巻き返した後、
粘着テープ55によって止着する構造であるため、図1
0に示すように、衝撃吸収ライナ53の開口部外周とシ
ェル52と間には、内装材54を取り付けるための隙間
Dを確保しなければならない。このため、ヘルメット5
1の開口部における衝撃吸収ライナ53の肉厚を他の部
分よりも減少させなければならなかった。
【0008】本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなさ
れたものであり、ヘルメットの低コスト化が可能で、か
つ開口部における衝撃吸収ライナの肉厚を他の部分と同
様に厚肉に形成することが可能となるヘルメットの内装
材、及びその内装材を備えたヘルメットを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
また、請求項1の内装材にあっては、ヘルメットを構成
するシェルに内嵌する衝撃吸収ライナの内面に設けら
れ、使用時に人体頭部に当接するヘルメットの内装材に
おいて、前記衝撃吸収ライナの内面に着脱可能に嵌合す
るとともに、弾性を有する屈曲自在な複数の内装パッド
からなるものとした。
【0010】かかる構成において、複数の内装パッド
は、衝撃吸収ライナの内面にそれぞれ嵌合されることに
より全体として衝撃吸収ライナの内面形状に追従する。
このため、個々の内装パッドについては縫製加工が不要
であり、ヘルメットの製造工程から縫製工程を無くすこ
とができる。
【0011】しかも、個々の内装パッドは弾性を有する
屈曲自在なものであるため、サイズが異なるヘルメット
に使用できる。従って、ヘルメットの構成部品の共用化
が促進できる。
【0012】また、衝撃吸収ライナへ取り付ける際の作
業は、衝撃吸収ライナの内面に複数の内装パッドを嵌合
させるといった極めて単純な作業となる。従って、ヘル
メットの製造時における内装材の取付作業効率が向上す
る。
【0013】また、複数の内装パッドは互いに独立した
部材であることから、配置間隔や形状等を適宜設定する
ことにより、使用状態においても相互間に隙間を確保で
きる。しかも、形状や弾性力の異なる内装パッドを衝撃
吸収ライナの内面に適宜配置することにより、個々の使
用者の頭部形状に追従させることができる。
【0014】また、衝撃吸収ライナへの取付に際しては
接着剤や粘着テープが不要であるため、それらを使用す
る場合のように水による剥がれがない。
【0015】また、複数の内装パッドが衝撃吸収ライナ
の内面に嵌合するものであるため、衝撃吸収ライナの開
口部外周とシェルと間に内装材を取り付けるための隙間
を確保する必要がなくなる。
【0016】また、請求項2の内装材にあっては、前記
複数の内装パッドに気密性が確保された中空部が設けら
れたものとした。かかる構成においては、中空部の存在
によりヘルメット内部における緩衝効果を向上させるこ
とができ、しかも、中空部のないものに比べ形状回復力
が向上する。
【0017】また、請求項3の内装材にあっては、前記
複数の内装パッドに、粘性物質を封入した中空部が設け
られたものとした。かかる構成においては、粘性物質の
存在により前記緩衝吸収効果及び形状回復力が向上す
る。
【0018】また、請求項4の内装材にあっては、前記
複数の内装パッドが表面側に不透水性を有する素材によ
り形成されたものとした。
【0019】かかる構成においては、内装パッドに汗や
水が染み込まないため、使用時には、汗や水の染み込み
による重量増加が未然に防止される。また、内装パッド
の洗浄が容易となる。
【0020】また、請求項5のヘルメットにあっては、
シェルに内嵌する衝撃吸収ライナの内面に、請求項1〜
4のいずれか1項に記載の内装材が設けられたものとし
た。
【0021】かかる構成においては、前述した各作用が
得られるヘルメットとなる。
【0022】また、請求項6のヘルメットにあっては、
前記内装材を構成する複数の内装パッドが嵌合する嵌合
部が、前記衝撃吸収ライナの内面に形成された弾性を有
する被覆層により形成されたものとした。
