JPH11222094A - エアバック用インフレータ - Google Patents

エアバック用インフレータ

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Publication number
JPH11222094A
JPH11222094A JP10026124A JP2612498A JPH11222094A JP H11222094 A JPH11222094 A JP H11222094A JP 10026124 A JP10026124 A JP 10026124A JP 2612498 A JP2612498 A JP 2612498A JP H11222094 A JPH11222094 A JP H11222094A
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JP
Japan
Prior art keywords
inflator
gas
ignition
terminal portion
conductive wire
Prior art date
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Application number
JP10026124A
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English (en)
Inventor
Isao Tanaka
勲 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガス放出部が瞬時に放出したかどうかを判別す
るのに有利で、廃車処理に有利なエアバック用インフレ
ータを提供する。 【解決手段】インフレータ2は、衝突時の急激な減速に
伴い点火される点火部4と、点火部4の点火に伴いバッ
クを膨張させるガスを瞬時に放出するガス放出部5と、
点火部4及びガス放出部5を保持する基部6ともつ。バ
ックを膨張させるガスをガス放出部5が瞬時に放出した
かどうかを判別するインフレータ作動有無判別手段が設
けられている。インフレータ作動有無判別手段は、導電
線80及び端子部81,82をもつ判別手段8で形成で
きる。インフレータ2の作動より導電線80が切断され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝突時の急激な減
速に伴いガスを瞬時に放出させるエアバック装置に使用
されるインフレータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衝突時の急激な減速に伴いガスを
瞬時に放出してバックを膨張させるエアバック装置が車
両に搭載されている。エアバック装置は、作動に伴いガ
スを瞬時に放出する機能をもつインフレータと、インフ
レータから放出したガスにより膨張するバックとをも
つ。
【0003】エアバック装置のインフレータが作動して
バックが膨張するのは、事故車などのように一部の車両
である。ほとんどの車両ではエアバック装置のインフレ
ータが未作動のままである。従って廃車時には、インフ
レータが未作動のまま、多くの車両が廃棄される。この
ようにインフレータが未作動のまま車両が廃棄されたと
き、現状では、未作動のインフレータと、作動したイン
フレータとの区別が外観上つきにくい。従って廃車処理
における取り扱いが困難となる。
【0004】特開平7−277131号公報には、エア
バック装置のガス発生器を加熱して作動させる操作と、
作動後のガス発生器を水で洗浄する操作と、ガス発生器
を分断する操作と、洗浄水を化学的に処理する操作とを
含むエアバック用ガス発生器の廃棄処理方法が開示され
ている。この方法によれば、エアバック装置を搭載した
車両の廃車処理において、ガス発生器を加熱することに
より、ガス発生器を強制的に作動させてガスを強制的に
放出しておく。
【0005】また特開平7−209124号公報には、
バックを膨張させる高圧(例えば35〜350気圧)の
ガスを貯留した密閉容器を設けるとともに、密閉容器の
付近に導電性のセンサを配置し、万一、密閉容器からガ
スが漏れたときに、漏れたガスにセンサを曝露させ、曝
露に起因するセンサの電気抵抗の変化を検知し、これに
よりエアバック装置のガス漏れを検知するというエアバ
ック装置用のガス漏出検出技術が開示されている。この
ものは、廃車処理に関するものではなく、密閉容器の溶
接部の亀裂から高圧のガスが少しずつ漏れることに対処
するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インフレー
タが未作動のままエアバック装置、エアバック装置を搭
載した車両が廃棄されたときであっても、未作動のイン
フレータと作動したインフレータとを容易に区別できる
エアバック用インフレータを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバック
用インフレータは、衝突時の急激な減速に伴い点火され
る点火部と、点火部の点火に伴いバックを膨張させるガ
スを瞬時に放出するガス放出部と、点火部及び該ガス放
出部を保持する基部ともつエアバック用インフレータで
あって、バックを膨張させるガスをガス放出部が瞬時に
放出したかどうかを判別するインフレータ作動有無判別
手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】点火部は、衝突時の急激な減速に
伴い点火されるものである。点火部に隣接させて、火薬
などの伝火作用をもつ点火剤を設けることが好ましい。
ガス放出部は、点火部の点火に伴い、バックを膨張させ
るガスを瞬時に放出するものであり、一般的には、ガス
放出性をもつ化学薬剤で形成できるが、場合によっては
高圧ガスを貯留したボンベ等の密閉容器でも良い。ガス
放出剤としては、例えば、窒素ガスを発生し得るアジ化
ナトリウムを採用できる。
【0009】基部は、点火部及びガス放出部を保持する
ものであり、通常、収納室をもつケース、あるいは基板
で構成できる。基部は1重構造でも、2重構造でも良
い。基部は、アルミ合金、ステンレス鋼、銅系合金等の
金属、あるいは樹脂で形成できる。基部は、バックを膨
張させるためのガスが噴出するガス噴出孔をもつことが
できる。基部には、内容物の飛散を防止するガス通過性
をもつフィルタが配設されていることが好ましい。フィ
ルタは、例えば網体、パンチングメタルで形成できる。
【0010】インフレータ作動有無判別手段は、バック
を膨張させるガスをガス放出部が瞬時に放出したかどう
かを判別するものである。インフレータ作動有無判別手
段は、放出したガスのガス圧力または温度を利用する形
態を採用できる。この場合には、放出したガスのガス圧
力により破壊また変形される判別部材を、インフレータ
作動有無判別手段として採用できる。あるいは、放出し
たガスにより複数の部材が接触または接合される判別部
材を、インフレータ作動有無判別手段として採用でき
る。
【0011】上記した判別部材には、放出ガスに対して
応答性を高めるべく、ガス圧を効率よく受ける受圧部を
設けることができる。また、ガス圧を受けると判別部材
が破壊する形態の場合には、判別部材を破壊し易くして
応答性を高めるべく、ノッチ等の薄肉部を判別部材に設
けることができる。放出ガスに対する応答性を高めるべ
く、判別部材をガス放出部に埋設しておくこともでき
る。判別部材としては、線状の形態、箔状の形態などを
採用できる。
【0012】インフレータ作動有無判別手段としては、
ガス放出前では電気的に導通可能であり、ガス放出によ
り電気的に導通不能となる形態を採用できる。逆に、イ
ンフレータ作動有無判別手段としては、ガス放出前では
電気的に導通不能であり、ガス放出により電気的に導通
可能となる形態も採用できる。導電性をもつ材料で形成
されたフィルタが基部に装備される場合には、インフレ
ータ作動有無判別手段は、フィルタの導電性を利用する
形態を採用しても良い。
【0013】
【実施例】(第1実施例)以下、第1実施例を図1〜図
5を参照して説明する。図1はエアバック装置1の全体
を示す。エアバック装置1は、車両の運転席のステアリ
ング10に装備されている。エアバック装置1は、ステ
アリング10の固定部11にボルト11xにより固定さ
れており、ガスを瞬時に放出するインフレータ2と、放
出されたガスによって瞬時に膨張するバック3とで構成
されている。バック3は折り畳まれた状態でインフレー
タ2の近傍に設けられている。バック3が膨張したと
き、パッド12が破れる。
【0014】図2は本実施例に係るインフレータ2の断
面を示す。インフレータ2は、急激な減速に伴い点火さ
れる点火部4と、点火部4の点火に伴いバック3を膨張
させるガスを放出するガス放出部5と、点火部4及びガ
ス放出部5を保持する基部6ともつ。基部6は、収納室
60mをもつアルミ製の内ケース60と、内ケース60
を収納した収納室65mをもつアルミ製の外ケース65
とで構成されている。内ケース60は、リング形状の周
壁61と天井壁62とをもつ。内ケース60の周壁61
には、周方向に沿って複数個の第1ガス噴出孔63が形
成されている。
