JPH11252023A - 通信性能評価装置 - Google Patents

通信性能評価装置

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JPH11252023A
JPH11252023A JP4788998A JP4788998A JPH11252023A JP H11252023 A JPH11252023 A JP H11252023A JP 4788998 A JP4788998 A JP 4788998A JP 4788998 A JP4788998 A JP 4788998A JP H11252023 A JPH11252023 A JP H11252023A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信方式の異なる様々な通信信号やノイズに
よる評価対象通信システムに対する影響を容易に評価で
きる通信性能評価装置を提供する。 【解決手段】 評価対象となる通信システムの送信装置
114と受信装置120とを結ぶ通信線路に介在した方向性結
合器114,119を介して、通信線路を伝搬するディジタル
変調された通信信号に対して、振幅変調、周波数変調、
位相変調、及びスペクトラム拡散変調等のディジタル変
調を用いて変調した単独又は複数の変調信号をノイズと
して注入すると共に、ホワイトガウスノイズを注入する
通信性能評価装置を構成する。さらに、ノイズとして用
いる変調信号の、周波数帯域、変調度及び強度を変化可
能とし、特定の電子機器からの放射ノイズを疑似発生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ASK、FSK、
PSK及びSS等のディジタル変調により、無線通信及
び電気通信を行う通信システムに対して、通信性能の評
価及び周波数共有の試験を行う通信性能評価装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無線通信及び電気通信を行う通信
システムは、干渉波や多種のシステムから発せられる不
要電波が混在する環境の中で、その通信品質においてユ
ーザの要求を満足する通信性能を要求されている。
【0003】このため、使用環境でのノイズ問題を解決
する手段として、ノイズペースの試験装置が開発されて
いる。
【0004】現在の試験装置においては、ホワイト・ガ
ウス・ノイズをノイズ源として用い、通信システムの通
信信号にガウスノイズを印加することにより、ビット・
エネルギー対ノイズ密度(Eb/N0)や搬送波対雑音電力
比(C/N)等に対するビット誤り率(BER)等によっ
てその通信性能を評価している。
【0005】例えば、無線通信における遅延干渉波は、
送信信号が地面、建造物、壁、或いは床等の物体により
反射、屈折及び散乱することによって生じる。この反射
或いは散乱された遅延波の位相は、反射物の形状や誘電
率等の特徴に応じて無作為に分布する。即ち、反射物が
1波長より大きいときに、反射波の位相は0度から36
0度の間に均等に分布する。
【0006】また、中央極限定理によれば、干渉波の数
が多く、すべての干渉波がほとんど同じ振幅をもつな
ら、その総和は正規ガウス分布に従う同相成分と直交成
分をもつことが知られている。
【0007】このため、位相と振幅が共にランダムに変
動する干渉波として、ホワイト・ガウス・ノイズが無線
通信システムの通信性能評価に多く用いられている。
【0008】また、電気通信おいても、熱雑音が代表的
ノイズとされているため、同様にホワイト・ガウス・ノ
イズを用いた通信システムの通信性能評価が一般的とさ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】まず、無線通信システ
ムにおいては、例えば、符号分割多重(Code DivisionM
ultiple Access:CDMA)通信システム等の現実の非
同期通信システムにおいては、同時受信干渉波の数や各
々の振幅はまちまちであるため、特定の干渉波が通信品
質に影響を与えることが多い。
【0010】また、様々なシステムからの不要電波が混
在する複雑な電磁環境では、不要電波の発生機構が様々
であり、周期性をもつノイズなど種類は様々である。
【0011】さらに、限られた周波数資源を有効利用す
ることが求められており、同一周波数帯を複数のシステ
ムで共有することも考えられる。
【0012】このとき、干渉波の変調方式や種類によっ
て通信品質は異なるため、異なる方式の無線通信システ
ム間の干渉特性も通信性能の一つとして評価することが
必要となってくる。
【0013】一方、電気通信システムにおいても、同一
のケープルを用いて、様々な周波数の大容量通信を行う
ことが考えられる。
【0014】従って、同一のケープルを用いて、通信方
式の異なる通信信号を同時に伝送したときのこれらの信
号間における互いの影響をあらかじめ容易な試験方法で
評価できれば、通信ケープルの敷設をより経済的に行う
ことができる。
【0015】このような場合も、異なる通信方式の通信
信号等を同時に伝送する際の評価装置が必要となる。
【0016】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、通信
方式の異なる様々な通信信号やノイズによる評価対象通
信システムに対する影響を容易に評価できる通信性能評
価装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために請求項1では、振幅変調(ASK)、周波
数変調(FSK)、位相変調(PSK)、及びスぺクト
ラム拡散変調(SS)等のディジタル変調を用いて生成
した通信信号により無線通信及び電気通信を行う通信シ
ステムに対して、ビット誤り率(BER)等の尺度によ
り通信性能を評価する通信性能評価装置において、振幅
変調、周波数変調、位相変調、及びスペクトラム拡散変
調等のディジタル変調を用いて変調した単独或いは複数
の変調信号を前記通信信号に対してノイズとして注入す
るノイズ注入手段を備えた通信性能評価装置を提案す
る。
【0018】該通信性能評価装置によれば、ノイズ注入
手段によって、振幅変調、周波数変調、位相変調、及び
スペクトラム拡散変調等のディジタル変調を用いて変調
した単独或いは複数の変調信号が評価対象となる通信シ
ステムの通信信号に対してノイズとして注入される。こ
れにより、実際の通信システムの運用環境下における通
