JPH11253683A - 機械の給油方法と装置 - Google Patents

機械の給油方法と装置

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JPH11253683A
JPH11253683A JP6078898A JP6078898A JPH11253683A JP H11253683 A JPH11253683 A JP H11253683A JP 6078898 A JP6078898 A JP 6078898A JP 6078898 A JP6078898 A JP 6078898A JP H11253683 A JPH11253683 A JP H11253683A
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JP
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oil
nozzle
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air
absorbing
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JP6078898A
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Yuji Yamamoto
勇二 山本
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、機械において、微量な油
を所定の箇所に、長期間安定して正確に給油するため
の、給油方法と装置を提供する。 【解決手段】 一端が油タンクに連通し、他端が噴出口
を持つノズルに支持された油吸収保持部材と、一端がノ
ズルに支持された油吸収保持部材の側方に開口し他端エ
ア−源に接続されたエア−供給手段とを備え、油吸収保
持部材の側方にエア−を吹きつけることによって、ノズ
ルから油を噴出させて給油する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、精密機械の給油
方法と装置に関するものであり、特に微量な給油を確実
にする給油方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術について、ミシンの
全回転釜の給油装置を例に、第16図により説明する。
1aは回転する釜軸2aを支持するメタルであり、この
メタル1aにはミシンの回転軸に設けた不図示の給油ポ
ンプに連接した横方向の油の供給孔3aと、その供給孔
3aと釜軸2aの外周とを連通する連通孔4aとが形成
されている。
【0003】また、メタル1aには横方向の油の排出孔
5aを形成し、この排出孔5aには排出孔5aから排出
される油の量を調節するための調節ねじ6aが設けられ
ている。7aは供給孔3aと排出孔5aとを連通する連
通孔であり、8aはこの連通孔7aと釜軸2aの外周部
のメタル1aに設けた溝9aとを連通する連通孔であ
る。10aは、釜軸2aの軸芯に設け、左端に開口す
る、ミシンの全回転釜11aに油を給油するための供給
孔であり、この供給孔10a右方には、上記メタル1a
に設けた溝9aと連通する連通孔12aを設け、左方の
供給孔10aには、油芯13aが詰め込まれている。
【0004】14aは、供給孔10a左端の開口部と、
全回転釜11aに形成された給油箇所としてのレ−ス面
15aとを連通する連通孔である。この従来の給油装置
は、ミシンが回転して給油ポンプから油が供給孔3aに
供給されると、その油はまず連通孔4aから釜軸2aの
外周に給油されるとともに、連通孔7aから排出孔5a
に送られる。排出孔5aに送られた油は、調節ねじ6a
を通って排出される油と、連通孔8aから溝9aと連通
孔12aを通って供給孔10aに供給される油とに分か
れる。 そして、供給孔10aに供給された油は、油芯
13aを通り連通孔14aから、給油箇所としてのレ−
