JPH11217164A - エレベーターのシミュレータ装置 - Google Patents

エレベーターのシミュレータ装置

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JPH11217164A
JPH11217164A JP2174798A JP2174798A JPH11217164A JP H11217164 A JPH11217164 A JP H11217164A JP 2174798 A JP2174798 A JP 2174798A JP 2174798 A JP2174798 A JP 2174798A JP H11217164 A JPH11217164 A JP H11217164A
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simulation
elevator
calculation
data
statistical processing
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JP2174798A
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Atsuya Fujino
篤哉 藤野
Kazuhiro Segawa
和宏 瀬川
Toshimitsu Hida
敏光 飛田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エレベーターの運行状態を模擬計算するシミュ
レーションを複数回繰り返し、統計処理することで精度
向上を図れるが、統計処理された結果と個別のシミュレ
ーションによる詳細な運行結果とが一致しないという問
題点を生じる。 【解決手段】シミュレーション実行手段の複数の計算結
果の最重要視する事象に関して統計処理した値に、個別
の計算結果の該事象の結果が最も近似な1組の計算結果
を選択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーターの運
行制御装置、及びその模擬計算(シミュレーション)を
行うシミュレータ装置に係り、特に、各種のシミュレー
ション結果の安定化と、重要視する項目の詳細な運行状
況の検討を両立して行うのに好適なエレベーターのシミ
ュレータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数台のエレベーターの運行を制御する
群管理制御の方法を検討したり、群管理制御の効果を予
測したり、特定のビルにおける群管理制御の最適なパラ
メータを調整するなど、様々な目的でエレベーターのシ
ミュレータ装置が用いられている。その一例としては、
特開平7−315708 号公報でのシミュレータの利用などが
ある。
【0003】シミュレータ装置は、対象とする交通需要
を基に乱数を用いて所定の分布を持つ仮想乗客の到着デ
ータを作成し、実際の群管理制御装置と同じアルゴリズ
ムによりエレベーターの運行を模擬計算することで、輸
送能力や待ち時間,待ち人数といった詳細な項目のデー
タを得るものである。このようなシミュレーション手法
は、モンテカルロ法と呼ばれる。
【0004】モンテカルロ法によるシミュレーションで
は、たとえ制御装置の設定を同一にしても、乗客データ
を作成する乱数の違いにより、得られる結果にバラツキ
が生じる。そのため、統計的に有為な結果を得るために
測定対象事象のデータ数が所定値以上の場合のデータを
出力するシミュレータ装置が特開平8−231143 号公報
に、利用状況を一定の範囲内で微小変化させながらシミ
ュレーションした結果を検証するエレベーターシステム
が特開平8−48468号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】シミュレータ装置の利
点は、時間推移に対するエレベーター各号機の運行状態
や各階の待ち人数の変化,対象時間を通しての平均待ち
時間や乗車時間,かご内混雑度,一周時間など詳細な測
定データが得られることである。特にエレベーターホー
ルにおける待ち人数など、実際のエレベーター装置では
特殊な待ち人数の測定器を用いたり、各階に測定員を配
置しないと正確に測定できない項目でも、シミュレータ
装置では簡単に算出することが可能である。
【0006】しかし、こういった詳細なデータは、シミ
ュレーションの対象とした乗客データに依存するもので
