JPH11242182A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH11242182A
JPH11242182A JP4605098A JP4605098A JPH11242182A JP H11242182 A JPH11242182 A JP H11242182A JP 4605098 A JP4605098 A JP 4605098A JP 4605098 A JP4605098 A JP 4605098A JP H11242182 A JPH11242182 A JP H11242182A
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light
panel
light beams
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light source
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JP4605098A
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Inventor
Motofumi Suzuki
基史 鈴木
Yasunori Taga
康訓 多賀
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像表示装置を薄型化する。 【解決手段】 平板型で斜め方向に投射用画像光を放出
する光源70をダッシュボード52の表面近くに設け
る。そして、この光源70からの画像を背面投射型スク
リーンパネル54に投射表示する。これによって、画像
表示装置を全体として、小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】プロジェクタ式の画像表示装
置など光源からの光を利用して画像を表示する画像表示
装置、特にこの小型化に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車では、液晶ディスプレイ
(LCD)や、CRTなどのテレビモニタを配置したも
のがあり、ナビゲーションシステムの地図画像を表示し
たり、テレビ放送やビデオデッキの再生画面を表示でき
るようにしている。このような車載テレビモニタにおい
て、ナビゲーションシステムの地図表示などを行う場合
には、これを運転手に見える位置に配置しなければなら
ず、通常運転席と助手席との間に配置される。しかし、
このテレビモニタは、その不使用時において運転者にと
って邪魔に感じられる場合も多い。そこで、不使用時に
テレビモニタを格納できるようにすることが提案されて
いる。
【0003】例えば、特開平9−254681号公報に
は、図12に示すような装置が記載されている。すなわ
ち、この装置では、ダッシュボード1の上面に背面投射
型スクリーンパネル2を可動配置し、この背面投射型ス
クリーンパネル2の背後位置のダッシュボード1の上面
に凹部3を形成して、その中に液晶プロジェクタ、ブラ
ウン管式プロジェクタなどの投射機4を収容配置してい
る。そして、使用時には、背面投射型スクリーンパネル
2をダッシュボード1上に斜めに起立させ、投射機4か
ら投射される画像を背面投射型クリーンパネル2の背面
に投影して、乗員から見えるように表示する。従って、
投射機4はダッシュボード1内に斜め方向(背面投射型
スクリーンパネル2に直交する方向に画像を投射できる
方向)に配置される。
【0004】この装置によって、不使用時には背面投射
型スクリーンパネル2をダッシュボード1上に突出しな
い状態に格納することができる。そこで、不使用時にお
いてダッシュボード1上で邪魔にならなくなる。また、
ダッシュボード1の清掃も容易になる。さらに、使用時
には、背面投射型スクリーンパネル2は、ダッシュボー
ド1の上方に配置されるので、運転者の視線を車両前方
視野から大きく移動せずに表示を見られるようになり、
運転者にとって見やすくなり、またエアコンの吹き出し
や各種操作子類の操作を妨げることがなくなる。また、
重量のある投射機4自体はダッシュボード1内に収容さ
れており、軽量に構成できる背面投射型スクリーンパネ
ル2を可動配置するため、可動部分の支持構造が比較的
簡単なものでよいという効果も得られる。
【0005】また、図12に示すように、ミラー5を用
いて投射機4からの構成を反射させて背面投射型スクリ
ーンパネル2に投射する構成も示されている。この構成