ス面15aに給油される。
【0005】従って、調節ねじ6aの調節度合いによっ
て、排出孔5aから排出される油の量を多くすると、排
出孔5a内の油の圧力が低くなって供給孔10a即ち、
給油箇所としてのレ−ス面15aに供給される油量が少
なくなり、反対に排出孔5aから排出される油の量を少
なくすると、排出孔5a内の油の圧力が高くなって供給
孔10a即ち、給油箇所としてのレ−ス面15aに供給
される油量が多くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の技術においては、圧力をかけた油を油芯13a油芯
13aに通すために、油中に混入している塵等が繊維質
の油芯13aに詰まり、目詰まりを起こして給油不能と
なり、給油箇所としてのレ−ス面15aが焼きついて運
転が不能となったり、磨耗が発生したり、また、表面張
力が大きいために給油量が不安定で、適正な給油量を得
るための微妙な油の調節が出来ない等の問題があった。
【0007】また、ミシンの運転を開始してから、給油
量が適正量となり安定するまでに、相当な時間がかか
り、作業能率が低下するとともに、ミシンの運転を開始
してから直ちに急速に高速で運転すると、給油箇所とし
てのレ−ス面15aが焼きついて運転が不能となる問題
があった。上記の問題点をなくすために、排出孔5aか
ら排出される油の量を少なくして、給油箇所としてのレ
−ス面15aに供給される油量を多くすると、レ−ス面
15aに過剰に油が給油され、縫い糸が油で汚れその油
が布をも汚損して、縫い製品の商品価値を低下する問題
が生ずる。
【0008】このように、従来の給油装置においては、
微量な給油を、正確に安定して行うことが出来なかっ
た。この発明は、機械において微量な適正量の給油を、
長期間、正確に、安定して行うことを目的としている。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、一端が油タンクに連通し、
他端が噴出口を持つノズルに支持された油吸収保持部材
をして、その油吸収保持部材の側方からエア−を噴出さ
せてノズルの噴出口から油を噴出させて給油する機械の
給油方法である。
【0010】そして、請求項2記載の発明は、一端が油
タンクに連通し、他端が噴出口を持つノズルに支持され
た油吸収保持部材と、一端がノズルに支持された油吸収
保持部材の側方に開口し他端がエア−源に接続されたエ
ア−供給手段と、とから構成した。
【0011】これら、請求項1と請求項2に記載した発
明によれば、機械において微量な適正量の給油を、長期
間、正確に、安定して行うことが出来、給油部分の焼き
つきによるトラブルを防止出来る効果が得られる。請求
項3に記載の発明は、一端が油タンクに連通し、他端が
噴出口を持つノズルに支持された油吸収保持部材と、一
端がノズルに支持された油吸収保持部材の側方に開口し
他端がエア−源に接続されたエア−供給手段と、給油量
調節手段と、を備えた構成である。
【0012】この請求項3に記載の発明によれば、請求
項1と請求項2に記載した発明の効果に加え、給油部分
へ適正な量の給油を行うことが出来る効果がある。請求
項4に記載の発明は、前記請求項2に記載した発明の、
エア−供給手段にエア−圧調節手段を設けた構成であ
る。
【0013】この請求項4に記載の発明によれば、上記
請求項1と請求項2に記載した発明の効果に加え、さら
に給油量の調節が容易に出来る効果が得られる。請求項
5に記載した発明は、前記油量調節手段が、油タンクの
高さを調節する構成である。
【0014】この請求項5に記載した発明によれば、請
求項1と請求項2に記載した発明の効果に加え、給油部
分へ適正な量の給油を行うことが出来る効果がある。請
求項6に記載した発明は、前記請求項2に記載した発明
の、エア−供給手段が電気的アクチュエ−タにより駆動
されるダイヤフラムポンプである構成である。
【0015】この請求項6に記載した発明によれば、上
記請求項1と請求項2に記載した発明の効果に加え、給
