JPH11221638A - 溝付き板状部材の製造方法 - Google Patents

溝付き板状部材の製造方法

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JPH11221638A
JPH11221638A JP10023287A JP2328798A JPH11221638A JP H11221638 A JPH11221638 A JP H11221638A JP 10023287 A JP10023287 A JP 10023287A JP 2328798 A JP2328798 A JP 2328798A JP H11221638 A JPH11221638 A JP H11221638A
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outer peripheral
grooved
meandering
forming
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Yoshiro Takenaga
芳朗 竹永
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F3/00Plate-like or laminated elements; Assemblies of plate-like or laminated elements
    • F28F3/12Elements constructed in the shape of a hollow panel, e.g. with channels

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  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均一な断面形状で、開口面の面一な溝を成形し
た安価な溝付き板状部材の製造方法を提供するととも
に、熱交換効率が良い熱交換器用板状部材の製造方法を
提供する。 【解決手段】板状部材70の表面70aに溝41を鍛造
により成形する溝成形工程と、前記溝41の周囲に鍛造
により外周溝42を成形する外周溝成形工程とからな
り、前記外周溝成形工程を前記溝成形工程の直前または
同時に行い溝付き板状部材40を形成することを特徴と
する溝付き板状部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鍛造による溝付
き板状部材の製造方法に関し、例えば、半導体等の熱交
換器用板状部材に用いる板状の溝付き板状部材の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば発熱量の多い半導体等(発
熱体)の熱を熱交換器用板状部材を介して放熱する板状
熱交換器が知られている。
【0003】この板状熱交換器の熱交換器用板状部材
は、図11に示すように、アルミニュウム又は銅からな
る薄板1(板状部材)の表面1aに連続した細い蛇行溝
2を切削加工にて溝付き板状部材を製造し、この溝付き
板状部材の表面1aに加工した蛇行溝2上にアルミニュ
ウム又は銅製からなる薄板3を重ねてろう付けして、蛇
行溝2内に冷媒を密封させたものである(日経メカニカ
ル誌 1994,5,30 8〜9頁参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この薄
板1(板状部材)に細い蛇行溝2を切削する際、蛇行溝
2の一方の溝2aを切削し、溝2aと所定距離隔てた隣
接する他方の溝2bを平行に切削していくが、溝2bの
切削中に溝2aとの中間肉部2cが溝2a側に倒れ、切
削した溝2aの断面形状が変形してしまう。このことか
ら、蛇行溝2の切削加工が困難であるとともに、加工時
間がかかり、熱交換器用板状部材の不良率が上がって製
造コストが高くなるとの問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、均一な断面形
状で、開口面の面一な溝を成形した安価な溝付き板状部
材の製造方法を提供するとともに、熱交換効率が良い熱