【0023】かかる構成においは、嵌合部が適宜弾性変
形することにより、複数の内装パッドの取付作業、及び
取外し作業が容易となる。
【0024】また、請求項7のヘルメットにあっては、
前記被覆層が止水性を有する素材により前記衝撃吸収ラ
イナの内面の全域に形成され、前記被覆層に、前記衝撃
吸収ライナの内面から前記シェルの開口縁外周にかけて
の領域を覆うとともに止水性を有する素材からなる縁取
り部が一体的に形成されたものとした。
【0025】かかる構成においては、使用時に、水や汗
等が衝撃吸収ライナに付着することが防止される。
【0026】また、請求項8のヘルメットにあっては、
開口幅が底部に比べ開口部が狭い固着溝が前記シェルの
開口縁外周に設けられる一方、この固着溝に内嵌する固
着部が前記縁取り部に設けられたものとした。
【0027】かかる構成においては、使用時にシェルの
開口縁を覆った縁取り部に外力が加わった場合における
縁取り部の剥がれが未然に防止される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
にしたがって説明する。図1は、本発明に係るヘルメッ
ト1を前後に切断したときの切断面を示す説明図、図2
は、同ヘルメット1を前後に切断したときの切断面を示
す説明図である。
【0029】このヘルメット1は、最外殻のFRPによ
り形成されたシェル2と、その内側に嵌め込まれたポリ
スチレンの発泡材からなる比較的硬質な衝撃吸収ライナ
3と、衝撃吸収ライナ3に取り付けられ、使用時に人体
頭部に当接する内装部材を構成する複数の内装パッド4
・・・により構成されている。
【0030】前記衝撃吸収ライナ3の内面の全域には、
弾性及び止水性を有する被覆材であるウレタンゴムによ
る被覆層5が形成されている。被覆層5には、図3に示
すように、衝撃吸収ライナ3の開口縁側に、その内面か
らシェル2の開口縁2a外周にかけての領域を覆う縁取
り部6が一体的に形成されている。この縁取り部6は衝
撃吸収ライナ3に被覆層5を形成する時点で予め形成さ
れたものであって、衝撃吸収ライナ3がシェル2に内嵌
した後、接着剤によりシェル2の開口縁2aに固着され
たものである。
【0031】また、前記被覆層5には、前記複数の内装
パッド4を取り付けるための、本発明における嵌合部で
ある嵌合溝7が複数条形成されている。この複数条の嵌
合溝7は、各々が予め設定された内装パッド4の個々の
取付方向(図2の矢示イ参照)に沿って延在しており、
各嵌合溝7は、ヘルメットの内側に開口するとともに、
開口部から底部に向かうにしたがって次第に溝幅が広く
なる形状、すなわち台形の断面形状を有している。
【0032】一方、前記複数の内装パッド4・・・は、
近年スポーツシューズの靴底内部等に使用されているウ
レタン発泡材によって形成されている。従って弾性を有
するとともに発泡倍率を適宜調整することにより屈曲自
在となっている。
【0033】各内装パッド4は、図4及び図5に示すよ
うに、各々が所定の長さを有するとともに、ヘルメット
1内に突出する衝撃吸収部4aと、衝撃吸収部4aの衝
撃吸収ライナ3に接する側において長さ方向に延在する
嵌合凸部4bとによって形成されている。
【0034】嵌合凸部4bの両端部は衝撃吸収部4aの
両端部からわずかに後退している。嵌合凸部4bの断面
形状は前記被覆層5に形成された嵌合溝7とほぼ一致す
る形状であり、嵌合凸部4bの断面の大きさが嵌合溝7
よりもやや大きくなっている。
【0035】衝撃吸収部4aは、嵌合凸部4bが設けら
れた側が前記被覆層5に面接するよう平坦で、かつヘル
メット1内へ突出する側が丸みを帯びた形状に成形され
ており、その内部には、長さ方向に延在するとともに気
密性の確保された中空部4cが設けられている。
【0036】そして、複数の内装パッド4・・・は、各
々の嵌合凸部4bがその一端側から複数条の嵌合溝7内
にそれぞれ押し込まれ、各嵌合溝7内に密着して内嵌す
ることにより、ヘルメット1内での衝撃吸収部4aの突
出方向への抜けを防止されている。
