JPH11252092A - ポーリング制御方法、伝送制御装置及び伝送装置 - Google Patents

ポーリング制御方法、伝送制御装置及び伝送装置

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JPH11252092A
JPH11252092A JP10047415A JP4741598A JPH11252092A JP H11252092 A JPH11252092 A JP H11252092A JP 10047415 A JP10047415 A JP 10047415A JP 4741598 A JP4741598 A JP 4741598A JP H11252092 A JPH11252092 A JP H11252092A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポーリングにより通信のアクセス管理を行う
場合に、ネットワーク内の伝送効率などを向上させる。 【解決手段】 フレーム周期内に管理データ伝送領域a
1,a2とデータ転送領域a3とを規定し、管理データ
伝送領域で、ポーリング制御状態を判断するためのデー
タの伝送を行い、その管理データ伝送領域で伝送される
データに基づいて、データ転送領域で、制御局のポーリ
ング制御により複数の通信局の間の通信を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば無線信号に
より各種情報を伝送して、複数の機器間でローカルエリ
アネットワーク(LAN)を構成する場合に適用して好
適なポーリング制御方法と、この制御方法を適用した伝
送制御装置及び伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭内,オフィス内などの比較的
狭い範囲内において、各種映像機器やパーソナルコンピ
ュータ装置とその周辺装置などの複数の機器間で、それ
らの機器が扱うデータを伝送できるようにローカルエリ
アネットワークを組む場合、各機器間を何らかの信号線
で直接接続させる代わりに、各機器に無線信号の送受信
装置(無線伝送装置)を接続して、無線伝送でデータ伝
送できるようにすることがある。
【0003】無線伝送でローカルエリアネットワークを
構成させることで、各機器間を直接信号線などで接続す
る必要がなく、システム構成を簡単にすることができ
る。
【0004】ところで、無線伝送装置を複数台用意して
ローカルエリアネットワークを組んだ場合に、複数の伝
送装置から同時に信号が送信されると、伝送エラーが発
生する可能性がある。このため、ネットワーク内の各伝
送装置間の通信を、何らかの方法でアクセス制御する必
要がある。
【0005】従来から知られているアクセス制御方法と
しては、例えば小規模無線ネットワークにおいては、ス
ター型接続による中心部分の伝送装置(ルートノード)
によって、ネットワーク内の各伝送装置(ノード)間の
通信を一元的に管理する方法がある。この場合の一般的
な衝突回避方法としては、伝送データの有無にかかわら
ず、各伝送路毎に帯域を予め予約しておいて、その予約
した帯域で伝送を行う帯域予約方法が用いられていた。
ところが、この方法では、伝送するデータがない場合で
も、伝送路の帯域を確保しておく必要があり、ネットワ
ーク資源を無駄に使ってしまい、非常に効率が悪い問題
があった。
【0006】このような問題を解決したアクセス方法と
して、ポーリング制御によりネットワーク内の通信を行
う方法がある。この方法は、ネットワーク内の任意の1
台の伝送装置を、制御局(ルートノード)とし、ルート
ノードがネットワーク内の他のノードに対して順番にポ
ーリングを行う制御信号を伝送して、各ノードからの送
信が、ポーリングにより順番に行われるようにしたもの
である。このポーリングにより伝送処理を行うことで、
伝送効率を改善することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポーリング
によるアクセス制御を行う構成とした場合でも、ネット
ワーク内の伝送装置(ノード)の数が多くなると、伝送
効率が悪化してしまう問題がある。即ち、ネットワーク
内のノードの数が少ない場合には、全てのノードに対し
て順番にポーリングを行っても、それほど問題にはなら
ない。ところが、例えばネットワーク内に多数のノード
があり、その中の少数のノードだけが伝送するデータを
持っている場合を想定したとき、伝送データを持たない
ノードに対するポーリング量が増加することになり、ポ
ーリングのための制御信号だけが多数伝送されることに
なり、ネットワークの伝送効率が低下してしまうと共
に、ルートノードがポーリングのための制御信号を多数
送信する必要があり、ルートノードの負担が重くなって
しまう。
【0008】また、ネットワーク内の各ノードが例えば
可搬型として構成されている場合には、ノードの移動管
理をルートノードで行う必要があるため、各ノードでは
ルートノードからのポーリングに対して応答信号を返送
する必要がある。このようにポーリングに対して応答信
号を常時返送する必要がある構成の場合には、伝送デー
タを持たないノードであっても、ポーリングに応答する
ための通信処理が常時必要で、そのために各ノードの電
力消費が大きくなってしまう。
【0009】本発明の目的は、ポーリングにより通信の
アクセス管理を行う場合に、ネットワーク内の伝送効率
などを向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のポーリング制御
方法は、フレーム周期内に管理データ伝送領域とデータ
転送領域とを規定し、管理データ伝送領域で、ポーリン
グ制御状態を判断するためのデータの伝送を行い、その
管理データ伝送領域で伝送されるデータに基づいて、デ
ータ転送領域で、制御局のポーリング制御により複数の
通信局の間の通信を行うようにしたものである。
【0011】本発明のポーリング制御方法によると、管
理データ伝送領域を使用した通信で、データ転送領域で
ポーリング制御を実行する上で必要な情報を制御局が得
ることができる。
【0012】また本発明の伝送制御装置は、フレーム周
期内の管理データ伝送領域と判断されるタイミングで、
ポーリング制御状態を判断するためのデータの受信を行
い、この管理データ伝送領域で受信したデータに基づい
て、データ転送領域と判断されるタイミングで、端末装
置からの送信を実行させるポーリング制御信号を送信す
るようにしたものである。
【0013】本発明の伝送制御装置によると、フレーム
周期内の管理データ伝送領域で受信したデータに基づい
て、ポーリング制御状態を判断して、その判断した状態
で、データ転送領域を使用して端末装置のポーリング制
御が行われる。
【0014】また本発明の伝送装置は、所定の同期信号
に基づいてフレーム周期を設定し、そのフレーム周期内
に管理データ伝送領域とデータ転送領域とを設定し、管
理データ伝送領域で、伝送路を確保させる信号を送信す
ると共に、データ転送領域で、制御装置からのポーリン
グ制御信号に基づいてデータ送信を行うようにしたもの
である。
【0015】本発明の伝送装置によると、伝送路を確保
