JPH11251662A - 金属蒸気レーザ装置 - Google Patents

金属蒸気レーザ装置

Info

Publication number
JPH11251662A
JPH11251662A JP5510698A JP5510698A JPH11251662A JP H11251662 A JPH11251662 A JP H11251662A JP 5510698 A JP5510698 A JP 5510698A JP 5510698 A JP5510698 A JP 5510698A JP H11251662 A JPH11251662 A JP H11251662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
metal vapor
tube
electrode
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5510698A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Otani
良一 大谷
Noriyasu Kobayashi
徳康 小林
Takayuki Shibano
隆之 芝野
Makoto Fukuda
誠 福田
Hideki Naito
英樹 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Laser Atomic Separation Engineering Research Association of Japan
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Laser Atomic Separation Engineering Research Association of Japan
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Engineering Corp, Toshiba Corp, Laser Atomic Separation Engineering Research Association of Japan, Toshiba Electronic Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Engineering Corp
Priority to JP5510698A priority Critical patent/JPH11251662A/ja
Publication of JPH11251662A publication Critical patent/JPH11251662A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】長時間安定した出力で運転が可能であり、且つ
レーザ光の遮蔽が少ない金属蒸気レーザ装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】金属蒸気源1が内部に設置された放電管と
してのレーザ管2の両端部には、金属電極としての陽極
4及び陰極5が対向して接続されている。これらの金属
電極は、その内部に水路20を備え、配管19から純水
が注水されることにより水路20内を純水が循環されて
強制的に冷却されているとともに、レーザ管2側に面す
る内径が拡大されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属蒸気レーザ
装置に係り、特に長時間運転が可能となる長寿命電極を
有する金属蒸気レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な金属蒸気レーザ装置は、例えば
図7に示すように構成されている。すなわち、この金属
蒸気レーザ装置は、図7に示すように、金属蒸気源1が
内部に設置されたレーザ管2の両端に陽極4及び陰極5
が接続された放電管を有している。この放電管における
陽極4及び陰極5には、それぞれ電極フランジ6が設け
られている。この電極フランジ6は、上述した放電管を
包囲する胴体9及び絶縁管10と、ブリュスタ管11と
の間に介在されて固定されている。
【0003】レーザ管2及び陽極4と陰極5の外周面
は、断熱材13で包囲され、断熱材13の外部は、胴体
9及び絶縁管フランジ18を有する絶縁管10で覆われ
ている。それぞれの電極フランジ6には、一対のブリュ
スタ管11が接続され、このブリュスタ管11の開口部
には、それぞれ窓12が取着されている。これらの窓1
2の外側には、出力ミラー23と全反射ミラー14が配
置され、共振器を構成している。
【0004】図7中において、左側に示されるブリュス
タ管11には、例えばネオン(Ne)ガスを供給するガ
ス供給管3が接続され、また、右側に示されるブリュス
タ管11には、圧力調整弁16を介して真空排気ポンプ
17に接続されたガス排気管8が接続されている。左側
の電極フランジ6と絶縁管フランジ18との間には、高
電圧が印加される。陽極4及び陰極5にそれぞれ電流を
流す一対の電極フランジ6には、高圧パルス放電回路7
が接続され、この高圧パルス放電回路7は、パルス高圧
電源15から電力を供給されている。
【0005】上述したような構造の金属蒸気レーザ装置
においては、まず、金属蒸気源1が内部に配置された放