によれば、投射機4をダッシュボード1の表面に平行に
配置することができる。従って、凹部3を浅くすること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置では、投射機4が比較的大型であり、ダッシュボード
1内において十分なスペースを確保することができない
という問題点があった。一方、プラズマディスプレイ
や、有機ELパネルや、バックライト型のLCDなど平
面型の発光装置が知られており、壁掛け型の画像表示装
置などに利用されている。これを投射機として利用する
ことも考えられるが、ダッシュボードの表面に対し斜め
や直角の方向に配置しなければならず、やはり大きなス
ペースが必要になってしまうという問題があった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、省スペース化を図ることが容易な画像表示装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、光源からの光
を利用して画像を表示する画像表示装置であって、上記
光源は、表面から光線を射出する発光素子と、この発光
素子の表面上に設けられ、発光素子から射出された光線
に所定方向の指向性を付与する偏向板と、を有すること
を特徴とする。特に、この偏向板としては、角度選択透
過性を有する薄膜などが好適である。
【0009】また、本発明は、光源からの光を利用して
画像を表示する画像表示装置であって、上記光源は、表
面上に所定に傾斜角の斜面が形成された基板と、この斜
面上に配置され、基板に対し斜め方向に光を射出する発
光素子と、を有することを特徴とする。特に、基板とし
て、表面に(100)面のSi単結晶を用い、これを所
定のエッチング処理して、(111)面の斜面とするこ
とで、表面に一定間隔で、V字上の溝を形成することが
できる。そして、この片側の斜面上に発光素子を指向性
を有する形成することが好適である。
【0010】このように、本発明によれば、光源から光
を直接斜め方向に射出することができる。そこで、発光
素子をパネル状とした場合に、この発光素子を平面上に
配置することで、斜め方向に画像を射出することができ
る。
【0011】例えば、車両のダッシュボードに発光素子
を配置する。そして、この発光素子から乗員側に向けて
投射画像を射出させる。ダッシュボードの手前(乗員
側)に背面投射型のスクリーンパネルを起立配置してお
けば、ここに投射画像を表示することができる。発光素
子は、ダッシュボードの面と平行に配置すればよいた
め、画像表示装置の設置場所を邪魔にならないものにで
きる。また、発光素子の投射画像の射出方向を反対にす
ると共に、前面投射型のスクリーンパネルをフロントガ
ラスに近接して設け、投射画像を表示することもでき
る。
【0012】さらに、基板上にV字状の溝を多数一定間
隔で形成し、かつその加工寸法を光のコヒーレント長の
オーダーまで小さくし、光の回折効果を利用すれば、回
折効果を利用して全面から光が斜め方向に射出される。
従って、液晶などの光スイッチをこの素子の前面に配置
することで、上述と同様の光源が実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0014】「第1実施形態」図1は、第1実施形態の
画像表示装置に用いる有機EL素子パネルを利用する光
源の一例を示す図である。
【0015】ガラス基板10の下方には、陽極として機
能する透明電極12が形成されている。この透明電極1
2は、ガラス基板10の表面(下方側)に形成されたI
TOの層と、酸化バナジウム(VO)を積層して形成さ
れており(ITO/VO)、ガラス基板10の長手方向
(例えば図における左右方向)に延びる多数の細線で形
成されている。この透明電極12の下側には、正孔輸送
層14が設けられている。この正孔輸送層14には、ト
リフェニルジアミン誘導体(TPD)が用いられてい
る。さらに、正孔輸送層14の下方には、発光層16が
設けられている。この発光層16には、アルミキノリノ
ール錯体(Alq)が用いられている。そして、この発
光層16の下に陰極18が形成されている。この陰極1
8は、MgAgで形成されており、陽極として機能する
透明電極12とは直交する方向の細線として形成されて
いる。なお、有機ELパネルの構成は、上記構成に限ら
ず各種の材料を用いることができる。
【0016】そして、ガラス基板10の表面(上方)に
は、角度選択透過性薄膜20が形成されている。この角
度選択透過性薄膜20は、図示するように、SiO2