交換器用板状部材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明の請求項1は、板状部材の表面に溝を鍛造
により成形する溝成形工程と、前記溝の周囲に鍛造によ
り外周溝を成形する外周溝成形工程とからなり、前記外
周溝成形工程を前記溝成形工程の直前または同時に行い
溝付き板状部材を形成することを特徴とする溝付き板状
部材の製造方法としている。
【0007】また、請求項2は、前記溝成形工程は、前
記板状部材の表面に凹部を成形する凹部成形工程を行っ
た後に前記凹部に前記溝部を成形することを特徴として
いる。
【0008】そして、請求項3は、前記溝付き板状部材
は、発熱体の熱を放熱させる熱交換器用板状部材として
用いられることを特徴としている。
【0009】請求項4は、前記凹部の容積は、前記溝を
成形した際に前記溝上面を前記表面と略面一にしうる量
としたことを特徴としている。
【0010】また、請求項5は、前記外周溝は、同一線
上に切断部が形成されて断続に形成されていることを特
徴としている。
【0011】そして、請求項6は、前記溝付き板状部材
は、前記溝の成形直後に位置決め孔を成形することを特
徴としている。
【0012】請求項7は、前記溝付き板状部材の材質
は、熱伝導率の良い熱伝導体とすることを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0014】図1は、板状熱交換器10を示し、本発明
の溝付き板状部材40を熱交換器用板状部材15として
用いたものである。
【0015】この板状熱交換器10は、図1に示すよう
に、半導体等21を装着した装着基板20と、ブレージ
ングシート30と、溝付き板状部材40とからなってい
る。
【0016】装着基板20は、方形な長方体とし、板厚
が例えば1.0tの薄板である。装着基板20には例えば
アルミニュウム又は銅製等の熱伝導率の良い熱伝導体が
使われている。
【0017】この装着基板20の表面20aには一点鎖
線で示す発熱体である発熱量の多い半導体等21が装着
され、半導体等21と反対の裏面にはブレージングシー
ト30が装着されている。なお、装着基板20の対向す
る2隅にはブレージングシート30および溝付き板状部
材40とのロケーション孔22が成形されている。
【0018】ブレージングシート30は、装着基板20
と同形状で同寸法とし、板厚が例えば1.2tの薄板であ
る。このブレージングシート30は例えばアルミニュウ
ムの薄板の両面に錫等をろう付けした熱伝導率の良い熱
伝導体となっている。このブレージングシート30は装
着基板20と溝付き板状部材40との間に介在してい
る。なお、ブレージングシート30の対向する2隅には
ロケーション孔31が形成されている(図10参照)。
【0019】溝付き板状部材40は、装着基板20と同
形状で同寸法とし、板厚が例えば2.5tの薄板である。
溝付き板状部材40は装着基板20と同様にアルミニュ
ウム又は銅製等の熱伝導率の良い熱伝導体となってい
る。この溝付き板状部材40の表面40a側がブレージ
ングシート30との装着面となっている。
【0020】また、溝付き板状部材40は、図2に示す
ように、表面40aに形成した蛇行溝41(溝)と、蛇
行溝41の周囲に成形した外周溝42とを有している。
なお、溝付き板状部材40の対向する隅には装着基板2
およびブレージングシート30とのロケーション孔40
hが成形されている。
【0021】蛇行溝41は、図2において左側の一方の
短辺部40bの片側近傍に形成した始端溝部41bを起
点とし、一方の短辺部40bの他方側端近傍に形成した
終端溝部41cを終点としている。
【0022】この始・終端溝部41b,41cの間には
一方の短辺部40bに沿って短辺部40bの端縁から所
定距離隔てた位置に曲がり溝部41dが複数形成されて
いる。また、他方の短辺部40c側(図2において右
側)には他方の短辺部40cに沿って短辺部40cの端
縁から所定距離隔てた位置に曲がり溝部41eが複数形
成されている。そして、複数の曲がり溝部41dのうち
始端溝部41bの近傍の曲がり溝部41d’の略中央に
充填溝41aの一端が連通されている。この充填溝41
aが短辺部40bと直交する方向に形成されて短辺部4
0bの端に開口している。
【0023】また、曲がり溝部41d,41e間には複
