JPH11249069A - 表示光学系 - Google Patents

表示光学系

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JPH11249069A
JPH11249069A JP10047942A JP4794298A JPH11249069A JP H11249069 A JPH11249069 A JP H11249069A JP 10047942 A JP10047942 A JP 10047942A JP 4794298 A JP4794298 A JP 4794298A JP H11249069 A JPH11249069 A JP H11249069A
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宏太郎 林
Kenji Konno
賢治 金野
Shunta Takimoto
俊太 瀧本
Yasumasa Sawai
靖昌 澤井
Shigeru Sawamura
滋 澤村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大幅にテレセントリック状態から外れた投影光
学系を使用可能とし、且つ小型の照明光学系を達成し、
反射型表示パネルを用いた、コンパクトで低コストの表
示光学系を提供する。 【解決手段】反射型LCDパネル6と、それに所定の偏
光面に制限された照明光を照明する、光源1,リフレク
ター2,照明光学系3,照明側偏光板4で構成される照
明光学装置と、前記反射型LCDパネル6により各画素
ごとに選択的に偏光面を90゜回転させられた投影光の
みを通過させて画像を形成する、投影側偏光板7,投影
光学系8′で構成される投影光学装置とを備え、前記照
明光の反射型表示パネル6に対する入射角と、前記投影
光の反射型表示パネル6に対する反射角とが、対応する
反射型表示パネル6の領域によって異なるように入射−
反射角特性を変換するコンデンサーレンズ5″を設けた
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型表示パネル
を用いた表示光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、透過型LCD(Liquid Crystal D
isplay,液晶表示)よりも表示効率の高い反射型LCD
が注目されている。この反射型LCDは、反射型表示パ
ネルとして、その表面に入射した照明光を、入射角と逆
符号でほぼ同じ角度の反射角で反射し、いわゆる正反射
の投影光として射出させる働きを持つ。従来より、この
反射型LCDを用いた表示光学系として、その表面に対
してほぼ垂直方向から照明し、垂直方向に投影光が射出
するようにして、この投影光を投影光学系に通過させる
事により、像を形成するものが提案されている。
【0003】その表示光学系の従来例の構成を図7に示
す。同図において、21は光源、22は光源21に連結
され、光源21からの光を反射して集光するリフレクタ
ー、23はリフレクター22の前部に配設され、後述の
反射型LCDを効率よく、ムラなく照明するための照明
光学系、24は偏光ビームスプリッタ、25は反射型L
CD、26は投影光学系、27はスクリーンである。
【0004】同図に示すように、光源21及びリフレク
ター22から出た照明光は、照明光学系23を通過して
偏光ビームスプリッタ24に入射する。そして、偏光ビ
ームスプリッタ24によりS偏光の光束のみ反射され、
これが反射型LCD25の表面に垂直に入射する。垂直
に入射した照明光は、反射型LCD25により画素ごと
に選択的にP偏光に変換されて正反射される。反射型L
CD25から垂直に正反射されたこの投影光は、P偏光
のみ偏光ビームスプリッタ24を通過して、投影光学系
26によってスクリーン27に結像する。
【0005】また、別の反射型表示パネルとして、DM
D(Digital Micromirror Device)が注目されている。
これは、表面が複数の画素に分割され、その画素ごとに
例えば正方形の微小なミラー(マイクロミラー)を持
ち、このマイクロミラーが画素の2つの対角を支点に回
動して、画素ごとに±10゜傾くものである。そして、
例えば+10゜傾いた状態をONとし、−10゜傾いた
状態をOFFとする。