【0037】また、複数条の嵌合溝7の間には予め所定
の間隔が設けられており、ヘルメット1内に突出する互
いに隣接した双方の内装パッド4の衝撃吸収部4aの間
に、使用時に衝撃吸収部4aが変形した状態においても
消失しない隙間Bが確保できるようになっている。
【0038】以上の構成からなるヘルメット1において
は、使用者の頭部に当接する内装材が、衝撃吸収ライナ
3に嵌合する複数の内装パッド4によって構成されてい
る。このため、ヘルメット1の製造に際しては、従来不
可欠となっていた縫製工程が不要である。よって、従来
のものに比べヘルメットを低コストにて提供できる。
【0039】しかも、内装パッド4は屈曲自在であるた
めサイズや形状等が異なるヘルメット1にも使用するこ
とができることから、複数種のヘルメットで構成部材の
共用化が可能である。これによってもヘルメット1を低
コストにて提供できる。
【0040】また、内装パッド4は個別に衝撃吸収ライ
ナ3に取り付けられるものであるため、内装パッド4と
して形状や弾性力が異なる複数種のものを予め用意して
おき、それらを使用者の頭部形状に応じて、取付け部位
毎に異なる内装パッド4を取り付ければ、使用者の頭部
形状に応じたヘルメットとすることができる。よって、
使用者にとってより理想的なヘルメットの提供が可能で
ある。
【0041】また、複数の内装パッド4は弾性を有する
ことによりそれ自体が衝撃吸収性能を有しており、ヘル
メットの設計に際しては、弾性が異なる内装パッド4を
適宜交換することにより、内装材に確保する衝撃吸収性
能を容易にチューニングすることができる。
【0042】なお、前述した複数種の内装パット4や、
或いは色が異なる複数種の内装パッド4を使用者の好み
に応じて適宜使用することにより、同種類の他のヘルメ
ットとの差別化を図ることもできる。
【0043】また、複数の内装パッド4の取付作業は、
衝撃吸収ライナ3内面(被覆層5)の嵌合溝7に押し込
む作業である。つまり従来例で既説した内装材54が、
衝撃吸収ライナ53に対する生地等の巻き込み、及びそ
れに伴う生地等の端末処理を必要とする複雑な作業であ
るのに比べ、極めて単純な取付作業である。
【0044】よって、内装材の取付作業効率が従来に比
べ向上し、これによってもヘルメット1を低コストで提
供できる。しかも、使用者にあっては、内装パッド4の
交換等を楽に行うことができるため、使い勝手がよい。
【0045】また、内装パッド4に取り付けた複数の内
装パッド4の各々の間には隙間Bが存在しており、しか
も前述したように複数の嵌合溝7の設定間隔により、そ
の隙間Bが使用時に衝撃吸収部4aが変形した状態にお
いても消失しない程度に設定されている。これにより、
使用時にはヘルメット1内に良好な通気性が確保でき
る。なお、使用時における隙間Bは、より具体的には嵌
合溝7の配置間隔と各内装パッド4の形状や弾性力を適
宜設定することにより調整される。
【0046】また、本実施の形態においては、内装パッ
ド4の衝撃吸収部4aには、気密性が確保された中空部
4cが設けられているため、内装パッド4には、シェル
2に衝撃が加わったときヘルメット1内に高い緩衝性能
が確保される。よって、ヘルメット1により高い衝撃吸
収性能が確保できる。しかも、中空部4cのないものに
比べ衝撃吸収部4aの形状回復力が向上されており、各
内装パッド4間に設けた隙間Bを長期に亙って確保で
き、使用時の良好な通気性を長期に亙って維持すること
ができる。
【0047】なお、図6に示したように、内装パッド4
の衝撃吸収部4aに、シリコーン等の粘性物質11を封
入した中空部4cを設けるようにしてもよい。その場合
においても、粘性物質11の存在により前述した緩衝効
果及び形状回復力を確保することができる。よって、本
実施の形態と同様、ヘルメット1に、より高い衝撃吸収
性能が確保できるとともに、使用時の通気性をより長期
に亙って維持することができる。
【0048】また、複数の内装パッド4の取付けに際し
