JPH11211407A - 配管内移動装置の位置検出方法 - Google Patents

配管内移動装置の位置検出方法

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JPH11211407A
JPH11211407A JP10010470A JP1047098A JPH11211407A JP H11211407 A JPH11211407 A JP H11211407A JP 10010470 A JP10010470 A JP 10010470A JP 1047098 A JP1047098 A JP 1047098A JP H11211407 A JPH11211407 A JP H11211407A
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JP
Japan
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pipe
moving device
piping
detected
joint
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JP10010470A
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English (en)
Inventor
Sadaaki Sakai
禎明 境
Tetsuya Amano
哲也 天野
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11211407A publication Critical patent/JPH11211407A/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】配管内移動装置の位置を正確に検出する。 【解決手段】配管2の内部を移動する配管内移動装置1
の位置検出方法において、配管内移動装置1が通過した
配管2の溶接継ぎ手部の数を測定し、測定された溶接継
ぎ手部の数と配管2の溶接継ぎ手部の分布情報とに基づ
いて、配管内移動装置1の位置を検出する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管内を遠隔的に
検査する検査装置(検査ピグ)等のような配管内移動装
置の配管内における位置を検出するための方法であり、
特に磁歪効果(狭義には逆磁歪効果)によって生じる配
管の磁気異方性のレベルを磁歪センサによって測定する
ことで配管の溶接継ぎ手部を検出し、この検出した溶接
継ぎ手部の数をカウントすることで配管内移動装置の位
置を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場配管やパイプラインなどの各種配管
系を検査する方法には様々な手法があり、例えば配管の
内部に、図7に示すような配管内移動装置である検査ピ
グ1を通過させる方法がある。
【0003】検査ピグ1は遠隔操作により配管2内部を
移動しながら配管2の状態を検査し、検査結果を出力す
る。この検査ピグ1は1台又は複数台(図7では2台と
している)の円筒状のピグ本体3、4が連結器5によっ
て連結されて構成されており、一方のピグ本体3には周
方向に複数個の配管検査用センサ6が取付けられてい
る。
【0004】また、他方のピグ本体4には、走行長測定
のためのガイドローラ7、8が取付けられている。配管
系を検査する場合においては、検査結果と当該検査結果
の得られた配管2の位置とを関係付けることが、検査結
果によって判定を行う場合及び配管2を補修する場合に
極めて重要となる。
【0005】ここで例えば、検査結果と当該検査結果の
得られた配管2の位置とを関係付ける方法として、検査
ピグ1の配管検査用センサ6による検査結果を時系列的
に収集・記録することにより、検査結果とこの検査結果
の得られた位置を関係付ける方法が考えられる。
【0006】しかし、検査ピグ1の走行速度は一定では
ないため、時間を基準にして検査結果の得られた配管2
の位置を正確に特定することは困難である。したがっ
て、従来の検査ピグ1の位置検出方法においては、検査