数の直線溝部41fが両長辺部40d,40eと略平行
に形成されている。この複数の直線溝部41fのうち始
端溝部41bから続く直線溝部41gが一方の長辺部4
0d(図2において手前側)の端縁から所定距離隔てた
位置に形成されている。一方、終端溝部41cに至る直
線溝部41hが他方の長辺部40e(図2において奥
側)の端縁から所定距離隔てた位置に形成されている。
このように、蛇行溝41の形成領域42iは、2点鎖線
(図2参照)で示すように、溝付き板状部材40の表面
40aの略中央に位置している。
【0024】溝付き板状部材40は、図3に示すよう
に、蛇行溝41の溝深さ(T1)を例えば1.5mmと
し、残りの厚み(T3)を1.0mmとしている。そし
て、残りの厚みT3は蛇行溝41の溝深さT1の2倍未
満としている。そして、蛇行溝41は例えば断面形状が
略U字状になっている。
【0025】外周溝42は、充填溝41aから一方の長
辺部40dの側方に所定間隔隔てた位置の外周始端溝部
42aを起点とし、外周始端溝部42aと対向する方向
で充填溝41cから所定間隔隔てた位置に外周終端溝部
42bを終点としている。
【0026】この外周溝42は、方形状かつ切環状とし
た連続溝とし、蛇行溝41の形成領域41iから所定距
離隔てて蛇行溝41の形成領域41iを囲むようになっ
ている。また、外周溝42は外周側の蛇行溝41の直線
溝部41g,複数の曲がり溝部41e,直線溝部41h
および複数の曲がり溝部41dから所定距離隔ててい
る。なお、外周始・終溝端部42a,42bを充填溝4
1aを挟んで所定間隔隔てた位置としたが、充填溝41
aに沿って短辺部40bの端近傍の位置としても良い。
【0027】次に、この溝付き板状部材40の製造につ
いて図2乃至図10に基づいて説明する。
【0028】まず、図4は溝付き板状部材40の製造装
置であるプレス機50(一点鎖線)を示すものである。
【0029】このプレス機50は、図4に示すように、
プレス下部基台52に固定されたダイ部材54と、プレ
ス上部基台53に取り付けたパンチ部材60とからなる
金型51を備えている。このプレス上部基台53が例え
ばガイド部材55を介してプレス下部基台52側に上下
動され、パンチ部材60がダイ部材54上に載置した後
述する溝付き板状部材40の基板70(板状部材)をプ
レスする構成となっている。
【0030】パンチ部材60は、後述する凹部81を成
形プレスする凹部パンチ部材61と、蛇行溝42と外周
溝43とを成形プレスする溝部パンチ部材62とを備え
ている。
【0031】凹部パンチ部材61は、図5に示すよう
に、プレス面61aに凹部成形部61bを形成してい
る。この凹部成形部61bは、後述する凹部81の底面
部81aを成形する底面部成形部61cと、凹部81の
周辺部81bから底面部81aに向かう傾斜部82を成
形する傾斜成形部61dとかなり、台形状となってい
る。
【0032】また、溝部パンチ部材62は、図6に示す
ように、プレス面62aに蛇行溝41を成形すると蛇行
溝成形部62bと、外周溝42を成形する外周溝成形部
62cとを形成している。
【0033】これら蛇行溝成形部62bおよび外周溝成
形部62cは図2に示す溝付き板状部材40の表面40
aに形成された蛇行溝41と外周溝42とに相対してい
る。
【0034】蛇行溝成形部62bは断面形状を略U字状
とし、外周溝成形部62cは例えば断面形状を台形状と
している。蛇行溝成形部62bの突出長さに比べ、外周
溝成形部62cの突出長さが短く、図3に示すように、
蛇行溝41の溝深さT1は外周溝42の溝深さT2より
深く成形される。
【0035】そして、溝部パンチ部材62内には溝付き
板状部材40のロケーション孔40hを形成する図示せ
ぬノックアウト形成部材が備えられている。
【0036】次に、このプレス機50による溝付き板状
部材40の製造方法を説明する。
【0037】まず、板厚が1.0tのアルミニュウムの薄
板を装着基板20と略同径状で同寸法に切断加工し、図
7に示すような溝付き板状部材の基板70を用意する。
【0038】プレス機50を作動状態とし、プレス上部
基台53に凹部パンチ部材61を取り付け、基板70を
ダイ部材54にセットする。
【0039】基板70のセット後、プレス機50を作動
させて所定圧力でプレス上部基台53を下降させる。す