【0015】外ケース65は、リング形状の周壁66と
天井壁67と底壁68とをもつ。外ケース65の周壁6
6には、周方向に沿って複数個の第2ガス噴出孔69が
形成されている。第1ガス噴出孔63及び第2ガス噴出
孔69は、円形状をなし、ガス噴出性を高めるべく互い
に対面している。点火部4は、内ケース60の中央域に
固定されている。点火部4は、制御回路により制御され
る信号線40pをもつ点火装置40と、火薬を主要成分
とする点火剤41とで構成されている。点火剤41は、
互いに分割された第1点火剤41aと第2点火剤41b
とで形成されている。車両が衝突したときのように急激
な減速が発生すると、制御回路が出力した信号により、
点火装置40が点火作用を行う。
【0016】ガス放出部5は、内ケース60において点
火部4の外側に配置されており、ガス放出性をもつ化学
薬剤を主成分とする複数個の固形のペレット50a〜5
0gをほぼ同軸的に積層することにより形成されてい
る。ペレット50a〜50gは、窒素ガスを発生し得る
アジ化ナトリウムを主成分としている。ペレット50a
〜50cは、径が小さなリング形状をなす。ペレット5
0d〜50gは、径が大きなリング形状をなす。
【0017】内ケース60の収納室60mの内部には、
リング形状の内フィルタ71が内ケース60の周壁61
とガス放出部5との間において実質的に同軸的に配置さ
れている。外ケース65の収納室65mの内部には、リ
ング形状の外フィルタ72が内ケース60の周壁61と
外ケース65の周壁66との間において、実質的に同軸
的に配置されている。
【0018】内フィルタ71は、ステンレス鋼で形成さ
れており、ガスを通過できる多数個の孔71aをもつ。
外フィルタ72は、ステンレス鋼で形成されており、ガ
スを通過できる多数個の孔72aをもつ。インフレータ
2が作動したとき、内フィルタ71及び外フィルタ72
により、インフレータ2の内容物が飛散することを抑制
できる。
【0019】インフレータ2には、バック3を膨張させ
るガスをガス放出部5が瞬時に放出したかどうかを判別
するインフレータ作動有無判別手段として機能する判別
部材8が内蔵されている。判別部材8は、検知部として
機能する所定の長さをもつ1本の導電線80と、導電線
80の一端に接続された第1端子部81と、導電線80
の他端に接続された第2端子部82とで構成されてい
る。導電線80、第1端子部81及び第2端子部82の
材質は、導電材料であればよく、例えば、アルミ合金、
銅合金、ステンレス鋼、炭素鋼等を採用できる。
【0020】図2に示すように導電線80は、内ケース
60の軸長方向にそって延びる第1部分80a及び第2
部分80bと、内ケース60の半径方向にそって延びる
第3部分80cとで構成されている。第1部分80a及
び第2部分80bは、径が小さなペレット50a〜50
cの外周部と、径が大きなペレット50d〜50fの内
周部との境界に介在している。第3部分80cは、ペレ
ット50cとペレット50fとの境界、第1点火剤41
aと第2点火剤41bとの境界に介在している。従って
導電線80は、ガス放出部5に埋設されている。
【0021】第1端子部81および第2端子部82は、
外ケース65の底壁68の取付孔92にリング状の電気
絶縁層90を介して保持されている。よって、第1端子
部81および第2端子部82は、外ケース65を構成す
る壁に埋設されている。ただし本実施例に係るインフレ
ータでは、図2から理解できるように、第1端子部81
および第2端子部82の外面は、インフレータ2におい
て露出している。後述するように、テスターの検出電極
を第1端子部81および第2端子部82に接触させるた
めである。
【0022】上記した電気絶縁層90により、第1端子
部81及び第2端子部82は外ケース65に対して電気
的に絶縁されている。電気絶縁層90は、電気絶縁性が
良好な樹脂やゴムで形成されている。通常の状態では導
電線80は断線していない。従って第1端子部81と第
2端子部82との間は、導電線80を介して電気的に導
通可能である。
【0023】車両が衝突して急激な減速が車両に発生し
たときには、点火装置40が点火作用を行う。これによ
り点火剤41が瞬時に燃焼し、ペレット50a〜50g
が反応して高温の多量のガス(窒素ガス)が瞬時に放出
される。ガスの温度は通常、200〜500℃程度、3
00〜400℃程度である。但しこれに限定されるもの
ではない。
【0024】放出されたガスは、内フィルタ71、内ケ
ース60の第1ガス噴出孔63、外フィルタ72、外ケ
ース65の第2ガス噴出孔69を経て、矢印P方向に外