Agを異なる方向から蒸着して形成したものであって、
ガラス基板10側から上方に向かって射出された光を斜
め方向に指向性を持って射出する。
【0017】図2に示すように、角度選択透過性薄膜2
0の波長550nmの光の透過率の角度依存性を示す。
このように、ガラス基板10に直角な方向に対し45°
の方向の光が選択されて射出される。
【0018】図3にこの光源を模式的に示した斜視図を
示す(図1と上下が反対になっている)。このように、
透明電極12と、陰極18が直交配置されており、これ
らの電極への電圧印加を制御することによって、電圧印
加箇所をマトリクスで制御し、画像表示を行う。
【0019】従って、透明電極12と、陰極18への電
極印加を制御することで、所定の領域に電圧を印加し、
ここにおいて発光させることで、この光源において画像
が形成される。そして、画像が斜め方向に射出される。
従って、これをスクリーンに投射すれば、スクリーンに
おいて投射画像が形成される。なお、画像を直接見るこ
とも可能である。また、レンズや、鏡を用いて拡大、縮
小を行えば、任意の大きさの画像をスクリーンに投射す
ることができる。
【0020】次に、この光源の一具体例の製造方法につ
いて説明する。まず、ガラス基板10上に高周波マグネ
トロンスパッタ法により、陽極として機能する透明電極
12を形成した。なお、ガラス基板10は、5cm×7
cmの大きさとした。基板温度は150℃で、スパッタ
ガス圧は2×10-3Torr(0.27Pa)とし、始
めに1200ÅのITOを堆積し、その上に約300Å
の酸化バナジウム(VO)薄膜を堆積して形成した。そ
して、反応性イオンエッチングによって、ガラス基板1
0の長手方向に延びる240本の細線に加工した。
【0021】この透明電極12上に、真空蒸着法によ
り、真空度2×10-7Torr(0.027mPa)、
蒸着速度約30Å/分の条件でTPDを約500Å形成
し、正孔輸送層14を形成した。次に、アルミキノリノ
ール錯体を蒸着し、発光層16を形成した。そして、そ
の上に細線状の陰極18を形成した。真空度1×10-6
Torr(0.27mPa)、蒸着速度約150Å/分
で、MgとAgの合金(Mg:Ag=10:1)を約1
800Å形成すると共に、陽極と直交する細線パターン
の金属マスクを用い、320本の細線とした。
【0022】これによって、横240本の透明電極12
と、縦320本の陰極18とで、240×360のマト
リクスが得られた。
【0023】このようにして作成した有機EL素子の透
明電極(陽極)12には正、陰極18には負の直流電圧
を印加し、その交点となる画素を発光させ、画像を表示
できるようにした。なお、この有機EL素子の光放射パ
ターンは指向性を持たない。
【0024】次に、上述のようにして形成した有機EL
素子のガラス基板10の裏面(光を取り出す側の表面)
に、角度選択透過性を有する薄膜またはフィルタ(角度
選択透過性薄膜20)を形成する。この角度選択透過性
薄膜20としては、特開昭62−195601号公報に
開示されているフィルムや、テレビに用いられる遮光フ
ィルムを用いることができる。ここでは、特開平4−9
7104号公報に開示されている無機偏光薄膜を用いた
例について説明する。
【0025】この角度選択透過性薄膜20は、金属と酸
化物を同時に別々の方向から蒸着する2方向斜め蒸着法
によって形成する。ここでは、酸化物として、Si
2、金属にAgを用いた場合の実験結果を説明する。
【0026】図4は、2方向斜め蒸着を説明する概略図
である。Agの微粒子を異方性媒質に詰め込むために、
AgとSiO2をそれぞれタングステン(W)フィラメ
ントの抵抗加熱と電子ビーム蒸着によって同時蒸着す
る。このときのAgの蒸着角度αAgを−60°とし、S
iO2の蒸着角度は70°とした。なお、αAgの符号
は、Agの蒸気流がガラス基板10の垂直方向に対し
て、SiO2の蒸気流と同じ方向から入射した場合を正
とした。
【0027】AgとSiO2の蒸発源と基板との距離
は、それぞれ20cm、50cmとした。真空槽を1×
10-6Torr(0.13mPa)まで排気した後、S
iO2を電子ビーム蒸着、Agを抵抗加熱による蒸着に
よって2元同時製膜した。このときSiO2とAgの蒸
着速度をそれぞれ200nm/分、10nm/分とし
た。製膜時間は5分とし、全膜厚1μmの角度選択透過
性薄膜20を作製した。なお、基板の加熱は行わなかっ
た。
【0028】このようにして作製された光源は、指向性
を持たない画素毎の光を発生する有機ELパネルからの