ては接着剤や粘着テープが不要であるため、それらを使
用する場合のように水に濡れることにより内装材が剥が
れてしまうといったことがない。よって、使用時におけ
る耐水性にも優れている。
【0049】また、前記ヘルメット1においては、従来
技術で説明したものと異なり、衝撃吸収ライナ3の開口
部外周とシェル2と間には内装材を取り付けるための隙
間(図10参照)を確保する必要がない。このため、ヘ
ルメット1の開口部における衝撃吸収ライナ3の肉厚を
他の部分と同様に厚肉に形成することができる。これに
よっても、ヘルメット1の開口部にはより高い衝撃吸収
性能が確保できる。
【0050】一方、前記ヘルメット1においては、複数
の内装パッド4の嵌合凸部4bが内嵌する嵌合溝7が、
衝撃吸収ライナ3の内面に設けられた弾性を有する被覆
層5に形成されているため、嵌合溝7が適宜拡開状態に
弾性変形することにより、複数の内装パッド4の取付作
業、及び取外し作業を極めて容易に行い得る。
【0051】よって、前述した内装材の取付作業効率の
向上によるヘルメット1の低コスト化の度合が高く、ま
た使用者の使い勝手が極めてよい。
【0052】なお、本実施の形態においては、被覆層5
に嵌合溝7を設けたものを示したが、例えば図8に示し
たように、衝撃吸収ライナ3の内面に予め設けられた大
きめの溝をウレタンゴム等によって被覆し、ウレタンゴ
ム等からなる被覆層5により内装パッド4の嵌合凸部4
bが内嵌する嵌合溝7を形成するようにしても構わな
い。また、図示しないが、衝撃吸収ライナ3の内面であ
って、かつ嵌合溝7を形成する部分にだけ被覆層5を設
けるようにしても、前述した効果が得られる。
【0053】なお、図1及び図8においては、衝撃吸収
ライナ3側に嵌合溝7を設ける一方、内装パッド4側に
嵌合凸部4bを設ける場合のものを示したが、これとは
逆に、衝撃吸収ライナ3側に嵌合凸部をもうけ、内装パ
ッド4側に嵌合溝を設けるようにしても構わない。
【0054】また、本実施の形態においては、衝撃吸収
ライナ3の内面の全域に止水性を有する被覆層5が設け
られ、しかも衝撃吸収ライナ3の内面からシェル2の開
口縁2a外周にかけての領域を覆う縁取り部6が被覆層
5に一体的に形成されている。
【0055】このため、前述したように縁取り部6が衝
撃吸収ライナ3に予め設けられているものにおいては、
縁取り部6をシェル2の開口縁2aに接着することによ
り、ヘルメット1の使用時に水や汗等が衝撃吸収ライナ
3に付着することが防止できる。よって、水や汗等の付
着により衝撃吸収ライナ3を形成する発泡体の劣化が促
進されることを未然に防止し、ヘルメット1に高い耐久
性が確保できる。
【0056】なお、前記縁取り部6は、シェル2に内嵌
する以前から衝撃吸収ライナ3に設けておく必要はな
く、シェル2に衝撃吸収ライナ3を内嵌した後に、シェ
ル2の開口縁2aを被覆するように被覆層5に一体的に
設けるようにしてもよい。その場合には、接着剤を用い
ることなく縁取り部6をシェル2の開口縁2aに固着さ
せることができる。
【0057】また、縁取り部6を形成する素材は、止水
性を有していれば衝撃吸収ライナ3の内面の被覆層5を
形成する素材と同一である必要はない。なお、縁取り部
6は前述した衝撃吸収ライナ3の防水機能とは別に、シ
ェル2の開口縁2aの養生機能を有することを考える
と、被覆層5を形成する素材よりも硬質なものとした方
がよい。
【0058】また、これと関連して、縁取り部6は被覆
層5に一体的に形成されているため、従来用いられてい
た別体の縁ゴムに比べヘルメット1の内側での剥がれが
生じにくい。従って、これによってもヘルメット1に高
い耐久性が確保できる。なお、かかる効果については、
被覆層5及び縁取り部6が止水性を有していない場合に
おいても得ることができる。
【0059】また、これに止まらず、図7に示すよう
に、シェル2の開口縁2a外周に、その開口幅が底部に
比べ開口部が狭い固着溝21を設ける一方、この固着溝
21に内嵌する固着部22を前記縁取り部6に設ける構