ピグ1に走行長を計測するための走行長測定装置が取付
けられており、この走行長測定装置によって位置の検出
を行っている。
【0007】一般的な走行長測定装置としては、配管2
の内面に押し付けられるガイドローラ7、8にエンコー
ダなどのようなパルス発生器が取付けられたものが利用
される。すなわち、この走行長測定装置においては、ガ
イドローラ7、8が回転する度に、エンコーダによって
発生されるパルスがカウントされ、このカウント数に基
づいて検査ピグ1の走行長が求められ、検査ピグの位置
が検出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
配管内位置移動装置においては、ガイドローラとパルス
発生器からなる走行長測定装置によって配管内移動装置
の位置を検出していた。しかしながら、配管系には管軸
の方向が変化する曲管部が多数あり、配管系の曲管部の
管軸方向は、水平方向に変化するのみではなく、垂直方
向さらには他の様々な方向に変化する。
【0009】また、配管系の溶接部分は平滑でない場合
があり、走行長測定装置のガイドローラが空転等するこ
ともあり、測定される走行長に誤差が生じることがあ
り、正確な検査ピグの位置を検出できない場合がある。
【0010】さらに、上記のようなガイドローラなどに
よる接触式の位置検出方法を適用すると、配管内面の汚
れや錆、溶接部分の余盛などの影響により、配管系又は
走行長測定装置の耐久性及び検出した位置の信頼性が低
下するという問題がある。
【0011】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、溶接継ぎ手部の有無を非接触式で検出し、
この検出した溶接継ぎ手部の数をカウントして配管内移
動装置の位置を検出することにより、この検出した位置
の精度及び配管系の耐久性を向上可能な配管内移動装置
の位置検出方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。本発明は、配
管の内部を移動する配管内移動装置の位置検出方法にお
いて、配管内移動装置が通過した配管の溶接継ぎ手部の
数を測定し、測定された溶接継ぎ手部の数と配管の溶接
継ぎ手部の分布情報とに基づいて、配管内移動装置の位
置を検出する配管内移動装置の位置検出方法である。
【0013】したがって、本発明の配管内移動装置の位
置検出方法においては、溶接継ぎ手部の通過数から配管
内移動装置の位置を検出するため、配管に曲管部が含ま
れている場合などであっても正確に配管内移動装置の位
置を検出することができる。
【0014】本発明は、配管の内部を移動する配管内移
動装置の位置検出方法において、配管内移動装置の移動
に伴って移動する磁歪センサによって配管の磁気異方性
のレベルを測定し、磁歪センサによって測定された磁気
異方性のレベルが所定範囲に含まれるか否かを判定する
ことにより溶接継ぎ手部を検出し、検出された溶接継ぎ
手部の数をカウントし、カウントされた溶接継ぎ手部の
数と配管の溶接継ぎ手部の分布情報とに基づいて、配管
内移動装置の位置を検出する配管内移動装置の位置検出
方法である。
【0015】配管において、溶接継ぎ手部の磁気異方性
のレベルと溶接継ぎ手部ではない一般部の磁気異方性の
レベルとの間には大きな差が生じる。したがって、本発
明の配管内移動装置の位置検出方法においては、磁歪セ
ンサによって測定した磁気異方性のレベルを用いること
により、溶接継ぎ手部を正確に検出することができる。
【0016】ゆえに、一層正確に配管内移動装置の位置
を検出することができる。また、磁歪センサを用いるこ
とで配管に接触することなく溶接継ぎ手部を検出するこ
とができるため、配管の管軸方向の変化、配管内面の汚
れや錆、溶接部分の余盛に影響されることがない。
【0017】ゆえに、配管系又は走行長測定装置の耐久
性及び検出した位置の信頼性を向上させることができ
る。本発明は、配管の内部を移動する配管内移動装置の
位置検出方法において、配管内移動装置の移動に伴って
移動する磁歪センサによって配管の磁気異方性のレベル
を測定し、磁歪センサによって測定された磁気異方性の
レベルの変化量が所定範囲に含まれるか否かを判定する