信方式の異なる様々な通信信号と同様のノイズによる評
価対象通信システムの通信信号に対する影響を容易に評
価することができると共に周波数共有試験を容易に行う
ことができる。
【0019】また、請求項2では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、前記ノイズ注入手段は、前記変
調信号の周波数帯域を変化させる周波数帯域可変手段
と、前記変調信号の変調率を変化させ変調率可変手段
と、前記変調信号の強度を変化させる強度可変手段とを
備えている通信性能評価装置を提案する。
【0020】該通信性能評価装置によれば、前記通信信
号にノイズとして注入する変調信号の周波数帯域、変調
率及び強度を任意に設定可能となるので、特定の電子機
器から発せられるノイズを生成することが可能となり、
評価対象となる通信システムに対する特定の電子機器か
ら発せられるノイズの影響を評価することができる。
【0021】また、請求項3では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、ホワイト・ガウス・ノイズを前
記通信信号に対して注入するガウスノイズ注入手段を備
えた通信性能評価装置を提案する。
【0022】該通信性能評価装置によれば、前記ノイズ
注入手段による通信方式の異なる様々な通信信号とガウ
スノイズ注入手段ホワイト・ガウス・ノイズを同時に評
価対象となる通信システムの通信信号に注入できるの
で、より実際的な運用環境を作り出して通信システムの
通信性能評価を行うことができる。
【0023】また、請求項4では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、前記ノイズ注入手段は、実測し
た特定の電子機器から放射されるノイズの強度情報及び
位相情報に基づいてノイズを生成するノイズ生成手段を
有し、該ノイズ生成手段によって生成したノイズを前記
通信信号に注入する通信性能評価装置を提案する。
【0024】該通信性能評価装置によれば、特定の電子
機器から放射される不要ノイズが実測情報に基づいて生
成され、評価対象となる通信システムの通信信号に注入
されるので、より実際的な運用環境を作り出して通信シ
ステムの通信性能評価を行うことができる。
【0025】また、請求項5では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、前記ノイズ注入手段は、M値F
SK変調或いはM値PSK変調を行うとき、中心周波数
及び信号通過帯域幅を固定すると共にMの値を変えるこ
とによって前記変調信号の電力密度を変化させる通信性
能評価装置を提案する。
【0026】該通信性能評価装置によれば、M値FSK
変調或いはM値PSK変調を行った変調信号をノイズと
して用いるときに、Mの値を変えることによって容易に
ノイズの電力密度を任意に変化できるので、現実の環境
ノイズや不要雑音を容易に作り出して通信システムの性
能評価を行うことができる。
【0027】また、請求項6では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、前記ノイズ注入手段は、直接拡
散によってスペクトラム拡散変調を行うとき、中心周波
数及び信号通過帯域幅を固定すると共に拡散符号の動作
周波数を同一にして拡散符号長を変えることによって前
記変調信号の電力密度を変化させる通信性能評価装置を
提案する。
【0028】該通信性能評価装置によれば、直接拡散に
よってスペクトラム拡散変調を行った変調信号をノイズ
として用いるときに、拡散符号長を変えるだけで容易に
ノイズの電力密度を任意に変化できるので、現実の環境
ノイズや不要雑音を容易に作り出して通信システムの性
能評価を行うことができる。
【0029】また、請求項7では、請求項1記載の通信
性能評価装置において、前記ノイズ注入手段は、周波数
ホッピングによってスペクトラム拡散変調を行うとき、
信号占有帯域幅を固定し、ホップ数を変えることによっ
て前記変調信号の電力密度を変化させる通信性能評価装
置を提案する。
【0030】該通信性能評価装置によれば、周波数ホッ
ピングによってスペクトラム拡散変調を行った変調信号
をノイズとして用いるときに、ホッピング数を変えるだ
けで容易にノイズの電力密度を任意に変化できるので、
現実の環境ノイズや不要雑音を容易に作り出して通信シ
ステムの性能評価を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。本実施形態では、同一或いは重複
する無線周波数を使用する無線装置が混在し、電子機器
からのノイズ発生の大きいISM(Industrial Scienti
c and Medical)帯のような周波数帯での、周波数共存
性及び通信性能評価等に特に有用であり、ISM帯無線
LANに採用されているSS変調通信システムのBER
特性を用いた通信性能及び周波数共存(無線機器共存)
の評価を行う通信性能評価装置について以下に説明す
る。
【0032】図1は、本発明の第1の実施形態における
SS変調を用いた無線通信システムの通信性能及び周波
数共存性を評価するための通信性能評価装置を示す構成
図である。図において、101,108 及び116 データ発生装
置であり、互いに独立なPN(Psuedo Noise)系列を用
いたランダムなディジタルデータ信号を発生する。
【0033】102 は中間周波数の搬送波発生装置、103,
106 及び111 はミキサ、104,107 及び112 は帯域通過フ
ィルタ、105,109 は増幅器、113 は可変増幅器、110 は
無線周波数(以下、RFと称する)の搬送波発生装置で
ある。
【0034】また、117 はデータ発生装置116 により出
カされたデータ信号のビット列を記録するメモリ、114
は測定対象の通信システムの送信装置、115 は測定対象
の通信システムの通信信号と可変増幅器113 から出力さ
れる干渉ノイズを合成する方向性結合器、118 はホワイ
ト・ガウス・ノイズを発生するガウスノイズ発生装置、
119 はガウスノイズ発生装置118 から出力されるガウス
ノイズと方向性結合器115 の出力信号を合成する方向性
結合器、120 は測定対象の通信システムの受信装置、12
1 はデータ発生装置116 によって発生されたランダムビ
ット列のデータを受信するデータ受信装置、122 はデー
