JPH11237392A - 液体の振動抑止板 - Google Patents

液体の振動抑止板

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JPH11237392A
JPH11237392A JP3871498A JP3871498A JPH11237392A JP H11237392 A JPH11237392 A JP H11237392A JP 3871498 A JP3871498 A JP 3871498A JP 3871498 A JP3871498 A JP 3871498A JP H11237392 A JPH11237392 A JP H11237392A
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liquid
petri dish
plate
probe
vibration suppressing
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Shuzo Mishima
周三 三島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外乱や操作によりシャーレ内の液体に発生する
波を最小限に抑える。 【解決手段】液体の振動抑止板において、シャーレ1内
の液体3の液面3aを被う抑え板11と、該抑え板11
をシャーレ1内の液体3の液面3a近傍に保持する保持
手段13A、13B、13Cとを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子間力顕微鏡、
微小体付着力測定装置、光学顕微鏡下で使用する細胞マ
ニプレーション等で使用されるシャーレに入った生理食
塩水や培養液などの液体に発生した波による振動を抑え
る液体の振動抑止板に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、原子力間顕微鏡およびこれを応用
した微小体付着力測定装置を例として、従来の技術を説
明する。原子間力顕微鏡(AFM)は、原子間力を利用
して試料の表面形状を原子レベルの分解能で観察するこ
とができる。原子間力は非常に接近した原子間に働き、
その大きさは原子間距離に依存して変化する。柔軟なカ
ンチレバーの自由端で支持した先鋭な探針を試料表面に
近づけると、探針先端と試料表面の原子間に原子間力が
発生し、カンチレバーの自由端に変位が生じる。AFM
では、原子間力が発生する距離に支持した探針を用いて
試料面を走査する。走査中、試料表面の凹凸に応じて生
じるカンチレバーの自由端変位を常に測定し、そのとき
に探針に作用している原子間力を検出することにより、
探針試料間の距離を求めて試料の凹凸像を得る。また
は、走査の間フィードバック制御するなどしてカンチレ
バーの変位を一定に保ち、フィードバック信号から試料
表面の凹凸像を得る。
【0003】何れにしても、原子間力を間接的に利用し
てカンチレバーの変位から表面の凹凸像を得ている。近
年、AFMの適用範囲は広がり、細胞などの生体試料の
観察用に、水、生理食塩水、培養液などで満たされたシ
ャーレの中でも使用されるようになってきた。
【0004】一方、細胞と、ガラス、金属、セラミック
スなどの材料との付着力を測定するために、AFMを応
用した微小体付着力測定装置として、特開平9−145
725号公報所載の技術が開示されている。この技術に
ついて説明する。図10および図11に示すように、微
小体付着力測定装置は、垂直および水平方向に変位自在
なL字型のプローブ128と、プローブ128の押圧部
128aを細胞126が付着しているシャーレ124の
底面上の所望の位置に位置決めするようにプローブ先端
の垂直方向の変位を光学的に検出する垂直方向変位セン
サ130と、プローブ128をシャーレ124に対して
相対的に水平方向へ移動させて、細胞126にプローブ
128の押圧部128aを接触させる微動XYステージ
150と、細胞126を押圧部128aに押圧させた際
に生じるプローブ128の水平方向の初期変形量、及び
押圧部128aによってシャーレ124の底面から細胞
126が剥がれた際に生じるプローブ128の水平方向
の最大変位量を光学的に検出する水平方向変位センサ1
32と、初期変形量と最大変形量に差演算を施して細胞
126の付着力を測定する水平変位検出回路148と、
プローブ128、押圧部128aおよび細胞126の相
対的な位置関係を光学的に観察可能な光学観察系160
とを備えている。
【0005】この微小体付着力測定装置を用いて、プロ
ーブの水平方向の変形量を高感度に検出することによ
り、培養液が満たされたシャーレ中の細胞と、ガラス、
金属、セラミックスなどの材料との付着力を高感度に測
定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来技
