JPH11231361A - 非線形ループミラー - Google Patents

非線形ループミラー

Info

Publication number
JPH11231361A
JPH11231361A JP2869398A JP2869398A JPH11231361A JP H11231361 A JPH11231361 A JP H11231361A JP 2869398 A JP2869398 A JP 2869398A JP 2869398 A JP2869398 A JP 2869398A JP H11231361 A JPH11231361 A JP H11231361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonlinear
pulse
medium
loop
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2869398A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoko Kutsuzawa
聡子 沓澤
Shin Arataira
慎 荒平
Hiroshi Ogawa
洋 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2869398A priority Critical patent/JPH11231361A/ja
Publication of JPH11231361A publication Critical patent/JPH11231361A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力光パルスがいずれか一つの出力ポートに
決定されるような、また、安定な強度の信号光が得られ
る非線形ループミラーを提供することを目的とする。 【解決手段】 入力された信号光パルスが、2×2光カ
プラ12で2分岐されてファイバループミラー20に入
力される。ループミラー中には非線形媒質23および2
4が配置されている。ループミラー中に制御光パルスが
入力され、これら非線形媒質を通過することにより媒質
のキャリア密度が変化する。これにより信号光パルスの
位相および強度を変化させ、光カプラ12における干渉
を利用してスイッチングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信、光情報
処理、光コンピュータ等の分野で用いられる非線形ルー
プミラーに関する。特に、全光学的スイッチや光クロッ
ク抽出等に好適に応用される非線形ループミラーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】文献名:J. P. Sokoloff, et. al., "A
Terahertz Optical Asymmetric Demultiplexer", IEEE
Photonics Technology Letters, Vol.5, No. 7, pp787,
1993年7月
【0003】超高速の全光学的光スイッチとして、たと
えば上記文献に記載されるTOAD(Terahertz Oputical A
symmetric Demultiplexer)が提案されている。TOAD
は、光ファイバループ中に半導体光増幅器を配置し、こ
の半導体光増幅器の利得変動を利用する非線形ループミ
ラーの1種である。このような光ループミラーは、光時
分割多重や光時分割多重分離などの分野に応用される。
【0004】TOADの原理を、より詳細に説明する。すな
わちTOADでは、入力光パルスをまず2×2カプラに入力
する。入力光パルスは、この2×2カプラによって2分
岐される。この結果、光ファイバループ中に互いに逆方
向に伝搬する1対の光パルス列が発生する。この光ファ
イバループ中に、さらに制御用光パルスを入力する。こ
の制御用光パルスによって、光ファイバループ中の半導
体光増幅器の利得変動が生じる。従って、制御用光パル
スを入力するタイミングを適切に選定すれば、これら1
対の光パルス列の利得および位相を互いに異ならせるこ
とができる。
【0005】このような1対の光パルス列が2×2カプ
ラに戻ってきた時に、それぞれのパルスが干渉しあっ
て、透過出力ポートおよび反射出力ポートに光パルスが
現れる。ここでカプラの性質上、出力パルスそれぞれの
光強度は、1対の光パルス列がそれぞれ受けた位相の変
動量に応じて定まる。従って、制御用光パルスの強度、
および入力タイミングを適切に選定すれば、入力光パル
スのうち、所望のタイミングの光パルスのみを取り出す
ことができる。このようにしてTOADは、入力光パルスの
ON-OFF動作を行う全光学的光スイッチとして機能する。
このような構成の光スイッチは、スイッチング時間が半
導体のキャリアの遅い緩和時間の制限を受けることがな
い。従って、原理的に数ピコ秒の超高速のゲートの実現
が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバループ中の半導体光増幅器の利得変動が緩慢であっ
たり、その他の要因により、所望のタイミングのパルス
以外のパルスの出力強度を完全に0にすることは難し
い。この場合、パルスのスイッチングの消光が劣化す
