JPH11221708A - 耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリル - Google Patents
耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリルInfo
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- JPH11221708A JPH11221708A JP2707798A JP2707798A JPH11221708A JP H11221708 A JPH11221708 A JP H11221708A JP 2707798 A JP2707798 A JP 2707798A JP 2707798 A JP2707798 A JP 2707798A JP H11221708 A JPH11221708 A JP H11221708A
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- Japan
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- cemented
- miniature drill
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- cemented carbide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアド
リルを提供する。 【解決手段】 結合相形成成分としてCo:4〜20
%、同じく結合相形成成分としてVおよび/またはC
r:0.1〜3%、を含有し、残りが実質的に分散相形
成成分としてのWCからなる組成を有すると共に、WC
粒の平均粒径が0.7μm以下である超硬合金で構成さ
れ、かつ切刃部とシャンク部からなる超硬合金製ミニチ
ュアドリルにおける前記切刃部の少なくとも外周刃表面
に、外周刃面積に占める割合で5〜50面積%の割合
で、かつ表面から0.1〜3μmの深さに亘って縞状、
網目状、あるいは斑点状に硬質拡散ほう化層を形成す
る。
リルを提供する。 【解決手段】 結合相形成成分としてCo:4〜20
%、同じく結合相形成成分としてVおよび/またはC
r:0.1〜3%、を含有し、残りが実質的に分散相形
成成分としてのWCからなる組成を有すると共に、WC
粒の平均粒径が0.7μm以下である超硬合金で構成さ
れ、かつ切刃部とシャンク部からなる超硬合金製ミニチ
ュアドリルにおける前記切刃部の少なくとも外周刃表面
に、外周刃面積に占める割合で5〜50面積%の割合
で、かつ表面から0.1〜3μmの深さに亘って縞状、
網目状、あるいは斑点状に硬質拡散ほう化層を形成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超硬合金のもつ
すぐれた靭性を保持したままで、耐摩耗性を著しく向上
せしめた超硬合金製ミニチュアドリルに関するものであ
る。
すぐれた靭性を保持したままで、耐摩耗性を著しく向上
せしめた超硬合金製ミニチュアドリルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、超硬合金製ミニチュアド
リルが、重量%で(以下、単に%の表示は重量%を示
す)、 結合相形成成分としてCo:4〜20%、 同じく結合相形成成分としてVおよび/またはCr:
0.1〜3%、 を含有し、残りが実質的に分散相形成成分としての炭化
タングステン(以下、WCで示す)からなる組成を有す
ると共に、WC粒の平均粒径が0.7μm以下である超
硬合金で構成され、かつ図1に概略正面図で例示される
ように、切刃部とシャンク部からなり、前記切刃部に形
成された外周刃によって穴あけ加工がなされることは良
く知られるまた、これらの超硬合金製ミニチュアドリル
が、主に半導体装置のプリント基板などの穴あけ加工に
用いられていることも知られている。
リルが、重量%で(以下、単に%の表示は重量%を示
す)、 結合相形成成分としてCo:4〜20%、 同じく結合相形成成分としてVおよび/またはCr:
0.1〜3%、 を含有し、残りが実質的に分散相形成成分としての炭化
タングステン(以下、WCで示す)からなる組成を有す
ると共に、WC粒の平均粒径が0.7μm以下である超
硬合金で構成され、かつ図1に概略正面図で例示される
ように、切刃部とシャンク部からなり、前記切刃部に形
成された外周刃によって穴あけ加工がなされることは良
く知られるまた、これらの超硬合金製ミニチュアドリル
が、主に半導体装置のプリント基板などの穴あけ加工に
用いられていることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の半導体装
置の高集積化は著しく、これに伴い、これらに設けられ
る穴径も小経化の傾向にあり、したがってこれの穴あけ
加工に用いられるミニチュアドリルも一段と小径となる
が、加工穴径が小径になればなるほど、ミニチュアドリ
ルには折損防止の面からより一段の靭性が要求され、こ
のためにはこれを構成する超硬合金のCo含有量を多く
