JPH11224004A - 中間転写体及び画像形成装置 - Google Patents

中間転写体及び画像形成装置

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JPH11224004A
JPH11224004A JP10026978A JP2697898A JPH11224004A JP H11224004 A JPH11224004 A JP H11224004A JP 10026978 A JP10026978 A JP 10026978A JP 2697898 A JP2697898 A JP 2697898A JP H11224004 A JPH11224004 A JP H11224004A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像グロスが高く、表面の摩擦係数の低い中
間転写体及び、この中間転写体を使用して、高画質の画
像を形成することができる画像形成装置を得る。 【解決手段】 中間転写体12の表面層48は、平坦部
50と、平坦部50に対して区別可能に散在された複数
の凸部52と、で構成されている。中間転写体12の循
環で、感光体ドラムから中間転写体12の表面層32に
作用する摩擦力が、駆動手段から中間転写体12の裏面
に作用する摩擦力よりも小さくなり、駆動手段と中間転
写体12との間でスリップを生じることがなくなる。こ
の結果、中間転写体12に転写される一次転写像のズレ
が無くなり、高画質となる。凸部52は、その側面の傾
斜角度を所定の傾斜角とすることによって、略偏平円錐
状に形成されており、中間転写体12の製造時や使用途
中で、凸部52が脱落したり、中間転写体12が変形し
たりしない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中間転写体及び画像
形成装置に関し、さらに詳しくは、感光体等の像担持体
上に形成されたトナー画像が一次転写され、このトナー
画像のトナーを溶融させることにより記録体上へトナー
画像を転写定着する中間転写体及び、かかる中間転写体
(中間転写手段)を使用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体等の像担持体上に形成されたトナ
ー画像を記録媒体に転写し、定着する画像形成装置で
は、画像に濃度ムラが発生したり、転写部におけるトナ
ー飛散等によってドットや線の端部に微視的な乱れが発
生したりして、画質が低下するという問題点があった。
【0003】これは主に、感光体上のトナー画像を記録
媒体に移行させる転写工程に起因している。すなわち、
記録媒体である紙等の表面の凹凸のために、転写工程で
紙と感光体とが完全に密着せず、不均一なギャップ(紙
と感光体との間の隔たり)が生じたり、あるいは、紙自
体の抵抗値の変化による転写電界の乱れやトナー同士の
クーロン反発力を招いたりすることが原因である。
【0004】この問題点に対して、特公昭46−416
79号公報には、感光体上に形成したトナー画像を中間
転写体に粘着転写し、次いで、中間転写体から記録媒体
上にトナーを溶融熱転写及び定着する方法が示されてい
る(以下、この様に未定着のトナー画像を溶融させた後
に記録媒体に接触させることにより、記録媒体への画像
の転写と定着を行う方法を「転写定着方式」と呼ぶ)。
【0005】この転写定着方式では、画質が劣化する最
大の要因であると考えられる記録体(紙)による影響を
排除することが可能となる。すなわち、中間転写体は、
紙と比較して周囲の環境(温度、湿度等)からの影響を
受けにくく、表面性、抵抗値等の物性の安定化が可能で
あるため、紙に密着した状態を維持して静電転写を行う
ことができる。従って、中間転写体に適当な物性値を与
えることで、上記したような静電電界の乱れ等によるト
ナー画像の乱れや濃度ムラ等を殆ど生じさせないように
することができるからである。
【0006】さらに、中間転写体表面のトナー画像が直
接的に記録体(紙)に転写され定着されるため、トナー
画像は乱されることなく中間転写体から記録体に転写さ
れ、画質の向上を図ることができる。
【0007】転写定着方式を採用した画像形成装置に関
し、例えば米国特許2990278号公報、特開平5−
19642号公報、特開平5−107950号公報、特
開平5−249798号公報等では、中間転写体から記
録媒体へのトナーの移行が完全に行われるように中間転
写体と記録媒体とを密着して加熱及び加圧し、トナー間
の凝集力がトナーと中間転写体との接着力よりも強くな
った後、即ちトナーがある程度凝固した後、記録媒体を
中間転写体から剥離する技術が開示されている。これに
よると、トナーの転写効率が高く色バランスが良好で高
光沢度且つトナーの透明性に優れた高品質の画像を得る
ことができる。この利点を有効に利用するために、特に
中間転写体の最上層の構成に関して、現在も研究が行わ
れている。
【0008】例えば、中間転写体の最上層を構成する材
料としては、耐熱性やトナー離型性をもつ材料として、
従来の定着装置に用いられているシリコーン系の弾性体
やフッ素系の樹脂が用いられている。
【0009】しかしながら、フッ素系の樹脂や、フッ素
ゴム中にフッ素系の樹脂を分散させたものを表面材料と
して用いた場合、記録媒体に対する密着性が少ないため
に、トナーが十分冷却される前に中間転写体が記録媒体