させる必要がある場合には、フレーム周期内の管理デー
タ伝送領域で、対応した信号を送信し、データ転送領域
でポーリング制御信号が送信されるまで待機する処理が
行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を、図1〜図5を参照して説明する。
【0017】本例においては、例えば家庭内や比較的小
規模なオフィス内などで映像データ,音声データやコン
ピュータ用データなどの送受信を行うシステムとして構
成されたネットワークシステムに適用したもので、まず
図1を参照して本例のシステム構成を説明する。本例の
ネットワークシステムは、最大で16台の無線伝送装置
でネットワークが組まれるようにしてあり、図1はその
16台の無線伝送装置11〜26を配置した状態を示
す。各無線伝送装置11〜26は、送信及び受信を行う
アンテナ11a〜26aが接続してある。各無線伝送装
置11〜26には、映像信号再生装置,モニタ装置,コ
ンピュータ装置,プリンタ装置などの各種処理装置(図
示せず)が個別に接続してあり、これらの処理装置間で
データ伝送が必要な場合に、接続された無線伝送装置を
経由してデータ伝送が行われる。16台の無線伝送装置
11〜26は通信局であるノードとして機能し、第1ノ
ード〜第16ノードとして個別にアドレスが付与してあ
る。
【0018】この場合、ネットワークシステム内の任意
の1台の無線伝送装置を、制御局として機能するルート
ノードとして設定し、このルートノードからのポーリン
グ制御で、各ノード間の無線通信が実行されるシステム
構成としてある。このルートノードは、基本的にシステ
ム内の他の全てのノードと直接的に無線通信ができる位
置に配置された無線伝送装置が使用され、ここではネッ
トワークシステム内のほぼ中央に配置された無線伝送装
置26をルートノードとしてあり、この中央のルートノ
ードから周辺の他のノードが制御されるいわゆるスター
型接続構成としてある。
【0019】各ノードを構成する無線伝送装置11〜2
6の構成例を図2に示すと、ここでは各無線伝送装置1
1〜26は基本的に共通の構成(ルートノードとして機
能させるための制御構成のみが他のノードと異なる)と
され、送信及び受信を行うアンテナ31と、このアンテ
ナ31に接続されて、無線送信処理及び無線受信処理を
行う無線処理部32を備えて、他の伝送装置との間の無
線伝送ができる構成としてある。この場合、本例の無線
処理部32で送信及び受信する周波数としては、例えば
非常に高い周波数帯(例えば5GHz帯)が使用され
る。また本例の場合には、送信出力については、比較的
弱い出力が設定され、例えば屋内で使用する場合、数m
から数十m程度までの距離の無線伝送ができる程度の出
力としてある。
【0020】そして、無線処理部32で受信した信号の
データ変換及び無線処理部32で送信する信号のデータ
変換を行うデータ変換部33を備える。このデータ変換
部33で変換されたデータを、インターフェース部34
を介して接続された処理装置に供給すると共に、接続さ
れた処理装置から供給されるデータを、インターフェー
ス部34を介してデータ変換部33に供給して変換処理
できる構成としてある。
【0021】無線伝送装置内の各部は、マイクロコンピ
ュータなどで構成された制御部36の制御に基づいて処
理を実行する構成としてある。この場合、無線処理部3
2で受信した信号が制御信号である場合には、その受信
した制御信号をデータ変換部33を介して制御部35に
供給して、制御部35がその受信した制御信号で示され
る状態に各部を設定する構成としてある。また、制御部
35から他の伝送装置に対して伝送する制御信号につい
ても、制御部35からデータ変換部33を介して無線処
理部32に供給し、無線送信するようにしてある。受信
した信号が同期信号である場合には、その同期信号の受
信タイミングを制御部35が判断して、その同期信号に
基づいたフレーム周期を設定して、そのフレーム周期で
通信制御処理を実行する構成としてある。また、制御部
35には内部メモリ36が接続してあり、その内部メモ
リ36に、通信制御に必要なデータを一時記憶させるよ
うにしてある。
【0022】このように構成される無線伝送装置を使用
して組まれたネットワークで伝送処理が行われるレイヤ
構造について図3を参照して説明すると、本例の伝送処
理構成は上位層とリンク層と下位層とで構成される。上
位層としては、伝送制御に必要なアプリケーション処理
と、伝送装置に接続された機器と伝送装置とのデータの
受渡しに必要な処理などが相当する。リンク層として
は、上位層の制御により供給されるデータを、伝送用の
構成のデータに変換すると共に、受信したデータを上位
層の制御により出力するためのデータに変換する処理が
相当する。下位層としては、リンク層から供給されるデ
ータを無線送信処理すると共に、受信処理したデータを
リンク層に供給する処理が相当し、送受信用の周波数変
換や増幅処理などが含まれる。
【0023】図3では、第1ノード(無線伝送装置1
1)に接続された情報発信源41から、第2ノード(無
線伝送装置12)に接続された情報受信先42に、デー
タを伝送する場合の状態を示してある。ここでは情報発
信源41としてビデオ再生装置を使用し、情報受信先4
2としてモニタ受像機を使用し、ビデオ再生装置で再生
された映像データなどを無線伝送でモニタ受像機に供給
して、受像させる例として説明する。
【0024】情報発信源41であるビデオ再生装置処理
装置から出力された映像データなどのデータは、無線伝
送装置11の上位層11bに相当するインターフェース
部で変換処理された後、リンク層11cに相当するデー
タ変換部で送信用のデータに符号化され、下位層11d
に相当する無線処理部で所定の周波数帯の無線信号とし
て送信される。
【0025】無線伝送装置12側では、下位層12dに
相当する無線処理部でこの無線信号が受信処理され、リ
ンク層12cに相当するデータ変換部で復号化処理が行
われ、上位層12bに相当するインターフェース部で出
力用に変換された後、情報受信先42であるモニタ受像
機に供給される。
【0026】ここで、無線伝送装置11と無線伝送装置
12との間では、映像データなどの必要なデータの無線
伝送が行われるが、本例においては、その伝送路を設定
する処理が、制御局として設定されたルートノードから
のポーリング制御により実行される構成としてある。そ
のポーリング制御を行うための伝送データの構成につい
て以下説明する。
【0027】図4は、本例のネットワークシステム内で
各ノード(無線伝送装置11〜26)間で伝送される信
号の構成を示したもので、本例においてはフレーム周期
を規定してデータの伝送を行う構成としてある。即ち、
図4のAに示すように、所定の長さで1フレーム期間を
規定し、その1フレーム期間の先頭部分に管理データ伝
送領域であるフレーム同期エリアa1とノード同期エリ
アa2をそれぞれ所定の期間設定し、残りの期間をデー
タ転送(伝送)エリアa3としてある。フレーム同期エ
リアa1では、図4のBに示すように、ルートノードか
らフレーム同期信号が送信される。このフレーム同期信
号は、他のノードで受信されて、その同期信号の受信タ
