JPH11210044A - 便器洗浄タンク装置 - Google Patents

便器洗浄タンク装置

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JPH11210044A
JPH11210044A JP1736498A JP1736498A JPH11210044A JP H11210044 A JPH11210044 A JP H11210044A JP 1736498 A JP1736498 A JP 1736498A JP 1736498 A JP1736498 A JP 1736498A JP H11210044 A JPH11210044 A JP H11210044A
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JP
Japan
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brake plate
water
valve body
toilet
tank device
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JP1736498A
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Inventor
Yasunori Hirooka
岡 康 則 廣
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動板を洗浄水の水面に確実に吸着させ、最
適な遅延排水機能を生じさせて便器の洗浄機能を安定さ
せる。 【解決手段】 タンク本体Aに、排水弁本体12および
排水弁本体12に連通するオーバフロー管13を設け
る。オーバフロー管13に、上下に揺動可能に揺動部材
14を取付ける。揺動部材14の一端部に、排水弁本体
12に着離座して開弁、閉弁を行なう弁体15を固設す
る。揺動部材14の他端部に、一定範囲で上下に揺動可
能に制動板16を取付けるとともに、制動板16の揺動
範囲を規制する倒れ防止ストッパ24およびストッパ2
5を取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は便器洗浄タンク装置
に係り、特に総排水量のバラツキをなくして便器の機能
を安定させることができる便器洗浄タンク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、水洗式便器に用いられている便
器洗浄タンク装置においては、節水化、高さ寸法の制限
等の要請から、便器洗浄水貯留用のタンク本体を小型化
する試みがなされているが、タンク本体を小型化するた
めには、タンク本体内に貯留されている貯留水を効率よ
く用いる必要がある。
【0003】従来、タンク本体内の便器洗浄水を効率よ
く用いる方法として、例えば特願平7−40462号明
細書及び図面に示されているように、タンク本体内から
の排水を制御する排水弁に遅延排水機能を付与し、タン
ク水位の下降より遅れて閉弁するようにした便器洗浄タ
ンク装置が提案されている。
【0004】図24は、従来のこの種の便器洗浄タンク
装置を示すもので、図中、符号Aは便器洗浄タンク装置
のタンク本体であり、このタンク本体Aの底部には、貯
留した洗浄水Wを排水して便器に供給する排水弁Bが設
けられている。
【0005】この排水弁Bは、タンク本体Aの底部を貫
通する状態で取付けられてタンク本体A外部の便器に給
水する排水弁本体2を備えており、この排水弁本体2の
タンク本体A内側に突出する上端部には、斜めの開口縁
からなる弁座1が形成されている。
【0006】この排水弁本体2には、その側方から起立
して下端が排水弁本体2に連絡するオーバフロー管3が
設けられており、このオーバフロー管3には、上下に揺
動可能な揺動部材4の中間部4aが枢着されている。こ
の揺動部材4の一端部には、前記弁座1に着離座して排
水弁Bを開閉する弁体5が固設され、揺動部材4の他端
部には、平板状の制動板6が固設されている。
【0007】以上の構成において、弁体5を引上げて排
水弁Bを開弁すると、制動板6が弁体5に連動してタン
ク本体Aの底部方向に移動する。この状態で、弁体5の
引上げ力を解除すると、弁体5は自重で閉じようとする
が、洗浄水Wの排水により制動板6を上面側から押下げ
ようとする力が作用するため、閉弁動作に制動がかけら
れる。
【0008】洗浄水Wの水位がさらに低下すると、洗浄
水Wの表面張力により制動板6がその下降した水面Wa
に吸着し、この吸着力により弁体5の自重による下降が
制限され閉弁動作に制動がかけられる。洗浄水Wの水位
がさらに低下すると、制動板6は洗浄水Wの水面Waに