から分離してしまい、オフセットや光沢のムラが発生し
てしまう。従って、このようなオフセットや光沢のムラ
が防止するために、トナーを記録媒体に密着させるため
の密着手段が必要となり、装置の複雑化、大型化を招く
ことになる。
【0010】もともと、フッ素系の樹脂や、フッ素ゴム
中にフッ素系の樹脂を分散させたものはシリコーン系ゴ
ムと比較すると、トナーの離型性は劣る。また、フッ素
系の樹脂や、フッ素ゴム中にフッ素系の樹脂を分散させ
たもので構成された中間転写体では、最上層の表面が固
いために、最上層表面がトナー画像表面にならうことが
ない。従って、トナー画像の高低差が大きい場合には、
高さの高いトナー像の周りの画像は、結果的に記録媒体
への接触性が低下するため転写されにくくなり、転写抜
けとなってしまう。またそのトナー画像の高さによって
光沢が異なるため、光沢ムラが発生してしまう。さら
に、細線と細線が近接している画像の場合は、その細線
が潰されて、部分的に細線同士がくっついた状態になっ
てしまう。特にカラー画像のような多色を転写定着する
場合、トナーの量が白黒画像と比較して多く、しかも異
なる色のトナーが重ねられるため、上記した問題点が顕
著になり、画質においてシリコーンゴムに劣る。
【0011】従って、カラー画像を感光体表面から中間
転写体へ一次転写し、一次転写したトナー画像を記録体
に転写定着する場合、中間転写体表面材料としては、画
質上の欠点が少ないシリコーン系ゴムが一般的に使用さ
れる場合が多い。
【0012】しかし、シリコーン系ゴムを用いる場合で
も、中間転写体表面のトナー画像を構成するトナーに記
録体を密着させて定着した後、一度トナーの融点以下ま
で冷却してから記録体を中間転写体から剥離しなければ
ならない。
【0013】このように、一度溶融したトナーを冷却し
てから、中間転写体を記録媒体から剥離すると、中間転
写体表面へのオフセット現象の発生はないが、中間転写
体表面から剥がされた記録体上のトナー像は中間転写体
の表面形状にならってしまう。つまり、トナー画像の表
面は、型をとるように、中間転写体の表面形状を概略写
し取ることになる。従って、中間体表面が平滑なら、ト
ナー画像は光沢、即ちグロスが非常に高くなり、逆に、
中間体表面が荒れていたり曇っていたりすると、トナー
画像のグロスは低くなる。従って、高いグロスのトナー
画像を得るためには、シリコーン系ゴムの表面を平滑な
状態にしておくことが必要となる。また、シリコーン系
ゴムは、もともとレベリング性に優れているため、容易
に表面を平滑な状態にすることができる。
【0014】このように、表面に平滑なシリコーン系ゴ
ムをコーティングした中間転写体では、感光体など非常
に平滑な表面との接触面積が広くなり、摩擦係数が高く
なる。このため、中間転写体を駆動する駆動手段(例え
ば駆動ロール等)と中間転写体裏面との間でスリップが
生じてしまう。
【0015】一方、カラー画像を形成する画像形成装置
では、一般に3色以上のトナー像を重ね合わせて、所望
の色を表現しているため、上記したスリップにより、各
色のレジストレーション、即ち位置のズレが生じると、
カラー画像全体としの画像品質が低下することになる。
【0016】また、駆動ロールと中間転写体裏面との摩
擦係数を高くして駆動力を上げていくと、中間転写体は
駆動ロールから受ける力の方向と感光体から受ける力の
方向が一致している場合は良いが、通常は機械精度の問
題もあり、それらの方向は厳密には一致しておらず、互
いの引っ張り合いから中間転写体が波打ったりして平面
を保てなくなる。その結果、感光体表面のトナー画像を
忠実に転写できず、画像欠陥を発生させてしまうことが
ある。このような問題点は、シリコーン系ゴムの摩擦係
数を低下させることで解消できる。
【0017】通常、ゴムの摩擦係数を低下させるには、
その表面を粗す方法が用いられる。その方法の一つとし
ては、スプレーコーティングにおいて、スプレー中のシ
リコーン系ゴムが霧化しにくい条件、例えば温度、湿
度、スプレーガンとの距離などのコーティング条件やシ
リコーン系ゴムの粘度などを変えて粗くする方法があ
る、しかし、この方法では、細かなうねりは生じてもそ
のうねりの表面は平滑なままなので、摩擦係数が大きく
低下することはない。
【0018】また、別の方法として、砂やスティールの
粒を当てるブラスト処理がある。しかし、このブラスト
処理は、ゴム表面に凹部を作るようにして、ゴム表面を
全体的に粗くするものであり、摩擦係数は僅かしか低下
しない。また、いわゆるカブリトナーの転写率も低下で
きない。しかも、画像のグロスが大きく低下してしまう
ばかりでなく、また均一に粗くすることが困難であるた
めムラとなり、画像品質としては大きく低下してしま
う。
【0019】その他のコーティング方法としては、ブレ
ードコーターやディッピングなどがある。しかし、いず
れのコーティング方法においても、シリコーン系ゴムの
表面に大きなうねりはできるが、その表面は鏡面のよう
になってしまい、摩擦係数が大きく低下することはな
い。
【0020】特開昭59−50473号公報には、スプ
レー塗布により中間転写体の表面層の表面粗さを所望の
粗さとする方法が記載されている。しかし、スプレー塗
布では、感光体に対して中間転写体をすべらせて制御で
きるほどに感光体との摩擦係数を下げることも、カブリ
トナーの転写を認識できないレベルまで低下させること
もできない。