油装置の構成が簡単となるとともに、駆動も正確となっ
て、長期間安定した給油が、確実に出来る効果がある。
さらに、請求項7に記載した発明は、ミシンの主軸を定
位置に停止する定位置停止装置と、主軸に連動して回転
する全回転釜と、一端が油タンクに連通し、他端が全回
転釜のレ−ス面への給油が可能な位置に向けた噴出口を
持つノズルに支持された油吸収保持部材と、一端がノズ
ルに支持された油吸収保持部材の側方に開口し他端がエ
ア−源に接続されたエア−供給手段と、エア−供給手段
の油吸収保持部材への吐出時期を制御する吐出時期制御
手段と、からなる構成とした。
【0016】この請求項7に記載した発明によれば、ミ
シンにおいて、全回転釜への微量な適正量の給油を、長
期間、正確に、安定して行うことが出来、給油が過剰に
なることがなく、縫い糸や布を油により汚損することが
ないから、縫い製品の商品価値を向上させることが出来
るとともに、縫製作業能率が向上する等の効果がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て、図1〜図14の図面を参照しながら説明する。図1
は、第1の実施例で、1はエア−供給手段及び電気的ア
クチュエ−タの一実施例としてのダイヤフラムポンプで
あり、2はソレノイド、2aはソレノイド2のプランジ
ャ−、3はガイドホルダ−、4はセットリング、5はダ
イヤフラム、6はエア−室7に設けたダイヤフラムば
ね、8はエア−室7から左方に開口する吐出口である。
【0018】9はダイヤフラムポンプ1に垂直に支持さ
れたノズルであり、10はOリング、11は吐出口、1
2はノズルの中に支持した油吸収保持部材としての多孔
質の燒結油芯、13は油吸収保持部材としての硬質フェ
ルト、14は前記吐出口8と燒結油芯12の上端とを連
させた連通口、15は給油パイプ16の上端を支持した
支持体である。
【0019】17はオイルポットで、内部の貯油室18
に油19が貯油されている。また、上記給油パイプ16
の内部には、油吸収保持部材の一部を構成する綿油芯2
0を保持し、その上端は硬質フェルト13に接触し、他
端は貯油室18の油19に浸漬している。21はオイル
ポット17の止栓で、貯油室18と外気とに連なる通気
孔22を形成する。
【0020】そして、この第1図のソレノイド2のプラ
ンジャ−2aのストロ−クはsである。この実施例は以
上の構成であり、次に作用を説明する。まず、オイルポ
ット17内の油19は綿油芯20の毛細管現象により、
硬質フェルト13を介して燒結油芯12の上端に保油さ
れている。
【0021】この状態から、ソレノイド2が駆動信号を
受けると、ソレノイド2がONとなり、そのプランジャ
−2aがストロ−クsの距離だけ左に移動する。これに
より、ダイヤフラム5の中央部分が左方に押されてエア
−室内のエア−を圧縮し、このエア−は吐出口8を介し
て連通口14に送られ、そのエア−は連通口14から燒
結油芯12の上端に吹きつけられる。
【0022】これにより、燒結油芯12の上端に保油さ
れていた油は、吹きつけられたエア−圧によって、下方
と上方との移動しょうとするが、下方は燒結油芯12や
硬質フェルト13等による抵抗が大きいため、下方には
移動せずに上方に移動して、ノズル9の吐出口11から
霧状となって噴出し、吐出口11の先方にある給油部分
に給油する。
【0023】そして、ソレノイド2への駆動信号が切れ
ると、ソレノイド2がOFFとなり、そのプランジャ−
2aは、エア−室7内に設けたダイヤフラムばね6の弾
性力によって、右方に押し戻されて元の第1図の位置に
復帰する。このソレノイド2のプランジャ−2aに復帰
により、エア−室7内の気圧が負圧となり、この負圧が
吐出口8、連通口14を介して燒結油芯12に伝達さ
れ、燒結油芯12、硬質フェルト13、綿油芯20等の
毛細管現象と相まって、燒結油芯12の下方から油を吸
い上げる力となって作用し、再び燒結油芯12の上端に
油が上昇して保油させる。
【0024】このように、ソレノイド2がON.OFF