対し斜めになって吸着状態を維持することができなくな
り、弁体5がその自重で弁座1に着座して弁閉状態とな
る。図24において、符号WLは貯水状態の初期水位、
符号DWLは排水後の水位である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の便器洗浄タンク
装置において、便器の機能を向上させるためには、初期
水位WLを上げることが有効であるが、例えば米国市場
では新設現場での洗浄水の消費水量が1.6ガロン(6
リットル)以下に規制されているため、総排水量を現状
より増やすことができない。したがって、米国で便器の
洗浄機能を向上させるためには、初期水位WLを上げる
と同時に、排水後の水位DWLも上げる必要がある。
【0010】ところで、現行仕様では、WL=120、
DWL=45〜50で実流量が6リットル以下になるよ
うに設定されているが、従来の便器洗浄タンク装置にお
いては、揺動部材4に制動板6が固設されているため、
便器の機能向上のために初期水位WLを例えばWL=1
30に上げると、初期水位WLが降下するタイミングと
制動板6が水平になるタイミングとの間にずれが生じ、
洗浄水Wの水面Waと制動板6との間の表面張力による
吸着作用が生じないことがある。このため、排水後の水
位DWLが安定せずに総排水量にバラツキが生じ、便器
の機能が安定しないという問題がある。
【0011】本発明は、このような点を考慮してなされ
たもので、貯水状態の初期水位を上げた場合であって
も、排水後の水位を安定させて総排水量のバラツキをな
くし、便器の機能を安定させることができる便器洗浄タ
ンク装置を提供することを目的とする。
【0012】本発明の他の目的は、排水動作開始直後
(開弁直後)より制動板が洗浄水水面に吸着することに
より排水動作を安定化させることができる便器洗浄タン
ク装置を提供するにある。
【0013】本発明の他の目的は、排水後の水位を必要
に応じて変更することができる便器洗浄タンク装置を提
供するにある。
【0014】本発明の他の目的は、貯水状態の初期水位
を変更した場合であっても、安定な遅延排水機能を得る
ことができる便器洗浄タンク装置を提供するにある。
【0015】本発明の他の目的は、貯水状態の初期水位
を上げたために弁体に作用する水圧が大きくなってしま
った場合であっても、表面張力による吸着力を充分に確
保することができる便器洗浄タンク装置を提供するにあ
る。
【0016】本発明の他の目的は、表面張力による吸着
力の大きさを、現場の状況に合わせて容易に調節するこ
とができる便器洗浄タンク装置を提供するにある。
【0017】本発明の他の目的は、貯水状態の初期水位
を上げたために弁体に作用する水圧が大きくなってしま
った場合であっても、制動板を大形化することなく安定
な遅延排水機能を得ることができる便器洗浄タンク装置
を提供するにある。
【0018】本発明の他の目的は、制動板の重量調節が
容易な便器洗浄タンク装置を提供するにある。
【0019】本発明のさらに他の目的は、制動板の重量
をきめ細かく調節して最適値を得ることができる便器洗
浄タンク装置を提供するにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、底部に排水用の開口部を有する便器洗浄水貯
留用のタンク本体と;前記タンク本体の開口部に着離座
する弁体と;前記弁体の開口部への着座動作を遅延させ
る遅延手段と;を備え、前記遅延手段は洗浄開始から前
記タンク本体内の洗浄水水面の降下動作に追従動作する
ことを特徴とする。
【0021】また本発明は、底部に排水用の開口部を有
する便器洗浄水貯留用のタンク本体と;このタンク本体
内に中間部が枢着された上下に揺動可能な揺動部材と;
この揺動部材の一端側に取付けられた前記開口部に着離
座する弁体と;前記揺動部材の他端側に取付けられた前
記弁体の開口部への着座動作を遅延させる遅延手段と;
を設け、前記遅延手段を、揺動部材に上下に揺動可能に
取付けられた便器洗浄水の水面に当接可能な制動板と、
この制動板の揺動範囲を規制する規制手段とで構成する
ようにしたことを特徴とする。
【0022】このように、本発明においては、制動板が
揺動部材に対して一定の範囲内で上下に揺動可能となっ
ている。このため、貯水状態の初期水位の変更に伴ない
その水位を下降速度が変化した場合であっても、制動板
を洗浄水の水面に確実に当接して吸着作用を生じさせる
ことが可能となり、これにより排水後の水位を安定させ
て総排水量のバラツキをなくし、便器の洗浄機能を安定
させることができる。
【0023】本発明はまた、制動板を、弁体が開口部に
着座している貯水状態において、便器洗浄水の水面上に
位置させるようにしたことを特徴とする。そしてこれに
