JPH11242021A - シアネート樹脂の硬化度測定装置及びその測定方法 - Google Patents
シアネート樹脂の硬化度測定装置及びその測定方法Info
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- JPH11242021A JPH11242021A JP10045227A JP4522798A JPH11242021A JP H11242021 A JPH11242021 A JP H11242021A JP 10045227 A JP10045227 A JP 10045227A JP 4522798 A JP4522798 A JP 4522798A JP H11242021 A JPH11242021 A JP H11242021A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プリント配線基板や半導体素子収納用パッケー
ジ等に用いられる無機材料と複合したシアネート樹脂又
は変性シアネート樹脂の成形体の硬化時の進行度、即ち
硬化度を簡単かつ定量的に測定する装置及び測定方法を
提供する。 【解決手段】シアネート樹脂から成る試料とメチル誘導
体化試薬とを収容する白金カプセル4と、それを収納す
る密閉容器5と、それをを所定温度に加熱する恒温槽6
とから成る予備加熱装置2と、白金カプセル4を加熱す
る加熱炉7を測定ガスの注入口8に連結したガスクロマ
トグラフ3とで構成するシアネート樹脂の硬化度測定装
置1で、白金カプセル4に封入した試料とメチル誘導体
化試薬を密閉容器5ごと恒温槽6内で加熱後、加熱炉7
で試料を加熱分解し、発生したトリメチルイソシアヌレ
ートをガスクロマトグラフ3で測定して、硬化度を判定
する。
ジ等に用いられる無機材料と複合したシアネート樹脂又
は変性シアネート樹脂の成形体の硬化時の進行度、即ち
硬化度を簡単かつ定量的に測定する装置及び測定方法を
提供する。 【解決手段】シアネート樹脂から成る試料とメチル誘導
体化試薬とを収容する白金カプセル4と、それを収納す
る密閉容器5と、それをを所定温度に加熱する恒温槽6
とから成る予備加熱装置2と、白金カプセル4を加熱す
る加熱炉7を測定ガスの注入口8に連結したガスクロマ
トグラフ3とで構成するシアネート樹脂の硬化度測定装
置1で、白金カプセル4に封入した試料とメチル誘導体
化試薬を密閉容器5ごと恒温槽6内で加熱後、加熱炉7
で試料を加熱分解し、発生したトリメチルイソシアヌレ
ートをガスクロマトグラフ3で測定して、硬化度を判定
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
用の銅張積層板や半導体素子収納用パッケージ等に適用
される特殊エンジニアリングプラスチックとして用いら
れるシアネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン
樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する
組成物の硬化度測定装置及びその測定方法に関するもの
である。
用の銅張積層板や半導体素子収納用パッケージ等に適用
される特殊エンジニアリングプラスチックとして用いら
れるシアネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン
樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する
組成物の硬化度測定装置及びその測定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント配線基板は勿論、半
導体素子収納用パッケージ等にもシアネート樹脂あるい
はビスマレイミドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変
性シアネート樹脂材料をはじめとして、エポキシ樹脂や
フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の各種熱硬化性樹脂
が、それらの絶縁基体として使用されてきた。
導体素子収納用パッケージ等にもシアネート樹脂あるい
はビスマレイミドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変
性シアネート樹脂材料をはじめとして、エポキシ樹脂や
フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の各種熱硬化性樹脂
が、それらの絶縁基体として使用されてきた。
【0003】とりわけ前記シアネート樹脂材料は、耐熱
性や耐酸化性が極めて高く、常態や吸湿後の電気絶縁性
が高く、金属マイグレーションが発生し難いという特性
を有する上、低誘電率である等の特性から優れた電気絶
縁材料として、前記エポキシ樹脂と同様に各種用途に適
用されている。
性や耐酸化性が極めて高く、常態や吸湿後の電気絶縁性
が高く、金属マイグレーションが発生し難いという特性
を有する上、低誘電率である等の特性から優れた電気絶
縁材料として、前記エポキシ樹脂と同様に各種用途に適
用されている。
【0004】かかる熱硬化性樹脂では、該熱硬化性樹脂
を硬化させた場合の反応の進行度、即ち硬化度が、得ら
れる樹脂成形品の物性、例えば、誘電率や電気絶縁性等