【0006】図8は、DMDのマイクロミラーの反射イ
メージを示す斜視図である。同図において、31は反射
型表示パネルとしてのDMD、実線で示す32はDMD
31の或1つの画素におけるマイクロミラーでONの状
態、破線で示す32′はそのOFFの状態、33はDM
D31の上方に配設され、DMD31からの後述する投
影光を通過させて画像を形成する投影光学系である。
【0007】同図に示すように、マイクロミラー32の
回動の支軸abは、矢印eの如く、DMD31の成す長
方形の短辺c或いは長辺dに対して45゜の方向であ
る。このDMD31を用いた表示光学系は、回動の支軸
abに対して垂直な断面、即ち矢印fの如く短辺c或い
は長辺dに対して別の45゜を成す面内において、照明
光AがDMD31表面に対する入射角20゜で入射する
ように図示しない照明光学装置を構成する。
【0008】この照明光Aが、ONの状態であるマイク
ロミラー32に反射されると、DMD31表面に対する
反射角0゜の投影光Bとなり、OFFの状態であるマイ
クロミラー32′に反射されると、DMD31表面に対
する反射角−40゜の投影光B′となる。そして、投影
光学系33は、反射角0゜の光束である投影光Bのみを
用いて画像を形成する。
【0009】尚、入射角と反射角との和は、入射−反射
角特性と呼称し、上記のように符号付きでそれぞれ表現
した入射角,反射角に対して、「入射角+反射角」で定
義する。そして、上記反射型LCDのように正反射特性
を示すパネルは入射角+反射角=0゜であり、上記DM
DでマイクロミラーがONの画素では、マイクロミラー
の回動の支軸に対して垂直な断面内において入射角+反
射角=20゜である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射型
LCDは、垂直に入射した照明光を垂直に反射するとい
う正反射特性を持っているため、上記の図7に示したよ
うな構成では、照明光と投影光とがほぼ同じ光路を逆に
通るため、照明光の光路と投影光の光路とを分離するた
めのもの、例えば上述の偏光ビームスプリッタのような
ものが必要となり、大きなガラスブロックや多層の薄膜
処理を採用しなければならず、コストアップとなる。
【0011】また、偏光ビームスプリッタは、反射型L
CDからの反射光(投影光)の偏光面の向きにより、通
過させる光束をより分けるが、ガラスブロック内の均質
ムラにより偏光面の乱れが生じ、不用な光線成分を通過
させて、コントラストの低下を招いてしまう事がある。
この、照明光の光路と投影光の光路との分離を容易にす
るためには、反射型LCDの表面に対して斜め方向から
照明すれば良い。ところが、その場合は正反射特性によ
り、投影光は逆の斜め方向に射出する事となるが、斜め
方向に射出した投影光に基づいて、反射型LCDと共役
で良好な像を形成する投影光学系を構成する事は、非常
に困難である。
【0012】これに対してDMDは、そのパネルの短辺
或いは長辺から45゜を成す面内において、入射角20
゜の照明光をその表面に入射させれば、パネルに対して
垂直な反射光が得られるので、照明光の光路と投影光の
光路とを分離する事ができ、上記反射型LCDを使用し
た場合における問題を解決する事ができるが、DMDの
パネル全面において、そのパネルの短辺或いは長辺から
45゜を成す面内で照明光を入射させ、パネルに対して
垂直な反射光を得るという構成は同じであるので、投影
光学系をテレセントリック状態にする等の、所定の条件
を満たさなければならない。
【0013】こうした条件を取り除くために、DMDを
使用した表示光学系において、照明光学系を工夫し、投
影光学系を非テレセントリック光学系としたものが提案
されている。図9に、そのDMDを使用した表示光学系
の従来例の構成を縦断面図で示す。同図において、41
は光源、42は光源41を取り囲むように配置される例
えば放物面形状をしたリフレクター、43はリフレクタ
ー42の斜め下方に配設される照明光学系、44はその
先に配設されるDMDである。また、DMD44の上方
に配設される45は投影光学系である。
【0014】同図に示すように、光源41からの直接光
及びリフレクター42の反射光が混在した照明光は、照
明光学系43を通過し、DMD44に入射する。DMD
44に入射した照明光は、所定の入射−反射角特性で反