より、制動板の洗浄水水面への当接時期の早期化を図
り、遅延排水機能をより安定化することができる。
【0024】本発明はまた、規制手段により、少なくと
も制動板の上方への揺動範囲を調節可能にしたことを特
徴とする。そしてこれにより、排水後の水位を必要に応
じて変更することができる。
【0025】本発明はまた、制動板の揺動部材への取付
位置を調節可能にしたことを特徴とする。制動板の初期
位置と洗浄水の初期水位とが離れ過ぎていると、制動板
が水面に当接されないため弁体が充分に開弁状態となら
ず、排水不良となるおそれがあるが、制動板の取付位置
の調節により、このような不具合がなくなり、安定な遅
延排水機能を得ることができる。
【0026】本発明はまた、制動板をその便器洗浄水の
水面との当接面積を調節可能にしたことを特徴とする。
そしてこれにより、貯水状態の初期水位を上げたために
弁体に作用する水圧が大きくなってしまった場合であっ
ても、表面張力による吸着作用を充分に確保して安定な
遅延排水機能を得ることができる。
【0027】本発明はまた、制動板を重ね合せ面積が調
節可能な複数の単位制動板で構成するようにしたことを
特徴とする。そしてこれにより、表面張力による吸着作
用の大きさを、現場の状況に合わせて容易に調節するこ
とができる。
【0028】本発明はまた、制動板の重量を調節可能に
したことを特徴とする。そしてこれにより、貯水状態の
初期水位を上げたために弁体に作用する水圧が大きくな
ってしまった場合であっても、制動板を大形化すること
なく安定な遅延排水機能を得ることができる。
【0029】本発明はまた、制動板に重錘を取付けるこ
とにより重量を調節可能にしたことを特徴とする。そし
てこれにより、制動板の重量を容易に調節することがで
きる。
【0030】本発明はさらに、粒粉状または液状の重錘
材を制動板の充填空間内に充填することにより、重量を
調節可能にしたことを特徴とする。そしてこれにより、
制動板の重量をきめ細かく調節して最適値を得ることが
できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る便器
洗浄タンク装置を示すもので、図中、符号Aは便器洗浄
装置のタンク本体であり、このタンク本体Aの底部に
は、貯留した洗浄水Wを排出して便器に供給する排水弁
Bが設けられている。
【0032】この排水弁Bは、タンク本体Aの底部を貫
通する状態で取付けられてタンク本体A外部の便器に給
水する排水弁本体12を備えており、この排水弁本体1
2のタンク本体A内側に突出する上端部には、斜めの開
口縁からなる弁座11が形成されている。
【0033】この排水弁本体12には、図1および図2
に示すように、その側方から起立して下端が排水弁本体
12に連絡するオーバフロー管13が設けられており、
このオーバフロー管13には、両端部に弁体15および
制動板16が取付けられた揺動部材14の中間部が枢着
されている。
【0034】すなわち、揺動部材14は、概略三角形の
板状に形成されてオーバフロー管13を介しその両側に
一対配置されており、これら両揺動部材14は、オーバ
フロー管13を貫通する支軸17に取付けられて上下に
揺動可能となっている。
【0035】これら両揺動部材14の一端側には、円板
状をなす弁体15が固設されており、その下面には、パ
ッキング18が取付けられ、また弁体15の上面には、
タンク本体Aの側壁に設けられた操作具(図示せず)の
操作力を弁体15に伝達する鎖等の操作力伝達部材19
が連結されている。そして弁体15は、この操作力伝達
部材19で上方に引上げることにより、弁座11から離
座して排水弁Bを開弁する動作とともに、弁体15に自
重などにより下向きの力が加わることにより、弁座11
に着座して排水弁Bを閉弁する動作を行うようになって
いる。
【0036】一方、前記両揺動部材14の他端側には、
弁体15の弁座11への着座動作を遅延させるための遅
延手段20が設けられている。
【0037】この遅延手段20は、図2乃至図6に示す
ように、前記両揺動部材14間に上下に揺動可能に取付
けられた制動板16と、この制動板16の揺動範囲を規
制する規制手段21とで構成されている。
【0038】制動板16は、プラスチックまたはアルミ
等の比重が小さい金属製の方形の平板材で構成され、そ
の両側に突出する支点ピン22を各揺動部材14のピン
孔23に嵌入係止することにより、上下に揺動可能とな
っている。
【0039】また規制手段21は、制動板16の下方へ
の揺動範囲を規制する倒れ防止ストッパ24と、制動板
16の上方への揺動範囲を規制するストッパ25とで構
成され、制動板16はこれら両ストッパ24,25に当
接する範囲内で揺動部材14に対して揺動可能となって
いる。
