JPH11245401A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents
液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置Info
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- JPH11245401A JPH11245401A JP4773798A JP4773798A JPH11245401A JP H11245401 A JPH11245401 A JP H11245401A JP 4773798 A JP4773798 A JP 4773798A JP 4773798 A JP4773798 A JP 4773798A JP H11245401 A JPH11245401 A JP H11245401A
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
して振動板を振動させ液体を吐出する。 【解決手段】 凹部12aが形成されたシリコン基板1
2の表面には制御電極21が設けられ、凹部12a内に
おいて制御電極21上には高誘電率体22が設けられ
る。制御電極21および高誘電率体22が設けられたシ
リコン基板12上に、厚み方向に分極された強誘電体層
23が高誘電率体22と対向する部位に設けられた振動
板14が設置され、高誘電率体22と強誘電体層23と
はギャップ24を介して対向する。振動板14上には、
インク室16およびノズル13bが形成された構造体1
3が固定される。
Description
ド型のインクジェット記録ヘッドに用いられる液体吐出
ヘッドに関する。また本発明は、インクジェット記録ヘ
ッドへの使用ばかりでなく、インクの塗布や、微量医薬
の噴霧、噴出などに用いられる液体吐出素子、さらに
は、小型かつ低電圧で変形による移動や能動を行う素子
にも適用されるものである。
象である。+の電荷と−の電荷はクーロン力により引き
合い、逆に、−の電荷と−の電荷や、+の電荷と+の電
荷はクーロン力により反発しあう。また、+の電位と−
の電位は同様にその電位を有する表面に誘発される電荷
により相互に引き合い、+の電位と+の電位、−の電位
と−の電位は同様に反発しあう。近年、このクーロン力
による物体の変形、変位を利用し、インクを吐出させる
静電型のインクジェットヘッドの研究がなされている。
特開平6−55732号公報には、静電力によりインク
を吐出する力を得て、オンデマンドにて印字を行うイン
クジェット記録ヘッドが開示されている。
たインクジェット記録ヘッドは、図9に示すように、上
面に共通電極1032が設けられた基板1012の上
に、下面に個別電極1033が設けられた振動板101
4が配置され、さらに、振動板1014の上に、共通イ
ンク室1034、インク流路1016および吐出口10
17を構成する天板1013が配置された構成となって
いる。共通電極1032と個別電極1033の間には適
宜なギャップを有し、このギャップには強誘電性液晶1
031が満たされている。そして、個別電極1033と
共通電極1032との間にパルス状の電圧の印加をする
ことにより、静電力により振動板1014が振動し、こ
れによってインク流路1016の容積が変化し、吐出口
1017からインクが吐出される。
されたインクジェット記録ヘッドは、図10に示すよう
に、ガラス基板1141上に対向電極1133が形成さ
れ、さらにその上に、絶縁膜1142を介して、上面に
共通電極1132が形成されたシリコン基板1112が
配置されている。また、共通電極1132上には振動板
1114が配置され、その上にカバー1113が固定さ
れることによって、ノズル1117およびインク室11
16が形成される。このインクジェット記録ヘッドも、
共通電極1132と対向電極1133との間にパルス状
の電圧を印加することにより振動板1114が振動し、
振動板1114の戻りの弾性反発力によりノズル111
7からインクが吐出される。
マルチノズルの静電型インクジェットヘッドであり、1
つのインク吐出用ノズルには、2つの電極が対向配置さ
れていることである。2つの電極のうち一方は共通電極
になっている場合もあるが、これら2つの電極間に働く
クーロン力を用いて振動板を変形させ、インクを吐出し
ている。
記録ヘッドでは、振動板をシリコンのエッチングにより
形成しており、このシリコンを共通電極にしている。振
動板の大きな振動変位を得ようとすれば、電極に印加す
る電圧を高くするか、振動板を変形し易いものにする必
要がある。また、振動板が導電体であるために、インク
吐出動作時に電荷が部分的に逃げて、クロストークが発
生する。
導体素子は12Vや24Vの電圧で動作させることが多
く、これ以上高い駆動電圧を得ようとすれば、特別な昇
圧素子や昇圧回路が必要となる。さらに、電極間でマイ
グレーションなどにより短絡する危険性も高くなる。
る。振動板を変形し易くするためには、振動板の厚さを
薄くすればよい。振動板の厚さを薄くすると、振動板に