る。また、半導体光増幅器の利得変動の回復が緩慢だ
と、得られる出力信号光の強度が変動する場合がある。
【0007】このような問題を鑑みて、この発明は、出
力光パルスがいずれか一つの出力ポートに決定されるよ
うな、スイッチング消光のよい非線形ループミラーを提
供することを目的とする。また、ループミラーの反射出
力においても安定な強度の信号光が得られる非線形ルー
プミラーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】よって、この発明は、半
導体のキャリア密度変化を利用した非線形ループミラー
として構成する。この光ファイバループには、信号と、
制御用の光パルスとが入力される。入力された信号光パ
ルスは、2×2光カプラで2分岐されてファイバループ
ミラーに入力される。光ファイバループ中には2つの非
線形媒質が配置されている。
【0009】この発明の第1の実施形態によれば、2つ
の非線形媒質のうち、一方は制御光パルスに対して吸収
媒質として働き、他方は利得媒質として働く。これら非
線形媒質は、信号光パルスに対しては透明である。第2
の実施形態によれば、2つの非線形媒質は制御光パルス
のみならず信号光パルスに対しても、吸収媒質あるいは
利得媒質として働く。
【0010】これら非線形媒質を制御光パルスが通過す
ることにより、媒質のキャリア密度が変化する。これに
より信号光パルスの位相および強度を変化させ、光カプ
ラ12における干渉を利用してスイッチングを行う。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を用いて説明する。図1は、この発明の第1の実施
形態を示すブロック図である。
【0012】第1の実施形態の非線形ループミラー1
は、半導体の非線形性を利用した非線形ループミラーで
ある。この非線形ループミラー1は、信号光パルスが入
力される入力ポート2を有する。また、信号光パルスが
出力されるポートとして、反射出力ポート3、および透
過出力ポート4を有する。非線形ループミラー1はさら
に、制御光パルスが入力される制御光ポート5を有す
る。入力ポート2と反射出力ポート3には、光カプラ1
1が接続されている。この光カプラ11は、代わりに光
サーキュレータを用いても良い。この実施形態において
は、光カプラを用いるものとして以下説明する。
【0013】入力ポート2に入力された信号光パルス
は、続いて光カプラ11に入力される。この光カプラ1
1は、信号光パルスを2×2光カプラ12に出力する。
この2×2光カプラ12において、信号光パルスはファ
イバループミラー20に入力される。ファイバループミ
ラー20から出力された信号光パルスは、2×2光カプ
ラ12を介して、反射出力ポート3、ないし透過出力ポ
ート4のいずれかに出力される。これら反射出力ポート
3、および透過出力ポート4に現れた光出力は、それぞ
れフィルタ6、フィルタ7を介して出力される。これら
のフィルタは光フィルタであり、出力された信号光パル
ス列以外の波長成分をカットするものである。
【0014】2×2光カプラ12には、偏波面コントロ
ーラ21、光カプラ22、利得媒質23、吸収媒質2
4、および光遅延器25が光ファイバにて接続され、フ
ァイバループミラーを構成している。利得媒質23およ
び吸収媒質24は非線形媒質である。利得媒質23は、
信号光パルスの波長に対しては透明で、制御光パルスの
波長に対しては利得を与える。第2の非線形媒質24
は、信号光パルスの波長に対しては透明である。一方で
非線形媒質24は、制御光パルスの波長に対しては、こ
れを吸収して損失になる。
【0015】通常、信号光パルスの波長と、制御用光パ
ルスの波長とは異なる。よって利得媒質23としては、
たとえば半導体光増幅器を用いることができる。すなわ
ち、制御光の波長に対する増幅度が大きく、一方で信号
光パルスの波長に対する増幅度がほぼ0であるような特
性の半導体光増幅器を用いることにより、利得媒質23
が実現される。
【0016】逆に吸収媒質24としては、利得媒質23
と同じ半導体光増幅器を用いることができる。この半導
体光増幅器に駆動電流(バイアス)をかけずに用いれ
ば、制御光の波長に対しては損失となり、一方で信号光
パルスの波長に対しては透明となる。これで吸収媒質2
4が実現される。
【0017】制御光ポート5に入力された制御光は、光
カプラ22に導かれる。この光カプラ22において、制
御光はファイバループミラー内に導入される。
【0018】以下、この実施形態の非線形ループミラー
の動作および機能について説明する。非線形ループミラ
ー1の入力ポート2には、繰り返し周波数f(Hz)の信
号光パルスが入力される。一方、制御光ポート5には制
御光パルスが入力される。この制御光パルスは、信号光
パルスの1/N(Nは整数)の繰り返し周波数を有す
る。これらの信号光パルスと制御光パルスとは同期して
いる。
【0019】入力ポート2に与えられた信号光パルス
は、2×2光カプラ12において2分岐され、ファイバ
ループミラー20内に入力される。この結果ファイバル
ープミラー20内には、互いに逆向きに進行する1対の
信号光パルス列が発生することになる。すなわち、右回
りに進行する第1のパルス1、2、3、・・・N、およ
び左回りに進行する第2のパルス1’、2’、3’、・
