JPH11225765A - 新規セリンプロテアーゼ - Google Patents

新規セリンプロテアーゼ

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JPH11225765A
JPH11225765A JP10031487A JP3148798A JPH11225765A JP H11225765 A JPH11225765 A JP H11225765A JP 10031487 A JP10031487 A JP 10031487A JP 3148798 A JP3148798 A JP 3148798A JP H11225765 A JPH11225765 A JP H11225765A
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Japan
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serine protease
seq
dna
amino acid
sequence
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JP10031487A
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Nobuo Tsuruoka
伸夫 鶴岡
Kyoko Yamashiro
恭子 山城
Shinichi Mitsui
真一 三井
Mare Yamaguchi
希 山口
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Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なセリンプロテアーゼ、並びにその製造
手段及び用途の提供。 【解決手段】 配列番号:11もしくは12に示すアミ
ノ酸配列又は該アミノ酸配列に対して1〜複数個のアミ
ノ酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されている
アミノ酸配列を有し、且つセリンプロテアーゼ活性を有
するポリペプチド;それをコードするDNA ;並びに該DN
A を用いた前記ポリペプチドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規セリンプロテ
アーゼ、それらをコードするDNA 、及び該セリンプロテ
アーゼの製造方法、ならびに該セリンプロテアーゼまた
はそれらをコードするDNA を用いる生理活性物質のスク
リーニング方法ならびに新規セリンプロテアーゼの発現
を抑制するDNA 断片を用いた治療薬への応用に関する。
【0002】
【従来の技術】セリンプロテアーゼは、動物、植物、微
生物に広く存在し、特に、高等動物では、食物の消化、
血液凝固・線溶、補体活性化、ホルモン産生、排卵と受
精、食作用、細胞増殖、発生・分化、老化、癌転移など
極めて多くの生体反応に関与していることがわかってい
る(Neurath, H. Science, 224, 350-357, 1984) 。近
年、中枢神経系においてもセリンプロテアーゼが生理的
に重要な機能分子として働いていることが認識されるよ
うになった。
【0003】脳内におけるセリンプロテアーゼは、ニュ
ーロンの神経突起の伸展に関与するばかりでなく、標的
ニューロンとのシナプス形成過程に関与していることが
想定されている(Liu, Y., Fields, R.D., Fitzgerald,
S., Festoff, B.W., and Nelson, P.G., J. Neurobiol,
25, 325-, 1994)。例えば、脳内には組織型 (tPA)およ
びウロキナーゼ型 (uPA)どちらのプラスミノーゲンアク
チベーター(PA)も発現していることが知られており、培
養神経細胞を用いた実験からPAは神経突起の伸展を誘導
すると報告されている(Pittman, R. N., Ivins, J. K.
and Buettner,H. M., J. Neurosci., 9, 4269, 1989)
【0004】また、同様に脳内での発現が確認されてい
るトロンビンは、培養神経細胞を用いた実験から、PAと
は逆に伸展したニューロン突起の退縮に関与することが
示されている(Dihanich, M., Kaser, M., Reinhard,
E., Cunningham, D. and Monard, D., Neuron, 6, 575,
1991)。脳内には7回膜貫通型のGタンパク質と共役す
るレセプターであるトロンビンレセプターが広範囲にわ
たって発現しており、トロンビンの伸展したニューロン
突起退縮作用は、アゴニスト活性のあるレセプターアミ
ノ末端 (tethered ligand)によっても生じることから、
トロンビンのニューロン突起退縮作用はレセプターを介
する特異的な応答であると考えられている。
【0005】一方、脳内にはセリンプロテアーゼインヒ
ビター(セルピン)も発現しており、例えば、プロテア
ーゼ・ネクシン(protease nexin) Iはトロンビンの強
力なインヒビターとして、運動神経の細胞死を防ぐ作用
があると報告されている。さらに、アルツハイマー (A
D) 病患者では、脳脊髄液中にセルピンであるαl-アン
チキモトリプシン(α1-antichymotrypsin)量が増加す
ること、また、同じくセルピンであるプロテアーゼ・ネ
クシン(protease nexin) Iは、逆に脳脊髄液中の量が
低下することが報告されている。
【0006】これらの事実は、AD病患者脳では明らかに
セリンプロテアーゼおよびセルピンの量的バランスが崩
れていることを示している。特に、トロンビンの強力な
インヒビターであるプロテアーゼ・ネクシン(protease
nexin) I量の低下は、相対的に脳内におけるトロンビ
ン作用が亢進した状態と考えられることから、トロンビ
ンによるニューロン突起の退縮作用がAD病患者の病態の
一部を担っていると推定される。
【0007】以上の結果から、各種脳神経変性疾患にお
いては、脳内のセリンプロテアーゼおよびセリンプロテ
アーゼインヒビターのバランスが崩れた状態であると考
えることができる。従って、各種脳神経変性疾患の治療
には、この種のアンバランスを是正する必要がある。し
かしながら、脳内に発現し重要な生理機能を担うセリン
プロテアーゼのうち、現在知られているセリンプロテア
ーゼだけで各種脳神経変性疾患の病態を説明することは
極めて困難である。また、脳内に発現し重要な生理機能
を担うセリンプロテアーゼがその他多数存在することが
予想されるが、その多くは特定されていないのが現状で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の実情に
鑑みてなされたものであり、その目的は新規セリンプロ
テアーゼをコードするDNA ならびに新規セリンプロテア
ーゼを提供することにある。さらに、本発明は当該DNA
断片を用いたアンチセンス法による新規セリンプロテア
ーゼ発現の抑制方法ならびに当該DNA を用いた当該セリ
ンプロテアーゼを大量に生産する方法および該セリンプ
ロテアーゼの阻害剤のスクリーニングを提供することな
らびに該セリンプロテアーゼの特異抗体を用いた定量系
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、脳内に発現するセリンプロテアーゼタン
パク質をコードするcDNAを逆転写ポリメラーゼ連鎖反応
(RT-PCR)法によりヒト脳由来mRNAから直接単離する方法
により2種の新規セリンプロテアーゼをコードするcDNA
全長を得た。さらに、セリンプロテアーゼタンパク質を
コードするcDNAを動物細胞で発現することにより成熟タ
ンパク質として発現することに成功し、本発明を完成さ
せるに至った。
【0010】従って、本発明は、配列番号:11に示す
アミノ酸配列を有するか、あるいは該アミノ酸配列に対
して1〜複数個のアミノ酸の欠失、付加及び/又は他の
アミノ酸による置換により修飾されており、且つセリン
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド;並びに配列番
号:12に示すアミノ酸配列を有するか、あるいは該ア
ミノ酸配列に対して1〜複数個のアミノ酸の欠失、付加
及び/又は他のアミノ酸による置換により修飾されてお
り、且つセリンプロテアーゼ活性を有するポリペプチ
ド、並びにそれらの部分ペプチドを提供する。
【0011】本発明はまた、配列番号:11に示す塩基
配列を有するDNA とストリンジエント条件下でハイブリ
ダイズする天然由来のDNA によりコードされており、且
つセリンプロテアーゼ活性を有するポリペプチド;並び
に配列番号:12に示す塩基配列を有するDNA とストリ
ンジエント条件下でハイブリダイズする天然由来のDNA
によりコードされており、且つセリンプロテアーゼ活性
を有するポリペプチド、並びにそれらの部分ペプチドを
提供する。
【0012】本発明はさらに、上記ポリペプチドをコー
ドするDNA 及びその断片を提供する。このDNA またはそ
の断片は前記ポリペプチドまたはその部分ペプチドの製
造のために有用であり、そして該DNA 又はその断片はア
ンチセンス法によりセリンプロテアーゼの発現を抑制す
るために有用である。本発明はさらに、上記DNA 又はそ
の断片を含んで成るベクター、特に発現ベクター、及び
該ベクターにより形質転換された宿主を提供する。
【0013】本発明はさらに、上記宿主を培養又は飼育
し、セリンプロテアーゼまたはその部分ペプチドを採取
することを特徴とする前記ポリペプチドまたはその部分
ペプチドの製造方法を提供する。本発明はまた、上記ポ
リペプチドに対する抗体を提供する。本発明はまた、上
記のポリペプチドもしくはその部分ペプチド又は前記の
DNAもしくはその断片を使用する生理活性物質のスクリ
ーニング方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】市販のヒト脳由来poly(A)+RNA か
らcDNAを合成し、セリンプロテアーゼモチーフをもとに
デザインしたプライマーを用いたPCR により行なった。
ここで得られたPCR 産物をシークエンスした結果、新規
セリンプロテアーゼをコードするcDNA断片が得られた。
得られた配列情報を基に5’側配列ならびに3’側配列
を延ばすことにより新規セリンプロテアーゼをコードす
るcDNAの一次構造を明らかにした。
【0015】次に、明らかになった構造を基にPCR 法に
よりcDNA全長を単離することを試みた。その結果、ヒト
SP66 type 1 およびヒトSP66 type 2 と命名した2種類
のcDNAを単離することに成功した。ヒトSP66 type 1 お
よびヒトSP66 type 2 は、いずれも新規セリンプロテア
ーゼをコードしていることが明らかとなった。具体例を
実施例1から3に記載する。次に、本発明者らは、ヒト
SP66 type 1 およびヒトSP66 type 2 cDNAのうち成熟タ
ンパク質をコードするDNA をCOS-1 細胞で発現したとこ
ろ、実際に酵素活性を持つ機能タンパク質であることを
明らかにした。具体例を実施例4に記載する。
【0016】以上の結果から、今回単離したヒトSP66 t
ype 1 およびヒトSP66 type 2 は、その一次構造上新規
セリンプロテアーゼをコードしているばかりでなく、実
際に酵素活性を持つ機能タンパク質であることが明らか
となった。本発明における新規セリンプロテアーゼは、
酵素活性を持つ機能タンパク質であることから、本酵素
活性を通じて脳内の生理機能に一定の役割を果たしてい
る。脳内のセリンプロテアーゼおよびセリンプロテアー
ゼインヒビターのバランスが崩れた状態にある各種脳神
経変性疾患において、本セリンテアーゼを補充したり、
あるいは、本セリンテアーゼの発現を抑制したりするこ
とにより脳内のセリンプロテアーゼおよびセリンプロテ
アーゼインヒビターのバランスを正常範囲にもどすこと
は、その治療法として有効である。
【0017】その具体的な治療法としては、脳室内投与
あるいは遺伝子治療法による強制発現などの補充療法
で、脳内濃度を高めることによる痴呆症の改善法などが
挙げられる。一方、本願のcDNAまたはその断片を用いて
遺伝子組換え体を発現させ、阻害剤のスクリーニングを
実施することにより阻害剤を創製することによる阻害療
法もまた可能である。さらに、本願のcDNAはヒト由来で
あることを特徴とすることから、アンチセンス阻害法を
用いた遺伝子治療も適用可能である。
【0018】また、各種脳神経変性疾患の診断及び生化
学的検査等の病態解析において、脳内のセリンプロテア
ーゼおよびセリンプロテアーゼインヒビターのバランス
をモニターすることは重要であり、これは、本発明にお
ける新規セリンプロテアーゼの体液中、特に、脳脊髄液
中の定量を行うことにより可能である。例えば、本願発
明の新規セリンプロテアーゼの脳脊髄液中量を測定する
ことにより、痴呆症の改善度あるいは進行度を判定で
き、本発明によれば本願発明の新規セリンプロテアーゼ
の特異抗体および治療効果の判定を測定する臨床検査キ
ットも提供される。さらに、本願発明の新規セリンプロ
テアーゼの脳脊髄液中の量の定量は、痴呆症の改善度あ
るいは進行度の判定に役立つことからアルツハイマー病
など治療法のない疾患の治療薬開発に大きく貢献するも
のである。
【0019】以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明においては、新規本願のセリンプロテアーゼをコ
ードするDNA のヌクレオチド配列として配列番号11ま
たは配列番号12に示すヌクレオチド配列を開示する
が、本発明のセリンプロテアーゼのDNA はこれに限定さ
れない。一旦、天然セリンプロテアーゼのアミノ酸配列
が決定されれば、コドンの縮重に基き、同じアミノ酸配
列をコードする種々のヌクレオチド配列を設計し、それ
を調製することができる。この場合、使用すべき宿主に
より高頻度で用いられるコドンを使用するのも好ましい
一態様である。
【0020】本発明の天然型セリンプロテアーゼをコー
ドするDNA を得るには、実施例に記載する様にしてcDNA
を得ることができるが、これに限定されない。すなわ
ち、天然セリンプロテアーゼのアミノ酸配列をコードす
るDNA は、本発明に具体的に開示するストラテジーとは
異なるストラテジーによりcDNAとしてクローニングする
ことができ、さらにはそれを生産する細胞のゲノムから
クローニングすることもできる。
【0021】例えば、脳cDNAライブラリーからハイブリ
ダイズ法によりクローニングすることができる。また、
本発明のDNA はさらにセリンプロテアーゼ活性を有する
蛋白または糖蛋白をコードし、配列番号11または配列
番号12のヌクレオチド配列とストリンジエント条件下
でハイブリダイズするDNA も含まれる。このDNA は、好
ましくは天然由来のcDNA又はゲノムDNA であり、例えば
ヒト由来のDNA である。ハイブリダイズ法の一般的方法
は当業者においてよく知られており(例えば、実験医学
臨時増刊号、羊土社、バイオテクノロジー実験法シリー
ズ遺伝子工学総集編、Vol.5、No. 11、24- 60、
1987;Current Protocols In Molecular Biology, J
ohn Wiley & Sons社、第6章、1995年)、活性測定もま
た当業者によく知られている。
【0022】ゲノムからクローニングする場合、実施例
において使用した種々のプライマーヌクレオチドまたは
プローブヌクレオチドを、ゲノムDNA 断片の選択のため
プローブとして使用することができる。また、配列番号
11または配列番号12に記載するヌクレオチド配列に
基いて設計された他のプローブを用いることもできる。
ゲノムから目的とするDNA をクローニングするための一
般的方法は当業者においてよく知られている(Current P
rotocols In Molecular Biology, John Wiley& Sons
社、第5章および第6章、1995年)
【0023】本発明の天然型セリンプロテアーゼをコー
ドするDNA は、また、化学合成によっても調製すること
ができる。 DNAの化学合成は当業者において自動DNA 合
成機、例えばアプライドバイオシステム社396DNA/RN
A 合成機などを採用して容易である。従って、当業者
は、配列番号11または配列番号12に示されるヌクレ
オチド配列のDNA を容易に合成できる。
【0024】本発明の天然型セリンプロテアーゼを生来
のコドンとは異なるコドンによりコードするDNA は、前
記のごとく化学合成により調製することもでき、また、
配列番号11または12に示すヌクレオチド配列を有す
るDNA またはRNA を鋳型として変異誘発プライマーと共
に用いる部位特定変異誘発法(site-directed mutagenes
is) 等常法に従って得ることもできる(例えば、Curren
t Protocols In Molecular Biology, John Wiley & Son
s 社、第8章、1995年を参照のこと)。
【0025】こうして、一旦アミノ酸配列が決定されれ
ば、この天然型アミノ酸配列に1〜複数のアミノ酸が付
加されてなおセリンプロテアーゼ活性を維持しているポ
リペプチド、前記天然型アミノ酸配列から1〜複数のア
ミノ酸が除去されてなおセリンプロテアーゼ活性を維持
しているポリペプチド、前記天然型アミノ酸配列から1
〜複数のアミノ酸が他のアミノ酸に置き換えられており
なおセリンプロテアーゼ活性を維持しているポリペプチ
ド、さらには、上記のアミノ酸付加変異、アミノ酸除去
変異およびアミノ酸置換変異が組み合わされた変異を有
しなおセリンプロテアーゼ活性を維持しているポリペプ
チドなど、種々の変異型セリンプロテアーゼを設計し、
それを製造することができる。
【0026】これらの作製は、後記する方法またはそれ
自体公知のペプチド合成法もしくは適当なプロテアーゼ
による該セリンプロテアーゼの切断により行うことがで
きる。また、本発明のセリンプロテアーゼ活性を維持す
る変異型セリンプロテアーゼまたはそれをコードするDN
A も同様に作製することができる。
【0027】上記アミノ酸の付加、除去および置換等の
変異におけるアミノ酸の数は、特に限定されないが、付
加については、例えば、本発明のセリンプロテアーゼと
のハイブリッド蛋白に用いられる機能性蛋白のアミノ酸
の数(例えば、マルトースバインディングプロテイン)
等の公知の抽出精製もしくは安定化用蛋白または各種生
理活性蛋白や本セリンプロテアーゼに付加されたシグナ
ルペプチドのそれに依存し、すなわち、当該変異の目的
に依存して決定される。例えば、1〜50、好ましく
は、1〜10の付加があげられる。
【0028】また、除去については、除去されるアミノ
酸の数は、セリンプロテアーゼ活性が維持されるように
設計、決定され、例えば、1〜30、好ましくは1〜2
0、また、本セリンプロテアーゼの活性領域以外の領域
のアミノ酸の数があげられる。さらに、置換について
は、置換されるアミノ酸の数は、セリンプロテアーゼ活
性が維持されるように設計、決定され、例えば、1〜1
0、好ましくは、1〜5があげられる。
【0029】以上の変異形又は修飾形セリンプロテアー
ゼは、配列番号11又は12に示す生来のアミノ酸配列
に対して、例えば70%以上、好ましくは80%以上、
さらに好ましくは90%以上の相同性を有するものが好
ましい。上記のようにして本発明のセリンプロテアーゼ
または変異型セリンプロテアーゼのDNA が得られると、
これを用いて、常用の方法により遺伝子組換えセリンプ
ロテアーゼまたは遺伝子組換え変異型セリンプロテアー
ゼを製造することができる。すなわち、本発明のセリン
プロテアーゼまたは変異型セリンプロテアーゼをコード
するDNA を適当な発現ベクターに挿入し、該発現ベクタ
ーを適当な宿主細胞に導入し、該宿主細胞を培養し、そ
して得られた培養物(細胞又は培地)から目的とするセ
リンプロテアーゼまたは変異型セリンプロテアーゼを摂
取する。
【0030】本発明のセリンプロテアーゼまたは変異型
セリンプロテアーゼは、生化学的な修飾、例えば、N 末
端アシル化、例えばホルミル化、アセチル化などC1-6ア
シル化または欠失等がされた形で得られてもよい。発現
系は、シグナル配列の付加、改良や宿主の選択によって
分泌効率および発現量の向上を図ることもできる。シグ
ナル配列の付加および改良手段としては、他の構造ペプ
チドのシグナルペプチドをコードする遺伝子を本発明の
セリンプロテアーゼまたは変異型セリンプロテアーゼの
構造遺伝子5’側上流に、切断可能な部分ペプチドをコ
ードする遺伝子を介するように連結する方法が挙げられ
る。具体的例示としては、実施例4に記載したトリプシ
ン遺伝子のシグナル配列ならびにエンテロクナーゼ認識
配列をコードする遺伝子を用いる方法が挙げられる。
【0031】宿主としては原核生物又は真核生物を用い
ることができる。原核生物としては細菌、特に大腸菌
(Escherichia coli) 、バシルス属 (Bacillus) 細
菌、例えばバシルス・ズブチルス(B. subtilis) 等を用
いることができる。真核生物としては酵母、例えばサッ
カロミセス (Saccharomyces ) 属酵母、例えばサッカロ
ミセス・セレビシエー (S. serevisiae) 、等の真核性
微生物、昆虫細胞、例えばヨガ細胞 (Spodoptera frug
iperda) 、キャベツルーパー細胞 (Trichoplusia ni) 、
カイコ細胞 (Bombyx mori) 、動物細胞、例えばヒト細
胞、サル細胞、マウス細胞等、具体的にはCOS 細胞、Ve
ro細胞、CHO 細胞、L 細胞、C127細胞、BALB/c 3T3細
胞、Sp-2/O細胞等を用いることもできる。
【0032】発現ベクターとしては、プラスミド、ファ
ージ、ファージミド、ウィルス(バキュロ(昆虫)、ワ
クシニア(動物細胞))等が使用できる。発現ベクター
中のプロモーターは宿主細胞に依存して選択され、例え
ば細菌用プロモーターとしてはlac プロモーター、trp
プロモーター等が使用され、酵母用プロモーターとして
は、例えば、adhIプロモーター、pqk プロモーター等が
使用される。
【0033】また、昆虫用プロモーターとしてはバキュ
ロウィルスポリヘドリンプロモーター等、動物細胞とし
てはSimian Virus 40 のearly およびlateプロモータ
ー、 CMVプロモーター、HSV-TKプロモーターまたはSRα
プロモーター等が挙げられる。また、発現ベクターに
は、以上の他にエンハンサー、スプライシングシグナ
ル、ポリA 付加シグナル、選択マーカー(例えばジヒド
ロ葉酸還元酵素遺伝子(メトトレキセート耐性)、neo
遺伝子(G418耐性)等)等を含有しているのを用いるの
も好ましい一態様である。なお、エンハンサーを使用す
る場合、例えばSV 40のエンハンサー等を遺伝子の上流
または下流に挿入する。
【0034】発現ベクターによる宿主の形質転換は、当
業者においてよく知られている常法により行うことがで
き、これらの方法は例えば、 Current Protocols In Mo
lecular Biology, John Wiley & Sons社、1995年、に記
載されている。形質転換体の培養も常法に従って行うこ
とができる。培養物からのセリンプロテアーゼまたは変
異型セリンプロテアーゼの精製は、タンパク質を単離・
精製するための常法に従って、例えば、限外ろ過、各種
カラムクロマトグラフィー、例えばセファロースを用い
るクロマトグラフィー等により行うことができる。
【0035】このようにして得られる本発明のセリンプ
ロテアーゼまたは変異型セリンプロテアーゼは、酵素活
性のある機能的タンパク質であることから、病態解析に
有用な手段を提供し、また、本タンパク質を用いる生理
活性物質のスクリーニングを可能とし、当該スクリーニ
ング方法は、各種疾患治療薬の探索研究に有用である。
スクリーニング方法の具体例としては、ペプチド、タン
パク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物
のような、または、各種培養上清等より得られる天然成
分、各種合成化合物等の人工成分のような被検試料の生
理活性の測定を行うことにより行うことができる。
【0036】また、本発明のセリンプロテアーゼもしく
は部分ペプチドまたは前記した変異型セリンプロテアー
ゼもしくは部分ペプチドをコードするDNA またはこれで
形質転換された宿主もしくはその細胞膜画分を使用する
上記生理活性測定、結合親和性測定等も本発明のスクリ
ーニング方法の好ましい実施態様である(新基礎生化学
実験法6、生物活性を用いる測定法、中嶋暉躬、野本明
男、松橋道生、三浦謹一郎、村松正美編、丸善株式会
社、1988年参照)。
【0037】すなわち、本発明のセリンプロテアーゼま
たはその部分ペプチドを用いる生理活性物質のスクリー
ニング方法は、本発明のセリンプロテアーゼもしくはそ
の部分ペプチドもしくはそれをコードするDNA または該
セリンプロテアーゼもしくはその部分ペプチドを含有す
る宿主細胞もしくはその細胞膜画分を用いて、被検試料
をスクリーニングすることにより行なわれる。具体的方
法として、本発明のセリンプロテアーゼおよびその部分
ペプチドの基質、例えば、発色基質等の合成基質、放射
性核種により標識された基質等、を用いる酵素活性測定
法(例えば、実施例4に記載の方法の修飾法)や結合親
和性測定法により行なわれる。
【0038】なお、セリンプロテアーゼ、またはそれら
の部分ペプチドを含有する宿主細胞を用いる場合、それ
自体公知の方法で細胞を固定化(グルタルアルデヒド、
ホルムアルデヒド等で)して用いることができる。ま
た、該プロテアーゼまたはそれらの部分ペプチドをコー
ドするDNA を用いる場合、遺伝子発現促進または抑制を
評価する手法、例えばルシフュラーゼ等のレポーター遺
伝子を用いて、行うことができる。
【0039】また、上記の細胞膜画分は、本発明のセリ
ンプロテアーゼまたはその部分ペプチドをコードするDN
A を発現し得る宿主細胞を、発現が可能な条件下培養
し、得られたセリンプロテアーゼまたはその部分ペプチ
ドを含有する宿主細胞をそれ自体公知の方法で破砕した
後、得られる細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。
さらにまた、本発明のセリンプロテアーゼもしくは部分
ペプチドまたは前記した変異型セリンプロテアーゼもし
くはその部分ペプチドまたはそれらをコードするDNA
は、上記スクリーニング方法を実施する際に用いうる形
態でキットとして提供できる。
【0040】また、特に、本発明におけるセリンプロテ
アーゼおよびそれをコードするDNAは、ヒト由来である
ことを特徴としていることから、本発明のセリンプロテ
アーゼもしくは部分ペプチドをコードするDNA を用いて
製造した遺伝子組換え体は、直ちにヒトへの投与が可能
であり、補充治療薬として用いることができる。さら
に、本発明のセリンプロテアーゼもしくは部分ペプチド
をコードするDNA は、アンチセンス法による遺伝子発現
抑制治療薬として直ちにヒトへの投与が可能である(Pr
ogress in Nucleic Acid Research and Molecular Biol
ogy, vol. 44, p143-166, eds. by Cohn, W. E. and Mo
ldave, K., "Cell Delivery and Mechanisms of Action
of Antisense Oligonucleotides", Academic Press, I
nc., 1993)。
【0041】部分ペプチドとしては、活性部位のセリン
残基の近傍に存在するペプチド断片および本発明のセリ
ンプロテアーゼもしくは変異セリンプロテアーゼに特異
的な抗体の認識部位となりうるペプチド断片などの本発
明のセリンプロテアーゼに特有な領域からなるセリンプ
ロテアーゼペプチド断片を挙げることができる。なお、
該部分ペプチドの作製は、本発明のセリンプロテアーゼ
または前記した変異型セリンプロテアーゼについて前記
した方法またはそれ自体公知のペプチド合成法もしくは
適当なプロテアーゼによる該セリンプロテアーゼもしく
は変異セリンプロテアーゼの切断により行うことができ
る。
【0042】こうして得られた部分ペプチドは、キャリ
アータンパク質に結合させた後、常法に従って、ウサ
ギ、マウス、ラット、ヤギ、ニワトリまたはモルモット
等の動物に免疫することにより抗血清(ポリクローナル
抗体)を得ることができる。さらには、常法に従って、
マウス、ラット等の動物に免疫したのち、それぞれのミ
エローマ細胞と細胞融合することによりハイブリドーマ
を作製し、モノクローナル抗体を作製することができる
(新基礎生化学実験法6、生物活性を用いる測定法、中
嶋暉躬、野本明男、松橋道生、三浦謹一郎、村松正美
編、丸善株式会社、1988年参照)。
【0043】さらに、上記セリンプロテアーゼまたは変
異型セリンプロテアーゼのDNA を用いて製造した遺伝子
組換えセリンプロテアーゼまたは遺伝子組換え変異型セ
リンプロテアーゼを用いて、同様の方法によりポリクロ
ーナル抗体ならびにモノクローナル抗体を作製すること
ができる。さらにまた、このようにして得られたポリク
ローナル抗体ならびにモノクローナル抗体は、ヒト体液
中の本発明セリンプロテアーゼの定量に用いられ、各種
脳神経変性疾患の診断及び生化学的検査等の病態解析が
できる。その場合のヒト体液としては、血液、脳脊髄
液、関節腔液等が挙げられる。
【0044】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに具体的に
説明する。実施例1セリンプロテアーゼ保存領域を用いたRT-P
CR Clontech社より購入したヒト脳 poly(A)+RNA (Code No.
CL6516-1)を使ってセリンプロテアーゼ保存領域を用い
たRT-PCRを行なった。即ち、 mRNA 5 μl ( 約6μg)に
オリゴdTプライマー 2μl (1μg)を加え、70℃で10分間
熱した後、氷中で急冷した。この熱変性mRNAに、4 μl
の5 x 第一鎖緩衝液(250mM Tris/HCl pH8.3, 375mM KC
l, 15mM MgCl2 ) , 1 μl の10mM dNTP, 2 μl の0.1
M DTT, ジオチルピロカーボネート (DEPC) 処理した蒸
留水および 5μl (1000U) のSuperScript II RTを加
え、37℃で1 時間反応させた。
【0045】こうして得られた第一鎖 cDNA をテンプレ
ートとしてセリンプロテアーゼ保存領域を用いたPCR を
行なった。プライマーとして、活性残基 (His)近傍のア
ミノ酸保存領域 (N-Val-Leu-Thr-Ala-Ala-His-Cys)を基
に配列番号:1に示すオリゴマー5’GTG CTC ACN GCN
GCB CAY TG3’および活性残基 (Ser)近傍のアミノ酸保
存領域 (N-Gly-Asp-Ser-Gly-Gly-Pro-Leu)を基に配列番
号:2に示すオリゴマー5’AGC GGN CCN CCD SWR TCV
CC3’をそれぞれ合成したものを用いた。 TaqDNAポリ
メラーゼ(Amersham社)を用いてPCR を行った後、PCR
反応液をpCR IIベクター(Invitrogen社)にサブクロー
ニングした。常法に従い得られたPCR 産物のシークエン
スした結果、新規セリンプロテアーゼをコードするcDNA
断片が得られた。
【0046】実施例25’側ならびに3’側配列の
取得 工程1 cDNA の合成 実施例1で用いたものと同じヒト脳 poly(A)+RNA 5 μ
l ( 約5 μg)を用いて鋳型cDNAを合成した。即ち、オリ
ゴdTアダプタープライマー2 μl (1μg)を加え、70℃で
10分間熱した後、氷中で急冷した。この熱変性mRNAに、
4 μl の5 x 第一鎖緩衝液(250mM Tris-HCl pH8.3, 375
mM KCl, 15mM MgCl2 ) , 1μl の10mM dNTP, 2μl の0.
1M DTT, DEPC処理した蒸留水, 5 μl (1000U) のSuper
Script II RTを加え、37℃で1 時間反応させた。
【0047】次に、この反応液に91μl のDEPC処理した
蒸留水, 30μl の5 x 第二鎖緩衝液(100mM Tris-HCl pH
6.9, 450mM KCl, 23mM MgCl2, 0.75mM β-NAD+, 50mM
(NH4)2SO4 ), 3μl の10mM dNTP, 1μl (10U) の大腸菌
DNAリガーゼ、 4μl (40U)の大腸菌 DNAポリメラー
ゼ、 1μl (2U)の大腸菌 RN アーゼ Hを加え16℃で2 時
間反応後、2 μl (10U) のT4 DNAポリメラーゼを加え16
℃で5 分間反応させた。この溶液に10μl の0.5M EDTA
を加え、混合し、150 μl のフェノール: クロロホル
ム: イソアミルアルコール(25:24:1) を加え、攪拌後1
5,000 rpmで5 分間遠心し、上清を回収した。この上清
に、10μl の5M KOAc, 400μl のエタノールを加え攪拌
し、15,000 rpmで10分間遠心した。沈殿物を500 μl の
70% エタノールで洗い、軽く風乾後、25μl のDEPC処理
した蒸留水に溶解した。
【0048】工程25’側配列取得用アダプターの
付加 工程1で得られた2 本鎖cDNA 25 μl に10μl の5 x T4
DNAリガーゼ緩衝液 (250mMTris/HCl pH7.6, 50mM MgCl
2, 5mM ATP, 5mM DTT, 25% (w/v), PEG 8000),5’RACE
用アダプター溶液10μl (10 μg), 5 μl (5U)のT4 DNA
リガーゼを加え、16℃にて16時間反応後、50μl のフェ
ノール: クロロホルム: イソアミルアルコール(25:24:
1) を加え、攪拌後15,000 rpmで5 分間遠心し、上清を
回収した。この上清に、5 μl の5M KOAc, 125μl のエ
タノールを加え攪拌し、-80 ℃, 20分間冷却後、15,000
rpmで10分間遠心した。沈殿物を200 μl の70% エタノ
ールで洗い、軽く風乾後、40μl のDEPC処理した蒸留水
に溶解した。
【0049】工程3 . 5’側配列および3’側配列の
取得 3’側配列取得のため工程1で用いたオリゴdTプライマ
ーの配列に基づき配列番号:3に示すアンチセンスプラ
イマー5’ACCTTCTTAAGCGCCGGCGTC 3’を合成した。ま
た、センスプライマーとして実施例1で得られた配列に
特異的な配列番号:4に示すプライマー5’TCAGCCTGGC
AGATCATTGC3’および配列番号:5に示すプライマー
5’CAGAAGTGCACCGTCTCAGG3’を合成した。また、5 ’
側配列取得のため工程2で付加したアダプターの配列に
基づき配列番号:6に示すセンスプライマー5’ACTCAC
TATAGGGCTCGAGCGGC 3’を合成した。
【0050】また、アンチセンスプライマーとして実施
例1で得られた配列に特異的な配列番号:7に示すプラ
イマー5’ACAGGTATTTCTTGCTCTGGG 3’および配列番
号:8に示すプライマー5’TTCTGTAGGCTGTGGTCTCCC
3’を合成した。工程1で得られたcDNAを鋳型として配
列番号3および4に示すプライマーセットならびに配列
番号6および7に示すプライマーセットを用いてPCR を
行った。得られたPCR 産物をTE溶液で100 倍希釈し、そ
の希釈液 0.5μl を鋳型として配列番号3および5に示
すプライマーセットならびに配列番号6および8に示す
プライマーセットを用いてPCR を行った。得られたPCR
産物をpCR IIベクター(Invitrogen 社) にサブクローニ
ングした。常法に従い塩基配列の決定を行った。
【0051】実施例3新規セリンプロテアーゼ全長
cDNAの取得 実施例2で得られた配列を基に以下のプライマーを合成
して用いた。即ち、配列番号:9に示すプライマー5’
GGATTCTGGAAGACCTCACCACC 3’および配列番号:10に
示すプライマー5’CCATGGACGTCCCAGAGAGTTGTGAGTTTATT
AAG 3’のプライマーセットを用いて、実施例1で得ら
れた1本鎖cDNAを鋳型としてPCR を行った。得られた産
物をpCR IIベクター(Invitrogen 社) にサブクローニン
グした。常法に従い塩基配列の決定を行った。
【0052】その結果、配列番号:11および12に示
した2種のcDNAが得られた。全長が905 塩基対のcDNAを
SP66 type 1 、また、全長が942 塩基対のcDNAをSP66 t
ype2 と命名した。 SP66 type 1は、54塩基対の5'非翻
訳領域、783 塩基対の翻訳領域、68塩基対の3'非翻訳領
域から成り、その翻訳領域は新規セリンプロテアーゼ
(260 アミノ酸)をコードしていた。また、SP66 type
2 は、918 塩基対の翻訳領域を持ち、その翻訳領域は新
規セリンプロテアーゼ(305 アミノ酸)をコードしてい
た。また、 SP66 type 1およびSP66 type 2 は、228
アミノ酸からなる共通の成熟タンパク質(成熟セリンプ
ロテアーゼ)をコードしていることが明らかとなった。
【0053】実施例4 SP66 type 1およびSP66 typ
e 2 がコードする新規セリンプロテアーゼ成熟タンパク
質の酵素活性の測定 (1)発現プラスミドの構築 pUC18/SP66 type 1 のDNA 断片とpdKCR ベクター DNA断
片を常法に従いライゲーションし、大腸菌JM109 を形質
転換させ、生じたコロニーをPCR 法により解析して目的
とするセリンプロテアーゼSP66発現プラスミドpdKCR/SP
66を得た。次に、トリプシンIIの開始メチオニンに続く
シグナル配列ならびにエンテロキナーゼ認識配列をコー
ドするcDNAを増幅し、かつ、5‘側上流にEcoRI 、3’
側下流にBspMI 制限酵素認識部位を付加するようにプラ
イマーを設計した。これらプライマーを用い、pCR/Tryp
sin IIプラスミドをテンプレートとしたPCR を行い、そ
の産物を制限酵素( EcoRIおよびBspMI )で消化後、約
75bpのDNA 断片を単離・精製した。
【0054】同様に、SP66の成熟タンパク質をコードす
るDNA の上流にBspMI 制限酵素認識部位を付加するよう
にデザインしたプライマーを用いpdKCR/SP66をテンプレ
ートとしたPCR を行い、その産物を制限酵素( BspMIお
よびBpu 1102I )で消化後、DNA 断片を単離・精製し
た。次に、得られたトリプシンIIのシグナル配列ならび
にエンテロキナーゼ認識配列をコードするcDNA断片とSP
66の成熟タンパク質をコードするDNA 断片を、常法に従
い、制限酵素( BspMIおよびBpu 1102I )で前消化した
pdKCR/SP66ベクターにライゲーションし、大腸菌JM109
を形質転換させた。形質転換したコロニーのうち目的と
するキメラDNA を含むコロニーをPCR 法により確認し、
発現プラスミド(pdKCR/Trp66) を得た。
【0055】(2)COS-1 細胞における発現 実施例4(1)で作製した発現プラスミドをリポフェク
チン(Life Technologies) を用いてCOS-1 細胞にトラン
スフェクションした。すなわち、直径10cmの培養用デ
ィシュ(Corning, 430167) に10% ウシ胎児血清を含むダ
ルベコの最少必須培地(DMEM、日水製薬)でCOS-1 細胞
を5×105 細胞植え込んだ。翌日、Opti-MEM培地(Lif
e Technologies) 5mlで細胞をリンスした後、新しい5
mlのOpti-MEM培地を加え、37℃で2時間培養した。
【0056】培養後、ディシュ1枚あたり、上述のプラ
スミド1μg およびリポフェクチン5μg の混液を加
え、さらに37℃で5時間培養した。培養後、 Opti-ME
M 培地を5ml加え、合計10mlとし、37℃で72時間
培養した。培養後、遠心操作により培養上清を集め、酵
素活性の測定サンプルとした。また、コントロールとし
て発現プラスミドpdKCR のみをCOS-1 細胞にトランスフ
ェクションした培養上清も調製した。
【0057】(3)酵素活性の測定 実施例4(2)で得られた培養上清中の酵素活性を測定
した。すなわち、 COS-1細胞の培養上清45μl にエン
テロキナーゼ( 10mg/ml 、 Biozyme Laboratories)5
μl を混和し、室温で15分反応させた。次に、DMSOに
溶解した合成基質Boc-Phe-Ser-Arg-MCA (ペプチド研究
所)を0. 1M Tris/HCl、pH8.0 で希釈した0. 2M 基
質溶液50μl 加え、37℃で1時間反応させた。反応
後、励起波長485nm、蛍光波長535nmにおける蛍光
を測定した。その結果、Trp66 を発現したCOS-1 細胞の
培養上清をエンテロキナーゼで消化した時のみ、酵素活
性を認めた。以上の結果から、SP66がコードするセリン
プロテアーゼは、酵素活性を持つ機能タンパク質である
ことが明らかとなった。
【0058】
【発明の効果】本発明における新規セリンプロテアーゼ
は、その酵素機能を通して脳内の生理機能に一定の役割
を果たし、脳内のセリンプロテアーゼおよびセリンプロ
テアーゼインヒビターのバランスが崩れた状態にある各
種脳神経変性疾患において、本セリンテアーゼを補充し
たり、あるいは、本セリンテアーゼの発現を抑制したり
することにより脳内のセリンプロテアーゼおよびセリン
プロテアーゼインヒビターのバランスを正常範囲にもど
すことは、その治療法として有効である。
【0059】その具体的な治療法としては、脳室内投与
あるいは遺伝子治療法による強制発現などの補充療法
で、脳内濃度を高めることによる痴呆症の改善法などが
挙げられる。一方、本願のcDNAまたはその断片を用いて
遺伝子組換え体を発現させ、阻害剤のスクリーニングを
実施することにより阻害剤を創製することによる阻害療
法もまた可能である。さらに、本願のcDNAはヒト由来で
あることを特徴とすることから、アンチセンス阻害法を
用いた遺伝子治療も適用可能である。
【0060】また、各種脳神経変性疾患の診断及び生化
学的検査等の病態解析において、脳内のセリンプロテア
ーゼおよびセリンプロテアーゼインヒビターのバランス
をモニターすることは重要であり、これは、本発明にお
ける新規セリンプロテアーゼの体液中、特に、脳脊髄液
中の定量を行うことにより可能である。例えば、本願発
明の新規セリンプロテアーゼの脳脊髄液中量を測定する
ことにより、痴呆症の改善度あるいは進行度を判定で
き、本発明によれば本願発明の新規セリンプロテアーゼ
の特異抗体および治療効果の判定を測定する臨床検査キ
ットも提供される。さらに、本願発明の新規セリンプロ
テアーゼの脳脊髄液中の量の定量は、痴呆症の改善度あ
るいは進行度の判定に役立つことからアルツハイマー病
など治療法のない疾患の治療薬開発に大きく貢献するも
のである。
【0061】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GTGCTCACNG CNGCBCAYTG 20
【0062】配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 AGCGGNCCNC CDSWRTCVCC 20
【0063】配列番号:3 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 ACCTTCTTAA GCGCCGGCGT C 21
【0064】配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TCAGCCTGGC AGATCATTGC 20
【0065】配列番号:5 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CAGAAGTGCA CCGTCTCAGG 20
【0066】配列番号:6 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 ACTCACTATA GGGCTCGAGC GGC 23
【0067】配列番号:7 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 ACAGGTATTT CTTGCTCTGG G 21
【0068】配列番号:8 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TTCTGTAGGC TGTGGTCTCC C 21
【0069】配列番号:9 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGATTCTGGA AGACCTCACC ACC 23
【0070】配列番号:10 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCATGGACGT CCCAGAGAGT TGTGAGTTTA TTAAG 35
【0071】配列番号:11 配列の長さ:905 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CACTGGGTCC GAATCAGTAG GTGACCCCGC CCCTGGATTC TGGAAGACCT CACC ATG 57 Met 1 GGA CGC CCC CGA CCT CGT GCG GCC AAG ACG TGG ATG TTC CTG CTC TTG 105 Gly Arg Pro Arg Pro Arg Ala Ala Lys Thr Trp Met Phe Leu Leu Leu 5 10 15 CTG GGG GGA GCC TGG GCA GGA CAC TCC AGG GCA CAG GAG GAC AAG GTG 153 Leu Gly Gly Ala Trp Ala Gly His Ser Arg Ala Gln Glu Asp Lys Val 20 25 30 CTG GGG GGT CAT GAG TGC CAA CCC CAT TCG CAG CCT TGG CAG GCG GCC 201 Leu Gly Gly His Glu Cys Gln Pro His Ser Gln Pro Trp Gln Ala Ala 35 40 45 TTG TTC CAG GGC CAG CAA CTA CTC TGT GGC GGT GTC CTT GTA GGT GGC 249 Leu Phe Gln Gly Gln Gln Leu Leu Cys Gly Gly Val Leu Val Gly Gly 50 55 60 65 AAC TGG GTC CTT ACA GCT GCC CAC TGT AAA AAA CCG AAA TAC ACA GTA 297 Asn Trp Val Leu Thr Ala Ala His Cys Lys Lys Pro Lys Tyr Thr Val 70 75 80 CGC CTG GGA GAC CAC AGC CTA CAG AAT AAA GAT GGC CCA GAG CAA GAA 345 Arg Leu Gly Asp His Ser Leu Gln Asn Lys Asp Gly Pro Glu Gln Glu 85 90 95 ATA CCT GTG GTT CAG TCC ATC CCA CAC CCC TGC TAC AAC AGC AGC GAT 393 Ile Pro Val Val Gln Ser Ile Pro His Pro Cys Tyr Asn Ser Ser Asp 100 105 110 GTG GAG GAC CAC AAC CAT GAT CTG ATG CTT CTT CAA CTG CGT GAC CAG 441 Val Glu Asp His Asn His Asp Leu Met Leu Leu Gln Leu Arg Asp Gln 115 120 125 GCA TCC CTG GGG TCC AAA GTG AAG CCC ATC AGC CTG GCA GAT CAT TGC 489 Ala Ser Leu Gly Ser Lys Val Lys Pro Ile Ser Leu Ala Asp His Cys 130 135 140 145 ACC CAG CCT GGC CAG AAG TGC ACC GTC TCA GGC TGG GGC ACT GTC ACC 537 Thr Gln Pro Gly Gln Lys Cys Thr Val Ser Gly Trp Gly Thr Val Thr 150 155 160 AGT CCC CGA GAG AAT TTT CCT GAC ACT CTC AAC TGT GCA GAA GTA AAA 585 Ser Pro Arg Glu Asn Phe Pro Asp Thr Leu Asn Cys Ala Glu Val Lys 165 170 175 ATC TTT CCC CAG AAG AAG TGT GAG GAT GCT TAC CCG GGG CAG ATC ACA 633 Ile Phe Pro Gln Lys Lys Cys Glu Asp Ala Tyr Pro Gly Gln Ile Thr 180 185 190 GAT GGC ATG GTC TGT GCA GGC AGC AGC AAA GGG GCT GAC ACG TGC CAG 681 Asp Gly Met Val Cys Ala Gly Ser Ser Lys Gly Ala Asp Thr Cys Gln 195 200 205 GGC GAT TCT GGA GGC CCC CTG GTG TGT GAT GGT GCA CTC CAG GGC ATC 729 Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu Val Cys Asp Gly Ala Leu Gln Gly Ile 210 215 220 225 ACA TCC TGG GGC TCA GAC CCC TGT GGG AGG TCC GAC AAA CCT GGC GTC 777 Thr Ser Trp Gly Ser Asp Pro Cys Gly Arg Ser Asp Lys Pro Gly Val 230 235 240 TAT ACC AAC ATC TGC CGC TAC CTG GAC TGG ATC AAG AAG ATC ATA GGC 825 Tyr Thr Asn Ile Cys Arg Tyr Leu Asp Trp Ile Lys Lys Ile Ile Gly 245 250 255 AGC AAG GGC TGATTCTAGG ATAAGCACTA GATCTCCCTT AATAAACTCA CAACTCT 881 Ser Lys Gly 260 CTGGAAAAAA AAAAAAAAAA AAAA 905
【0072】配列番号:12 配列の長さ:942 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATG GGA CGC CCC CGA CCT CGT GCG GCC AAG ACG TGG ATG TTC CTG CTC 48 Met Gly Arg Pro Arg Pro Arg Ala Ala Lys Thr Trp Met Phe Leu Leu 1 5 10 15 TTG CTG GGG GGA GCC TGG GCA CGT GTG GAA GCC TGG ACC TCC TCA CTA 96 Leu Leu Gly Gly Ala Trp Ala Ala Cys Gly Ser Leu Asp Leu Leu Thr 20 25 30 AGG GAC ACT CCA GGG CAC AGG AGG ACA AGG TGC TGG GGT TGT ATG CGG 144 Lys Lys Tyr Ala Glu Asn Leu Pro Cys Val His Leu Asn Pro Gln Trp 35 40 45 AGA ACT TGC CGT GTG TCC ATT TGA ACC CAC AGT GGC CTT CCC AGC CCT 192 Pro Ser Gln Pro Ser His Cys Pro Arg Gly Trp Arg Ser Asn Pro Leu 50 55 60 CGC ACT GCC CCA GAG GGT GGC GAT CCA ACC CTC TCC CTC CTG CTG CAG 240 Pro Pro Ala Ala Gly His Ser Arg Ala Gln Glu Asp Lys Val Leu Gly 65 70 75 80 GGT CAT GAG TGC CAA CCC CAT TCG CAG CCT TGG CAG GCG GCC TTG TTC 288 Gly His Glu Cys Gln Pro His Ser Gln Pro Trp Gln Ala Ala Leu Phe 85 90 95 CAG GGC CAG CAA CTA CTC TGT GGC GGT GTC CTT GTA GGT GGC AAC TGG 336 Gln Gly Gln Gln Leu Leu Cys Gly Gly Val Leu Val Gly Gly Asn Trp 100 105 110 GTC CTT ACA GCT GCC CAC TGT AAA AAA CCG AAA TAC ACA GTA CGC CTG 384 Val Leu Thr Ala Ala His Cys Lys Lys Pro Lys Tyr Thr Val Arg Leu 115 120 125 GGA GAC CAC AGC CTA CAG AAT AAA GAT GGC CCA GAG CAA GAA ATA CCT 432 Gly Asp His Ser Leu Gln Asn Lys Asp Gly