しなければならないが、Co含有量を多くすると反比例
的に耐摩耗性が低下するようになり、使用寿命の短命化
が避けられないのが現状である。
置の高集積化は著しく、これに伴い、これらに設けられ
る穴径も小経化の傾向にあり、したがってこれの穴あけ
加工に用いられるミニチュアドリルも一段と小径となる
が、加工穴径が小径になればなるほど、ミニチュアドリ
ルには折損防止の面からより一段の靭性が要求され、こ
のためにはこれを構成する超硬合金のCo含有量を多く
しなければならないが、Co含有量を多くすると反比例
的に耐摩耗性が低下するようになり、使用寿命の短命化
が避けられないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来超硬合金製ミニチュ
アドリルに着目し、これのもつすぐれた靭性を損なう事
なく、耐摩耗性を向上させるべく研究を行った結果、上
記の従来超硬合金製ミニチュアドリルの切刃部における
少なくとも外周刃の表面に、外周刃全面ではなく、外周
刃面積に占める割合で5〜50面積%の割合で、かつ表
面から0.1〜3μmの深さに亘って硬質拡散ほう化層
を縞状、網目状、あるいは斑点状に形成すると、前記硬
質拡散ほう化層は上記の通り外周刃表面に局部的に形成
されている、すなわち外周刃表面は前記硬質拡散ほう化
面(硬質面)と本体の超硬合金面(靭性面)が共存した
状態になっているので、穴あけ加工時におけるミニチュ
アドリルの変形や振動に対しても外周刃に欠けやチッピ
ング(微小欠け)などの発生がなく、すぐれた耐摩耗性
を示すようになり、しかも超硬合金のもつすぐれた靭性
も保持されることから、小経化ミニチュアドリルの使用
寿命が一段と向上するようになるという研究結果を得た
のである。
上述のような観点から、上記の従来超硬合金製ミニチュ
アドリルに着目し、これのもつすぐれた靭性を損なう事
なく、耐摩耗性を向上させるべく研究を行った結果、上
記の従来超硬合金製ミニチュアドリルの切刃部における
少なくとも外周刃の表面に、外周刃全面ではなく、外周
刃面積に占める割合で5〜50面積%の割合で、かつ表
面から0.1〜3μmの深さに亘って硬質拡散ほう化層
を縞状、網目状、あるいは斑点状に形成すると、前記硬
質拡散ほう化層は上記の通り外周刃表面に局部的に形成
されている、すなわち外周刃表面は前記硬質拡散ほう化
面(硬質面)と本体の超硬合金面(靭性面)が共存した
状態になっているので、穴あけ加工時におけるミニチュ
アドリルの変形や振動に対しても外周刃に欠けやチッピ
ング(微小欠け)などの発生がなく、すぐれた耐摩耗性
を示すようになり、しかも超硬合金のもつすぐれた靭性
も保持されることから、小経化ミニチュアドリルの使用
寿命が一段と向上するようになるという研究結果を得た
のである。
【0005】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、 結合相形成成分としてCo:4〜20%、 同じく結合相形成成分としてVおよび/またはCr:
0.1〜3%、 を含有し、残りが実質的に分散相形成成分としてのWC
からなる組成を有すると共に、WC粒の平均粒径が0.
7μm以下である超硬合金で構成され、かつ切刃部とシ
ャンク部からなる超硬合金製ミニチュアドリルにおい
て、上記切刃部の少なくとも外周刃表面に、外周刃面積
に占める割合で5〜50面積%の割合で、かつ表面から
0.1〜3μmの深さに亘って縞状、網目状、あるいは
斑点状に硬質拡散ほう化層を形成することにより耐摩耗
性の著しい向上を図った超硬合金製ミニチュアドリルに
特徴を有するものである。
されたものであって、 結合相形成成分としてCo:4〜20%、 同じく結合相形成成分としてVおよび/またはCr:
0.1〜3%、 を含有し、残りが実質的に分散相形成成分としてのWC
からなる組成を有すると共に、WC粒の平均粒径が0.
7μm以下である超硬合金で構成され、かつ切刃部とシ
ャンク部からなる超硬合金製ミニチュアドリルにおい
て、上記切刃部の少なくとも外周刃表面に、外周刃面積
に占める割合で5〜50面積%の割合で、かつ表面から
0.1〜3μmの深さに亘って縞状、網目状、あるいは
斑点状に硬質拡散ほう化層を形成することにより耐摩耗
性の著しい向上を図った超硬合金製ミニチュアドリルに
特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明のミニチュアドリルにお
いて、これを構成する超硬合金の組成およびWC粒の平
均粒径、さらに硬質拡散ほう化層の面積割合および深さ
を上記の通りに限定した理由を説明する。 (A) 組成 (a) Co Co成分は焼結性を向上させ、かつ結合相を形成して靭
性を向上させ、もってドリルの折損を抑制する作用をも
つが、その含有量が4%未満では小経化に対して十分な
耐折損性を確保することができず、一方その含有量が2
0%を越えると耐摩耗性の急激な低下が避けられないこ
とから、その含有量を4〜20%、望ましくは6〜16
%と定めた。 (b) VおよびCr これらの成分は、結合相を形成して焼結時におけるWC
粒の成長を抑制する作用をもつが、その含有量が0.1
%未満では、原料粉末であるWC粉末の平均粒径を0.
