JPH11248847A - 光学式測距装置、及びその交換設置方法 - Google Patents

光学式測距装置、及びその交換設置方法

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JPH11248847A
JPH11248847A JP10060396A JP6039698A JPH11248847A JP H11248847 A JPH11248847 A JP H11248847A JP 10060396 A JP10060396 A JP 10060396A JP 6039698 A JP6039698 A JP 6039698A JP H11248847 A JPH11248847 A JP H11248847A
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Takao Eguchi
孝雄 江口
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NATL RES INST FOR EARTH SCIENC
National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention (NIED)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光局から最終段の受信局に伝送される光信号
の伝播時間の総和TS 同士を、測定が終了する都度比較
し、その偏差量の有無から、活断層を有する水底基盤
(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる
水底域に水平歪み変化が発生したか否かを識別する測距
装置を提供する。 【解決手段】水底1に横たわる断層を横断して、光源光
送信局201、中継局202、及び受信局20nの列を
所定距離を隔てて配設し、光源光送信局201、中継局
202、及び受信局20nの各局間の伝播時間ΔTを求
めるとともに、これら伝播時間ΔTの、光源光送信局2
01から受信局20nに伝送される総伝播時間TS を求
め、測定の都度求めた総伝播時間TS との比較を行な
い、その偏差の有無から水底の断層、或いはその付近の
水平歪みの変化の有無を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、海底や、
湖底に光源光送信局と、光源光を受光して所定の光強度
に光増幅して送光する中継局と、最終段の中継局から送
光された光を受光する受信局とを設置し、送信局から中
継局を経由して受信局に伝送される光伝播時間の総和T
S の変動の有無を監視し、送、受信局との間に介在する
断層等の伸縮による水底基盤(又は水底地殻)、又は顕
著な地殻歪変化が認められる水底域での水平方向の歪み
の変化の有無を検出する光学式測距装置、及びその交換
設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波信号の送受信器(超音波測距計)
を海底の2箇所に設置し、その間の超音波の伝播時間を
繰り返し測定、記録し、伝播時間の変化から基線の伸縮
を検出し、地震の発生メカニズムの研究資料に供するよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】超音波信号としては、
通常、矩形波を用いる。正確な距離測定のためには、こ
の超音波パルス信号の立ち上がりが階段函数のように鋭
くなければならない。しかしながら、海底に設置した超
音波測距計により距離を測定するため、距離を繰り返し
計測して精度を向上させようとしても、超音波パルスの
立ち上がり時刻を正確に識別しようとしても、送波器と
受波器側の何れにもハードウエヤに起因する種々の制約
があること、また、超音波の伝播速度は塩分濃度や水温
変化等の影響を受けて変動する等の理由により、mm程
度の精度で安定した測定結果を得るのは困難である。従
って、超音波を用いた測定では水平歪みの変化の有無を
正確に把握し得ないという問題がある。
【0004】そこで、請求項1記載の本発明は、上記し
た課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、光源光送信局から最終段の受信局に伝播される光信
号の総伝播時間TS を、測定終了の都度比較し、その偏
差量の有無から水底基盤(又は水底地殻)、又は顕著な
地殻歪変化が認められる水底域における水平歪みの変化
の有無を検知する光学式測距装置を提供するにある。
【0005】さらに、請求項2記載の本発明は、水底に
設置した各局の重心位置を、耐圧容器の下端に取り付け
た重錘位置に位置するよう設定し、水流等の影響による
容器の転倒を防止し、安定した設置状況を得る容器を提
供するにある。
【0006】また、請求項3記載の本発明は、耐圧容器
に庇を設け、沈降する沈降物による受光窓、及び送光窓
の汚染を防止し得る容器を提供するにある。
【0007】さらに、請求項4記載の本発明は、耐圧容
器の下端に取り付けた重錘の底面に、水底に刺入するよ
う先端部を尖らせて形成した脚部を設けてあるため、耐
圧容器の水底設置の際に、安定な容器の着床を可能する
容器を提供するにある。
【0008】また、請求項5記載の発明によれば、水底
基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認めら
れる水底域の断層を横断する第1の測定列を配設すると
ともに、さらに、この断層を横断するとともに、第2の
測定列を直交配設し、断層から2方向の観測データを得
る観測装置を提供することにある。
【0009】さらに、請求項6記載の本発明は、寿命の
尽きた光学式測距装置を交換設置する際に、交換前の光
学式測距装置の設置位置に新たに設置すべき光学式測距
装置を配設する方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
本発明は、活断層を有する水底基盤(又は水底地殻)、
又は顕著な地殻歪変化が認められる水底域において、線
状に配列した送、受信局間の水中を伝送されるパルスの