イミングを基準として、全てのノードでフレーム周期を
設定する。フレーム同期信号は、所定ビット数のデータ
で構成し、例えばネットワークシステムに固有の識別番
号データを付与する。
【0028】ノード同期エリアa2内には、等間隔で1
6のスロットが設定してあり、この1フレーム内の16
スロットが、このネットワークシステム内の16のノー
ドにそれぞれ割当ててある。この割当てとしては、例え
ば先頭のスロットから順に第1ノード用スロットN1,
第2ノード用スロットN2,‥‥第16ノード用スロッ
トN16としてある。各ノードに割当てられたスロット
N1〜N16では、そのスロットに対応したノードで伝
送路を確保したい場合に、そのノードの制御部の制御に
より、ノード同期信号を送信する構成としてある。ノー
ド同期信号には、例えば各ノードに付与されたアドレス
番号のデータを付与する。
【0029】図4のBに示した例では、実線で囲んで示
すスロットN1,N3,N7,N8,N10で、そのス
ロットに対応したノードからノード同期信号の送信があ
り、破線で囲んで示す残りのスロットでは、ノード同期
信号の送信がない状態を示す。ノード同期信号を送信し
ているノードについては、例えば送信や受信を行うデー
タがあるノードや、送信や受信ができる状態で待機して
いるノードが考えられ、ノード同期信号の送信がないノ
ードについては、例えばそのノードに情報処理装置など
が接続されてない状態や、接続されていても電源(伝送
装置の電源又は情報処理装置の電源)が投入されてない
状態などが考えられる。
【0030】このノード同期エリアa2の各スロットに
送信されるノード同期信号については、ルートノードで
受信され、例えばルートノードの制御部が判断する構成
としてある。このとき、同期信号を受信したスロット位
置の判断から、どのノードからノード同期信号が送信さ
れたのか判断できる。ノードのアドレス番号が付与され
ている場合には、そのアドレスからノードを判断しても
良い。
【0031】そしてルートノードの制御部は、そのノー
ド同期信号の受信状態に基づいて、データ転送エリアa
3でのデータ伝送のポーリング制御を行う。即ち、デー
タ転送エリアa3では、伝送路を確保する必要があるノ
ードに対して、順にポーリング制御信号であるポーリン
グ応答要求信号を送信し、該当するノードに対して応答
させる。即ち、この例では図4のBに示すように、ノー
ド同期エリアa2で第1ノード(スロットN1),第3
ノード(スロットN3),第7ノード(スロットN
7),第8ノード(スロットN8),第10ノード(ス
ロットN10)からノード同期信号の送信がある状態で
あるとしたとき、データ転送エリアa3内では、図4の
Cに示すように、ルートノードから、第1ノードに対す
るポーリング応答要求信号P1と、第3ノードに対する
ポーリング応答要求信号P3と、第7ノードに対するポ
ーリング応答要求信号P7と、第8ノードに対するポー
リング応答要求信号P8と、第10ノードに対するポー
リング応答要求信号P10を順に送信する。各ポーリン
グ応答要求信号P1,P3,P7,P8,P10には、
それぞれの信号の送信先アドレスを付与する。
【0032】ここで、ポーリング応答要求信号で指定さ
れたアドレスのノードでは、送信するデータがあると
き、そのポーリング応答要求信号を受信すると、直ちに
データの送信処理を行う。このときの送信処理として
は、例えばアシンクロナス(非同期)転送モードによる
データ転送と、アイソクロナス(同期)転送モードによ
るデータ転送とを、伝送されるデータの種類により使い
分けることが考えられる。このアシンクロナス転送モー
ドとアイソクロナス転送モードは、例えば制御データな
どの比較的短いデータの伝送にアシンクロナス転送モー
ドが使用され、映像データ,音声データなどのリアルタ
イム転送を必要とするデータの伝送にアイソクロナス転
送モードが使用される。
【0033】図4のCに示した例では、ポーリング応答
要求信号P1がルートノード(第16ノード26)から
送信されると、第1ノード11で受信したこの信号P1
をデコードして判別するのに必要な時間t1 が経過した
後、第1ノード11から比較的短いデータの応答信号N
1の送信がある。この応答信号N1が送信されると、こ
の応答信号N1に付与された送信先アドレスのノードで
受信されると共に、ルートノードでも受信されて、ルー
トノードで受信信号をデコードして判別するのに必要な
時間t2 が経過した後、ルートノードから次のノード
(第3ノード)に対するポーリング応答要求信号P3を
送信する。
【0034】ここで、このときの第3ノード13では、
送信するデータがない状態であるとき、応答信号を送信
しない。即ち本例の場合には、各ノードで送信するデー
タがない状態であるとき、ポーリング応答要求信号が送
信されても、応答信号を送信しない構成としてある。ル
ートノードでは、応答要求信号が送信されてから応答信
号が送信されるまでの時間t1 よりも若干長い時間t3
が経過して何も信号が送信されないことを判別したと
き、そのノードからは送信するデータがないと判断し、
次のノードに対してポーリング応答要求信号(ここでは
第7ノードに対するポーリング応答要求信号P7)を送
信する。図4のCに示す第7ノードからの応答信号N7
は、例えばアイソクロナス転送モードで比較的長いデー
タが伝送された場合の例である。
【0035】このようにして、1フレームのデータ転送
エリアa3が続く限り、順次ポーリング応答要求信号を
送信する。図4のCに示したフレームの例では、第3ノ
ード13に対してポーリング応答要求信号P3を送信し
て、その第3ノード13からの応答信号N3が送信され
たとき、データ転送エリアa3の残りの区間が、ポーリ
ングでデータ伝送させるのに十分でない長さであるの
で、この時点でこのエリアa3でのポーリング処理を終
了する。そして、次のフレームのデータ転送エリアにな
ると、次のノード(ここでは第7ノード17)に対する
ポーリング応答要求信号の送信から処理が再開される。
【0036】ここで、このようにデータ伝送処理が行わ
れる場合の、ルートノードの制御部で行われるポーリン
グノードを選定する処理を、図5のフローチャートを参
照して説明する。ルートノードでの制御動作としては、
まずフレーム同期信号の送信動作が行われ(ステップ1
01)、次にノード同期が完了したか否か判断される
(ステップ102)。フレーム同期信号の送信が行われ
た直後には、まだノード同期が完了してないので、ステ
ップ103に移って、ノード同期信号の受信動作を行
う。このとき、ルートノードの制御部は、ノード同期エ
リア内の各スロットでの受信の有無を記憶しておき(ス
テップ104)、ステップ102の判断に移る。
【0037】ステップ102でノード同期が完了したと
判断したときは、ステップ105に移って、ステップ1
04で記憶されたデータに基づいて、受信のあったノー
ド同期信号の送信元のノード宛のポーリング動作(即ち
ポーリング応答要求信号の送信動作)を行う。ここで、
ポーリング応答が終了したか否か判断し(ステップ10
6)、終了したときには、データ転送エリア(データ伝
送領域)が終了するか否か判断し(ステップ107)、