の電気的性質や、強度や弾性率、硬度等の機械的性質、
あるいは車載用等に要求される耐熱性に代表される熱的
性質、更には、耐薬品性等と密接な関係を有している。
を硬化させた場合の反応の進行度、即ち硬化度が、得ら
れる樹脂成形品の物性、例えば、誘電率や電気絶縁性等
の電気的性質や、強度や弾性率、硬度等の機械的性質、
あるいは車載用等に要求される耐熱性に代表される熱的
性質、更には、耐薬品性等と密接な関係を有している。
【0005】従って、前記樹脂成形品の硬化度が不十分
な場合には、一般的には前述のような各種物性は所期値
を満足せず、特に誘電率が高くなって電気絶縁材料とし
ては実用範囲外となる。
な場合には、一般的には前述のような各種物性は所期値
を満足せず、特に誘電率が高くなって電気絶縁材料とし
ては実用範囲外となる。
【0006】一方、硬化が進み過ぎると、前述の各種物
性の内、とりわけ機械的強度の劣化が激しく、長期間に
わたる信頼性に欠ける等、物性相互のバランスが取れな
い場合があり、やはり電気絶縁材料として実用的でない
という欠点がある。
性の内、とりわけ機械的強度の劣化が激しく、長期間に
わたる信頼性に欠ける等、物性相互のバランスが取れな
い場合があり、やはり電気絶縁材料として実用的でない
という欠点がある。
【0007】そこで、前記樹脂成形品を絶縁基体として
用いる場合には、成形時の最適な硬化反応の程度、即ち
硬化度を把握しておく必要がある。
用いる場合には、成形時の最適な硬化反応の程度、即ち
硬化度を把握しておく必要がある。
【0008】一般的には、前述のような高分子化合物の
硬化反応の度合いを判定する方法としては、赤外分光分
析法(IR法)や核磁気共鳴分析法(NMR法)が採用
されてきた。
硬化反応の度合いを判定する方法としては、赤外分光分
析法(IR法)や核磁気共鳴分析法(NMR法)が採用
されてきた。
【0009】しかしながら、前記プリント配線基板や半
導体素子収納用パッケージの絶縁基体として用いられる
樹脂成形体は、一般に有機材料と無機材料との複合材料
より成ることから、例えば、前記赤外分光分析法では、
前記複合材料の有機材料と無機材料のスペクトルが重な
って計測され、目的とする有機材料のスペクトルのみを
個別に正確に判別することができず、硬化度の指標とな
る成分の検出が困難となる。
導体素子収納用パッケージの絶縁基体として用いられる
樹脂成形体は、一般に有機材料と無機材料との複合材料
より成ることから、例えば、前記赤外分光分析法では、
前記複合材料の有機材料と無機材料のスペクトルが重な
って計測され、目的とする有機材料のスペクトルのみを
個別に正確に判別することができず、硬化度の指標とな
る成分の検出が困難となる。
【0010】一方、前記核磁気共鳴分析法は、一般的に
は液体試料を分析対象とするものであり、固体試料は、
化学シフトの異方性、あるいは双極子相互作用による局
所磁場の異方性のため測定困難であり、前記複合材料の
如き固体試料の分析には不向きであり、いずれも前記樹
脂成形体の硬化反応度合いを判定することが測定原理
上、困難であり、測定できたとしても解析に極めて時間
を要するという欠点があった。
は液体試料を分析対象とするものであり、固体試料は、
化学シフトの異方性、あるいは双極子相互作用による局
所磁場の異方性のため測定困難であり、前記複合材料の
如き固体試料の分析には不向きであり、いずれも前記樹
脂成形体の硬化反応度合いを判定することが測定原理
上、困難であり、測定できたとしても解析に極めて時間
を要するという欠点があった。
【0011】そこで、前述のような有機材料と無機材料
から成る複合材料中の有機成分を分析するために、熱分
析装置の加熱炉内に設置された試料を数百℃の温度で加
熱して有機材料を熱分解してガス化し、該ガス化した熱
分解成分をガスクロマトグラフで定性、定量分析してそ
の高分子構造を推定する装置が提案されている(特許第
2596882号公報参照)。
から成る複合材料中の有機成分を分析するために、熱分
析装置の加熱炉内に設置された試料を数百℃の温度で加
熱して有機材料を熱分解してガス化し、該ガス化した熱
分解成分をガスクロマトグラフで定性、定量分析してそ
の高分子構造を推定する装置が提案されている(特許第
2596882号公報参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案のように有機材料と無機材料から成る複合材料をその
まま加熱し、発生するガスをガスクロマトグラフで分析
する装置を用いる方法では、その熱分解ガス中にフェノ
ール化合物やカルボン酸化合物、アミド化合物のような
ガスクロマトグラフでは検出できない高極性化合物であ
る熱分解成分があり、特にシアネート樹脂を含有する組
成物においては、熱分解成分のシアネート基3個が付加
重合して生成されるトリアジン環は高極性を有すること
からガスクロマトグラフでは検出できず、従って前記シ
アネート樹脂を含有する組成物の硬化度を判定できない
という課題があった。
案のように有機材料と無機材料から成る複合材料をその
まま加熱し、発生するガスをガスクロマトグラフで分析
する装置を用いる方法では、その熱分解ガス中にフェノ
ール化合物やカルボン酸化合物、アミド化合物のような
ガスクロマトグラフでは検出できない高極性化合物であ
る熱分解成分があり、特にシアネート樹脂を含有する組
成物においては、熱分解成分のシアネート基3個が付加