Pro Glu Gln Glu Ile Pro 130 135 140 GTG GTT CAG TCC ATC CCA CAC CCC TGC TAC AAC AGC AGC GAT GTG GAG 480 Val Val Gln Ser Ile Pro His Pro Cys Tyr Asn Ser Ser Asp Val Glu 145 150 155 160 GAC CAC AAC CAT GAT CTG ATG CTT CTT CAA CTG CGT GAC CAG GCA TCC 528 Asp His Asn His Asp Leu Met Leu Leu Gln Leu Arg Asp Gln Ala Ser 165 170 175 CTG GGG TCC AAA GTG AAG CCC ATC AGC CTG GCA GAT CAT TGC ACC CAG 576 Leu Gly Ser Lys Val Lys Pro Ile Ser Leu Ala Asp His Cys Thr Gln 180 185 190 CCT GGC CAG AAG TGC ACC GTC TCA GGC TGG GGC ACT GTC ACC AGT CCC 624 Pro Gly Gln Lys Cys Thr Val Ser Gly Trp Gly Thr Val Thr Ser Pro 195 200 205 CGA GAG AAT TTT CCT GAC ACT CTC AAC TGT GCA GAA GTA AAA ATC TTT 672 Arg Glu Asn Phe Pro Asp Thr Leu Asn Cys Ala Glu Val Lys Ile Phe 210 215 220 CCC CAG AAG AAG TGT GAG GAT GCT TAC CCG GGG CAG ATC ACA GAT GGC 720 Pro Gln Lys Lys Cys Glu Asp Ala Tyr Pro Gly Gln Ile Thr Asp Gly 225 230 235 240 ATG GTC TGT GCA GGC AGC AGC AAA GGG GCT GAC ACG TGC CAG GGC GAT 768 Met Val Cys Ala Gly Ser Ser Lys Gly Ala Asp Thr Cys Gln Gly Asp 245 250 255 TCT GGA GGC CCC CTG GTG TGT GAT GGT GCA CTC CAG GGC ATC ACA TCC 816 Ser Gly Gly Pro Leu Val Cys Asp Gly Ala Leu Gln Gly Ile Thr Ser 260 265 270 TGG GGC TCA GAC CCC TGT GGG AGG TCC GAC AAA CCT GGC GTC TAT ACC 864 Trp Gly Ser Asp Pro Cys Gly Arg Ser Asp Lys Pro Gly Val Tyr Thr 275 280 285 AAC ATC TGC CGC TAC CTG GAC TGG ATC AAG AAG ATC ATA GGC AGC AAG 912 Asn Ile Cys Arg Tyr Leu Asp Trp Ile Lys Lys Ile Ile Gly Ser Lys 290 295 300 GGC TGATTCTAGG ATAAGCACTA GATCTCC 942 Gly 305
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 38/48 AAM A61K 48/00 39/395 C12N 5/00 B 48/00 A61K 37/547 AAM (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12N 9/48 C12R 1:91) (72)発明者 山口 希 京都府京都市北区鞍馬口通り寺町西入ル新 御霊口町285−79

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号11に示すアミノ酸配列を有す
    るか、あるいは該アミノ酸配列に対して1〜複数個のア
    ミノ酸の欠失、付加及び/又は他のアミノ酸による置換
    により修飾されており、且つセリンプロテアーゼ活性を
    有するポリペプチドあるいはその部分ペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号12に示すアミノ酸配列を有す
    るか、あるいは該アミノ酸配列に対して1〜複数個のア
    ミノ酸の欠失、付加及び/又は他のアミノ酸による置換
    により修飾されており、且つセリンプロテアーゼ活性を
    有するポリペプチドあるいはその部分ペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号:11に示す塩基配列を有する
    DNA とストリンジエント条件下でハイブリダイズする天
    然由来のDNA によりコードされており、且つセリンプロ
    テアーゼ活性を有するポリペプチド。
  4. 【請求項4】 配列番号:12に示す塩基配列を有する
    DNA とストリンジエント条件下でハイブリダイズする天
    然由来のDNA によりコードされており、且つセリンプロ
    テアーゼ活性を有するポリペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号:11又は配列番号:12に示
    すアミノ酸配列に対して70%以上の相同性を有するア
    ミノ酸配列を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のポリペプチド。
  6. 【請求項6】 配列番号:11又は配列番号:12に示
    すアミノ酸配列に対して80%以上の相同性を有する、
    請求項5に記載のポリペプチド。
  7. 【請求項7】 配列番号:11又は配列番号:12に示
    すアミノ酸配列に対して90%以上の相同性を有する、
    請求項6に記載のポリペプチド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポ
    リペプチドまたはその部分ペプチドをコードするDNA 又
    はその断片。
  9. 【請求項9】 アンチセンス法によりセリンプロテアー
    ゼの発現を抑制する請求項8に記載のDNA 又はその断
    片。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載のDNA 又はそ
    の断片を含んでなるベクター。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現ベクターによ
    り形質転換された宿主。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の宿主を培養または
    飼育し、セリンプロテアーゼまたはその部分ペプチドを
    採取することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載のポリペプチド又はその部分ペプチドの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    ポリペプチド又はその部分ペプチドと反応性の抗体。
  14. 【請求項14】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    ポリペプチドもしくはその部分ペプチド又は請求項8も
    しくは9に記載のDNA もしくはその断片を用いる生理活
    性物質のスクリーニング方法。
JP10031487A 1998-02-13 1998-02-13 新規セリンプロテアーゼ Pending JPH11225765A (ja)

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