伝播時間を反復測定し、各伝播時間の差の有無から水底
基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認めら
れる水底域で水平歪みが変化したか否かを判別する形式
の測距装置において、水底の断層を介在させて、所定の
光強度を有する送信パルス光を送光する光源光送信局
と、光源光送信局からの送信パルス光を受光し、所定の
光強度を有する送信パルス光となして次段の中継局に順
次送光する中継局と、最終段の中継局から所定の光強度
を有する送信パルス光を受光する受信局とを、所定間隔
を置いて一列に縦列配設すると共に、光源光送信局、及
び各中継局からそれぞれ送光される送信パルス光と、受
信局にて上記最終段の中継局から送信される送信パルス
受光時に発生される受信パルス光とを電気パルスに変換
し、外装ケーブルを介して地上局に伝送するよう構成す
ると共に、光源光送信局、及び各中継局から順次送信さ
れる送信パルスと、受信局の受信パルスとよりなる光電
変換パルス列を取り込み、水底において対向設置された
局同士から発生されるパルスを1組となし、1組毎のパ
ルス信号間の時間幅ΔTを求め、時間幅ΔTを加算し、
上記光源光送信局から中継局を経由して受信局に至る総
伝播時間幅TS を求め、総伝播時間幅TS の値と測定す
る都度求めた総伝播時間幅TS の値同士とを対比し、そ
の差異の有無から水底基盤(又は水底地殻)、又は顕著
な地殻歪変化が認められる水底域における水平歪みの変
化の有無を識別するデータ処理装置を備えることを特徴
とする。
【0011】請求項1に従属する請求項2記載の本発明
は、上記光源光送信局を備える耐圧容器には、レーザ光
を発光する光源装置と、光源装置からの送光光を3角プ
リズムと、プリズムを介して直進するパルス光を所定の
光強度に光増幅する第1の光増幅器と、光増幅器からの
パルス光を水中に送光する送光窓と、3角プリズムから
分岐された光パルスを光電変換器により電気パルスに変
換する光電変換器とが設けられ、中継局を備える耐圧容
器には、送光パルスを受光する受光窓と、光信号の伝播
による光強度の減衰を所定の光強度に増幅する第1の光
増幅器と、光増幅器からの光信号を3角プリズムを介し
て直進送光される光を、所定の光強度に増幅する第2の
光増幅器と、第2の光増幅器からの送光光を送出する送
光窓と、3角プリズムから分岐された光パルスを電気信
号に変換する光電変換器とが設けられ、上記受信局を備
える耐圧容器には、送光光を受光する受光窓と、光信号
の伝播による光強度の減衰を所定の光強度に増幅する第
1の光増幅器と、第1の光増幅器からの光信号を分岐す
る3角プリズムと、3角プリズムから分岐された光信号
を電気信号に変換する光電変換器とが設けられているこ
とを特徴とする。
【0012】請求項2に従属する請求項3記載の本発明
は、上記光源光送信局、各中継局、及び最終段の受信局
の各耐圧容器の下端に重錘を設け、容器の重心が上記重
錘に位置するよう設定し、さらに、耐圧容器の下端であ
って、耐圧容器の相対向する側壁面に設けた送光窓と受
光窓とに沿う方向に光ファイバーケーブルと給電線とを
備える外装ケーブルが貫通し、そして、耐圧容器の頂面
の突出縁から、側壁に設置された送光窓と受光窓との上
端部に向けて傾斜下降する庇部を設けるよう構成するこ
とにより、水中に沈降する沈降物による送光窓及び受光
窓の汚染を防止することを特徴とする。
【0013】請求項3に従属する請求項4記載の本発明
は、上記耐圧容器の下端に設けた重錘の底面に、水底に
刺入するよう先端部を尖らせて形成してなる脚部を備え
ることを特徴とする。
【0014】請求項1に従属する請求項5記載の本発明
は、上記水底基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪
変化が認められる水底域の断層を横断して、上記光源光
送信局と、中継局と、受信局とを縦列接続してなる第1
の測定列を配設するとともに、水底基盤(又は水底地
殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる水底域の断層
を横断し、かつ、第1の線状の測定列と直交して、光源
光送信局と、中継局と、受信局とを縦列接続してなる第
2の線状の測定列を配設するよう構成することにより、
上記断層から2方向の互いに独立した観測データを得る
ことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、活断層を有する水
底基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認め
られる水底域において、線状に配列した、所定の光強度
を有する送信パルス光を送光する光源光送信局、光源光
送信局からの送信パルス光を受光し所定の光強度を有す
る送信パルス光となして次段の中継局に順次送光する中
継局、及び最終段の中継局から所定の光強度を有する送
信パルス光を受光する受信局の間の水中を伝送される光
パルスの伝播時間を反復測定し、各伝播時間の差の有無
から水底基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化
が認められる水底域で水平歪みが変化したか否かを判別
する光学式測距装置を交換設置する方法であって、光源
光送信局と受信局との設置予定位置に予めボアホールを
穿設し、ボアホールに、水底からその頭部が突出するよ
うに貫入埋設した柱の頭部に、設置すべき光学式測距装
置の光源光送信局と、受信局との各耐圧容器の下方に設
けた重錘の底面中央に穿設した孔部を貫入係合させるこ
とにより、光源光送信局と受信局とを固定設置するとと
もに、光源光送信局と受信局との間に中継局を線状に配
設し、光学式測距装置を交換設置する際は、柱の頭部か
ら頭部に貫入した重錘の底面中央の孔部を離脱させて引
き上げることにより、既設の光学式測距装置の光源光送
信局と受信局とを撤去するとともに、中継局を撤去し
て、柱の頭部に、新たに設置すべき光源光送信局と受信
局との各耐圧容器の重錘の底面中央の孔部を貫入係合さ
せることにより、交換前の光学式測距装置の光源光送信