タ受信装置121 によって受信されたビット列を記憶する
メモリである。
【0035】ここでは、データ発生装置101 から可変増
幅器113 に至る構成、及び方向性結合器115 、ガウスノ
イズ発生装置118 、方向性結合器119 によってノイズ注
入手段が構成される。
【0036】上記データ発生装置101 から出力されたデ
ータ信号は、ミキサ103 によって搬送波発生装置102 か
ら出力された中間周波数の搬送波と合成され、帯域通過
フィルタ104 を介して増幅器105 に入力され、信号強度
の増幅が行われる。
【0037】増幅器105 の出力信号は、ミキサ106 によ
ってデータ発生装置108 から出力されるデータ信号と合
成された後、帯域通過フィルタ107 を介して増幅器109
に入力され、信号強度の増幅が行われる。
【0038】増幅器109 の出力信号は、ミキサ111 によ
って搬送波発生装置110 から出力されるRF搬送波と合
成された後、帯域通過フィルタ112 を介して可変増幅器
113に入力され、信号強度の増幅が行われる。この可変
増幅器113 から出力されるRF信号は同軸ケーブルや導
波管を介して方向性結合器115 に入力される。
【0039】一方、測定対象となる通信システムの送信
装置114 にはデータ発生装置116 から出力されるデータ
信号が入力され、送信装置114 は入力されたデータ信号
に基づいて変調したRF信号を出力する。ここで、デー
タ発生装置116 から出カされたデータ信号のビット列
は、自動的にメモリ117 に記憶される。
【0040】また、送信装置114 から出力されたRF信
号は、同軸ケーブルや導波管を介して方向性結合器115
に入力され、増幅器115 から出力されたRF信号と合波
された後、同軸ケーブルや導波管を介して方向性結合器
119 に入力され、ここでガウスノイズ発生装置118 によ
って発生されたガウスノイズと合波され、測定対象とな
る通信システムの受信装置120 に入力される。
【0041】受信装置120 は、送信装置104 から送信さ
れた通信信号を復調できるものであり、受信したRF信
号からデータ信号を復調してデータ受信装置121 に出力
し、データ受信装置121 は入力したランダムビット列の
データを受信してメモリ122に記憶する。
【0042】ここで、少なくともデータ発生装置108 で
は、M系列、Gold系列及びBaker系列等のPN
系列を選択することが可能であり、その1周期の符号長
やチップ長(動作周波数)を任意に変化させることが可
能である。つまり、様々な拡散率を持つSS変調を行う
ことが可能である。ただし、現実のSS変調装置と同様
に、(ランダムなデータ発生装置101 の1ビットあたり
の時間長)と{(ランダムなデータ発生装置108 の1ビ
ットあたりの時間長)×(1周期の符号長)}が等しく
なるように設定される。
【0043】前述の構成によれば、メモリ117 とメモリ
122 に記憶された送信データのピット列と受信データの
ビット列を比較することによりBERを求めることがで
きる。
【0044】さらに、方向性結合器115 によって、送信
装置114 から出力されたRF信号(通信信号)にノイズ
が加えられるが、帯域通過フィルタ112 の中心周波数及
び帯域幅を変化させるか、或いは帯域通過フィルタ112
として所望する任意の中心周波数及び帯域幅の帯域通過
フィルタを用いることにより、ノイズの周波数と帯域幅
を変化させることができ、さらに、可変増幅器113 によ
ってノイズの強度を変化させることができる。これによ
り、特定のノイズ環境を自由に設定することができる。
【0045】また、ガウスノイズ発生装置118 及び方向
性結合器119 を接続する場合は、ガウスノイズ通信路に
おける他の無線信号の影響を試験することが可能であ
る。つまり、ガウスノイズと模擬通信信号を同時に加え
ることにより、現実の通信路における通信性能の試験が
可能であり、ノイズの種類を選択することにより、現実
の通信装置との干渉特性を評価することも可能となる。
また、電子機器からの不要ノイズについても疑似的に評
価が可能である。
【0046】さらに、ガウスノイズ発生装置118 及び方
向性結合器119 を接続せずに方向性結合器115 の出力を
直接受信装置120 に入力する場合は、データ発生装置10
1 〜可変増幅器113 によって発生されるノイズの影響の
みを試験することが可能である。つまり、データ発生装
置101 〜可変増幅器113 によって、様々な変調率、強
度、周波数、帯域を持つSS変調の通信信号を模擬した
ノイズを加えることにより、試験対象の通信システムヘ
の影響の評価が可能となる。
【0047】前述したように、本実施形態の装置を用い
ることにより、対象とする通信システムと同一周波数帯
を使用する他の装置との共存性や、対象とする通信シス
テムの通信周波数帯に存在する他の装置からの不要電波
に対する影響等についての通信性能評価が可能であり、
通信システムを実用化する前に調査しておけば、通信シ
ステムの性能は現実化される。そのため、実用後の動作
問題について事前に知ることが可能となるだけでなく、
新たな通信方法や制御方法の開発において有効である。
【0048】また、周波数ホッピング方式の通信システ
ムにおいても、ノイズ発生用のデータ発生装置101,108
に周波数シンセサイザを用い、システム間のホッピング
パターンやホッピングの時間間隔及びホッピング数の組
み合わせを変えることにより、周波数ホッピング方式の
通信システム同士の共存性や直接拡散方式と周波数ホッ
ピング方式の通信システムの共存性についても評価する
ことが可能であるので、同様の評価を行うことができ
る。
【0049】また、加えるノイズにASK変調波、FS
K変調波、PSK変調波、QAM変調波等の様々なディ
ジタル変調波を単独、もしくは複数で用いることによ
り、様々な周波数共存性や通信性能評価が可能となる。
【0050】次に、前述したノイズを発生するためのデ
ータ発生装置101,108 の一実施例を説明する。図2はノ
イズ発生用のデータ発生装置101,108 の一例を示す構成
図である。ここでは、現在良く用いられているディジタ
ル変調信号を一つのシステムで発生し、ノイズ源として
用いる装置例について説明する。
【0051】図2において、201 はランダムなディジタ
ルデータを発生するデータ発生器で、発生されるデータ
は、RZ(Return to Zero)、NRZ(Non Return to