方に噴出される。これによりバック3が急激に膨張す
る。このとき、放出されたガスのガス圧などによって、
判別部材8の導電線80が切断され、この結果、第1端
子部81と第2端子部82との間は電気的に導通不能と
なる。
【0025】従って本実施例では車両が廃棄された際に
は、図4に示すように、導通・非導通検出手段の代表例
であるテスター75を用い、テスター75のうち一方の
検出電極75aを第1端子部81に接触させ、他方の検
出電極75bを第2端子部82に接触させる。このとき
第1端子部81と第2端子部82との間において電気的
な導通不能が確認されれば、判別部材8の導電線80が
切断されており、インフレータ2が作動したことが把握
される。従って廃車処理において、この車両はエアバッ
ク装置1が作動したものであることがわかる。
【0026】また、インフレータ2の作動時の衝撃によ
り、第1端子部81や第2端子部82が外ケース65か
ら脱落することも考えられる。この場合には、廃車処理
の際に、第1端子部81や第2端子部82の脱落状態を
作業者が肉眼で容易に判別できるため、インフレータ2
が作動したことが把握される。上記したようにテスター
の検出電極を第1端子部81及び第2端子部82に接触
させたとき、第1端子部81と第2端子部82と間の電
気的な導通が確認されれば、判別部材8の導電線80が
切断されておらず、インフレータ2が未作動であること
が把握できる。従って廃車処理において、この車両はエ
アバック装置1が未作動であることがわかる。
【0027】従って図5に示すように、廃棄の際には、
プレス工程やシュレッダー工程でインフレータ2が破壊
される前に、テスターの検出電極を第1端子部81及び
第2端子部82にそれぞれ接触させることにより、イン
フレータ2の作動の有無を判別する判別工程を実行でき
る。判別の結果、インフレータ2が作動したことが把握
されたときには、そのインフレータ2はガス放出能力を
もたないため、そのまま次工程であるプレス工程やシュ
レッダー工程などに搬出する。
【0028】判別の結果、インフレータ2が未作動であ
ることが把握されたときには、そのインフレータ2はガ
ス放出能力をもつため、次工程であるプレス工程やシュ
レッダー工程に搬出する前に、点火装置40を強制的に
点火作動させてガス放出部5を強制的に反応させるガス
放出工程を行う。本実施例によれば、図1に示すよう
に、導電線80はガス放出部5や点火剤41に埋設され
ている。即ち、導電線80の第1部分80a及び第2部
分80bは、径が小さなペレット50a〜50cと、径
が大きなペレット50d〜50fとの間に介在してい
る。これによりインフレータ2の作動時において、発生
するガスに対して導電線80の切断応答性が高まり、導
電線80の切断が確実となる。
【0029】更に本実施例では導電線80の第3部分8
0cは、ペレット50cとペレット50fとの間、第1
点火剤41aと第2点火剤41bとの間に介在してい
る。これによりインフレータ2の作動時において、ガス
に対する応答性が一層高まり、導電線80の切断が一層
確実となる。従ってインフレータ2が作動したか否かの
判別が一層容易となる。
【0030】(第2実施例)第2実施例を図6に示す。
この例は第1実施例と基本的には同様の構成であり、基
本的には同様の効果が得られる。この例ではガス放出部
5は、同サイズのペレット50a〜50dを積層するこ
とにより構成されている。図6に示すように、判別部材
8の検知部として機能する導電線80のうち、第1部分
80a及び第2部分80bは、ガス放出部5の外周側に
配置されている、導電線80の第3部分80cは、ペレ
ット50bの面とペレット50cの面との境界に配置さ
れている。
【0031】(第3実施例)第3実施例を図7に示す。
この例は第1実施例と基本的には同様の構成であり、基
本的には同様の効果が得られる。この例では、図7に示
すように、判別部材8の検知部として機能する導電線8
0のうち、第1部分80a及び第2部分80bは、ペレ
ット50a,50bの内周と点火装置40との境界に配
置されている、導電線80の第3部分80cは、点火装
置40の上面に沿って、点火装置4と点火剤41との境
界に配置されている。
【0032】この例では、外ケース65の第2ガス噴出
孔69の少なくとも1個は、噴出するガスで破壊可能な
シート79で閉鎖されている。インフレータ2が作動す
ると、ガス圧でシート79は破壊される。従って廃車処
理において、シート79の破れを作業者の肉眼で認識す
れば、インフレータ2の作動の有無が肉眼で把握され
る。なお、内ケース60の第1ガス噴出孔63の少なく