ことにより溶接継ぎ手部を検出し、検出された溶接継ぎ
手部の数をカウントし、カウントされた溶接継ぎ手部の
数と配管の溶接継ぎ手部の分布情報とに基づいて、配管
内移動装置の位置を検出する配管内移動装置の位置検出
方法である。
【0018】配管において、溶接継ぎ手部の磁気異方性
のレベルと溶接継ぎ手部ではない一般部の磁気異方性の
レベルとの間には大きな差が生じる。したがって、本発
明の配管内移動装置の位置検出方法においては、磁歪セ
ンサによって測定される磁気異方性のレベルの変化量が
所定範囲に含まれるか否かを判定して溶接継ぎ手部の有
無を検出することにより、上記の発明と同様の効果を得
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)本実施の形態においては、鉄鋼材
料などの強磁性体に作用している応力を測定する際に利
用される磁歪センサを用いて磁気異方性のレベルを測定
し、この測定された磁気異方性のレベルによって配管の
溶接継ぎ手部を検出し、この検出された溶接継ぎ手部の
数をカウントすることで配管内移動装置の位置を検出す
る方法について説明する。なお、以下の説明において、
図7と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0020】まず、磁歪センサの原理及び当該磁歪セン
サを用いた応力の差の測定方法について説明する。鉄鋼
材料などの強磁性体に作用している応力を測定する応力
測定方法としては、磁歪効果、すなわち応力によって磁
気的性質が変化する現象を利用する方法がある。このよ
うな応力測定方法の中でも、磁歪効果によって生じる磁
気異方性を利用する応力測定方法は、鋼構造物や機械部
品に作用している応力を非破壊で比較的簡単に測定でき
る方法であり、特開昭62−121325号公報、実開
平1−135338号公報、特開平7−110270号
公報、日本金属学会会報第30巻第4号「新技術・新製
品」P310〜312(1991)、日本土木学会第5
0回年次学術講演会講演概要集P662〜663(19
95)等にその技術が開示されている。
【0021】図1は、この磁歪効果によって生じる磁気
異方性を利用する応力測定方法の一例を示す斜視図であ
り、応力の差を磁歪センサを用いて求める方法について
示したものである。
【0022】この応力測定方法において用いられる磁歪
センサ9は、励磁用コイル10を巻いたコの字型の励磁
用ヨーク11と、検出用コイル12を巻いたコの字型の
検出用ヨーク13とが互いにヨーク鞍部の中央部で直交
するように配置されており、さらに励磁用コイル10に
交流電流を流して配管2を励磁するための交流電源14
と、検出用コイル12に誘起される起電力を測定して配
管2を流れる磁束を検出するための電圧計15とを備え
ている。
【0023】以下に、この磁歪センサ9を、励磁用ヨー
ク11及び検出用ヨーク13が配管2の長手方向すなわ
ち管軸方向と、45度の位置関係になるように配置して
配管2の応力の差を測定する場合について説明する。
【0024】いま、配管2のX軸方向に引っ張り応力σ
X が発生すると、磁性材料である配管2のX、Y軸方向
の透磁率μX 、μY には磁歪効果により下記の(1)式
の関係、すなわち磁気異方性が生じる。
【0025】μX > μY …(1) このような磁気異方性が生じている状態にある配管2に
上記の磁歪センサ9を接近させ、この磁歪センサ9の励
磁用ヨーク11に巻かれた励磁用コイル10に交流電源
14によって交流電流を流して配管2を励磁すると、励
磁用ヨーク11の一方の開口端11aから出た磁束の大
部分は直接励磁用ヨーク11の他方の開口端11bへ向
かうが、配管2には引っ張り応力σX により(1)式の
ような磁気異方性が生じているため、磁束の一部は検出
用ヨーク13を経由して励磁用ヨーク11の開口端11
bに流れる。このため、検出用ヨーク13に巻かれた検
出用コイル12に取付けられた電圧計15には、下記の
(2)式に示す出力波形の起電力が誘起される。
【0026】 V=M0 ・(μX −μY )・COS[ 2/(θ−4/π)] …(2) ここで、Vは検出用コイル12に誘起される交流起電力
の整流値、M0 は励磁条件や配管2の磁気的特性などに