術には、つぎのような問題点があった。何れの装置も、
分解能が1nm以下と非常に高感度であるため、装置自
体の剛性を高めるとともに、装置にカバーをつけるな
ど、外部からの音や風による振動を極力排除する工夫が
なされているが、完全に除去することは困難である。ま
た、これらの装置では、被測定対象物は上部が開放され
たシャーレ内に収容された液体中にあるため、外部から
の僅かな振動や装置の操作によっても、シャーレ内の液
体に波が発生することにより、プローブやカンチレバー
に振動を与えてしまい、ノイズの原因や、試料およびプ
ローブの破損の原因となっている。また、波が収まるま
で待機することによる測定時間の増大の原因にもなって
いた。
【0007】また、このような用途に使用されるシャー
レは、消耗品であるため、専用のものではなく、一般に
市販されているものが多く使用されている。従って、シ
ャーレに加工を加えることなく解決することが望まし
い。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1、2、3または4に係る発明の課
題は、外乱や操作によりシャーレ内の液体に発生する波
を最小限に抑えることができる液体の振動抑止板を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1、2、3または4に係る発明は、液体の振
動抑止板において、シャーレ内の液体の液面を被う抑え
板と、該抑え板をシャーレ内の液体の液面近傍に保持す
る保持手段とを備えた。
【0010】請求項1、2、3または4に係る発明の作
用では、シャーレ内の液体の液面を被う抑え板と、該抑
え板をシャーレ内の液体の液面近傍に保持する保持手段
とを備えたことにより、抑え板がシャーレ内の液体の液
面を被覆する。請求項2に係る発明の作用では、上記作
用に加え、振動抑止板をシャーレ上部の開口部に装着自
在に構成したことにより、振動抑止板はシャーレ上部の
開口部へ着脱されて、シャーレ内の液体の液面を被覆し
たり、開放したりする。請求項3に係る発明の作用で
は、上記作用に加え、振動抑止板をシャーレ内の液体に
浸漬するプローブユニットに装着しうるように構成した
ことにより、振動抑止板をプローブユニットに装着し、
プローブユニットの上下動に合わせ、振動抑止板はシャ
ーレ内の液体の液面を被覆したり、開放したりする。請
求項4に係る発明の作用では、上記作用に加え、振動抑
止板をシャーレ内の液体に浸漬する対物レンズに装着し
うるように構成したことにより、振動抑止板を対物レン
ズに装着し、対物レンズの上下動に合わせ、振動抑止板
はシャーレ内の液体の液面を被覆したり、開放したりす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態では、液体の
振動抑止板を微小付着力測定装置に適用する場合を例と
して説明するが、液体の振動抑止板は、同様に液体中に
載置した生体試料を扱う原子間力顕微鏡や光学顕微鏡の
細胞マニプレーション等にも適用することができる。ま
た、液体として、細胞を培養する培養液を例として説明
するが、水、生理食塩水などにも適用することができ
る。以下、具体的な実施の形態について説明する。
【0012】(実施の形態1)図1〜図2は実施の形態
1を示し、図1はシャーレ内に装着した液体の振動抑止
板の縦断面図、図2はシャーレ内に装着した液体の振動
抑止板の斜視図である。シャーレを装備した微小付着力
測定装置の本体の構成は、従来技術と同様なので、図と
説明を省略する。
【0013】図1および図2において、シャーレ1は図
示しない微小付着力測定装置の試料台の上に装備されて
おり、シャーレ1内には、液体としての培養液3が貯留
され、細胞2がシャーレ1の底面に培養されている。ま
た、培養液3の中には、プローブユニット7の先端部分
であるL字型のプローブ4が浸漬され、細胞2の側方に
プローブ4の探針4aが配置されている。プローブ4は
保持部6に着脱自在に保持され、保持部6は図示しない
微小付着力測定装置の本体に取着されている。また、保
持部6には、水平方向センサ5が保持され、水平方向セ
ンサ5の先端はプローブ4の垂直面4bに対向して測定
準備が整った状態に配置されている。プローブ4と水平
方向センサ5と保持部6とによりプローブユニット7を
構成している。
【0014】シャーレ1内の培養液3の液面3a近傍に
は、振動抑止板10が配置されている。振動抑止板10
は、テフロン製の抑え板11と、その下部に垂設された
保持手段としての3本の脚13A、13B、13Cとに
より構成されている。抑え板11の外周は、シャーレ1
の内径にほぼ接する円形で、プローブ4および水平方向
センサ5との干渉を回避するための切り欠き部11aが
形成され、中央には図10に示した光学観察系160に
よる細胞2および探針4aの光学顕微鏡観察時に照明光