Zero)、CMI(Code Mark Inversion)、ANI(Alt
ernative Mark Inversion)、マンチェスタ等のデータ
形式を選択することができ、動作周波数を変化させるこ
とが可能であり、M系列、Gold系列等のPN符号列
により作成され、さらにこの作成においては任意のPN
符号を選択することができる。
【0052】また、202,213 及び214 はミキサ、203 及
び215 は任意の周波数及び初期位相を設定できるSin
波発生器、204 及び208 はスイッチ、205 はデータ発生
器201 の多値変調に対してSin波発生器203 から出力
されたSin波信号の振幅を対応させるための可変増幅
器、206 及び217 は周波数シンセサイザ、207 は位相変
換装置、209 及び218 は信号の強度を変化させるための
増幅器、210 及び219は中心周波数及び帯域幅を変化で
きる帯域通過フィルタ、211 及び220 は出力端子、212
及び216 はPN符号発生器である。
【0053】データ発生器201 の出力信号はミキサ202
に入力され、ここで可変増幅器205、周波数シンセサイ
ザ206 或いは位相変換装置207 の何れかの出力信号と混
合される。
【0054】可変増幅器205 、周波数シンセサイザ206
及び位相変換装置207 には、スイッチ204 を介してSi
n波発生器203 から出力されるSin波信号が入力され
る。
【0055】ミキサ202 によって混合された信号は、ス
イッチ208 を介して増幅器209 或いはミキサ213 に入力
される。
【0056】増幅器209 は、スイッチ208 介して入力さ
れた信号を増幅した後、この信号を帯域通過フィルタ21
0 を介して出力端子211 に出力する。
【0057】ミキサ213 は、スイッチ208 介して入力さ
れた信号とPN符号発生器212 の出力信号とを混合して
ミキサ214 に出力する。
【0058】ミキサ214 は、ミキサ213 から入力した信
号と周波数シンセサイザ217 の出力信号とを混合して増
幅器218 に出力する。ここで、周波数シンセサイザ217
には、Sin波発生器215 から出力されるSin波信号
とPN符号発生器216 の出力信号が入力されている。
【0059】増幅器218 は、ミキサ214 から入力した信
号を増幅した後、この信号を帯域通過フィルタ219 を介
して出力端子220 に出力する。
【0060】また、データ発生器201 は、ASK、FS
K、PSK等の多値変調を行う場合、M値の多値変換に
よって行い、通信信号に対してN個の信号をノイズとし
て加える場合には、N個の独立なデータをPN符号から
作成する。即ち、M値の独立なデータ列を発生するN個
の出力を有する。
【0061】上記構成からなるデータ発生装置によって
M値ASK変調の信号を作成する場合は、可変増幅器20
5 はデータ発生器201 のM値の出力に対してM段階の振
幅を各々振り分ける。例えば、4値ASKの場合、Si
n波発生器103 の振幅を、チャンネル1が振幅0、チャ
ンネル2、3、4は各々振幅0.33、0.67、1と
なるように設定する。
【0062】M値FSK変調の信号を作成する場合は、
M値に多値変換されたデータに対してM個の周波数を周
波数シンセサイザ206 により設定する。
【0063】また、M値PSK変調の信号を作成する場
合は、位相変換装置207 では、M値の多値データに対し
て各々360°/M個の位相を割り当てる。
【0064】以上のように作成されたASK、FSK、
PSKの変調信号は、Sin波発生器203 により中心周
波数が設定され、可変増幅器209 及び帯域通過フィルタ
210において任意の強度、周波数帯域幅に設定され、出
力端子211 より出力される。
【0065】また、直接拡散変調、周波数ホッピング変
調及びこれらのハイブリッド変調のSS変調信号の発生
は、スィッチ208 をミキサ213 側に切り替えて、2次変
調を施すことにより実現できる。
【0066】即ち、PN符号発生器212 は任意のPN符
号列、符号長、動作周波数を設定することが可能であ
り、PN符号発生器212 の出力信号により直接拡散によ
るスペクトラム拡散変調信号が作成される。
【0067】また、周波数ホッピングによるスペクトラ
ム拡散変調とする場合は、PN符号発生器212 の出力信
号は用いずに周波数シンセサイザ217 を用い、周波数シ
ンセサイザ217 によってPN符号発生器216 から出力さ
れるPN符号列に従ってSin波発生器215 の搬送波の
周波数をホッピングさせることにより、周波数ホッピン
グ変調を行う。さらに、周波数ホッピング変調を行う
際、ホップさせる時間間隔を周波数シンセサイザ217 に
よって変化させることができる。
【0068】また、PN符号発生器212 と周波数シンセ
サイザ217 の両方を動作させることにより、直接拡散と
周波数ホッピングのハイブリッド変調も可能となる。
【0069】PN符号発生器212 或いは周波数シンセサ
イザ217 を用いて2次変調された信号は、可変増幅器21
8 及び帯域通過フィルタ219 によって任意の強度、周波
数帯域に設定され、出力端子220 に出力される。
【0070】本実施例においては、M値FSK変調、M
値PSK変調のときは、中心周波数と信号通過帯域幅を
固定し、Mの値を変えることによって、帯域通過フィル
タを通過する信号の電力密度を変化させ、これをノイズ
として無線通信システム或いは電気通信システムに加え
ることができる。
【0071】また、直接拡散によるスペクトラム拡散変
調のときは、中心周波数と信号通過帯域幅を固定し、P
N符号の動作周波数を同一にして拡散符号長を変えるこ
とにより、帯域通過フィルタを通過する信号の電力密度
を変化させ、これをノイズとして無線通信システム或い
は電気通信システムに加えることができる。
【0072】さらに、周波数ホッピングによるスペクト
ラム拡散変調のときは、信号占有帯域幅を固定し、ホッ
プ数或いは狭帯域信号の帯域幅(1次変調された信号の
帯域幅)を変えることにより、帯域通過フィルタを通過
する信号の電力密度を変化させ、これをノイズとして無
線通信システム或いは電気通信システムに加えることが
できる。
【0073】上記構成により、現在よく用いられている
ディジタル変調信号の発生が可能となり、これをノイズ
源とすることにより、様々な無線或いは電気通信システ
ムとの共存性を一つのシステムで評価することができ