局と受信局との設置位置に、新たに設置すべき上記光源
光送信局と受信局とを固定設置するとともに、光源光送
信局と受信局との間に中継局を線状に配設することによ
り、撤去前の光学式測距装置の配設位置に新たに光学式
測距装置を配設することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の詳細
を、添付した図面に基づいて説明する。図1は海底に配
設した本発明の実施形態の全体構成図、図2(A)は同
(B)の切断線A−Aに沿って切断して矢印P方向から
眺めた中継器の一部断面図、(B)は(A)に示す中継
局の斜視図、図3は海底の送信局、中継局、及び受信局
から観測データを地上局に送信する伝送ケーブルと、片
側給電を行う給電線とを備える外装ケーブルの断面図、
図4は光増幅器の構成図、図5は光源光送信局から送光
されたパルス光が中継局を経由して受信局に受光される
までの間に、各局から送信される光電変換パルスを外装
ケーブルを介して伝送する状況を説明する図、図6
(A)は送信局、中継局、受信局から送光される光パル
ス列M1、M2、・・・Mn を示し、(B)は各局から
光パルスM1、M2、・・・Mn が送信される間に、光
の分岐、伝播による光強度の減衰を補償する目的で、減
衰された光強度を所定の光強度に光増幅した光強度の減
衰・増幅変動波形図、(C)は分岐された光パルスの光
電変換パルス列P0 、P1 、・・・Pn と、各パルス間
の伝播時間幅とを示す図、図7は海底プレート上に存在
する断層に跨がって本発明の光学式測距装置を配設した
設置概観図である。
【0017】図1において、海底1には、パルス光M0
を送光するレーザ光送信局201と、多数の中継局20
2、・・・と、最終段の受信局20nとは、成るべく水
平な海底面を選び、例えば、30mの所定間隔にて、後
述する送光窓5と受光窓6とが対向するように配慮しつ
つ、断層45を横断して一列に縦列されて配設される。
これら各局201、202、・・・20nを内蔵する、
鉄製、方形状で高さが、例えば、1.5m程度で、重量
が、例えば、200〜300kgに及ぶ耐圧容器24、
・・・は、後述する光学系部材を具備するとともに、内
部を真空状態、又は、大気圧に保持されている。そし
て、耐圧容器24の下方には重錘4がそれぞれ取り付け
られ、送信局201、中継局202、・・・、受信局2
0nのそれぞれの重心が、各耐圧容器24・・・の重錘
4に位置するように設定され、これにより、底層流等の
押圧力を受けて転倒しないように安定状態が保持され
る。さらに、これらの重錘4、・・・の底面には、海底
への安定的設置を容易にするために、耐圧容器の自重、
及び水圧により海底地中に刺入するように、先端を尖ら
せた、例えば、高さがcmオーダ、または10cmオー
ダの脚部材3、・・・が少なくとも3本以上植設されて
いる。
【0018】そして、レーザ光送信局201の方形状の
耐圧容器24の、重錘4の底部から1mの高さ位置の
側面には、耐圧プラスチックや、パイレックス・ガラス
材等で構成された送光窓5が設けられている。各中継局
202、・・・には、レーザ光送信局201の送光窓5
からの送光光を受光する受光窓6と、受光した光を光増
幅器により所定の光強度に増幅して送光する送光窓5と
を備えている。さらに、最終段の受信局20nの耐圧容
器24には受光窓6が備えられている。
【0019】次に、代表例として示す中継局の耐圧容器
内の光学系部材や、その他の附属部材について、図2
(A)の中継局の耐圧容器の一部断面図、及び(B)に
示すその斜視図を参照しながら説明する。図2(A)に
おいて、重錘4の頂面に取り付けた耐圧容器24の下部
には外装ケーブル7が貫通しており、外装ケーブル7の
貫通方向と直交する方向の容器24の側壁面であって、
重錘4の底面から、例えば、約1mの高さ位置には、受
光用窓5と送光用窓6とが設けられている。
【0020】上記ケーブル7は、図3に示すように、例
えば、各局からの光信号を伝送する光ファイバーケーブ
ル、及び光電変換パルス等の観測データを伝送する通信
線からなる伝送ケーブル8と、その周囲を囲む片側給電
線9と、これら伝送線8と給電線9とを囲む外装部10
とにより構成されている。なお、外装部10には、必要
に応じて鉄線を巻付けることにより、引っ張り強度を増
大させる。
【0021】そして、容器24の受光窓5と対向する位
置に設けた集光レンズ14の出射側には、前段の局から
の光パルスの伝播により減衰された光強度を所定の光強
度に増幅する光増幅器15が配設されている。この増幅
器15は、図4に示すように、前段の局からパルス状の
受光光L1を受光して光スイッチSWを閉止し、これに
より電源E1からの電流が所定の光強度を発光するラン
プを点灯させ、そのランプ光L2を光増幅器の光導電体
Fに受光させ、光導電体Fの電気抵抗を所定の大きさに
設定する。これにより、電源E2からEL(電場発光
体)に電流が供給され、所定強度の光パルス信号L3を
発光して送光するよう構成されている。なお、図中符号
D1、D2は透明電極であり、その表面に貼着するガラ
スは省略して示してある。また、光増幅器17も、光増
幅器15と同様に構成されていることは勿論である。
【0022】図2(A)を再び参照すると、光増幅器1
5のパルス光直進側には、直進光と分岐光とに分岐する
三角プリズム16が設けられ、その光直進方向には、光
の分岐により減衰された光パルスの光強度を所定の光強
度までに増幅する光増幅器17と、送光窓6に対設され
たる送光用の集光レンズ18とが配設されている。
【0023】そして、三角プリズム16の下方に配設し
たホト・トランジスタ等の光電変換器19により、三角
プリズム16から下方に分岐されたパルス状の分岐光を
電気量に変換し、図5に示すパルスP0 、P1 、・・・
n ・・・となして外装ケーブル7を介して地上局に伝
送する。或いは、三角プリズム16から下方に分岐され
たパルス状の分岐光を光電変換することなく、そのまま
(或いは、光増幅後)地上局に伝送する方式も考えられ
る。さらに、容器内には、地震計21と、光源光送信
局、中継局、受信局の傾斜状態を検知する傾斜計22と