【0021】特開昭59−202477号公報、特開平
5−19642号公報、特開平5−333711号公
報、特開平6−102782号公報、特開平7−439
92号公報等にも、中間転写体の表面の表面粗さを所望
の粗さとする技術が開示されているが、これらは、中間
転写体表面のゴムの耐久性向上、転写性の向上、画像の
グロスの向上、転写抜けの防止、転写材との密着性の向
上、トナーの中間転写体表面へのオフセット防止等の目
的のために、中間転写体表面の表面粗さを所望の粗さと
するものである。従って、これらの公報に開示されてい
る表面粗さを達成しても、シリコーン系ゴムの表面をも
つ中間転写体の、カラー画像として望ましい高グロスを
持ち、且つ画像ズレ防止のための中間転写体の駆動走行
制御性がよい(つまり感光体との摩擦係数が低い)とい
う要求をすべて満足させることはできない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事実を
考慮し、画像グロスが高く、しかも表面の摩擦係数の低
い中間転写体及び、この中間転写体を使用して、高画質
の画像を形成することができる画像形成装置を得ること
を課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、像担持体上に形成されたトナー画像が一次転写され
る一次転写部を備え、この一次転写部に一次転写された
トナー画像を記録体に接触させ、トナー画像のトナーが
溶融されることにより記録体上へトナー画像を転写定着
する中間転写体であって、前記一次転写部が、平坦部
と、前記平坦部からこの平坦部に対して区別可能に散在
して突出されると共に、突出先端に向かって先細り形状
とされた凸部と、を有することを特徴とする。
【0024】従って、像担持体上に形成されたトナー画
像は、中間転写体の一次転写部に一次転写される。そし
て、一次転写部に一次転写されたトナー画像が記録体に
接触されると共に、このトナー画像を構成するトナーが
加熱等によって溶融される。これにより、トナー画像が
記録体上に転写される。
【0025】中間転写体の一次転写部は、平坦部と、こ
の平坦部に対して区別可能に散在して突出された凸部
と、で構成されている。ここで、「平坦部」とは、中間
転写体から記録体に転写定着されたトナー画像に関し、
トナー画像の表面に入射した入射光が乱反射されること
なく反射される程度に表面粗さが小さくされた部分をい
い、例えば、表面が平滑とされた平滑部を含む。また、
凸部が「平坦部に対して区別可能」とは、中間転写体の
一次転写部を観察した場合に平坦な部分(平坦部)と凸
部とを客観的に判別可能であること(別言すれば、当業
者が実質的に間違いなく、それら2種の存在を認識でき
ること)をいう。この点は、一次転写部の全ての部分で
適用される。従って、本発明の一次転写部は、凹凸の区
別はつくが、平坦な平面が明瞭でないような表面、例え
ば、表面をサンドブラストしたサンドブラスト面等とは
明らかに異なる。
【0026】このように、中間転写体の一次転写部に存
在する個々の凸部が散在しているので、この凸部に対応
して画像表面に形成される凹部(トナー画像表面の凹
み)も散在することとなり可視不能となる。特に、個々
の凸部の周期又は面密度を適当な数とすることで、画像
表面の凹部は人間の面の分解能の限界以下となり、不可
視とすることができる。
【0027】また、凸部によって、中間転写体の一次転
写部と像担持体や記録体等との摩擦が小さくなる。この
ため、中間転写体を駆動する部材と中間転写体との摩擦
係数は相対的に大きくなり、中間転写体の裏面との間で
のスリップが阻止される。また、中間転写体の波打ちの
発生も阻止される。この結果、良好な画像を得ることが
可能となる。
【0028】凸部は、平坦部から突出先端に向かって先
細り形状とされているので、中間転写体を製造すると
き、凸部を金型から容器に抜き出すことができる。凸部
が金型に残ってしまったり、過度に凸部を金型から抜き
出そうとして中間転写体自体(特に平坦部)が変形して
しまったりすることがない。
【0029】さらに、本発明では、平坦部の表面粗さを
粗くすることなく、一次転写部と像担持体や記録体等と
の摩擦係数を小さくしているので、記録体上に転写され
たトナー画像のグロスの低下を防止して、高グロスの画
像を得ることができる。
【0030】請求項2に記載の発明では、画像情報に応
じたトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、前記
トナー画像形成手段によって形成されたトナー画像が一
次転写される一次転写部を備えた中間転写手段と、前記
中間転写手段に一次転写されたトナー画像のトナーを溶
融させて記録体上へ転写定着させる転写手段と、を備
え、前記一次転写部が、平坦部と、前記平坦部からこの
平坦部に対して区別可能に散在して突出されると共に、
突出先端に向かって先細り形状とされた凸部と、を有す
ることを特徴とする。
【0031】従って、トナー画像形成手段によって形成
されたトナー画像は、中間転写手段の一次転写部に一次
転写される。そして、一次転写部に一次転写されたトナ
ー画像のトナーが転写手段によって溶融され、記録体上
に転写定着される。
【0032】中間転写手段の一次転写部は、平坦部と、
この平坦部に対して区別可能に散在して突出された凸部
と、で構成されている。ここで、請求項1に係る中間転