重合して生成されるトリアジン環は高極性を有すること
からガスクロマトグラフでは検出できず、従って前記シ
アネート樹脂を含有する組成物の硬化度を判定できない
という課題があった。
【0013】
【発明の目的】本発明は前記課題を解決するために成さ
れたもので、その目的は、プリント配線基板や半導体素
子収納用パッケージ等に適用される特殊エンジニアリン
グプラスチックとして、無機材料と共に用いられるシア
ネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン樹脂(B
Tレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する組成物の
硬化反応の進行度、即ち硬化度を簡単かつ定量的に測定
する装置及びその測定方法を提供することにある。
れたもので、その目的は、プリント配線基板や半導体素
子収納用パッケージ等に適用される特殊エンジニアリン
グプラスチックとして、無機材料と共に用いられるシア
ネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン樹脂(B
Tレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する組成物の
硬化反応の進行度、即ち硬化度を簡単かつ定量的に測定
する装置及びその測定方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するためにその硬化挙動を鋭意調査したところ、前
記絶縁基体として用いられるシアネート樹脂あるいはビ
スマレイミドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変性シ
アネート樹脂と、無機材料とから成る複合材料は、前記
シアネート樹脂あるいは変性シアネート樹脂の熱硬化
が、分子内に2個以上のシアネート基を有する
解決するためにその硬化挙動を鋭意調査したところ、前
記絶縁基体として用いられるシアネート樹脂あるいはビ
スマレイミドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変性シ
アネート樹脂と、無機材料とから成る複合材料は、前記
シアネート樹脂あるいは変性シアネート樹脂の熱硬化
が、分子内に2個以上のシアネート基を有する
【0015】
【化1】
【0016】で示されるビスフェノールAシアネートモ
ノマーの3分子が加熱により付加重合して
ノマーの3分子が加熱により付加重合して
【0017】
【化2】
【0018】で示されるプレポリマーとなり、更に
【0019】
【化3】
【0020】で示されるように破線で囲んだトリアジン
環を形成する一連の反応を利用したものであり、シアネ
ート樹脂の硬化度を判定するには、この高極性物質であ
るトリアジン環量の測定以外に利用できるものがないこ
とが判明し、該トリアジン環について種々検討した。
環を形成する一連の反応を利用したものであり、シアネ
ート樹脂の硬化度を判定するには、この高極性物質であ
るトリアジン環量の測定以外に利用できるものがないこ
とが判明し、該トリアジン環について種々検討した。
【0021】その結果、高極性物質であるトリアジン環
は、前記シアネート樹脂と水酸化テトラメチルアンモニ
ウムが反応して熱分解する際、加水分解とメチル化反応
によりガスクロマトグラフで測定可能なトリメチルイソ
シアヌレートを発生することを見いだし、該トリメチル
イソシアヌレートの量を測定すれば、とりもなおさずト
リアジン環の量が判明することから、トリメチルイソシ
アヌレートの検出装置と検出方法、及び硬化度とトリメ
チルイソシアヌレートの量の関係を調査し、本発明に至
った。
は、前記シアネート樹脂と水酸化テトラメチルアンモニ
ウムが反応して熱分解する際、加水分解とメチル化反応
によりガスクロマトグラフで測定可能なトリメチルイソ
シアヌレートを発生することを見いだし、該トリメチル
イソシアヌレートの量を測定すれば、とりもなおさずト
リアジン環の量が判明することから、トリメチルイソシ
アヌレートの検出装置と検出方法、及び硬化度とトリメ
チルイソシアヌレートの量の関係を調査し、本発明に至
った。
【0022】即ち、本発明のシアネート樹脂の硬化度測
定装置は、予備加熱装置として、該予備加熱装置がシア
ネート樹脂を含有する測定試料とメチル誘導体化試薬と
を収容して反応させるための白金カプセルと、該白金カ
プセルを収納する密閉容器と、該密閉容器を30℃以
上、200℃以下の温度に加熱制御する恒温槽とで構成
され、更に、前記予備加熱処理した白金カプセルを収容
物と共に、少なくとも500℃の温度まで昇温可能な加
熱炉が、ガスクロマトグラフの測定ガスの注入口に連結
された構造を成すことを特徴とするものである。
定装置は、予備加熱装置として、該予備加熱装置がシア
ネート樹脂を含有する測定試料とメチル誘導体化試薬と
を収容して反応させるための白金カプセルと、該白金カ
プセルを収納する密閉容器と、該密閉容器を30℃以
上、200℃以下の温度に加熱制御する恒温槽とで構成
され、更に、前記予備加熱処理した白金カプセルを収容
物と共に、少なくとも500℃の温度まで昇温可能な加
熱炉が、ガスクロマトグラフの測定ガスの注入口に連結
された構造を成すことを特徴とするものである。
【0023】又、本発明のシアネート樹脂の硬化度測定
方法は、密閉容器内に収納され、更に白金カプセルに封