とも一部をシート79で閉鎖しても良い。シート79は
紙、アルミ箔で形成できる。
【0033】(第4実施例〜第7実施例)図8に示す第
4実施例では、導電線80の断面は円形状をなしてい
る。図9に示す第5実施例では、導電線80に、樹脂や
ゴムなどの材料で形成された保護層80xが被覆されて
いる。これにより廃車までの長期にわたり、導電線80
の保護性が向上し、導電線80の腐食、酸化、電気的短
絡を防止するのに有利である。
【0034】図10に示す第6実施例では、導電線80
は偏平形状とされている。従って単一形状のペレット5
0aが使用されている場合であっても、ペレット50a
の平坦な面50kに導電線80が良好にあてがわれ、ガ
ス放出部5を構成するペレット50aの積層性及び搭載
性が向上する。図11に示す第7実施例では、判別部材
8の導電線80の一部にノッチを設けることにより、薄
肉部83が形成されている。従ってインフレータ2の作
動時において、導電線80の薄肉部83が確実に切断
し、インフレータ2の作動の有無を判別する判別性が向
上する。
【0035】(第8実施例)第8実施例を図12及び図
13に示す。この例は第1実施例と基本的には同様の構
成であり、基本的には同様の効果が得られる。この例で
も、図12に示すように、インフレータ2には、バック
3を膨張させるガスをガス放出部5が放出したかどうか
を判別するインフレータ作動有無判別手段として機能す
る判別部材8Bが2個内蔵されている。
【0036】図12に示すように、判別部材8Bは、検
知部として機能する所定の長さをもつ導電板87(材
質:銅合金、ステンレス鋼、炭素鋼、アルミ合金などの
導電材料)と、導電板87の一端に接続された第1端子
部81と、導電板87の他端に接続された第2端子部8
2とで構成されている。導電板87は、内ケース60の
第1ガス噴出孔63に対面する薄肉部83をもつ。第1
端子部81は、外ケース65の天井壁67の取付孔92
に電気絶縁層90を介して保持されている。第2端子部
82は、外ケース65の底壁68の取付孔92に電気絶
縁層90を介して保持されている。第1端子部81及び
第2端子部82は、電気絶縁層90により外ケース65
に対して電気的に絶縁されている。
【0037】通常の状態においては、第1端子部81と
第2端子部82との間は、導電板87により電気的に導
通可能にされている。車両が衝突したときのように急激
な減速が車両に発生すると、点火装置40が点火作用を
行い、点火剤41が瞬時に燃焼し、リング状のペレット
50a〜50dが反応して、高温の多量のガスを第1ガ
ス噴出孔63から瞬時に放出する。このとき導電板87
が切断される。
【0038】本実施例では、図12に示すように、導電
板87の薄肉部83が内ケース60の第1ガス噴出孔6
3に対面しているため、第1ガス噴出孔63からのガス
圧を薄肉部83が直接受ける。よって、ガス圧に対する
応答性が高まり、導電板87が効果的に切断され、第1
端子部81と第2端子部82との間が電気的に導通不能
となる。
【0039】従ってこの実施例においても、車両が廃棄
された際には、テスターのうち一方の検出電極を第1端
子部81に接触させ、他方の検出電極を第2端子部82
に接触させる。このとき第1端子部81と第2端子部8
2との間において電気的な導通不能が確認されれば、導
電板87が切断されており、インフレータ2が作動した
ことが把握される。従ってこの車両はエアバック装置1
が作動したものであることがわかる。
【0040】(第9実施例)第9実施例を図14に示
す。この例でも、インフレータ2には、バック3を膨張
させるガスをガス放出部5が放出したかどうかを判別す
るインフレータ作動有無判別手段として機能する判別部
材8Cが内蔵されている。判別部材8Cは、内ケース6
0の周壁の回りを1周するとともに検知部として機能す
る環状の導電線80と、導電線80に電気的に接続され
た導電性をもつ中間導電体88a,88bと、中間導電
体88aにつながる第1端子部81と、中間導電体88
bにつながる第2端子部82とで構成されている。導電
線80には、樹脂やゴム製の保護層80xが被覆されて
おり、従って内ケース60に対して電気的に絶縁されて
いる。
【0041】導電線80は、内ケース60の第1ガス噴
出孔63からのガス圧を効果的に受けるように、第1ガ
ス噴出孔63に対面している。第1端子部81及び第2
端子部82は、外ケース65の底壁68の取付孔92に
リング状の電気絶縁層90を介して保持されている。従
って、第1端子部81及び第2端子部82は、外ケース
65を構成する壁に埋設されている。電気絶縁層90に
