JPH11221925A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH11221925A
JPH11221925A JP33355998A JP33355998A JPH11221925A JP H11221925 A JPH11221925 A JP H11221925A JP 33355998 A JP33355998 A JP 33355998A JP 33355998 A JP33355998 A JP 33355998A JP H11221925 A JPH11221925 A JP H11221925A
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JP
Japan
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ink
recording
recording apparatus
jet recording
flow path
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JP33355998A
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English (en)
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Yosuke Mizuyama
洋右 水山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分割駆動型のインクジェット記録装置におい
て、インク流路層および記録電極のレイアウトを単純化
することを目的とする。 【解決手段】 基板4に沿って形成され、インク吐出部
側においてはブロック単位でヘッド、または記録媒体の
移動方向と交差する方向に相互にずらし配列されるとと
もにその反対側では横一列に配列され、インクが充填さ
れたインク流路層2と、このインク流路層2に対応して
基板4上に形成され、インクを吐出させる複数の記録電
極3と、ブロック単位で記録電極3を順次駆動する電極
駆動手段8と、インク流路層2に供給されるインクが貯
蔵されたインクタンク6とを有するインクジェット記録
装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットヘッ
ド記録装置に関し、特にエッジ型インクジェットヘッド
記録装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】色材を記録媒体に向けて吐出して記録を
行うインクジェット記録装置は、安価で高速、高画質な
印字技術として、産業用、オフィスオートメーション用
あるいはパーソナル用の記録装置として広く用いられて
いる。このインクジェット記録装置のインクジェットヘ
ッド(以下、単に「ヘッド」ということもある。)は、
ノズル面と信号電極との位置関係によって、サイド型ヘ
ッドとエッジ型ヘッドとに分類される。
【0003】サイド型ヘッドは記録電極を含む平面に対
してノズル面が平行であり、色材は記録電極を含む平面
に垂直な方向に吐出される。一方、エッジ型ヘッドは記
録電極を含む平面に対してノズル面が垂直に配置され、
色材は記録電極を含む面に平行な方向に吐出されるもの
である。
【0004】エッジ型ヘッドにおいては、ヘッドを分割
駆動する技術が特開昭56−167466号公報によっ
て提案されている。一般的なヘッドの駆動は、全記録電
極に対してその記録電極の数と同じだけの機能素子を各
記録電極と個別に電気的に接続して全ての記録電極を同
時に制御するものである。これに対して、分割駆動で
は、記録電極を所定数(M個)の記録電極を持つ幾つか
(N個)のグループに分割し、M個の機能素子をグルー
プごとに並列に接続し、N個の別の機能素子によりある
時間的遅延をもって順次グループを選択し、選択された
グループの記録電極をM個の機能素子により同時に駆動
するものである。
【0005】一般的な駆動では総数(M×N)個の機能
素子が必要になるところを、このような分割駆動によれ
ば総数(M+N個)に節約することが可能になる、安価
なヘッドを提供することができるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述のような
分割駆動を実行するにあたっては、分割されたグループ