ると、基板70の表面70aに凹部パンチ部材61の底
面部成形部61cが当接し、底面部成形部61bが基板
70の表面70aを押圧していくにつれ、傾斜成形部6
1dが押圧されていき、図8に示すように、基板70の
表面70aに凹部81を成形する。この凹部81には略
中央に底面部成形部61cによって底面部81aが成形
され、傾斜成形部61dによって凹部81の周辺部81
bから底面部81aに向かって傾斜部82が成形され
る。この傾斜部82は図9に示すようになだらかになっ
ている。なお、凹部81をプレス成形したが切削加工で
形成しても良い。
【0040】凹部81の成形が完了すると、プレス上部
基台53を上昇させて、凹部81の成形が完了した溝付
き板状部材40の一次成形基板80を取り除き、再度基
板70をセットして繰り返し一次成形基板80の成形を
行う(凹部成形工程)。
【0041】そして、所定量の一次成形基板80が完成
すると、一次成形基板80を用いて溝付き板状部材40
を製造する準備に取りかかる。
【0042】まず、凹部パンチ部材61に代えてプレス
上部基台53に溝部パンチ部材62を取り付け、基板7
0のセット時と同様に一次成形基板80をダイ部材54
にセットする。
【0043】そして、プレス機50を作動させて所定圧
力でプレス上部基台53を下降させると、一次成形基板
80の表面80aに溝部パンチ部材62の外周溝成形部
62cが当接されるとともに、蛇行溝成形部62bの外
周が傾斜部82に当接される。
【0044】さらに、溝部パンチ部材62が下降してい
き、外周溝成形部62cが外周溝42を成形するととも
に(外周溝成形工程)、蛇行溝成形部62bが底面部8
1a内に蛇行溝41を成形し(放熱溝成形工程)、図2
に示す溝付き板状部材40がプレス成形される。
【0045】この際、まず外周溝42が成形され始める
と略同時に傾斜部82に蛇行溝41g,41hが成形さ
れ始める。すると、外周溝42および蛇行溝41g,4
1hの余肉が溝付き板状部材40の裏面側に流動しよう
とするが、成形されていく蛇行溝41の溝深さ(T1)
に対して残りの厚み(T3)が少なくなり、外周溝42
および蛇行溝41g,41hの余肉が溝付き板状部材4
0の裏面側に流動できず、外周溝42の余肉が凹部81
側および凹部81と反対側に流動しようとし、蛇行溝4
1g,41hの余肉が外周溝42側および凹部81側に
流動しようとする。このため、蛇行溝41g,41hの
余肉のうち外周溝42側に流動する余肉が外周溝42の
凹部81側に流動とする余肉とせめぎ合って両者の余肉
の流動がなされない。
【0046】その直後、凹部81の底面部81aに蛇行
溝41fが成形され、蛇行溝41g,41hに近い蛇行
溝41fの蛇行溝41g,41h側に流動する余肉が凹
部81側に流動する蛇行溝41g,41hの余肉とせめ
ぎ合って両者の余肉の流動がなされない。このため、蛇
行溝41g,41hが変形のない溝断面形状で溝深さT
1に成形できるとともに、蛇行溝41g,41hの開口
面が略面一にできる。
【0047】一方、他の蛇行溝41fの余肉が先に形成
される外周溝42および蛇行溝41g,41hによって
上方へ流動して凹部81面に形成される蛇行溝41fが
変形のない溝断面形状で溝深さT1に成形できるととも
に、蛇行溝41fの開口面が略面一にできる。なお、凹
部81と反対側(外側)に流動しようとする外周溝42
の余肉は余肉の流動を阻止するものが無く、外周溝42
は、図3に示すように、底壁42aの外側端からなだら
かな外側壁42bを形成することになる。
【0048】そして、溝部パンチ部材62内の図示せぬ
ノックアウト形成部材によりロケーション孔40hを形
成する。このロケーション孔40hによって、装着基板
2およびブレージングシート30との組立精度が良好と
なる。
【0049】蛇行溝41および外周溝42の成形が完了
すると、プレス上部基台53を上昇させて、溝付き板状
部材40を取り除く。再度一次成形基板80をセットし
て繰り返して溝付き板状部材40の成形を行う。そし
て、所定量の溝付き板状部材40を完成させる。なお、
上記の蛇行溝41の余肉は成形の際に蛇行溝41の溝上
面を一次成形基板80の表面80aと略面一にしうる量
である。
【0050】上述の実施の形態では、蛇行溝41および