射されて、投影光として投影光学系45に入射する。し
かし、このような構成では、DMDのパネル全面で入射
−反射角特性が同じであるので、照明光学系が大きくな
り、また、大幅にテレセントリック状態から外れた投影
光学系を使用する事はできない等の問題がある。
【0015】即ち、同図においては、投影光学系45に
非テレセントリック光学系を用いているが、DMD44
の入射−反射角特性から、照明,投影の構成が可能な領
域は、同図に示すイの領域のみであり、ここに反射型表
示パネルとしてのDMD44を配置しなくてはならな
い。このとき、パネル中心が投影光学系光軸から外れた
位置にあり、投影光学系45の性能が良好であるロの領
域の内、イの領域以外の残りの部分は利用する事ができ
ず、投影光学系45として画角の広いものを準備して
も、同図に示すような狭い投影画角しか得る事ができな
い。
【0016】本発明は、上記問題点に鑑み、大幅にテレ
セントリック状態から外れた投影光学系を使用可能と
し、且つ小型の照明光学系を達成し、反射型表示パネル
を用いた、コンパクトで低コストの表示光学系を提供す
る事を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、反射型表示パネルと、その反射型表示
パネルに照明光を照明する照明光学装置とを有し、前記
反射型表示パネルは、表面を複数の画素に分割され、そ
の表面に入射した前記照明光を、前記画素ごとに選択的
に第1或いは第2の所定の特性を持つ投影光として反射
するものであって、前記第2の所定の特性を持つ投影光
のみを通過させて画像を形成する投影光学装置を備えた
表示光学系において、前記照明光の前記反射型表示パネ
ルに対する入射角と、前記投影光のその反射型表示パネ
ルに対する反射角とが、対応する前記反射型表示パネル
の領域によって異なるように入射−反射角特性を変換す
るコンデンサーレンズをその反射型表示パネルの直前に
設け、前記投影光学装置の光軸上にほぼ前記反射型表示
パネル中心があり、前記コンデンサーレンズの光軸は前
記投影光学装置の光軸に対して偏心していて、その偏心
方向への前記反射型表示パネルの像高をHとした時、前
記コンデンサーレンズの光軸は、前記投影光学装置の光
軸に対して0.5H乃至2.0H偏心している構成とす
る。
【0018】前記所定の特性とは、例えば所定の偏光面
を持つ事であり、前記照明光学装置から出た、所定の偏
光面に制限された光束が、前記反射型表示パネルにより
各画素ごとに選択的に偏光面を90゜回転させされ、或
いは回転させられないまま反射されて、前記投影光学装
置に入射する。その投影光学装置においては、偏光面が
90゜回転した光線のみ通過し、画像を形成する構成と
する事ができる。
【0019】或いは、例えば表面が複数の画素に分割さ
れ、その画素ごとに例えば正方形の微小なミラー(マイ
クロミラー)を持ち、このマイクロミラーが画素の2つ
の対角を支点に回動して、画素ごとに±10゜傾くDM
D(Digital Micromirror Device)を使用し、例えば+
10゜傾いた状態をONとし、−10゜傾いた状態をO
FFとして、ONの状態であるマイクロミラーに照明光
が反射されると、DMD表面に対する反射角0゜の投影
光となり、OFFの状態であるマイクロミラーに照明光
が反射されると、DMD表面に対する反射角−40゜の
投影光となって(即ち所定の特性となって)、投影光学
装置は反射角0゜の光束である投影光のみを用いて画像
を形成する構成とする事ができる。
【0020】また、前記反射型表示パネルは反射型液晶
表示パネルである構成とする。或いは、前記反射型表示
パネルは上記DMDである構成とする。また、前記反射
型表示パネルは、前記投影光学装置の光軸の垂直方向に
対し、2゜乃至8゜の範囲内で傾いている構成とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第
1の実施形態の全体構成図である。同図において、1は
光源、2は光源1を取り囲むように配置され、光源1か
らの光をほぼ平行にする例えば放物面形状をしたリフレ
クター、3はリフレクター2の斜め下方に配設され、後
述の反射型LCDパネルを効率よく、ムラなく照明する
ための照明光学系、4はその斜め下方に配設された照明
側偏光板、更にその先に4に対して斜め向きに配設され