入したシアネート樹脂を含有する複合材料から成る試料
とメチル誘導体化試薬を、該試料中のシアネート樹脂が
熱分解しない温度範囲、即ち30℃以上、200℃以下
の温度に恒温槽内で加熱して、−COOHや−OH等の
高極性基をメチルエステル化するメチル誘導体化試薬を
予め複合材料から成る試料に含浸させておき、その後、
ガスクロマトグラフの測定ガス注入口に連結した加熱炉
で、予備加熱処理した試料を白金カプセルごと、300
〜500℃の温度で加熱分解し、前記トリアジン環から
トリメチルイソシアヌレートを発生させ、該トリメチル
イソシアヌレートの発生量をガスクロマトグラフで測定
して、硬化度を判定するものである。
方法は、密閉容器内に収納され、更に白金カプセルに封
入したシアネート樹脂を含有する複合材料から成る試料
とメチル誘導体化試薬を、該試料中のシアネート樹脂が
熱分解しない温度範囲、即ち30℃以上、200℃以下
の温度に恒温槽内で加熱して、−COOHや−OH等の
高極性基をメチルエステル化するメチル誘導体化試薬を
予め複合材料から成る試料に含浸させておき、その後、
ガスクロマトグラフの測定ガス注入口に連結した加熱炉
で、予備加熱処理した試料を白金カプセルごと、300
〜500℃の温度で加熱分解し、前記トリアジン環から
トリメチルイソシアヌレートを発生させ、該トリメチル
イソシアヌレートの発生量をガスクロマトグラフで測定
して、硬化度を判定するものである。
【0024】
【作用】本発明のシアネート樹脂の硬化度測定装置及び
その測定方法は、先ず予備加熱装置で密閉容器に収納し
た硬化度測定試料と水酸化テトラメチルアンモニウム溶
液を加熱することから、温度と圧力により前記硬化度測
定試料と水酸化テトラメチルアンモニウム溶液との反応
性が高まり、その後、加熱炉で加熱分解させることから
定量的にトリメチルイソシアヌレートが発生し、該トリ
メチルイソシアヌレートの発生量をガスクロマトグラフ
で定性、定量的に測定でき、硬化度が判定されることに
なる。
その測定方法は、先ず予備加熱装置で密閉容器に収納し
た硬化度測定試料と水酸化テトラメチルアンモニウム溶
液を加熱することから、温度と圧力により前記硬化度測
定試料と水酸化テトラメチルアンモニウム溶液との反応
性が高まり、その後、加熱炉で加熱分解させることから
定量的にトリメチルイソシアヌレートが発生し、該トリ
メチルイソシアヌレートの発生量をガスクロマトグラフ
で定性、定量的に測定でき、硬化度が判定されることに
なる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシアネート樹脂の
硬化度測定装置及びその測定方法を図面に基づき詳細に
説明する。
硬化度測定装置及びその測定方法を図面に基づき詳細に
説明する。
【0026】図1は、本発明の予備加熱装置とガスクロ
マトグラフ分析装置とから成るシアネート樹脂の硬化度
測定装置の概要を示す構成図であり、図2は本発明のシ
アネート樹脂の硬化度測定装置を構成する密閉容器の一
実施例を示す断面図である。
マトグラフ分析装置とから成るシアネート樹脂の硬化度
測定装置の概要を示す構成図であり、図2は本発明のシ
アネート樹脂の硬化度測定装置を構成する密閉容器の一
実施例を示す断面図である。
【0027】図において、1はシアネート樹脂を含有す
る組成物とメチル誘導体化試薬とを収容して反応させる
ための白金カプセル4と、白金カプセル4を収納する密
閉容器5と、密閉容器5を所定温度に加熱する恒温槽6
とから成る予備加熱装置2と、白金カプセル4を収容物
と共に加熱する加熱炉7を測定ガスの注入口8に連結し
たガスクロマトグラフ3とで構成するシアネート樹脂の
硬化度測定装置である。
る組成物とメチル誘導体化試薬とを収容して反応させる
ための白金カプセル4と、白金カプセル4を収納する密
閉容器5と、密閉容器5を所定温度に加熱する恒温槽6
とから成る予備加熱装置2と、白金カプセル4を収容物
と共に加熱する加熱炉7を測定ガスの注入口8に連結し
たガスクロマトグラフ3とで構成するシアネート樹脂の
硬化度測定装置である。
【0028】又、本発明のシアネート樹脂の硬化度測定
方法は、先ず、硬化度を測定するシアネート樹脂を含有
する組成物とメチル誘導体化試薬を白金カプセル4に封
入した後、白金カプセル4を密閉容器5に収納し、予備
加熱装置2の恒温槽6内で密閉容器5を30℃以上、2
00℃以下の温度に加熱して白金カプセル4に封入した
前記組成物にメチル誘導体化試薬を含浸させて反応性を
高めた後、白金カプセル4を密閉容器5から取り出し、
ガスクロマトグラフ3の測定ガスの注入口8に連結され
た300〜500℃の温度に保持した加熱炉7中に投入
し、白金カプセル4中の反応物が加熱分解されて発生す
るトリメチルイソシアヌレートの量をガスクロマトグラ
フ3で測定するものである。
方法は、先ず、硬化度を測定するシアネート樹脂を含有
する組成物とメチル誘導体化試薬を白金カプセル4に封
入した後、白金カプセル4を密閉容器5に収納し、予備
加熱装置2の恒温槽6内で密閉容器5を30℃以上、2
00℃以下の温度に加熱して白金カプセル4に封入した
前記組成物にメチル誘導体化試薬を含浸させて反応性を
高めた後、白金カプセル4を密閉容器5から取り出し、
ガスクロマトグラフ3の測定ガスの注入口8に連結され
た300〜500℃の温度に保持した加熱炉7中に投入
し、白金カプセル4中の反応物が加熱分解されて発生す
