JPH11245897A - 太陽電池パドル - Google Patents

太陽電池パドル

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JPH11245897A
JPH11245897A JP10071510A JP7151098A JPH11245897A JP H11245897 A JPH11245897 A JP H11245897A JP 10071510 A JP10071510 A JP 10071510A JP 7151098 A JP7151098 A JP 7151098A JP H11245897 A JPH11245897 A JP H11245897A
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solar cell
solar
reflector
cell panel
paddle
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JP10071510A
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Minoru Kondo
稔 近藤
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NEC Engineering Ltd
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NEC Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工衛星用太陽電池パドルの発電量、発電効
率を低コストで実現し、かつ小型化を図る。 【解決手段】 太陽電池セル4を配置した太陽電池パネ
ル2を有する太陽電池パドル1において、太陽電池パネ
ル2の周囲に折り畳み及び展開可能な反射板6を設け
た。反射板6は、太陽電池パネル2を折畳み展開機構5
で複数枚屏風状に折畳及び展開可能に接続した太陽電池
パネル2の列の両側の辺に設けられる。反射板駆動機構
7は、反射板6が取り付けられる辺を軸として反射板6
を回転可能に保持し、かつ太陽電池パネル2に対して所
定角度θに保持する。ストレスリリーフ機構8は、反射
板6を太陽電池パネル2の裏側(または表側)に折畳ん
だり(ストレス)展開したり(リリーフ)する。角度θ
は、反射板6に入射した光がすべて太陽電池パネル2に
反射されるように選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池パドルに
関し、特に、人工衛星等に使用される太陽電池パドルに
関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、従来の人工衛星の外観図を示
す。通常、人工衛星の電力源としては、太陽電池が使用
され、人工衛星本体10の両側に、2つの太陽電池パド
ル11が対称に支持体12により支持される。この太陽
電池パドル11は、太陽電池パネルを複数枚屏風状に折
り畳み及び展開可能に接続して形成される。
【0003】図6は、図5の太陽電池パドルの詳細を示
す平面図である。太陽電池パネル2には、複数個のスト
リング3が配列され、各ストリング3には、複数個の太
陽電池セル4が配列される。ストリング3は、太陽電池
セル4を所定の電圧を獲得するように直列接続し、さら
に、所定の電流容量を得るように、直列接続した太陽電
池セル群を並列接続したもので構成される。
【0004】尚、図6では、少数個のストリング3、太
陽電池セル4しか示していないが、実際には、太陽電池
パネル2に多数個のストリング3、太陽電池セル4が設
けられている。例えば、太陽電池セル4を30個直列接
続した太陽電池セル群を5段を並列接続したものを1ス
トリングとし、1パネルに16ストリング設け、1パネ
ルに2400個の太陽電池セルを取り付けるというよう
に、多数個の太陽電池セル4が設けられる。
【0005】図7は、図1の人工衛星の太陽電池パドル
の展開を説明するための正面図であり、図8は、図1の
太陽電池パドルの展開を説明するためのフローチャート
である。
【0006】人工衛星を地球から発射するときには、太
陽電池パドル11は、屏風を折り畳んだように折り畳ま
れている。そして、ステップS11において、人工衛星
は太陽を捕捉するように制御される。
【0007】次に、ステップS12において、太陽電池
パドル11を展開する。図7(a)は、太陽電池パドル
展開途中の状態を示し、図7(b)には、太陽電池パド
ル11が完全に展開した状態が示される。
【0008】次に、ステップS13において、人工衛星
は、周回軌道に乗り、地球を捕捉するように制御され
る。人工衛星には、気象衛星や通信衛星のように静止衛
星となるものと、観測衛星や探査衛星のように地球を万
遍なく掃引するものとがある。
【0009】次に、ステップS14において、人工衛星
は姿勢制御され、運用開始可能となる。
【0010】図9は、静止軌道に置かれた人工衛星の発
生電力の時間的な変化を示す図である。