る5″は反射角変換光学系としての偏心したコンデンサ
ーレンズ、その下方に配設される6は反射型表示パネル
としての反射型LCDパネルである。
【0022】また、コンデンサーレンズ5″の上方に配
設される7は投影側偏光板、その上部の8′は投影光学
系、更にその上方に配設される9はスクリーンである。
尚、10は投影光学系8に設けられた絞りである。ま
た、上記1〜4までの構成を特許請求の範囲で言うとこ
ろの照明光学装置、7,8′(或いは後述する8)の構
成を同じく投影光学装置と呼ぶ。但し、後述の第2の実
施形態においては、DMDを使用する事より、照明側偏
光板4,投影側偏光板7に該当するものは設けられてい
ない。
【0023】同図に示すように、光源1からの直接光及
びリフレクター2の反射光が混在した照明光は、照明光
学系3を通過し、更に照明側偏光板4を通過して光束を
所定の偏光面に制限された上で、コンデンサーレンズ
5″に入射する。ここでの光の挙動は後に示す図2で詳
述する。コンデンサーレンズ5″を通過した照明光は、
反射型LCDパネル6により各画素ごとに選択的に偏光
面を90゜回転させられ、或いは回転させられないまま
反射されて、再びコンデンサーレンズ5″を経て投影側
偏光板7に入射する。投影側偏光板7においては、反射
型LCDパネル6からの反射光(投影光)の内、偏光面
が90゜回転した光線のみ通過する。投影側偏光板7を
通過した投影光は、非テレセントリックな光学系である
投影光学系8′によってスクリーン9に結像する。
【0024】尚、照明光学系3は、図1においては凸レ
ンズ1枚のみで示しているが、レンズアレイを用いたイ
ンテグレータや、液晶に必要な所定の偏光面の光束以外
の光束を捨てずに所定の偏光面に変換させて照明に利用
する偏光変換光学系等を使ったものにすると、より効率
よく、ムラなく照明する事ができる。
【0025】上述したように、本実施形態においては、
反射角変換光学系として、偏心したコンデンサーレンズ
5″を反射型LCDパネル6の直前に配置している。偏
心したコンデンサーレンズ5″の光軸は一点鎖線αで示
している。この場合、コンデンサーレンズ5″の偏心量
は、反射型表示パネル6のコンデンサーレンズ5″の偏
心方向への像高をHとしたとき、コンデンサーレンズ
5″のレンズ光軸αが投影光学系8′のレンズ光軸βか
ら0.5H〜2.0H偏心しているものである事が望ま
しい。
【0026】0.5H以下であると、偏心量が少ないた
め、広画角の光学系において全域で良好に照明する事が
できず、ほぼテレセントリックな光学系が必要となる。
特に、背面投影型プロジェクタでは、非常に広画角な投
影光学系を必要とし、0.8H以上が望ましい。2.0
H以上であると、偏心量が多いため、コンデンサーレン
ズ5″の最も端のところでは、曲率が強すぎて非点格差
が大きくなりすぎ、良好な像性能が得られない。さら
に、投影光学系8′を非テレセントリックにし、コンパ
クトな構成を得るためには、コンデンサーレンズ5″の
焦点距離が20H〜6Hにあるのが望ましい。
【0027】また、本実施形態では、照明光学系3は平
行光を形成するのではなく、発散型の光束を形成する。
上述のように、投影光学系8′は非テレセントリック光
学系であるので、比較的レンズ径が小さく、レンズ枚数
も少なくなっている。また、偏心したコンデンサーレン
ズ5″による像面の傾きを補正するため、反射型LCD
パネル6は投影光学系8′のレンズ光軸β方向に対し
て、垂直より若干傾いている。この傾きは、小さすぎる
と像面の傾きを補正しきれず、大きすぎると大きな歪曲
が発生するため、2゜<|傾き角度|<8゜が望まし
い。
【0028】図2は、コンデンサーレンズ5″及び反射
型LCDパネル6の光路イメージ図である。同図の右上
からの照明光は、偏心したコンデンサーレンズ5″を通
過してLCDパネル6の例えば中央部P,左部P′,右
部P″に入射し、反射されて再度コンデンサーレンズ
5″を逆に通過して、同図の上方へと上記投影光学系
8′に向かう。同図に示すように、反射型LCDパネル
6の中央部Pにおいては、表面に対して入射角21.9
゜,反射角−5.0゜で、偏心したコンデンサーレンズ
5″に照明光A,投影光Bが出入りする。このとき、入
射角+反射角は16.9゜である。
【0029】同図の反射型LCDパネル6の左部P′に
おいては、表面に対して入射角25.2゜,反射角1.