・・N’である。
【0020】以下、図1に加えて図2のタイムチャート
を用いて動作を説明する。図2(a)は、利得媒質23
における信号光パルス列、および制御光パルス列の到達
タイミングを示している。さらに、利得媒質23におい
て超高速光パルスが受ける位相変化量を示している。図
2(b)は、吸収媒質24における信号光パルス列、お
よび制御光パルス列の到達タイミングを示している。ま
た、吸収媒質24において超高速光パルスが受ける位相
変化量を示している。そして図2(c)には、反射出力
ポート3、および透過出力ポート4に現れる透過出力お
よび反射出力が示されている。
【0021】ファイバループミラー20の光学距離の中
心位置をA、利得媒質23の位置をB、そして吸収媒質
24の位置をCとする。ここで前述したとおり、利得媒
質23、吸収媒質24ともに、信号光パルス列に対して
は透明である。従って、信号光パルス列がこれら非線形
媒質を通過した場合、信号パルス列の強度は変化しな
い。
【0022】ここで利得媒質23に着目するならば、第
1のパルス列の最初のパルス1が到達した時点から時間
Tの経過後に、第2のパルス列の最初のパルス1’が到
達する。ここで時間Tとは、パルス1’がCからBまで
の距離を進行するのに要する時間を意味する。ここで利
得媒質23において、パルス1が到達し、時間T経過後
にパルス1’が到達し、この時間Tの間(すなわちパル
ス1の到達後、パルス1’の到達前)に、制御光パルス
が通過するよう、制御光パルス列の供給タイミングを制
御する。
【0023】利得媒質23は、制御パルス光にとっては
利得媒質となる。このため、制御パルス光の通過によっ
て利得媒質23のキャリア密度が急激に減少し、その後
ゆっくり回復する。この結果、制御光パルスの通過前に
利得媒質23に到達していたパルス1は、位相変化Φg
を受ける。しかし、制御光パルスが通過して利得媒質2
3のキャリア密度が変化した後に利得媒質23に到達し
たパルス1’は、位相変化Φg+ΔΦgを受ける。この
ように、パルス1とパルス1’との間では、利得媒質2
3のキャリア密度の変化に応じて、位相がΔΦg異な
る。
【0024】次に吸収媒質24に注目すると、まずパル
ス1’が到達する。次にパルス1が到達する。制御光パ
ルスは、先に利得媒質23を通過してから時間T’の経
過後、吸収媒質24に到達する。ここで時間T’とは、
制御光パルスがBからCまでの距離を進行するのに要す
る時間を意味する。すなわち吸収媒質24においては、
まずパルス1’が到達し、次にパルス1、そして最後に
制御光パルスが通過する。
【0025】このようなタイミングとなるように、光遅
延器25の特性、また吸収媒質24の位置を適切に決定
する。吸収媒質24は、制御光パルスにとっては吸収媒
質となる。このため、制御光パルスの通過によって吸収
媒質24のキャリア密度が急激に増加し、その後にゆっ
くり緩和する。
【0026】この結果、利得媒質23におけると同様、
信号光パルスの位相が変化する。すなわち、最初に吸収
媒質24に到達したパルス1’は、位相変化Φa+ΔΦ
aを受ける。次に吸収媒質24に到達したパルス1は、
位相変化Φaを受ける。このように、パルス1とパルス
1’とでは、吸収媒質24のキャリア密度の変化に応じ
て、位相がΔΦa異なる。
【0027】こうして、利得媒質23、そして吸収媒質
24の影響を受けた1対の信号光パルスがファイバルー
プを1周して、2×2光カプラ12で干渉する。この出
力の光強度は、以下の式で表される。
【数1】
【数2】 ここで、ΔΦ=ΔΦg+ΔΦa、g=1、Δg=0であ
る。
【0028】従って、パルス1とパルス1’については
ΔΦが0またはπになり、パルス2、またパルス2’以
降ではΔΦが0になるよう、利得媒質23と吸収媒質2
4とを組み合わせる。そうすれば、1つの非線形媒質を
通過する際に受ける、キャリア密度の遅い回復に起因す
る位相差を、もう1つの非線形媒質を通過する際に受け
る位相差でバランスすることができる。
【0029】これを図で示すならば、図2(c)のよう
に、1からNまで周期的に繰り返されるパルスのうち、
パルス1のみを透過出力ポートに、その他のパルスを反
射出力ポートに出力することができる。この時、時間幅
Tのゲートでパルス1のみがスイッチングされているこ
とになる。
【0030】このように、第1の実施形態の構成では、
スイッチングのゲート時間と出力ポートは吸収媒質で制
御され、出力パルスは2つの出力ポートうちのいずれか
1つのポートのみに出力される。ここではパルス1とパ
ルス1’との間のタイミングで制御光パルスを与えた
が、制御光パルスのタイミングによってパルス2以降
(パルス2、3、・・・N)の任意のパルスをスイッチ
ングすることができる。
【0031】次に、この発明の第2の実施形態を図3に
示す。第2の実施形態においては、基本的な構成は第1
の実施形態におけると同様である。しかし、この第2の
実施形態では、利得媒質31は、信号光パルスと制御光
パルスのいずれに対しても利得となる。また吸収媒質3
2は、信号光パルスと制御光パルスのいずれに対しても
損失となる。利得媒質31としては、たとえば半導体光
増幅器などに電流を注入して使用する。吸収媒質32と
しては、同様の半導体光増幅器などに電流を注入しない
で使用する。