電管としてのレーザ管2内に、ガス供給管3から放電用
バッファガス、例えばネオンガスを供給する。続いて、
圧力調整弁16により、レーザ管2内の放電ガス圧力を
数kPaの圧力で一定に維持するための調整が実行され
る。続いて、レーザ管2の両端に設けられた陽極4と陰
極5との間に高電圧パルスを印加して、放電プラズマを
形成する。この放電プラズマにより、レーザ管2が高温
に加熱されて、金属蒸気源1からレーザ媒体となる蒸気
化された金属粒子、すなわち金属蒸気が生成される。そ
して、この金属蒸気を成す金属原子は、レーザ管2内に
拡散し、レーザ管2内の放電プラズマ中に含まれる電子
により基底準位からより高いエネルギ準位に励起され
る。この励起された金属原子が、低いエネルギ準位に遷
移する際に所定周波数のレーザ光を放出する。
【0006】上述したように、レーザ媒体となる金属蒸
気の生成は、パルス高電圧電源15を起動させて、陽極
4及び陰極5間に放電を生じさせて、このパルス2極放
電のエネルギをレーザ管2に付与して、このレーザ管2
を加熱することにより行っているが、例えば、金属蒸気
源1として銅を使用する場合は、レーザ管2を常温から
1500℃まで加熱している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の金属蒸気レーザ装置では、1対の陽極4と陰極5との
間に高電圧パルスを印加して放電を生じさせ、レーザ管
2内に形成した放電プラズマの熱によってレーザ管2内
の金属蒸気源1を加熱し、レーザ発振に適した金属蒸気
量を発生させている。
【0008】ところで、数百時間以上の長時間のレーザ
発振運転時の直流高圧放電によって、陽極4及び陰極5
は、過度に加熱されるため、電極の一部が蒸発したり、
変形するなどの破損を生じる。このため、放電の異常、
レーザ光の遮蔽などを誘発して、レーザ出力を低下させ
るといった問題が発生する。
【0009】図3には、従来の電極におけるレーザ発振
時間と電極破損率すなわち電極消耗率との関係が示され
ている。図3に示したように、約150時間の発振時間
で、電極重量の10%が消耗することが分かる。これ
は、電極重量のうちの約20乃至30gに相当する。
【0010】電極における消耗した部分に相当する金属
は、金属蒸気となってレーザ管2内に拡散されることに
なる。電極を形成していた金属は、レーザ媒体の金属蒸
気源とは組成が異なるため、レーザ管内の放電を不安定
にする虞がある。これにより、レーザ出力を不安定にし
たり、出力低下を招いたりするといった問題が生じる。
そこで、この発明の目的は、長時間安定した出力で運転
が可能であり、且つレーザ光の遮蔽が少ない金属蒸気レ
ーザ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、金属蒸気源
を内部に備えたレーザ管の両端に一対の金属電極が互い
に対向して設けられた放電管を有する金属蒸気レーザ装
置において、前記金属電極の少なくとも一方は、冷却媒
体によって強制冷却されるように構成されていることを
特徴とする金属蒸気レーザ装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明に
係る金属蒸気レーザ装置の実施の形態について詳細に説
明する。すなわち、この金属蒸気レーザ装置は、図1に
示すように、金属蒸気源1が内部に設置された放電管と
してのレーザ管2を備えている。このレーザ管2の両端
部には、リング状の陽極4及び陰極5が対向して接続さ
れている。これらの陽極4及び陰極5の間では、パルス
2極放電が行われる。
【0013】レーザ管2の外周面は、断熱材13で包囲
され、断熱材13の外部は、金属製の胴体9、及び絶縁
性の絶縁管フランジ18を有する絶縁管10によって覆
われている。
【0014】レーザ管2の両端部における陽極4及び陰
極5の外周には、一対のブリュスタ管11が接続され、
このブリュスタ管11の開口部には、それぞれ窓12が
取着されている。これらの窓12の外側には、出力ミラ
ー23と全反射ミラー14とが配置され、レーザ共振器
を構成している。
【0015】図1中において、左側に示されるブリュス
タ管11には、例えばネオン(Ne)ガス等の放電用バ
ッファガスを供給するガス供給系に接続されたガス供給
管3が設けられている。また、右側に示されるブリュス
タ管11には、ガス排気系に接続されたガス排気管8が
設けられている。このガス排気系は、圧力調整弁16を
介して接続された真空排気ポンプ17を有し、レーザ管
2内の放電用バッファガスなどを外部に排出するもので
ある。
【0016】陽極4と陰極5との間で発生されるパルス
2極放電は、それぞれの電極に接続されたパルス高圧電
源7によりなされる。このパルス高圧電源7は、直流高
圧電源15によって電力を供給されている。このパルス
高圧電源7は、ほぼ10-7秒以下の立ち上がり時間で放
電電流を発生するように設定されている。この実施の形
態で発生させるパルス高電圧は、例えば、電圧が数kv
〜数10kv、繰り返し周波数が数kHz〜数10kH
zである。
【0017】ところで、この実施の形態に係る金属蒸気
レーザ装置に適用される陽極4及び陰極5は、図1に示
したように、内径4a,5aがレーザ管2側に拡大され
ている。より詳細には、図2の(a)及び(b)に示さ
れている。図2の(a)は、この実施の形態に係る金属
蒸気レーザ装置の陽極及び陰極に適用される電極の構造