同じ力を加えた場合、弾性体の撓み量は厚さに逆比例す
る。従って、振動板の厚さを薄くすれば、それに比例し
て撓み易くなる。
の処理において薄膜化できるが、機械的な強度が弱く、
長さが100μm、厚さが10μmの基板の基板の場
合、0.5〜1μm以上の変位を与えると破壊してしま
う。また、変位を繰り返すことによってマイクロクラッ
クの進行が進み、100万回の繰り返しでは0.5μm
以下の変位でも破壊してしまうおそれがある。
では、振動板として使用することは困難である。そこ
で、シリコン以外の材料、例えばニッケルやステンレス
などの金属で振動板を構成すると、10kHzレベルの
振動においては、電気機械変換追従性が悪くなってしま
う。つまり、電荷移動によるクロストークが発生して、
電気信号に振動板の振動が追いつかなくなってしまう。
は、電極物質の表面に多くの電荷を収束させる必要があ
るが、これらの物質は、ペロブスカイト型の酸化物であ
り、これらの物質を表面に形成させて、変形させること
は基本的に不可能である。それは、金属と酸化物との接
合強度は低く、剥がれ落ち易いためである。これはシリ
コンにおいても同様である。
Ye添加のZrO2基板で、結晶粒が0.1〜1μm以
下のものである。この基板は、3μm程度の厚さとなっ
ても十分な強度と振動追従性を持つ。また、表面に多く
の電荷を形成させるために、上記のペロブスカイト型の
酸化物を形成しても、この酸化物との相性もよいため接
合強度も高く、剥がれにくいものである。
の構造では振動板にも電極を設置しなければならず、Z
rO2基板にも電極を配置する必要がある。ZrO2基板
に電極を配置するには、金属めっきや蒸着スパッタによ
り、部分電極や全面電極を形成する方法がある。しか
し、厚さ3〜8μmの基板に0.5〜1μm程度の電極
層を形成すれば、ZrO2基板の基板特性や耐破壊性は
大きく低下してしまう。また、電極の形成に伴う設備コ
ストや生産工数も考慮すると、経済的にも好ましいもの
ではない。
定される振動板の部分は、極力、コートあるいはスパッ
タなどされている物質がないことが好ましい。それは、
安定化ジルコニア基板自体の表面が亀裂が発生しにくい
性質を有し、ここに亀裂や傷の付き易い材料をコーティ
ングしたりスパッタすると、この部分からの亀裂破壊
が、安定化ジルコニアより構成される振動板に達し、そ
の亀裂が振動板自体を破壊するためである。しかし、従
来の静電型のインクジェット記録ヘッドでは、振動板に
電極を形成する必要があるので、振動板にコーティング
やスパッタを施さないで構成することはできない。
極が必要であり、さらに言及すれば、振動板を変形させ
るためには、振動板に形成された電極、もしくは振動板
自体が電極の場合は振動体に、対向した第2の電極が必
要であるということである。そこで本発明は、振動板に
電極を設けずに、クーロン力を利用して振動板を振動さ
せ液体を吐出する液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を
提供することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズル部
と、該ノズル部に供給する液体を保持する液室と、該液
室に面して配置された振動板と、静電力を利用して前記
振動板を振動させる振動板駆動部とを有する液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記振動板の前記液室と反対側の面には
分極処理された誘電体層が形成され、前記振動板駆動部
には、前記誘電体層の表面に電荷を発生させるために前
記誘電体層と空間を介して対向配置された制御電極が設
けられていることを特徴とするものである。また、表面
に凹部が形成された基板と、前記基板の凹部内に形成さ
れた制御電極と、前記制御電極が形成された基板上に設
置され、前記制御電極と空間を介して対向するように誘
電体層が形成された振動板と、前記振動板上に設置さ
れ、吐出用の液体を保持する液室を構成するための溝が
前記基板の凹部と対向する部位に形成されるとともに、
液体を吐出するために前記液室と連通するノズル部が一
壁面に形成された構造体とを有するものである。
ヘッドでは、振動板の制御電極との対向面に、分極され
た誘電体層が制御電極と空間を介して形成されているの
で、振動板に電極を設けなくても電荷を保持することが
でき、クーロン力による振動板の振動を制御可能とな
る。特に、制御電極に、誘電体層と対向する高誘電体材
料を形成することで、より強いクーロン力が発生する。
誘電体層としては、強誘電体材料からなるものが好まし
い。誘電体の分極により、電荷が固定されるので、クロ
ストークによる吐出追従劣化が発生しなくなる。
ずれかの液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの制御
電極に電圧を印加するための信号発生手段とを有する。
ヘッドを着脱自在に保持するためのキャリッジと、前記
液体吐出ヘッドの制御電極に電圧を印加するための信号