成としてもよい。かかる構成とすれば、使用時に縁取り
部6に外力が加わった場合における縁取り部6の剥がれ
が未然に防止できる。よって、ヘルメット1の耐久性が
向上する。
【0060】また、本実施の形態においては、複数の内
装パッド4がウレタン発泡材によって形成されてものに
ついて説明したが、複数の内装パッド4として、表面に
不透水性を備えた素材、例えば内部がウレタン発泡材で
かつ外部がウレタンゴムである積層素材によって形成さ
れたものを用いる構成としてもよい。
【0061】その場合には、内装パッド4に汗や水が染
み込まないため、使用時には、汗や水の染み込みによる
重量増加が未然に防止され、また使用後における内装パ
ッドの洗浄が容易となる。よって、使い勝手を向上させ
ることができる。
【0062】なお、内装パッド4、被覆層5、縁取り部
6を形成する素材は、それぞれ前述したものに限らず、
同様の性質を有するものであれば他の素材を用いても構
わない。
【0063】また、本実施の形態においては、主として
衝撃吸収ライナ3が一部材からなるヘルメット1につい
て説明したが、衝撃吸収ライナ3が、シェル2内で組み
合わされる互いに分割された複数のブロックによって形
成されるものに本発明を適用した場合においても、前述
した効果が得られる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の内装材に
おいては、ヘルメットの製造工程から縫製工程を無く
し、かつヘルメットの構成部品の共用化を促進すること
ができ、しかもヘルメットの製造時における内装材の取
付作業効率が向上するようにした。よって、ヘルメット
の低コスト化が可能となる。しかも、衝撃吸収ライナへ
取り付ける際の作業が極めて単純な作業となることか
ら、従来のヘルメットに比べて製造ラインの自動化が容
易となる。
【0065】また、衝撃吸収ライナの開口部外周とシェ
ルと間に内装材を取り付けるための隙間を確保する必要
がなくなるようにしたことから、ヘルメットの開口部に
おける衝撃吸収ライナの肉厚を他の部分と同様に厚肉に
形成することができる。その結果、ヘルメットの開口部
における衝撃吸収性能を向上させることができる。
【0066】さらに、個々の使用者の頭部形状に追従さ
せることができることから、個々の使用者により理想的
なヘルメットを提供するとともに、ヘルメットの衝撃吸
収性能をより一層向上させることが可能となる。
【0067】また、複数の内装パッド間には、使用状態
においても隙間を確保できるようにしたことから、ヘル
メットの使用時における通気性を向上させることが可能
となる。しかも、使用時において水による剥がれがない
ようにしたことから、耐水性に優れたヘルメットの提供
が可能となる。
【0068】これに加え、請求項2又は請求項3の内装
材においては、ヘルメット内部における緩衝効果を向上
させることができるようにしたことから、衝撃吸収性能
がより一層向上したヘルメットの提供が可能となる。し
かも、中空部のないものに比べ形状回復力が向上するよ
うにしたことから、長期に亙って使用時のヘルメット内
に良好な通気性を確保することが可能となる。
【0069】また、請求項4の内装材においては、使用
時には、汗や水の染み込みによる内装パッドの重量増加
が未然に防止され、かつ使用後における内装パッドの洗
浄が容易となるようにした。よって、使い勝手が向上す
る。
【0070】また、請求項5のヘルメットにおいては、
シェルに内嵌する衝撃吸収ライナの内面に前記内装材が
設けられたものとしたことから、前述したそれぞれの効
果を得ることができる。
【0071】また、請求項6のヘルメットにおいては、
複数の内装パッドが嵌合する嵌合部が適宜弾性変形する
ことにより、複数の内装パッドの取付作業、及び取外し
作業が容易となるようにした。よって、製造時の作業性
の向上によるコスト削減が可能となり、しかも使用時の
使い勝手が向上する。
【0072】また、請求項7のヘルメットにおいては、
使用時に水や汗等が衝撃吸収ライナに付着することが防