単位で一定の遅延時間をもって吐出が行われるので、そ
の遅延によるドットずれを補償するように記録電極が配
列されなければならない。
【0007】図16(a)は、記録用紙の幅方向にヘッ
ドを走査して印字を行う、いわゆるシリアル方式におい
て、記録電極を各4本(M=4)もつ3グループ(N=
3)に分割した場合に、色材吐出の遅延補償を行わずに
分割駆動を行ったときの、記録電極103の配列とこの
記録電極103によるドットパターン104とを示すも
のである。また、図16(b)は遅延補償を行った場合
の記録電極103の配列とドットパターン104とを示
すものである。図示する場合においては、記録電極10
3は記録媒体の長さ方向D1に配列されており、ヘッド
は記録媒体の幅方向D2に移動する。また、記録電極1
03は記録媒体の長さ方向D1に沿ったグループ単位で
順次選択動作される。
【0008】図16に示すように、シリアル方式におい
ては吐出中にヘッドが動いているので、吐出の遅延を補
償するために、先に選択されるグループをヘッドの移動
方向に対して前方に配置しなければならない。従って、
この場合のグループ間距離は(ヘッドの移動スピード)
×(遅延時間)となる。そして、エッジ型ヘッドでは、
記録電極103を含む面と色材の吐出方向が平行である
ため、上記のような配置を実現するためには、グループ
に分けられた記録電極103を分割数だけ形成しなけれ
ばならない。
【0009】しかし、このような構造を採用すると、色
材の流路であるインク流路層を多層に形成することが必
要になってインクタンクとインク流路層との接続部分の
加工や記録電極103への配線等が複雑になる。これで
は、製造工数がアップし、製品歩留まりが悪化する。
【0010】そこで、本発明は、インク流路層および記
録電極のレイアウトを単純化することのできる分割駆動
型のインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明のインクジェット記録装置は、複数の記録電
極が略直線に沿って設けられたインク吐出部を複数備
え、複数の前記インク吐出部にそれぞれ接続されたイン
ク流路により該インク吐出部にインクを供給し、前記記
録電極を選択的に駆動することでインクを吐出して記録
媒体に印字を行うインクジェット記録装置であって、複
数の前記インク吐出部および複数の前記インク流路の該
インク吐出部側は前記記録電極の設けられた略直線と交
差する方向に相互にずらして配列されていると共に、複
数の前記インク流路の前記インク吐出部と反対側は略直
線状に配列されているものである。
【0012】これにより、インク吐出部側で相互にずら
して配列されたインク流路が、インク吐出部と反対側で
略直線状に配列されているので、インク流路のレイアウ
トを単純化することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数の記録電極が略直線に沿って設けられたインク
吐出部を複数備え、複数の前記インク吐出部にそれぞれ
接続されたインク流路により該インク吐出部にインクを
供給し、前記記録電極を選択的に駆動することでインク
を吐出して記録媒体に印字を行うインクジェット記録装
置であって、複数の前記インク吐出部および複数の前記
インク流路の該インク吐出部側は前記記録電極の設けら
れた略直線と交差する方向に相互にずらして配列されて
いると共に、複数の前記インク流路の前記インク吐出部
と反対側は略直線状に配列されているものであり、イン
ク流路のレイアウトを単純化することができるという作
用を有する。
【0014】本発明の請求項2に記載の発明は、複数の
記録電極が略直線に沿って設けられたインク吐出部を複
数備え、複数の前記記録電極に電圧を印加する前記イン
ク吐出部毎に設けられた配線基板を有し、複数の前記イ
ンク吐出部にそれぞれ接続されると共に、前記配線基板
上に形成されたインク流路により該インク吐出部にイン
クを供給し、前記記録電極を選択的に駆動することでイ
ンクを吐出して記録媒体に印字を行うインクジェット記
録装置であって、複数の前記インク吐出部および複数の
前記配線基板と複数の前記インク流路との該インク吐出
部側は前記記録電極の設けられた略直線と交差する方向
に相互にずらして配列されていると共に、複数の前記イ
ンク流路と複数の前記配線基板との前記インク吐出部と
反対側は略直線状に配列されているものであり、インク
流路および配線基板のレイアウトを単純化することがで