発生手段とを有する。
れる液体の電位を安定にするために、液体吐出ヘッド内
の液体と電気的に接続される接地電極を有することが好
ましい。
とは、誘電体の中でも分極特性を有するものであり、誘
電率が100以上で、強力な外部電場により分極し、ま
た、結晶方位をそろえることでこの分極特性が強くな
る。
「高誘電率体」は、上記のように分極特性がなく、つま
り常誘電体で、かつ、誘電率が高いものをいう。例え
ば、TiO2にZrOを添加したものが、誘電率が10
0程度で、分極しない最高の常誘電体である。
図面を参照して説明する。
の実施形態であるインクジェット記録ヘッドの断面図で
ある。また、図2は、図1に示したインクジェット記録
ヘッドの振動板駆動部の近傍を拡大した図である。な
お、以下の説明では、インク室16の長手方向に関して
吐出口17が開口した側の端を先端といい、それと反対
側の端を後端という。
るように静電力を利用して振動板14を図示上下方向に
変形させる振動板駆動部15が表面に設けられたシリコ
ン基板12が固定されている。シリコン基板12は、樹
脂の射出成形等で成形された構造体13に、振動板14
を挟んで加圧ばね19によって押圧されている。
る面には溝13aが形成されており、この溝13aとシ
リコン基板12とで構成される空間がインク室16とな
る。構造体13の前端壁には、インク室16の先端と連
通する吐出口17が開口したノズル13bが形成されて
いる。構造体13の吐出口17が開口した面は吐出口面
13cといい、この吐出口面13cには撥水剤が塗布さ
れている。また、構造体13には、インクの供給源(不
図示)とインク室16の後端部とを連通する供給路18
が形成されており、この供給路18を介してインク室1
6にインクが供給される。供給路18から供給されたイ
ンクは、吐出口17でメニスカスを形成してノズル13
bおよびインク室16を満たした状態を保つ。
において、供給路18のインク室16への開口である供
給口18aと振動板駆動部15との間に突起形フィルタ
13dが形成され、これにより、供給口18aからイン
ク室16に供給されたインク中の固形物や異物が進入す
るのが防止される。
参照して説明する。図2に示すように、シリコン基板1
2には、その前端側の領域に凹部12aが形成されてお
り、この凹部12aからシリコン基板12の後端にわた
って、シリコン基板12の表面に制御電極21が形成さ
れている。制御電極21は、外部から電圧が印加される
電極であり、図1に示したように、その後端部におい
て、バンプ26を介して電極リード25と電気的に接続
される。
において、制御電極21の上面には高誘電率体22が設
けられる。高誘電率体22が設けられたシリコン基板1
2の上面には、Ye(イットリウム)を添加したZrO
2からなる振動板14が設けられる。
面する部位には、厚さ方向に分極された強誘電体層23
が設けられ、高誘電率体22と強誘電体層23との間に
はギャップ24が形成されている。
3やSrTiO3(チタン酸ストロンチウム)やPbTi
O3などの誘電体を、相変態に伴う誘電率の発現点であ
るキュリー点を通過させる際に、強力な外部電界を負荷
させることで得ることができる。しかし、スパッタや蒸
着などで構成された上記の誘電体は結晶化しておらず、
また、再結晶化を行っても結晶軸などが歪んでおり、キ
ュリー点がはっきりしない。そこで、幅広い温度領域
で、強力な外部電界を負荷したまま、昇温、冷却する。
誘電体は、上記のものに限らず、分極して多くの電荷を
保持できるものであれば、どのような強誘電体材料を用
いてもよい。
よび1つの構造体13に、図面と垂直な方向に複数個、
並列に配列されている。この場合、振動板14は、各イ
ンク室16に対応して複数設けるのではなく、シリコン
基板12の上面全体を覆うものとすれば、構造および組
立てが簡単になる。
ッド10の動作について説明する。ここでは、強誘電体
層23はギャップ24側の面が陰極となるように分極さ
れているとする。この状態で制御電極21に+24Vの
電圧を印加すると、制御電極21と高誘電率体22との
界面に常誘電的な分極が発生し、高誘電率体22の制御
電極21との界面側には−の電荷が発生する。そして、
この電荷に相当する+の電荷が、高誘電率体22のギャ
ップ24側の面に発生する。これにより、振動板14
は、強誘電体層23と高誘電率体22との間の+と−の
電荷によるクーロン力により引き付けられ、図示下方に
撓む。撓み量は、制御電極21に印加する電圧により変
動する。この振動板14の撓みにより、インク室16の
容積が増加し、その増加分だけ供給口18aからインク
が供給される。
断すると、電圧は低下するが、クーロン力によって引き
付けられている分だけ若干の電荷が高誘電率体22に残
り、また、電圧の低下速度も遅いので、振動板14の戻
りも遅いものとなってしまう。
印加する。すると、高誘電率体22のギャップ24側の
面には−12Vに相当する−の電荷が発生し、強誘電体
層23のギャップ24側の面に発生している−の電荷と
の反発作用により、振動板14は強力に押し戻される。