【0032】以下、第2の実施形態の非線形ループミラ
ーの動作および機能について説明する。非線形ループミ
ラー1の入力ポート2には、繰り返し周波数f(Hz)の
信号光パルスが入力される。一方、制御光ポート5には
制御光パルスが入力される。この制御光パルスは、信号
光パルスの1/N(Nは整数)の繰り返し周波数を有す
る。ここでは簡単のために、N=4の場合を例に以下説
明する。これらの信号光パルスと制御光パルスとは同期
している。
【0033】以下、図3に示すブロック図、および図4
のタイムチャートを用いて動作を説明する。図4(a)
には、利得媒質31における信号光パルス列、および制
御光パルス列の到達タイミングと、利得媒質31のキャ
リア密度の変化が示されている。図4(b)には、吸収
媒質32における信号光パルス列、および制御光パルス
列の到達タイミングと、吸収媒質32のキャリア密度の
変化が示されている。そして図4(c)には、反射出力
ポート3に現れる透過出力および反射出力が示されてい
る。
【0034】信号光パルスが2×2光カプラ12におい
て2分岐され、ファイバループミラー20内には互いに
逆向きに進行する1対の信号光パルス列が発生する。こ
こで利得媒質31に着目すると、まずパルス1が到達
し、この時点から時間T遅れてパルス列1’が到達す
る。この時間Tの間に、制御光パルスが利得媒質31に
入力されるよう、制御光パルスのタイミングを設定す
る。制御光パルスが利得媒質31に入力されると、媒質
内のキャリア密度が急激に減少する。そのため媒質の屈
折率が変化し、その影響でパルス1’の位相が変化する
(図4(a))。
【0035】ここで制御光パルスの強度を、利得媒質3
1においてパルス1'に生じる位相変化量がπになるよ
うな強度に設定する。その結果、1対の信号光パルスが
ファイバーループを1周して2×2光カプラ12で干渉
する際に、透過出力ではパルス1とパルス1’の位相差
は2πとなって強め合う。一方反射出力では、両者の位
相差がπとなり打ち消し合う。
【0036】ここで、干渉する時点でパルス1とパルス
1’の強度が等しければ、干渉出力は透過出力7だけに
現れることになる。ただし、利得媒質31のキャリア密
度の減少は利得の減少でもある。そのため利得媒質31
を通過した後のパルス1とパルス1’とには強度差が生
じている。この差の分は2等分されて、透過出力と反射
出力とに半分ずつ出力される。
【0037】次に、パルス1から時間4/f秒遅れて、
パルス2が利得媒質31に到達する。さらに、その時点
からT遅れて、パルス2’が利得媒質31に到達する。
ここで、T<<1/f<<4/fであれば、利得媒質31の
キャリアの回復時間に対して、パルス2の後にパルス
2’が到達するまでの時間間隔が十分短い。したがっ
て、パルス2とパルス2’それぞれに生じる位相変化量
の差、および強度の差は小さい。
【0038】このように、利得媒質31が、ファイバー
ループ中を相互に逆向きに伝播した1対のパルス間(た
とえばパルス2とパルス2’、パルス3とパルス3’)
の位相差に与える影響が小さいときには、2×2光カプ
ラ12で干渉した結果、透過出力はほぼ打ち消しあい、
干渉出力の大部分が反射出力に現れる(図4(c))。
【0039】しかし、信号光パルスの繰り返しの時間間
隔は、利得媒質31のキャリア密度の回復時間に対して
比較的に長い。したがって、制御光パルスの後に利得媒
質31に到達した信号光パルス(パルス2以降)は、利
得媒質31のキャリアが回復するにつれてより大きく増
幅される。そのため、光ファイバーループ20中に仮に
利得媒質31のみが配置されている場合には、ループミ
ラーの反射出力に現れるパルス2から4のパルス光強度
に、主に利得媒質31の利得の変化に起因する強度差が
生じる(図4(a)参照)。
【0040】一方、吸収媒質32に注目すれば、制御光
パルスは利得媒質31を通過してから時間T’経過後に
吸収媒質32に到達する。そこで、吸収媒質32の位置
Cを適当に調節すれば、パルス1’、次いでパルス1が
吸収媒質32に到達し、次にパルス2’が到達するより
も前に、制御光パルスが吸収媒質32に到達するように
できる。
【0041】この場合には、信号光パルス1とパルス
2’との間に制御光パルスが吸収媒質32に吸収され
る。これにより、吸収媒質32のキャリア密度が急激に
増加する。その影響で、信号光パルス2’以降に吸収媒
質32に到達したパルスの受ける吸収損失は、吸収媒質
32のキャリアが回復するにつれてより大きな損失を受
けて減少する。同時に、パルスの位相変化が引き起こさ
れる。
【0042】しかし2×2光カプラ12で干渉するパル
スどうし(たとえばパルス1とパルス1’)の時間間隔
に対して、吸収媒質32のキャリア密度が回復する時間
が十分遅いとすれば、位相変化量の差は干渉するパルス
間では十分小さいと見なすことができる。このような場
合には、2×2光カプラ12の干渉出力は吸収媒質32
には影響されず、利得媒質31で受けた位相変化量に応
じて決まると考えることができる。
【0043】一方パルス強度に関しては、前述した通り
パルス2以降では徐々に光強度は小さくなる。従って、
吸収媒質32の吸収係数を適当に設定すれば、利得媒質
31を通過することによってパルス1以降の信号光パル
ス(パルス2、3、4・・・)に生じる強度の変動を、