まだデータ転送エリアの残りがポーリング動作を行うの
に十分である場合には、ステップ105に戻って、次の
ノード宛のポーリング動作が行われる。ステップ107
で、データ転送エリアに残りがないと判断した場合に
は、このフレームの処理を終了し、次のフレームの処理
に移る(ステップ108)。
【0038】このように処理されることで、ルートノー
ドのポーリング制御によりネットワーク内の各ノード間
の無線伝送が効率良く良好に行われる。即ち、ルートノ
ードは、各フレームのノード同期エリアで得られたデー
タにより、伝送路を確保する必要のあるノードを判断し
て、そのノードに対してだけポーリング制御信号である
ポーリング応答要求信号を送信すれば良く、ネットワー
クシステム内の全てのノードに対してポーリング応答要
求信号を送信する必要がなく、効率の良い伝送処理が行
える。
【0039】また本例においては、各ノードに対してポ
ーリング応答要求信号を送信したとき、そのノードから
送信するデータがない場合には、応答信号を送信させな
い構成としたことで、各ノードでは送信するデータがあ
る場合にだけポーリングに対する応答信号を送信すれば
良く、送信信号がない場合の応答信号の送信処理を省略
することができ、それだけ各ノードでの処理(特に送信
するデータがない状態で待機している場合の処理)を簡
単にすることができる。
【0040】また、このように各ノードから送信するデ
ータがない場合に応答信号を送信させないことで、ルー
トノード側では、応答信号の送信がないことを検出し
て、直ちに次のポーリング動作に移ることができ、ポー
リング動作に要する時間を短縮することができる。即
ち、例えば図4のCに示した例では、ポーリング応答要
求信号P1,P3,P7‥‥と送信される内の、ポーリ
ング応答要求信号P3が送信されて応答信号が送信され
るまでの時間t1 よりも若干長い時間t3 が経過して何
も信号が送信されないことを判別したとき、第3ノード
からは送信するデータがないと判断して、次のノード
(第7ノード)に対してポーリング応答要求信号P7を
直ちに送信することができ、第3ノードからの応答信号
をデコードして次のポーリング動作に移る場合に比べ
て、迅速に次のポーリング動作に移ることができ、それ
だけデータ転送エリアで多くデータ伝送できるようにな
り、用意された伝送帯域を効率良く使用できる。
【0041】次に、本発明の第2の実施の形態を、図6
を参照して説明する。
【0042】本例においては、上述した第1の実施の形
態と同様に、例えば家庭内や比較的小規模なオフィス内
などで映像データ,音声データやコンピュータ用データ
などの送受信を行うシステムとして構成されたネットワ
ークシステムに適用したもので、ネットワークシステム
構成については、第1の実施の形態で説明した構成と同
様の構成(例えば図1に示す構成)である。即ち、本例
のネットワークシステムは、最大で16台の無線伝送装
置でネットワークが組まれるようにしてあり、各無線伝
送装置には、映像信号再生装置,モニタ装置,コンピュ
ータ装置,プリンタ装置などの各種処理装置が個別に接
続してあり、これらの処理装置間でデータ伝送が必要な
場合に、接続された無線伝送装置を経由してデータ伝送
が行われる。16台の無線伝送装置は通信局であるノー
ドとして機能し、第1ノード〜第16ノードとして個別
にアドレスが付与してある。また、ネットワークシステ
ム内の任意の1台の無線伝送装置を、制御局として機能
するルートノードとして設定し、このルートノードから
のポーリング制御で、各ノード間の無線通信が実行され
るシステム構成としてある。
【0043】各無線伝送装置の構成についても、第1の
実施の形態で説明した構成と基本的に同じ(例えば図2
に示した構成)であり、制御部での制御構成が若干異な
る。本例においては、伝送処理状態が第1の実施の形態
で説明した状態と若干異なるものである。
【0044】以下、その伝送処理状態を説明すると、図
6は本例のネットワークシステム内で各ノード間で伝送
される信号の構成を示したもので、本例においてはフレ
ーム周期を規定してデータの伝送を行う構成としてあ
る。即ち、図6のAに示すように、所定の長さで1フレ
ーム期間を規定し、その1フレーム期間の最初の所定の
期間をフレーム同期エリアa1とし、次の所定の期間を
ノード同期エリアa2とし、残りの期間をデータ転送エ
リアa3としてある。フレーム同期エリアa1では、図
6のBに示すように、ルートノードからフレーム同期信
号が送信される。このフレーム同期信号は、他のノード
で受信されて、その同期信号の受信タイミングを基準と
して、全てのノードでフレーム周期を設定する。フレー
ム同期信号は、所定ビット数のデータで構成し、例えば
ネットワークシステムに固有の識別番号データを付与す
る。
【0045】ノード同期エリアa2内には、等間隔で1
6のスロットが設定してあり、この1フレーム内の16
スロットが、このネットワークシステム内の16のノー
ドにそれぞれ割当ててある。この割当てとしては、例え
ば先頭のスロットから順に第1ノード用スロットN1,
第2ノード用スロットN2,‥‥第16ノード用スロッ
トN16としてある。各ノードに割当てられたスロット
N1〜N16では、そのスロットに対応したノードで伝
送路を確保したい場合に、そのノードの制御部の制御に
より、ノード同期信号を送信する構成としてある。ノー
ド同期信号には、例えば各ノードに付与されたアドレス
番号のデータを付与する。
【0046】図6のBに示した例では、実線で囲んで示
すスロットN1,N3,N7,N8,N10で、そのス
ロットに対応したノードからノード同期信号の送信があ
り、破線で囲んで示す残りのスロットでは、ノード同期
信号の送信がない状態を示す。ノード同期信号を送信し
ているノードについては、例えば送信や受信を行うデー
タがあるノードや、送信や受信ができる状態で待機して
いるノードが考えられ、ノード同期信号の送信がないノ
ードについては、例えばそのノードに情報処理装置など
が接続されてない状態や、接続されていても電源(伝送
装置の電源又は情報処理装置の電源)が投入されてない
状態などが考えられる。
【0047】このノード同期エリアa2の各スロットに
送信されるノード同期信号については、ルートノードで
受信され、例えばルートノードの制御部が判断する構成
としてある。このとき、同期信号を受信したスロット位
置の判断から、どのノードからノード同期信号が送信さ
れたのか判断できる。ノードのアドレス番号が付与され
ている場合には、そのアドレスからノードを判断しても
良い。
【0048】そしてルートノードの制御部は、そのノー
ド同期信号の受信状態に基づいて、データ転送エリアa
3でのデータ伝送のポーリング制御を行う。即ち、デー
タ転送エリアa3では、伝送路を確保する必要があるノ
ードに対して、順にポーリング制御信号であるポーリン
グ応答要求信号を送信し、該当するノードに対して応答
させる。即ち、この例では図6のBに示すように、ノー
ド同期エリアa2で第1ノード(スロットN1),第3
ノード(スロットN3),第7ノード(スロットN
7),第8ノード(スロットN8),第10ノード(ス
ロットN10)からノード同期信号の送信がある状態で