より定まる第1の定数、 COS[ 2/(θ−4/
π)] は余弦関数、θは検出用ヨーク13の一方の開口
端13aと他方の開口端13bとを結ぶ直線とX軸のな
す角である。
【0027】透磁率の差(μX −μY )は応力の差(σ
X −σY )に比例するため、(2)式は下記の(3)式
に書き換え可能である。 V=M・(σX −σY )・COS[ 2/(θ−4/π)] …(3) ここで、Mは励磁条件やコイルの条件、配管2の磁気的
特性などにより定まる第2の定数である。
【0028】ゆえに、磁歪センサ3によって電圧Vを測
定し、この(3)式を用いることにより、配管2に作用
している応力の差を求めることができる。以上が磁歪効
果によって生じる磁気異方性を利用する応力測定方法の
一例であり、この応力測定方法においては磁歪センサ9
の測定電圧Vから応力の差が求められる。
【0029】一般的に、溶接継ぎ手部では、溶接継ぎ手
部ではない一般部に比べて高い残留応力が存在してお
り、またその高い残留応力の存在する範囲は溶接継ぎ手
部の極近傍に限られる。
【0030】ゆえに、磁歪センサ9で残留応力の分布を
測定すると、溶接継ぎ手部の近傍が残留応力の特異点と
なっている。ここで、磁気異方性のレベルは、(1)式
に示すように透磁率の差(μX −μY )によって示すこ
とができるが、この磁気異方性のレベル(μX −μY
は、(2)式に示すように磁歪センサ9による測定電圧
Vに比例するため、この電圧Vは磁気異方性のレベルに
相当すると考えられる。
【0031】また、磁気異方性のレベル(μX −μY
と応力の差(σX −σY )は比例関係にあるため、
(3)式によって求められる応力の差(σX −σY )も
磁気異方性のレベルに相当すると考えられる。
【0032】したがって、この磁気異方性のレベルに相
当する磁歪センサ9の測定電圧Vの分布や応力測定方法
によって求まる応力の差(σX −σY )の分布により溶
接継ぎ手部の検出が可能となる。
【0033】すなわち、磁歪センサ3による測定電圧V
や、応力測定方法で求められる応力の差(σX −σY
は磁気異方性のレベルに相当し、この磁気異方性のレベ
ルは、溶接継ぎ手部で測定された場合と一般部で測定さ
れた場合とで大きな差を有するという特徴がある。
【0034】本実施の形態に係る配管内移動装置の位置
検出方法においては、この磁気異方性のレベルにより検
出される溶接継ぎ手部の通過数によって配管内移動装置
の位置を検出する。
【0035】図2は、本実施の形態において利用される
配管内移動装置の側面図を示している。検査ピグ1は、
他方のピグ本体4に図7で示すガイドローラ7、8に代
えて非接触式の磁歪センサ9が取付けられている。
【0036】図3は、本実施の形態に係る配管内移動装
置の位置検出方法における処理の流れを示すフローチャ
ートであり、磁気異方性のレベルに相当する値として磁
歪センサ9の測定電圧Vが利用される場合について示し
ている。なお、磁気異方性のレベルに相当する値として
応力を用いる場合も同様の処理が実行される。
【0037】本実施の形態においては、まず、鋼管が溶
接してなる配管2の管軸方向に対して励磁用ヨーク5及
び検出用ヨーク7をほぼ45度の位置関係になるように
磁歪センサ3の取付け向きを合わせる(s1)。これ
は、溶接継ぎ手部の応力の方向は、配管2の管軸方向及
びこの管軸方向に垂直な配管2の周方向の成分、言い換
えれば溶接線に垂直な方向及び溶接線方向の成分を持っ
ていると想定されるため、この管軸方向及び周方向の応
力に対して磁歪センサ9の感度が最も高くなるようにす
るためである。
【0038】次に、ループ変数N及び通過した溶接継ぎ
手部の数を示す変数Yをゼロとし(s2)、検査ピグ1
の移動に合わせて配管2の管軸方向に連続的又は等間隔
に、磁歪センサ9によって配管2の磁気異方性のレベル
に相当する電圧V1 〜Vn を測定するために、ループ変
数Nをカウントアップし(s3)、磁歪センサ9によっ
て配管2の電圧VN を測定する(s4)。
【0039】次に、予め実験的又は経験的手法によって
求められている溶接継ぎ手部の場合の電圧Vと溶接継ぎ
手部ではない一般部の場合の電圧Vの差の許容範囲を示