あり、乗客データがわずかでも変化すると同一の結果を
得られないことがあるという問題点がある。
【0007】そのため、対象とする交通需要を基に、乱
数を用いて所定の分布を持つおおよそ同等な仮想乗客の
到着データを複数組作成して、複数回のシミュレーショ
ンを行い、そのシミュレーション結果を統計処理するこ
とで精度向上を図ることができる。しかしこの場合に
は、統計処理された結果と個別のシミュレーションによ
る詳細な運行結果とは一致しない問題点がある。特に群
管理制御の方法や設定の改善を図る場合、統計値で示さ
れた改善したい事象が、詳細な運行状態のなかのどのよ
うな原因で発生しているかを調べる必要があるが、複数
回のシミュレーション全体の統計値と個別の詳細データ
が一致しないと、このような検討ができないという大き
な問題点となる。
【0008】前記した従来例ではこれらの点について考
慮されていなかった。
【0009】以上に鑑み、本発明の目的は、統計による
精度向上と個別の詳細データ検討の両立が可能なエレベ
ーターのシミュレータ装置を提供することにある。
【0010】また本発明の目的は、複数のシミュレーシ
ョン結果の中から、重要視する事象の測定データが、全
体の統計値に最も近似している個別シミュレーションの
結果を出力可能なエレベーターのシミュレータ装置を提
供することにある。
【0011】また本発明の他の目的は、制御方法検討時
や設備計画時に大きな影響を与える事象を考慮した設計
を可能とするために役立つエレベーターのシミュレータ
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、略同一な交通需要によりエレベーター運行状態の模
擬計算を複数回行うシミュレーション実行手段と、複数
のシミュレーション計算結果の中から1組の計算結果を
選択する出力データ選択手段とを備えたものである。
【0013】また、所定の交通需要分布に基づく乗客の
到着データを複数組作成する乗客データ作成手段、算出
された複数組の計算結果の統計処理を行う統計処理手段
を備えたものである。
【0014】加えて必要により、シミュレーション対象
とするビルの仕様や交通需要を含む交通条件データ,シ
ミュレーションの繰り返し回数を含むシミュレーション
条件データ,出力の内容を規定する出力条件データを入
力する入力手段と、選択された計算結果を出力する出力
手段とを備えたものである。
【0015】シミュレーション実行手段は、エレベータ
ーの運行状態を模擬計算する。シミュレーション実行に
おける測定対象の事象,計算結果とは、乗降人数,待ち
人数,ホール呼び数等の利用状況に関する結果や、単位
時間に対する輸送能力,平均一周時間,平均基準階出発
間隔,平均待ち時間,平均サービス完了時間,平均乗車
時間,かご内混雑度,予約変更率等のエレベーター運
行,群管理制御の結果である。
【0016】出力データ選択手段は、シミュレーション
実行手段の複数の計算結果を統計処理した値に最も近似
な、または複数の測定対象の事象の中の最重要視する事
象に関して統計処理した値に個別の計算結果の該事象の
結果が最も近似な、1組の計算結果を選択する。ある場
合においては、最重要視する事象は、特定の階に対する
待ち時間やかご内混雑度といった計算結果である。
【0017】乗客データ作成手段は、略同一な交通需要
となるように繰り返し回数分の乗客データを作成する。
【0018】乗客データ作成手段における略同一な交通
需要とは、シミュレーション対象時間における各階の乗
降人数が確率的に同等になるように、異なる乱数系列を
用いて作成した乗客の到着データである。または略同一
な交通需要とは、シミュレーション対象時間における全
交通需要を所定範囲内で微少に増減させた交通需要に基
づく乗客の到着データである。
【0019】この時、単位時間当たりの交通需要を一定
として、シミュレーション時間を数倍に延長する乗客デ
ータを作成することも、定常状態では等価であるが、交
通流の移り変わり時や、エレベーターが偏って運行した
場合などには時間延長では本来の結果を得られないた
め、複数回シミュレーションを繰り返す方が望ましい。
統計処理手段は、複数回の計算結果の統計処理を行う。
統計処理とは、複数回の計算結果の平均値,最頻度,中
央値,最大値/最小値、または最大値/最小値から百分
位値で十番目または二十五番目にあたる値などを求める
ことである。
【0020】出力手段は、出力データ選択手段の出力に
基づき、計算結果の所定の書式により、ディスプレイ装