写体と同様、「平坦部」とは、中間転写手段から記録体
に転写定着されたトナー画像に関し、トナー画像の表面
に入射した入射光が乱反射されることなく反射される程
度に表面粗さが小さくされた部分をいい、例えば、表面
が平滑とされた平滑部を含む。また、凸部が「平坦部に
対して区別可能」とは、中間転写手段の一次転写部を観
察した場合に平坦な部分(平坦部)と凸部とを客観的に
判別可能であること(別言すれば、当業者が実質的に間
違いなく、それら2種の存在を認識できること)をい
う。この点は、一次転写部の全ての部分で適用される。
従って、本発明の一次転写部は、凹凸の区別はつくが、
平坦な平面が明瞭でないような表面とは明らかに異な
る。
【0033】このように、中間転写手段の一次転写部に
存在する個々の凸部は散在しているので、この凸部に対
応して画像表面に形成される凹部(トナー画像表面の凹
み)も散在することとなり可視不能となる。特に、個々
の凸部の線密度又は面密度を適当な数とすることで、画
像表面の凹部は人間の面の分解能の限界以下となり、不
可視となる。
【0034】また、凸部によって、中間転写手段の一次
転写部と像担持体や記録体等との摩擦が小さくなる。こ
のため、中間転写手段を駆動する部材と中間転写手段と
の摩擦係数は相対的に大きくなり、中間転写手段の裏面
との間でのスリップが阻止される。また、中間転写手段
の波打ちの発生も阻止される。この結果、良好な画像を
得ることが可能となる。
【0035】凸部は、平坦部から突出先端に向かって先
細り形状とされているので、中間転写手段を製造すると
き、凸部を金型から容器に抜き出すことができる。凸部
が金型に残ってしまったり、無理に凸部を金型から抜き
出そうとして中間転写手段自体(特に平坦部)が変形し
てしまったりすることがない。
【0036】さらに、本発明では、平坦部の表面粗さを
粗くすることなく、一次転写部と像担持体や記録体等と
の摩擦係数を小さくしているので、記録体上に転写され
たトナー画像のグロスの低下を防止して、高グロスの画
像を得ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の一実施の形態
に係る中間転写体12が使用された画像形成装置10の
概略的構成が示されている。
【0038】画像形成装置10は、ハウジング14に回
転可能に支持された駆動ローラ16、テンションローラ
18及び加熱ローラ20を有している。これらの駆動ロ
ーラ16、テンションローラ18及び加熱ローラ20に
は、無端ベルト状の中間転写体12が巻き掛けられてい
る。
【0039】駆動ローラ16は図示しない駆動手段によ
って一定の角速度が所定方向(図1では時計周り方向)
に回転する。この回転により、中間転写体12も図1時
計周り方向(矢印A方向)に一定の循環速度で循環す
る。
【0040】テンションローラ18は、図示しない付勢
手段によって、中間転写体12の張力を増大させる方向
(矢印B方向)に付勢されている。これにより、中間転
写体12は常に所定のテンションで巻きかけられる。ま
た、テンションローラ18は加熱ローラ20よりも小径
とされており、中間転写体12は、テンションローラ1
8に巻きかけられた部分において、加熱ローラ20より
も小さな曲率半径で湾曲している。
【0041】中間転写体12のうち、駆動ローラ16か
ら加熱ローラ20に致る部分は略水平とされている。そ
して、この略水平とされた部分の上方に、トナー画像形
成手段22が配置されている。
【0042】トナー画像形成手段は、イエロー、マゼン
タ、サイアン、ブラックの各色用の4組の現像ユニット
を内蔵している。各現像ユニットには、各色に対応した
感光体ドラム24と、これら感光体ドラム24の表面を
一様に帯電させる帯電器26と、が中間転写体12の移
動方向に沿って所定間隔で配置されている。なお、感光
体ドラム24は、像担持体の一例であり、トナー画像形
成手段によって形成された画像を担持できるものであれ
ば、像担持体は感光体ドラム24に限られない。感光体
ドラム24としては、各種無機感光体(例えば、Se、
a−Si、a−SiC、Cds等)の他、各種有機感光
体を用いることができる。
【0043】ハウジング14には、画像情報に応じて変
調された各色ごとの光ビームを主走査方向に走査させる
光走査装置26が配置されている。従って、感光体ドラ
ム24の表面は、帯電器28によって一様に帯電された
後、光走査装置26からの光ビームが入射することによ
り露光される。また、感光体ドラム24が図示しない駆
動手段により図1反時計周り方向に回転し、光ビームが
副走査方向に走査される。これにより、感光体ドラム2
4に静電潜像が形成される。この静電潜像は、それぞれ
イエロー、マゼンタ、サイアン、ブラックの各色のカラ
ートナーが予め収容された現像器28によって現像され
る。これにより、面積変調で濃度を表すいわゆるディジ
タル画像の各色トナー像が、各感光体ドラム24上に形
成される。
【0044】なお、カラートナーは、少なくともイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック等の着色剤と、熱可塑
性のバインダーと、によって構成されている。着色剤及
びバイダとしては、公知の材料を用いることができる。
また、後述するように、用紙30上に転写定着された各
色のトナー量(単位面積当たりのトナー量)が、およそ
0.4mg/cm2 〜0.7mg/cm2 になるように