【0040】なお、制動板16は、排水弁Bの閉弁状態
において、洗浄水Wの貯水状態の初期水位WLよりも上
方に位置している。
【0041】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0042】図7(a)は、排水弁Bが閉弁状態となっ
ていて洗浄水Wが満水の状態となっている場合を示すも
のである。この状態で制動板16は、初期水位WLより
も上方に位置しており、制動板16の下方への揺動は、
図7(b)に示すように、倒れ防止ストッパ24への当
接により規制されている。
【0043】この状態から、図示しない操作具を操作し
て弁体15を上方に引上げ、排水弁Bを開弁すると、弁
体15の上向きの揺動に連動して揺動部材14および制
動板16が下向きに揺動し、その直後より制動板16が
洗浄水水面Waに吸着する。
【0044】排水弁Bが開弁すると、排水弁本体12か
ら洗浄水Wが排出されて洗浄水Wの水面Waは降下す
る。制動板16は水面Waに吸着したままなので、水面
Waが降下するのに伴い排水弁Bの開度は大きくなる。
なおこの状態では、制動板16は図8(b)に示すよう
に、両ストッパ24,25の間に位置している。
【0045】洗浄水Wの水面Waが低下すると、水面W
aに吸着している制動板16も水面Waの低下とともに
下向きに揺動し、図9(a)に示すように、弁体15は
さらに大きく開となる。この動作は、図9(b)に示す
ように制動板16がストッパ25に当接するまで継続す
る。
【0046】洗浄水Wの水面Waがさらに低下すると、
制動板16はさらに上方に揺動して水面Waと平行とな
ろうとするが、制動板16はストッパ25に当接してい
るのでそれ以上上方に揺動することはできず、図10に
示すように水面Waと制動板16との平行状態が崩れ、
洗浄水Wの表面張力が制動板16に働かなくなる。この
ため、図11に示すように弁体15は自重により下向き
に揺動して弁座11に着座し、排水弁Bは閉弁状態とな
る。その際の水位が排水後の水位DWLである。
【0047】このように、制動板16が揺動部材14に
対し両ストッパ24,25間で揺動可能となっているの
で、貯水状態の初期水位WLの変更に伴ない水位下降速
度が変化した場合であっても、制動板16を水面Waに
確実に吸着させることができる。そして、制動板16の
水面Waとの吸着解除は、制動板16とストッパ25と
の当接により一義的に決定されるので、排水後の水位D
WLを安定させて総排水量のバラツキをなくし、便器の
機能を安定させることができる。
【0048】図12および図13は、本発明の第2の実
施の形態を示すもので、ストッパ25の位置を変更して
排水後の水位DWLを調節できるようにしたものであ
る。
【0049】すなわち、揺動部材14には、例えば2個
のストッパ取付孔30,31が設けられており、ストッ
パ25は、これらいずれかのストッパ取付孔30,31
に選択的に挿入されるようになっている。そして、スト
ッパ取付孔30にストッパ25を挿入した際には、図1
2に示すように、制動板16が角度αの範囲で揺動可能
となり、一方ストッパ取付孔31にストッパ25を挿入
した際には、図13に示すように、制動板16が角度β
(β>α)の範囲で揺動可能となる。
【0050】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0051】このように、ストッパ25をいずれかのス
トッパ取付孔30,31に挿入するかにより、制動板1
6の上方への揺動範囲を調節することができ、閉弁のタ
イミングを調節して排水後の水位DWLを調節すること
ができる。すなわち、ストッパ25をストッパ取付孔3
0に挿入した場合には、排水後の水位DWLを高くする
ことができ、一方ストッパ25をストッパ取付孔31に
挿入した場合には、排水後の水位DWLを低くすること
ができる。
【0052】図14は、本発明の第3の実施の形態を示
すもので、制動板16の揺動部材14への取付位置を調
節できるようにしたものである。
【0053】すなわち、揺動部材14の端部には、例え
ばL形板状のスライド部材40が配設されており、この
スライド部材40の基端部には、複数の孔部が連続した
形状をなす調節孔41が設けられている。そしてスライ
ド部材40は、調節孔41の任意の孔部を揺動部材14
の取付孔(図示せず)に合致させてCリングピン42を
挿入することにより、揺動部材14に固定されるように
なっている。
【0054】また、このスライド部材40の先端部に
は、制動板取付け用のピン孔23および両ストッパ2
4,25がそれぞれ設けられ、制動板(図示せず)はス
ライド部材40の先端部に取付けられる。