7゜で、偏心したコンデンサーレンズ5″に照明光
A′,投影光B′が出入りする。このとき、入射角+反
射角は26.9゜である。本実施形態のように、反射型
表示パネル6の表示領域に応じて入射−反射角特性を変
える事で、投影光学系8′を非テレセントリック光学系
とする事が可能となり、レンズ系を小さくし、レンズ枚
数を少なくして、コストダウンを図る事ができる。
【0030】以下に、本実施形態における投影光学系の
コンストラクションデータを示す。データ中で*印をつ
けた面は非球面であり、非球面係数及び非球面を表す式
も続いて示している。また、偏心したレンズの偏心量や
位置等も別途示している。光学系の構成要素の位置関係
は、図1に示すように、紙面に平行で投影光学系8′の
光軸方向であるX軸と、それと直角を成すY軸及び紙面
に垂直のZ軸が示す3次元座標により表される。これ
は、後述する構成図である図4においても同様である。
【0031】尚、第11面(r11),第12面(r12)を
持つレンズが偏心したコンデンサーレンズ5″である。
本実施形態では、コンデンサーレンズ5″の偏心方向は
反射型LCDパネル6の短辺方向であり、H=11であ
る。また、本実施形態の如く、投影光学系と反射角変換
光学系を合わせて考えると、偏心したレンズを含む光学
系とみなせる場合、投影光学系の一部のレンズ、即ち本
実施形態では第8面(r8),第9面(r9)を持つレンズ
も若干偏心させる事で、より良好な性能を得る事ができ
る。
【0032】また、図3にこの投影光学系の収差図を示
す。同図の球面収差図において、実線(d)はd線にお
ける球面収差を表し、破線(sc)は正弦条件を表して
いる。また、非点収差図において、実線(DS)と破線
(DM)は、それぞれサジタル光束とメリディオナル光
束の非点収差を表している。
【0033】 〔面番号〕 〔曲率半径〕 〔軸上面間隔〕〔d線屈折率〕〔アッベ数〕 物体面(スクリ-ン9) ∞ 845 AIR r1 80.09806 1.100000 1.516800 64.1191 r2 30.57972 8.582449 AIR r3 33.89259 1.100000 1.492700 57.4912 *r4 18.95435 91.656808 AIR r5 53.13865 6.608267 1.652240 44.9201 r6 177.18527 46.022078 AIR 絞り10 ∞ 8.151983 AIR r8 58.32102 5.807892 1.516800 64.1191 r9 -28.73219 1.100000 1.755200 27.5822 r10 -74.45537 AIR r11 109.55466 8.978866 1.516800 65.2613 r12 -164.68135 AIR 像面(LCDハ゜ネル6) ∞
【0034】〔第4面(r4)の非球面係数〕 ε= 0.016404 A= 0.647162×10-5 B=-0.293621×10-8 C= 0.141308×10-10 D=-0.167644×10-13
【0035】〔非球面を表す式〕 x=f(y,z)=cr2/{1+(1−εc
221/2}+Ar4+Br6+Cr8+Dr10 この式において、 r=(y2+z21/2 ε:2次曲面パラメータ c:曲率(曲率半径crの逆数)
【0036】〔第8面(r8)の平行偏心〕 0.301943 〔第8面(r8)の傾き偏心〕 0.623887゜
【0037】〔第11面(r11)の面頂点位置,絞り
面基準〕 84.679785 〔第11面(r11)の平行偏心〕 16.324282=1.48H
【0038】〔像面(LCDハ゜ネル6)の傾き偏心〕 -5.467717゜ 〔像面(LCDハ゜ネル6)の面頂点位置,第10面基準〕 80.870644
【0039】図4は、本発明の第2の実施形態の全体構
成図である。同図において、1は光源、2は光源1を取
り囲むように配置され、光源1からの光をほぼ平行にす
る例えば放物面形状をしたリフレクター、3はリフレク
ター2の斜め下方に配設され、後述のDMDを効率よ
く、ムラなく照明するための照明光学系、その先に3に
対して斜め向きに配設される5″は反射角変換光学系と
しての偏心したコンデンサーレンズ、その下方に配設さ
れる6′は反射型表示パネルとしてのDMDである。ま
た、コンデンサーレンズ5″の上方に配設される8は投
影光学系、さらにその上方に配設される9はスクリーン
である。尚、10は投影光学系8に設けられた絞りであ
る。
【0040】同図に示すように、光源1からの直接光及
びリフレクター2の反射光が混在した照明光は、照明光
学系3を通過し、コンデンサーレンズ5″に入射する。
ここでの光の挙動は後に示す図5で詳述する。コンデン
サーレンズ5″を通過した照明光は、DMD6′により
各画素ごとに選択的に所定の入射−反射角特性で反射さ
れて、再びコンデンサーレンズ5″を経て、特定の入射