すしきい値ΔVと、予め実験によって求められている溶
接継ぎ手部ではない一般部の磁気異方性のレベルに相当
する電圧Vnormalとを、データベースから読み出す(s
5)。
【0040】次に、磁歪センサ9の測定電圧VN を、デ
ータベースから読み出した電圧Vnormalと比較し、下記
の(4)式によって溶接継ぎ手部か否かを判定する(s
6)。
【0041】|VN −Vnormal|>ΔV …(4) この(4)式が成り立つ場合、すなわちVN が所定範囲
に含まれない場合には、磁歪センサ9による測定位置が
溶接継ぎ手部であると判定される(s7)。
【0042】このように、測定位置が溶接継ぎ手部であ
ると判定された場合には、検査ピグ1が通過した溶接継
ぎ手部の数を示す変数Yがカウントアップされ(s
8)、また配管2の溶接継ぎ手部の分布情報がデータベ
ースから読み出される(s9)。なお、配管2の溶接継
ぎ手部の分布情報は、配管施工図面などから定められて
いる。
【0043】そして、この変数Yと溶接継ぎ手部の分布
情報とに基づいて、検査ピグ1の位置が検出される(s
10)。検査ピグ1の位置検出方法としては、例えば、
検査開始位置又は基準位置から移動を開始して通過した
溶接継ぎ手部の数Yと、配管2の溶接継ぎ手部の位置に
関する情報を含む分布情報とを突き合わせて位置の検出
を行う方法等が用いられる。
【0044】一方、(4)式が成り立たない場合、すな
わちVN が所定範囲に含まれる場合には、磁歪センサ9
による測定位置が溶接継ぎ手部を含まない一般部である
として判定される(s11)。
【0045】そして、ループ変数Nがnと比較され(s
12)、ループ変数Nがn以上であり、電圧V1 〜Vn
の測定がなされている場合には処理が終了され、ループ
変数Nがnより小さく、電圧V1 〜Vn の測定がなされ
ていない場合には配管2の管軸方向への検査ピグ1の移
動後(s13)、再びループ変数Nをカウントアップし
て(s3)同様の処理が繰り返される。
【0046】以上のように、本実施の形態に係る配管内
移動装置の位置検出方法においては、磁歪センサ9を用
いて検出した溶接継ぎ手部の数をカウントし、この溶接
継ぎ手部の数と溶接継ぎ手部の分布情報とに基づいて検
査ピグ1の位置を検出する。
【0047】このように、通過した溶接継ぎ手部の数を
検出することによって、検査ピグ1の位置を検出する
と、配管2に曲管部が含まれていても位置を誤認するこ
とがない。
【0048】したがって、正確に検査ピグ1の位置を検
出することができる。また、本実施の形態に係る配管内
移動装置の位置検出方法においては、溶接継ぎ手部を検
出する際に、配管2に接触することなく磁気異方性のレ
ベルを測定する磁歪センサを用いている。
【0049】配管2において、溶接継ぎ手部の磁気異方
性のレベルと溶接継ぎ手部ではない一般部の磁気異方性
のレベルとの間には大きな差が生じる。したがって、磁
歪センサ9によって測定した磁気異方性のレベルを用い
ることにより、溶接継ぎ手部を正確に検出することがで
きる。
【0050】ゆえに、正確に検査ピグ1の位置を検出す
ることができる。また、磁歪センサ9を用いることで配
管2に接触することなく溶接継ぎ手部を検出することが
できるため、配管2の管軸方向の変化、配管内面の汚れ
や錆、溶接部分の余盛に影響されることがない。
【0051】ゆえに、配管系又は検査ピグ1の耐久性及
び検出した位置の信頼性を向上させることができる。こ
のように、本実施の形態に係る配管内移動装置の位置検
出方法を適用することにより正確な配管内移動装置の位
置(検査ピグ1においては検査位置でもある)を検出す
ることができるため、検査ピグ1による配管2の検査結
果に、正確な検査位置を関係付けることができる。
【0052】ゆえに、検査結果による判定を行う場合及
び配管2を補修する場合に極めて有効なデータを得るこ
とができる。なお、本実施の形態に係る配管内移動装置
の位置検出方法においては、配管内移動装置が検査ピグ
1の場合を例として説明したが、これに限定されるもの
ではなく、配管2内を移動する様々な装置の位置の検出
にも同様に適用できる。
【0053】また、本実施の形態に係る配管内移動装置
の位置検出方法では、磁気異方性のレベルに相当するも