光から角度選択透過性薄膜20が所定の方向の光を選択
する。従って、画像を表す光がガラス基板10に対し、
斜め方向に射出される。そこで、これを投射型スクリー
ンに投射することで、画像表示が行える。特に、車両の
ダッシュボードにこの光源を配置すると、ダッシュボー
ドの上面に平行に光源を配置し、ダッシュボードから起
立するスクリーンに画像を投射することができる。従っ
て、画像表示装置全体を小型化することができる。
【0029】「第2実施形態」図5は、第2実施形態の
画像表示装置に用いる光源の一例を示す図である。この
例では、微細加工基板上に微小共振器付の有機EL素子
を形成している。
【0030】Si単結晶からなる基板30は、その表面
にV字状の溝が形成されている。そして、このV字状の
溝の一方側の斜面に有機EL素子が形成されている。こ
の有機EL素子は、微小共振器付のものであり、基板3
0の表面(両側の斜面にわたる表面)上に細線状の陰極
32が形成されている。すなわち、陰極32は、図にお
ける左右方向に延びる複数の細線からなっている。この
陰極32上であって一方側の斜面(図における右側の斜
面)上に発光層34、正孔輸送層36、透明電極38、
誘電体多層膜ミラー40が順に形成されている。従っ
て、これらの発光層34、正孔輸送層36、透明電極3
8、誘電体多層膜ミラー40は斜面毎に分割されてお
り、図における紙面に垂直な方向に延びる細線状のもの
である。
【0031】そこで、陰極32と透明電極38間に直流
電圧を印加することによって、発光する位置(発光する
画素)を制御することができ、画像表示が行える。ま
た、誘電体多層膜ミラー40により、発光層34から射
出する光は、その表面に直角な方向に指向性を持つ。こ
の例では、基板30の斜面は、基板30に垂直な方向に
対し、40°の方向を有しており、これに対し直角な方
向に光が射出される。従って、この例の光源によって
も、斜め方向に画像を示す光が射出される。
【0032】次に、この光源の製造方法について、説明
する。
【0033】まず、表面にV字状の溝を形成された基板
30を用意する。そこで、この基板の作製について、図
6に基づいて説明する。なお、このような基板の作製に
ついては、例えば、IEEE Transactions on Electr
on Dvices, Vol, ED-25, No,10, 1178に示されている。
【0034】まず、単結晶Siの(100)面のウエハ
ーを用意し、表面を200nm程度酸化する。通常のフ
ォトリソグラフィーの手法を用いてウエハーの表面の
[110]方向に平行な方向にライン形状のレジストパ
ターンを形成する。このとき、レジストの幅を100μ
m、間隔を100μmとし、長さを55mmとした(図
6(a))。次に、フッ酸水溶液を用いて酸化膜を除去
した後、レジストをメチルエチルケトンによって除去し
た(図6(b))。そして、これをアルカリ性水溶液に
よりエッチングすることで、異方性エッチングし、V字
型の溝が形成された(図6(c))。エッチング液は、
KOH、NaOH水溶液などを用いることができるが、
この例では22wt%のTetra Ammonium Hydroxide(TMA
H)を用いた。エッチングが酸化膜の下まで進行すると、
所望の形状の基板30が得られる(図6(d))。V字
型溝の傾斜部(斜面)は、(111)面であり、基板3
0に対する傾斜角は、正確に54.7°である。最後に
熱酸化によって、表面に100nm程度の絶縁層を形成
して基板30とした(図6(e))。
【0035】このようにして、作製した基板30上に有
機EL素子を形成する。この例においては、素子から放
出される光の波長を500nmとした場合について説明
する。最初に、基板30上に陰極32を形成した。この
陰極32は、金属ミラーとしても機能する。まず、Mg
Ag合金(10:1)を180nm蒸着した。この際、
MgAgは基板の垂直方向から蒸着することによって、
V字型のパターン状に一様に形成した。そして、その
後、通常のフォトリソグラフィーとウェットエッチング
によって、V字溝に直交する方向に幅100μm、間隔
100μm、長さ48mmのライン状パターンを240
本形成した。
【0036】次に、発光層34、正孔輸送層36、透明
電極38、誘電体多層膜ミラー40をこの順で斜面上に
蒸着した。これらの蒸着において、蒸着面を基板のV字
溝に直交する方向に固定し、蒸着角をV字型の傾斜角、
すなわち35.5°よりも若干大きくすることが重要で
ある。これによって、有機EL素子をV字型の斜面の片