きるという作用を有する。
【0015】本発明の請求項3に記載の発明は請求項1
記載の発明において、前記インク吐出部と反対側の略直
線状に配列された前記インク流路の上部にインクタンク
を設けたものであり、インクタンクとインク流路との接
続を同一平面内で行うことができるため、容易にインク
漏洩の無い接続を行うことができるとともに、インクタ
ンクのインク液面が常にインク流路層の終端部よりも上
方に位置することになり、インクタンク中のインクを完
全に消費することが可能になってインクの使用効率を向
上させることができるという作用を有する。
【0016】本発明の請求項4に記載の発明は請求項2
記載の発明において、前記インク吐出部と反対側の略直
線状に配列された前記インク流路の上部にインクタンク
を設けるとともに、前記インク吐出部と反対側の前記配
線基板が前記インクタンクを越えて延長されているもの
であり、駆動素子等の配線基板への接続が簡便で安価に
行うことができるという作用を有する。
【0017】本発明の請求項5に記載の発明は請求項4
記載の発明において、延長された前記配線基板の端部に
駆動素子が設けられ該配線基板と電気接続されているも
のであり、駆動素子の配線基板への接続が簡便で安価に
行うことができるとともに、配線基板上に駆動素子が設
けられることで駆動素子の出力電圧が高い場合でも、高
耐圧の配線を新たに設ける必要が無く配線を簡便で安価
に行うことができるという作用を有する。
【0018】本発明の請求項6に記載の発明は請求項
2、3、4または5記載の発明において、前記配線基板
が一枚の基板からなり、前記配線基板の前記インク吐出
部側に該インク吐出部に対応して切り込みが設けられて
いるものであり、全ての記録電極を同一配線基板上に一
度に形成できるとともにインク吐出部ごとの配線基板を
平坦面になるように接着する必要もなくなるという作用
を有する。
【0019】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図16を用いて説明する。なお、これらの図面にお
いて同一の機能を有する部材には同一の符号を付してお
り、また、重複した説明は省略されている。
【0020】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1によるインクジェット記録装置の要部を示す正面
図、図2は図1の側面図、図3は図1の平面図である。
【0021】本実施の形態のインクジェット記録装置で
は、色材がこの記録電極3を含む面に対して平行な方向
に吐出されるエッジ型ヘッドが採用されている。また、
図2における左端に位置するインク吐出部500側にお
いて、所定の情報を記録媒体に印刷するためのインクが
充填されたインク流路層2が2本ずつ2つのブロックに
分割して形成され、各ブロックにおいて記録電極3の端
部が略直線に沿うよう記録電極3が設けられ、ブロック
単位で方向D2(シリアル型の場合ヘッド移動方向、ラ
イン型の場合記録媒体移動方向)と交差する方向(記録
電極の設けられた略直線と交差する方向)にずらして配
列されている。なお、インク流路層2は1本または3本
以上で1ブロックを形成してもよく、3つ以上のブロッ
クに分割されていてもよい。
【0022】図示するように、インク流路層2は基板4
に沿って形成されており、インク吐出部と反対側では方
向D2と交差する方向に対して横一列(略直線状)に配
列されている。
【0023】基板4上には、記録電極3がフォトリソグ
ラフィーやめっき技術により形成されている。この記録
電極3は基板4とインク流路層2との間に位置して、イ
ンク流路層2に対応して形成されている。したがって、
この記録電極3もインク吐出部側において2つのブロッ
クに分割して形成されてブロック単位で方向D2と交差
する方向にずらして配列され、インク吐出部と反対側で
は方向D2と交差する方向に対して横一列に配列されて
いる。
【0024】そして、ヘッド最上部に位置するブロック
のインク流路層2の上方には天板1が設けられている。
これにより、ヘッド最上部のインク流路層2は、その上
下が天板1および記録電極3に挟まれている。また、ヘ
ッド最上部から2番目に位置するブロックのインク流路
層2の上方には、ヘッド最上部のブロックとの段差を埋
めるようにしてスペーサ5が設けられている。これによ
り、ヘッド最上部から2番目のインク流路層2は、その
上下がスペーサ5および記録電極3に挟まれている。な