置,プリンタなどに出力する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
より説明する。
【0022】図1は、本発明の基本的な考え方を示す説
明図である。
【0023】図1では一例として、おおよそ同等な交通
需要分布を持つ乗客データ5ケースに対してシミュレー
ションを行い、待ち時間,基準階出発間隔,最大待ち人
数,かご内混雑度の4事象に関する計算結果を示したも
のである。
【0024】エレベーターの運行制御結果は、乗客の到
着順序などに強く依存するため、おおよそ同等な交通需
要分布を持つ乗客データを用いたシミュレーションで
も、その計算結果にはバラツキが生じる。
【0025】そのため、対象となる交通需要分布に対す
る予測計算結果としては、各ケースの計算結果を統計処
理したものを用いることが、より安定した検討結果につ
ながる。ここでは統計処理として、平均値と最大値を示
した。
【0026】例えばエレベーターホールの広さを検討す
る場合には、待ち人数が最大になる時でもホールから人
があふれ出さない面積の確保が必要となる。その場合に
は各ケースのバラツキを考慮して最悪ケースとなる最大
時を中心に検討することが必要であり、図1の例ではN
o.2のケースの25人が対象となる。
【0027】しかし、この25人という値は、平均値の
18人に対し約40%も多い値であり、その値を使って
ホール面積を設計しては過剰設備になる可能性がある。
そこで、この最大値が日々の変動に伴い当然発生するバ
ラツキの範囲内のものであるか、それとも制御方法の設
定が悪く引き起こしている人為的な最悪値であるかを分
析する必要がある。
【0028】制御方法の検証を行うには、時々刻々の乗
客発生状況とエレベーターの運行状況とにより検討する
方法が有効であるが、統計後の平均値や最大値などは直
接の個別の運行状況と結びつくものではない。そのため
この場合には、No.2のケースの運行状況が、最大待ち
人数25人と最も重要視する事象の測定データが全体の
統計値に最も近似している個別シミュレーションの結果
であり、No.2のケースを対象に制御方法の検証を行う
ことが最も合理的である。
【0029】また別の例として、待ち時間を重要視した
場合には、平均の待ち時間14.0秒に対して、No.3
とNo.4のケースがともに同じ値を示している。結果の
安定化を目的としてシミュレーションを多数回繰り返し
実行する場合には、重要視する事象のデータが全体の統
計値に最も近似しているケースが複数であることもあ
る。
【0030】この場合には、他の事象についても差が少
ないケースが、より全体結果に近似したものと考えるこ
とが妥当である。そのためには、事象毎の重要度の違い
や単位の違いを考慮して設定する重み係数を用いて、全
体結果との偏差の重み付け二乗和などにより、近似度を
比較する。重み付け二乗和の例を数1に示す。
【0031】
【数1】
【0032】図1のNo.3,No.4のケースに数1を適
用して近似度を求めると、No.3が50.24,No.4
が9.44となり、値の小さいNo.4のケースがより全
体結果に近い個別結果と判断できる。
【0033】近似度としては、他にも相関係数などを用
いることが可能である。
【0034】図2は、本発明の一実施例のシステム構成
図である。
【0035】システムは、入力部1,演算部2,出力部
3より構成する。演算部2はさらに、プログラム制御部
2−1,交通条件テーブル2−2,シミュレーション条
件テーブル2−3,出力条件テーブル2−4,シミュレ
ーション実行部2−5,計算結果テーブル2−6−1〜
n,統計処理部2−7,統計結果テーブル2−8,出力
データ選択部2−9を備える。ここで、シミュレータ装
置はワークステーションやパーソナルコンピュータ上の
ソフトウェアとして構成されることが一般的であり、そ
の場合にはシステム構成の区分が厳密に上記と同様にな
らない場合もあり得るが、前記した基本的な考え方に基
づき本発明を実現するものであれば、そのシステム構成
の形態によらず本発明に含まれることは自明である。
【0036】入力手段に相当する入力部1は、物理的に
はキーボードやマウス,ペン入力装置といったハードウ
ェアであり、交通条件テーブル2−2,シミュレーショ
ン条件テーブル2−3,出力条件テーブル2−4の設定
を行う。
【0037】演算部2は、物理的にはマイクロプロセッ
サやメモリなどにより構成される演算装置である。
【0038】プログラム制御部2−1は、入出力手段の