が設けられている。
【0024】さらに、図2(B)も参照すると、海底に
沈降するプランクトン等の死骸により、受光窓5や送光
窓6が汚染されないようにするために、容器24の、受
光窓5と送光窓6とを備える側壁側の水平な頂面11の
突出縁から、受光窓5、送光窓6との上端部分にかけ
て、庇部分12、12が設けられている。なお、電源装
置20は、光増幅器15、17や、地震計21、傾斜計
22、及びホト・トランジスタ19等に給電するための
ものである。
【0025】さらに、容器24が傾斜して着床され、各
局の送光窓と受光窓とが正確に対向しない場合に、パル
ス光の送受を支障なく行えるようにするために、集光レ
ンズ14、18には、容器24の垂直方向の軸回りにレ
ンズ14、18を微回動させるための回動機構と、送受
光方向と平行する水平面に対する傾斜角、つまり、伏角
を微調整する回動機構を設け、レンズ14、18の位置
を微調整し、確実な送、受光を可能にするよう構成され
ていることは勿論である。
【0026】なお、送信局201、受信局20nの耐圧
容器24が備える部材については説明してないが、送信
局201、受信局20nは、上述した受光窓6、送光窓
5を備える耐圧容器24を具備する中継局202、・・
・を用い、図5に示すように、送信局201については
レーザ光源30を備えるとともに、受光用光学部材を設
置せずに使用し、また、受信局20nについてはさらに
次段の中継局に送光する光学部材を設置せずに使用すれ
ば十分である。
【0027】このように構成された光源光送信局、中継
局、最終受信局の海底設置例を示す図7を参照すると、
例えば、太平洋プレート43が北米プレート47の下に
沈み込んでいる海溝軸44が示され、北米プレート47
の断層45に跨がって、なるべく水平な部分を有する海
底面を選んで、線状に1列に並べられた1組の光学的測
距装置列50を配設したり、又は、太平洋プレート43
の断層45に跨がって、2組の光学的測距離装置列5
0、51を直交させて十字状に配設される。さらには、
海溝軸44を跨いだ線状測線を1列50、又は互いに直
交(或いは、斜交)する2列50、51に並べてもよ
い。
【0028】次に、各局間の光信号の伝播時間ΔTの和
S を算出するデータ処理装置について、図8(A)に
示す機能ブロック図と、(B)に示すその制御を実行す
るフローチャートとを参照しながら説明する。図8
(A)は、入出力装置としてCRTや、プリンタ、図示
しないキーボード等を有するとともに、メモリを備え、
以下に記載するデータ処理の制御プログラムを実行する
通常のマイクロコンピュータ、又はパソコンの機能ブロ
ック図である。これを機能的に説明すると、1回の測定
を終了する都度、海底の各耐圧容器から次々に伝送され
て来る各局からの光電変換パルス、又は分岐光のままの
パルスP0 、P1 、P2 、・・・Pn を順次取り込む検
出部を備え、次いで、対向設置された局同士の1組のパ
ルス、即ち、パルスP0 1 と、P1 2 と、P2 3
と、・・・・P(n-1) n との間における各伝送時間、
即ち、パルスP0 1 との伝送時間幅ΔT01、パルスP
1 2との伝送時間幅ΔT12、P2 3 との伝送時間Δ
13、・・・、パルスP(n-1)n 間の伝送時間幅ΔT
(n-1)nを計数するカウンタ部を備え、各伝送時間幅をメ
モリに記憶させる。そして、このようにして一連の測定
を終了する都度、上記伝送時間幅の総和、即ちΔT01
ΔT12+・・・+ΔT(n-1)n=TS を算出する加算部を
備え、伝播時間幅の総和TS をメモリに記憶させる。
【0029】このようにして測定を終了する都度、これ
迄に測定した伝播時間幅の総和TS同士を比較しその差
を比較部により求め、差に相違がなければ、海底に水平
歪み変化が発生していないと判別し、差があれば水平歪
みが変化していると判別する。このようにして、判別信
号を測定データとともに、プリンタに送出する。
【0030】このように構成され、断層45に跨がって
観測列50を配設した光学式測距装置の作用を以下に説
明する。いま、図5に示す光送信局201のレーザ光源
30から発生され、三角プリズム16により分岐されて
減衰された分を、光増幅器17により所定の光強度に増
幅した光パルスM0 は(図6(A))送光窓5を介し、
例えば、約30m離隔された次段の中継器202の受光
窓6に向けて送光される一方、三角プリズム16にて下
方に分岐され、ホト・トランジスタ19にて光電変換さ
れたパルス、又は分岐光のままのパルスP0 を伝送ケー
ブル301を介して図示しない地上局に伝送する。
【0031】また、次段の中継器202の受光窓6を介
して受光し、例えば、約30mの光伝播により減衰され
るとともに、三角プリズム16により光分岐されて減衰
した光強度を、光増幅器15と、光増幅器17とにより
所定の光強度に増幅し、送光窓5を介して次段の図示し
ない中継器に向けて光パルスM1(図6(A)参照)を
送光する。その際、三角プリズム16により下方に分岐
され、ホト・トランジスタ19にて光電変換されたパル
ス、又は分岐光のままのパルスP1 は、送光パルスP0
の発生時点から伝播時間ΔT01経過後に伝送ケーブル3
02を介し、地上局に伝送される。或いは、三角プリズ
ム16から下方に分岐されたパルス状の分岐光を光電変
換することなく、そのまま(或いは、光増幅後)地上局
に伝送する方式も考えられる。
【0032】このようにして中継局202乃至最終段の
中継局20(n−1)から、光パルスM2 3 、・・・
(n-1) が送信され、そして、光電変換パルス、又は分
岐光パルスP2 、P3 、・・・P(n-1) が、次々に伝播
時間ΔT12 、ΔT23、・・・・、ΔT(n-2)(n-1)経過
毎に、伝送ケーブルを介して地上局に伝送される。そし
て、受信局20nの受光窓6を介して距離減衰した受光
光を、光増幅器15により所定の光強度に光増幅した光
信号Mn は、三角プリズム16により下方に分岐され、
ホト・トランジスタ19にて光電変換されたパルス、又
は分岐光パルスPn を伝播時間ΔT(n-1)n経過後に伝送
ケーブル30nを介して送信される。或いは、三角プリ