7μm以下にしても焼結時に粒成長して0.7μmを越
えた平均粒径になってしまい、所望の強度を確保するこ
とができず、折損の発生を抑制するのが困難になり、一
方その含有量が3%を越えると結合相自体の靭性が低下
し、折損が発生し易くなることから、その含有量を0.
1〜3%、望ましくは0.5〜2%と定めた。
いて、これを構成する超硬合金の組成およびWC粒の平
均粒径、さらに硬質拡散ほう化層の面積割合および深さ
を上記の通りに限定した理由を説明する。 (A) 組成 (a) Co Co成分は焼結性を向上させ、かつ結合相を形成して靭
性を向上させ、もってドリルの折損を抑制する作用をも
つが、その含有量が4%未満では小経化に対して十分な
耐折損性を確保することができず、一方その含有量が2
0%を越えると耐摩耗性の急激な低下が避けられないこ
とから、その含有量を4〜20%、望ましくは6〜16
%と定めた。 (b) VおよびCr これらの成分は、結合相を形成して焼結時におけるWC
粒の成長を抑制する作用をもつが、その含有量が0.1
%未満では、原料粉末であるWC粉末の平均粒径を0.
7μm以下にしても焼結時に粒成長して0.7μmを越
えた平均粒径になってしまい、所望の強度を確保するこ
とができず、折損の発生を抑制するのが困難になり、一
方その含有量が3%を越えると結合相自体の靭性が低下
し、折損が発生し易くなることから、その含有量を0.
1〜3%、望ましくは0.5〜2%と定めた。
【0007】(B) WC粒の平均粒径 WC粒の平均粒径は、上記の通り原料粉末としてのWC
粉末の平均粒径およびVおよびCr含有量によって調整
するが、その平均粒径が0.7μmを越えると、WC粒
粗大化に伴う強度低下が著しくなることから、その平均
粒径を0.7μm以下と定めた。
粉末の平均粒径およびVおよびCr含有量によって調整
するが、その平均粒径が0.7μmを越えると、WC粒
粗大化に伴う強度低下が著しくなることから、その平均
粒径を0.7μm以下と定めた。
【0008】(C) 硬質拡散ほう化層 (a) 面積割合 その面積割合が外周刃面積に占める割合で(以下同じ)
5面積%未満では、所望の耐摩耗性向上効果が得られ
ず、一方その面積割合が50面積%を越えると、外周刃
に欠けやチッピングが発生し易くなり、これらの欠損は
ミニチュアドリルが小経化すればするほど多発するもの
であることから、その面積割合を5〜50面積%、望ま
しくは15〜30面積%と定めた。 (b) 深さ その深さが0.1μm未満では所望の耐摩耗性向上効果
が得られず、一方その深さが3μmを越えるとミニチュ
アドリルの小経化にともなって外周刃に欠けやチッピン
グが多発するようになることから、その深さを0.1〜
3μm、望ましくは0.3〜1.5μmと定めた。
5面積%未満では、所望の耐摩耗性向上効果が得られ
ず、一方その面積割合が50面積%を越えると、外周刃
に欠けやチッピングが発生し易くなり、これらの欠損は
ミニチュアドリルが小経化すればするほど多発するもの
であることから、その面積割合を5〜50面積%、望ま
しくは15〜30面積%と定めた。 (b) 深さ その深さが0.1μm未満では所望の耐摩耗性向上効果
が得られず、一方その深さが3μmを越えるとミニチュ
アドリルの小経化にともなって外周刃に欠けやチッピン
グが多発するようになることから、その深さを0.1〜
3μm、望ましくは0.3〜1.5μmと定めた。
【0009】なお、この発明のミニチュアドリルにおけ
る硬質拡散ほう化層は、ミニチュアドリルの少なくとも
外周刃表面に、形成しようとする縞状、網目状、あるい
は斑点状模様に対応して、例えば酸化アルミニウム(以
下、Al2 O3 で示す)微粉末などを懸濁してなるアル
コール溶液を用いて、マスキングを行い、これをほう化
処理炉に装入し、これに、例えば水素に塩化ボロンを1
〜5容量%の割合で配合してなる混合ガスを導入し、炉
内雰囲気圧力を2〜10Torrとした状態で、650
〜900℃の温度に5〜30分間保持の条件でほう化処
理を施すことによって、前記マスキングを行わない外周
刃表面に所定深さに亘って形成することができる。
る硬質拡散ほう化層は、ミニチュアドリルの少なくとも
外周刃表面に、形成しようとする縞状、網目状、あるい
は斑点状模様に対応して、例えば酸化アルミニウム(以
下、Al2 O3 で示す)微粉末などを懸濁してなるアル
コール溶液を用いて、マスキングを行い、これをほう化
処理炉に装入し、これに、例えば水素に塩化ボロンを1
〜5容量%の割合で配合してなる混合ガスを導入し、炉
内雰囲気圧力を2〜10Torrとした状態で、650
〜900℃の温度に5〜30分間保持の条件でほう化処
理を施すことによって、前記マスキングを行わない外周
刃表面に所定深さに亘って形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の超硬合金製ミ
ニチュアドリルを実施例により具体的に説明する。原料
粉末として、それぞれ平均粒径:0.6μmのWC粉
末、同1.5μmのVC粉末、同2.3μmのCr3 C
2 粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を所
定の割合に配合し、湿式ボールミルで72時間混合し、
減圧乾燥し、さらにワックスと溶剤を加えて1時間混和
した後、押し出しプレスにて直径:4.4mmの長尺状
成形体とし、これらの長尺状成形体を真空中、1380
〜1480℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で
焼結し、ついでAr雰囲気中、温度:1340℃、圧
力:950kg/cm2 、保持時間:1時間の条件でH
IP処理を施して、表1に示される結合相形成成分含有
量にして、実質的に残りのWC粒が同じく表1に示され
る平均粒径を有する直径:3.5mmの長尺状焼結素材
とし、これらの長尺状焼結素材から表1に示される外周
刃外径のミニチュアドリル本体A〜Iを切削加工にて成
形し、これらのミニチュアドリル本体A〜Iの切刃部の
外周刃における所定の局部面を除く全ての面を、平均粒
径:1.0μmのAl2 O3 粉末を懸濁してなるアルコ
ール溶液を塗布して局部的にマスキングを施した後、5
TorrのH2 +3容量%BCl3 の混合ガス中、温
度:750℃に5〜30分の範囲内の所定時間保持の条
件でほう化処理を行い、マスキングを除去することによ
り外周刃表面に表2に示される模様、面積割合、および
深さの硬質拡散ほう化層が形成された本発明ミニチュア
ドリル1〜9をそれぞれ製造した。
ニチュアドリルを実施例により具体的に説明する。原料
粉末として、それぞれ平均粒径:0.6μmのWC粉
末、同1.5μmのVC粉末、同2.3μmのCr3 C
2 粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を所
定の割合に配合し、湿式ボールミルで72時間混合し、
減圧乾燥し、さらにワックスと溶剤を加えて1時間混和
した後、押し出しプレスにて直径:4.4mmの長尺状
成形体とし、これらの長尺状成形体を真空中、1380
〜1480℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で
焼結し、ついでAr雰囲気中、温度:1340℃、圧
力:950kg/cm2 、保持時間:1時間の条件でH
IP処理を施して、表1に示される結合相形成成分含有
量にして、実質的に残りのWC粒が同じく表1に示され
る平均粒径を有する直径:3.5mmの長尺状焼結素材
とし、これらの長尺状焼結素材から表1に示される外周
刃外径のミニチュアドリル本体A〜Iを切削加工にて成
形し、これらのミニチュアドリル本体A〜Iの切刃部の
外周刃における所定の局部面を除く全ての面を、平均粒
径:1.0μmのAl2 O3 粉末を懸濁してなるアルコ
ール溶液を塗布して局部的にマスキングを施した後、5
TorrのH2 +3容量%BCl3 の混合ガス中、温
度:750℃に5〜30分の範囲内の所定時間保持の条
件でほう化処理を行い、マスキングを除去することによ
り外周刃表面に表2に示される模様、面積割合、および
深さの硬質拡散ほう化層が形成された本発明ミニチュア
ドリル1〜9をそれぞれ製造した。
【0011】この結果得られた本発明ミニチュアドリル
1〜9、並びに比較の目的で上記のミニチュアドリル本
体A〜Iをそれぞれ従来ミニチュアドリル1〜9として
用い、ガラス層とエポキシ樹脂層の交互4層積層板から
なる厚さ:1.6mmのプリント基板を2枚重ねにした
ものに、ドリルの回転数を30000〜70000r.
p.m.の範囲内で外周刃外径の小さいものほど速い速
度で、送りはいずれも2m/minの一定とした条件で
穴あけ加工を行い、ミニチュアドリルの外周刃外径寸法
に5%の摩耗が生じるまでの穴あけ加工数を測定した。
これらの測定結果を表3に示した。
1〜9、並びに比較の目的で上記のミニチュアドリル本
体A〜Iをそれぞれ従来ミニチュアドリル1〜9として
用い、ガラス層とエポキシ樹脂層の交互4層積層板から
なる厚さ:1.6mmのプリント基板を2枚重ねにした
ものに、ドリルの回転数を30000〜70000r.
p.m.の範囲内で外周刃外径の小さいものほど速い速
度で、送りはいずれも2m/minの一定とした条件で
穴あけ加工を行い、ミニチュアドリルの外周刃外径寸法
に5%の摩耗が生じるまでの穴あけ加工数を測定した。
これらの測定結果を表3に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【発明の効果】表3に示される結果から、本発明ミニチ
ュアドリル1〜9は、外周刃表面に局部的に形成した硬
質拡散ほう化層によって、これの形成がない従来ミニチ
ュアドリル1〜9に比して一段とすぐれた耐摩耗性を示
すことが明らかである。上述のように、この発明のミニ
チュアドリルは、小経化の必要性からこれを構成する超
硬合金のCo含有量を高くしても、折損は勿論のこと、
外周刃に欠けやチッピングの発生なく、すぐれた耐摩耗
性を示すものであり、したがって例えば高集積化した半
導体装置への適用に際しても長期に亘ってすぐれた性能
を発揮するものである。
ュアドリル1〜9は、外周刃表面に局部的に形成した硬
質拡散ほう化層によって、これの形成がない従来ミニチ
ュアドリル1〜9に比して一段とすぐれた耐摩耗性を示
すことが明らかである。上述のように、この発明のミニ
チュアドリルは、小経化の必要性からこれを構成する超
硬合金のCo含有量を高くしても、折損は勿論のこと、
外周刃に欠けやチッピングの発生なく、すぐれた耐摩耗
性を示すものであり、したがって例えば高集積化した半
導体装置への適用に際しても長期に亘ってすぐれた性能
を発揮するものである。
【図1】従来ミニチュアドリルを示す概略正面図であ
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 結合相形成成分としてCo:4〜20%、 同じく結合相形成成分としてVおよび/またはCr:
0.1〜3%、を含有し、残りが実質的に分散相形成成
分としての炭化タングステンからなる組成を有すると共
に、炭化タングステン粒の平均粒径が0.7μm以下で
ある超硬合金で構成され、かつ切刃部とシャンク部から
なる超硬合金製ミニチュアドリルにおいて、 上記切刃部の少なくとも外周刃表面に、外周刃面積に占
める割合で5〜50面積%の割合で、かつ表面から0.
1〜3μmの深さに亘って縞状、網目状、あるいは斑点
状に硬質拡散ほう化層を形成したことを特徴とする耐摩
耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2707798A JPH11221708A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2707798A JPH11221708A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11221708A true JPH11221708A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12211020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2707798A Withdrawn JPH11221708A (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 耐摩耗性のすぐれた超硬合金製ミニチュアドリル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11221708A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002014568A2 (en) * | 2000-08-11 | 2002-02-21 | Kennametal Inc. | Chromium-containing cemented carbide body having a surface zone of binder enrichment |
US6575671B1 (en) | 2000-08-11 | 2003-06-10 | Kennametal Inc. | Chromium-containing cemented tungsten carbide body |
US6612787B1 (en) | 2000-08-11 | 2003-09-02 | Kennametal Inc. | Chromium-containing cemented tungsten carbide coated cutting insert |
JP2006131974A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超硬合金 |
US20120093592A1 (en) * | 2009-06-16 | 2012-04-19 | Komet Group Gmbh | Tool for Machining Workpieces |
WO2020133512A1 (zh) * | 2018-12-29 | 2020-07-02 | 深圳市金洲精工科技股份有限公司 | 一种具有硬质涂层的刀具及其制造方法 |
-
1998
- 1998-02-09 JP JP2707798A patent/JPH11221708A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2002014568A3 (en) * | 2000-08-11 | 2002-05-10 | Kennametal Inc | Chromium-containing cemented carbide body having a surface zone of binder enrichment |
US6554548B1 (en) | 2000-08-11 | 2003-04-29 | Kennametal Inc. | Chromium-containing cemented carbide body having a surface zone of binder enrichment |
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US8794879B2 (en) * | 2009-06-16 | 2014-08-05 | Komet Group Gmbh | Tool for machining workpieces |
WO2020133512A1 (zh) * | 2018-12-29 | 2020-07-02 | 深圳市金洲精工科技股份有限公司 | 一种具有硬质涂层的刀具及其制造方法 |
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