を繰り返すことによって、ノズル9の吐出口11から給
油部分に給油する。図2は、第1図の実施例において、
給油量調節手段及びエア−圧調節手段としてのダイヤフ
ラムポンプ1のエア−の噴出圧力を調節して油の供給量
を調節する、給油量調節手段及びエア−圧調節手段の実
施例である。
【0025】この実施例は、ダイヤフラムポンプ1のプ
ランジャ−2aのストロ−クを、第1図のsから第2図
のSのように、大きくすることによって、油の供給量を
より多くすることができ、その他の構成や作用は第1図
の実施例と同様なので、説明は省略する。図3は、他の
実施例であり、この実施例の特徴は、給油量調節手段の
実施例のエア−圧調節手段としてのダイヤフラムポンプ
を、そのダイヤフラムポンプとノズルとを別体とすると
ともに、エア−圧調節手段の他の実施例を示すものであ
る。
【0026】この実施例は、第1図の実施例における吐
出口8の位置を横方向に変更するとともに、ノズル9の
連通口14との間を次のような構成としたものである。
第1図の実施例と共通な構成部分は、同一の番号と名称
を使うとともに、その構成と作用の説明は省略し、構
成、作用の異なる部分のみについて以下に説明する。
【0027】1は第1図の実施例と同じ構成と作用をも
つダイヤフラムポンプで、ダイヤフラムポンプ1を縦方
向とし、吐出口8の位置を横方向に開口させた構成であ
る。また、ノズル9をダイヤフラムポンプ1の本体とは
別体として、ノズル支持体23に支持し、このノズル支
持体23の上方には、エア−継ぎ手24をもうける。
【0028】25は油の給油量を調節する、エア−圧調
節手段としての調節ねじ26をもつ調節弁で、そのエア
−の供給口27とダイヤフラムポンプ1の吐出口8と
を、パイプ28で連結し、その吐出口29とエア−継ぎ
手24とをパイプ30で連結する。また、このダイヤフ
ラムポンプ1のプランジャ−2aのストロ−クは、予め
最大としておく。
【0029】他の構成は第1図の実施例と同じ構成であ
る。この実施例は以上の構成であり、以下に作用を説明
する。ダイヤフラムポンプ1のソレノイド2がONする
と、その最大ストロ−クを持つプランジャ−2aが下方
に移動して、前記実施例と同様にその吐出口8から圧縮
されたエア−がパイプ28を介して調節弁25に送られ
る。そして、このエア−の圧力は調節弁25の調節ねじ
26のねじ込み量によってによって制限され、調節弁2
5の吐出口29からパイプ30を介してエア−継ぎ手2
4に送られ、ノズル9の吐出口14から、焼結油芯12
の上端に吹きつけられ、焼結油芯12の上端に保油され
た油は前記実施例と同様に、ノズル9の吐出口11から
給油箇所に向けて、霧状となって給油される。
【0030】ダイヤフラムポンプ1のソレノイド2がO
FFとなった後の作用は、前記実施例と同様なので、作
用の説明は省略する。従って、この実施例においては、
調節弁25の調節ねじ26のねじ込み量によって、焼結
油芯12の上端に吹きつけられるエア−の圧力を変える
ことによって、ノズル9の吐出口11から給油箇所に向
けて給油される油の給油量を調節することができる。
【0031】図4は他の実施例で、この実施例の特徴
は、図3の実施例における油吸収保持部材へのエア−の
噴出位置を変更した実施例である。この実施例の主な構
成は図3と同様なので、異なる構成のみを説明し、同様
の構成部分は図3と同じ部品番号を付し、詳細な構成と
作用の説明は省略する。53はエア−継ぎ手支持体で、
給油パイプ16に支持されるとともに、その内部に綿油
芯20と接触する油吸収保持部材としての硬質フェルト
13aを支持し、その側面にはエア−継ぎ手24を固定
し、エア−継ぎ手24の吐出口8と硬質フェルト13a
とを連通する連通口14が形成されている。
【0032】従ってこの実施例においては、ダイヤフラ
ムポンプ1のソレノイド2のONによって作り出された
圧縮されたエア−は、エア−継ぎ手24の吐出口8から
連通口14を介して硬質フェルト13aに吹きつけられ