る。
【0074】また、既存のノイズ発生器では、ある周波
数帯域内のノイズ電力密度が一定でノイズ電力のみを変
化させた通信性能の評価のみしかできなかったが、本実
施形態の通信性能評価装置では、ノイズ電力密度を任意
の値に変化できるため、現実の環境ノイズや不要雑音に
対する通信性能の評価をより現実に近づけることができ
る。
【0075】次に、本発明の第2の実施形態を説明す
る。図3は、第2の実施形態の通信性能評価装置を示す
構成図である。ここでは、説明を簡単にするために前述
した第1の実施形態を具体化し、中心周波数及び無線占
有周波数が同一の直接スペクトラム拡散無線通信システ
ム間の干渉特性及び周波数共有の評価を行う場合の構成
例を示す。
【0076】図3において、301 はデータ発生装置、30
2 はデータ発生装置301 から出力されたディジタルデー
タのビット列を記録するメモリ、303 は評価及び測定対
象となる通信システムの送信装置で、データ発生装置30
1 から入力したデータを直接スぺクトラム拡散変調して
送信する。
【0077】303 は信号発生装置で、送信装置302 の送
信信号と中心周波数及び無線占有周波数が同一の直接ス
ペクトラム拡散信号をノイズ信号として発生する。ま
た、信号発生装置303 は、例えば前述した第1の実施形
態におけるデータ発生装置101,108 、搬送波発生装置10
2,110 、ミキサ103,106,111 、帯域通過フィルタ104,10
7,112 、増幅器105 を含み、周波数帯域及び帯域幅を任
意に変化できる帯域通過フィルタを内蔵し、出力信号の
周波数帯域及び帯域幅を任意に設定できると共に、出力
信号の変調率を任意に設定可能である。
【0078】305 は可変増幅器で、信号発生装置304 か
ら入力した信号の強度を変化させて出力する。
【0079】306 及び307 は電力測定装置で、それぞれ
送信装置303 、可変増幅器305 から発生する信号の電力
を測定する。
【0080】308 は方向性結合器で、送信装置303 及び
可変増幅器305 から出力される信号を合波して受信装置
309 に出力する。
【0081】309 は評価及び測定対象となる通信システ
ムの受信装置で、送信装置303 から送信された通信信号
を復調できるものである。
【0082】310 はランダムビット列のデータ受信装
置、311 はデータ受信装置310 によって受信されたビッ
ト列を記録するメモリである。
【0083】また、データ受信装置310 は、メモリ302
に記録されたビット列を読み出すことができ、送信装置
303 の送信信号と受信装置309 により復調されたデー
タ、即ちメモリ311 に記録されているビット列を比較す
ることにより誤り率を測定してこの結果を出力する。
【0084】上記構成よりなる通信性能評価装置によっ
て測定されたBER特性を図4に示す。図4において、
横軸はS/Nを表し、これは電力測定装置306 によって
測定された通信信号の電力値と電力測定装置307 によっ
て測定されたノイズの電力値との比である。また、縦軸
はBERを表し、これはデータ発生装置301 から出力さ
れたビット列に対するデータ受信装置310 により受信さ
れたビット列のビット誤り率である。
【0085】また、図4には、本実施形態による評価法
と従来の評価法を比較するために、通信信号に対してガ
ウスノイズが加えられたときのBER特性も同時に示し
ている。
【0086】図4に示す測定結果より、評価対象とする
通信システムのBER特性は、加えるノイズの種類によ
って異なっており、通信性能の評価を行う際、干渉波を
全てガウスノイズとして評価を行った場合、正確に見積
もることが困難になることは明確である。
【0087】このことからも、本発明の通信システムの
通信性能評価装置によって、これまでより正確な通信性
能の評価が実現できることがわかる。
【0088】次に、本発明の第3の実施形態を説明す
る。図5は本発明の第3の実施形態の通信性能評価装置
を示す構成図である。ここでは、説明を簡単にするため
前述した第1の実施形態を具体化し、中心周波数及び無
線占有周波数が同一の直接スペクトラム拡散無線通信シ
ステム間の干渉特性及び周波数共有の評価を行う場合の
構成例を示す。
【0089】図において、401 はデータ発生装置、402
はデータ発生装置401 から出力されたディジタルデータ
のビット列を記録するメモリ、403 は評価及び測定対象
の通信システムの送信装置で、データ発生装置401 から
出力されるディジタルデータを直接スペクトラム拡散変
調して送信する。
【0090】404 は信号発生装置で、送信装置403 の送
信信号と中心周波数及び無線占有周波数が同一の直接ス
ペクトラム拡散信号をノイズ信号として発生する。ま
た、信号発生装置403 は、例えば前述した第1の実施形
態におけるデータ発生装置101,108 、搬送波発生装置10
2,110 、ミキサ103,106,111 、帯域通過フィルタ104,10
7,112 、増幅器105 を含み、周波数帯域及び帯域幅を任
意に変化できる帯域通過フィルタを内蔵し、出力信号の
周波数帯域及び帯域幅を任意に設定できると共に、出力
信号の変調率を任意に設定可能である。
【0091】405 は信号発生装置404 から出力される信
号の強度を変化させるための可変増幅器、406 及び407
は電力測定装置で、それぞれ送信装置403 、可変増幅器
405から発生する信号の電力を測定する。
【0092】408 は方向性結合器で、送信装置403 及び
可変増幅器405 から出力される信号を合波して方向性結
合器413 に出力する。
【0093】409 はホワイト・ガウス・ノイズを発生す
るガウスノイズ発生装置、410 は帯域通過フィルタで、
信号発生装置404 に内蔵されている出力段帯域通過フィ
ルタ及び送信装置403 に内蔵されている出力段帯域通過
フィルタと同一通過帯域に設定可能な帯域通過フィルタ
である。
【0094】411 は可変増幅器で、ガウスノイズ発生装
置409 から出力され、帯域通過フィルタ410 を通過して
きたガウスノイズ信号の出力レペルを変化して出力す
る。
【0095】412 は電力測定装置で、可変増幅器411 か
ら出力される信号の電力を測定するためのものである。
【0096】413 は方向性結合器で、方向性結合器408
の出力信号と可変増幅器411 の出力信号とを合波して受
信装置414 に出力する。