この急峻な振動板14の変形により、吐出口17からイ
ンクが吐出される。また、このとき、振動板駆動部15
の後方に存在するインクには供給口18aへ向かう力が
働くが、振動板駆動部15の後方には突起形フィルタ1
3dが設けられているので、この突起形フィルタ13d
は供給口18aへ向かうインクの障壁となり、インク室
16内のインクをより効率的に吐出口17に導く。
術のように分極されない電気の導電体電極とした場合、
反発力を担うはずの電荷はどこかに逃げていってしまっ
て、インクは吐出されない。この点を特開平6−557
32号公報に記載の記録ヘッドではシリコン板の弾性反
発力にたよっている。また、特開平2−289351号
公報にはこの点は記載されていない。従って、振動板1
4が一様な電気の導電体であれば、電荷の部分的な移動
によりクロストークが発生し、周辺のノズルまでが影響
を受けて良好な吐出が行えない。
は、インクを押し出す方向に変形した振動板14を、再
び急激にインクを引き戻す方向に変形させるように制御
電極21に電圧を印加する。これにより、吐出方向に移
動しているインクの一部分がインクの凝集力によって引
き戻され、インクの吐出量を制御することが可能とな
る。
率体22と強誘電体層23とが接触せず、ギャップ24
で分断されていることが重要である。強誘電体や高誘電
体に働くクーロン力は、空間的にこれらが分離されてい
る場合に働くのであって、接触した場合には働かない。
というよりはむしろ、接触した場合は、その状態を維持
するだけの引力が働き、それ以上の変位を起こす引力は
働かないのである。また、引力を得るためには、電荷の
移動を阻む空間、つまり、極力誘電率の低い分極しない
空間が必要である。従って、ギャップ24は真空である
ことが望ましい。接触した場合は、電荷は打ち消し合っ
てゼロとなるが、分極されていれば、電荷は固定されて
残存することとなる。
層23を振動板14に設けることで、振動板14に電極
を設けず、シリコン基板12に設けた制御電極21への
電圧印加だけで振動板14の振動を制御することが可能
となる。このように振動板14に電極を設けなくてよく
なることにより、振動板14の厚さを薄くすることがで
き、より低い電圧で振動板14を駆動させることができ
るようになる。また、振動板14の厚さを薄くできるこ
とにより、ノズル17の配列ピッチを小さくすることが
できるようになり、例えば100μmピッチの集積度を
持つインクジェット記録ヘッドを得ることができる。さ
らに、制御電極21上に高誘電率体22を設けることに
より、より強いクーロン力を発揮させ、より低い電圧で
インクを吐出することができるようになる。
体部を有する振動板であれば、振動板自体が電気の導電
体であってもよい。若干ながらの電気移動によるクロス
トークがわずかに発生するが、これによるわずかな振動
追従性の低下を無視できるのであれば、振動板14は導
電体であってもよい。
ヘッド10の具体的な例について説明する。
リサルホン樹脂を材料とした射出成形により構造体13
の原形を作成した。次いで、この構造体13の原形に対
し、エキシマレーザ加工により、インク室16となる溝
13aの部分を除去するとともに、吐出口17の部分を
開口し、長さが1800μm、幅が70μm、高さが1
00μm、隣接するインク室16間の壁厚が30μmの
インク室16、および直径が50μmの吐出口17を形
成した。また、吐出口17が開口する部分での構造体1
3の壁厚すなわちノズル13bの長さは50μmとし
た。なお、エキシマレーザ加工によれば、40μmピッ
チで、高さ約100μm、インク室16間の壁厚が15
μm程度まで精度良く加工することが可能である。
板駆動部12となる部分に、部分エッチング処理にて深
さ6μmの凹部12aを形成した。凹部12aが形成さ
れたシリコン基板12の表面に酸化パッシベーションに
より絶縁膜であるSiO2層を形成し、さらにこの上
に、制御電極21となる導電膜を蒸着スパッタにより形
成した。導電膜は、シリコン、もしくはシリコンとアル
ミとニッケルの複合膜であり、厚さ1.5μmで形成し
た。そして、これをエッチング処理して所定の形状の制
御電極21を形成し、さらにこの上に、高誘電率体22
として、酸化タンタル(Ta2O5)を0.5μmの厚さ
でスパッタ蒸着した。このような制御電極21の形成方
法は、特開平2−25337号公報に開示されている。
酸化タンタルは、タンタルコンデンサとして知られてい
るように、誘電率が50〜100の良好な常誘電性高誘
電体である。
基板(安定化ジルコニア基板)を厚さ約20μmのプレ
ート状態に切削により切り出し、これを研磨して厚さ約
6μmの振動板14を作製した。この安定化ジルコニア
基板は、結晶粒径が0.3〜0.7μmのものを用い
た。
板12の凹部12aの形状に対応した金属マスクを被
せ、BaTiO3、PbTiO3、およびZrO2を比率
を変えながらスパッタし、強誘電体層23を形成した。
より具体的には、まず、ZrO 2とPbTiO3を0.0
3μm、次にZrO2の比率を下げて同様な組成で0.