を示す正面図であり、図2の(b)は、図2の(a)に
示した電極の断面図である。
【0018】すなわち、リング状に形成された電極4
は、その内径4aがレーザ管2側に拡大されている。つ
まり、電極は、レーザ管2側の電極の内径がブリュスタ
管11側の内径より大きくなるように形成されている。
この時、電極の最小内径すなわちブリュスタ管11側の
内径は、少なくともレーザ管2内で発生されるレーザ光
を遮光しない程度の大きさが確保されている。
【0019】また、この電極は、冷却媒体として、例え
ば純水を電極内部に注水するための注水口19a、およ
び電極内部から純水を排水するための排水口19bから
なる純水配管19を有している。この純水配管19は、
注水された純水を電極の内部に循環させるためにリング
状に形成された冷却水路20に接続されている。
【0020】さらに、この電極は、その内側面に放射状
に形成された幅(深さ)1mm以下の複数の溝21を備
えている。この電極は、純水配管19から注水された純
水を水路20内に循環させることにより強制的に冷却さ
れる。金属蒸気レーザ装置が作動されている間は、純水
配管19から注水された純水が水路20を介して電極内
を循環し、電極が冷却されている。
【0021】このように、レーザ管2の両端に設置され
る陽極及び陰極として、強制的に純水で冷却された金属
電極を適用することにより、過度の加熱に対しても電極
表面の温度が上昇せず、溶融、蒸発などの破損を防止す
ることができる。
【0022】また、電極表面に溝を設置することによ
り、ホローカソード効果と呼ばれる電子放出能力が向上
し、放電の局部集中を防止することが可能となる。これ
により、電極の局所的な温度上昇を発生させることが防
止できる。この時、放電集中が発生しなくなる条件は、
放電抵抗が減少、つまり放電電流が増加することが必要
となる。図4は、金属電極の内面に形成された溝幅と放
電電流との関係を示す実験データである。図4に示した
ように、溝幅を1mm以下とすることにより、放電電流
が増大することが分かる。この結果、溝幅1mm以下の
溝を金属電極の内面に多数設置することが、電極の局所
的な温度上昇を防止するのに有効であることがわかる。
【0023】さらに、図5の(a)には、従来の金属蒸
気レーザ装置に適用される電極4、すなわち内径が長手
方向にわたって一定の金属電極における電位分布が示さ
れ、図5の(b)には、この実施の形態に係る金属蒸気
レーザ装置に適用される電極4、すなわちレーザ管側の
内径4aがブリュスタ管側より拡大された金属電極にお
ける電位分布がそれぞれ示されている。なお、陽極と陰
極との間の電位差をVpとしてある。
【0024】図5の(b)に示した金属電極の例では、
内径4aの断面がレーザ管の内径断面に平行な水平線に
対して約8度の角度でレーザ管側で広がっているととも
に、長手方向の厚さがレーザ管口径寸法以内であり、こ
の実施の形態では、金属電極の長手方向の厚さは、例え
ばレーザ管口径の約5/8である。すなわち、図5の
(b)に示したような構造の金属電極を適用することに
より、図5の(a)に示したような構造の金属電極よ
り、金属電極の内部、すなわちレーザ管側からブリュス
タ管側に向って電位分布が浸透していることが分かる。
このことは、電極表面を有効利用することが可能となる
ことを示しており、このため放電は、広範囲から発生
し、電極表面の温度上昇を小さくすることが可能にな
る。
【0025】また、図6中の中心軸Cから上方に示すよ
うに、従来の構造の金属電極を用いた場合、レーザ発振
時のレーザ管内からの赤外線すなわち熱輻射が金属電極
で反射された後、ブリュスタ管11の窓12で反射さ
れ、窓12の温度を上昇させる虞があったが、図6中の
中心軸Cより下方に示すように、この発明のレーザ管側
に拡大された内径を有する金属電極を用いることによ
り、レーザ管内からの熱輻射が金属電極で反射されて
も、ブリュスタ管11の内面に到達するのみであって、
窓12に到達する熱輻射量を減少させることが可能とな
る。このため、窓12の温度上昇を防止することが可能
となる。
【0026】なお、電極の厚さすなわち管軸方向の長さ
は、レーザ装置の小型化、共振ミラー間距離の増加によ
るレーザ出力の低下などから、可能な限り薄いことが望
ましい。
【0027】このように、強制的に冷却されるとともに
レーザ管側に拡大された内径を有し、しかも溝幅1mm
以下の複数の溝を備えた金属電極を適用することによ
り、電極の温度上昇を防止するとともに、電極の溶融、
蒸発などの破損を防止することが可能となり、長時間安
定したレーザ出力を得ることが可能となる。
【0028】この金属蒸気レーザ装置に適用される金属
電極は、熱伝導性が良好で、電気抵抗が比較的小さい銅
またはその合金によって形成されている。次に、上述し
た構造の金属蒸気レーザ装置の動作について説明する。
【0029】まず、排気系を作動させて、ガス排気管8
からレーザ管2内を排気し、金属蒸気源1が内部に配置
された放電管としてのレーザ管2内に、ガス供給管3を
経由して、例えばネオンガスなどの放電用バッファガス
を供給する。続いて、圧力調整弁16により、レーザ管
2内の放電ガス圧力を数kPaの圧力で一定に維持する
ための調整が実行される。また一方で、純水配管19の
注水管19aから陽極4及び陰極5の内部に形成された
水路20に純水を注水し、陽極4及び陰極5を強制的に
冷却する。