ズム16から下方に分岐されたパルス状の分岐光を光電
変換することなく、そのまま(或いは、光増幅した後)
地上局に伝送する方式も考えられる。
【0033】次に、図6(B)を参照しながら、光の分
岐、伝播による減衰した光強度を所定の光強度まで光増
幅する光強度・減衰波形図を説明する。送信局201の
レーザ光源30から発生され、三角プリズム16の光分
岐による減衰を光増幅器17により所定の光強度に光増
幅した光パルスM0 を次段の中継局202に送光する。
このパルスM0 を送光された次段の中継局202では、
分岐及び伝播による減衰を光増幅器15、17により所
定の光強度まで増幅した光パルスM1 を次段の中継局2
03に送光する。次段の中継局203では、伝播、分岐
による減衰を、図示しない光増幅器15、17により所
定の光強度まで増幅し、次段の中継局に光パルスM2
しで伝送する。このようにして、所定の光強度を有する
よう光増幅された光パルスM2 、M3 、・・・Mn が発
生される。
【0034】なお、図6(A)乃至(C)を参照する
と、光パルスM0 、M1 、・・・の発生時点と、光増幅
する時点と、光電変換パルス、又は分岐光パルスP0
1 、・・・の発生時点とは、説明の簡単化のため同一
時点表示してあるが、厳密には若干相違する。しかし、
その相違は敷設前の工場内検査等で計測でき、かつ、別
途補正可能な量であるから、その相違は問題にならな
い。測定の正確性を保持するには、各容器を所定距離を
離隔して配設することと、容器内において光電変換パル
スP0 、P1 、・・・Pn を発生する光電変換器の設置
位置を全て同一位置に保持することが必要である。
【0035】さて、地上局のデータ処理装置では、図6
(B)に示すように、例えば、約30m毎に離隔された
送信局201、中継局202、・・・、受信局20nか
ら次々に伝送されて来る光電変換パルス、又は分岐光パ
ルスP0 、P1 、P2 、・・・Pn を取り込み(ステッ
プS1))、パルスP0 1 間の伝播時間ΔT01、パル
スP1 2 間の伝播時間ΔT12、・・・・、P(n-1)
n 間の伝播時間ΔT(n-1)nをカウンタにより計数して求
める(ステップS2)。このようにして送信局201か
ら各中継局202を経由し、受信局に至る伝播時間を測
定をする間に、上記伝播時間幅の総和、即ち、ΔT01
ΔT12+・・・+ΔT(n-1)n=TS を算出し(ステップ
S3)、メモリに記憶させる。このようにして1回目の
測定を終了する都度、これ迄にメモリに記憶させていた
伝播時間幅の総和TS と比較し(ステップS4)、各総
和TS の間に差異がなければ、水平歪みが変化せず(ス
テップS5)、差異があれば水平歪みが変化したと判断
できる(ステップS6)。このようにして求めた判別信
号を、測定データとともにプリンタに送出する。そし
て、ステップS1に飛んで、次回の測定を開始する。
【0036】図9は本発明の測距装置を断層を跨いで配
列した設置例を示すもので、(A)は断層45を跨い
で、図1に示した測線50、51の2本を、直交させて
それぞれ個別に配列する。このように構成されているた
め、断層55に関する2方向の観測データを外装ケーブ
ル7を介して地上局に伝送することが出来る。ただし、
この配列方式によれば、伝送ケーブル7を二分してそれ
ぞれ測線50、51に接続するように構成したので、ケ
ーブル設置費用が増大するという短所がある。
【0037】図9(B)は、断層45を跨いで光学式測
距装置の測線50、51の2組を直交させて海底に一度
に配設する実施例を示す。その際、端子60から、点線
で示す伝送ケーブルは、測線51の手前半分の所を通過
し、測線50と交叉する交点を左折して測線50の奥に
至り、そこで折り返して次に測線51を横切り、折り返
して再び測線51の手前半分の所を左折して、端子61
に戻る。さらに、端子62からは、実線で示す第3の伝
送ケーブルは測線51を通過し、その奥にて折り返して
第4の端子63に戻ってくる。このように、測線50、
51の伝送ケーブルの4個の端子60乃至63は、外装
ケーブル7に纏められた構成であるため、図9(A)の
ように、外装ケーブル7から分岐された2本の伝送ケー
ブルを引回し、それぞれ測線50、51に接続する、と
いうようには構成されていないため、測線50、51で
収集した観測データを一本化して地上局へ伝送できるた
め、ケーブル設置費用を軽減することが出来るという長
所がある。ただし、図9(B)に示す配列方式によれ
ば、一度の布設で2方向のデータが得られるため、経済
的であるが、布設するのが難しいという問題がある。
【0038】なお、ケーシング内に傾斜計47を設けて
あるため、本発明の光学式測距装置を傾斜して布設した
際には、傾斜計の傾斜信号は地上局に伝送され、これを
識別したオペレータは各中継局に設けた図示しないケー
ブルを、例えば、ケーブル布設用作業船を用いて牽引す
ることで、各中継局の傾斜を補正して設置することが可
能となる。
【0039】また、本発明の光学的測距装置は、海底に
設置する例について述べたが、湖底は勿論のこと、地中
に水平方向、あるいは有傾斜方向に掘ったトンネル内の
断層を跨いで配設することも可能である。
【0040】さらに、本発明は、各局に伝送される光信
号の伝送波長を2種類の周波数を各別に測定し、各々の
結果を総合することで正確な測定値を求めることが可能
である。
【0041】最後に、上記した光学式測距装置の寿命が
尽き、新品の装置との交換作業時の欠測期間が存在して
も、交換前の光学式測距装置により測定した蓄積データ
と、交換後の光学式測距装置により測定したデータとを
同一図面上に時系列的にプロットし、地震予測に必要な
距離変化の有無の評価を可能にする本発明の装置の交換
設置方法について、図10、図11に基づいて説明す
る。
【0042】本発明の装置はレーザ光源を用いるととも
に、光学系や、増幅系の装置を用いる関係上、装置とし
ての寿命は、長期間に及ぶ地震観測期間に比し、例え
ば、10年以下という比較的短い期間である。このた
め、例えば、10年以下の期間毎に装置を新品のものと
交換する必要がある。装置を交換する場合には、交換前
の装置の設置位置以外の位置に設置した場合には、交換