のとして磁歪センサ3の出力レベルである電圧V1 〜V
n を用いて溶接継ぎ手部を判定しているが、これに限定
されるものではなく、例えば磁気異方性のレベルに相当
するものとして応力測定方法によって求められる応力の
差を用いて溶接継ぎ手部を判定するとしても、同様の作
用効果を得ることができる。
【0054】さらに、本実施の形態においては配管内移
動装置の位置検出方法について説明しているが、当該配
管内移動装置の位置検出方法を装置化することもでき
る。加えて、配管内移動装置の位置検出方法を装置化し
た配管内移動装置の位置検出装置を配管内移動装置自身
に装備させ、配管検査用センサ6による配管2の検査結
果とその検査位置とを通信装置によって外部に出力する
とすることもできる。
【0055】(第2の実施の形態)本実施の形態に係る
配管内移動装置の位置検出方法においては、磁気異方性
のレベルの微分値を求め、この求めた微分値を磁気異方
性のレベルの変化量とし、この変化量が所定の範囲に含
まれるか否かを判定することで溶接継ぎ手部を検出す
る。なお、以下の説明において、第1の実施の形態で説
明した要素と同一の要素は同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0056】図4は、本実施の形態に係る配管内移動装
置の位置検出方法における処理の流れを示すフローチャ
ートであり、磁気異方性のレベルに相当する値として、
磁歪センサ3による測定電圧Vを(3)式に代入して得
られる応力の差Pを用いる場合について説明する。な
お、磁気異方性のレベルに相当する値として電圧値Vを
用いる場合も同様の処理が実行されるため、ここでは説
明を省略する。
【0057】本実施の形態においては、まず、第1の実
施の形態の場合と同様に、配管2の管軸方向に励磁用ヨ
ーク11及び検出用ヨーク13がほぼ45度の位置関係
になるように磁歪センサ9の取付け向きを合わせる(t
1)。
【0058】次に、ループ変数N及び通過した溶接継ぎ
手部の数を示す変数Yをゼロとし(t2)、この磁歪セ
ンサ9によって電圧VN 、すなわちV0 を測定して
(3)式から応力の差P0 を求める(t3)。
【0059】次に、検査ピグ1の位置移動後(t4)、
この移動に合わせて配管2の管軸方向に連続的又は等間
隔に順次電圧V1 〜Vn を測定して応力の差P1 〜Pn
を求めるためのループ変数Nをカウントアップし(t
5)、磁歪センサ3によって電圧VN を測定して応力の
差PN を求める(t6)。さらに、磁歪センサ9による
電圧Vn の測定位置と電圧VN-1 の測定位置とから区間
距離ΔXを求める(t7)。
【0060】次に、予め実験的又は経験的手法によって
求められている一般部での同区間距離ΔXでの応力の差
の微分値の許容範囲を示すしきい値Kをデータベースか
ら読み出す(t8)。
【0061】次に、求められた応力の差PN と応力の差
N-1 の差を区間距離ΔXで割って微分値を求め、この
求めた微分値としきい値Kを比較する下記の(5)式に
よって溶接継ぎ手部の存在を判定する(t9)。
【0062】 |(PN −PN-1 )/ΔX|>K …(5) この(5)式が成り立つ場合には、磁歪センサ3による
測定位置が溶接継ぎ手部であると判定される(t1
0)。
【0063】このように、測定位置が溶接継ぎ手部であ
ると判定された場合には、検査ピグ1が通過した溶接継
ぎ手部の数を示す変数Yがカウントアップされ(t1
1)、また配管2の溶接継ぎ手部の分布情報がデータベ
ースから読み出される(t12)。
【0064】そして、この変数Yと溶接継ぎ手部の分布
情報とに基づいて、検査ピグ1の位置が検出される(t
13)。一方、(5)式が成り立たない場合には、磁歪
センサ9による測定位置が溶接継ぎ手部を含まない一般
部であるとして判定される(t14)。
【0065】そして、ループ変数Nがnと比較され(t
15)、ループ変数Nがn以上であり、電圧V1 〜Vn
の測定がなされている場合には処理が終了され、ループ
変数Nがnより小さく、電圧V1 〜Vn の測定がなされ
ていない場合には、再び配管2の管軸方向へ検査ピグ1
を移動し(t4)同様の処理が実行される。
【0066】以上のように、本実施の形態に係る配管内
移動装置の位置検出方法においては、磁歪センサ9の測
定電圧V1 〜Vn から求めた応力の差P1 〜Pn の微分
値の絶対値、すなわち磁気異方性の変化量の絶対値が、
しきい値Kよりも大きくなる場合の測定位置を溶接継ぎ
手部として判定している。
【0067】これにより、本実施の形態に係る配管内移
動装置の位置検出方法によれば、先に説明した第1の実
施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。な
お、本実施の形態に係る配管内移動装置の位置検出方法
では、磁気異方性のレベルの変化量を示すものとして磁
歪センサ9の出力レベルである電圧V1 〜Vn から求め
た応力の差P1 〜Pn の微分値を用いて溶接継ぎ手部の
位置を判定しているが、これに限定されるものではな
く、例えば磁気異方性のレベルを示すものとして磁歪セ
ンサ9の測定電圧V1 〜Vn の微分値を用いて溶接継ぎ
手部の位置を判定しても、同様の作用効果を得ることが
できる。
【0068】
【実施例】以下、本発明の配管内移動装置の位置検出方
法による検出状態を調べるために行った実験の結果につ
いて説明する。図5は、本実験において利用された配管
の状態を示す側面図である。この図5において、図2と
同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0069】この配管2は、複数の鋼管16と曲管17
とから構成されており、各鋼管16及び曲管17がそれ
ぞれ接続・溶接されている。したがって、各鋼管16又
は曲管17の接続部には溶接継ぎ手部18が存在する。
【0070】本実験は、上記のような配管2の内部に配
管内移動装置(検査ピグ1)を移動させた場合に磁歪セ
ンサ9によって電圧Vを測定したものである。図6は、
基準位置からの距離と、磁歪センサ9の出力電圧Vの関
係を示す状態図である。
【0071】この図6の実験結果に示すように、溶接継
ぎ手部18と接継ぎ手部18ではない一般部とでは、磁
歪センサ9の出力電圧Vに明確な差があり、磁歪センサ
9の出力電圧Vの特異点を検出することで溶接継ぎ手部
18を検出することができる。
【0072】ゆえに、基準位置から移動を開始し、通過
した溶接継ぎ手部18の数をカウントすることで、配管
内移動装置の存在する配管位置を正確に検出することが
できる。
【0073】したがって、配管内移動装置が検査ピグ1
であり、この検査ピグ1が配管2の異常を検出した場合
に、この配管2における異常な鋼管16又は曲管17を
正確に特定することができるため、異常な鋼管16又は
曲管17の取り換えや補修等を適切に実行することがで
きる。
【0074】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の配管内移動
装置の位置検出方法においては、溶接継ぎ手部の通過数
を検出し、この通過数と配管の溶接継ぎ手部の分布情報
とに基づいて配管内移動装置の位置を検出する。
【0075】したがって、本発明の配管内移動装置の位
置検出方法においては、溶接継ぎ手部の通過数から配管
内移動装置の位置を検出するため、配管に曲管部が含ま
れている場合などであっても正確に配管内移動装置の位
置を検出することができる。
【0076】また、本発明の配管内移動装置の位置検出
方法においては、溶接継ぎ手部の通過数を、磁歪センサ
によって測定される磁気異方性のレベル又は磁気異方性
のレベルの変化量に基づいて求めるとすることができ
る。
【0077】配管において、溶接継ぎ手部の磁気異方性
のレベルと溶接継ぎ手部を含まない一般部の磁気異方性
のレベルとの間には大きな差が生じる。したがって、磁
気異方性のレベル又は磁気異方性のレベルの変化量によ
って溶接継ぎ手部であるか否かを判定することで、配管
の溶接継ぎ手部の位置を非破壊で確実に検出することが
でき、これにより正確に配管内移動装置の位置を検出す
ることができる。
【0078】さらに、磁歪センサを用いることで配管に
接触することなく溶接継ぎ手部を検出することができる
ため、検出される配管内移動装置の位置は配管の管軸方
向の変化、配管内面の汚れや錆、溶接部分の余盛に影響
されることがない。
【0079】ゆえに、配管系又は走行長測定装置の耐久