る。これにより硬質フェルト13aよりも上方の油吸収
保持部材として綿油芯20、硬質フェルト13、焼結油
芯12中の油が、ノズル9の吐出口11から所定の給油
部分に給油される。
【0033】これらのことから、エア−継ぎ手24の吐
出口8から油吸収保持部材に吹きつけられる位置は、必
ずしも油吸収保持部材の上端に限定されない。図5は、
給油量調節手段の他の実施例で、この実施例の特徴は、
エア−の圧力は一定としてオイルポット17の高さを調
節することによって、給油量を調節する構成であり、こ
の高さを調節する下記の構成を除くその他の構成は、前
述の第1図の構成と同一なので、詳細な説明は省略す
る。
【0034】つまり、オイルポット17を調節体31に
固定するとともに、調節体31に設けたねじ32を支持
板33に形成した縦方向のみぞ34に遊嵌し、ねじ32
にねじ込んだ調節ねじ35によって、調節体31をみぞ
34の適宜の高さに、オイルポット17を固定する。こ
のオイルポット17の高さによって、焼結油芯12、硬
質フェルト13、油芯20等の毛細管現象によって焼結
油芯12の上端に吸い上げられて保油される油の量が変
化するので、エア−の圧力が一定であっても、ノズル9
の吐出口11から噴出する油量が変わり、給油量を調節
することが出来る。
【0035】なお、上述した実施例においては、油吸収
保持部材として、焼結油芯、硬質フェルト、綿油芯を示
したが、これらの材質は軟質フェルトやプラチックフォ
−ム等の他の材質のものに置き換えたり、それらの材質
のものを適宜に組み合わせたり、それらの材質のものを
単独で使用してもよい。図6〜図13は、この発明をミ
シンの全回転釜の給油装置として組み込んだ種々の実施
例である。
【0036】現在のミシンは、ミシンの不図示の主軸
を、所定の定位置に停止させる定位置停止装置を備えて
おり、また上下動する針と協同して縫い目を形成するた
めの一つの要素である全回転釜36を備えている。そし
て、この全回転釜36の回転は、不図示の主軸にギヤ−
やタイミングベルト等により、その回転が同期して伝達
されている。
【0037】従って、ミシンが定位置停止装置により停
止した時の全回転釜36の停止位置は、常に図6、図7
に示す所定の位置に停止する。図6は全回転釜36を正
面から見た図で、図7は図6の全回転釜36を裏側から
見た図である。この全回転釜36は次のような構成であ
る。
【0038】37は外釜で、不図示の針の針糸ル−プを
捕捉する剣先38と、内周面に環状の一部が欠けた溝3
9とを設ける。40は中釜で、外周に前記外釜37の溝
39に遊嵌する軌条41と、正面に中釜40が回転しな
いように係止するための係止溝42と、係合切欠43と
を設ける。44はボビンケ−スで、このボビンケ−ス4
4は中釜40に設けた軸45に遊嵌するとともに、中釜
40に装着した状態においては、ボビンケ−ス44の突
起46が、中釜40の係合切欠43に係合して、ボビン
ケ−ス44が回転しないようになっている。また、ボビ
ンケ−ス44の内部には、不図示の下糸を持つボビンが
内蔵されている。
【0039】この全回転釜36は、ミシンが起動すると
不図示のミシンの主軸に連動して、その外釜37が回転
して剣先38により不図示の針の針糸ル−プを捕捉し、
縫い目を形成するのであるが、外釜37が回転している
時には、中釜40は回転しないので、溝39と軌条41
との間が摺動する状態となり、この部分への給油が必要
となる。
【0040】そして、この部分への給油は、給油量が多
すぎると油が下糸に付着し、さらにこの油が付着した下
糸によって布が縫われるので、その結果縫い製品が油に
よって汚損される。反対にこの部分への給油量が少なす
ぎると、この摺動部分が焼きついてミシンの駆動が不能
になる。
【0041】このミシンの全回転釜36において、微量
の油を給油する必要のある箇所は、回転する外釜37の
溝42と、回転しない中釜40の軌条41との部分であ
り、ミシンが定位置停止装置により停止した状態におい
て、軌条41が全回転釜の正面と裏側に露出して、この