前の装置により測定したデータを継続的に使用し得ない
という問題がある。
【0043】かかる問題を解消するための交換設置方法
を、以下に説明する。図10において、水底1に設置す
るレーザ光源送信局201と受信局20nとの設置位置
に、予め、例えば、100m乃至1000mの深さ迄掘
削した2本のボアホール80、80内に、コンクリート
等により製造した2本の柱81、81が、それらの頭部
82、82を水底1から突出するようにして貫入埋設さ
れる。そして、頭部82、82に、光源送信局201と
受信局20nとの耐圧容器24、24の下方に設けた重
錘4、4の底面中央部に穿設した孔部401、401を
嵌入させて固定設置した上、送信局201と受信局20
nとの間にその他の中継局20mを線状に配設し、測定
アレーを形成する。なお、図1に示すように、送信局2
01、中継局20m、及び受信局20n間に接続される
とともに、陸上局に接続された外装ケーブル7は、省略
して示してある。
【0044】ところで、既設の装置を新たな装置に設置
換えするには、先ず、水底1から突出しているコンクリ
ート柱等81、81の頭部82、82から、レーザ光源
送信局201、受信局20nの孔部401、401を離
脱させながら、レーザ光源送信局201、多数の中継局
20m、受信局20nを水上に引き上げることで、交換
前の装置の水上への回収作業が終了する。
【0045】次いで、新品のレーザ光源送信局201、
受信局20nの底面に設けた孔部401、401を、水
底1から突出しているコンクリート柱の頭部82、82
に嵌入させる。そして、送信局と受信局との間にその他
の中継局20mを線状に配設することにより、交換前の
装置の設置位置に新品の装置が設置されることとなる。
このため、交換前の装置の設置位置に設置された新品の
装置による測定アレーにより、測定データの採取を再開
する。
【0046】このため、交換前の光学式測距装置を新品
の光学式測距装置に交換する作業時の欠測時間t1 、t
2 があっても、交換前の同一位置に位置するレーザ光源
発信局201、中間中継局20m、受信局20nとを線
状に配設することが出来るため、縦軸方向に測定区間の
変動距離を横軸に時間軸をとるグラフにより、交換前の
蓄積データを交換後の測定データにつなげ、測定区間の
変動傾向を実線で示す図11において、交換前の光学式
測距装置により測定したデータを、例えば、地震発生前
後の地殻歪変動研究用データや大地震発生メカニズムの
研究用データとしてそのまま利用可能となる。
【0047】なお、図10では送信局と、受信局との設
置予定位置にボアホールを予め掘削する例について説明
してあるが、中間位置に位置する中継局20mの設置予
定位置にのみボアホールを穿設し、このホール内に貫入
埋設したコンクリート柱の頭部に上記した孔部を嵌入、
離脱させて交換設置するように構成することも可能であ
る。ただし、この交換設置方法では、その線状配列方向
を交換前の装置の設置方向とは、例えば、90°程度変
更されて設置される場合には、蓄積データはそのまま使
用し得ないこととなる。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように請求項1記載の発明に
よれば、例えば、活断層を有する水底基盤(又は水底地
殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる水底域におい
て、送信パルス光を送光する光源光送信局と、その送信
パルス光を受光し次段に順次送光する中継局と、最終段
の中継局から送信パルス光を受光する受信局とを、所定
間隔を置いて一列に縦列配設すると共に、上記光源光送
信局、及び各中継局から送光される送信パルス光と、上
記受信局にて上記最終段の中継局から送信される送信パ
ルス受光時に発生される受信パルス光とを電気パルスに
変換し、或いは電気パルスに変換せずにパルス光のまま
で地上局に伝送するよう構成し、上記光源光送信局、及
び各中継局から順次送信される送信パルスと、上記受信
局からの受信パルスとよりなるパルス列を取り込み、該
水底において対向設置された局同士から発生されるパル
スを1組となし、該1組毎のパルス信号の伝播時間ΔT
を求め、この時間ΔTを加算し、上記光源光送信局から
中継局を経由して受信局に至る総伝播時間幅TS を求
め、該総伝播時間幅TS の値と、測定する都度求めた上
記総伝播時間幅TS の値同士とを対比し、その差異の有
無から水底における水平歪みの発生の有無を識別するデ
ータ処理装置を備えているため、水中における光信号の
伝播時間の測定誤差は、超音波送波器と受波器とを用い
た測距方式よりも、使用するハードウエヤに起因するパ
ルス光の立ち上がり時刻の計測精度が良いと考えられる
こと、また水温の変動や、塩分濃度の変動等による影響
が小さいと考えられる等の理由により、より正確に水平
歪みの変化の有無の検出が可能となる。
【0049】さらに、送信局、中継局、及び受信局で
は、光パルスの分岐、伝播による減衰を所定の光強度ま
で光増幅するよう構成されているため、所定の距離を離
隔された各局間に介在する水の変動があっても、光の減
衰による次段の局へのパルス光の伝達不能となることな
く、所定の光強度を持るパルス光を確実に伝達すること
が可能である。
【0050】また、請求項2記載の発明によれば、各局
を収納する耐圧容器の下端に重錘を設けるとともに、こ
の耐圧容器の重心の位置を重錘に設定してあるため、水
流の影響により容器が転倒するという事故を未然に防止
することが出来る。
【0051】さらに、請求項3記載の発明によれば、耐
圧容器の頂面の、耐圧容器の側壁面に設けた受光窓、及
び送光窓の設置側の突出縁から、上記耐圧容器の側壁面
に設けた受光窓、及び送光窓の上端部に至る庇部を設け
る構成することにより、水底に設置した耐圧容器の受光
窓と、送光窓とに沈降してくる沈降物により汚染される
のを防止し、光の送受に影響を与えないようにすること
が可能である。
【0052】また、請求項4記載の発明によれば、上記
した耐圧容器に取り付けた重錘の底面に、水底に刺入す
るよう先端を尖らせた脚部を設け、該耐圧容器を水底に