外周溝42を冷間鍛造で成形したが、所有の鍛造設備等
によっては熱間鍛造で加工しても良い。
【0051】また、上述の実施の形態では、溝部パンチ
部材62の外周溝成形部62cの断面形状を例えば台形
状としたが、蛇行溝41g,41hおよび後述する蛇行
溝41の余肉の流動を阻止できれば台形状に拘らない。
【0052】そして、上述の実施の形態では、溝部パン
チ部材62を蛇行溝成形部62bおよび外周溝成形部6
2cを一体としたが、蛇行溝成形部62bおよび外周溝
成形部62cを別体とし、最初に外周溝成形部で外周溝
42を成形した状態を維持しつつ、その後、蛇行溝成形
部で蛇行溝41を成形するようにしても良い。
【0053】このようにすると、凹部81の傾斜部82
に成形される蛇行溝41g,41hの余肉が外周溝42
の余肉の流動により阻止されて蛇行溝41g,41hが
変形のない溝断面形状で溝深さT1に成形できるととも
に、蛇行溝41g,41hの開口面が略面一にできる。
また、凹部81の底面部81aに成形される蛇行溝41
fは、上述の実施の形態と同様に変形のない溝断面形状
で溝深さT1に成形できるとともに、蛇行溝41fの開
口面が略面一にできる。
【0054】上述の実施の形態では、凹部パンチ部材6
1にて溝付き板状部材40の基板70に凹部81を成形
したが、成形する蛇行溝41の溝深さT1に対して残り
の厚みT3が2倍以上となる場合は、凹部成形工程を省
いて凹部81を成形しなくても良い。
【0055】このようにすると、蛇行溝41および外周
溝42を同時に成形しても成形する蛇行溝41の余肉が
残りの厚みT3の部位で流動できるため、蛇行溝41が
変形のない溝断面形状で溝深さに成形できるとともに、
蛇行溝41の開口面が略面一にできる。
【0056】さらに、溝部パンチ部材62を蛇行溝成形
部62bおよび外周溝成形部62cを別体とし、最初に
外周溝成形部で外周溝42を成形した状態を維持しつ
つ、その後、蛇行溝成形部で蛇行溝41を成形するよう
にしても良い。
【0057】このようにすると、蛇行溝41の余肉が外
周溝42の余肉の流動により阻止されて蛇行溝41が変
形のない溝断面形状で溝深さに成形できるとともに、蛇
行溝41の開口面が略面一にできる。
【0058】また、上述の実施の形態では、外周溝42
を方形状かつ切環状の連続溝としたが、この連続溝の同
一線上に所定長さの断続溝を連続に形成しても良い。ま
た、各断続溝の切断部の内外に所定距離隔てて別の断続
溝をラップさせて形成しても良い。このようにしても、
方形状かつ切環状に連続した外周溝42と同様な効果を
有する。
【0059】次に、この完成した溝付き板状部材40を
用いた板状熱交換器10の製造方法を説明する。
【0060】この板状熱交換器10は、例えば真空ブレ
ージング炉を有する工場内で製造される。
【0061】まず、板状熱交換器10の製作数の装着基
板20と、ブレージングシート30および溝付き板状部
材40を用意する。
【0062】そして、装着基板20の各ロケーション孔
22に例えば図示せぬ長尺なボルトを差し込み、この長
尺なボルトに各ロケーション孔31を介してブレージン
グシート30を差し込む。続いて、各ロケーション孔4
0hを介して溝付き板状部材40差し込んで1対の熱交
換器用板状部材15の積層品を構成する。同様にして、
所定数の積層品を積層する。そして、最後の積層品の溝
付き板状部材40から突出した長尺なボルトの先端から
図示せぬナット等をねじ込んでいき、各積層品を押圧す
る。
【0063】その後、真空ブレージング炉に入れて所定
温度で所定加熱時間に亘って加熱する。すると、各積層
品のブレージングシート30の両面の錫等が解け、装着
基板20側の錫等が装着基板20の裏面にろう付けされ
るとももに、溝付き板状部材40側の錫等が溝付き板状
部材40の表面40aならびに蛇行溝41f,41gお
よび41hの略面一な開口面にろう付けされる。このこ
とにより、装着基板20、ブレージングシート30およ
び溝付き板状部材40とを一体にろう付けした熱交換器
用板状部材15の元部材となる。
【0064】そして、所定加熱時間経過後、真空ブレー
ジング炉より炉出し、長尺なボルトの先端からナット等
を取り外すとともに、長尺なボルトを引き抜いて所定量
の各溝付き板状部材40が完成する。