るトリメチルイソシアヌレートの量をガスクロマトグラ
フ3で測定するものである。
【0029】本発明のシアネート樹脂の硬化度測定装置
及びその測定方法において、シアネート樹脂を含有する
組成物としては、シアネート樹脂あるいはビスマレイミ
ドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹
脂を主成分とし、アルミナ(Al2 O3 )やシリカ(S
iO2 )等の無機成分をフィラーとして添加したものが
あり、硬化度測定に必要とされる測定試料の量は、後述
するメチル誘導体化試薬との反応や、加熱分解を迅速に
進めるという点からは、0.1〜1mgまでが望まし
い。
及びその測定方法において、シアネート樹脂を含有する
組成物としては、シアネート樹脂あるいはビスマレイミ
ドトリアジン樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹
脂を主成分とし、アルミナ(Al2 O3 )やシリカ(S
iO2 )等の無機成分をフィラーとして添加したものが
あり、硬化度測定に必要とされる測定試料の量は、後述
するメチル誘導体化試薬との反応や、加熱分解を迅速に
進めるという点からは、0.1〜1mgまでが望まし
い。
【0030】又、前記シアネート樹脂を含有する組成物
と、白金カプセルに収容して加熱により反応性を高める
ためのメチル誘導体化試薬としては、耐熱性を有し、誘
導体化が完了するまでは試薬自体が分解してしまわない
水酸化テトラメチルアンモニウムが最適であり、その水
溶液あるいはメタノール溶液を用いることができるが、
予備加熱時の温度で試薬が容易に分解しないという溶液
の安定性の面からは、水酸化テトラメチルアンモニウム
を10〜20重量%含有した水溶液を使用することが望
ましい。
と、白金カプセルに収容して加熱により反応性を高める
ためのメチル誘導体化試薬としては、耐熱性を有し、誘
導体化が完了するまでは試薬自体が分解してしまわない
水酸化テトラメチルアンモニウムが最適であり、その水
溶液あるいはメタノール溶液を用いることができるが、
予備加熱時の温度で試薬が容易に分解しないという溶液
の安定性の面からは、水酸化テトラメチルアンモニウム
を10〜20重量%含有した水溶液を使用することが望
ましい。
【0031】又、メチル誘導体化試薬として前記水酸化
テトラメチルアンモニウムを用いる場合には、シアネー
ト樹脂を含有する組成物とのメチル誘導体化の反応を充
分なものとするために、該シアネート樹脂を含有する組
成物量の十倍量以上、五十倍量までの量を添加すること
が望ましい。
テトラメチルアンモニウムを用いる場合には、シアネー
ト樹脂を含有する組成物とのメチル誘導体化の反応を充
分なものとするために、該シアネート樹脂を含有する組
成物量の十倍量以上、五十倍量までの量を添加すること
が望ましい。
【0032】次に、本発明における硬化度測定試料を収
容する容器には、シアネート樹脂を含有する組成物やメ
チル誘導体化試薬等の薬品及び加熱に対して安定であ
り、前記試料を収容後、容器を閉じるため加工性に優れ
ている白金が好適であり、その容量は、操作性の容易さ
と容器が速やかに加熱される点から、10マイクロリッ
トルから1ミリリットル程度が望ましい。
容する容器には、シアネート樹脂を含有する組成物やメ
チル誘導体化試薬等の薬品及び加熱に対して安定であ
り、前記試料を収容後、容器を閉じるため加工性に優れ
ている白金が好適であり、その容量は、操作性の容易さ
と容器が速やかに加熱される点から、10マイクロリッ
トルから1ミリリットル程度が望ましい。
【0033】又、前記白金カプセルを収納する密閉容器
としては、例えば、図2に示すようにステンレス製の蓋
付容器9の内部に、テフロン製の蓋付容器10を収納し
たものや、ガラス製の瓶にテフロン製のシール材と金属
製キャップを備えたものが適用でき、複数個の白金カプ
セル4を同時に収容して操作できることが望ましく、密
閉容器の容量は、かかる操作性の点からは30〜50ミ
リリットル程度が好適であり、特に前記テフロン製の蓋
付容器10を用いる場合には、汚染を防止するという点
から、テフロン製の蓋付容器10内に白金るつぼ11を
入れて、前記白金カプセル4を収納することがより好ま
しい。
としては、例えば、図2に示すようにステンレス製の蓋
付容器9の内部に、テフロン製の蓋付容器10を収納し
たものや、ガラス製の瓶にテフロン製のシール材と金属
製キャップを備えたものが適用でき、複数個の白金カプ
セル4を同時に収容して操作できることが望ましく、密
閉容器の容量は、かかる操作性の点からは30〜50ミ
リリットル程度が好適であり、特に前記テフロン製の蓋
付容器10を用いる場合には、汚染を防止するという点
から、テフロン製の蓋付容器10内に白金るつぼ11を
入れて、前記白金カプセル4を収納することがより好ま
しい。
【0034】一方、前記密閉容器を加熱する恒温槽は、
30℃以上、200℃以下の温度に制御可能なものであ
ればいかなる装置でも良く、加熱処理温度は、シアネー
ト樹脂を硬化させた温度以下であって、シアネート樹脂
を含有する組成物と反応させ、次工程の加熱分解でガス
クロマトグラフで測定可能なトリメチルイソシアヌレー
トを生成するために添加するメチル誘導体化試薬の分解
を回避するため、30℃以上、200℃以下の温度であ
ることが必要となる。