止できるようにした。よって、水や汗等の付着により衝
撃吸収ライナを形成する発泡体の劣化が促進されること
を未然に防止し、ヘルメットの耐久性を向上させること
ができる。
【0073】また、請求項8のヘルメットにおいては、
使用時にシェルの開口縁を覆う縁取り部に外力が加わっ
た場合における縁取り部の剥がれが未然に防止できるよ
うにした。よって、ヘルメットの耐久性を向上させるこ
とができる。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すヘルメットを前後
に切断したときの切断面を示す説明図である。
【図2】同ヘルメットを左右に切断したときの切断面を
示す説明図である。
【図3】図2のA部拡大である。
【図4】内装パッドを示す側面である。
【図5】図4のC−C断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す、図5に対応す
る断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す、図3に対応す
る断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す、図1に対応す
る説明図である。
【図9】従来例を示すヘルメットを左右に切断したとき
の断面図である。
【図10】同ヘルメットの内装材を取り除いた状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘルメット 2 シェル 3 衝撃吸収ライナ 4 内装パッド 4a 衝撃吸収部 4b 嵌合凸部 4c 中空部 5 被覆層 6 縁取り部 7 嵌合溝 21 固着溝 22 固着部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘルメットを構成するシェルに内嵌する
    衝撃吸収ライナの内面に設けられ、使用時に人体頭部に
    当接するヘルメットの内装材において、 前記衝撃吸収ライナの内面に着脱可能に嵌合するととも
    に、弾性を有する屈曲自在な複数の内装パッドからなる
    ことを特徴とするヘルメットの内装材。
  2. 【請求項2】 前記複数の内装パッドに気密性が確保さ
    れた中空部が設けられたことを特徴とする請求項1記載
    のヘルメットの内装材。
  3. 【請求項3】 前記複数の内装パッドに、粘性物質を封
    入した中空部が設けられたことを特徴とする請求項1記
    載のヘルメットの内装材。
  4. 【請求項4】 前記複数の内装パッドが表面側に不透水
    性を有する素材により形成されたことを特徴とする請求
    項1,2又は3記載のヘルメットの内装材。
  5. 【請求項5】 シェルに内嵌する衝撃吸収ライナの内面
    に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内装材が設け
    られたことを特徴とするヘルメット。
  6. 【請求項6】 前記内装材を構成する複数の内装パッド
    が嵌合する嵌合部が、前記衝撃吸収ライナの内面に形成
    された弾性を有する被覆層により形成されたことを特徴
    とする請求項5記載のヘルメット。
  7. 【請求項7】 前記被覆層が止水性を有する素材により
    前記衝撃吸収ライナの内面の全域に形成され、前記被覆
    層に、前記衝撃吸収ライナの内面から前記シェルの開口
    縁外周にかけての領域を覆うとともに止水性を有する素
    材からなる縁取り部が一体的に形成されたことを特徴と
    する請求項6記載のヘルメット。
  8. 【請求項8】 開口幅が底部に比べ開口部が狭い固着溝
    が前記シェルの開口縁外周に設けられる一方、この固着
    溝に内嵌する固着部が前記縁取り部に設けられたことを
    特徴とする請求項7記載のヘルメット。
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