部分へ油を給油出来る位置は、図6の正面においては、
A部とB部であり、図7の裏側においては、C部とD部
である。
【0042】従って、これらA、B、C、Dの部分に向
けて、前述した図1、図3、図4等の給油装置のノズル
9の吐出口11を配置することによって、それらの部分
に適正量の微量の油を給油することができる。また、全
回転釜の外周から給油するには、図6のEの範囲におい
て、外釜37の外周面の一部を切欠き、軌条41の一部
を外釜37の外周面に露出させ、その露出部に前述の給
油装置のノズル9の吐出口11を配置することによっ
て、全回転釜の外周から、それらの部分に適正量の微量
の油を給油することができる。
【0043】図8、図9は、図3の給油装置(但し、オ
イルポット17を省略して図示)を使って、ミシンが定
位置停止装置により定位置に停止したときに、全回転釜
36の外周から給油する場合の実施例で、図8は正面
図、図9はその全回転釜36を下方から見た図である。
47はミシンのベッド、37は外釜、40は中釜、44
はボビンケ−ス、23はノズル支持体、48はノズル支
持体23を固定した支持板、30はパイプ、1はエア−
供給手段としてのダイヤフラムポンプ、2はソレノイ
ド、2aはプランジャ−、28はパイプ、25は調節
弁、30はパイプである。図9は図8の全回転釜36を
下方から見た図であり外釜37の外周面の一部に切欠4
9を形成して、中釜40の軌条41の一部を外釜37の
外周面に露出させ、図8のノズル9の先端はこの切欠4
9に向けて近接して配置されている。
【0044】図10は後述する他の実施例のフロ−と共
通のブロック図である。図12は、図8、図9に示す給
油装置を制御するための、エア−供給手段であるダイヤ
フラムポンプ1の油吸収保持部材への油の吐出時期を制
御する、吐出時期制御手段としての一実施例を説明する
ためのフロ−であり、この実施例はミシンに設けられた
周知の自動糸切り装置の作動回数が、予め設定した作動
回数に達した時に、ダイヤフラムポンプ1を作動させる
フロ−である。
【0045】まず、図10の入力装置により自動糸切り
装置の作動回数N、例えば3をCPUに入力する。その
後ミシンの運転を開始すると、カウンタが糸切り装置の
作動回数のカウントを始め、所定の縫い目を形成してミ
シンを停止する毎に、自動糸切り装置が作動して縫い糸
を切断し、この糸切り装置の作動回数をカウンタがカウ
ントし、この糸切り装置の作動回数がカウンタに予め入
力した作動回数3に達すると、給油アクチュエ−タとし
ての図8に示すダイヤフラムポンプ1のソレノイド2の
プランジャ−2aを作動し、前述した図3の実施例と同
様に、ノズル9の吐出口11から中釜40の軌条41に
向けて、予め設定した種々の縫製条件に適した微量の給
油量の油を給油するとともに、その信号によってカウン
タのセット回数を0にリセットする。
【0046】このように、入力装置により自動糸切り装
置の作動回数Nを、適宜に選択して入力することによっ
て、給油時期を任意に調節することができる。図12
は、上記の自動糸切り装置の作動回数をカウントして給
油する実施例に代えて、機械の駆動時間により給油時期
を任意に調節する吐出時期制御手段としてのたの実施例
を説明するためのフロ−である。
【0047】まず、図10の入力装置により、予め給油
する機械の駆動時間、例えば30分をCPUに入力す
る。その後ミシンの運転を開始すると、タイマが機械の
駆動時間を量り、その時間が予め入力した駆動時間の3
0分に達すると、給油アクチュエ−タとしての図8に示
すダイヤフラムポンプ1のソレノイド2のプランジャ−
2aを作動し、前述した図3の実施例と同様に、ノズル
9の吐出口11から中釜40の軌条41に向けて、予め
設定した種々の縫製条件に適した微量の給油量の油を給
油するとともに、その信号によってタイマのセット時間
を0にリセットする。
【0048】このように、入力装置により機械の駆動時
間を、適宜に選択して入力することによって、給油時期