あるとしたとき、データ転送エリアa3内では、図6の
Cに示すように、ルートノードから、第1ノードに対す
るポーリング応答要求信号P1と、第3ノードに対する
ポーリング応答要求信号P3と、第7ノードに対するポ
ーリング応答要求信号P7と、第8ノードに対するポー
リング応答要求信号P8と、第10ノードに対するポー
リング応答要求信号P10を順に送信する。各ポーリン
グ応答要求信号P1,P3,P7,P8,P10には、
それぞれの信号の送信先アドレスを付与する。
【0049】ポーリング応答要求信号で指定されたアド
レスのノードでは、送信するデータがあるとき、そのポ
ーリング応答要求信号を受信すると、直ちにデータの送
信処理を行う。このときの送信処理としては、例えばア
シンクロナス(非同期)転送モードによるデータ転送
と、アイソクロナス(同期)転送モードによるデータ転
送とを、伝送されるデータの種類により使い分けること
が考えられる。このアシンクロナス転送モードとアイソ
クロナス転送モードは、例えば制御データなどの比較的
短いデータの伝送にアシンクロナス転送モードが使用さ
れ、映像データ,音声データなどのリアルタイム転送を
必要とするデータの伝送にアイソクロナス転送モードが
使用される。ここまでは、第1の実施の形態で説明した
処理(例えば図4に示した処理)と同じである。
【0050】ここで本例においては、各ポーリング応答
要求信号の送信開始を、その直前のノードからの応答信
号の受信を検出した後、直ちに行う構成としてある。即
ち、ルートノードから送信したポーリング応答要求信号
に基づいた各ノードからの応答信号の伝送があったと
き、その応答信号のキャリアなどをルートノード内で直
接検出して、応答信号の有無を直接判別し、応答信号の
伝送が終了したと判断したとき、直ちに次のポーリング
応答要求信号を送信開始する構成とする。
【0051】具体的な例を図6のCに示すと、ポーリン
グ応答要求信号P1がルートノードから送信されると、
第1ノードで受信したこの信号P1をデコードして判別
するのに必要な時間t1 が経過した後、第1ノードから
比較的短いデータの応答信号N1の送信がある。この応
答信号N1が送信されると、この応答信号N1に付与さ
れた送信先アドレスのノードで受信されると共に、ルー
トノードでも受信される。ここで、ルートノードでは、
その信号がデコードされるが、そのデコードが完了する
前であっても、応答信号のキャリアの検出などから応答
信号の伝送が無くなったことを判断したとき(図6のC
の例では応答信号N1の送信が無くなったことの判別に
必要な僅かな時間t4 が経過したとき)、直ちに次のノ
ードに対するポーリング応答要求信号P3を送信開始さ
せている。同様に、応答信号N7,N3の送信があった
後にも、その応答信号N1の送信が無くなってから僅か
な時間t4 が経過した後、直ちに次のノードに対するポ
ーリング応答要求信号を送信開始させている。
【0052】また、各ノードでは、送信するデータがな
い状態であるとき、そのノードに対するポーリング応答
要求信号の伝送があっても、応答信号を送信しない。そ
してルートノードでは、応答要求信号が送信されてから
応答信号が送信されるまでの時間t1 よりも若干長い時
間t3 が経過して何も信号が送信されないことを判別し
たとき、そのノードからは送信するデータがないと判断
し、次のノードに対してポーリング応答要求信号を送信
する。
【0053】このようにして、1フレームのデータ転送
エリアa3が続く限り、順次ポーリング応答要求信号を
送信する。図6のCに示したフレームの例では、第7ノ
ードに対してポーリング応答要求信号P7を送信して、
その第7ノードからの応答信号の送信が無かったとき、
データ転送エリアa3の残りの区間が、ポーリングでデ
ータ伝送させるのに十分でない長さであるので、この時
点でこのエリアa3でのポーリング処理を終了する。そ
して、次のフレームのデータ転送エリアになると、次の
ノード(ここでは第10ノード)に対するポーリング応
答要求信号の送信から処理が再開される。
【0054】その他の部分の処理については、上述した
第1の実施の形態で説明した処理と同様である。
【0055】このように処理されることで、ルートノー
ドのポーリング制御によりネットワーク内の各ノード間
の無線伝送が効率良く良好に行われる。即ち、ルートノ
ードは、各フレームのノード同期エリアで得られたデー
タにより、伝送路を確保する必要のあるノードを判断し
て、そのノードに対してだけポーリング制御信号である
ポーリング応答要求信号を送信すれば良く、ネットワー
クシステム内の全てのノードに対してポーリング応答要
求信号を送信する必要がなく、効率の良い伝送処理が行
える。
【0056】ここで本例においては、各ノードからの応
答信号の伝送があった後、ルートノードでその応答信号
をキャリア検出などから直接判別して、その応答信号の
伝送が無くなったことを判別したとき、直ちに次のポー
リング応答要求信号の送信に移るので、ポーリング動作
が迅速に行われ、より効率の良い伝送ができる。
【0057】また、第1の実施の形態の場合と同様に、
各ノードに対してポーリング応答要求信号を送信したと
き、そのノードから送信するデータがない場合には、応
答信号を送信させない構成としたことで、送信信号がな
い場合の応答信号の送信処理を省略することができ、そ
れだけ各ノードでの処理の省略と、応答信号の検出に要
する時間の短縮が行える効果も有する。
【0058】次に、本発明の第3の実施の形態を、図7
及び図8を参照して説明する。
【0059】本例においては、上述した第1,第2の実
施の形態と同様に、例えば家庭内や比較的小規模なオフ
ィス内などで映像データ,音声データやコンピュータ用
データなどの送受信を行うシステムとして構成されたネ
ットワークシステムに適用したもので、ネットワークシ
ステム構成については、第1の実施の形態で説明した構
成と同様の構成(例えば図1に示す構成)である。即
ち、本例のネットワークシステムは、最大で16台の無
線伝送装置でネットワークが組まれるようにしてあり、
各無線伝送装置には、映像信号再生装置,モニタ装置,
コンピュータ装置,プリンタ装置などの各種処理装置が
個別に接続してあり、これらの処理装置間でデータ伝送
が必要な場合に、接続された無線伝送装置を経由してデ
ータ伝送が行われる。16台の無線伝送装置は通信局で
あるノードとして機能し、第1ノード〜第16ノードと
して個別にアドレスが付与してある。また、ネットワー
クシステム内の任意の1台の無線伝送装置を、制御局と
して機能するルートノードとして設定し、このルートノ
ードからのポーリング制御で、各ノード間の無線通信が
実行されるシステム構成としてある。
【0060】各無線伝送装置の構成についても、第1の
実施の形態で説明した構成と基本的に同じ(例えば図2
に示した構成)であり、制御部での制御構成が若干異な
る。本例においては、ポーリング制御状態が第1の実施
の形態で説明した制御状態と異なるものである。
【0061】以下、本例におけるポーリング制御状態を
説明すると、図7は本例のネットワークシステム内で各
ノード間で伝送される信号の構成を示したもので、本例
においてはフレーム周期を規定してデータの伝送を行う