−反射角特性の反射光(投影光)のみ非テレセントリッ
クな光学系である投影光学系8を通過し、スクリーン9
に結像する。
【0041】上述したように、本実施形態においては、
反射角変換光学系として、偏心したコンデンサーレンズ
5″をDMD6′の直前に配置している。偏心したコン
デンサーレンズ5″の光軸は一点鎖線αで示している。
この場合、コンデンサーレンズ5″の偏心量は、DMD
6′のコンデンサーレンズ5″の偏心方向への像高をH
としたとき、コンデンサーレンズ5″のレンズ光軸αが
投影光学系8のレンズ光軸βから0.5H〜2.0H偏
心しているものである事が望ましい。
【0042】0.5H以下であると、偏心量が少ないた
め、広画角の光学系において全域で良好に照明する事が
できず、ほぼテレセントリックな光学系が必要となる。
2.0H以上であると、偏心量が多いため、コンデンサ
ーレンズ5″の最も端のところでは、曲率が強すぎて非
点格差が大きくなりすぎ、良好な像性能が得られない。
さらに、投影光学系8を非テレセントリックにし、コン
パクトな構成を得るためには、コンデンサーレンズ5″
の焦点距離が20H〜6Hにあるのが望ましい。
【0043】図5は、コンデンサーレンズ5″及びDM
D6′の光路イメージ図である。同図の右上からの照明
光は、偏心したコンデンサーレンズ5″を通過してDM
D6′の例えば中央部P,左部P′,右部P″に入射
し、反射されて再度コンデンサーレンズ5″を逆に通過
して、同図の上方へと上記投影光学系8に向かう。同図
に示すように、DMD6′の右部P″においては、表面
に対して入射角34゜,反射角−22゜で、偏心したコ
ンデンサーレンズ5″に照明光A″,投影光B″が出入
りする。このとき、入射角+反射角は12゜である。
【0044】ここではコンデンサーレンズ5″の光軸α
付近を光線が通過するため、光線がコンデンサーレンズ
5″により大きく曲げられる事はない。尚、反射型表示
パネルとしてのDMDは、上記従来の技術で示したよう
に、表示ONの画素に対しては、表面への入射角20゜
の照明光を垂直に反射する。即ち、反射角=20−入射
角である。ちなみにDMD6′表面直接の入射角は4
1.9゜、反射角は−21.9゜である。
【0045】また、DMD6′の左部P′においては、
表面に対して入射角34.5゜,反射角15.6゜で、
偏心したコンデンサーレンズ5″に照明光A′,投影光
B′が出入りする。このとき、入射角+反射角は50.
1゜である。ここではコンデンサーレンズ5″の端を光
線が通過するため、光線がコンデンサーレンズ5″によ
り大きく曲げられる。この結果、DMD本来の入射−反
射角特性とは大きく変わったものとなる。ちなみにDM
D6′表面直接の入射角は18.4゜、反射角は1.6
゜である。尚、中央部Pにおいては照明光A,投影光B
が出入りする。
【0046】このように、偏心したコンデンサーレンズ
を用いる事により、上記従来例において図9で示したよ
うな、狭い投影画角しか得られなくて投影光学系のイメ
ージ領域の一部しか使えないという事はなく、投影光学
系のイメージ領域を全域利用する事ができるので、小型
で広画角な投影光学系を構成する事が可能となる。
【0047】以下に、本実施形態における投影光学系の
コンストラクションデータを示す。本実施形態での偏心
方向への像高は、H=18.4である。データ中で*印
をつけた面は非球面であり、非球面係数も続いて示して
いる。また、偏心したレンズの偏心量や位置等も別途示
している。非球面の式は、第1の実施形態で示したもの
と同じである。光学系の構成要素の位置関係は、図4に
示すように、紙面に平行で投影光学系8の光軸方向であ
るX軸と、それと直角を成すY軸及び紙面に垂直のZ軸
が示す3次元座標により表される。
【0048】尚、第10面(r10),第11面(r11)を
持つレンズが偏心したコンデンサーレンズ5″である。
また、図6にこの投影光学系の収差図を示す。同図の球
面収差図において、実線(d)はd線における球面収差
を表し、破線(sc)は正弦条件を表している。また、
非点収差図において、実線(DS)と破線(DM)は、
それぞれサジタル光束とメリディオナル光束の非点収差
を表している。
【0049】 〔面番号〕 〔曲率半径〕 〔軸上面間隔〕〔d線屈折率〕〔アッベ数〕 物体面(スクリ-ン9) ∞ 845 AIR r1 42.2597 4.54 1.51680 64.17 r2 24.4074 5.62 AIR r3 29.5219 4.02 1.49270 57.49 *r4 13.8174 34.95 AIR r5 31.4622 9.47 1.65224 44.92 r6 166.3567 24.31 AIR 絞り10 ∞ 1.18 AIR r7 79.0620 5.26 1.51680 64.17 r8 -13.6775 4.35 1.75520 27.58 r9 -27.2685 40.00 AIR r10 125.0000 12.00 1.51680 64.20 r11 -200.0000 0.29 AIR 像面(DMD6') ∞