を導入するガラス製の採光窓12を嵌装している。振動
抑止板10は、抑え板11を上方にしてシャーレ1内に
プローブ4および水平方向センサ5と接触しないように
配置し、抑え板11が培養液3の液面3aにくるように
液量が調整されている。
【0015】微小体付着力測定装置に上記構成の振動抑
止板10を用いて測定を行うことにより、シャーレ1内
の培養液3はほぼ密閉された状態を維持でき、外部から
振動が加わっても液面3aが広く被われているために、
波の発生を極小に抑えることができる。
【0016】振動抑止板10を安定的に設置するには、
液体である培養液3による浮力に対抗できる重量が必要
であり、ステンレス製やガラス製でもよく、とくにガラ
ス製のような光学的に透明な材料の場合には、採光窓1
2を設ける必要はない。また、振動抑止板10をより安
定して設置するために、磁石を埋め込んだテフロン製の
脚を用いて、磁性体でできたシャーレを設置する試料台
に吸着させてもよい。さらに、複数のプローブを用いる
ような場合でも、培養液の液面をできるだけ広く被うよ
う配慮した上で複数個の切り欠き部を設けることもでき
る。
【0017】本実施の形態によれば、外乱や操作により
シャーレ内の液体である培養液に発生する波を最小限に
抑えることができる。
【0018】(実施の形態2)図3〜図4は実施の形態
2を示し、図3はシャーレ内に装着した液体の振動抑止
板の縦断面図、図4は液体の振動抑止板の斜視図であ
る。本実施の形態は、振動抑止板のみが実施の形態1と
異なり、他の部分は実施の形態1と同一のため同一の部
材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0019】図3および図4において、振動抑止板20
は、ポリスチロール製で、抑え板21と外周部22とに
よって、茶筒の内蓋のような形状に一体化されて形成さ
れている。外周部22には、シャーレ1の内径とほぼ同
一の外径を有する保持手段としての保持部23と、シャ
ーレ1の内径よりも大きいストッパ24とが形成されて
いる。また、抑え板21およびと外周部22の一ヶ所に
は、プローブ4および水平方向センサ5との干渉を回避
するための切り欠き部21aが形成されている。振動抑
止板20は、保持部23の部分でシャーレ1の内壁に保
持部23の弾性変形による摩擦力で保持され、抑え板2
1の培養液3の液面3aに対する高さ調整を行うことが
できる。また、振動抑止板20のストッパ24により脱
落を防止することができる。
【0020】本実施の形態によれば、実施の形態1の効
果に加え、シャーレに振動抑止板を装着して一体化する
ことにより、培養液をほぼ密閉した状態で振動抑止板を
簡便に保持することができる。
【0021】本実施の形態では、振動抑止板とシャーレ
との保持は、振動抑止板自体の弾性変形による摩擦力で
行っているが、振動抑止板の保持部とシャーレとの間に
ゴムなどの弾性部材を介装して保持すれば、より簡便に
保持することができる。また、本実施の形態において、
振動抑止板20を光学的に透明にし、細胞2の上方から
照明光を導入すれば、図10の光学観察系160を用い
て、細胞2および探針4aの光学観察が可能である。さ
らに、図10の光学観察系160からの落射照明光(図
示せず)を細胞2に導入すれば、振動抑止板20が不透
明であっても光学観察は可能である。
【0022】(実施の形態3)図5〜図6は実施の形態
3を示し、図5はシャーレ内に装着した液体の振動抑止
板の縦断面図、図6は液体の振動抑止板をプローブユニ
ットの保持部に装着した斜視図である。本実施の形態
は、振動抑止板のみが実施の形態1と異なり、他の部分
は実施の形態1と同一のため同一の部材には同一の符号
を付し説明を省略する。
【0023】図5および図6において、振動抑止板30
は、テフロン製であり、シャーレ1の内径に近接する円
板状に形成され、簡単に折れ曲がることのない程度の5
mmの厚さを有し、全体として抑え板としての機能を保
有している。また、振動抑止板30は、プローブユニッ
ト7の保持部6を嵌装する保持手段としての開口部30
aを有し、この開口部30によって保持部6に装着さ
れ、プローブユニット7の上下動に従って上下動する。
【0024】細胞2の付着力測定時には、プローブユニ
ット7を上下動させて、プローブ4を測定する最適位置
に位置決めさせたとき、予め高さを調整してある振動抑
止板30は、培養液3の液面3aを被い、測定を終了し
てプローブユニット7を上昇させれば、振動抑止板30
も同時に上昇させることができる。
【0025】本実施の形態によれば、実施の形態1の効
果に加え、プローブの周りに切り欠きによる隙間がない
ため、波の発生をより小さく抑えることができる。ま
た、振動抑止板が別部品とならずに、微小体付着力測定
装置の本体に組み込むことができるため、振動抑止板の
装着作業が不要で、測定時にプローブユニットを上下さ