【0065】その後、溝付き板状部材40に開口した充
填溝41aに図示せぬ冷媒注入管を差し込み、冷媒を充
填溝41aから蛇行溝41に注入した後、充填溝41a
の開口を塞いで冷媒を蛇行溝41内に封入した熱交換器
用板状部材15が完成する。そして、装着基板20に半
導体等21を装着して板状熱交換器10が完成する。
【0066】このようにして、蛇行溝41の断面形状が
均一で且つ開口面が略面一な溝付き板状部材40を用い
ることにより、蛇行溝41に封入した冷媒が支障無く蛇
行溝41内を移行できるので、放熱効率の良い熱交換器
用板状部材15ができる。
【0067】上述の実施の形態では、溝付き板状部材4
0の蛇行溝41内に冷媒を密封した熱交換器用板状部材
15(ヒートパイプ)としたが、蛇行溝41を循環溝と
し、この循環溝内に冷却水を循環させた熱交換器用板状
部材(ヒートパイプ)以外の用途にも適用しても良い。
このようにすると、発熱体の放熱機器とした利用でき
る。
【0068】また、溝付き板状部材40の表面40aに
蛇行溝41を成形したが、装着基板20に蛇行溝41を
成形して装着基板20を溝付き板状部材としても良い。
このようにすると、装着基板20を省くことができ、放
熱効率の向上した熱交換器用板状部材ができる。
【0069】そして、溝付き板状部材40の表面40a
に蛇行溝41を成形したが、溝付き板状部材40の表裏
面に蛇行溝を成形するとともに、表面の蛇行溝から裏面
の蛇行溝に連通しても良い。このようにすると、放熱効
率が倍増した熱交換器用板状部材ができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明は、板状部材の表面に鍛造により成形する溝の周囲に
外周溝が直前または同時に成形されるので、外周溝が板
状部材の表面側で流動する溝の余肉を阻止し、均一な断
面形状で開口面の面一な溝を成形できるとともに、鍛造
により溝の成形が短時間で行える安価な溝付き板状部材
の製造方法が提供できる。
【0071】また、請求項2の発明は、板状部材に凹部
が成形された後、鍛造により成形する溝の周囲に外周溝
が直前または同時に成形されるので、外周溝が近傍の表
面側で流動する溝の余肉を阻止し、凹部内に均一な断面
形状で開口面の面一な溝を成形できるとともに、鍛造に
より溝の成形が短時間で行える安価な溝付き板状部材の
製造方法が提供できる。
【0072】そして、請求項3の発明は、溝付き板状部
材が発熱体の熱を放熱させる熱交換器用板状部材として
用いられるので、鍛造により短時間で形成された溝付き
板状部材が熱交換機用板状部材として用いられる安価な
熱交換器用板状部材の製造方法が提供できる。
【0073】請求項4の発明は、凹部の容積が溝上面を
板状部材の表面と略面一にしうる量としたので、溝の余
肉が凹部の容積を満たし溝上面が板状部材の表面と略面
一にできる。
【0074】また、請求項5の発明は、外周溝が同一線
上に断続に形成されるので、外周溝が板状部材の表面側
もしくは外周溝近傍で流動する溝の余肉を阻止し、均一
な断面形状で、開口面の面一な溝を成形できる。
【0075】そして、請求項6の発明は、溝の成形直後
に位置決め孔が成形されるので、位置決め孔が溝付き板
状部材に対する溝の位置決めができる。
【0076】請求項7の発明は、溝付き板状部材の材質
が熱伝導の良い熱伝導体とされているので、放熱効率の
良い熱交換器用板状部材ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる溝付き板状部材を熱交換器用
板状部材として用いた半導体等の板状熱交換器の要部を
示す斜視図である。
【図2】溝付き板状部材を示す斜視図である。
【図3】溝付き板状部材のA−A断面を示す断面図であ
る。
【図4】溝付き板状部材の製造装置であるプレス機を示
す要部断面図である。
【図5】ダイ部材および凹部パンチ部材を示す要部断面
図である。
【図6】ダイ部材および溝部パンチ部材示す要部断面図
である。
【図7】溝付き板状部材の基板を示す斜視図である。
【図8】溝付き板状部材の一次成形基板を示す斜視図で
ある。
【図9】一次成形基板のB−B断面を示す断面図であ
る。
【図10】板状熱交換器を構成する各部品の斜視図であ
る。
【図11】従来の板状熱交換器における熱交換器用板状