上記した露光条件または現像条件が設定されている。本
実施の形態では、各色すべてについて、0.65mg/
cm2 に設定した。
【0045】各感光体ドラム24上の各色トナー像は、
中間転写体12が循環により順次、転写器32によって
中間転写体12の表面に一次転写され、中間転写体12
上に各色のトナー像が重なったディジタル画像が形成さ
れる。
【0046】中間転写体12上に一次転写されたディジ
タル画像は、中間転写体12の循環により、加熱ローラ
20の下方に搬送される。
【0047】加熱ローラ20の下方には、ハウジング1
4に加圧ローラ34が回転可能に、且つ加熱ローラ20
と対向して配置されており、加熱ローラ20と加圧ロー
ラ34とで中間転写体12を挟持している。なお、加熱
ローラ20および加圧ローラ34としては金属ロール、
または、金属ロール上にシリコーンゴム等の耐熱弾性層
を有したものを用いることができる。
【0048】また、加熱ローラ20と加圧ローラ34と
に対応して、中間転写体12の循環方向上流側の位置に
は、所定の位置に搬送ロール対36及び用紙ガイド38
が配置されている。
【0049】中間転写体12の下方には、用紙30を積
層状態で収容する給紙トレイ40が配置され、さらに、
この給紙トレイ40の上方に、給紙トレイ40から用紙
30を一枚ずつ送りだす送り出しローラ42が取り付け
られている。送り出しローラ42によって給紙トレイ4
0から一枚ずつ送りだされた用紙30は、用紙ガイド3
8に案内されながら、搬送ロール対36によって挟持搬
送され、中間転写体12の表面と加圧ローラ34との間
に送り込まれる。
【0050】加熱ローラ20の内部には、熱源として、
ハロゲンランプ44が配置される。加熱ローラ20の表
面温度は、トナーを溶融させるために十分な所定の温度
となるように、ハロゲンランプ44が図示しない制御手
段によって制御されている。従って、加熱ローラ20と
加圧ローラ34との間に、中間転写体12上に一次転写
されたトナー画像Tを加熱により溶融させる加熱領域が
構成される。これにより、中間転写体12の循環によっ
て加熱ローラ20の下方に搬送されたトナー画像T(一
次転写像)は、加熱ローラ20の近傍で溶融される。こ
のき、タイミングを合わせて用紙30が中間転写体12
の表面と加圧ローラ34との間に送り込まれるため、溶
融状態のトナーが用紙30に浸透し、用紙30への転写
定着が行われる。
【0051】なお、加熱ローラ20及び加圧ローラ34
は、上記したように、中間転写体12に一次転写された
トナー画像を用紙30に接触させ、トナーを溶融して転
写定着させることができれば、上記した構成に限られな
い。例えば、加熱ローラ20と加圧ローラ34とを逆の
配置としたり、加圧ローラ34の内部にハロゲンランプ
等の熱源を設ける(従って、実質的な構成は加熱ローラ
と同じになる)ようにしてもよい。
【0052】また、加熱ローラ20と加圧ローラ34と
の間に構成された加熱領域で中間転写体12上のトナー
画像Tと用紙30とが十分に密着し、これらの間に部分
的な間隙(いわゆる浮き)が発生しないように、加圧ロ
ーラ34は図示しない付勢手段によって、所定のニップ
圧力で加熱ローラ20に向かって付勢されている。本実
施の形態に係る上記のトナーに対しては、1×105
a〜1×106 Paの範囲が適当である。
【0053】また、本実施の形態では、加熱ローラ20
及び加圧ローラ34として、アルミニウムの中空ロール
上に硬度55度のシリコーンゴムを厚さ3mmで積層し
たものを用いている。加熱ローラ20と加圧ローラ34
とのニップ圧力は5.5×105Paに設定している。
【0054】加圧ローラ34の下流側には、冷却ファン
46が取り付けられており、用紙30に転写された溶融
状態のトナーを冷却する。この冷却によりトナーの温度
が下げられてトナーが凝集固化するので、用紙30との
間に強い接着力が生じて、トナーが用紙30に強く定着
される。また、トナーの凝集力の増大により、剥離時に
トナーが中間転写体12の表面にオフセットすることが
防止される。
【0055】なお、溶融状態のトナーの冷却は、図1に
示すように用紙30側(中間転写体12の表面側)から
行ってもよいが、中間転写体12の裏面側から行っても
よい。さらに、両面から行ってもよい。
【0056】その後、中間転写体12の循環によって、
トナーが定着された用紙30は、テンションローラ18
の近傍に搬送される。テンションローラ18は、加熱ロ
ーラ20よりも小さい所定の半径とされているので、中
間転写体12は小さな曲率半径で湾曲されるが、用紙3
0はそれ自体のいわゆるコシ(紙厚方向の変形に対する
弾性)により中間転写体12からトナーと共に分離さ
れ、用紙30にカラー画像が形成される。
【0057】図2(A)及び(B)に示すように、中間
転写体12は、ベース層である基材46と、この基材4
6の表面に形成された表面層48と、の2層で構成され
ている。基材46としては、従来から中間転写体として
使用されているポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)、ポリアリーレンスルフィド(PA
S)、ポリイミドアミド、ポリエーテルサルフォン、
(PES)、ポリエーテルニトリル(PEN)、熱可塑
ポリイミド等を使用することができ、特に、耐熱性及び
機械強度の要求からはポリイミドが多く用いられてい