03μm、次にPbTiO3とBaTiO3を同比率で、
最後にBaTiO3のみを1.5μmの厚さで形成し
た。このようにすることで、強誘電体となる膜を、凹部
12aすなわち振動板駆動部15の形状に合わせて成形
することが可能となる。
タによる電界のために若干の分極を形成している。しか
し、スパッタによる形成では強誘電体層23がまだ非結
晶状態でペロブスカイト型の結晶となっていない。そこ
で、強誘電体層23が形成された振動板14を白金の電
極で挟んで強誘電体層23が−極となるように100V
の電圧を印加し、温度が400℃となるまで5℃/分の
割合で加熱し、その後、電圧を印加したまま自然冷却し
た。この処理により、最も電荷変位を起こし易い最外層
のBaTiO3の膜が、ペロブスカイト型の結晶化を起
こし、強誘電体として分極し、ギャップ24に面する側
に−の電荷を持った状態の振動板14となる。
を、制御電極21および高誘電率体22が形成されアル
ミ板金よりなる保持体11に接着剤により接着されたシ
リコン基板12上に、強誘電体層23が形成された面を
シリコン基板12に向けて載置し、構造体13に保持体
11を介して加圧ばね19で固定した。また、制御電極
21の後端部は、バンプ26を介して電極リード25と
電気的に接続される。以上で本実施形態の静電型のイン
クジェット記録ヘッド10が作製される。
記録ヘッド10において、電極リード25に+24Vの
電圧を印加し、その後、−12Vの電圧を印加した。こ
の印加の周期は80μ秒とした。また、+24Vから−
12Vへの電圧の切替えは5μ秒で行ったが、10%程
度の遅延が生じるため、実際には5.5μ秒となった。
吐出された。ノズル13bの断面積は振動板駆動部15
の面積の約1/100であるので、ノズル13bにかか
る液面の変位は非常に急速で、衝撃的な変化であり、こ
の加速により、インクの凝集力とノズル内壁面との濡れ
力(界面結合力)を振り切って、インクは飛び出す。そ
の後、再び電極リード25に+24Vの電圧を印加して
振動板14をギャップ24側に変位させ、インク液面を
急激に引き戻すと、吐出するインクと引き戻されるイン
クとの間にくびれが発生する。一旦くびれが発生する
と、インクはインクの凝集力によってくびれの部分で分
離し易くなり、吐出するインクと引き戻されるインクと
に分離する。従って、インクの特性は、インクの凝集力
つまり表面張力を適当にある範囲内に調整する必要が生
じる。
には、インクをノズル先端から後方に引き込み、その
後、インクを押し出す操作である。このようなプロセス
は、インクジェットヘッドにおけるインク吐出信号処理
として、特開昭60−2372号公報に紹介されてい
る。このようにすることで、ノズル13bの先端にある
インクがノズル13b内に引き込まれ、引き込まれた距
離の分だけ、吐出する際に一方向に加速される距離をか
せぐことが可能となる。これにより、インクの吐出方向
が安定し、かつ、インクの吐出速度も向上する。本例で
は、約10kHzの周波数で、80ng程度のインク液
滴を吐出することが可能となった。
する基板としてシリコン基板12を用いた例を示した
が、そのような基板としてはシリコン基板12に限られ
るものではなく、電極形成やその他のスパッタリング等
の加工に適しているものであれば、どのような材料を用
いることもできる。
振動特性や、高い耐破壊特性、強誘電体層23との接合
性、その他加工特性を満足するものであれば、Ye添加
の安定化ジルコニアに限らず、どのような材料を使用し
ても構わない。例えば、安定化ジルコニアには、CaO
やMgOによる安定化ジルコニアもあり、それらの複合
ジルコニアもある。さらに、ZrO2とA2lO3(酸化
アルミ)やTiO2(酸化チタン)などとの複合安定化
ジルコニア化合物などもある。これらは、ZrO 2の含
有量が25〜65%程度のものまであり、その種類や特
性は多種多様である。本発明のごとく、厚さが3〜15
μm程度で、静電型のインクジェット記録ヘッド10の
振動板14として使用できるものであれば何でもよい。
とが望ましい。なぜならば、導電性を有するものであれ
ば、部分的に振動させようとするときに、その部分に付
加される制御電極21からの電荷付加が別の部分に逃げ
ていってしまうからである。この現象は特に、複数のイ
ンク室16およびノズル13bを有するインクジェット
記録ヘッドの場合に、隣接するインク室へのクロストー
クとして問題となり、クロストークが大きくなると、各
吐出口17からの正常なインク吐出が行えなくなってし
まう。
を電気的に一定の電位に保持する必要があり、何かしら
の電極で振動板14を一定電位に固定しなければならな
い。たとえ、一定電圧に固定したとしても、電極が部分
的に分極されていない場合は、電極内部で電荷の移動が
発生し、特に反発力の低下を招いてしまう。ただし、導
電体の上に部分的に分極された誘電体部が存在すれば、
この現象はかなり解消される。しかし、わずかには発生
するので、絶縁体であることが好ましい。
かつ部分的に強誘電体の材料を保持できる材料が望まし
い。また、分極処理の過程で、破損したり異常な相変態
を起こさないこと、さらに、形成した強誘電体と不要な
反応を起こさないことも重要なことである。
状の弾性体で部分的に分極された強誘電体部が配置され
たものであってもよい。この方が、材料の柔らかさによ
る変位追従性の低下が懸念されるものの、振動追従性が
必要条件を満たすものであれば、振動板14の変位量ひ
いてはインクの吐出量が大きくとれるので有利であり、
望ましい。
に、強誘電体ではなく高誘電率体22を設けているが、
その理由は以下のとおりである。ここに強誘電体を用い
ると、振動板14の電界に誘起されて、引力方向の電界
を自発分極により発生させ、外部信号を変化させる場合
に、余分な電荷の注入を行わなければならず、電気的な
応答特性が低下するためである。従って、応答特性につ
いて特に問題にしなければ、制御電極21上に強誘電体
を設けてもよい。
の実施形態であるインクジェット記録ヘッドの断面図で
ある。
互いに独立して電圧を印加可能な複数の制御電極41
a,41b,41cがインクの吐出方向すなわちインク
室36の長手方向に沿って配列されている点が、第1の
実施形態と異なっている。その他、制御電極41a,4