を任意に調節することができる。図13は、ミシンの全
回転釜36へ給油する位置を、図8、図9とは異なる位
置変更した実施例である。この図13に示す給油装置の
構成と作用は、図3と同様であるので、同じ部品番号を
付し、詳細な構成と作用の説明は省略する。
【0049】この実施例は、給油装置のノズル9の吐出
口11が、ミシンが定位置に停止した時の、図7に示す
全回転釜36の軌条41が露出したC部に向けられてい
る。そして、この実施例の特徴は、全回転釜36に特別
な給油をするための切欠等の加工を必要としない事であ
る。また、この実施例における給油装置の給油時期は、
前述した糸切り回数であっても駆動時間であっても良
い。
【0050】また、この給油装置の給油時期は、図10
に示すように、機械に温度センサを設け、機械の温度を
検知して機械の温度が一定の温度以上になると給油する
ようにしたり、ミシンの針棒が上にあるか、下にあるか
を検出する検出センサからの信号によって給油したりす
ることもできる。さらに、図10に示す手動スイッチを
操作することによって、その操作毎に油を給油箇所に給
油するようにする事もでき、この給油装置の給油時期
は、これら実施例に限定されず、他の種々のものから得
ることができる。
【0051】図14は、図3に示す給油装置のパイプ1
6一端のノズル9と、パイプ30先端のエア−継ぎ手2
4とを、機械の軸51の軸受け50に直接組み込んだ実
施例であり、ノズル9の吐出口11の先端は軸51の外
周面に開口している。従って、この実施例においては、
給油装置からの油は機械の軸51の外周に直接給油され
る。
【0052】図15は、図14の他の実施例であり、こ
の実施例の特徴は、吐出口11の先端と軸51の外周と
の間に、フェルト52を設けて給油装置からの油を、フ
ェルト52を介して軸51に給油するものである。な
お、前述した各実施例に示した給油装置のエア−供給手
段のアクチュエ−タとして、ソレノイドを使ったダイヤ
フラムポンプ1を使用したものを示したが、この電気的
アクチュエ−タは、これに限定されるものではなく、他
のアクチュエ−タに置き換える事もできる。
【0053】また、この給油装置のエア−供給手段は、
コンプレッサからのエア−を調節弁を介して供給しても
よい。さらに、この単一のコンプレッサからのエア−を
複数に分け、それぞれ調節弁を介して複数の給油箇所
に、それぞれ格別に、給油箇所に適した給油量の給油を
する事が出来る。
【0054】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、給油する油に
圧力を加えずに給油する事が出来るので、油芯が目詰ま
りしたりする事がなく、微量の油を長期間、安定して確
実に所定の箇所に給油する事ができる効果がある。ま
た、エア−の圧力をかえたり、オイルポットの高さ変え
たりする調節装置を設けることによって、給油量の微量
な調節が出来るから、過剰給油による種々の問題点、例
えばミシンにおける縫い製品の汚損による商品価値の低
下を解消出来るとともに、油の消費量が減少し経済性に
も優れる等の効果がある。
【0055】また、機械の起動と同時に給油が開始され
るから、給油開始の遅れによる焼きつきが防止され、作
業能率が向上する等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である給油装置の断面図であ
る。
【図2】本発明の実施形態である給油装置の給油量調節
手段の実施例の部分断面図である。
【図3】本発明の実施形態である給油装置の他の実施例
の断面図である。
【図4】本発明の実施形態である給油装置のエア−噴出
位置の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態である給油装置の給油量調節
手段の他の実施例の断面図である。
【図6】ミシンの全回転釜の正面図である。
【図7】ミシンの全回転釜の裏面図である。
【図8】本発明の実施形態である給油装置を、ミシンの