【0030】続いて、パルス高圧電源7を作動させて、
レーザ管2の両端に設けられた陽極4と陰極5との間に
高電圧パルスを印加して、放電プラズマを形成する。こ
の時、陽極4及び陰極5は、ともに強制的に冷却されて
いるとともに、レーザ管側に内径が拡大されているた
め、放電集中及び過度の加熱により電極材の蒸発、溶融
などの破損のない安定した放電を発生させることが可能
となり、レーザ管2内に安定した放電プラズマを生成す
ることができる。
【0031】この安定した放電プラズマにより、レーザ
管2が高温に加熱され、この加熱に伴ってレーザ管2内
に設置されていた金属蒸気源1が金属蒸気を生成し得る
温度まで昇温される。レーザ発振に必要な温度は、例え
ば金属蒸気源1の蒸気源金属が銅の場合には、約150
0℃である。この状態が保持されることにより、金属蒸
気すなわち金属粒子が生成され、この金属蒸気がレーザ
管2内に拡散し、一様に分布する。
【0032】そして、この金属蒸気に安定した放電プラ
ズマ中に含まれる自由電子が衝突することにより、一定
量の金属蒸気を成す金属原子は、基底準位からより高い
エネルギ準位に励起され、やがて、レーザ管2内の金属
蒸気は、反転分布の状態となる。この状態において、励
起された金属原子が低いエネルギ準位に遷移する際に所
定周波数の光を誘導放出する。このようにしてレーザ管
2内で発生した光は、ブリュスタ管11の窓12を通過
して、レーザ共振器を構成する出力ミラー23及び全反
射ミラー14の間で反射する間に、その振幅が増幅さ
れ、やがて、出力ミラー23から十分な出力に達したレ
ーザ光として取り出される。
【0033】上述したように、この実施の形態に係る金
属蒸気レーザ装置によれば、レーザ管の両端に設置した
金属電極であって、強制的に純水で冷却され、幅が1m
m以下の溝を多数備え、そのレーザ管側に接する内径が
ブリュスタ管側に接する内径より拡大された陽極及び陰
極を適用することにより、電極の異常な加熱によって生
じる蒸発、溶融、変形、電極材の飛散などを防止するこ
とが可能となり、電極の長寿命化が達成できるととも
に、長時間安定したレーザ出力を得ることが可能とな
る。また、電極の変形によるレーザ光の遮蔽によるレー
ザ出力の低下もなく、高効率の発振が得られる。さら
に、電極を強制的に冷却するため、電極材料として耐高
温性金属を用いる必要がなくなり、比較的融点の低い金
属蒸気源を用いた場合であってもその金属蒸気源と同じ
材料の電極を用いることが可能となる。この場合、たと
え電極材が飛散したとしてもレーザ媒体となる金属蒸気
源と同じ材料であるため、レーザ出力への影響を軽減す
ることが可能となる。
【0034】すなわち、この発明の請求項1によれば、
金属蒸気源を内部に備えたレーザ管の両端に一対の金属
電極が互いに対向して設けられた放電管を有する金属蒸
気レーザ装置において、前記金属電極の少なくとも一方
は、冷却媒体によって強制冷却されるように構成されて
いることを特徴とする金属蒸気レーザ装置が提供され
る。
【0035】請求項1に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、冷却媒体によって冷却された金属電極を用いるこ
とにより、放電管内で放電が形成されている間であって
も、電極表面の過度の温度上昇を抑制することが可能と
なり、電極材の溶融、蒸発などの破損を防止することが
できる。これにより、長時間安定して運転することが可
能となる。
【0036】請求項2によれば、前記金属電極が、その
内部に前記冷却媒体を循環させるための循環路と、この
循環路に前記冷却媒体を注入するための注入口と、前記
循環路から前記冷却媒体を排出するための排出口と、を
備えたことを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気レー
ザ装置が提供される。
【0037】請求項2に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、金属電極の内部に冷却媒体を循環させるための循
環路が形成され、この循環路には注入口と排出口とが接
続されているため、常に冷却媒体を金属電極内で循環さ
せることが可能となり、電極の過度の温度上昇を抑制す
ることが可能となる。
【0038】請求項3によれば、前記金属電極が、放電
によって生じた光を前記放電管の外部に取り出すために
リング状に形成されているとともに、その内面に幅1m
m以下の溝を複数備えていることを特徴とする請求項1
に記載の金属蒸気レーザ装置が提供される。
【0039】請求項3に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、金属電極の表面に溝を形成することにより、電子
放出能力が向上し、放電の局部集中を防止することが可
能となる。また、溝幅を1mm以下とすることにより放
電抵抗を減少、すなわち放電電流を増加することが可能
となり、より放電集中の発生を抑制することができる。
これにより、金属電極の局所的な温度上昇を発生させる
ことを抑制することができる。
【0040】請求項4によれば、前記金属電極が、放電
によって生じた光を前記放電管の外部に取り出すために
リング状に形成されているとともに、その内径は、前記
レーザ管側に向うにしたがって次第に拡大するように形
成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸
気レーザ装置が提供される。
【0041】請求項4に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、放電管内で放電が形成されている間に、レーザ管
内からレーザ管窓に到達する熱輻射量が減少され、窓の
温度上昇を抑制することが可能となる。
【0042】請求項5によれば、前記金属電極が、その
長手方向の厚さが前記レーザ管の口径寸法以内であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気レーザ装置が
提供される。
【0043】請求項5に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、金属電極内部まで電位分布を浸透させることが可
能となり、電極表面を有効に利用することが可能とな
る。請求項6によれば、前記金属電極が、前記レーザ管
の内部に備えられた金属蒸気源と同じ金属によって形成
されていることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気
レーザ装置が提供される。
【0044】請求項6に記載の金属蒸気レーザ装置によ
れば、金属電極は、金属蒸気源と同じ材質の金属によっ
て形成されているため、たとえ電極材が蒸発したとして
も、レーザ出力に悪影響を及ぼす虞がない。
【0045】請求項7によれば、前記金属電極が、銅又
は銅合金によって形成されていることを特徴とする請求
項1に記載の金属蒸気レーザ装置が提供される。請求項
7に記載の金属蒸気レーザ装置によれば、金属電極は、
銅又はその合金によって形成されているため、熱伝導性
が良好であるとともに、電気抵抗が比較的小さい。この
ため、冷却媒体によって冷却した際に、迅速に放熱させ
ることが可能であるとともに、過度の加熱を抑制するこ
とが可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、長時間安定した出力で運転が可能であり、且つレー
ザ光の遮蔽が少ない金属蒸気レーザ装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る金属蒸
気レーザ装置の構造を概略的に示す断面図である。
【図2】図2の(a)は、図1に示した金属蒸気レーザ
装置に適用される金属電極の正面図であり、図2の
(b)は、この金属電極の断面図である。
【図3】図3は、従来の金属蒸気レーザ装置における運
転時間と電極の破損率との関係を示す図である。
【図4】図4は、図2の(a)及び(b)に示したよう
な構造の金属電極における電極内面の溝幅と放電電流と
の関係を示す図である。
【図5】図5の(a)は、従来の金属蒸気レーザ装置に
おける金属電極付近の電位分布を示す図であり、図5の
(b)は、この発明の金属蒸気レーザ装置の金属電極付
近における電位分布を示す図である。
【図6】図6は、電極内径をレーザ管側に向って拡大す
ることにってレーザ管内部からの赤外線熱輻射量が減少
することを説明するための図である。
【図7】図7は、従来の金属蒸気レーザ装置の構造を概
略的に示す断面図である。
【符号の説明】
1…金属蒸気源 2…レーザ管 4…陽極 5…陰極 20…水路 21…溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 良一 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須電子管工場内 (72)発明者 小林 徳康 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 芝野 隆之 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 福田 誠 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 内藤 英樹 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属蒸気源を内部に備えたレーザ管の両端
    に一対の金属電極が互いに対向して設けられた放電管を
    有する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属電極の少なくとも一方は、冷却媒体によって強
    制冷却されるように構成されていることを特徴とする金
    属蒸気レーザ装置。
  2. 【請求項2】前記金属電極は、その内部に前記冷却媒体
    を循環させるための循環路と、この循環路に前記冷却媒
    体を注入するための注入口と、前記循環路から前記冷却
    媒体を排出するための排出口と、を備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の金属蒸気レーザ装置。
  3. 【請求項3】前記金属電極は、放電によって生じた光を
    前記放電管の外部に取り出すためにリング状に形成され
    ているとともに、その内面に幅1mm以下の溝を複数備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気レ
    ーザ装置。
  4. 【請求項4】前記金属電極は、放電によって生じた光を
    前記放電管の外部に取り出すためにリング状に形成され