吸収媒質32で受ける損失とバランスすることができ
る。
【0044】この結果、反射出力ポート3に現れる信号
光パルス(パルス2、3、4・・・)のパルス光強度は
一定となる。たとえば非線形ループミラーを光時分割多
重に応用する場合など、ループミラーの反射出力を利用
する場合には、この実施形態のループミラーを用いれば
強度変動のない安定な光データ信号を得ることができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
出力光パルスがいずれか一つの出力ポートに決定され
る、スイッチング消光のよい非線形ループミラーが得ら
れる。また、光強度変動のない安定な光データ信号を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態のブロック図であ
る。
【図2】第1の実施形態の動作を説明するタイムチャー
トである。
【図3】この発明の第2の実施形態のブロック図であ
る。
【図4】第2の実施形態の動作を説明するタイムチャー
トである。
【符号の説明】
1 ・・・非線形ループミラー 2 ・・・入力ポート 3 ・・・反射出力ポート 4 ・・・透過出力ポート 5 ・・・制御光ポート 20 ・・・ファイバループミラー 23、31・・・利得媒質 24、32・・・吸収媒質

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバループと、 入力光信号を2分岐して、相互に逆方向に進行する1対
    の信号列を前記光ファイバループに入力する分岐手段
    と、 制御光信号を前記光ファイバループに入力する制御信号
    入力手段と、 前記光ファイバループの光路上に配置される第1の非線
    形媒質、および第2の非線形媒質とを有し、 前記制御光信号により前記第1および第2の非線形媒質
    のキャリア密度を制御することにより、前記入力光信号
    の位相の制御を行うことを特徴とする非線形ループミラ
    ー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非線形ループミラーであ
    って、 前記第1、および第2の非線形媒質のうち、一方は前記
    制御光パルスに対して吸収媒質として作用し、他方は前
    記制御光パルスに対して利得媒質として作用するもので
    あることを特徴とする非線形ループミラー。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の非線形ループミラーであ
    って、 前記第1の非線形媒質、および第2の非線形媒質によっ
    て位相が制御された前記1対の信号列は、前記分岐手段
    において合成され、前記光ファイバループから出力され
    ることを特徴とする非線形ループミラー。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の非線形ループミラーであ
    って、 前記光ファイバループは、透過出力ポートと反射出力ポ
    ートとを有し、 前記光ファイバループから出力される前記光信号は、前
    記透過出力ポート、または前記反射出力ポートのいずれ
    かにスイッチングされることを特徴とする非線形ループ
    ミラー。
  5. 【請求項5】 光ファイバループと、 入力光信号を2分岐して、相互に逆方向に進行する1対
    の信号列を前記光ファイバループに入力する分岐手段
    と、 制御光信号を前記光ファイバループに入力する制御信号
    入力手段と、 前記光ファイバループの光路上に配置される第1の非線
    形媒質、および第2の非線形媒質とを有し、 前記制御光信号により前記第1および第2の非線形媒質
    のキャリア密度を制御することにより、前記入力光信号
    の強度の制御を行うことを特徴とする非線形ループミラ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の非線形ループミラーであ
    って、 前記第1、および第2の非線形媒質のうち、一方は前記
    入力信号および前記制御光パルスに対して吸収媒質とし
    て作用し、他方は前記入力信号および前記制御光パルス
    に対して利得媒質として作用するものであることを特徴
    とする非線形ループミラー。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の非線形ループミラーであ
    って、 前記第1の非線形媒質、および第2の非線形媒質によっ
    て強度が制御された前記1対の信号列は、前記分岐手段
    において合成され、前記光ファイバループから出力され
    ることを特徴とする非線形ループミラー。
JP2869398A 1998-02-10 1998-02-10 非線形ループミラー Withdrawn JPH11231361A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2869398A JPH11231361A (ja) 1998-02-10 1998-02-10 非線形ループミラー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2869398A JPH11231361A (ja) 1998-02-10 1998-02-10 非線形ループミラー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11231361A true JPH11231361A (ja) 1999-08-27