全回転釜に実施した場合の、一実施例の側面図である。
【図9】図7のミシンの全回転釜を下から見た図であ
る。
【図10】図7の実施例の作用を説明するためのブロッ
ク図である。
【図11】吐出時期制御手段の一実施例を説明するため
のフロ−である。
【図12】吐出時期制御手段の他の実施例を説明するた
めのフロ−である。
【図13】本発明の実施形態である給油装置を、ミシン
の全回転釜に実施した場合の、他の実施例の側面図であ
る。
【図14】本発明の実施形態である給油装置を、軸受け
に直接配置した実施例の断面図である。
【図15】本発明の実施形態である給油装置を、軸受け
に直接配置した他の実施例の断面図である。
【図16】従来の給油装置を説明するための、ミシンの
全回転釜に使用されていた給油装置の断面図である。
【符号の説明】 1 エア−供給手段の一実施例としてのダイヤフ
ラムポンプ 2 ソレノイド 2a プランジャ− 5 ダイヤフラム 9 ノズル 11 吐出口 12 油吸収保持部材としての焼結油芯 13 油吸収保持部材としての硬質フェルト 17 オイルポット 20 油吸収保持部材としての綿油芯 S、s プランジャ−のストロ−ク 25 給油量調節手段の一実施例としてのエア−の
調節弁 36 ミシンの全回転釜 37 外釜 40 中釜 39 溝 41 軌条 49 切欠 50 軸受け 51 軸 52 フェルト 53 エア−継ぎ手支持体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が油タンクに連通し、他端が噴出
    口を持つノズルに支持された油吸収保持部材をして、そ
    の油吸収保持部材の側方からエア−を噴出させてノズル
    の噴出口から油を噴出させて給油する機械の給油方法。
  2. 【請求項2】 一端が油タンクに連通し、他端が噴出
    口を持つノズルに支持された油吸収保持部材と、 一端がノズルに支持された油吸収保持部材の側方に開口
    し他端がエア−源に接続されたエア−供給手段と、 を備えたことを特徴とする機械の給油装置。
  3. 【請求項3】 一端が油タンクに連通し、他端が噴出
    口を持つノズルに支持された油吸収保持部材と、 一端がノズルに支持された油吸収保持部材の側方に開口
    し他端がエア−源に接続されたエア−供給手段と、 給油量調節手段と、 を備えたことを特徴とする機械の給油装置。
  4. 【請求項4】 前記給油量調節手段が、エア−供給手
    段にエア−圧調節手段を設けたことを特徴とする請求項
    3に記載の機械の給油装置。
  5. 【請求項5】 前記給油量調節手段が、油タンクの高
    さを調節することを特徴とする請求項3に記載の機械の
    給油装置。
  6. 【請求項6】 前記エア−供給手段が電気的アクチュ
    エ−タにより駆動されるダイヤフラムポンプであること
    を特徴とする請求項2に記載の機械の給油装置。
  7. 【請求項7】 ミシンの主軸を定位置に停止する定位
    置停止装置と、 主軸に連動して回転する全回転釜と、 一端が油タンクに連通し、他端が全回転釜のレ−ス面へ
    の給油が可能な位置に向けた噴出口を持つノズルに支持
    された油吸収保持部材と、 一端がノズルに支持された油吸収保持部材の側方に開口
    し他端がエア−源に接続されたエア−供給手段と、 エア−供給手段の油吸収保持部材への吐出時期を制御す
    る吐出時期制御手段と、 を備えたことを特徴とする機械の給油装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002233683A (ja) * 2001-02-09 2002-08-20 Juki Corp ミシンの釜冷却装置
CN108950921A (zh) * 2018-08-21 2018-12-07 陈启聪 一种应用于电脑绣花机上的旋梭自动微量喷油装置

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