【0011】発生電力の時間変化は、人工衛星が地球と
共に太陽の周りを周回していることと、太陽電池が太陽
から発射される放射線を浴びることによって劣化すると
いう2つの要因によって起こる。前者の要因による変化
は周期的であり、後者の要因による変化は単調減少であ
る。
【0012】周知のように、地球の自転軸は公転軌道の
面に対して23.4°傾いているから、太陽は1年の間
に地球の北回帰線と南回帰線との間を往復する。そのた
め、春夏秋冬の季節変化を生じるが、これは地球の緯度
に対する太陽光の入射角度が変化するためである。
【0013】北半球においては、太陽が赤道上にあると
きが春分及び秋分、北回帰線に来たときが夏至で太陽が
最も高い位置にあり、南回帰線に来たときが冬至で太陽
が最も低い位置にある、人工衛星が赤道上を周回してい
るときは春分及び秋分のときに太陽光の入射角が最大と
なり、夏至と冬至のときに太陽光の入射角が最小とな
る。
【0014】人工衛星が赤道より少し北側を周回すると
春分、秋分、夏至、冬至の順で低くなる。図9の発生電
力の周期的変化はこれを示している。発生電力が周期的
に変化しながら徐々に低下するのは、太陽からの放射線
による太陽電池セルの劣化に起因する。
【0015】太陽電池パドルの設計は、設計寿命の最終
年の冬至または夏至において必要電力量が得られるよう
に、また予想外のトラブルが起こっても必要電力量が供
給できるように行なわれるので、初期に相当に大きいマ
ージンを有している。そして、大きいマージンを持たせ
ようとすると必然的に太陽電池セルが多数必要となり、
太陽電池パドルが大きくなり、コストが高くなるという
問題を生じる。
【0016】太陽電池セルは、技術の進歩と大量生産に
より相当価格が安くなったが、まだまだ高価であり、発
電コストは水力発電や火力発電に比べて高値である。そ
のため、太陽電池の発電効率を上げる工夫が多くなされ
ている。
【0017】図10は、従来の太陽光発電システムの第
1の例を示す平面図である。これは特開昭60−178
671号公報に開示されたもので、支柱53で太陽電池
パネル51を垂直に支える。これは、太陽電池パネルの
表面に塵やごみが体積して太陽電池セルの光電変換が妨
げられるのを防ぐためである。また、太陽電池パネル5
1の前部に反射板55を支柱56を用いて設ける。反射
板55の大きさ及び角度は、反射板55に入射した太陽
光54が太陽電池パネル51に向かって有効に反射され
るように選ばれる。
【0018】この例では、雪57が積もったとしても、
雪の表面は反射板55の表面に対して略々平行であるか
ら、反射板の働きが大きく損なわれることはない。雪の
ように、反射率の高い物質の場合はさほど影響はない
が、煤その他の反射率の低い物質の塵が積もった場合に
は光電変換効率の低下は免れない。また、太陽電池パネ
ル51と反射板55とは別々の支柱53、56で地上に
設置され、固定されるため、太陽の運行に追随できず、
光電変換効率が低くなるという問題がある。
【0019】図11は、従来の太陽光発電システムの第
2の例を示す平面図である。これは特開平6−2652
18号公報に開示されたもので、受光器(太陽電池)1
01の周囲に4枚の矩形反射板102乃至105と4枚
の3角形反射板106乃至109を配置し、反射板に入
射した太陽光を受光器101へ反射して受光器の発電効
率を上げようとするものである。
【0020】この発電システムは、安価な反射板を使用
して受光面積を大きくして、高価な太陽電池の面積を大
きくすることなく受光量を大きくし、太陽電池の発電効
率を上げ、コストを低減した点において優れている。ま
た、太陽電池と反射板とが一体化されていて地上に固定
されていないため、太陽追跡装置に取り付けると、太陽
電池と反射板の向きを太陽の運行に合わせることができ
るので光電変換効率を高く維持できるという利点があ
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1及び
第2の従来例は、共に反射板を利用するものであるが、
第1の従来例では前述の問題がある他に、地上固定型で
あるため、人工衛星に搭載できないという問題がある。
【0022】第2の従来例の太陽光発電システムにおい
ては、反射板を折り畳むことができないため、屏風のよ
うに折り畳んだり展開する太陽電池に取り付けることが
難しく、人工衛星に搭載できないという問題がある。
【0023】本発明は、屏風のように折り畳んだり展開
する太陽電池パネルに、折り畳み展開可能に取り付ける
ことができる反射板を設けることによって、発電効率の
向上と太陽電池パネルの小型化が図れ、人工衛星に最適
の太陽電池パドルを提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
【0025】請求項1記載の発明は、太陽電池セルを配
置した太陽電池パネルを有する太陽電池パドルにおい
て、該太陽電池パネルの周囲に折り畳み及び展開可能な
反射板を設けたことを特徴とする。
【0026】請求項2記載の発明は、前記太陽電池パド
ルは、屏風状に折り畳み及び展開可能に接続された複数