側だけに形成し、自己整合的にライン状のパターンを形
成することができる。そこで、蒸着後に有機EL素子を
加工することなく、画像表示が可能になる。本例では、
蒸着角を40°とした。発光層34として、アルミキノ
リノール錯体(Alq)を30nm蒸着した。次に、正
孔輸送層36として、トリフェニルジアミン誘導体(T
PD)を20μm蒸着した。その後、透明電極38とし
て、ITOを60nm形成した。その上に、TiO2
SiO2の順で最後がSiO2層になるように交互に各4
層積層し、誘電体多層膜ミラー40を形成した。その際
のストップバンドの中心波長は550nmで設計した。
この誘電体多層膜ミラー40のストップバンドでの透過
率は10%であった。これにより、透明電極と有機化学
物層のと合計厚さが110nmとなった。この素子にお
ける微小光共振器の光学長は、透明度電極38と有機化
学層(発光層34及び正孔輸送層36)の厚さと屈折率
及び誘電体多層膜ミラー40の侵み込み量から、目的と
する波長500nmの1.5倍、すなわち750nmに
なった。
【0037】この素子の陰極32の1本と、透明電極3
8の1本に、8Vの電圧を印加したところ、それぞれの
電極の直交する部分から青緑の発光が得られた。発光ス
ペクトルは510nmのみピークがあり、他のピークは
観察されず、単一モードの発光であった。また、強度は
基板30に垂直な方向から約55°のところに鋭いピー
クがあり、観察角度θを変えても発光ピークの移動は小
さく、かつ強度も急激に小さくなっていた。これより、
素子から放出される光の観察角度依存性が除去されてい
ることがわかった。
【0038】画像の表示は、画像信号に従って、320
本の陰極と240本の陽極に順次電圧を印加することに
よって行われる。
【0039】「その他」上述の例では、発光素子として
有機EL素子を用いたが、無機EL素子や半導体のLE
Dなどを用いてもよい。
【0040】また、基板の加工寸法を光のコヒーレント
長のオーダーまで小さくし、光の回折効果を利用すれ
ば、図7に示したような素子も製作することができる。
この回折効果を利用した発光素子は、基板30の表面に
V字型の溝が形成されている。そして、この基板30の
表面に陰極32が形成され、正孔輸送層36及び発光層
34を介し透明電極38が形成されている。ここで、陰
極32及び透明電極38は、共に全面に設けられてい
る。従って、両者に直流電圧を印加することで、全面か
ら光が斜め方向に射出され、この光が表面の間隔dの凹
凸に起因する回折作用によって、角度θだけ斜め方向に
向く。そこで、液晶などの光スイッチを素子の前面に配
置することで、斜め方向に画像情報を含む光を射出する
ことができる。
【0041】さらに、画素毎にRGBのフィルタを取り
付けたりすることによって、画素毎に射出光の色を変更
することができ、これによってフルカラー表示を行うこ
とができる。また、発光素子自体を画素毎に変更し、画
素毎に異なる色で発光するように構成することで、フル
カラー表示を行うことも可能である。
【0042】なお、光源の駆動は、通常のテレビジョン
と同様の信号に応じて、透明電極及び陰極を水平垂直走
査することによって、行うことができる。
【0043】「全体構成」このような光源を利用した画
像表示装置を車両に取り付けた場合の構成例を図8及び
9に示す。
【0044】図8及び9において、車室内のダッシュボ
ード52の上面には、運転席と助手席との中間位置に背
面投射型のスクリーンパネル54が設けられている。こ
のスクリーンパネル54は、正面形状が四角形状であ
り、背面投射型プロジェクションテレビに用いられてい
るスクリーンと同様のもので、白濁した合成樹脂平板な
どで透過型スクリーンで構成されている。このスクリー
ンパネル54は、下辺位置を回動軸56(この回動軸5
6は、車両幅方向に水平方向に形成されている)として
ダッシュボード52の上面に回動自在に支持されてい
る。そして、ダッシュボード52の上面に起立した状態
(図8の状態)と、背面側(車両前方側)に倒れてダッ
シュボード52に形成されたスクリーンパネル格納用凹
部58に収納された不使用時の状態に変位可能になって
いる。
【0045】スクリーンパネル54の格納用凹部58に
収納された状態では、スクリーンパネル54はダッシュ
ボード52の上面と略同一平面を形成する。また、起立
した状態では、スクリーンパネル54の表示面54aは
乗員の視点の方向に向けてやや上方に向いている。スク
リーンパネル54が起立した状態で、スクリーンパネル