1b、41c上に高誘電率体42が形成されている点
や、強誘電体層43が設けられた振動板34が、高誘電
率体42と強誘電体層43との間にギャップ44が形成
されるように配置されている点などは、第1の実施形態
と同様であるので、詳細な説明は省略する。
b,41cを設け、振動板34を押し上げる向きに電圧
を印加する際に、電圧の印加が吐出口37から遠い位置
にあるものから順に印加されるように各制御電極41
a,41b,41cへの電圧印加タイミングをずらすこ
とで、吐出口37からのインクの吐出量を増加させるこ
とができる。
41cに+24Vの電圧を印加して振動板34をギャッ
プに向けて変形させた後、吐出口37から最も離れた位
置にある制御電極41aに−12Vの電圧を印加すると
ともに他の制御電極41b,41cを0Vとし、その3
μ秒後に中央の制御電極41bに−12Vの電圧を印加
し、さらにその2μ秒後に、最も吐出口37に近い位置
にある制御電極41cに−12Vの電圧を印加する。
ら離れた位置から吐出口37に向かう位置へ向かって順
に押し上げられ、振動板駆動部上のインクは吐出口37
に向かって流れていく。その結果、振動板駆動部上のイ
ンクが効率的に吐出に利用され、インクの吐出量が増加
する。上記の電圧印加条件では、インク吐出量は第1の
実施形態の場合に比べて約1.2倍となった。
処理を行っていないので、インクの吐出の際に、インク
が分離した部分で、引き戻されるべきインクの一部が吐
出インクの凝集力により引き出され、微小液滴となって
飛翔することがある。このような場合には、制御電極4
1a,41b,41cに−12Vの電圧を印加した後、
この制御電極41a,41b,41cへの電圧の印加を
解除して振動板34の先端部分の変形を戻すことで、微
小液滴の飛翔を抑制することができる。例えば、制御電
極41cに−12Vの電圧を印加した4μ秒後に、この
制御電極41cを0Vとすることで、インクの吐出量は
減少するが、調整効果が現れた。
の実施形態であるインクジェット記録ヘッドの振動板駆
動部近傍の断面図である。
された凹部52aの中で、制御電極61の厚さが、吐出
口57に近い領域では薄く、そこから遠くなるにつれて
厚くなるように変化している点が第1の実施形態と異な
る。これにより、高誘電率体62と強誘電体層63との
間のギャップ64の大きさ(高さ)が、吐出口57に近
い領域では大きく、そこから遠くなるにつれて小さくな
っている。その他の構成は、第1の実施形態と同様であ
る。このような制御電極61の形状は、制御電極61を
形成するときのマスクパターンの制御により、例えば約
0.1μm程度の段差を作りながら行うことで可能とな
る。
口57からの距離が遠くなるにつれて小さくなるように
することで、高誘電率体62と強誘電体層63との間に
静電エネルギーによる反発力が作用する際に、振動板5
4は、吐出口57からの距離が遠いほうがより強く反発
する。その結果、第2の実施形態と同様にインクの吐出
量を増加させることができる。本実施形態では、複数の
制御電極を設けることなくインクの吐出量を増加させる
ことができるので、シリコン基板52の構造も複雑にな
ることはないし、制御電極61に印加する電圧の制御も
第1の実施形態と同様に行うことができる。
えてギャップ64の大きさを変化させている例を示した
が、それに限らず、高誘電率体62、強誘電体層63、
および振動板54の少なくとも1つの厚みを変えること
で変化させてもよい。
の実施形態であるインクジェット記録ヘッドの要部平面
図である。また、図6は図5に示したインクジェット記
録ヘッドのA−A線断面図であり、図7は図5に示した
インクジェット記録ヘッドのB−B線断面図である。
ンクジェット記録ヘッドは、吐出口77が、構造体73
の側壁ではなくインク室76となる溝73aの底壁にあ
たる部分に開口している、いわゆるサイドシュータタイ
プのインクジェット記録ヘッドである。その他の構成
は、第1の実施形態と同様である。この位置に吐出口7
7を開口させることで、制御電極81への電圧の印加に
より振動板74を振動させると、インク室76内のイン
クは図示上方に吐出される。すなわち本実施形態では、
振動板74の振動方向とインクの吐出方向とが合致して
おり、インクがより安定して吐出されることになる。な
お、第1の実施形態で示したインクジェット記録ヘッド
とインクの吐出速度を比較したところ、特に有為差は見
られなかった。
の実施形態であるインクジェット記録装置の概略斜視図
である。
ャリッジ103の往復移動と、キャリッジ103の移動
方向と垂直な方向への記録紙120のピッチ送りとを繰
り返しながら記録紙120に記録を行うシリアル型のイ
ンクジェット記録装置であり、キャリッジ103は、装
置フレーム101に固定されたガイド軸102に摺動自
在に支持され、不図示の駆動機構によりガイド軸102
に沿って矢印C方向に往復移動される。
録ヘッド104と、このインクジェット記録ヘッド10
4に供給するインクを収容するインクタンク105とが
搭載されている。インクジェット記録ヘッド104は、
キャリッジ103と一体のものでもよいし、キャリッジ
103に着脱可能に設けられたものでもよい。また、イ
ンクジェット記録ヘッド103とインクタンク105と
を一体としたカートリッジとし、このカートリッジをキ
ャリッジ103に着脱可能とした構成でもよい。
した第4の実施形態で述べたのと同様の構成のサイドシ
ュータタイプのヘッドであり、インクが下方に向けて吐
出され、かつ、複数の吐出口(不図示)がキャリッジ1
03の移動方向と垂直な方向に配列されるように搭載さ
れる。インクジェット記録ヘッド104の制御電極(不
図示)への電圧の印加は、信号線111を介して接続さ
れた信号発生装置106により行われる。
れ、インクタンク105内のインクに接触する導電ピン
107が取り付けられている。導電ピン107の先端部
はキャリッジ103の側方に延出されており、導電ピン
107の先端には接触端子108が取り付けられてい
る。
ャリッジ103の移動方向における接触端子108の延
長線上には、接地電極109が設けられている。接地電
極109は、接続リード110を介して信号発生装置1
06のグランドと接続されており、キャリッジ103の