枚の太陽電池パネルを有し、該太陽電池パドルの屏風状
接続部分以外の辺に前記反射板を設けたことを特徴とす
る。
【0027】請求項3記載の発明は、前記太陽電池パネ
ルは略々矩形状に形成され、前記反射板を前記太陽電池
パネルの各辺を軸として回転可能に保持し、かつ前記太
陽電池パネルに対して前記反射板を所定角度に保持する
反射板駆動機構が設けられていることを特徴とする。
【0028】請求項4記載の発明は、前記反射板を前記
太陽電池パネルの裏側または表側に折り畳み、または前
記太陽電池パネルと同一面となるように展開するストレ
スリリーフ機構が設けられていることを特徴とする。
【0029】請求項5記載の発明は、前記反射板の表面
が赤外線を吸収し、可視光を反射する材質で形成されて
いることを特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明は、前記反射板の表面
が白色皮膜で被覆されていることを特徴とする。
【0031】そして、請求項1記載の発明によれば、太
陽電池パネルの周囲に折り畳み及び展開可能な反射板を
設けて高価な太陽電池の面積を大きくすることなく受光
量を大きくしたので、低コストで太陽電池の発電量及び
発電効率の向上と太陽電池パネルの小型化を図ることが
できる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、太陽電池パ
ドルの屏風状接続部分以外の辺に安価な反射板を設けて
高価な太陽電池の面積を大きくすることなく受光量を大
きくしたので、低コストで太陽電池の発電量及び発電効
率の向上と太陽電池パネルの小型化を図ることができ
る。
【0033】請求項3記載の発明によれば、反射板駆動
機構を設けることにより、反射板を所定角度に保持する
ことができ、入射太陽光を有効に太陽電池パネルに反射
させることができ、太陽電池の発電量及び発電効率を向
上させることができる。
【0034】請求項4記載の発明によれば、ストレスリ
リーフ機構を設けることにより反射板を太陽電池パネル
の裏側または表側に折り畳み、または太陽電池パネルと
同一面となるように展開することができるので、人工衛
星に搭載するのに最適な太陽電池パドルを得ることがで
きる。
【0035】請求項5記載の発明によれば、反射板の表
面を赤外線を吸収し可視光を反射する材質で形成したの
で、太陽電池セルに入射する赤外線量を低減することが
でき、太陽電池セルが昇温して光電変換効率が低下した
り、損傷したりするのを防ぐことができる。
【0036】請求項6記載の発明によれば、反射板の表
面が白色皮膜で被覆されているので、効率良く赤外線を
吸収し可視光を反射することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる太陽電池パ
ドルの実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明す
る。
【0038】図1(a)に示すように、本発明にかかる
太陽電池パドル1は、太陽電池パネル2を折り畳み展開
機構5で複数枚屏風状に折り畳み及び展開可能に接続し
た太陽電池パネル列の両側の辺に、この辺を軸として反
射板6を回転可能に保持し、かつ太陽電池パネルに対し
て所定角度に保持する反射板駆動機構7を設けたものに
支持体12を取り付けて構成される。
【0039】太陽電池パドル1の折り畳み展開機構5
は、従来と同様である。太陽電池パネル2には複数個の
ストリング3が行列に並べられ、各ストリング3には複
数個の太陽電池セル4が行列に並べられて直並列接続さ
れていることも、図6で説明した従来例と同様である。
【0040】反射板6の表面は、赤外線を吸収し可視光
を反射する材質で形成し、太陽電池セル4に入射する赤
外線量を低減する。これは、赤外線が太陽電池セル4に
入射すると太陽電池セル4が昇温し、光電変換効率が低
下したり、損傷したりするのを防ぐためである。そのた
め、白色塗料で反射板表面を被覆するのが好適である。
【0041】図1(b)に示すように、反射板6は、太
陽電池パネル2に折り畳み可能に取り付けられる。この
実施例では太陽電池パネル2の裏側に折り畳んだ場合を
示しているが、表側に折り畳むようにすることもでき
る。また、この実施例では、裏側に折り畳んだとき、両
側の反射板6が重ならないように、反射板6を太陽電池
パネル2の半分以下の大きさにしているが、折り畳み展
開機構5と反射板駆動機構7との設計を工夫することに
より両側の反射板6が重なって折り畳まれるようにする
と、反射板の大きさを太陽電池パネル2とほぼ同じ大き
さにすることができる。さらにまた、一方の側の反射板
は裏側に、他方の側の反射板は表側に折り畳むようにし
ても良い。
【0042】人工衛星発射時には、反射板6は太陽電池
パネル2の裏側(または表側)に折り畳まれ、さらに太
陽電池パネル2も屏風状に折り畳まれる。人工衛星が地
球を捕捉し、太陽電池パドル1が展開した後、反射板6
が展開されるが、この展開を容易に行なえるようにする
ため、太陽電池パネル2の裏側にストレス・リリーフ機