設置する際に、水底に刺入し、容器の着床を安定化する
ことが可能である。
【0053】請求項5の発明によれば、水底水底基盤
(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる
水底域の断層を横断して、光源光送信局と、中継局と、
受信局とを縦列接続してなる第1の測定列を配設すると
ともに、水底の断層にわたり、かつ、第1の測定列と直
交して、光源光送信局と、中継局と、受信局とを縦列接
続してなる第2の測定列を配設するよう構成してあるた
め、断層から2方向の観測データを得ることが可能とな
る。
【0054】請求項6記載の発明によれば、光源光送信
局と受信局との設置位置に予めボアホールを穿設し、こ
のボアホールに、水底からその頭部が突出するように貫
入埋設した柱の頭部に、新たに設置する光学式測距装置
の上記光源光送信局と受信局との各耐圧容器の下方に設
けた重錘の底面中央に穿設した孔部を貫入配設すること
により、撤去された光学式測距装置の光源光送信局と受
信局との設置位置に、新たな光源光送信局と、受信局と
を固定設置するよう構成してあるので、交換前の装置の
設置位置に新たに設置すべき装置が設置され、このた
め、交換前の装置の設置位置に確実に設置された新たな
装置の測定アレーにより、測定データの採取が再開され
る。したがって、作業時の欠測時間t1 、t2 があって
も、交換前の装置による蓄積データを交換後の新たな装
置により採取された測定データにつなげ、測定区間の地
盤の歪み変動傾向を求め、大地震発生に伴う地殻歪研究
用データとして、補正を加えることなくそのまま利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 海底に配設した本発明の実施形態の全体構成
図である。
【図2】 (A)は、図2(B)の切断線A−Aに沿っ
て切断した一部断面を矢印P方向から眺めた一部断面
図、(B)は(A)に示す中継局の斜視図である。
【図3】 海底に設置した局で観測したデータを地上局
に送信する伝送ケーブルと、片側給電を行う給電線とを
備える外装ケーブルの断面図である。
【図4】 光増幅器の構成図である。
【図5】 光源光送信局から送光された光信号が、中継
局を伝送されながら所定の光強度まで光増幅され、最終
段の中継局に送光されるまでの間に、光パルスを電気パ
ルスに変換し、外装ケーブルを介して伝送するまでの状
況説明図である。
【図6】 (A)は送信局、中継局、受信局から送光さ
れる光パルスM0 、M1 、M2 ・・・列を示す図、
(B)は各局から光パルスM0 、M1 、M2 ・・・が送
信される間に、光の分岐、伝播による減衰を補償するた
め、所定の光強度迄光増幅した光強度の減衰・光増幅変
動波形図、(C)は分岐された光パルスの光電変換パル
ス列、或いは光電変換しない光パルス列P0 、P1 、P
2 ・・・と、各パルス間の伝播時間幅とを示す図であ
る。
【図7】 海底プレート上に存在する断層に跨がって配
設した本発明の光学式測距装置の概観図である。
【図8】 (A)は各局間の光信号の伝播時間の和を算
出するデータ処理装置の機能ブロック図、(B)はその
制御を実行するフローチャートである。
【図9】 (A)は断層55を跨いで、図1に示した本
発明の測線50、51の2本を個別に直交させて配列し
た概念図、(B)は断層55を跨いで測線50、51の
2組を同時的に直交配列させた概念図である。
【図10】 交換前の光学式測距装置の設置位置に新た
な光学式測距装置を設置する方法を実施するための、一
部断面にて示す全体構成図である。
【図11】 装置交換時の欠測期間があっても、交換前
の光学式測距装置の蓄積データを交換後の装置により測
定したデータの時系列的評価に適用可能であることを示
すもので、縦軸に測定区間の距離値を、横軸に測定区間
における測定時間をとり、測定区間の距離変動傾向を示
す図である。
【符号の説明】
1・・・海底、201・・・レーザ光送光局、202・
・・中継局、20n・・・最終局、4・・・重錘、5・
・・送光窓、6・・・受光窓、7・・・外装ケーブル、
12・・・容器24に設けた庇部、15、17・・・光
増幅器、14、18・・・集光用レンズ、16・・・三
角プリズム、19・・・ホト・トランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01V 8/20 G01V 9/04 P Q

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活断層を有する水底基盤(又は水底地
    殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる水底域におい
    て、線状に配列した送、受信局間の水中を伝送されるパ
    ルスの伝播時間を反復測定し、各伝播時間の差の有無か
    ら水底基盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が
    認められる水底域で水平歪みが変化したか否かを判別す
    る形式の測距装置において、 水底の断層を介在させて、所定の光強度を有する送信パ
    ルス光を送光する光源光送信局と、該光源光送信局から
    の送信パルス光を受光し、所定の光強度を有する送信パ
    ルス光となして次段の中継局に順次送光する中継局と、
    最終段の中継局から所定の光強度を有する送信パルス光
    を受光する受信局とを、所定間隔を置いて一列に縦列配
    設すると共に、上記光源光送信局、及び各中継局からそ
    れぞれ送光される送信パルス光と、上記受信局にて上記
    最終段の中継局から送信される送信パルス受光時に発生
    される受信パルス光とを電気パルスに変換し、外装ケー
    ブルを介して地上局に伝送するよう構成すると共に、 上記光源光送信局、及び各中継局から順次送信される送
    信パルスと、上記受信局の受信パルスとよりなる光電変
    換パルス列を取り込み、該水底において対向設置された
    局同士から発生されるパルスを1組となし、該1組毎の