制御や、各種プログラムの実行/中断、各テーブルのデ
ータ管理などを行うものである。
【0039】交通条件テーブル2−2は、シミュレーシ
ョン対象とするビルの階床数やエレベーターの台数,速
度,定員など、各種のビル仕様,エレベーター仕様と、
シミュレーション対象時間における各階の乗降人数など
交通需要を記録するテーブルである。
【0040】シミュレーション条件テーブル2−3は、
シミュレーションの繰り返し回数などのシミュレーショ
ン進行に関する設定や、各種の制御方法/パラメータな
どの運行に関する設定を記録するテーブルである。シミ
ュレーションの繰り返し回数nは、必要とする統計上の
精度や利用する計算機の演算性能を考慮して任意に設定
可能である。一例としては、月曜から金曜に相当する5
回,1月に相当する30回、あるいは100回などがあ
る。
【0041】出力条件テーブル2−4は、複数回のシミ
ュレーションの計算結果やその統計結果のうち、どの統
計項目を出力するか、どの項目を重要視して出力データ
を選択するか、などに関する条件を記録するテーブルで
ある。
【0042】シミュレーション実行部2−5は、入力さ
れた交通条件テーブル2−2,シミュレーション条件テ
ーブル2−3の設定に基づき、エレベーターの運行状態
を模擬計算する。シミュレーション実行部2−5は、シ
ミュレーション実行手段に相当し、またその内部に乗客
データ作成手段を含む。
【0043】計算結果テーブル2−6−1〜nは、複数
回のシミュレーションの計算結果を記録するテーブルで
ある。ここでシミュレーションの繰り返し数は設定によ
り異なるのでn回として、図2ではテーブルをn個ある
ものとして記載した。
【0044】統計処理部2−7は、統計処理手段に相当
し、n個の計算結果を計算結果テーブル2−6−1〜n
より読み込み、平均値や最大値などを算出する統計処理
を行う。この時、シミュレーションの繰り返し回数nが
十分大きい場合には、シミュレーションのはずれ値の影
響を排除するため、最大値のかわりに最大値から百分位
値で十番目または二十五番目にあたる値を用いるなどの
工夫を行えば、より安定度の高い検討が可能になる。
【0045】統計結果テーブル2−8は、統計処理部2
−7で算出された各種統計値を記録するテーブルであ
る。
【0046】本発明の最重要点である出力データ選択部
2−9は、出力データ選択手段に相当し、出力条件テー
ブル2−4の条件に基づき、シミュレーション実行部2
−5の複数の計算結果である計算結果テーブル2−6−
1〜nの内容と、統計処理した値である統計結果テーブ
ル2−8の内容を比較し、統計処理した値に最も近似
な、または複数の測定対象の事象の中の最重要視する事
象に関して統計処理した値に個別の計算結果の該事象の
結果が最も近似な、1組の計算結果を選択する。また、
出力条件テーブル2−4の出力条件に基づき、出力する
統計データ,個別計算結果を出力部3に出力する。
【0047】出力部3は出力手段に相当し、出力データ
選択部2−9の出力に基づき、統計データや個別計算結
果を所定の書式により、ディスプレイ装置,プリンタな
どに出力する。
【0048】図3は、本発明の一実施例の全体処理プロ
グラム10の処理内容を表すフローチャートである。
【0049】全体処理プログラム10は、初めに入力部
1からの入力により、ステップ10−1で交通条件テー
ブル2−2を、ステップ10−2でシミュレーション条
件テーブル2−3を、ステップ10−3で出力条件テー
ブル2−4を設定する。
【0050】ステップ10−4では、設定された交通条
件に基づき、乱数を用いて所定の分布を持つ乗客データ
を作成する。ステップ10−5から10−9は、シミュ
レーション条件として設定される繰り返し数nに関する
ループ処理である。ステップ10−6では、シミュレー
ション実行部2−5で作成された乗客データに対するシ
ミュレーションを実行する。
【0051】ステップ10−7でループの終了条件を調
べ、未終了であればステップ10−8で乗客データを乱
数系列を変更して再作成することにより乗客データを変
更し、ステップ10−9でカウンタcnt を更新する。ま
たはステップ10−8での乗客データの変更は、全交通
需要を所定範囲内で微少に増減させて行う。
【0052】ステップ10−7でループ終了となった場
合には、ステップ10−10で統計処理部2−7によ
り、計算結果テーブル2−6−1〜nに対する統計処理
を行う。
【0053】次に後述する最適結果選択サブルーチン2
0により、最適結果データを選択する。