構成としてある。即ち、図7のAに示すように、所定の
長さで1フレーム期間を規定し、その1フレーム期間の
最初の所定の期間をフレーム同期エリアa11とし、次
の所定の期間をノード同期エリアa12とし、次の所定
の期間をポーリング情報エリアa13とし、残りの期間
をデータ転送エリアa14としてある。フレーム同期エ
リアa11では、図7のBに示すように、ルートノード
からフレーム同期信号が送信される。このフレーム同期
信号は、他のノードで受信されて、その同期信号の受信
タイミングを基準として、全てのノードでフレーム周期
を設定する。フレーム同期信号は、所定ビット数のデー
タで構成し、例えばネットワークシステムに固有の識別
番号データを付与する。
【0062】ノード同期エリアa12内には、等間隔で
16のスロットが設定してあり、この1フレーム内の1
6スロットが、このネットワークシステム内の16のノ
ードにそれぞれ割当ててある。この割当てとしては、例
えば先頭のスロットから順に第1ノード用スロットN
1,第2ノード用スロットN2,‥‥第16ノード用ス
ロットN16としてある。各ノードに割当てられたスロ
ットN1〜N16では、そのスロットに対応したノード
で伝送路を確保したい場合に、そのノードの制御部の制
御により、ノード同期信号を送信する構成としてある。
ノード同期信号には、例えば各ノードに付与されたアド
レス番号のデータと、各ノードからデータ転送エリアで
送信するデータの送信先(届け先)アドレス番号のデー
タとを付与する。
【0063】図7のBに示した例では、実線で囲んで示
すスロットN1,N7で、そのスロットに対応したノー
ド(第1ノード及び第7ノード)からノード同期信号の
送信があり、破線で囲んで示す残りのスロットでは、ノ
ード同期信号の送信がない状態を示す。ここでは、ノー
ド同期信号を送信しているノードは、送信を行う状態の
ノード(或いは送信を行う状態で待機しているノード)
としてある。
【0064】ここで本例においては、第1ノードからス
ロットN1で送信されたノード同期信号と、第7ノード
からスロットN7で送信されたノード同期信号との内容
をルートノードの制御部が判断して、それぞれのノード
から送信されるデータの届け先アドレスを判断する。こ
こでは、届け先アドレスとして、第3ノードと第8ノー
ドを判断したものとする。
【0065】そして、この判断した届け先アドレスと、
それぞれの届け先アドレスにデータを送信するアドレス
(即ちノード同期信号を送信したノード)の情報を使用
して、ポーリング案内情報エリアa13でルートノード
からポーリング案内情報を送信する。この例では、ノー
ド同期信号を送信したノードが、第1ノードと第7ノー
ドであり、それぞれのノード同期信号で判断した届け先
アドレスが第3ノードと第8ノードであり、第1ノー
ド,第3ノード,第7ノード,第8ノードを指定するポ
ーリング案内情報を、ルートノードから送信する。
【0066】このポーリング案内情報エリアa13での
送信が終了すると、ルートノードの制御部は、データ転
送エリアa14でのデータ伝送のポーリング制御を行
う。即ち、データ転送エリアa14では、送信要求があ
るノード(ここではノードN1,N7)と、その送信要
求のあるノードからの届け先アドレスのノード(ここで
はノードN3,N8)に対して、順にポーリング制御信
号であるポーリング応答要求信号を送信し、該当するノ
ードに対して応答させる。即ち、この例ではデータ転送
エリアa14内で、図7のCに示すように、ルートノー
ドから、第1ノードに対するポーリング応答要求信号P
1と、第3ノードに対するポーリング応答要求信号P3
と、第7ノードに対するポーリング応答要求信号P7
と、第8ノードに対するポーリング応答要求信号P8を
順に送信する。各ポーリング応答要求信号P1,P3,
P7,P8には、それぞれの信号の送信先アドレスを付
与する。
【0067】ポーリング応答要求信号で指定されたアド
レスのノードでは、送信するデータがあるとき、そのポ
ーリング応答要求信号を受信すると、直ちにデータの送
信処理を行う。このときの送信処理としては、例えばア
シンクロナス(非同期)転送モードによるデータ転送
と、アイソクロナス(同期)転送モードによるデータ転
送とを、伝送されるデータの種類により使い分けること
が考えられる。
【0068】ここで、このようにデータ伝送処理が行わ
れる場合の、ルートノードの制御部で行われるポーリン
グノードを選定する処理を、図8のフローチャートを参
照して説明する。ルートノードでの制御動作としては、
まずフレーム同期信号の送信動作が行われ(ステップ2
01)、次にノード同期が完了したか否か判断される
(ステップ202)。フレーム同期信号の送信が行われ
た直後には、まだノード同期が完了してないので、ステ
ップ203に移って、ノード同期信号の受信動作を行
う。このとき、ルートノードの制御部は、ノード同期エ
リア内の各スロットで受信したデータの内容(送信元ア
ドレス及び届け先アドレスなど)を記憶しておき(ステ
ップ204)、ステップ202の判断に移る。
【0069】ステップ202でノード同期が完了したと
判断したときは、ステップ205に移って、ステップ2
04で記憶されたデータに基づいて、ポーリング要求の
あったノードのアドレスと、届け先(送信先)アドレス
で示されたノードを判断し(ステップ205)、その判
断したポーリング要求のあったアドレスと届け先アドレ
スのアドレスデータが含まれたポーリング案内情報を、
ポーリング案内情報エリアa13で送信する(ステップ
206)。そして、そのポーリング案内情報で示した各
アドレスのノード宛のポーリング動作(即ちポーリング
応答要求信号の送信動作)を行う(ステップ207)。
ここで、ポーリング応答が終了したか否か判断し(ステ
ップ208)、終了したときには、データ転送エリア
(データ伝送領域)が終了するか否か判断し(ステップ
209)、まだデータ転送エリアの残りがポーリング動
作を行うのに十分である場合には、ステップ207に戻
って、次のノード宛のポーリング動作が行われる。ステ
ップ209で、データ転送エリアに残りがないと判断し
た場合には、このフレームの処理を終了し、次のフレー
ムの処理に移る(ステップ210)。
【0070】このように処理されることで、上述した第
1,第2の実施の形態で説明した場合と同様に、ルート
ノードのポーリング制御によりネットワーク内の各ノー
ド間の無線伝送が効率良く良好に行われる。即ち、ルー
トノードは、各フレームのノード同期エリアで得られた
データにより、伝送路を確保する必要のあるノードを判
断して、そのノードに対してだけポーリング制御信号で
あるポーリング応答要求信号を送信すれば良く、ネット
ワークシステム内の全てのノードに対してポーリング応
答要求信号を送信する必要がなく、効率の良い伝送処理
が行える。
【0071】そして本実施の形態の場合には、ネットワ
ーク内で送信されるデータの届け先アドレスのノードに
対してもポーリング応答要求信号を送信して、そのノー
ドで受信したデータに対して返送するデータなどがある
場合に、そのデータを直ちに返送処理などを行うことが
でき、伝送状態の確認などの処理が、ポーリング制御で
良好に行える。