る。本実施の形態では、カーボンブラックを添加した厚
さ80μmのポリイミドフィルムを使用した。また、ト
ナー像を感光体ドラム24から中間転写体12に静電的
に、画像乱れなく転写するために、基材46の体積抵抗
率を、カーボンブラックの添加量を変化させることによ
って108 Ωcmから1011Ωcmになるように調整し
ている。
【0058】表面層48は、耐熱性、対磨耗性、トナー
離型性等の要求を満たすことが必要であり、かかる条件
を満たす材料として、シリコーン系ゴムが好ましい。通
常、表面層48のゴム硬度は、20〜70度、厚さは2
0〜300μmとされている。もちろん、表面層48と
して上記した条件を満たすものであれば、シリコーン樹
脂やフッ素系の樹脂やゴムを用いてもよい。本実施の形
態では、トナー画像を感光体ドラム24から中間転写体
12に静電的に画像乱れなく転写するために、その体積
抵抗率が1013Ωcmから1015Ωcmのシリコーン系
ゴムを使用している。また中間転写体12から用紙30
への同時転写定着を行うときに、トナー画像を挟んた状
態での中間転写体12と用紙30の密着性を向上させる
と共に、トナー離型性、耐熱性を考慮してゴム硬度40
度、厚さ50μmのシリコーン系ゴムを中間転写体12
の表面にコートしている。
【0059】表面層48は、表面が平坦な平坦部50
と、この平坦部50から区別可能に散在して突出された
複数の凸部52と、で構成されている。凸部52は、そ
の側面の傾斜角度を所定の傾斜角とすることによって、
略偏平円錐状に形成されている。なお、ここでいう凸部
52の「側面の傾斜角度」とは、図2(B)に示すよう
に、中間転写体12を側面視したとき表れる凸部52の
側面の稜線Rと、平坦部50の法線Lと、の成す角θを
いう。
【0060】また、複数の凸部52は、相互に所定の間
隔をあけて散在されており、この凸部52に対応してト
ナー画像に形成された凹部が人間に目に認識されないよ
うになっている。かかる条件を満たすためには、隣同士
の凸部52の間隔は200μm以下とするのが好まし
い。
【0061】さらに、トナー粒子の粒径を考慮し、凸部
36の高さは、好ましくは、2μm以上、12μm以
下、より好ましくは3μm以上、9μm以下とされてい
る。
【0062】このように、表面層48に、平坦部50か
ら所定形状の凸部52を所定間隔で突出させたので、中
間転写体12を循環させるときに、感光体ドラム24か
ら中間転写体12の表面層48に作用する摩擦力が、駆
動ローラ16から中間転写体12の裏面に作用する摩擦
力よりも小さくなり、駆動ローラ16と中間転写体12
との間でスリップを生じることがなくなる。この結果、
中間転写体12に転写される一次転写像のズレが無くな
り、高画質となる。
【0063】なお、このように、感光体ドラム24から
中間転写体12の表面層48に作用する摩擦力を、駆動
ローラ16から中間転写体12の裏面に作用する摩擦力
よりも小さくするためには、凸部52の側面の傾斜角は
80°以下であることが必要とされ、好ましくは50°
以下とされていれば十分である。
【0064】表面層48に凸部52が形成された中間転
写体12に、トナー画像形成手段22からトナー画像T
が一次転写されると、このトナー画像Tには、凸部52
に対応して凹部が形成される。従って、トナー画像Tが
さらに用紙30に転写定着されると、図3に示すよう
に、用紙30上のトナー画像Tの表面には、凹部54が
現れることになる。しかし、本実施の形態に係る中間転
写体12では、凸部36の相互の間隔を200μm以下
としたので、凹部38は目視で認識できる限界以下とな
る。
【0065】また、本実施の形態に係る中間転写体12
では、平坦部50の表面は平坦なので、用紙30上のト
ナー画像Tにおいても、凹部54以外の部分は平坦部5
0にならって平坦となる。これにより、用紙30に形成
されるトナー画像Tの画像グロスの低下を防止すること
ができる。特に、平坦部50の表面を平滑とすることに
より、さらに高い画像グロスを有するトナー画像を得る
ことも可能となる。
【0066】また、このように、凸部52を偏平略円錐
状に形成したので、凸部52の突出先端に作用した剪断
応力に対する耐久性が高くなっている。すなわち、例え
ば、中間転写体12の使用により、凸部52の突出先端
に、中間転写体12の接線方向と同方向の剪断力が長期
にわたって多数回作用した場合であっっても、凸部52
が平坦部50から脱落してしまったり、凸部52の下端
部分に亀裂が生じてしまったりしない。
【0067】次に、本実施の形態に係る中間転写体12
の製造方法について説明する。 (型の製造方法)最初に、型の製造方法について説明す
る。
【0068】型を製造するにあたって、まず、SUS基
盤にUV硬化樹脂を所望の厚み(本実施の形態に係る中
間転写体12の場合は、約7um)塗布する。次に、図
4に示すように、凸部52(図2参照)の形状に対応し
た孔73のパターンを有するフォトマスク72により、
UV光を照射してUV硬化樹脂をそのパターン通りに硬
化させる。このパターンは、孔の直径が例えば60u
m、ピッチが例えば120umである。未硬化のUV硬
化樹脂を除去し、図5(A)及び(B)に示すように、
SUS基盤78上にUV硬化樹脂によって所定形状の凸
部80が形成された母型74を作る。
【0069】次に、図6(A)に示すように、UV硬化
樹脂によって凸部80が所定のパターンで形成された母