せて、プローブを測定する最適位置に位置決めするのみ
で、振動抑止板を最適位置に配置することができる。同
様に、測定終了後は、プローブユニットを上昇させれ
ば、振動抑止板も同時に上昇し、シャーレの交換も容易
となる。
【0026】本実施の形態では、振動抑止板の外周は、
シャーレの内径に近接するように僅かの隙間をもってい
るが、振動抑止板の外周にベローズのような柔軟な弾性
部材を付設して培養液の液面を密閉するようにしてもよ
い。また、本実施の形態において、振動抑止板30を光
学的に透明にし、細胞2の上方から照明光を導入すれ
ば、図10の光学観察系160を用いて、細胞2および
探針4aの光学観察が可能である。さらに、図10の光
学観察系160からの落射照明光(図示せず)を細胞2
に導入すれば、振動抑止板30が不透明であっても光学
観察は可能である。
【0027】(実施の形態4)図7〜図8は実施の形態
4を示し、図7はシャーレ内に装着した液体の振動抑止
板の縦断面図、図6は液体の振動抑止板を光学顕微鏡の
対物レンズに装着した斜視図である。本実施の形態は、
振動抑止板が実施の形態1と異なることと、光学観察系
を有する微小体付着力測定装置を用いることが実施の形
態1と異なり、他の部分は実施の形態1と同一のため同
一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0028】図7および図8において、振動抑止板40
は、テフロン製であり、ほぼ円板状に形成され、全体と
して抑え板としての機能を保有し、光学観察系を有する
微小体付着力測定装置の対物レンズ8に装着されてい
る。振動抑止板40には、ほぼ中央に保持手段としての
開口部40aが穿設され、この開口部40aによって振
動抑止板40は対物レンズ8に装着される。また、振動
抑止板40の外周にはプローブユニット7のプローブ4
および水平方向変位センサ5との干渉を回避するための
切り欠き部40bが形成されている。さらに、振動抑止
板40は、対物レンズ8の焦点距離と培養液3の液面3
aの高さとの関係から、対物レンズ8に予め高さを調節
して装着されている。
【0029】細胞2の付着力測定時には、対物レンズ8
の高さを上下動させて、プローブ4と細胞2との位置関
係を観察する作業により、振動抑止板40が培養液3の
液面3aに達して、液面3aを広く被うことができると
ともに、光学観察および細胞の付着力測定を終えて対物
レンズ8を上昇させれば、振動抑止板40も同時に上昇
させることができる。
【0030】本実施の形態によれば、実施の形態1の効
果に加え、振動抑止板が別部品とならずに、微小体付着
力測定装置の本体に組み込むことができるため、振動抑
止板の装着作業が不要で、光学観察時に対物レンズを上
下動させ、対物レンズを観察する最適位置に位置決めす
るのみで、振動抑止板を最適位置に配置することができ
る。同様に、測定終了後は、対物レンズを上昇させれ
ば、振動抑止板も同時に上昇し、シャーレの交換も容易
となる。
【0031】ところで、本発明の実施の形態1〜4は、
従来技術である図10に示した垂直方向変位センサ13
0を使用していない。これは、従来技術でも用いたL字
型のプローブ4は、シャーレ1の底面に水平な部分(以
下、単に水平部分)および垂直な部分(以下、単に垂直
部分)を有しており、プローブ4の水平部分の変位が垂
直部分で検出できるためである。この内容の詳細を以下
に説明する。
【0032】探針4aの先端に働くシャーレ1の底面に
垂直な方向(以下、単に垂直方向)の力はプローブ4の
水平部分の変位として現れるが、プローブ4が水平部分
と垂直部分を一体的に構成しているため、この変位はプ
ローブ4の垂直部分にも影響(変位)を与える、従っ
て、プローブ4の垂直方向の変位は、水平方向センサ5
で検出することができる。このプローブ4の垂直方向の
変位は、主に、探針4aを試料測定位置まで接近(アプ
ローチ)する時に用いられ、例えば、プローブ4の垂直
部分に所望の変位を検出した時点でアプローチを自動的
に終了するようにコンピュータにより設定することがで
きる(オートアプローチ)。また、コンピュータにアプ
ローチ終了時のプローブ4の垂直部分の変位量を初期値
として設定し、測定を開始すれば、プローブ4の水平方
向と垂直方向の変位を容易に分離できる。なお、探針4
aを細胞測定位置まで接近させる粗動もしくは微動に関
する構成についての詳細な説明は省略する(特開平9−
145725号公報を参照)。
【0033】このように、本発明の実施の形態では、プ
ローブ4の形状に基づいて垂直方向の変位を検出する構
成を省略することができる点にも着目し、従来技術と比
較して簡素化された装置を提供することが可能である。
しかしながら、本発明の全ての実施の形態は、図10に
おける垂直方向センサ130を設けることで、より高精
度なプローブの変位検出ができる点を否定するものでは
なく、図9に示すように、本発明の実施の形態の変形例