【0072】なお、図7に示した例では、フレーム同期
信号から届け先アドレスを判断して、その届け先アドレ
スを含むポーリング案内情報を、ポーリング案内情報エ
リアを使用して告知する構成としたが、届け先アドレス
については、その他の信号(例えば実際にデータ転送エ
リアで伝送されるデータに付与された届け先アドレス)
から判断しても良く、また予めポーリング案内情報とし
て告知しないで、直接データ転送エリアで届け先アドレ
スに対してもポーリング応答要求信号をルートノードか
ら送信するようにしても良い。
【0073】また、上述した各実施の形態で説明したそ
れぞれのフレーム構成については、それぞれ好適な一例
を示したものであり、それぞれのフレーム構成に限定さ
れるものではなく、ネットワークシステムに適用される
伝送方式などに適した各種フレーム構成が適用できる。
例えば、上述したそれぞれの例では、フレーム同期エリ
アとノード同期エリアを、各フレームの先頭部分に配置
したが、1フレーム内のその他の位置に配置しても良
い。また、ノード同期信号については、1フレーム周期
で毎フレームに送信させる構成としたが、所定数のフレ
ーム毎に1回だけノード同期信号を送信するようにして
も良い。また、フレーム同期信号を送信するノードと、
ノード同期エリアなどのデータに基づいてポーリング制
御を行うルートノードとが別のノードであっても良い。
【0074】
【発明の効果】請求項1に記載したポーリング制御方法
によると、管理データ伝送領域を使用した通信で必要で
あると判断された通信局に対してだけ、データ転送領域
でポーリング制御を実行することができ、効率の良いポ
ーリング制御ができる。
【0075】請求項2に記載したポーリング制御方法に
よると、請求項1に記載した発明において、管理データ
伝送領域で、送信するデータの有無に関する信号を各通
信局から送信することで、送信するデータがある通信局
に対してだけポーリング制御を行うことが可能になり、
より効率の良いポーリング制御ができる。
【0076】請求項3に記載したポーリング制御方法に
よると、請求項1に記載した発明において、管理データ
伝送領域を、複数のスロットに分割し、各スロットに複
数の通信局をそれぞれ割当て、その割当てられたスロッ
トで伝送路を確保するための信号を対応した通信局から
送信することで、各通信局ではその局に割当てられたス
ロットに対応した信号を送信するだけで、ポーリング制
御による伝送路が確保されると共に、制御局側では、そ
の信号が送信されるスロット位置を判断するだけで、ど
の通信局からの要求であるか判断でき、簡単な制御処理
で効率の良いポーリング制御が実現できる。
【0077】請求項4に記載したポーリング制御方法に
よると、請求項1に記載した発明において、管理データ
伝送領域で制御局が得たデータに基づいて、データ転送
領域で、通信を必要とする通信局に対して、制御局から
順にポーリング応答要求信号を送信することで、データ
転送領域でのポーリング制御が、通信を必要とする通信
局に対してだけ行われ、通信を必要としない通信局に対
してポーリング制御が行われなくなり、無駄なポーリン
グ制御が行われず、効率の良いポーリング制御ができ
る。
【0078】請求項5に記載したポーリング制御方法に
よると、請求項4に記載した発明において、ポーリング
応答要求信号で指定された通信局から、応答信号の返送
がない場合に、該当する局から送信するデータが無いと
制御局が判断することで、送信するデータが無いことを
示す応答信号を返送する必要がなくなり、それだけ無駄
なデータ伝送を省略することができる。
【0079】請求項6に記載したポーリング制御方法に
よると、請求項1に記載した発明において、届け先アド
レスが付加されたデータの伝送があったとき、該当する
届け先アドレスの通信局に対しても、制御局が返信用の
伝送路を確保するためのポーリング制御を行うことで、
通信局間でのデータ伝送時の返信用の伝送路についても
自動的に確保され、効率良く伝送路の設定が行われる。
【0080】請求項7に記載した伝送制御装置による
と、フレーム周期内の管理データ伝送領域で受信したデ
ータに基づいて、ポーリング制御状態を判断して、その
判断した状態で、データ転送領域を使用して端末装置の
ポーリング制御が行われることで、必要な端末装置に対
してだけ制御装置からポーリング制御を行うことが可能
になり、効率良く無駄のない伝送制御ができる。
【0081】請求項8に記載した伝送制御装置による
と、請求項7に記載した発明において、管理データ伝送
領域で受信したデータの送信元を判断して、その送信元
に対してポーリング応答要求信号を送信することで、ポ
ーリング応答要求信号の送信処理が必要な端末装置に対
してだけ効率良くできる。
【0082】請求項9に記載した伝送制御装置による
と、請求項8に記載した発明において、ポーリング応答
要求信号に対する応答信号の返送がない場合に、該当す
る端末装置が送信データのない状態であると判断するこ
とで、応答信号の受信処理をそれだけ省略することがで
き、迅速で効率の良いポーリング制御ができる。
【0083】請求項10に記載した伝送制御装置による
と、請求項7に記載した発明において、届け先アドレス
が付加されたデータの伝送が行われたことを判断したと
き、該当する届け先アドレスの端末装置に対してポーリ
ング応答要求信号を送信することで、データの届け先か
らの返送用のポーリング制御を行うことができる。
【0084】請求項11に記載した伝送装置によると、
伝送路を確保させる必要がある場合には、フレーム周期
内の管理データ伝送領域で、対応した信号を送信するこ
とで、その伝送装置に対してポーリング制御が行われ、
データの送信処理が必要な場合だけポーリング制御で伝
送路を確保させて伝送処理を行うことができる。
【0085】請求項12に記載した伝送装置によると、
請求項11に記載した発明において、管理データ伝送領
域で、送信するデータの有無に関するデータを送信する
ことで、この伝送装置をポーリング制御することが必要
であるか否か制御装置側で判断でき、この伝送装置を使
用して、効率の良いポーリング制御による通信ができ
る。
【0086】請求項13に記載した伝送装置によると、
請求項11に記載した発明において、管理データ伝送領
域内でこの装置に割当てられたスロットのタイミングを
判断し、その判断したタイミングで伝送路を確保させる
信号を送信することで、制御装置への信号の送信が、各
伝送装置からの信号が重なることなく良好に行える。
【0087】請求項14に記載した伝送装置によると、
請求項11に記載した発明において、データ転送領域で
伝送されるポーリング制御信号で、この装置が指定され
たときに送信するデータがないとき、このポーリング要
求に応答する信号の送信を行わないことで、送信するデ
ータがあるときだけポーリング要求に応答すれば良く、
伝送処理が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による通信システム
構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による伝送装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるレイヤ構造を