構8を設ける。この機構は、太陽電池パドル1の折り畳
み状態(ストレス)の保持及び展開状態(リリーフ)の
保持を行なう折り畳み展開機構5と類似で、反射板6の
折り畳み、及び太陽電池パネル2と同一面に展開する機
能を有している。
【0043】図1(c)に示すように、反射板6は、太
陽電池パネル2に対して所定角度θをなすように反射板
駆動機構7により制御される。角度θは、反射板6に入
射した光がすべて太陽電池パネル2に向かって反射され
る角度に選ばれる。
【0044】太陽光が太陽電池パネル2に垂直に入射す
る場合は、光の入射角θと反射板の傾斜角度θとが等し
くなる。簡単な幾何光学から明らかなように、θ=45
°で反射光は太陽電池パネル2に平行になるから、入射
した光がすべて太陽電池パネル2へ反射されるためには
反射板の傾斜角度θの範囲は、45°<θ<90°とな
る。
【0045】今、反射板6の長さをLとすると、反射板
6に入射する太陽光量Qは、 Q=Lcosθ で表される。太陽電池パネル2の長さを反射板6の長さ
の2倍の2Lとし、 ψ=π/2−θ とすると、 tan2ψ=(2+cosθ)/sinθ が成り立つ。
【0046】ここで、tan2ψは次式のように書き換
えられるから、 tan2ψ=tan2(π/2−θ)=−tan2θ ∴ −tan2θ=(2+cosθ)/sinθ となり、これを解けば、 cosθ≒0.59307 θ≒53.6° が得られる。
【0047】すなわち、長さLの反射板の約60%に入
射した光が長さ2Lの太陽電池パネルに入射するのであ
るから、単位長当たりの太陽電池パネル2の入射光量は
約30%増しとなる。従って、この反射板を2枚取り付
けることにより太陽電池パネル2は、約60%増しの光
量を受けることになり、発電量は反射板のない場合の
1.6倍となり、発電効率が向上する。逆に同じ発電量
を得る場合は、太陽電池パネルを約63%の大きさに小
型化することができる。
【0048】反射板を太陽電池パネルと同じ大きさにし
た場合、すなわち太陽電池パネル2の長さと反射板6の
長さを共にLとし、 ψ=π/2−θ とすると、 tan 2ψ=(2+cos θ)/sin θ が成り立つ。
【0049】ここで、tan 2ψは次式のように書き
換えられるから、 tan 2ψ=tan 2(π/2−θ)=−tan 2
θ ∴ −tan 2θ=(1+cos θ)/sin θ となる。
【0050】これを解けば、 cos θ ≒ 0.41143 θ ≒ 65.7° が得られる。
【0051】すなわち、太陽電池パネル2と同じ長さの
反射板を1枚取り付けることにより太陽電池パネル2
は、約41%増しの光量を受けることになり、2枚取り
付けることにより約82%増しの光量を受けることにな
り、発電量は反射板のない場合の約1.82倍となる。
【0052】この2つの例から明らかなように、反射板
6に入射した光を全部太陽電池パネルへ反射する場合、
反射板が大きくなればなる程反射板の傾斜角度(=入射
角度)θが大きくなり、受光量はcosθに比例するか
ら、反射板を大きくした割りには太陽電池パネル2への
入射光量はさほど増えない。
【0053】図2は本発明の第1の実施例の動作を説明
する正面図である。太陽電池パネル2の裏側に、反射板
6を折り畳み(ストレス)状態にしたり、太陽電池パネ
ル2と同一面に展開した(リリーフ)状態にするストレ
スリリーフ機構8が設けられる。さらに、反射板6は、
折り畳み展開機構5と反射板駆動機構7によって太陽電
池パネル2の辺を軸としてその周りに回転可能に、かつ
所定角度θに保持される。反射板駆動機構7は、図2の
左側に示すように、反射板6を位置6’から位置6”ま
での範囲(図2でクロスハッチした範囲)21で駆動す
ることができる。
【0054】しかし、図2の右側に斜線で示す範囲22
が実際に使用される範囲である。先に説明したように、
θ=45°で反射光は太陽電池パネル2に平行になるか
ら、使用できる範囲は45°<θ<90°である。
【0055】図3は図1の太陽電池パドルの展開を説明
するためのフローチャートである。人工衛星を地球から
発射するとき、太陽電池パドル1は、屏風を折り畳んだ
ように折り畳まれている。そして、ステップS1におい
て、人工衛星は太陽を捕捉するように制御される。
【0056】次に、図5に示すように、ステップS2に
おいて、太陽電池パドル1を展開する。
【0057】その後、図1(c)に示すように、ステッ
プS3において、反射板6を展開する。
【0058】さらに、ステップS4において、人工衛星
は周回軌道に乗り、地球を捕捉するように制御される。
【0059】次に、ステップS5において、人工衛星は
姿勢制御され運用開始可能となる。
【0060】図4は本発明の第2の実施例の展開図であ
る。第2の実施例では、太陽電池パネル2の4辺にそれ
ぞれ反射板6を反射板駆動機構7で回転可能に取り付け
る。第1の実施例では太陽電池パドル1の両端の辺に反
射板を取り付けなかったが、第2の実施例のように、両
端の辺にも反射板を取り付けると、発電効率をさらに向
上させることができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または請
求項2記載の発明によれば、太陽電池パネルの周囲に折
り畳み及び展開可能な反射板を設けて高価な太陽電池の
面積を大きくすることなく受光量を大きくしたので、低
コストで太陽電池の発電量及び発電効率の向上と太陽電
池パネルの小型化が可能な太陽電池パドルを提供するこ
とができる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、反射板駆動
機構を設けることにより、反射板を所定角度に保持する
ことができ、入射太陽光を有効に太陽電池パネルに反射
させることができ、太陽電池の発電量及び発電効率を向
上させることが可能な太陽電池パドルを提供することが
できる。
【0063】請求項4記載の発明によれば、ストレスリ
リーフ機構を設けることにより反射板を太陽電池パネル
の裏側または表側に折り畳み、または太陽電池パネルと
同一面となるように展開することができるので、人工衛
星に搭載するのに最適の太陽電池パドルを提供すること
ができる。
【0064】請求項5記載の発明によれば、反射板の表
面を赤外線を吸収し可視光を反射する材質で形成したの
で、太陽電池セルに入射する赤外線量を低減することが
でき、太陽電池セルが昇温して光電変換効率が低下した
り、損傷したりするのを防ぐことが可能な太陽電池パド
ルを提供することができる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、反射板の表
面が白色皮膜で被覆されているので、効率良く赤外線を
吸収し可視光を反射することが可能な太陽電池パドルを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる太陽電池パドルの第1実施例を
示す図であって、(a)は展開図、(b)は反射板を折
り畳んだ状態の平面図、(c)は光路を説明するための
断面図である。
【図2】図1の太陽電池パドルの動作の一例を説明する
部分断面図である。
【図3】図1の太陽電池パドルの動作を説明するための
フローチャートである。
【図4】本発明にかかる太陽電池パドルの第2の実施例
の展開図である。
【図5】従来の人工衛星の外観図である。
【図6】図5の太陽電池パドルの詳細を示す平面図であ
る。
【図7】図1または図5の太陽電池パドルの展開を説明
するための正面図である。
【図8】図5の太陽電池パドルの展開を説明するための
フローチャートである。
【図9】静止軌道に置かれた人工衛星の発生電力の時間
変化を示す図である。
【図10】従来の太陽光発電システムの第1の例を示す
平面図である。
【図11】従来の太陽光発電システムの第2の例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1、11 太陽電池パドル 2 太陽電池パネル 3 ストリング 4 太陽電池セル 5 折り畳み展開機構 6 反射板 7 反射板駆動機構 8 ストレスリリーフ機構 9 入射光線 10 人工衛星本体 12 支持体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池セルを配置した太陽電池パネル
    を有する太陽電池パドルにおいて、 該太陽電池パネルの周囲に折り畳み及び展開可能な反射
    板を設けたことを特徴とする太陽電池パドル。
  2. 【請求項2】 前記太陽電池パドルは、屏風状に折り畳
    み及び展開可能に接続された複数枚の太陽電池パネルを
    有し、該太陽電池パドルの屏風状接続部分以外の辺に前
    記反射板を設けたことを特徴とする請求項1記載の太陽
    電池パドル。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池パネルは略々矩形状に形成
    され、前記反射板を前記太陽電池パネルの各辺を軸とし
    て回転可能に保持し、かつ前記太陽電池パネルに対して
    前記反射板を所定角度に保持する反射板駆動機構が設け
    られていることを特徴とする請求項1または2記載の太
    陽電池パドル。
  4. 【請求項4】 前記反射板を前記太陽電池パネルの裏側
    または表側に折り畳み、または前記太陽電池パネルと同
    一面となるように展開するストレスリリーフ機構が設け
    られていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の太陽電池パドル。
  5. 【請求項5】 前記反射板の表面が赤外線を吸収し、可
    視光を反射する材質で形成されていることを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池パド
    ル。
  6. 【請求項6】 前記反射板の表面が白色皮膜で被覆され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載の太陽電池パドル。
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