型74をメッキ槽76中に浸せきし、図6(B)に示す
ように、ニッケル皮膜をSUS基盤78上及び凸部80
の周囲に成長させる。そのニッケル皮膜をSUS基盤よ
り剥がし、図7に示すニッケル型82が製造される。こ
のニッケル型82には、凸部80に対応した凹部84が
形成されている。 (中間転写体12の製造方法)次に、表面層48に凸部
52が形成された中間転写体12の製造方法について説
明する。
【0070】まず、図8に示すように、凹部84を有す
るニッケル型82の上に、表面層48を構成するシリコ
ーンゴム86をコーティングする。コーティングによ
り、シリコーンゴム86には、ニッケル型82の凹部8
4に対応して、凸部52が形成される。なお、コーティ
ングは、スプレー塗布やディップコーティング、ブレー
ドコーターなど既知の技術で行うことができる。
【0071】シリコーンゴム86として、接着性に優れ
るシリコーンゴムを使用した場合には、コーティング
後、シリコーンゴム86が完全に硬化する前に、図9に
示すように、基材46(ベース層)を構成するとしてポ
リイミドフィルム88を接着させる。接着性に劣るシリ
コーンゴムを使用した場合には、図10に示すように、
シリコーンゴム86が未硬化の段階で、基材46(ベー
ス層)となるポリイミドフィルム88上に接着層として
プライマー90を塗布したものを接着させる。
【0072】そして、いずれの場合においても、シリコ
ーンゴム86が硬化した後、図11に示すように、ポリ
イミドフィルム88が接着されたシリコーンゴム86を
ニッケル型82から取り外して、中間転写体12が完成
する。
【0073】なお、まず最初にポリイミドフィルム88
の表面にシリコーンゴム86を塗布してある程度硬化さ
せた後、型を押し、凸部52に対応したパターンを押し
つけて形成してもよい。また、これらに限らず、ニッケ
ル型82の凹部54にシリコーンゴム86を注入し、そ
の部分をシリコーンゴム86を予めコートしたポリイミ
ドフィルム88の表面に植えつける方法でもよい。
【0074】いずれの方法であっても、ニッケル型82
の凹部54は、外側に向けて次第に広がるすり鉢状とさ
れているので、中間転写体12をニッケル型82から分
離させるときに凹部54と凸部52との摩擦力が減少
し、小さな力でスムーズに分離させることができる。凸
部52の一部又は全部が凹部54内に残ってしまうこと
もない。また、過度に強い力を作用させて中間転写体1
2をニッケル型82から無理に分離させる必要がないの
で、分離させるときにポリイミドフィルム88が変形し
たり裂けたりすることもない。
【0075】これに対し、凹部54の縁面が略垂直(従
って、凸部52の周面も平坦部50に対して略垂直)に
なっていたり、逆すり鉢状になっていたりすると、中間
転写体12をニッケル型82から分離させるときに凹部
54と凸部52と間に大きな摩擦力が作用したり、凸部
52が凹部54に引っ掛かったりして、中間転写体12
をニッケル型82から分離させることができない場合が
ある。また、無理に分離させようとすると、凸部52の
一部又は全部が凹部54内に残ってしまったり、ポリイ
ミドフィルム88が変形したり裂けたりすることがあ
る。
【0076】なお、凸部52の形状は、周面が上記した
ように側面視にて直線となっている必要はない。例え
ば、外側に向かって凸又は凹となるように湾曲していて
も、平坦部50から凸部52の突出先端に向かうに従っ
て太くなるような部分が無いような形状とすれば、中間
転写体52の製造時に、凸部52の一部又は全部が凹部
54内に残ってしまったり、ポリイミドフィルム88が
変形したりすることがない。
【0077】
【実施例】本発明に係る中間転写体12において、傾斜
角度θを調整して、それぞれの傾斜角度の凸部52を有
する中間転写体12につき、製造工程での凸部52の損
傷や、ポリイミドフィルム88の変形の有無について比
較した。
【0078】また、中間転写体12の凸部52のピッチ
は120umと一定にして、大きさは径で30umと6
0um、高さが5〜6umと10〜11umの2種類づ
つとした。
【0079】凸部52の周面の傾斜角度は、UV光の照
射時間を操作することにより、UV硬化樹脂の硬化範囲
を変えて、略0°、略5°、略15°、略30°、略4
5°とした。
【0080】母型としては、SUS304を使用した。
この母材の表面は、7Kというほぼ鏡面の表面をもつ板
を基板とした。
【0081】シリコーンゴム86は、1液性のRTV
(信越化学社製KE4895)を使用し、厚みは約50
umとした。基材はポリイミドフィルムを使用し、厚み
は約80umとした。以上の組合せで、 ・中間転写体12の凸部52の形状の転写性が崩れてい
る場合は×、 ・ニッケル型82から剥がす時にポリイミドフィルム8
8に変形を生じた場合も×、 ・それらの程度が僅かな場合は△、 として、評価した結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】表1より、凸52部の大きさや高さとは無
関係に、凸部52の周面の傾斜角度が5°以下では不具
合が生じ、傾斜角度が15°では、不具合がある程度改
善され、さらに、傾斜角度が30°以上であれば、何ら
不具合が生じることはないことがわかる。
【0084】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、像担持体上