【0097】414 は評価及び測定対象となる通信システ
ムの受信装置で、送信装置403 から送信された通信信号
を復調できるものである。
【0098】415 はランダムビット列のデータ受信装
置、416 はデータ受信装置415 によって受信されたビッ
ト列を記録するメモリである。
【0099】また、データ受信装置415 は、メモリ402
に記録されたビット列を読み出すことができ、このビッ
ト列(送信装置403 によって送信されたデータ)と受信
装置414 により復調されたデータ、即ちメモリ416 に記
録されているビット列とを比較することにより、ビット
誤り率(BER)を測定してこの結果を出力する。
【0100】前述の構成からなる通信性能評価装置で
は、送信装置403 から送信されたRF信号(通信信号)
に対して、信号発生装置404 の出力信号、即ち他の送信
装置を模擬した変調波ノイズと、ガウスノイズ発生装置
409 から出力されるガウスノイズとが加えられ、この混
合信号を受信した場合の通信性能を評価することができ
る。
【0101】これにより、干渉ノイズがガウスノイズと
みなせる場合、即ち同一通信エリア内に存在する送信装
置からの干渉波の数が多い場合や遅延干渉波の多い場合
の、特定の通信信号のノイズに対する通信性能を評価す
ることができる。
【0102】図6は、図5に示す構成の測定系によって
測定されたBER特性を示す図である。図において、横
軸はS/Nを表し、これは電力測定装置406 によって測
定された通信信号の電力値と電力測定装置407 によって
測定されたノイズの電力値との比である。また、縦軸は
BERを表し、これはデータ発生装置401 から出力され
たビット列に対するデータ受信装置415 により受信され
たビット列のビット誤り率である。
【0103】さらに、同図には、電力測定装置406 に出
力される測定電力値と電カ測定装置412 に出力される測
定電力値の比(dB)が、3dB、5dB、10dB、
及び15dBのそれぞれの場合におけるS/Nに対する
BER特性を示している。即ち、送信装置403 の送信信
号とガウスノイズの電力比が3dB、5dB、10d
B、及び15dBの場合における、測定対象の通信信号
と干渉ノイズの比に対するBER特性を示している。
【0104】同図に示すように、第3の実施形態では、
ガウスノイズ下での特定の干渉ノイズ(図5の信号発生
装置404 により出力される干渉ノイズ)との干渉特性や
特定の送信装置との共存性について正確に評価すること
ができる。
【0105】以上説明した手法と同様に、様々な通信シ
ステムに対して、様々な通信方式の通信信号を干渉ノイ
ズとして組み合わせて用いることにより、従来よりも詳
細な通信性能の評価を行うことができるのみならず、ガ
ウスノイズによる抽象的な通信性能の評価と特定の干渉
ノイズに対する通信性能の評価を同時に行うことができ
る。
【0106】次に、本発明の第4の実施形態を説明す
る。図7は、第4の実施形態の通信性能評価装置を示す
構成図である。ここでは、通信信号としてデータをAS
K、FSK、PSK、QAM、GMSK、SS及び様々
な多値変調等のディジタル変調した信号を用いたときの
無線通信システム間の干渉特性及び周波数共有の評価を
行う場合の構成例を示す。
【0107】図7において、501 はデータ発生装置、50
2 はデータ発生装置501 から出力されたディジタルデー
タのビット列を記録するメモリ、503 は評価及び測定対
象となる通信システムの送信装置で、データ発生装置50
1 から出力されたディジタルデータを入力し、このデー
タに対してASK、FSK、PSK、QAM、GMS
K、SS或いは様々な多値変調等のディジタル変調を施
して送信する。送信装置503 による変調は上記各変調方
式の何れであっても良い。
【0108】504 は信号発生装置で、例えば前述した第
1の実施形態におけるデータ発生装置101,108 、搬送波
発生装置102,110 、ミキサ103,106,111 、帯域通過フィ
ルタ104,107,112 、増幅器105 を含み、周波数帯域及び
帯域幅を任意に変化できる帯域通過フィルタを内蔵し、
出力信号の周波数帯域及び帯域幅を任意に設定できると
共に、出力信号の変調率を任意に設定可能であり、通信
システムに対する影響を評価するためのディジタル変調
信号を発生する。
【0109】505 は信号発生装置504 の出力信号の強度
を変化させるための可変増幅器、506 及び507 のそれぞ
れは送信装置503 及び可変増幅器505 から出力される信
号の電力測定装置、508 は送信装置503 の出力信号と可
変増幅器505 の出力信号とを合波する方向性結合器であ
る。
【0110】また、509 はホワイト・ガウス・ノイズを
発生するガウスノイズ発生装置、510 は帯域通過フィル
タで、評価したい周波数帯域に設定可能であり、ガウス
ノイズ発生装置509 からガウスノイズ信号を入力し、予
め設定された周波数帯域のガウスノイズ信号として出力
する。
【0111】511 は帯域通過フィルタ510 から出力され
るガウスノイズ信号の出力レペルを変化させるための可
変増幅器、512 は通信信号に対するガウスノイズの注入
の有無を切り替えるスイッチ、513 は電力測定装置で、
スイッチ512 を介して出力されるガウスノイズ信号の電
力を測定する。
【0112】514 は方向性結合器で、方向性結合器508
から出力される混合信号とスイッチ512 を介して出力さ
れるガウスノイズ信号とを混合して受信装置515 に出力
する。
【0113】512 は評価及び測定対象の通信システムの
受信装置で、送信装置503 から送信された通信信号を復
調できるものであり、復調したディジタルデータをデー
タ受信装置516 に出力する。
【0114】516 はデータ受信装置で、受信装置515 か
ら入力したディジタルデータのビット列をメモり517 に
記録すると共に、メモリ502 に記録されたビット列を読
み出し、このビット列(送信装置403 によって送信され
たデータ)と受信装置515 により復調されたデータ、即
ちメモリ517 に記録されているビット列とを比較するこ
とによりビット誤り率(BER)を測定してこの結果を
出力する。
【0115】前述の構成によれば、測定対象となる通信
システムの通信信号に対して、様々なディジタル変調信
号をノイズとして直接注入し、その影響及び性能を評価
することができる。