お、ヘッド最上部に位置するブロックの基板4の下方に
は、ヘッド最上部から2番目に位置するブロックとの段
差を埋めるようにしてスペーサ5が設けられている。
【0025】なお、インク流路層2の内壁はインクに親
性な膜で形成されていることが望ましい。このようにす
ればインク流路層2内でのインクの流動抵抗を減少させ
ることができてインクの供給が支障なく行われ、高速吐
出が可能になるからである。
【0026】ブロック単位でずらして配列されたインク
流路層2と記録電極3とが横一列の配置となったインク
吐出部と反対側には、インク流路層2に供給されるイン
クが貯蔵されたインクタンク6が設けられている。図示
する場合には、インク流路層2のインク吐出部と反対側
である終端部は接着剤、またはネジどめ等によりインク
タンク6とともに封止されている。そして、このように
インクタンク6とインク流路層2とを同一平面上で封止
することにより、インクを漏洩しにくくしている。な
お、インクタンク6とインク流路層2との封止は、たと
えばエポキシ系接着剤により行うことが望ましい。これ
により、水性・油性のインクを問わず、あるいは油性イ
ンクに石油系炭化水素の液体からなる溶剤を使用して
も、封止材料が侵されることがほとんどなくなるからで
ある。また、ネジどめのような力学的な封着を行った方
がインク漏洩が少なくなる場合もある。
【0027】また、インクタンク6は、ポリカーボネー
ト、塩化ビニル樹脂またはABS樹脂により形成されて
いるのがよい。これによれば、水性・油性のインクをは
じめ、油性インクの溶剤である石油系炭化水素の液体や
アクリルやスチレンなどの樹脂およびその他の添加剤な
どにインクタンク6が侵されることがほとんどなくなる
からである。
【0028】図示するように、ブロック単位でのインク
流路層2の終端部の最大幅と基板4のブロック単位の幅
とは等しくなっている。このようにすれば、隣接するイ
ンク流路層2との間の重なりを防止しつつインクタンク
6からインク流路層2へのインク供給を効率的に行うこ
とが可能になる。但し、インク流路層2の終端部の幅は
基板4の幅以下であればよい。また、終端部分における
流路開口部の形は、この開口部のインクに対する断面積
が最大であることが望ましい。このようにすれば、終端
部からインク吐出口へと効果的にインクを流すことがで
きる。
【0029】なお、基板4には、柔軟性のあるものとし
てポリイミドがコストや入手しやすさの点で最も好適で
あるが、ポリイミドの他にも、たとえばガラスエポキ
シ、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などを用いることもで
きる。
【0030】記録電極3はインク吐出部と反対側におい
てインクタンクから突出するように長く延びており、そ
の終端にはバンプ7が形成さている。このバンプ7には
ワイヤ8aが接続され、電極駆動手段8と記録電極3と
が電気的に接続されている。電極駆動手段8は、方向D
2の前方に位置する記録電極3から方向D2の後方に位置
する記録電極3へとブロック単位で記録電極3を順次駆
動する。これにより、各ブロック間の位置的ずれが時間
的遅延で補償され、記録媒体にはずれのない印刷が行わ
れる(図16(b)参照)。なお、図示する場合におい
て電極駆動手段8は封止体で封止されているが、ベアチ
ップでもよい。
【0031】なお、本実施の形態においては、図2に示
すように、電極駆動手段8は基板4上に実装されてお
り、電極駆動手段8から記録電極3への配線が簡略化さ
れるとともに、電極駆動手段8の出力電圧が高い場合に
おける高耐圧の配線の新設を不要にしている。但し、電
極駆動手段8は基板4以外の場所に設けてもよい。
【0032】以上の構成をもとに、本発明者は次のよう
なインクジェット記録装置を作製した。すなわち、60
μm厚のポリイミドからなる基板4を用い、その基板4
上に70本の記録電極3をニッケルめっきにより20μ
m厚、40μm幅に形成した。さらに、その上部にポリ
イミドを用いて、一つの記録電極当たり60μm厚、4
0μm幅のインク流路を形成した。インクタンク6は底
部に160μmの溝加工を施し、記録電極3の先端から
8mm後方において記録電極3、基板4、インク流路を
その溝にはめ込んでエポキシ系接着剤で封着した。ま
た、基板4は各ブロックごとに独立に作製し、ポリカー
ボネート製のインクタンク6の直下にて貼り合わせた。