Family

ID=12255569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2869398A Withdrawn JPH11231361A (ja) 1998-02-10 1998-02-10 非線形ループミラー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11231361A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100377456B1 (ko) * 2000-12-13 2003-03-26 학교법인고려중앙학원 Slalom을 이용한 전광 직/병렬 데이터 형식 변환 장치
WO2005047970A1 (ja) * 2003-11-17 2005-05-26 Juridical Foundation Osaka Industrial Promotion Organization 光信号処理方法及び装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100377456B1 (ko) * 2000-12-13 2003-03-26 학교법인고려중앙학원 Slalom을 이용한 전광 직/병렬 데이터 형식 변환 장치
WO2005047970A1 (ja) * 2003-11-17 2005-05-26 Juridical Foundation Osaka Industrial Promotion Organization 光信号処理方法及び装置
JP2005173530A (ja) * 2003-11-17 2005-06-30 Osaka Industrial Promotion Organization 光信号処理方法及び装置、非線形光ループミラーとその設計方法並びに光信号変換方法
US7423564B2 (en) 2003-11-17 2008-09-09 Juridical Foundation Osaka Industrial Promotion Organization Optical signal processing device for A/D converter including optical encoders with nonlinear loop mirrors

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0804751B1 (en) Optical switch
JP2944748B2 (ja) 光装置
US6259552B1 (en) Optical wavelength converter
US6931212B2 (en) 3R optical signal regeneration
AU742088B2 (en) Optical wavelength converter
EP0559811B1 (en) Optical switch
US6832053B2 (en) Delayed interference wavelength converter and/or 2R regenerator
JPH11231361A (ja) 非線形ループミラー
US20020018612A1 (en) Optical NRZ-RZ format converter
JP4442565B2 (ja) 全光スイッチ
US7362928B2 (en) Optical switch and gate apparatus and method
Kang et al. Ultrafast optical time demultiplexers using semiconductor optical amplifiers
JP4400716B2 (ja) 全光スイッチおよび方法
JP3273481B2 (ja) 全光型時分割光パルス分離回路および全光型時分割光パルス多重回路
JP2922190B1 (ja) 非線形光半導体デバイス
AU690797C (en) Optical switch
US7046883B2 (en) Phase and polarization insensitive gates and switches
JPH07199240A (ja) 光変調方法
JPH0843865A (ja) 全光再生中継器
JPH06214267A (ja) 非線形光学装置
JP2003140206A (ja) 光スイッチ及び光デマルチプレクサ
JPH07168217A (ja) 光/光 2×2 スイッチ
Glesk et al. How optics has changed data communications
Dutta High-speed optical demultiplexing
JP2003295247A (ja) 高速光exOR演算装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510