    ているとともに、その内径は、前記レーザ管側に向うに
    したがって次第に拡大するように形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の金属蒸気レーザ装置。
  5. 【請求項5】前記金属電極は、その長手方向の厚さが前
    記レーザ管の口径寸法以内であることを特徴とする請求
    項1に記載の金属蒸気レーザ装置。
  6. 【請求項6】前記金属電極は、前記レーザ管の内部に備
    えられた金属蒸気源と同じ金属によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気レーザ装
    置。
  7. 【請求項7】前記金属電極は、銅又は銅合金によって形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸
    気レーザ装置。
JP5510698A 1998-03-06 1998-03-06 金属蒸気レーザ装置 Pending JPH11251662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5510698A JPH11251662A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 金属蒸気レーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5510698A JPH11251662A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 金属蒸気レーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11251662A true JPH11251662A (ja) 1999-09-17

Family

ID=12989511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5510698A Pending JPH11251662A (ja) 1998-03-06 1998-03-06 金属蒸気レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11251662A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3931589A (en) Perforated wall hollow-cathode ion laser
JPH05160491A (ja) パルス化されたガス放電レーザー
Bridges et al. Ion laser plasmas
JPH05198873A (ja) パルス・ガス・レーザ中のガスを予備イオン化するための装置
US5467362A (en) Pulsed gas discharge Xray laser
US3544915A (en) Gas laser plasma guide
KR101334614B1 (ko) 가스 방전 레이저용의, 열팽창에 내성이 있는 예비이온화기전극
US3657600A (en) Auxiliary ionization of dc electric discharge electrode boundary sheaths
US3745483A (en) Inert gas laser with continuous gas flow
JPH11251662A (ja) 金属蒸気レーザ装置
JPH11191661A (ja) 金属蒸気レーザ装置
Jennings et al. Comparison of hollow cathode and conventional argon ion lasers
Goto et al. Construction of a practical sealed-off He-I+ laser device
JP3064588B2 (ja) レ−ザ−管
JPH04264325A (ja) イオン流に平行な放射表面を有するディスペンサカソードおよびサイラトロンにおけるその使用
JP2714286B2 (ja) 金属蒸気レーザー装置
JP2009111313A (ja) 放電励起ガスレーザ装置における予備電離機構の冷却機構
Bokhan et al. Investigation of a He-Eu+ laser excited by short pumping pulses
Grozeva et al. Laser capabilities of CuBr mixture excited by RF discharge
Bandurkin et al. Prospects for creating an intense ultraviolet source based on the creation of a plasma discharge by a powerful terahertz radiation pulse
KR100624745B1 (ko) 방전 안정성이 우수한 중공 캐소드 방전건
JPH11284288A (ja) 金属蒸気レーザ装置
JPS63217678A (ja) パルスレ−ザ
JPS61137378A (ja) ガス循環形炭酸ガスレ−ザ装置
JPH11204895A (ja) 金属蒸気レーザ装置