30℃以上、200℃以下の温度に制御可能なものであ
ればいかなる装置でも良く、加熱処理温度は、シアネー
ト樹脂を硬化させた温度以下であって、シアネート樹脂
を含有する組成物と反応させ、次工程の加熱分解でガス
クロマトグラフで測定可能なトリメチルイソシアヌレー
トを生成するために添加するメチル誘導体化試薬の分解
を回避するため、30℃以上、200℃以下の温度であ
ることが必要となる。
【0035】次いで、密閉容器を冷却後、白金カプセル
を取り出して開封し、直ちにガスクロマトグラフの測定
ガス注入口に連結した加熱炉に投入する。
を取り出して開封し、直ちにガスクロマトグラフの測定
ガス注入口に連結した加熱炉に投入する。
【0036】前記加熱炉において、保持温度が300℃
未満では前記測定試料の熱分解が瞬時に進行せず、複反
応が同時に生じることなく単純な解重合反応となり、
又、前記試料を加熱分解して発生するトリメチルイソシ
アヌレートは、例えばガスクロマトグラフの測定ピーク
強度の変動係数を、温度を変更して測定すると加熱温度
が250℃では、変動係数が120%を、400℃では
4%を、550℃では32%を示すように、500℃を
越えると発生したトリメチルイソシアヌレート自体が熱
分解する確率が高くなり、いずれも定量性が悪くなり、
正確な硬化度が判定できないことから、前記加熱分解す
る温度は、300〜500℃に限定される。
未満では前記測定試料の熱分解が瞬時に進行せず、複反
応が同時に生じることなく単純な解重合反応となり、
又、前記試料を加熱分解して発生するトリメチルイソシ
アヌレートは、例えばガスクロマトグラフの測定ピーク
強度の変動係数を、温度を変更して測定すると加熱温度
が250℃では、変動係数が120%を、400℃では
4%を、550℃では32%を示すように、500℃を
越えると発生したトリメチルイソシアヌレート自体が熱
分解する確率が高くなり、いずれも定量性が悪くなり、
正確な硬化度が判定できないことから、前記加熱分解す
る温度は、300〜500℃に限定される。
【0037】以上の操作により発生したガス成分を、測
定ガスの注入口8からカラム12に注入して極性や沸点
から相互に分離して、ガスクロマトグラフ3によりトリ
メチルイソシアヌレートを定性及び定量分析するが、水
素イオン化検出器を備えたガスクロマトグラフや、ガス
クロマトグラフに質量分析計を接続部を介して直結した
ガスクロマトグラフ質量分析計等を用いて測定できる。
定ガスの注入口8からカラム12に注入して極性や沸点
から相互に分離して、ガスクロマトグラフ3によりトリ
メチルイソシアヌレートを定性及び定量分析するが、水
素イオン化検出器を備えたガスクロマトグラフや、ガス
クロマトグラフに質量分析計を接続部を介して直結した
ガスクロマトグラフ質量分析計等を用いて測定できる。
【0038】
【実施例】次に、本発明のシアネート樹脂の硬化度測定
装置及びその測定方法を、以下の実施例に基づき具体的
に説明する。
装置及びその測定方法を、以下の実施例に基づき具体的
に説明する。
【0039】先ず、樹脂成形体の硬化加熱温度を175
℃とし、加熱時間を種々設定して硬化させたシアネート
樹脂を試料とし、該試料0.1mgと、水酸化テトラメ
チルアンモニウムを10重量%含有した水溶液10マイ
クロリットルを内容量30マイクロリットルの8個の白
金カプセル内にそれぞれ封入し、該白金カプセルを白金
るつぼに収容し、該白金るつぼをテフロン製内筒とステ
ンレス製外筒から成る密閉容器に収納した後、該密閉容
器を恒温槽で100℃に加熱した。
℃とし、加熱時間を種々設定して硬化させたシアネート
樹脂を試料とし、該試料0.1mgと、水酸化テトラメ
チルアンモニウムを10重量%含有した水溶液10マイ
クロリットルを内容量30マイクロリットルの8個の白
金カプセル内にそれぞれ封入し、該白金カプセルを白金
るつぼに収容し、該白金るつぼをテフロン製内筒とステ
ンレス製外筒から成る密閉容器に収納した後、該密閉容
器を恒温槽で100℃に加熱した。
【0040】次いで、前記所定温度に加熱後の密閉容器
を冷却した後、白金カプセルを取り出して開封し、該白
金カプセルごと400℃に加熱保持した加熱炉に投入し
て前記樹脂成形体を加熱分解させ、発生したトリメチル
イソシアヌレートを、前記加熱炉に連結した測定ガス注
入口からカラムに注入してガスクロマトグラフ質量分析
計で測定した。
を冷却した後、白金カプセルを取り出して開封し、該白
金カプセルごと400℃に加熱保持した加熱炉に投入し
て前記樹脂成形体を加熱分解させ、発生したトリメチル
イソシアヌレートを、前記加熱炉に連結した測定ガス注
入口からカラムに注入してガスクロマトグラフ質量分析
計で測定した。
【0041】一方、前記加熱時間を種々設定して硬化さ
せたシアネート樹脂から成る試料の誘電率をキャパシタ
ンスメータを用いて1MHzでブリッジ回路法により、
それぞれ硬化の程度による誘電率の値を測定し、前記試
料のシアネート樹脂を熱分解して発生したトリメチルイ
ソシアヌレートのピーク強度と前記樹脂成形体の誘電率
との関係を電気的性質として評価した。
せたシアネート樹脂から成る試料の誘電率をキャパシタ
ンスメータを用いて1MHzでブリッジ回路法により、
それぞれ硬化の程度による誘電率の値を測定し、前記試
料のシアネート樹脂を熱分解して発生したトリメチルイ
ソシアヌレートのピーク強度と前記樹脂成形体の誘電率
との関係を電気的性質として評価した。