【0054】ステップ10−11では、出力条件2−4
に基づき、出力する統計データ、最適結果選択サブルー
チン20で選択された最適な個別計算結果を、数値,グ
ラフ,運行線図などといった所定の書式により、出力部
3に出力する。
【0055】図4は、出力データ選択部2−9における
最適結果選択サブルーチン20の処理内容を表すフロー
チャートである。
【0056】ステップ20−1では出力条件テーブル2
−4を、ステップ20−2では統計結果テーブル2−8
を、ステップ20−3では計算結果テーブル2−6−1
〜nを読み込む。
【0057】ステップ20−4では、待ち人数の最大の
もの、平均待ち時間が統計値の待ち時間に最も近いもの
など、どの項目を重要視して出力データを選択するかの
出力条件の設定に基づき、条件に最も適合するデータを
計算結果テーブル2−6−1〜nの中から抽出する。
【0058】ステップ20−5では、抽出したデータの
個数を調べ、2つ以上ある場合にはステップ20−6
で、数1などの近似度の判定を行って抽出された中から
統計値に最も近いデータを選択する。
【0059】ステップ20−7では、ステップ20−4
またはステップ20−6で選択された計算結果を、最適
結果としてサブルーチンを呼び出した元プログラム10
を通知し、サブルーチンを終了する。
【0060】本実施の形態によれば、重要視する事象を
設定しなければ全体として統計結果に近似な個別の計算
結果を選択できる効果がある。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数のシミュレーション結果の中から、重要視する事象の
測定データが、全体の統計値に最も近似している個別シ
ミュレーションの結果を選択して得ることができる効果
がある。
【0062】また本発明によれば、統計による精度向上
と個別の詳細データ検討の両立が可能なエレベーターの
シミュレータ装置を得ることができる効果がある。
【0063】本発明によれば、各種のシミュレーション
結果の安定化と、重要視する項目の詳細な運行状況の検
討を両立して行うのに好適なエレベーターのシミュレー
タ装置を得ることができる効果がある。
【0064】また本発明によれば、制御方法検討時や設
備計画時に大きな影響を与える事象を考慮した設計が可
能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的なエレベーターの運行制御の考
え方を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例であるエレベーターのシステ
ム構成図である。
【図3】本発明の一実施例であるエレベーターの全体処
理を表すフローチャートである。
【図4】エレベーターの最適結果選択処理のフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…入力部、2…演算部、2−1…プログラム制御部、
2−2…交通条件テーブル、2−3…シミュレーション
条件テーブル、2−4…出力条件テーブル、2−5…シ
ミュレーション実行部、2−6−1〜n…計算結果テー
ブル、2−7…統計処理部、2−8…統計結果テーブ
ル、2−9…出力データ選択部、3…出力部、10…全
体処理プログラム、20…最適結果選択処理サブルーチ
ン。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベーターの運行状態を模擬計算するエ
    レベーターのシミュレータ装置において、略同一な交通
    需要によりエレベーター運行状態の模擬計算を複数回行
    うシミュレーション実行手段と、前記シミュレーション
    実行手段の複数の計算結果の中から1組の計算結果を選
    択する出力データ選択手段とを備えたことを特徴とする
    エレベーターのシミュレータ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記出力データ選択手
    段が、前記シミュレーション実行手段の複数の計算結果
    を統計処理した値に最も近似な1組の計算結果を選択す
    ることを特徴とするエレベーターのシミュレータ装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記出力データ選択手
    段が、前記シミュレーション実行手段の複数の計算結果
    の最重要視する事象に関して統計処理した値に、個別の