【0050】〔第4面(r4)の非球面係数〕 ε= 0.2244 A= 2.40543×10-5 B=-1.11726×10-7 C= 4.58245×10-10 D=-6.78252×10-13
【0051】〔第10面(r10)の平行偏心〕 16=0.87H 〔像面(DMD6')の傾き偏心〕 -3.2゜
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大幅にテレセントリック状態から外れた投影光学系を使
用可能とし、且つ小型の照明光学系を達成し、反射型表
示パネルを用いた、コンパクトで低コストの表示光学系
を提供する事ができる。
【0053】特に、請求項1によるならば、従来使用さ
れていたような偏光ビームスプリッタ等の照明光,投影
光の分離手段が不用となり、コストダウンを図る事がで
きる。そしてDMDを使用しても大幅にテレセントリッ
ク状態から外れた投影光学系が使用可能となり、広い投
影画角を得る事ができる。さらに、反射型表示パネル全
域を良好に照明する事ができ、像性能も良好となる。
【0054】また、請求項2によるならば、反射型LC
D(液晶表示)パネルを用いる事により、手軽で安価な
構成とする事ができる。
【0055】また、請求項3によるならば、DMDを用
いる事により、コントラストの高い高画質の画像を得る
事ができる。
【0056】また、請求項4によるならば、偏心したコ
ンデンサーレンズによる像面の傾きを補正する事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の全体構成を示す縦断
面図。
【図2】コンデンサーレンズ及び反射型LCDパネルの
光路イメージ図。
【図3】第1の実施形態における投影光学系の収差図。
【図4】本発明の第2の実施形態の全体構成を示す縦断
面図。
【図5】コンデンサーレンズ及びDMDの光路イメージ
図。
【図6】第2の実施形態における投影光学系の収差図。
【図7】表示光学系の従来例の構成を示す図。
【図8】DMDのマイクロミラーの反射イメージを示す
斜視図。
【図9】DMDを使用した表示光学系の従来例の構成を
縦断面図。
【符号の説明】
1 光源 2 リフレクター 3 照明光学系 4 照明側偏光板 5″ コンデンサーレンズ 6 反射型LCDパネル 6′ DMD 7 投影側偏光板 8,8′ 投影光学系 9 スクリーン 10 絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧本 俊太 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 澤井 靖昌 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 澤村 滋 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射型表示パネルと、該反射型表示パネ
    ルに照明光を照明する照明光学装置とを有し、 前記反射型表示パネルは、表面を複数の画素に分割さ
    れ、該表面に入射した前記照明光を、前記画素ごとに選
    択的に第1或いは第2の所定の特性を持つ投影光として
    反射するものであって、 前記第2の所定の特性を持つ投影光のみを通過させて画
    像を形成する投影光学装置を備えた表示光学系におい
    て、 前記照明光の前記反射型表示パネルに対する入射角と、
    前記投影光の該反射型表示パネルに対する反射角とが、
    対応する前記反射型表示パネルの領域によって異なるよ
    うに入射−反射角特性を変換するコンデンサーレンズを
    該反射型表示パネルの直前に設け、前記投影光学装置の
    光軸上にほぼ前記反射型表示パネル中心があり、前記コ
    ンデンサーレンズの光軸は前記投影光学装置の光軸に対
    して偏心していて、該偏心方向への前記反射型表示パネ
    ルの像高をHとした時、前記コンデンサーレンズの光軸
    は、前記投影光学装置の光軸に対して0.5H乃至2.
    0H偏心している事を特徴とする表示光学系。
  2. 【請求項2】 前記反射型表示パネルは反射型液晶表示
    パネルである事を特徴とする請求項1に記載の表示光学
    系。
  3. 【請求項3】 前記反射型表示パネルはDMDである事
    を特徴とする請求項1に記載の表示光学系。
  4. 【請求項4】 前記反射型表示パネルは、前記投影光学
    装置の光軸の垂直方向に対し、2゜乃至8゜の範囲内で
    傾いている事を特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の表示光学系。
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