【0042】又、超音波パルス法により、前記各試料の
シアネート樹脂が示す弾性率を測定し、前記トリメチル
イソシアヌレートのピーク強度との関係を機械的強度と
して評価した。
シアネート樹脂が示す弾性率を測定し、前記トリメチル
イソシアヌレートのピーク強度との関係を機械的強度と
して評価した。
【0043】尚、本発明のような密閉容器を用いず、開
放系でシアネート樹脂から成る試料と水酸化テトラメチ
ルアンモニウムとの混合物を加熱した後、前記同様にし
て加熱分解して測定したものを比較例とした。
放系でシアネート樹脂から成る試料と水酸化テトラメチ
ルアンモニウムとの混合物を加熱した後、前記同様にし
て加熱分解して測定したものを比較例とした。
【0044】
【表1】
【0045】表より明らかなように、比較例では加熱硬
化時間が210分でトリメチルイソシアヌレートのピー
ク強度が8.05×106 g-1と極めて小さいものであ
るのに対して、本発明では、シアネート樹脂の加熱硬化
時間が長くなるにつれて、トリメチルイソシアヌレート
のピーク強度が大きくなり、誘電率が低下することが分
かり、又、弾性率は、加熱硬化時間が長くなるにつれて
増大する傾向を示すことが判明し、硬化度と物性値との
相関関係から、樹脂成形体の硬化状態を評価できること
が分かる。
化時間が210分でトリメチルイソシアヌレートのピー
ク強度が8.05×106 g-1と極めて小さいものであ
るのに対して、本発明では、シアネート樹脂の加熱硬化
時間が長くなるにつれて、トリメチルイソシアヌレート
のピーク強度が大きくなり、誘電率が低下することが分
かり、又、弾性率は、加熱硬化時間が長くなるにつれて
増大する傾向を示すことが判明し、硬化度と物性値との
相関関係から、樹脂成形体の硬化状態を評価できること
が分かる。
【0046】
【発明の効果】本発明のシアネート樹脂の硬化度測定装
置及びその測定方法によれば、白金カプセルを収納する
密閉容器と該密閉容器を所定温度に加熱する恒温槽とか
ら成る予備加熱装置と、ガスクロマトグラフ測定ガスの
注入口に連結した加熱分解用の加熱炉とから成るシアネ
ート樹脂の硬化度測定装置により、密閉容器内に収納し
た白金カプセルに封入したシアネート樹脂から成る樹脂
成形体とメチル誘導体化試薬を恒温槽内で加熱した後、
前記加熱炉で予備加熱処理した試料を加熱分解し、発生
したトリメチルイソシアヌレートをガスクロマトグラフ
で測定して、硬化度を判定することより、シアネート樹
脂と水酸化テトラメチルアンモニウム溶液との反応によ
り生成するガスクロマトグラフで定性、定量測定が可能
なトリメチルイソシアヌレートを発生させることが可能
となり、該トリメチルイソシアヌレート量を定量するこ
とにより樹脂の硬化状態が評価できることから、これま
で硬化度の評価が困難であった樹脂材料と無機材料との
複合材料に対して有効であり、特にプリント配線基板や
半導体素子収納用パッケージ等に適用される特殊エンジ
ニアリングプラスチックとして、無機材料と共に用いら
れるシアネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン
樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する
組成物の硬化反応の進行度、即ち硬化度を簡単かつ定量
的に測定する装置及びその測定方法が得られる。
置及びその測定方法によれば、白金カプセルを収納する
密閉容器と該密閉容器を所定温度に加熱する恒温槽とか
ら成る予備加熱装置と、ガスクロマトグラフ測定ガスの
注入口に連結した加熱分解用の加熱炉とから成るシアネ
ート樹脂の硬化度測定装置により、密閉容器内に収納し
た白金カプセルに封入したシアネート樹脂から成る樹脂
成形体とメチル誘導体化試薬を恒温槽内で加熱した後、
前記加熱炉で予備加熱処理した試料を加熱分解し、発生
したトリメチルイソシアヌレートをガスクロマトグラフ
で測定して、硬化度を判定することより、シアネート樹
脂と水酸化テトラメチルアンモニウム溶液との反応によ
り生成するガスクロマトグラフで定性、定量測定が可能
なトリメチルイソシアヌレートを発生させることが可能
となり、該トリメチルイソシアヌレート量を定量するこ
とにより樹脂の硬化状態が評価できることから、これま
で硬化度の評価が困難であった樹脂材料と無機材料との
複合材料に対して有効であり、特にプリント配線基板や
半導体素子収納用パッケージ等に適用される特殊エンジ
ニアリングプラスチックとして、無機材料と共に用いら
れるシアネート樹脂あるいはビスマレイミドトリアジン
樹脂(BTレジン)等の変性シアネート樹脂を含有する
組成物の硬化反応の進行度、即ち硬化度を簡単かつ定量
的に測定する装置及びその測定方法が得られる。
【図1】本発明の予備加熱装置とガスクロマトグラフ分
析装置とから成るシアネート樹脂の硬化度測定装置の概
要を示す構成図である。
析装置とから成るシアネート樹脂の硬化度測定装置の概
要を示す構成図である。
【図2】本発明のシアネート樹脂の硬化度測定装置を構
成する密閉容器の一実施例を示す断面図である。
成する密閉容器の一実施例を示す断面図である。
1 シアネート樹脂の硬化度測定装置 2 予備加熱装置 3 ガスクロマトグラフ 4 白金カプセル 5 密閉容器 6 恒温槽 7 加熱炉 8 測定ガスの注入口
Claims (2)
- 【請求項1】シアネート樹脂を含有する組成物とメチル