往復移動に伴って接触端子108が当接される。
録装置100では、キャリッジ103を一方向に移動さ
せながら、信号発生装置106からの信号に基づいてイ
ンクジェット記録ヘッド104からインクを吐出させ、
キャリッジ103の戻し移動とともに記録紙120を所
定ピッチだけ送るという動作を繰り返すことで、記録紙
120に記録が行われる。この際、キャリッジ103の
移動範囲の両端では、接触端子108が接地電極109
と当接する。接触端子108は、導電ピン107を介し
てインクタンク105内のインクと接触しているので、
インクタンク105内のインクは、キャリッジ103が
その移動範囲の両端に移動する度毎に接地されることに
なる。
では、インクを絶縁したままインク吐出動作を行ってい
くと、次第にインクが吐出されなくなってくる現象が生
じることがある。これは、インクジェット記録に用いら
れるインクは一般的に良好な導電体であり、おおよそ2
〜10mS/cmの電気伝導度を有するので、インクが
絶縁されていると、インクジェット記録ヘッド104の
制御電極に電圧を印加することにより生じた浮遊電荷
が、非常に薄い振動板を介して次第に蓄積され、インク
と制御電極との電位差が接近してくるため、振動板が良
好に変形しなくなる結果生じるものであると考えられ
る。
動板のギャップとの界面の電位が安定し、結果的に、制
御電極への電圧印加を繰り返しても静電力による振動板
の動作が良好に行われることになる。
とが好ましいが、浮遊電荷の発生によるインクの電位上
昇が振動板の駆動に影響を与えない程度であれば、一定
のタイミングでインクを接地させるだけで良い。本実施
形態では、一方向への移動につき1回だけインクが接地
されるが、これで十分にインクの電位が安定し、良好な
インク吐出を行える。特に、接地のタイミングが、キャ
リッジ103の移動範囲の両端であるのでインクを接地
させるための構造も簡単であり、しかも、この位置では
インクが吐出されないので、振動板の動作中にインクの
電位が変動することもなく、安定した振動板の動作がな
される。インクの接地は、インクの吐出の合間でもよ
く、インクの吐出を行った直後でもよい。
例に挙げたが、これに限らず、振動板の駆動に影響を与
えない程度の基準電位を与えてもよい。
制御電極と対向する面に、分極された誘電体層を設ける
ことで、振動板に電極を配置しなくても振動板の振動を
制御して液体を吐出させることができるようになる。そ
の結果、振動板の厚さを薄くすることができ、より低い
電圧で振動板を駆動することができる。さらに、振動板
の厚さが薄くなることで、ノズルの配列ピッチが小さい
液体吐出ヘッドを得ることができる。また、制御電極に
誘電体層と対向して高誘電率材料を形成することによ
り、さらに強いクーロン力を発生させることができるの
で、より低い電圧で液体を吐出することができる。
て複数個形成するとともにノズル部を制御電極の配列方
向と平行に形成し、振動板が分極されて電荷を保持して
いるので、振動板を液室に向けて押し上げる際の各制御
電極への電圧の印加をノズル部から遠い位置にあるもの
から順に印加したり、あるいは、ノズル部を振動板の長
手方向に沿って形成し、空間の高さをノズル部からの距
離が遠くなるにつれて小さくなるように形成すること
で、吐出する液体の量を向上させることができる。さら
に、ノズルを、振動板の振動方向と液体の吐出方向とが
合致するように形成することで、インクの吐出を安定さ
せることができる。
るものを用いた場合、液体を接地させることで、液体の
電位を安定させ、連続吐出においても安定した吐出を行
うことができる。
記録ヘッドの断面図である。
板駆動部を拡大した図である。
記録ヘッドの振動板駆動部近傍の断面図である。
記録ヘッドの振動板駆動部近傍の断面図である。
記録ヘッドの要部平面図である。
A線断面図である。
B線断面図である。
記録装置の概略斜視図である。
例の断面図である。
他の例の断面図である。
極 22,42,62 高誘電率体 23,43,63 強誘電体層 24,44,64 ギャップ 100 インクジェット記録装置 101 装置フレーム 102 ガイド軸 103 キャリッジ 105 インクタンク 106 信号発生装置 107 導電ピン 108 接触端子 109 接地電極 110 接続リード 111 信号線 120 記録紙
Claims (18)
- 【請求項1】 液体を吐出するノズル部と、該ノズル部
に供給する液体を保持する液室と、該液室に面して配置
された振動板と、静電力を利用して前記振動板を振動さ
せる振動板駆動部とを有する液体吐出ヘッドにおいて、 前記振動板の前記液室と反対側の面には分極処理された
誘電体層が形成され、 前記振動板駆動部には、前記誘電体層の表面に電荷を発
生させるために前記誘電体層と空間を介して対向配置さ
れた制御電極が設けられていることを特徴とする液体吐
出ヘッド。 - 【請求項2】 前記制御電極の前記誘電体層との対向面
には、高誘電体材料が形成され、前記高誘電体材料と前
記誘電体層とが空間を介して対向配置されている請求項
1に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項3】 前記誘電体層は、強誘電体材料からなる
請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項4】 前記振動板は絶縁材料からなる請求項
1、2または3に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項5】 表面に凹部が形成された基板と、 前記基板の凹部内に形成された制御電極と、 前記制御電極が形成された基板上に設置され、前記制御
電極と空間を介して対向するように誘電体層が形成され
た振動板と、 前記振動板上に設置され、吐出用の液体を保持する液室
を構成するための溝が前記基板の凹部と対向する部位に
形成されるとともに、液体を吐出するために前記液室と
連通するノズル部が一壁面に形成された構造体とを有す
る液体吐出ヘッド。 - 【請求項6】 前記凹部内での前記制御電極の表面には
高誘電体材料が形成され、前記高誘電体材料と前記誘電
体層とが空間を介して対向する請求項5に記載の液体吐
出ヘッド。 - 【請求項7】 前記誘電体層は、強誘電体材料からなる
請求項6に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項8】 前記制御電極は前記振動板の長手方向に
沿って複数個形成されるとともに、前記ノズル部は前記
制御電極の配列方向と平行に形成され、 前記各制御電極は、前記振動板を前記液室に向けて押し
上げるように変形させる際に、前記ノズル部から遠い位
置にあるものから順に電圧が印加される請求項1ないし
7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項9】 前記ノズル部は前記振動板の長手方向に
沿って形成され、 前記空間の高さは前記ノズル部からの距離が遠くなるに
つれて小さくなるように形成されている請求項1ないし
7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項10】 前記制御電極の厚みが、前記ノズル部
からの距離が遠くなるにつれて厚くなるように形成され
ることによって、前記空間の高さが変化している請求項
9に記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項11】 前記ノズルは、前記振動板の振動方向
と液体の吐出方向とが合致するように形成されている請
求項1ないし7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッ
ド。 - 【請求項12】 前記液体はインクであり、該インクが
接地されている請求項1ないし11のいずれか1項に記
載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項13】 前記インクが接地されるのは、前記ノ
ズルからインクが吐出されないときである請求項12に
記載の液体吐出ヘッド。 - 【請求項14】 請求項1ないし11のいずれか1項に
記載の液体吐出ヘッドと、 前記液体吐出ヘッドの制御電極に電圧を印加するための
信号発生手段とを有する液体吐出装置。 - 【請求項15】 前記液体吐出ヘッド内の液体と接触さ
れる接地電極を有する請求項14に記載の液体吐出装
置。 - 【請求項16】 請求項1ないし11のいずれか1項に
記載の液体吐出ヘッドを着脱自在に保持するためのキャ
リッジと、 前記液体吐出ヘッドの制御電極に電圧を印加するための
信号発生手段とを有する液体吐出装置。 - 【請求項17】 前記液体吐出ヘッド内の液体と電気的
に接続される接地電極を有する請求項16に記載の液体
吐出装置。 - 【請求項18】 前記キャリッジは往復移動可能に支持
されるとともに、前記キャリッジの移動方向における側
部には前記液体吐出ヘッド内の液体と接触し前記キャリ
ッジの側方に突出した端子が設けられ、 前記接地電極は前記キャリッジの移動範囲端で前記端子
と接触される請求項17に記載の液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4773798A JPH11245401A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4773798A JPH11245401A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11245401A true JPH11245401A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12783668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4773798A Pending JPH11245401A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11245401A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001058411A (ja) * | 1999-06-04 | 2001-03-06 | Canon Inc | 液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、前記液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置、記録ヘッド、前記液体吐出ヘッドの駆動方法、および液体吐出ヘッドの製造方法 |
JP2009534217A (ja) * | 2006-04-21 | 2009-09-24 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | インクジェットヘッド用の流体放出装置 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP4773798A patent/JPH11245401A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001058411A (ja) * | 1999-06-04 | 2001-03-06 | Canon Inc | 液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、前記液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置、記録ヘッド、前記液体吐出ヘッドの駆動方法、および液体吐出ヘッドの製造方法 |
JP4587417B2 (ja) * | 1999-06-04 | 2010-11-24 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド、及び前記液体吐出ヘッドの駆動方法 |
JP2009534217A (ja) * | 2006-04-21 | 2009-09-24 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | インクジェットヘッド用の流体放出装置 |
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