として、垂直方向センサ130をプローブユニットに一
体的に構成しても何等問題はなく、本発明の実施の形態
における目的を達成するものである。この場合、言うま
でもなく、図10に示す倒立型顕微鏡の観察光学系16
0を用いて試料(細胞)の光学観察を行うことができ
る。さらに、試料の斜め方向に光学観察系を設けての光
学観察や、試料上方に光学観察系を設けての光学観察も
可能である。
【0034】また、プローブは、上述の実施の形態1乃
至4で示した一体形成のL字型に限定されるものではな
く、実質的にL字形状であれば、別体としてもかまわな
い。例えば、特開平10−26569号公報に記載され
た片持ち梁を用いてもよい。即ち、プローブの垂直部分
と水平部分とを分離した構成とし、水平部分は半導体プ
ロセスで量産可能な片持ち梁を用いる。さらに、垂直部
分と水平部分(片持ち梁)とを中間部材を介して一体的
に構成する。なお、水平部分(片持ち梁)は中間部材に
着脱可能に支持されている。この構成によれば、片持ち
梁を破損しても、他の片持ち梁を装置に取り付けるだけ
で、本発明における付着力測定を実現できる。
【0035】
【発明の効果】請求項1、2、3または4に係る発明に
よれば、外乱や操作によりシャーレ内の液体に発生する
波を最小限に抑えることができる。請求項2に係る発明
によれば、上記効果に加え、シャーレに振動抑止板を装
着して一体化することにより、培養液がほぼ密閉した状
態で簡便に保持すことができる。請求項3に係る発明に
よれば、上記効果に加え、プローブの周りに切り欠きに
よる隙間がないため、波の発生をより小さく抑えること
ができる。また、振動抑制板が別部品とならずに、微小
体付着力測定装置の本体に組み込むことができるため、
振動抑止板の装着作業が不要で、測定時にプローブユニ
ットを上下させて、プローブを測定する最適位置に位置
決めするのみで、振動抑止板を最適位置に配置すること
ができる。同様に、測定終了後は、プローブユニットを
上昇させれば、振動抑止板も同時に上昇し、シャーレの
交換も容易となる。請求項4に係る発明によれば、上記
効果に加え、振動抑止板が別部品とならずに、微小体付
着力測定装置の本体に組み込むことができるため、振動
抑止板の装着作業が不要で、光学観察時に対物レンズを
上下動させ、対物レンズを観察する最適位置に位置決め
するのみで、振動抑止板を最適位置に配置することがで
きる。同様に、測定終了後は、対物レンズを上昇させれ
ば、振動抑止板も同時に上昇し、シャーレの交換も容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のシャーレ内に装着した液体の振
動抑止板の縦断面図である。
【図2】実施の形態1のシャーレ内に装着した液体の振
動抑止板の斜視図である。
【図3】実施の形態2のシャーレ内に装着した液体の振
動抑止板の縦断面図である。
【図4】実施の形態2の液体の振動抑止板の斜視図であ
る。
【図5】実施の形態3のシャーレ内に装着した液体の振
動抑止板の縦断面図である。
【図6】実施の形態3の液体の振動抑止板をプローブユ
ニットの保持部に装着した斜視図である。
【図7】実施の形態4のシャーレ内に装着した液体の振
動抑止板の縦断面図である。
【図8】実施の形態4の液体の振動抑止板を光学顕微鏡
の対物レンズに装着した斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図10】従来技術の微小体付着力測定装置の概略構成
図である。
【図11】従来技術の微小体付着力測定装置のシャーレ
部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 シャーレ 3 液体 3a 液面 11 抑え板 12A 脚 12B 脚 12C 脚

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャーレ内の液体の液面を被う抑え板
    と、該抑え板をシャーレ内の液体の液面近傍に保持する
    保持手段とを備えたことを特徴とする液体の振動抑止
    板。
  2. 【請求項2】 シャーレ上部の開口部に装着自在に構成
    したことを特徴とする請求項1記載の液体の振動抑止
    板。
  3. 【請求項3】 シャーレ内の液体に浸漬するプローブユ
    ニットに装着しうるように構成したことを特徴とする請
    求項1記載の液体の振動抑止板。
  4. 【請求項4】 シャーレ内の液体に浸漬する対物レンズ
    に装着しうるように構成したことを特徴とする請求項1
    記載の液体の振動抑止板。
JP3871498A 1998-02-20 1998-02-20 液体の振動抑止板 Withdrawn JPH11237392A (ja)

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