より、第1端子部81及び第2端子部82は外ケース6
5に対して電気的に絶縁されている。
【0042】車両が衝突したときのように車両に急激な
減速が生じると、前記したように、多量のガスが内ケー
ス60の第1ガス噴出孔63から瞬時に放出される。こ
のときガス圧で環状の導電線80が切断され、導通不能
となる。従ってこの実施例においても、車両が廃棄され
た際には、テスターのうち一方の検出電極を第1端子部
81に接触させ、他方の検出電極を第2端子部82に接
触させる。このとき第1端子部81と第2端子部82と
の間における電気的な導通不能が確認されれば、導電線
80が切断されており、インフレータ2が作動したこと
が把握される。従ってこの車両はエアバック装置1が作
動したものであることがわかる。
【0043】図15に示す第10実施例のように、内ケ
ース60の第1ガス噴出孔63に対面するように、受圧
面積が増加した受圧部89を導電線80に設けても良
い。この場合には、インフレータ2の作動時には、第1
ガス噴出孔63から噴出されたガスが受圧部89に効果
的に当たり、受圧部89の受圧作用により、導電線80
が確実に切断される。
【0044】(第11実施例)第11実施例を図16及
び図17に示す。この例でも、インフレータ2には、バ
ック3を膨張させるガスをガス放出部5が瞬時に放出し
たかどうかを判別するインフレータ作動有無判別手段と
して機能する1個または複数個の判別部材8Dが内蔵さ
れている。判別部材8Dは、外ケース65に取り付けら
れた導電性をもつ板材で形成されている。なお外フィル
タ72は、導電性をもつ網体またはパンチングメタルで
形成されている。
【0045】判別部材8Dの先端の検知部95は、外フ
ィルタ72から所定距離離れており、この結果通常の状
態では、検知部95と外フィルタ72とは電気的に導通
不能とされている。判別部材8Dの先端の検知部95
は、内ケース60の第1ガス噴出孔63からのガス圧を
効果的に受けるように、第1ガス噴出孔63に対面して
いる。
【0046】外フィルタ72は、外ケース65に保持さ
れた電気絶縁層90により外ケース65に対して電気的
に絶縁されている。車両が衝突したときのように車両に
急激な減速が発生すると、前記したように、高温の多量
のガスが内ケース60の第1ガス噴出孔63から瞬時に
放出される。従って図17に示すように、判別部材8D
が矢印S1方向にガス圧及び温度で塑性変形する。この
結果、導電性をもつ外フィルタ72に判別部材8Dの検
知部95が電気的に接触する。従って判別部材8Dと外
フィルタ72との間が電気的に導通可能となり、第1端
子部81と第2端子部82との間が電気的に導通可能と
なる。
【0047】従って車両が廃棄された際には、テスター
のうち一方の検出電極を第1端子部81に接触させ、テ
スターの他方の検出電極を第2端子部82に接触させ
る。このとき第1端子部81と第2端子部82との間に
おいて電気的な導通が確認されれば、判別部材8Dが外
フィルタ72に接触しており、インフレータ2が作動し
たことが把握される。従ってこの車両はエアバック装置
1が作動したものであることがわかる。
【0048】(他の実施例)上記した例は車両のステア
リング10に装備されるエアバック装置1のインフレー
タ2に適用した例であるが、これに限らず、他の部位に
装備されるエアバック装置のインフレータに適用しても
良いものである。そのほか、本発明は上記した実施例に
のみ限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更で
きるものである。
【0049】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握できる。 ・インフレータ作動有無判定手段がケース状の基部に内
蔵されている請求項1に記載のエアバック用インフレー
タ。 ・インフレータ作動有無判定手段は、ガス放出部及び点
火部の少なくとも一方に埋設されている検知部をもつ請
求項1に記載のエアバック用インフレータ。ガスに対す
る応答性が高まる。 ・基部はガス噴出孔をもち、インフレータ作動有無判定
手段は基部のガス噴出孔に対面する検知部をもつ請求項
1に記載のエアバック用インフレータ。ガスに対する応
答性が高まる。 ・インフレータ作動有無判定手段は、ガス放出部で放出
されたガスにより変形可能な導電体(変形は切断も含
む)と、基部を構成する壁に埋設されるとともに導電体
に接続された端子部とを具備している請求項1に記載の
エアバック用インフレータ。 ・インフレータ作動有無判定手段は、ガス放出部で放出
されたガスにより変形可能な導電体(変形は切断も含