示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による伝送データ構
成を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態によるポーリングノ
ード選定条件を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態による伝送データ構
成を示す説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による伝送データ構
成を示す説明図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態によるポーリングノ
ード選定条件を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11〜26…無線伝送装置(ノード)、32…無線処理
部、33…データ変換部、34…インターフェース部、
35…制御部、a1,a11…フレーム同期エリア、a
2,a12…ノード同期エリア、a13…ポーリング案
内情報エリア、a3,a14…データ転送エリア

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信局の間の通信のアクセスを、
    制御局によりポーリング制御するポーリング制御方法に
    おいて、 所定の局から送信される同期信号によりフレーム周期を
    規定し、 該フレーム周期内に管理データ伝送領域とデータ転送領
    域とを設定し、 上記管理データ伝送領域で、ポーリング制御状態を判断
    するためのデータの伝送を行い、その管理データ伝送領
    域で伝送されるデータに基づいて、上記データ転送領域
    で上記制御局のポーリング制御により上記複数の通信局
    の間の通信を行うポーリング制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポーリング制御方法にお
    いて、 上記管理データ伝送領域で、送信するデータの有無に関
    する信号を上記各通信局から送信するポーリング制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポーリング制御方法にお
    いて、 上記管理データ伝送領域を、複数のスロットに分割し、
    各スロットに上記複数の通信局をそれぞれ割当て、その
    割当てられたスロットで伝送路を確保するための信号を
    対応した通信局から送信するポーリング制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のポーリング制御方法にお
    いて、 上記管理データ伝送領域で上記制御局が得たデータに基
    づいて、上記データ転送領域で、通信を必要とする通信
    局に対して、上記制御局から順にポーリング応答要求信
    号を送信するポーリング制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のポーリング制御方法にお
    いて、 上記ポーリング応答要求信号で指定された通信局から、
    応答信号の返送がない場合に、該当する局から送信する
    データが無いと上記制御局が判断するポーリング制御方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のポーリング制御方法にお
    いて、 届け先アドレスが付加されたデータの伝送があったと
    き、該当する届け先アドレスの通信局に対して、上記制
    御局が返信用の伝送路を確保するためのポーリング制御
    を行うポーリング制御方法。
  7. 【請求項7】 複数の端末装置の間の通信を制御する伝
    送制御装置において、 フレーム周期を設定すると共に、その設定したフレーム
    周期内に管理データ伝送領域とデータ転送領域とを設定
    する通信タイミング設定手段と、 上記管理データ伝送領域で、ポーリング制御状態を判断
    するためのデータの受信を行う受信手段と、 上記管理データ伝送領域で受信したデータに基づいて、
    上記データ転送領域で、上記端末装置からの送信を実行
    させるポーリング制御信号を送信する送信手段とを備え
    た伝送制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の伝送制御装置において、 上記管理データ伝送領域で上記受信手段が受信したデー
    タの送信元を判断して、その送信元に対して上記送信手
    段がポーリング応答要求信号を送信する伝送制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の伝送制御装置において、 上記ポーリング応答要求信号に対する応答信号の返送が
    ない場合に、該当する端末装置が送信データのない状態
    であると判断する判断手段を備えた伝送制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の伝送制御装置におい
    て、 届け先アドレスが付加されたデータの伝送が行われたこ
    とを判断したとき、該当する届け先アドレスの端末装置
    に対して上記送信手段がポーリング応答要求信号を送信
    する伝送制御装置。
  11. 【請求項11】 所定の制御装置からのポーリング制御
    により通信が行われる伝送装置において、 所定の同期信号に基づいてフレーム周期を設定し、その
    フレーム周期内に管理データ伝送領域とデータ転送領域
    とを設定するタイミング設定手段と、 上記管理データ伝送領域で、伝送路を確保させる信号を
    送信すると共に、上記データ転送領域で、上記制御装置
    からのポーリング制御信号に基づいてデータ送信を行う
    送信手段とを備えた伝送装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の伝送装置において、 上記管理データ伝送領域で、送信するデータの有無に関
    するデータを上記送信手段から送信する伝送装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の伝送装置において、 上記タイミング設定手段が、上記管理データ伝送領域内
    でこの装置に割当てられたスロットのタイミングを判断
    し、 その判断したタイミングで上記送信手段が伝送路を確保
    させる信号を送信する伝送装置。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の伝送装置において、 上記データ転送領域で伝送されるポーリング制御信号
    で、この装置が指定されたときに送信するデータがない
    とき、このポーリング要求に応答する信号の送信を上記
    送信手段が行わない伝送装置。
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