誘導体化試薬とを収容して反応させるための白金カプセ
ルと、該白金カプセルを収納する密閉容器と、該密閉容
器を30℃以上、200℃以下の温度に加熱制御する恒
温槽とから成る予備加熱装置と、前記予備加熱処理した
白金カプセルを、少なくとも500℃の温度まで昇温可
能な加熱炉と、該加熱炉を測定ガスの注入口に連結した
ガスクロマトグラフとから成るシアネート樹脂の硬化度
測定装置。 - 【請求項2】シアネート樹脂を含有する組成物とメチル
誘導体化試薬を白金カプセルに封入し、該白金カプセル
を密閉容器に収納して該密閉容器を恒温槽内で30℃以
上、200℃以下の温度に加熱して前記組成物にメチル
誘導体化試薬を含浸させると共に、加水分解させた後、
ガスクロマトグラフの測定ガスの注入口に連結され、3
00〜500℃の温度に加熱保持した加熱炉中に前記白
金カプセルを投入し、発生するトリメチルイソシアヌレ
ートの量をガスクロマトグラフで測定することを特徴と
するシアネート樹脂の硬化度測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04522798A JP3481851B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | シアネート樹脂の硬化度測定装置及びその測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04522798A JP3481851B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | シアネート樹脂の硬化度測定装置及びその測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11242021A true JPH11242021A (ja) | 1999-09-07 |
JP3481851B2 JP3481851B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=12713390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04522798A Expired - Fee Related JP3481851B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | シアネート樹脂の硬化度測定装置及びその測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3481851B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106596839A (zh) * | 2016-12-13 | 2017-04-26 | 广东生益科技股份有限公司 | 一种氰酸酯基含量的测定方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05322865A (ja) * | 1991-05-17 | 1993-12-07 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | ポリエステルの組成分析方法 |
JPH06308107A (ja) * | 1993-02-24 | 1994-11-04 | Seiko Instr Inc | 熱分析装置 |
JPH09110730A (ja) * | 1995-02-16 | 1997-04-28 | Dainippon Ink & Chem Inc | 有機低分子量化合物誘導体の合成方法および有機低分子量化合物の分析方法 |
JPH11142383A (ja) * | 1997-11-12 | 1999-05-28 | Frontier Lab Kk | 反応熱分解用容器 |
-
1998
- 1998-02-26 JP JP04522798A patent/JP3481851B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05322865A (ja) * | 1991-05-17 | 1993-12-07 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | ポリエステルの組成分析方法 |
JPH06308107A (ja) * | 1993-02-24 | 1994-11-04 | Seiko Instr Inc | 熱分析装置 |
JPH09110730A (ja) * | 1995-02-16 | 1997-04-28 | Dainippon Ink & Chem Inc | 有機低分子量化合物誘導体の合成方法および有機低分子量化合物の分析方法 |
JPH11142383A (ja) * | 1997-11-12 | 1999-05-28 | Frontier Lab Kk | 反応熱分解用容器 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106596839A (zh) * | 2016-12-13 | 2017-04-26 | 广东生益科技股份有限公司 | 一种氰酸酯基含量的测定方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |