JPH11228719A - 二液型ポリウレタン樹脂塗料組成物で被覆されたアクリル系樹脂成形体 - Google Patents
二液型ポリウレタン樹脂塗料組成物で被覆されたアクリル系樹脂成形体Info
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- JPH11228719A JPH11228719A JP2806798A JP2806798A JPH11228719A JP H11228719 A JPH11228719 A JP H11228719A JP 2806798 A JP2806798 A JP 2806798A JP 2806798 A JP2806798 A JP 2806798A JP H11228719 A JPH11228719 A JP H11228719A
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- acrylic resin
- coating
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- solvent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特に、砂塵・小石等の接触・衝撃による擦り
傷,凹み傷に対する耐擦傷性、透明性、アクリル系樹脂
成形体に対する密着性、耐候性に優れた塗膜を表面に有
するアクリル系樹脂成形体、特に自動車用灯具レンズ成
形体を提供する。 【解決手段】 ポリオール成分、イソシアネート成分、
芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒とからなる混合溶
剤成分及び紫外線吸収剤を主成分とする二液型ポリウレ
タン樹脂塗料組成物を用いることにより、アクリル系樹
脂成形体の表面に伸展性、透明性、アクリル系樹脂成形
体に対する密着性、耐候性を有する被膜を形成する。
傷,凹み傷に対する耐擦傷性、透明性、アクリル系樹脂
成形体に対する密着性、耐候性に優れた塗膜を表面に有
するアクリル系樹脂成形体、特に自動車用灯具レンズ成
形体を提供する。 【解決手段】 ポリオール成分、イソシアネート成分、
芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒とからなる混合溶
剤成分及び紫外線吸収剤を主成分とする二液型ポリウレ
タン樹脂塗料組成物を用いることにより、アクリル系樹
脂成形体の表面に伸展性、透明性、アクリル系樹脂成形
体に対する密着性、耐候性を有する被膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐擦傷性に優れた
アクリル系樹脂成形体、特に自動車用灯具レンズに関す
る。さらに詳しくは、アクリル系樹脂基材に対する密着
性に優れ、かつ伸展性を有し、透明性、耐擦傷性性、耐
候性に優れた被膜が表面に形成されたアクリル系樹脂成
形体、特に自動車用灯具レンズに関する。
アクリル系樹脂成形体、特に自動車用灯具レンズに関す
る。さらに詳しくは、アクリル系樹脂基材に対する密着
性に優れ、かつ伸展性を有し、透明性、耐擦傷性性、耐
候性に優れた被膜が表面に形成されたアクリル系樹脂成
形体、特に自動車用灯具レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、透明性、表面光沢、
耐候性、成形加工性などに優れ、ヘッドランプ,テール
ランプ,グレージング等の自動車外装部品、自動販売機
の前面板、屋外看板、店装ディスプレイ、装飾用のケー
ス・カバー、鏡など多くの分野でその用途開発が進めら
れている。
耐候性、成形加工性などに優れ、ヘッドランプ,テール
ランプ,グレージング等の自動車外装部品、自動販売機
の前面板、屋外看板、店装ディスプレイ、装飾用のケー
ス・カバー、鏡など多くの分野でその用途開発が進めら
れている。
【0003】しかし、アクリル系樹脂成形体はガラスな
どに比べてその表面の耐擦傷性が不足しているため、砂
塵・小石等の接触・衝撃によってその表面に擦り傷,凹
み傷がつき美観,機能が損なわれ、その商品価値を著し
く低下させたり、短期間で使用不能となるため、表面の
耐擦傷性を改良することが強く要求されている。従来か
ら、アクリル系樹脂成形体の表面に耐擦傷性を付与する
方法が種々検討されてきた。即ち、 1.SiO2 などの無機物を真空蒸着等により被覆する
方法。 2.アルコキシシラン化合物を主成分とする塗料を塗布
し、加熱硬化するポリオルガノシラン系ハードコート膜
を設ける方法。 3.分子中に複数のアクリロイルオキシ基あるいはメタ
クリロイルオキシ基を有する化合物を主成分とする塗料
を塗布し、紫外線等の活性エネルギー線により硬化する
アクリル系ハードコート膜を設ける方法。
どに比べてその表面の耐擦傷性が不足しているため、砂
塵・小石等の接触・衝撃によってその表面に擦り傷,凹
み傷がつき美観,機能が損なわれ、その商品価値を著し
く低下させたり、短期間で使用不能となるため、表面の
耐擦傷性を改良することが強く要求されている。従来か
ら、アクリル系樹脂成形体の表面に耐擦傷性を付与する
方法が種々検討されてきた。即ち、 1.SiO2 などの無機物を真空蒸着等により被覆する
方法。 2.アルコキシシラン化合物を主成分とする塗料を塗布
し、加熱硬化するポリオルガノシラン系ハードコート膜
を設ける方法。 3.分子中に複数のアクリロイルオキシ基あるいはメタ
クリロイルオキシ基を有する化合物を主成分とする塗料
を塗布し、紫外線等の活性エネルギー線により硬化する
アクリル系ハードコート膜を設ける方法。
【0004】1については特開昭58−204031号
公報に提案されており、膜の硬度が高いという利点があ
るが、アクリル系樹脂基材との密着性に大きな問題があ
る。2に関するものとしては、特開昭48−26822
号公報,同59−64671号公報に、3に関しては、
特開昭53−102936号公報,同53−10463
8号公報,同54−97633号公報に記載されてい
る。
公報に提案されており、膜の硬度が高いという利点があ
るが、アクリル系樹脂基材との密着性に大きな問題があ
る。2に関するものとしては、特開昭48−26822
号公報,同59−64671号公報に、3に関しては、
特開昭53−102936号公報,同53−10463
8号公報,同54−97633号公報に記載されてい
る。
【0005】これらは何れもアクリル系樹脂等のプラス
チック成形体表面に架橋硬化被膜を形成し耐擦傷性を付
与するもので、架橋密度をコントロールすることにより
耐擦傷性,基材に対する密着性が良好のものとすること
ができる。しかし、反面被膜自体を硬くするので反面脆
くなるため、成形体表面に形成された被膜の傷箇所から
クラックが発生し、基材である成形体にまで波及する傾
向がある。特に、アクリル系樹脂成形体の様に基材自身
が比較的脆い場合、この傾向は顕著である。従って、、
これらの方法でアクリル系樹脂成形体表面にハードコー
ト膜を形成したものでは、砂塵や小石等の接触・衝撃に
よる微細な凹み傷を防止することは困難である。
チック成形体表面に架橋硬化被膜を形成し耐擦傷性を付
与するもので、架橋密度をコントロールすることにより
耐擦傷性,基材に対する密着性が良好のものとすること
ができる。しかし、反面被膜自体を硬くするので反面脆
くなるため、成形体表面に形成された被膜の傷箇所から
クラックが発生し、基材である成形体にまで波及する傾
向がある。特に、アクリル系樹脂成形体の様に基材自身
が比較的脆い場合、この傾向は顕著である。従って、、
これらの方法でアクリル系樹脂成形体表面にハードコー
ト膜を形成したものでは、砂塵や小石等の接触・衝撃に
よる微細な凹み傷を防止することは困難である。
【0006】また、2の方法をアクリル系樹脂成形体に
適用する場合、その耐熱性が低いこと、および加熱硬化
に2〜4時間を要するのが現状であり生産性が悪く、ま
た3の方法では耐候性に問題がある。上記の方法に対
し、伸展性を有するポリウレタン樹脂塗料組成物を用い
て砂塵や小石等の接触・衝撃による擦り傷,凹み傷に対
する耐擦傷性を付与する方法が、特開平7−25860
1号公報に記載されているが、アクリル系樹脂成形体に
対する密着性に問題がある。
適用する場合、その耐熱性が低いこと、および加熱硬化
に2〜4時間を要するのが現状であり生産性が悪く、ま
た3の方法では耐候性に問題がある。上記の方法に対
し、伸展性を有するポリウレタン樹脂塗料組成物を用い
て砂塵や小石等の接触・衝撃による擦り傷,凹み傷に対
する耐擦傷性を付与する方法が、特開平7−25860
1号公報に記載されているが、アクリル系樹脂成形体に
対する密着性に問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性、主
として砂塵や小石等の接触・衝撃に対する耐擦傷性、ア
クリル樹脂基材に対する密着性、耐候性を合わせ持った
塗膜によって被覆されたアクリル系樹脂成形体を提供し
ようとするものである。
として砂塵や小石等の接触・衝撃に対する耐擦傷性、ア
クリル樹脂基材に対する密着性、耐候性を合わせ持った
塗膜によって被覆されたアクリル系樹脂成形体を提供し
ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次のような
発見に到達し、本発明を完成するに至った。即ち、 1)プラスチック材料の中でも比較的脆いアクリル系樹
脂を基材とした場合でも、ポリウレタン樹脂塗料組成物
により表面に伸展性を有する塗膜を形成する方法で、そ
の弾性回復力により、砂塵や小石等の接触・衝撃による
擦り傷,凹み傷に対する耐擦傷性を付与することができ
ること 2)特定の芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒からな
る混合溶剤を塗料溶剤として用いることにより、アクリ
ル系樹脂成形体に対する密着性を充分なものとすること
ができること、の2点である。
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次のような
発見に到達し、本発明を完成するに至った。即ち、 1)プラスチック材料の中でも比較的脆いアクリル系樹
脂を基材とした場合でも、ポリウレタン樹脂塗料組成物
により表面に伸展性を有する塗膜を形成する方法で、そ
の弾性回復力により、砂塵や小石等の接触・衝撃による
擦り傷,凹み傷に対する耐擦傷性を付与することができ
ること 2)特定の芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒からな
る混合溶剤を塗料溶剤として用いることにより、アクリ
ル系樹脂成形体に対する密着性を充分なものとすること
ができること、の2点である。
【0009】即ち、本発明は、ポリオール成分、イソシ
アネート成分、芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒か
らなる混合溶剤成分及び紫外線吸収剤を含む二液型ポリ
ウレタン樹脂塗料組成物により、表面に伸展性を有する
塗膜が形成されたアクリル系樹脂成形体、に関する。以
下、本発明を更に詳しく説明する。
アネート成分、芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒か
らなる混合溶剤成分及び紫外線吸収剤を含む二液型ポリ
ウレタン樹脂塗料組成物により、表面に伸展性を有する
塗膜が形成されたアクリル系樹脂成形体、に関する。以
下、本発明を更に詳しく説明する。
【0010】本発明に用いるポリウレタン樹脂塗料組成
物において、イソシアネート成分(硬化剤)と反応させ
るポリオール成分(主剤)は特に制限がない。例えばポ
リエステルポリオール,ポリエーテルポリオール,アク
リルポリオール等から適宜選択できるが、特にその耐熱
性,柔軟性より、ポリエステルポリオールを使用するこ
とが好ましい。
物において、イソシアネート成分(硬化剤)と反応させ
るポリオール成分(主剤)は特に制限がない。例えばポ
リエステルポリオール,ポリエーテルポリオール,アク
リルポリオール等から適宜選択できるが、特にその耐熱
性,柔軟性より、ポリエステルポリオールを使用するこ
とが好ましい。
【0011】ポリエステルポリオールとしては、飽和の
ポリカルボン酸及び/又はそれらの酸無水物と過剰のア
ルキルポリオールとを反応して得られるエステル化反応
生成物、及びアルキルポリオールを開始剤としてヒドロ
キシカルボン酸及び/又はその内部エステルであるラク
トンを重合して得られるエステル化反応生成物を用いる
ことができる。
ポリカルボン酸及び/又はそれらの酸無水物と過剰のア
ルキルポリオールとを反応して得られるエステル化反応
生成物、及びアルキルポリオールを開始剤としてヒドロ
キシカルボン酸及び/又はその内部エステルであるラク
トンを重合して得られるエステル化反応生成物を用いる
ことができる。
【0012】飽和のポリカルボン酸としては、例えば、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,
3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、グルタル
酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグ
ルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸及び上記酸
のハロ及びアルキル誘導体等を挙げることができる。
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,
3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、グルタル
酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグ
ルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸及び上記酸
のハロ及びアルキル誘導体等を挙げることができる。
【0013】ポリエステルポリオールを構成するアルキ
ルポリオールの具体例としては、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、
2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2
−エチルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,9−デカ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4
−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロ
パン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−
1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオ
ール、2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、
4,5−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン等を挙げ
ることができる。
ルポリオールの具体例としては、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、
2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2
−エチルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,9−デカ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4
−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロ
パン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−
1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオ
ール、2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、
4,5−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン等を挙げ
ることができる。
【0014】ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、グ
リコール酸、α−ヒドロキシラク酸、β−ヒドロキシラ
ク酸、α−ヒドロキシイソラク酸、ヒドロキシステアリ
ン酸、レシノレン酸、β−ヒドロキシピバリン酸、γ−
ヒドロキシ吉草酸等が挙げられる。飽和のポリカルボン
酸あるいはアルキルポリオールはそれぞれ2種又はそれ
以上を併用することも可能である。
リコール酸、α−ヒドロキシラク酸、β−ヒドロキシラ
ク酸、α−ヒドロキシイソラク酸、ヒドロキシステアリ
ン酸、レシノレン酸、β−ヒドロキシピバリン酸、γ−
ヒドロキシ吉草酸等が挙げられる。飽和のポリカルボン
酸あるいはアルキルポリオールはそれぞれ2種又はそれ
以上を併用することも可能である。
【0015】市販のポリエステルポリオールとしては、
フレキソレッズ148、フレキソレッズ188(米国キ
ング社製、商品名)、デスモーヘン1200、デスモー
ヘン690(米国バイエル社製、商品名)、デスモーヘ
ン670、デスモーヘン680、デスモーヘン850
(住友バイエルウレタン社製、商品名)、バーノックD
161、バーノックD6−439、バーノックD220
(大日本インキ化学工業社製、商品名)、ニッポラン1
36(日本ポリウレタン工業社製、商品名)等がある。
フレキソレッズ148、フレキソレッズ188(米国キ
ング社製、商品名)、デスモーヘン1200、デスモー
ヘン690(米国バイエル社製、商品名)、デスモーヘ
ン670、デスモーヘン680、デスモーヘン850
(住友バイエルウレタン社製、商品名)、バーノックD
161、バーノックD6−439、バーノックD220
(大日本インキ化学工業社製、商品名)、ニッポラン1
36(日本ポリウレタン工業社製、商品名)等がある。
【0016】本発明に用いられるポリウレタン樹脂塗料
組成物において、上記主剤の硬化剤は2官能以上のヘキ
サメチレンジイソシアネート系イソシアネート化合物が
用いられ、特に、3官能以上のヘキサメチレンジイソシ
アネート系イソシアネート化合物が好ましい。該イソシ
アネート化合物が2官能もしくはそれ以下の場合には、
形成される塗膜の架橋密度が低下し、塗膜の耐候性、耐
汚染性が低下する。3官能以上のヘキサメチレンジイソ
シアネート系イソシアネート化合物とは、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートを出発原料として合成されたもの
で、ビュレットアダクト、トリメチロールプロパンアダ
クト、イソシアヌレートアダクトなどがある。
組成物において、上記主剤の硬化剤は2官能以上のヘキ
サメチレンジイソシアネート系イソシアネート化合物が
用いられ、特に、3官能以上のヘキサメチレンジイソシ
アネート系イソシアネート化合物が好ましい。該イソシ
アネート化合物が2官能もしくはそれ以下の場合には、
形成される塗膜の架橋密度が低下し、塗膜の耐候性、耐
汚染性が低下する。3官能以上のヘキサメチレンジイソ
シアネート系イソシアネート化合物とは、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートを出発原料として合成されたもの
で、ビュレットアダクト、トリメチロールプロパンアダ
クト、イソシアヌレートアダクトなどがある。
【0017】市販されているものとしては、デュラネー
ト24A−100、デュラネートE−402−90T、
デュラネートE−405−80T、デュラネートTHA
−100(旭化成工業社製、商品名)、コロネートHX
(日本ポリウレタン社製、商品名)、スミジュールN−
100(住友バイエルウレタン社製、商品名)などがあ
る。
ト24A−100、デュラネートE−402−90T、
デュラネートE−405−80T、デュラネートTHA
−100(旭化成工業社製、商品名)、コロネートHX
(日本ポリウレタン社製、商品名)、スミジュールN−
100(住友バイエルウレタン社製、商品名)などがあ
る。
【0018】本発明における二液型ポリウレタン樹脂塗
料組成物では、前記のポリオール成分(主剤)とイソシ
アネート成分(硬化剤)とを、NCO/OH(当量比)
0.5〜2.0、より好ましくは0.8〜1.5の割合
になるように混合して用いられる。上記当量比が2.0
を越えてイソシアネートが過剰になると、塗膜が脆くな
り耐候性が低下するばかりでなく、乾燥性において満足
しうる結果が得られない場合がある。また、0.5より
小さいと、塗膜の架橋密度が低く耐溶剤性,耐水性,耐
候性が不良となる。
料組成物では、前記のポリオール成分(主剤)とイソシ
アネート成分(硬化剤)とを、NCO/OH(当量比)
0.5〜2.0、より好ましくは0.8〜1.5の割合
になるように混合して用いられる。上記当量比が2.0
を越えてイソシアネートが過剰になると、塗膜が脆くな
り耐候性が低下するばかりでなく、乾燥性において満足
しうる結果が得られない場合がある。また、0.5より
小さいと、塗膜の架橋密度が低く耐溶剤性,耐水性,耐
候性が不良となる。
【0019】本発明に用いられる二液型ポリウレタン樹
脂塗料組成物では、塗料溶剤としてトルエン,キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒と、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソプロピルケトン,メチルイソブチル
ケトン,ジエチルケトン,シクロヘキサノン,ジメチル
オキサイド,イソホロン,メチル−n−アミルケトン等
のケトン系溶剤からなる混合溶剤が用いられる。特に、
芳香族炭化水素系溶媒としてトルエン、ケトン系溶媒と
してメチルイソブチルケトンからなり、その混合割合が
90/10〜10/90(重量比)である混合溶剤が好
ましい。この混合溶剤を用いることにより、本発明のポ
リウレタン樹脂塗料組成物による塗膜はアクリル系樹脂
成形体に対し強固な密着力を示す。この範囲を越えてメ
チルイソブチルケトンが過剰になると塗装時アクリル樹
脂成形体の表面に白化現象(ミクロ溶剤クラック)が生
じ、トルエンが過剰になるとアクリル系樹脂成形体に対
し充分な密着性が得られない。
脂塗料組成物では、塗料溶剤としてトルエン,キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒と、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソプロピルケトン,メチルイソブチル
ケトン,ジエチルケトン,シクロヘキサノン,ジメチル
オキサイド,イソホロン,メチル−n−アミルケトン等
のケトン系溶剤からなる混合溶剤が用いられる。特に、
芳香族炭化水素系溶媒としてトルエン、ケトン系溶媒と
してメチルイソブチルケトンからなり、その混合割合が
90/10〜10/90(重量比)である混合溶剤が好
ましい。この混合溶剤を用いることにより、本発明のポ
リウレタン樹脂塗料組成物による塗膜はアクリル系樹脂
成形体に対し強固な密着力を示す。この範囲を越えてメ
チルイソブチルケトンが過剰になると塗装時アクリル樹
脂成形体の表面に白化現象(ミクロ溶剤クラック)が生
じ、トルエンが過剰になるとアクリル系樹脂成形体に対
し充分な密着性が得られない。
【0020】本発明の二液型ポリウレタン樹脂塗料組成
物には、ベンゾトリアゾール系,ベンゾフェノン系,ヒ
ドロキシベンゾエート系,シアノアクリレート系,サリ
シレート系等の紫外線吸収剤が配合される。これは、長
期間にわたって塗膜の性能、特に擦り傷,凹み傷に対す
る弾性回復力を保持するために、上記ポリオール成分1
00重量部に対して1〜10重量部の範囲で使用する。
物には、ベンゾトリアゾール系,ベンゾフェノン系,ヒ
ドロキシベンゾエート系,シアノアクリレート系,サリ
シレート系等の紫外線吸収剤が配合される。これは、長
期間にわたって塗膜の性能、特に擦り傷,凹み傷に対す
る弾性回復力を保持するために、上記ポリオール成分1
00重量部に対して1〜10重量部の範囲で使用する。
【0021】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、例えば、チヌビン327,チヌビン328,チヌビ
ン384,チヌビン900,チヌビン1130(チバガ
イギー社製、商品名)等、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤としては、バイオソーブ100,バイオソーブ11
0,バイオソーブ130(共同薬品社製、商品名)等、
ヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤としては、バイ
オソーブ80(共同薬品社製、商品名),スミソーブ4
00(住友化学社製、商品名)等、シアノアクリレート
系紫外線吸収剤としては、バイオソーブ910(共同薬
品社製、商品名)等、サリシレート系紫外線吸収剤とし
ては、バイオソーブ90(共同薬品社製、商品名)等な
どが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、もしくは2種
以上混合して使用できる。
は、例えば、チヌビン327,チヌビン328,チヌビ
ン384,チヌビン900,チヌビン1130(チバガ
イギー社製、商品名)等、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤としては、バイオソーブ100,バイオソーブ11
0,バイオソーブ130(共同薬品社製、商品名)等、
ヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤としては、バイ
オソーブ80(共同薬品社製、商品名),スミソーブ4
00(住友化学社製、商品名)等、シアノアクリレート
系紫外線吸収剤としては、バイオソーブ910(共同薬
品社製、商品名)等、サリシレート系紫外線吸収剤とし
ては、バイオソーブ90(共同薬品社製、商品名)等な
どが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、もしくは2種
以上混合して使用できる。
【0022】本発明に用いられる二液型ポリウレタン樹
脂塗料組成物には、フッ素系ないしシリコン系等のレベ
リング剤、炭酸カルシウム,シリカ,カオリン,バライ
ト,クレー等の体質顔料の他、増粘剤、トリエチルアミ
ン,テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート,ジラウ
リン酸−n−ブチルスズ等の主剤と硬化剤の硬化反応を
促進させるための硬化触媒、有機顔料、分散剤、消泡
剤、充填材等を、必要に応じて添加することができる。
脂塗料組成物には、フッ素系ないしシリコン系等のレベ
リング剤、炭酸カルシウム,シリカ,カオリン,バライ
ト,クレー等の体質顔料の他、増粘剤、トリエチルアミ
ン,テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート,ジラウ
リン酸−n−ブチルスズ等の主剤と硬化剤の硬化反応を
促進させるための硬化触媒、有機顔料、分散剤、消泡
剤、充填材等を、必要に応じて添加することができる。
【0023】本発明の二液型ポリウレタン樹脂塗料組成
物のアクリル系樹脂成形体に対する塗布方法としては、
刷毛塗り,流し塗り,スプレー塗布,回転塗布あるいは
浸漬塗布などの方法が採用される。それぞれの方法には
一長一短があるので、使用用途によって適宜その塗布方
法を選択する必要がある。例えば、アクリル系樹脂成形
体の一部分のみに耐擦傷性を付与したい場合には、刷毛
塗り,あるいは流し塗りが適しており、成形体の形状が
複雑な場合には、スプレー塗布、成形体が平坦で対称的
な場合には、回転塗布、成形体の形状がロッドあるいは
シート状の場合には、浸漬塗布がそれぞれ適している。
物のアクリル系樹脂成形体に対する塗布方法としては、
刷毛塗り,流し塗り,スプレー塗布,回転塗布あるいは
浸漬塗布などの方法が採用される。それぞれの方法には
一長一短があるので、使用用途によって適宜その塗布方
法を選択する必要がある。例えば、アクリル系樹脂成形
体の一部分のみに耐擦傷性を付与したい場合には、刷毛
塗り,あるいは流し塗りが適しており、成形体の形状が
複雑な場合には、スプレー塗布、成形体が平坦で対称的
な場合には、回転塗布、成形体の形状がロッドあるいは
シート状の場合には、浸漬塗布がそれぞれ適している。
【0024】本発明に用いられる二液型ポリウレタン樹
脂塗料組成物の製造方法は、特に限定されるものではな
く、通常行われている二液型ポリウレタン樹脂塗料の製
造方法に従えばよい。塗料組成物濃度は、例えばスプレ
ー塗布法の場合には、上記溶剤で固形分30〜40%
(重量)に調整する。本発明の二液型ポリウレタン樹脂
塗料組成物による塗膜をアクリル系樹脂成形体の表面に
形成した後、適宜加熱処理することにより、塗膜が形成
される。加熱処理温度としては室温以上80℃以下、好
ましくは40〜80℃の温度範囲が通常選択される。塗
装膜厚は、特に限定されないが、一般的には3〜50μ
m程度とするのが好ましい。
脂塗料組成物の製造方法は、特に限定されるものではな
く、通常行われている二液型ポリウレタン樹脂塗料の製
造方法に従えばよい。塗料組成物濃度は、例えばスプレ
ー塗布法の場合には、上記溶剤で固形分30〜40%
(重量)に調整する。本発明の二液型ポリウレタン樹脂
塗料組成物による塗膜をアクリル系樹脂成形体の表面に
形成した後、適宜加熱処理することにより、塗膜が形成
される。加熱処理温度としては室温以上80℃以下、好
ましくは40〜80℃の温度範囲が通常選択される。塗
装膜厚は、特に限定されないが、一般的には3〜50μ
m程度とするのが好ましい。
【0025】本発明において、アクリル系樹脂成形体の
製造に用いられるアクリル系樹脂としては、メチルメタ
クリレート単位50〜99重量%、およびこれと共重合
可能な他の単量体単位1〜50重量%からなるものが好
ましい。共重合可能な他の単量体としては、アルキル基
の炭素数が2〜18のアルキルメタクリレート、アルキ
ル基の炭素数が1〜18のアルキルアクリレートのほ
か、アクリル酸やメタクリル酸等のα,β−不飽和酸,
マレイン酸,フマル酸,イタコン酸等の不飽和基含有二
価カルボン酸、スチレン、α−メチルスチレン、核置換
スチレン等の芳香族ビニル化合物、無水マレイン酸、マ
レイミド、N−置換マレイミド等が挙げられ、これらは
単独で使用しても良く、また2種類以上を併用しても良
い。また、メチルメタクリレートとメタクリル酸あるい
はアクリル酸との共重合体には、それを熱処理して脱ア
ルコール反応あるいは脱水反応を行い六員環酸無水物単
位を生成した重合体、およびアンモニアやアミンとイミ
ド化反応させ、六員環イミド単位を生成した重合体も含
まれる。これらのなかでも、共重合体の耐熱性,耐熱分
解性や流動性の観点から、メチルアクリレート,エチル
アクリレート,n−プロピルアクリレート,n−ブチル
アクリレート,s−ブチルアクリレート,2−エチルヘ
キシルアクリレート等が好ましく用いられ、メチルアク
リレート,エチルアクリレート,n−ブチルアクリレー
トが特に好ましい。
製造に用いられるアクリル系樹脂としては、メチルメタ
クリレート単位50〜99重量%、およびこれと共重合
可能な他の単量体単位1〜50重量%からなるものが好
ましい。共重合可能な他の単量体としては、アルキル基
の炭素数が2〜18のアルキルメタクリレート、アルキ
ル基の炭素数が1〜18のアルキルアクリレートのほ
か、アクリル酸やメタクリル酸等のα,β−不飽和酸,
マレイン酸,フマル酸,イタコン酸等の不飽和基含有二
価カルボン酸、スチレン、α−メチルスチレン、核置換
スチレン等の芳香族ビニル化合物、無水マレイン酸、マ
レイミド、N−置換マレイミド等が挙げられ、これらは
単独で使用しても良く、また2種類以上を併用しても良
い。また、メチルメタクリレートとメタクリル酸あるい
はアクリル酸との共重合体には、それを熱処理して脱ア
ルコール反応あるいは脱水反応を行い六員環酸無水物単
位を生成した重合体、およびアンモニアやアミンとイミ
ド化反応させ、六員環イミド単位を生成した重合体も含
まれる。これらのなかでも、共重合体の耐熱性,耐熱分
解性や流動性の観点から、メチルアクリレート,エチル
アクリレート,n−プロピルアクリレート,n−ブチル
アクリレート,s−ブチルアクリレート,2−エチルヘ
キシルアクリレート等が好ましく用いられ、メチルアク
リレート,エチルアクリレート,n−ブチルアクリレー
トが特に好ましい。
【0026】このようなアクリル系樹脂の製造方法とし
ては特に制限はなく、懸濁重合,乳化重合,塊状重合,
あるいは溶液重合等の公知の方法のいずれを用いてもよ
い。重合開始剤としては、通常のパーオキサイド系やア
ゾ系のラジカル重合開始剤を用いることができ、これと
還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤として実施
してもよい。アルキルリチウムなどを用いたアニオン重
合法,有機金属錯体を用いた配位重合法,グループトラ
ンスファー重合法などを用いて得られたアクリル系樹脂
を使用してもさしつかえない。重合温度は、懸濁重合ま
たは乳化重合では30〜100℃、塊状または溶液重合
では80〜170℃で実施するのが一般的である。該ア
クリル系樹脂の還元粘度を制御するために、アルキルメ
ルカプタン等を連鎖移動剤として用いて実施してもよ
い。その他、多層構造アクリルゴムなどで耐衝撃性を付
与したアクリル系樹脂組成物も使用できる。
ては特に制限はなく、懸濁重合,乳化重合,塊状重合,
あるいは溶液重合等の公知の方法のいずれを用いてもよ
い。重合開始剤としては、通常のパーオキサイド系やア
ゾ系のラジカル重合開始剤を用いることができ、これと
還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤として実施
してもよい。アルキルリチウムなどを用いたアニオン重
合法,有機金属錯体を用いた配位重合法,グループトラ
ンスファー重合法などを用いて得られたアクリル系樹脂
を使用してもさしつかえない。重合温度は、懸濁重合ま
たは乳化重合では30〜100℃、塊状または溶液重合
では80〜170℃で実施するのが一般的である。該ア
クリル系樹脂の還元粘度を制御するために、アルキルメ
ルカプタン等を連鎖移動剤として用いて実施してもよ
い。その他、多層構造アクリルゴムなどで耐衝撃性を付
与したアクリル系樹脂組成物も使用できる。
【0027】前記した本発明に使用されるアクリル系樹
脂成形体は、そのままでも使用することができるが、必
要があればエッチング,グロー放電,コロナ放電,活性
エネルギー線の照射などの前処理を施したものも使用で
きる。また、上記アクリル系樹脂からなる本発明のレン
ズは自動車用灯具レンズとして、灯具の種類、例えば、
照明燈,信号及び標識燈等に依存することなく適用でき
る。
脂成形体は、そのままでも使用することができるが、必
要があればエッチング,グロー放電,コロナ放電,活性
エネルギー線の照射などの前処理を施したものも使用で
きる。また、上記アクリル系樹脂からなる本発明のレン
ズは自動車用灯具レンズとして、灯具の種類、例えば、
照明燈,信号及び標識燈等に依存することなく適用でき
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、実施例と比較例を用いて本
発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明
はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、
実施例中の各成分の配合量は特にことわりのない限り重
量部で示す。
発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明
はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、
実施例中の各成分の配合量は特にことわりのない限り重
量部で示す。
【0029】
【実施例1〜3及び比較例1〜3】下記のポリオール成
分、紫外線吸収剤、及び硬化触媒としてのジブチル錫ジ
ラウレート(DBTDL)により主剤を調整し、これに
硬化剤、及び溶剤を組み合わせて表1,2に示す処方
で、各々のポリウレタン樹脂塗料組成物を作製した。 ボリオール成分 (1)フレキソレッズ148〔米国キング社製、ポリエ
ステルポリオール〕 (2)フレキソレッズ188〔米国キング社製、ポリエ
ステルポリオール〕 (3)デスモーヘン1200〔米国バイエル社製、ポリ
エステルポリオール〕 紫外線吸収剤 (1)チヌビン1130〔チバガイギー社製、ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤〕 硬化剤 (1)デュラネートTHA−100〔旭化成工業(株)
社製、イソシアヌレートタイプヘキサメチレンジイソシ
アネート系イソシアネート〕 以上で得られた各々のポリウレタン樹脂塗料組成物を、
アクリル樹脂シート(デラグラスA;旭化成工業(株)
社製、商品名)の表面上に、硬化後の膜厚が30μmに
なるようにスプレー塗装し、温度80℃で30分間乾燥
して、硬化塗膜を形成した。
分、紫外線吸収剤、及び硬化触媒としてのジブチル錫ジ
ラウレート(DBTDL)により主剤を調整し、これに
硬化剤、及び溶剤を組み合わせて表1,2に示す処方
で、各々のポリウレタン樹脂塗料組成物を作製した。 ボリオール成分 (1)フレキソレッズ148〔米国キング社製、ポリエ
ステルポリオール〕 (2)フレキソレッズ188〔米国キング社製、ポリエ
ステルポリオール〕 (3)デスモーヘン1200〔米国バイエル社製、ポリ
エステルポリオール〕 紫外線吸収剤 (1)チヌビン1130〔チバガイギー社製、ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤〕 硬化剤 (1)デュラネートTHA−100〔旭化成工業(株)
社製、イソシアヌレートタイプヘキサメチレンジイソシ
アネート系イソシアネート〕 以上で得られた各々のポリウレタン樹脂塗料組成物を、
アクリル樹脂シート(デラグラスA;旭化成工業(株)
社製、商品名)の表面上に、硬化後の膜厚が30μmに
なるようにスプレー塗装し、温度80℃で30分間乾燥
して、硬化塗膜を形成した。
【0030】以上のようにして形成した被覆アクリル樹
脂シートについて、次の試験方法によって評価し、評価
結果を表3に示した。 1.外観 外観の異常を目視にて観察し、次の判定基準で評価し
た。 ○:得られた被覆アクリル樹脂シートは透明で、全く異
常が認められない。 △:僅かに白化、及び表面光沢の消失が見られる。 ×:白化、表面光沢の消失、及び塗膜面の平滑性の低下
が認められる。 2.落砂摩耗性 摩耗試験はASTM D673−70に準じて、400
gのNo.80炭化珪素質研削材を塗膜面に落下させ、
試験後の曇価値(ASTM D1003−61に準じて
測定)の変化(ΔHaze)で耐擦傷性を表す。数値が
小さいほど耐擦傷性が良い。 3.密着性 JIS K5400−1979中のゴバン目テストに準
じて行った。 4.耐候性 JIS A14151−1977に準じサンシャインウ
ェザオメーター(WS形 スガ試験機株式会社製)にて
促進暴露、温度63±3℃、降雨18分/120分。3
000時間暴露後の塗膜性能を評価し、次の基準で判定
した。 ○:着色等の外観変化、落砂磨耗および密着性の変化が
殆どない。 △:僅かに着色等の外観変化、落砂磨耗および密着性の
低下が見られる。 ×:着色等外観の変化、または落砂磨耗および密着性の
低下が見られる。
脂シートについて、次の試験方法によって評価し、評価
結果を表3に示した。 1.外観 外観の異常を目視にて観察し、次の判定基準で評価し
た。 ○:得られた被覆アクリル樹脂シートは透明で、全く異
常が認められない。 △:僅かに白化、及び表面光沢の消失が見られる。 ×:白化、表面光沢の消失、及び塗膜面の平滑性の低下
が認められる。 2.落砂摩耗性 摩耗試験はASTM D673−70に準じて、400
gのNo.80炭化珪素質研削材を塗膜面に落下させ、
試験後の曇価値(ASTM D1003−61に準じて
測定)の変化(ΔHaze)で耐擦傷性を表す。数値が
小さいほど耐擦傷性が良い。 3.密着性 JIS K5400−1979中のゴバン目テストに準
じて行った。 4.耐候性 JIS A14151−1977に準じサンシャインウ
ェザオメーター(WS形 スガ試験機株式会社製)にて
促進暴露、温度63±3℃、降雨18分/120分。3
000時間暴露後の塗膜性能を評価し、次の基準で判定
した。 ○:着色等の外観変化、落砂磨耗および密着性の変化が
殆どない。 △:僅かに着色等の外観変化、落砂磨耗および密着性の
低下が見られる。 ×:着色等外観の変化、または落砂磨耗および密着性の
低下が見られる。
【0031】
【実施例4】実施例1で調整したポリウレタン樹脂塗料
組成物を、アクリル樹脂(デルペット80N;旭化成工
業社製、商品名)を用い成形された自動車用ヘッドラン
プレンズ成形品外側表面に、硬化後の膜厚が30μmに
なるようにスプレー塗装し、温度80℃で30分間乾燥
して、硬化塗膜を形成した。得られた塗膜は透明で、充
分な密着性を有し、かつ柔軟性に富んでいた。
組成物を、アクリル樹脂(デルペット80N;旭化成工
業社製、商品名)を用い成形された自動車用ヘッドラン
プレンズ成形品外側表面に、硬化後の膜厚が30μmに
なるようにスプレー塗装し、温度80℃で30分間乾燥
して、硬化塗膜を形成した。得られた塗膜は透明で、充
分な密着性を有し、かつ柔軟性に富んでいた。
【0032】上記により得られた被覆アクリル樹脂成形
体の落砂摩耗性は2.4(Haze%)であった。ま
た、サンシャインウェザオメーター3000時間暴露後
も、着色は少なく、落砂摩耗性の低下はほとんど無く、
塗膜の剥離も見られなかった。
体の落砂摩耗性は2.4(Haze%)であった。ま
た、サンシャインウェザオメーター3000時間暴露後
も、着色は少なく、落砂摩耗性の低下はほとんど無く、
塗膜の剥離も見られなかった。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明の被覆アクリル系樹脂成形体は、
その塗膜の伸展性・弾性回復力により、砂塵・小石等の
接触・衝撃に対する耐擦傷性に優れたものである。ま
た、本発明のポリウレタン樹脂塗料組成物は、塗料溶剤
として特定の芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒の混
合溶剤を用いることにより、アクリル系樹脂成形体に対
し強固な密着性を示す。また、紫外線吸収剤を含有して
いるので、耐候性にも優れる。特に、アクリル系樹脂か
らなる自動車用灯具レンズ用途に好適である。
その塗膜の伸展性・弾性回復力により、砂塵・小石等の
接触・衝撃に対する耐擦傷性に優れたものである。ま
た、本発明のポリウレタン樹脂塗料組成物は、塗料溶剤
として特定の芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒の混
合溶剤を用いることにより、アクリル系樹脂成形体に対
し強固な密着性を示す。また、紫外線吸収剤を含有して
いるので、耐候性にも優れる。特に、アクリル系樹脂か
らなる自動車用灯具レンズ用途に好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオール成分、イソシアネート成分、
芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒からなる混合溶剤
成分及び紫外線吸収剤を含む二液型ポリウレタン樹脂塗
料組成物により、表面に伸展性を有する塗膜が形成され
たことを特徴とするアクリル系樹脂成形体。 - 【請求項2】 芳香族炭化水素系溶媒がトルエンであ
り、ケトン系溶媒がメチルイソブチルケトンであること
を特徴とする特許請求第1項記載のアクリル系樹脂成形
体。 - 【請求項3】 ポリオール成分がポリエステルポリオー
ルであることを特徴とする特許請求第1,2項記載のア
クリル系樹脂成形体。 - 【請求項4】 ポリオール成分、イソシアネート成分、
芳香族炭化水素系溶媒とケトン系溶媒からなる混合溶剤
成分及び紫外線吸収剤を含む二液型ポリウレタン樹脂塗
料組成物を、アクリル系樹脂からなるレンズに塗設して
なることを特徴とする自動車用灯具レンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2806798A JPH11228719A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 二液型ポリウレタン樹脂塗料組成物で被覆されたアクリル系樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2806798A JPH11228719A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 二液型ポリウレタン樹脂塗料組成物で被覆されたアクリル系樹脂成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11228719A true JPH11228719A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12238429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2806798A Pending JPH11228719A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 二液型ポリウレタン樹脂塗料組成物で被覆されたアクリル系樹脂成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11228719A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005015557A (ja) * | 2003-06-24 | 2005-01-20 | Toppan Printing Co Ltd | 高耐候性ポリエステルフィルム |
JP2008024732A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Toray Ind Inc | 紫外線吸収塗料およびそれを用いてなるポリエステルフィルム |
KR100884202B1 (ko) * | 2007-12-26 | 2009-02-18 | 정병보 | 자동차 라이트 커버용 플라스틱 광택제 |
-
1998
- 1998-02-10 JP JP2806798A patent/JPH11228719A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005015557A (ja) * | 2003-06-24 | 2005-01-20 | Toppan Printing Co Ltd | 高耐候性ポリエステルフィルム |
JP2008024732A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Toray Ind Inc | 紫外線吸収塗料およびそれを用いてなるポリエステルフィルム |
KR100884202B1 (ko) * | 2007-12-26 | 2009-02-18 | 정병보 | 자동차 라이트 커버용 플라스틱 광택제 |
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