そして、方向D2と交差する方向にブロック単位で4段
階にずらし配列して、4分割駆動を行った。
【0033】このようなインクジェット記録装置によ
り、ドットずれのない、よい印字結果を得ることができ
た。
【0034】このように、本実施の形態のインクジェッ
ト記録装置によれば、インク吐出部側でブロック単位で
方向D2と交差する方向に相互にずらし配列されたイン
ク流路層2と記録電極3とが、インク吐出部と反対側で
方向D2に対して横一列に配列されているので、分割駆
動型のインクジェット記録装置において、インク流路層
2および記録電極3のレイアウトを単純化することがで
きる。
【0035】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2によるインクジェット記録装置の要部を示す正面
図、図5は図4の平面図、図6は本実施の形態2により
発明者が作製した一例としてのインクジェット記録装置
の要部を示す正面図、図7は図6のインクジェット記録
装置に用いられた一方のブロックのインク流路板を示す
平面図、図8は図6のインクジェット記録装置に用いら
れた他方のブロックのインク流路板を示す平面図、図9
は本発明の実施の形態2により発明者が作製した他の一
例としてのインクジェット記録装置の要部を示す正面
図、図10は図9のインクジェット記録装置に用いられ
たインク流路板を示す平面図、図11は図10のインク
流路板を示す斜視図である。
【0036】図4および図5に示するインクジェット記
録装置では、各ブロックのインク流路層2に形成された
インクの流路を各記録電極3に対して1個ずつ形成する
のではなく、複数の記録電極3に共通な一つの流路とし
たものである。
【0037】このように、インク流路層2のインクの流
路は複数の記録電極3に対して共通化させることができ
る。
【0038】ここで、以上の構成をもとに、本発明者は
次のような2種類のインクジェット記録装置を作製し
た。
【0039】すなわち、第1のインクジェット記録装置
は、図6〜図8に示すようなスリット型のインク吐出部
を備えたもので、記録電極密度は300dpiで、1ブ
ロックに2つの記録電極3が形成されている。また、イ
ンク流路板311,312は各ブロックごと独立に作製
し、インク吐出部と反対側の終端部で同一平面を形成す
るように貼りあわせた。さらに、ブロック単位でのイン
ク流路層の終端部の幅と基板4の幅とを等しく160μ
mとした。なお、インク流路幅は100μmとした。こ
のようなインクジェット記録装置により、良好なインク
供給特性を得ることができた。
【0040】また、第2のインクジェット記録装置は、
図9〜図11に示すように、一体のインク流路板411
を用いた。そして、各ブロックごとにインク吐出部側に
おいてずらし形成した。このようなインクジェット記録
装置により、安価なエッジ型ヘッドを得ることができ
た。
【0041】(実施の形態3)図12は本発明の実施の
形態3によるインクジェット記録装置の要部を示す平面
図、図13は図12のインクジェット記録装置に用いら
れた基板を示す斜視図、図14は本発明の実施の形態3
により発明者が作製した基板と記録媒体との関係を示す
説明図である。
【0042】図13に詳しく示すように、本実施の形態
の基板4は、記録媒体の移動方向と交差する方向に相互
にずらして形成されてインク吐出部側をなす段差部4a
と、この段差部4aと一体形成された平坦面からなりイ
ンク吐出部と反対側をなす基部4bとから一体的に構成
されている。そして、インク吐出部側をずらし形成する
ために、段差部4aの間にはスリットが入れられてい
る。
【0043】基板4をこのように形成すれば、すべての
記録電極3を同一の基板4の上に同時に形成することが
可能になるとともに、ブロック毎の基板4を平坦面にな
るように接着する必要がなくなる。
【0044】ここで、本発明者は、以上の構成をもとに
次のようなインクジェット記録装置を作製した。すなわ
ち、記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライ
ンヘッドにおいて、40μm厚の一枚のエポキシ系樹脂
からなる基板4上に20μm厚の記録電極3を形成し、
40μmのポリイミドによりインク流路層2を形成し
た。そして、16段にずらし配列した。また、記録電極
3の先端から10mmの長さのスリットを入れ、16の
ブロックに分割して先端を基板面に対して垂直な方向に
広げた。
【0045】その結果、図14に示すように、基板4全
体の厚さが約1.6mmとなり、最上層の記録電極3が
形成される最上層の基板4の先端と、最下層の記録電極
3が形成される最下層の基板4の先端との位置のずれが
最小になるように構成したところ、およそ160μmの
ずれを生じた。そこで、記録媒体211の印字部Pの法
線と基板との間に約5.7度の傾きを設けて、記録媒体
211の印字部Pに対して各層の基板4の先端相互間を
結ぶ線、つまり各層の記録電極の先端相互間を結ぶ線が
平行になるように記録電極を配置した。
【0046】これにより、印字状態にある全ての記録電
極と記録媒体211との距離がほぼ等しくなり、よい画
質を得ることができた。
【0047】以上、本発明者によりなされた発明を実施
の形態にて具体的に説明した。ここで、実施の形態にお
いて説明したインクジェット記録装置においては、装置
本体に固定されたいわゆるパーマネント方式と、着脱自
在のいわゆるディスポーザブル方式があるが、本発明は
そのいずれにも適用することが可能である。
【0048】また、このようなシリアル方式ではなく、
記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さ
を有するフルライン方式のインクジェット記録装置に対
しても適用することができる。なお、この場合、記録ヘ
ッドは固定され、記録媒体は長さ方向に送られるため、
図15に示すように、ヘッドの記録電極103は記録媒
体の幅方向D1に配列されており、記録媒体の長さ方向
2にずらして配列する。これにより、図示するずれの
ないドットパターン104が形成される。フルライン方
式のインクジェット記録装置としては、複数のヘッドブ
ロックをいくつか組み合わせて記録媒体幅の長さまで一
体化したものや、単一のヘッドブロックで一体形成され
たものがあるが、本発明はいずれにも適用することがで
きる。
【0049】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、静電気エネルギーにより色材の吐出を行
う静電型記録ヘッドのインクジェット記録装置に有効に
適用される。これは、分割駆動によるエッジ型ヘッドが
静電型記録ヘッドにおいて多く用いられているからであ
る。
【0050】この場合、たとえば、米国特許第4271
416号あるいは特開昭56−4467号公報に開示さ
れている内容を用いて行うものが好ましい。この方式
は、シリアル型、セミライン型、フルライン型のいずれ
のインクジェット記録装置についてもその性能を落とす
ことなく適用できるが、インクジェットの欠点である目
詰まりを起こしにくいことから、セミライン型またはフ
ルライン型に特に適している。この方式は記録電極、対
向電極、信号電源、吸引用電源、ノズルまたはスリット
型インク吐出口からなり、個々の記録電極に配設される
ノズルまたは複数の記録電極に共通に設置されるスリッ
ト型インク吐出口にインクが供給され、記録媒体の裏面
に位置する対向電極に吸引用電源より直流または交流電
圧を印加し、信号電源から記録電極に信号電圧を印加す
ることによりインクが吐出するものである。そして、特
開昭58−124663号公報に開示されているよう
に、静電方式を用いると、信号電圧のパルス幅もしくは
振幅を制御することにより吐出するドットの大きさを変
えることができるので、階調を再現するのに非常に優れ
ている。これにより、低コストのもとで高い画質のイン
クジェット記録装置を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インク
流路のレイアウトを単純化することができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるインクジェット記
録装置の要部を示す正面図
【図2】図1の側面図
【図3】図1の平面図
【図4】本発明の実施の形態2によるインクジェット記
録装置の要部を示す正面図
【図5】図4の平面図
【図6】本発明の実施の形態2により発明者が作製した
一例としてのインクジェット記録装置の要部を示す正面
【図7】図6のインクジェット記録装置に用いられた一
方のブロックのインク流路板を示す平面図
【図8】図6のインクジェット記録装置に用いられた他
方のブロックのインク流路板を示す平面図
【図9】本発明の実施の形態2により発明者が作製した
他の一例としてのインクジェット記録装置の要部を示す
正面図