む)と、導電体に接続された端子部とを具備しており、
テスターなどの導通・非導通検出手段の検出電極が端子
部に接触可能となるように、端子部は基部において露出
している請求項1に記載のエアバック用インフレータ。 ・インフレータ作動有無判定手段は、ガス放出部で放出
されたガスにより変形可能な導電体と、基部に保持され
ガスを通過させるとともに内容物の飛散を防止し且つ導
電性をもつフィルタとで構成されており、ガスによる導
電体の変形に伴い導電体とフィルタとを電気的に導通可
能とする請求項1に記載のエアバック用インフレータ。 ・インフレータ作動有無判定手段は、インフレータの未
作動時には電気的に導通可能であり、インフレータの作
動により電気的に導通不能となる請求項1に記載のエア
バック用インフレータ。 ・インフレータ作動有無判定手段は、インフレータの未
作動時には電気的に導通不能であり、インフレータの作
動により電気的に導通可能となる請求項1に記載のエア
バック用インフレータ。
【0050】
【発明の効果】本発明に係るエアバック用インフレータ
によれば、インフレータが未作動のままインフレータが
廃棄されとき、インフレータ作動有無判別手段により、
未作動のインフレータと、作動済みのインフレータとを
容易に区別できる。従ってエアバック装置の廃棄処理、
エアバック装置を搭載した車両の廃棄処理を良好になし
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステアリングに搭載したエアバック装置の断面
図である。
【図2】第1実施例に係るインフレータの断面図であ
る。
【図3】第1実施例に係るインフレータの一部を断面に
して示す底面図である。
【図4】インフレータの作動の有無を判別している状態
を示す図である。
【図5】車両を廃棄する際の工程図である。
【図6】第2実施例に係るインフレータの断面図であ
る。
【図7】第3実施例に係るインフレータの断面図であ
る。
【図8】第4実施例に係る導電線の断面図である。
【図9】第5実施例に係る導電線の断面図である。
【図10】第6実施例に係る導電線の断面図である。
【図11】第7実施例に係る導電線の側面図である。
【図12】第8実施例に係るインフレータの断面図であ
る。
【図13】第8実施例に係るインフレータの底面図であ
る。
【図14】第9実施例に係るインフレータの断面図であ
る。
【図15】第10実施例に係るインフレータに搭載した
導電線の要部の側面図である。
【図16】第11実施例に係るインフレータの作動前の
断面図である。
【図17】第11実施例に係るインフレータの作動後の
状態の断面図である。
【符号の説明】
図中、3はバック、2はインフレータ、5はガス放出
部、60は内ケース(基部)、65は外ケース(基
部)、8は判別部材、81は第1端子部、82は第2端
子部、90は電気絶縁層を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】衝突時の急激な減速に伴い点火される点火
    部と、 該点火部の点火に伴いバックを膨張させるガスを瞬時に
    放出するガス放出部と、 該点火部及び該ガス放出部を保持する基部ともつエアバ
    ック用インフレータであって、 該バックを膨張させるガスを該ガス放出部が瞬時に放出
    したかどうかを判別するインフレータ作動有無判別手段
    が設けられていることを特徴とするエアバック用インフ
    レータ。
JP10026124A 1998-02-06 1998-02-06 エアバック用インフレータ Pending JPH11222094A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000046078A1 (fr) * 1999-02-05 2000-08-10 Nippon Kayaku Kabushiki-Kaisha Generateur de gaz
JP2011126430A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Autoliv Development Ab 車両用エアバッグ構造

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US6929284B1 (en) 1999-02-05 2005-08-16 Nippon Kayaku Kabushiki-Kaisha Gas generator
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