に形成されたトナー画像が一次転写される一次転写部を
備え、この一次転写部に一次転写されたトナー画像を記
録体に接触させ、トナー画像のトナーが溶融されること
により記録体上へトナー画像を転写定着する中間転写体
であって、前記一次転写部が、平坦部と、前記平坦部か
らこの平坦部に対して区別可能に散在して突出されると
共に、突出先端に向かって先細り形状とされた凸部と、
を有するので、中間転写体の一次転写部と像担持体や記
録体等との摩擦が小さくなって、良好な画像を得ること
ができると共に、中間転写体の製造時や使用途中で、凸
部が脱落したり、中間転写体自体が変形したりしない。
【0085】請求項2に記載の発明では、画像情報に応
じたトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、前記
トナー画像形成手段によって形成されたトナー画像が一
次転写される一次転写部を備えた中間転写手段と、前記
中間転写手段に一次転写されたトナー画像のトナーを溶
融させて記録体上へ転写定着させる転写手段と、を備
え、前記一次転写部が、平坦部と、前記平坦部からこの
平坦部に対して区別可能に散在して突出されると共に、
突出先端に向かって先細り形状とされた凸部と、を有す
るので、中間転写手段の一次転写部と像担持体や記録体
等との摩擦が小さくなって、良好な画像を得ることがで
きると共に、中間転写手段の製造時や使用途中で、凸部
が脱落したり、中間転写手段自体が変形したりしない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の概
略的構成を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の一部
を拡大して示す、(A)は平面図、(B)は側面図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態に係る画像形成装置によ
ってトナー画像が形成された用紙の一部を拡大して示す
断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法において使用されるフォトマスクの平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法において使用される母型の平面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法においてニッケル型を製造する工程を示す説明図で
ある。
【図7】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法において使用されるニッケル型の断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法においてニッケル型にシリコーンゴムをコーティン
グした状態を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製造
方法においてシリコーンゴムにポリイミドフィルムを接
着する途中の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製
造方法においてシリコーンゴムにプライマーを塗布した
ポリイミドフィルムを接着する途中の状態を示す断面図
である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る中間転写体の製
造方法においてニッケル型から中間転写体を取り出した
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 中間転写体(中間転写手段) 20 加熱ローラ(転写手段) 22 トナー画像形成手段 24 感光体ドラム(像担持体) 34 加圧ローラ(転写手段) 48 表面層(一次転写部) 50 平坦部 52 凸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成されたトナー画像が一
    次転写される一次転写部を備え、この一次転写部に一次
    転写されたトナー画像を記録体に接触させ、トナー画像
    のトナーが溶融されることにより記録体上へトナー画像
    を転写定着する中間転写体であって、 前記一次転写部が、 平坦部と、 前記平坦部からこの平坦部に対して区別可能に散在して
    突出されると共に、突出先端に向かって先細り形状とさ
    れた凸部と、 を有することを特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】 画像情報に応じたトナー画像を形成する
    トナー画像形成手段と、 前記トナー画像形成手段によって形成されたトナー画像
    が一次転写される一次転写部を備えた中間転写手段と、 前記中間転写手段に一次転写されたトナー画像のトナー
    を溶融させて記録体上へ転写定着させる転写手段と、 を備え、 前記一次転写部が、 平坦部と、 前記平坦部からこの平坦部に対して区別可能に散在して
    突出されると共に、突出先端に向かって先細り形状とさ
    れた凸部と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
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