54の背面側とフロントガラス60の手前側との間に位
置するダッシュボード52の位置には、スクリーンパネ
ル格納用凹部58の下側に光源70が収容され、固定配
置されている。
【0046】この光源70は、上述した実施形態のもの
で、その内部で発光表示された画像を直接車両の後方斜
め上方に向けて射出し、スクリーンパネル54にその背
面から投射して、表示面54aにその画像を表示する。
【0047】図10、11に他の画像表示装置の例を示
す。この例では、前面投射型のスクリーンパネル72を
利用している。この前面投射型のスクリーンパネル72
は、前面投射型プロジェクションテレビに用いられてい
るスクリーンと同様のもので、白濁した合成樹脂平板な
どで構成される。スクリーンパネル72は、ダッシュボ
ード52の上面であって、フロントガラス60の直前に
支持されている。スクリーンパネル72の乗員側に位置
するダッシュボード52には、凹部74が形成され、そ
の中に光源70が配置されている。なお、凹部74に蓋
を設けたり、スクリーンパネル72を上述の場合と同様
に回動可能として、不使用時には、ダッシュボード52
内に収容するように構成してもよい。
【0048】この光源70は、内部で発光表示された画
像を直接車両前方斜め上方に向けて射出する。従って、
スクリーンパネル72にその前面から画像投射され、表
示面72aに画像が表示される。
【0049】このように、背面投射型や前面投射型のス
クリーンパネルを設け、ここに光源からの画像を投射し
て画像表示が行える。しかし、必ずしも投射型に限定さ
れるわけではない。図8及び9に示した構成において、
背面投射型スクリーンパネル54を設けなかった場合に
おいて、光源を直視型の画像表示装置として利用でき
る。この場合も光源からの光が、乗員の方に向けて射出
されているため、乗員にとって見やすい表示にすること
ができる。さらに、ホログラム方式や、ダイクロイック
方式のヘッドアップディスプレイを構成する場合におい
ても、本発明の光源を用いることで、光源から斜めに光
を射出することができる。従って、画像表示装置を小型
にまとめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の光源の構成を示す図である。
【図2】 光射出の角度依存性を示す図である。
【図3】 有機ELパネルの構成を示す図である。
【図4】 角度選択透過性薄膜の作製を示す図である。
【図5】 第2実施形態の光源の構成を示す図である。
【図6】 基板へのV字型溝の作製を示す図である。
【図7】 回折効果を利用した光源の構成を示す図であ
る。
【図8】 画像表示装置をダッシュボード上に配置した
構成例を示す図である。
【図9】 図8に示す構成例を横方向から見た図であ
る。
【図10】 画像表示装置をダッシュボード上に配置し
た他の構成例を示す図である。
【図11】 図10に示す構成例を横方向から見た図で
ある
【図12】 従来の装置の構成例を示す図である。
【図13】 従来の装置の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板、12,38 透明電極、14,36
正孔輸送層、16,34 発光層、18,32 陰
極、20 角度選択透過性薄膜、30 基板、52 ダ
ッシュボード、54 背面投射型スクリーンパネル、5
8 凹部、60フロントグラス、70 光源。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光を利用して画像を表示する
    画像表示装置であって、 上記光源は、 表面から光線を射出する発光素子と、 この発光素子の表面上に設けられ、発光素子から射出さ
    れた光線に所定方向の指向性を付与する偏向板と、 を有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 光源からの光を利用して画像を表示する
    画像表示装置であって、 上記光源は、 表面上に所定に傾斜角の斜面が形成された基板と、 この斜面上に配置され、基板に対し斜め方向に光を射出
    する発光素子と、 を有することを特徴とする画像表示装置。
JP4605098A 1998-02-26 1998-02-26 画像表示装置 Pending JPH11242182A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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