    計算結果の該事象の結果が最も近似な1組の計算結果を
    選択することを特徴とするエレベーターのシミュレータ
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は3において、前記最重要視す
    る事象が、単位時間に対する輸送能力,平均一周時間,
    平均基準階出発間隔,平均待ち時間,平均サービス完了
    時間、または最大待ち人数のうちのいずれか1項目を含
    むことを特徴とするエレベーターのシミュレータ装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は3において、前記統計処理
    が、複数回の計算結果の平均値,最頻値,中央値,最大
    値/最小値、または最大値/最小値から百分位値で十番
    目または二十五番目にあたる値を求めることであること
    を特徴とするエレベーターのシミュレータ装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は3において、前記最重要視す
    る事象が、特定の階に対する計算結果であることを特徴
    とするエレベーターのシミュレータ装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、略同一な交通需要と
    は、シミュレーション対象時間における各階の乗降人数
    が確率的に同等になるように、異なる乱数系列を用いて
    作成した乗客の到着データを用いるものであることを特
    徴とするエレベーターのシミュレータ装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、略同一な交通需要と
    は、シミュレーション対象時間における全交通需要を所
    定範囲内で微少に増減させた交通需要に基づく乗客の到
    着データを用いるものであることを特徴とするエレベー
    ターのシミュレータ装置。
  9. 【請求項9】エレベーターの運行状態を模擬計算するエ
    レベーターのシミュレータ装置において、所定の交通需
    要分布に基づく乗客の到着データを複数組作成する乗客
    データ作成手段と、前記複数組の乗客データに対するエ
    レベーター運行状態の模擬計算を行い、各種事象の発生
    を予測,測定した計算結果を算出するシミュレーション
    実行手段と、算出された複数組の計算結果の統計処理を
    行う統計処理手段と、前記統計処理手段で統計処理され
    た結果と前記シミュレーション実行手段で測定された複
    数組の個別の計算結果を比較して、その中から1組の個
    別の計算結果を選択する出力データ選択手段とを備えた
    ことを特徴とするエレベーターのシミュレータ装置。
  10. 【請求項10】エレベーターの運行状態を模擬計算する
    エレベーターのシミュレータ装置において、シミュレー
    ション対象とするビルの仕様や交通需要を含む交通条件
    データ,シミュレーションの繰り返し回数を含むシミュ
    レーション条件データ,出力の内容を規定する出力条件
    データを入力する入力手段と、前記入力された交通条件
    データに基づく乗客の到着データをシミュレーションの
    繰り返し回数分作成する乗客データ作成手段と、前記乗
    客データに対するシミュレーションの繰り返し回のエレ
    ベーター運行状態の模擬計算を行い、各種事象の発生を
    予測,測定した計算結果を算出するシミュレーション実
    行手段と、算出された複数組の計算結果の統計処理を行
    う統計処理手段と、前記統計処理手段で統計処理された
    結果と前記シミュレーション実行手段で測定された複数
    組の個別の計算結果を比較して、その中から前記出力条
    件データに合致する1組の個別の計算結果を選択する出
    力データ選択手段と、前記選択された計算結果を出力す
    る出力手段とを備えたことを特徴とするエレベーターの
    シミュレータ装置。
JP2174798A 1998-02-03 1998-02-03 エレベーターのシミュレータ装置 Pending JPH11217164A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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