【図10】図9のインクジェット記録装置に用いられた
インク流路板を示す平面図
【図11】図10のインク流路板を示す斜視図
【図12】本発明の実施の形態3によるインクジェット
記録装置の要部を示す平面図
【図13】図12のインクジェット記録装置に用いられ
た基板を示す斜視図
【図14】本発明の実施の形態3により発明者が作製し
た基板と記録媒体との関係を示す説明図
【図15】本実施の形態のインクジェット記録装置にお
いて、色材吐出の遅延補償を行って分割駆動した場合の
記録電極の配列とドットパターンとの関係を示す説明図
【図16】(a)色材吐出の遅延補償を行わないときの
記録電極の配列とドットパターンとの関係を示す説明図
(b)色材吐出の遅延補償を行ったときの記録電極の配
列とドットパターンとの関係を示す説明図
【符号の説明】
2 インク流路層 3 記録電極 4 基板 4a 段差部 4b 基部 6 インクタンク 8 電極駆動手段 P 印字部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の記録電極が略直線に沿って設けられ
    たインク吐出部を複数備え、複数の前記インク吐出部に
    それぞれ接続されたインク流路により該インク吐出部に
    インクを供給し、前記記録電極を選択的に駆動すること
    でインクを吐出して記録媒体に印字を行うインクジェッ
    ト記録装置であって、複数の前記インク吐出部および複
    数の前記インク流路の該インク吐出部側は前記記録電極
    の設けられた略直線と交差する方向に相互にずらして配
    列されていると共に、複数の前記インク流路の前記イン
    ク吐出部と反対側は略直線状に配列されていることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】複数の記録電極が略直線に沿って設けられ
    たインク吐出部を複数備え、複数の前記記録電極に電圧
    を印加する前記インク吐出部毎に設けられた配線基板を
    有し、複数の前記インク吐出部にそれぞれ接続されると
    共に、前記配線基板上に形成されたインク流路により該
    インク吐出部にインクを供給し、前記記録電極を選択的
    に駆動することでインクを吐出して記録媒体に印字を行
    うインクジェット記録装置であって、複数の前記インク
    吐出部および複数の前記配線基板と複数の前記インク流
    路との該インク吐出部側は前記記録電極の設けられた略
    直線と交差する方向に相互にずらして配列されていると
    共に、複数の前記インク流路と複数の前記配線基板との
    前記インク吐出部と反対側は略直線状に配列されている
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記インク吐出部と反対側の略直線状に配
    列された前記インク流路の上部にインクタンクを設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】前記インク吐出部と反対側の略直線状に配
    列された前記インク流路の上部にインクタンクを設ける
    とともに、前記インク吐出部と反対側の前記配線基板が
    前記インクタンクを越えて延長されていることを特徴と
    する請求項2記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】延長された前記配線基板の端部に駆動素子
    が設けられ該配線基板と電気接続されていることを特徴
    とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】前記配線基板が一枚の基板からなり、前記
    配線基板の前記インク吐出部側に該インク吐出部に対応
    して切り込みが設けられていることを特徴とする請求項
    2、3、4または5記載のインクジェット記録装置。
JP33355998A 1997-12-01 1998-11-25 インクジェット記録装置 Pending JPH11221925A (ja)

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JP9-329967 1997-12-01
JP32996797 1997-12-01
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