部材の一例を説明する説明図である。
【符号の説明】
15…熱交換器用板状部材 20…半導体等の装着基板 21…半導体等 30…ブレージングシート 40…溝付き板状部材 41…溝(蛇行溝) 42…外周溝 50…プレス機 54…ダイ部材 61…凹部パンチ部材 62…溝部パンチ部材 70…基板(板状部材) 70a…板状部材の表面 80…一次成形基板 81…凹部
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明の請求項1は、板状部材の表面に蛇行溝を
鍛造により成形する蛇行溝成形工程と、前記蛇行溝の周
囲に鍛造により外周溝を成形する外周溝成形工程とから
なり、前記外周溝成形工程を前記蛇行溝成形工程の直前
または同時に行い溝付き板状部材を形成することを特徴
とする溝付き板状部材の製造方法としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また、請求項2は、前記蛇行溝成形工程
は、前記板状部材の表面に凹部を成形する凹部成形工程
を行った後に前記凹部に前記蛇行溝部を成形することを
特徴としている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】請求項4は、前記凹部の容積は、前記蛇行
溝を成形した際に前記蛇行溝上面を前記表面と略面一に
しうる量としたことを特徴としている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】そして、請求項6は、前記溝付き板状部材
は、前記蛇行溝の成形直後に位置決め孔を成形すること
を特徴としている。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状部材の表面に溝を鍛造により成形す
    る溝成形工程と、前記溝の周囲に鍛造により外周溝を成
    形する外周溝成形工程とからなり、前記外周溝成形工程
    を前記溝成形工程の直前または同時に行い溝付き板状部
    材を形成することを特徴とする溝付き板状部材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記溝成形工程は、前記板状部材の表面
    に凹部を成形する凹部成形工程を行った後に前記凹部に
    前記溝部を成形することを特徴とする請求項1に記載の
    溝付き板状部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溝付き板状部材は、発熱体の熱を放
    熱させる熱交換器用板状部材として用いられることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の溝付き板状部
    材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記凹部の容積は、前記溝を成形した際
    に前記溝上面を前記表面と略面一にしうる量としたこと
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の溝付き板
    状部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記外周溝は、同一線上に切断部が形成
    されて断続に形成されていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項5のいずれかに記載の溝付き板状部材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記溝付き板状部材は、前記溝の成形直
    後に位置決め孔を成形することを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載の溝付き板状部材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記溝付き板状部材の材質は、熱伝導率
    の良い熱伝導体とすることを特徴とする請求項3に記載
    の溝付き板状部材の製造方法。
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