性及び検出した位置の信頼性を向上させることができ
る。以上のように、本発明の配管内移動装置の位置検出
方法を適用することで、正確に配管内移動装置の位置を
検出することができるため、この配管内移動装置による
配管2の検査結果に、正確な検査位置を関係付けること
ができる。ゆえに、検査結果による判定を行う場合及び
配管を補修する場合に極めて有効なデータを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁歪効果によって生じる磁気異方性を利用する
応力測定方法の一例を示す斜視図。
【図2】本発明が適用される配管内移動装置の側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る配管内移動装
置の位置検出方法における処理の流れを示すフローチャ
ート。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る配管内移動装
置の位置検出方法における処理の流れを示すフローチャ
ート。
【図5】実験において利用された配管の状態を示す側面
図。
【図6】基準位置からの距離と磁歪センサの出力電圧V
の関係を示す状態図。
【図7】従来の配管内移動装置の位置検出方法の概念を
示す側面図。
【符号の説明】
1…検査ピグ 2…配管 3…一方のピグ本体 4…他方のピグ本体 5…連結器 6…配管検出用センサ 7、8…ガイドローラ 9…磁歪センサ 10…励磁用コイル 11…励磁用ヨーク 12…検出用コイル 13…検出用ヨーク 14…交流電源 15…電圧計 16…鋼管 17…曲管 18…溶接継ぎ手部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管の内部を移動する配管内移動装置の
    位置検出方法において、 前記配管内移動装置が通過した前記配管の溶接継ぎ手部
    の数を測定し、 前記測定された溶接継ぎ手部の数と前記配管の溶接継ぎ
    手部の分布情報とに基づいて、前記配管内移動装置の位
    置を検出することを特徴とする配管内移動装置の位置検
    出方法。
  2. 【請求項2】 配管の内部を移動する配管内移動装置の
    位置検出方法において、 前記配管内移動装置の移動に伴って移動する磁歪センサ
    によって前記配管の磁気異方性のレベルを測定し、 前記磁歪センサによって測定された磁気異方性のレベル
    が所定範囲に含まれるか否かを判定することにより溶接
    継ぎ手部を検出し、 前記検出された溶接継ぎ手部の数をカウントし、 前記カウントされた溶接継ぎ手部の数と前記配管の溶接
    継ぎ手部の分布情報とに基づいて、前記配管内移動装置
    の位置を検出することを特徴とする配管内移動装置の位
    置検出方法。
  3. 【請求項3】 配管の内部を移動する配管内移動装置の
    位置検出方法において、 前記配管内移動装置の移動に伴って移動する磁歪センサ
    によって前記配管の磁気異方性のレベルを測定し、 前記磁歪センサによって測定された磁気異方性のレベル
    の変化量が所定範囲に含まれるか否かを判定することに
    より溶接継ぎ手部を検出し、 前記検出された溶接継ぎ手部の数をカウントし、 前記カウントされた溶接継ぎ手部の数と前記配管の溶接
    継ぎ手部の分布情報とに基づいて、前記配管内移動装置
    の位置を検出することを特徴とする配管内移動装置の位
    置検出方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109900767A (zh) * 2019-04-11 2019-06-18 杭州电子科技大学 一种利用电化学检测鸡肉新鲜度的方法
KR20190123893A (ko) * 2018-04-25 2019-11-04 조선대학교산학협력단 관주형 송전탑의 용접부 잔류응력 측정장치
KR20230014569A (ko) * 2021-07-21 2023-01-30 한국전력공사 배열 회수 보일러의 핀 튜브 검사장치

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