【0116】次に、本発明の第5の実施形態を説明す
る。図8は本発明の第5の実施形態の通信性能評価装置
を示す構成図図である。図において、601 はデータ発生
装置、602 はデータ発生装置601 から出力されたディジ
タルデータのビット列を記録するメモリ、603 は評価及
び測定対象となる通信システムの送信装置で、データ発
生装置601 から出力されたディジタルデータを入力し、
このデータに対してASK、FSK、PSK、QAM、
GMSK、SS或いは様々な多値変調等のディジタル変
調を施して送信する。送信装置603 による変調は上記各
変調方式の何れであっても良い。
【0117】送信装置603 の送信信号(通信信号)は、
同軸ケーブルや導波管及び方向性結合器604,605 を介し
て、評価及び測定対象となる通信システムの受信装置60
6 に入力される。
【0118】受信装置606 は、送信装置603 から送信さ
れた通信信号を復調できるものであり、復調したディジ
タルデータをデータ受信装置607 に出力する。
【0119】データ受信装置607 は、受信装置606 か
ら入力したディジタルデータのビット列をメモり608 に
記録すると共に、メモリ602 に記録されたビット列を読
み出し、このビット列(送信装置603 によって送信され
たデータ)と受信装置606 によって復調されたデータ、
即ちメモリ608 に記録されているビット列とを比較する
ことによりビット誤り率(BER)を測定してこの結果
を出力する。
【0120】また、609 はホワイト・ガウス・ノイズを
発生するガウスノイズ発生装置、610 は帯域通過フィル
タで、評価したい周波数帯域に設定可能であり、ガウス
ノイズ発生装置609 からガウスノイズ信号を入力し、予
め設定された周波数帯域のガウスノイズ信号として出力
する。
【0121】611 は帯域通過フィルタ610 から出力され
るガウスノイズ信号の出力レペルを変化させるための可
変増幅器、612 は通信信号に対するガウスノイズの注入
の有無を切り替えるスイッチで、スイッチ612 を介して
出力されるガウスノイズ信号は方向性結合器605 によっ
て通信信号に注入される。
【0122】また、613-1〜613-nのそれぞれは信号発生
装置で、例えば前述した第1の実施形態におけるデータ
発生装置101,108 、搬送波発生装置102,110 、ミキサ10
3,106,111 、帯域通過フィルタ104,107,112 、増幅器10
5 を含み、周波数帯域及び帯域幅を任意に変化できる帯
域通過フィルタを内蔵し、出力信号の周波数帯域及び帯
域幅を任意に設定できると共に、出力信号の変調率を任
意に設定可能であり、通信システムに対する影響を評価
するためのディジタル変調信号を発生する。
【0123】614-1〜614-nのそれぞれは信号発生装置61
3-1〜613-nのそれぞれに対応して設けられた可変増幅器
で、信号発生装置613-1〜613-nの出力信号の強度を変化
させて出力する。これらの可変増幅器614-1〜614-nから
出力された信号は、方向性結合器604 によって通信信号
に注入される。
【0124】615-1〜615-nのそれぞれは可変増幅器614-
1〜614-nから出力される信号の電力測定装置、616 は送
信装置603 から出力される通信信号の電力測定装置、61
7 はスイッチ612 を介して出力されるガウスノイズ信号
の電力測定装置である。
【0125】前述の構成よりなる通信性能評価装置によ
れば、測定対象の通信システムの通信信号に対して、複
数のディジタル変調信号をノイズとして直接注入するこ
とが可能であり、注入するノイズの組み合わせを多彩に
設定することが可能となるので、実際のシステム運用環
境とほぼ同等の環境を作り、性能評価を行うことができ
る。
【0126】尚、前述した各実施形態では無線通信シス
テムの性能評価を例として説明したが、有線通信システ
ムにおいても同様に実施可能であり、同様の効果が得ら
れることは言うまでもない。
【0127】また、前述した各実施形態ではデータ発生
装置によって発生したランダムなディジタルデータを基
にしてノイズや他の通信信号を生成したが、これに限定
されることはなく、例えば、電波無反射室等の自由空間
等で測定した特定の電子機器から放射されるノイズや通
信信号の強度及び位相の時間的変動を記録した情報、或
いは実際の通信システム運用場所における自由空間等で
測定したノイズや通信信号の強度及び位相の時間的変動
を記録した情報に基づいて、ノイズや他の通信信号を生
成して出力する信号発生装置を用いて、評価対象となる
通信システムの通信信号に対してノイズの注入を行って
も同様の効果を得ることができる。
【0128】さらに、これらのノイズを注入したときの
通信性能評価を、コンピュータによるエミュレーション
を用いて行っても良い。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の通信性能評価装置によれば、様々な通信システムに
対して、様々な通信方式の通信信号を干渉ノイズとして
容易に用いることができるため、評価対象となる通信シ
ステムと同一周波数帯を使用する他の装置との共存性
や、評価対象となる通信システムの通信周波数帯に存在
する他の装置からの不要電波に対する影響等を含めた通
信性能の評価を容易に行うことができる。
【0130】また、請求項2によれば、上記請求項1の
効果に加えて、評価対象となる通信システムの通信信号
にノイズとして注入する変調信号の周波数帯域、変調率
及び強度を任意に設定できるので、特定の電子機器から
発せられるノイズを生成することが可能となり、評価対
象となる通信システムに対する特定の電子機器から発せ
られるノイズの影響を評価することができる。
【0131】また、請求項3によれば、上記請求項1の
効果に加えて、前記ノイズ注入手段による通信方式の異
なる様々な通信信号とガウスノイズ注入手段ホワイト・
ガウス・ノイズとを同時に評価対象となる通信システム
の通信信号に注入できるので、より実際的な運用環境を
作り出して通信システムの通信性能評価を行うことがで
きる。
【0132】また、請求項4によれば、上記請求項1の
効果に加えて、特定の電子機器から放射される不要ノイ
ズが実測情報に基づいて生成され、評価対象となる通信
システムの通信信号に注入されるので、より実際的な運
用環境を作り出して通信システムの通信性能評価を行う
ことができる。
【0133】また、請求項5によれば、上記請求項1の