    パルス信号間の時間幅ΔTを求め、 該時間幅ΔTを加算し、上記光源光送信局から中継局を
    経由して受信局に至る総伝播時間幅TS を求め、該総伝
    播時間幅TS の値と測定する都度求めた上記総伝播時間
    幅TS の値同士とを対比し、その差異の有無から水底基
    盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められ
    る水底域での水平歪みの変化の有無を識別するデータ処
    理装置を備えることを特徴とする光学式測距装置。
  2. 【請求項2】 上記光源光送信局を備える耐圧容器に
    は、レーザ光を発光する光源装置と、該光源装置からの
    送光光を3角プリズムと、該プリズムを介して直進する
    パルス光を所定の光強度に光増幅する第1の光増幅器
    と、該光増幅器からのパルス光を水中に送光する送光窓
    と、上記3角プリズムから分岐された光パルスを光電変
    換器により電気パルスに変換する光電変換器とが設けら
    れ、 上記中継局を備える耐圧容器には、送光パルスを受光す
    る受光窓と、光信号の伝播による光強度の減衰を所定の
    光強度に増幅する第1の光増幅器と、該光増幅器からの
    光信号を3角プリズムを介して直進送光される光を、所
    定の光強度に増幅する第2の光増幅器と、該第2の光増
    幅器からの送光光を送出する送光窓と、上記3角プリズ
    ムから分岐された光パルスを電気信号に変換する光電変
    換器とが設けられ、 上記受信局を備える耐圧容器には、送光光を受光する受
    光窓と、光信号の伝播による光強度の減衰を所定の光強
    度に増幅する第1の光増幅器と、該第1の光増幅器から
    の光信号を分岐する3角プリズムと、該3角プリズムか
    ら分岐された光信号を電気信号に変換する光電変換器と
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学
    式測距装置。
  3. 【請求項3】 上記光源光送信局、各中継局、及び最終
    段の受信局の各耐圧容器の下端に重錘を設け、該容器の
    重心が上記重錘に位置するよう設定し、さらに、上記耐
    圧容器の下端であって、該耐圧容器の相対向する側壁面
    に設けた送光窓と受光窓とに沿う方向に光ファイバーケ
    ーブルと給電線とを備える外装ケーブルが貫通し、 そして、上記耐圧容器の頂面の突出縁から、上記側壁に
    設置された送光窓と受光窓との上端部に向けて傾斜下降
    する庇部を設けるよう構成することにより、 水中に沈降する沈降物による上記送光窓及び受光窓の汚
    染を防止することを特徴とする請求項2記載の光学式測
    距装置。
  4. 【請求項4】 上記耐圧容器の下端に設けた重錘の底面
    に、水底に刺入するよう先端部を尖らせて形成してなる
    脚部を備えることを特徴とする請求項3記載の光学式測
    距装置。
  5. 【請求項5】 上記水底基盤(又は水底地殻)、又は顕
    著な地殻歪変化が認められる水底域の活断層を横断し
    て、上記光源光送信局と、中継局と、受信局とを縦列接
    続してなる第1の測定列を配設するとともに、該水底基
    盤(又は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められ
    る水底域での活断層を横断し、かつ、第1の測定列と直
    交して、上記光源光送信局と、中継局と、受信局とを縦
    列接続してなる第2の測定列を配設するよう構成するこ
    とにより、 上記断層から2方向の観測データを得ることを特徴とす
    る請求項1記載の光学式測距装置。
  6. 【請求項6】 活断層を有する水底基盤(又は水底地
    殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる水底域におい
    て、線状に配列した、所定の光強度を有する送信パルス
    光を送光する光源光送信局、該光源光送信局からの送信
    パルス光を受光し所定の光強度を有する送信パルス光と
    なして次段の中継局に順次送光する中継局、及び最終段
    の中継局から所定の光強度を有する送信パルス光を受光
    する受信局の間の水中を伝送される光パルスの伝播時間
    を反復測定し、各伝播時間の差の有無から水底基盤(又
    は水底地殻)、又は顕著な地殻歪変化が認められる水底
    域で水平歪みが変化したか否かを判別する光学式測距装
    置を交換設置する方法であって、 上記光源光送信局と受信局との設置予定位置に予めボア
    ホールを穿設し、 該ボアホールに、水底からその頭部が突出するように貫
    入埋設した柱の頭部に、設置すべき光学式測距装置の上
    記光源光送信局と、受信局との各耐圧容器の下方に設け
    た重錘の底面中央に穿設した孔部を貫入係合させること
    により、上記光源光送信局と受信局とを固定設置すると
    ともに、該光源光送信局と受信局との間に中継局を線状
    に配設し、 上記光学式測距装置を交換設置する際は、 上記柱の頭部から該頭部に貫入した重錘の底面中央の孔
    部を離脱させて引き上げることにより、既設の光学式測
    距装置の光源光送信局と受信局とを撤去するとともに、
    中継局を撤去して、 上記柱の頭部に、新たに設置すべき光源光送信局と受信
    局との各耐圧容器の重錘の底面中央の孔部を貫入係合さ
    せることにより、 交換前の光学式測距装置の光源光送信局と受信局との設
    置位置に、新たに設置すべき上記光源光送信局と受信局
    とを固定設置するとともに、上記光源光送信局と受信局
    との間に中継局を線状に配設することにより、撤去前の
    光学式測距装置の配設位置に新たに光学式測距装置を配
    設することを特徴とする光学式測距装置の交換設置方
    法。
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