効果に加えて、M値FSK変調或いはM値PSK変調を
行った変調信号をノイズとして用いるときに、Mの値を
変えることによって容易にノイズの電力密度を任意に変
化できるので、現実の環境ノイズや不要雑音を容易に作
り出して通信システムの性能評価を行うことができる。
【0134】また、請求項6によれば、上記請求項1の
効果に加えて、直接拡散によってスペクトラム拡散変調
を行った変調信号をノイズとして用いるときに、拡散符
号長を変えるだけで容易にノイズの電力密度を任意に変
化できるので、現実の環境ノイズや不要雑音を容易に作
り出して通信システムの性能評価を行うことができる。
【0135】また、請求項7によれば、上記請求項1の
効果に加えて、周波数ホッピングによってスペクトラム
拡散変調を行った変調信号をノイズとして用いるとき
に、ホッピング数を変えるだけで容易にノイズの電力密
度を任意に変化できるので、現実の環境ノイズや不要雑
音を容易に作り出して通信システムの性能評価を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の通信性能評価装置を
示す構成図
【図2】本発明の第1の実施形態におけるノイズ発生用
のデータ発生装置を示す構成図
【図3】本発明の第2の実施形態の通信性能評価装置を
示す構成図
【図4】本発明の第2の実施形態におけるBER特性の
測定結果と従来の方法によるBER特性結果の比較を示
す図
【図5】本発明の第3の実施形態の通信性能評価装置を
示す構成図
【図6】本発明の第3の実施形態におけるBER特性の
測定結果を示す図
【図7】本発明の第4の実施形態の通信性能評価装置を
示す構成図
【図8】本発明の第5の実施形態の通信性能評価装置を
示す構成図
【符号の説明】
101,108…データ発生装置(ノイズ発生用)、102,110…
搬送波発生装置、103,106,111…ミキサ、104,107,112,4
10,510,610…帯域通過フィルタ、105,109…増幅器、11
3,305,405,411,505,511,611,614-1〜614-n…可変増幅
器、114,303,403,503,603…送信装置(評価対象の通信
システム)、115,119,308,408,413,508,514,604,605…
方向性結合器、116,301,401,501,601…データ発生装置
(通信信号用)、117,122,302,311,402,416,502,517,60
2,608…メモリ、118,409,509,609…ガウスノイズ発生装
置、120,309,414,515,606…受信装置(評価対象の通信
システム)、121,310,415,516,607…データ受信装置、2
01…データ発生器(ノイズ発生用)、202,213,214…ミ
キサ、203,215…Sin波発生器、204,208,512,612…ス
イッチ、205…可変増幅器、206,217…周波数シンセイサ
イザ、207…位相変換装置、209,218…増幅器、210,219
…帯域通過フィルタ、211,220…出力端子、212,216…P
N符号発生器、304,404,504,613-1〜613-n…信号発生装
置、306,307,406,407,412,506,507,513,615-1〜615-n,6
16,617…電力測定装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅変調(Amplitude Shift Keying:A
    SK)、周波数変調(Frequency Shift Keying:FS
    K)、位相変調(Phase Shift Keying:PSK)、及び
    スぺクトラム拡散変調(Spread Spectrum:SS)等の
    ディジタル変調を用いて生成した通信信号により無線通
    信及び電気通信を行う通信システムに対して、ビット誤
    り率(Bit Error Rate:BER)等の尺度により通信性
    能を評価する通信性能評価装置において、 振幅変調、周波数変調、位相変調、及びスペクトラム拡
    散変調等のディジタル変調を用いて変調した単独或いは
    複数の変調信号を前記通信信号に対してノイズとして注
    入するノイズ注入手段を備えたことを特徴とする通信性
    能評価装置。
  2. 【請求項2】 前記ノイズ注入手段は、前記変調信号の
    周波数帯域を変化させる周波数帯域可変手段と、前記変
    調信号の変調率を変化させ変調率可変手段と、前記変調
    信号の強度を変化させる強度可変手段とを備えているこ
    とを特徴とする請求項1記載の通信性能評価装置。
  3. 【請求項3】 ホワイト・ガウス・ノイズを前記通信信
    号に対して注入するガウスノイズ注入手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の通信性能評価装置。
  4. 【請求項4】 前記ノイズ注入手段は、実測した特定の
    電子機器から放射されるノイズの強度情報及び位相情報
    に基づいてノイズを生成するノイズ生成手段を有し、該
    ノイズ生成手段によって生成したノイズを前記通信信号
    に注入することを特徴とする請求項1記載の通信性能評
    価装置。
  5. 【請求項5】 前記ノイズ注入手段は、M値FSK変調
    或いはM値PSK変調を行うとき、中心周波数及び信号
    通過帯域幅を固定すると共にMの値を変えることによっ
    て前記変調信号の電力密度を変化させることを特徴とす
    る請求項1記載の通信性能評価装置。
  6. 【請求項6】 前記ノイズ注入手段は、直接拡散によっ
    てスペクトラム拡散変調を行うとき、中心周波数及び信
    号通過帯域幅を固定すると共に拡散符号の動作周波数を
    同一にして拡散符号長を変えることによって前記変調信
    号の電力密度を変化させることを特徴とする請求項1記
    載の通信性能評価装置。
  7. 【請求項7】 前記ノイズ注入手段は、周波数ホッピン
    グによってスペクトラム拡散変調を行うとき、信号占有
    帯域幅を固定し、ホップ数を変えることによって前記変
    調信号の電力密度を変化させることを特徴とする請求項
    1記載の通信性能評価装置。
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