【0055】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0056】そして調節孔41の孔部を選択することに
よりスライド部材40の位置を上下に調節し、制動板の
揺動部材14への取付位置を実質的に上下に調節するこ
とができ、洗浄水Wの貯水状態の初期水位WL(図1参
照)に合わせることができる。
【0057】すなわち、貯水状態において制動板16
は、図1に示すように初期水位WLよりも上方に位置し
ているが、その位置が初期水位WLに対し高過ぎると、
制動板16が水面Waに吸着されず、弁体15を所定時
間開弁状態に維持することができず排水不良となるおそ
れがあるが、制動板16の取付位置を下方向に調節する
ことにより、このような不具合を解消することができ
る。
【0058】図15は、本発明の第4の実施の形態を示
すもので、前記第3の実施の形態と異なり、スライド部
材40を用いることなく、制動板16の揺動部材14へ
の取付位置を調節できるようにしたものである。
【0059】すなわち、各揺動部材14には、上下方向
に間隔を置いて例えば5個のピン孔23a,23b,2
3c,23d,23eがそれぞれ設けられており、制動
板16の支点ピン22をいずれかのピン孔23a,23
b,23c,23d,23eに嵌入係止することによ
り、制動板16の揺動部材14への取付位置を上下方向
に調節可能になっている。
【0060】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0061】このように、揺動部材14に複数のピン孔
23a,23b,23c,23d,23eを設けること
により、前記第3の実施の形態におけるスライド部材4
0を省略して構造を簡略化することができる。ただし、
本実施の形態においては、揺動部材14に対する制動板
16の位置が直接変化することになるので、制動板16
の位置に合わせて両ストッパ24,25(図2参照)の
取付位置も調節する必要がある。
【0062】図16(a),(b)は本発明の第5の実
施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における
制動板16に代え、制動板の表面積を変更可能な制動板
56を用いるようにしたものである。
【0063】すなわち、この制動板56は、Cチャネル
状をなす基端制動板部56aと、この基端制動板部56
aの溝部内にスライド可能に挿入される板状の先端制動
板部56bとで構成されており、先端制動板部56bの
基端制動板部56aへの挿入量を調節することにより、
制動板56の表面積を調節することができる。
【0064】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0065】このように、制動板56の表面積を調節す
ることができるので、表面積に対応する水面の表面張力
による吸着力を調節することができる。ところで、貯水
状態の初期水位WLを上げると、弁体15に作用する水
圧が大きくなるが、この場合制動板の表面積が一定であ
ると、表面張力による吸着力が水圧に負け、安定な遅延
排水機能を得ることができないおそれがある。ところ
が、本実施の形態においては、制動板56の表面積を調
節できる構造になっているため、弁体15に作用する水
圧に応じた吸着力を容易に確保することができ、安定な
遅延排水機能を得ることができる。
【0066】図17は、本発明の第6の実施の形態を示
すもので、前記第5の実施の形態における制動板56に
代え、制動板66を用いるようにしたものである。
【0067】すなわち、この制動板66は、平板状の基
端制動板部66aと、平板状の先端制動板部66bとで
構成されており、基端制動板部66aには、制動板66
の表面積を調節するための例えば3個の調節孔67a,
67b,67cが3箇所に設けられ、また先端制動板部
66bには、いずれかの調節孔67a,67b,67c
に挿入される調節ピン68が3箇所に設けられている。
そして調節ピン68を調節孔67a,67b,67cに
対し選択的に挿入することにより、制動板66の表面積
を3段階に調節可能になっている。
【0068】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0069】このように、この制動板66を用いても、
その表面積を調節することができるので、前記第5の実
施の形態と同一の効果を得ることができる。
【0070】図18は、本発明の第7の実施の形態を示
すもので、前記第5の実施の形態における制動板56に
代え、制動板76を用いるようにしたものである。
【0071】すなわち、この制動板76は、縦長の平板
状に形成されており、その先端側の裏面には、一定間隔
で複数本の折曲げ溝77が設けられ、任意の折曲げ溝7
7位置で、制動板76の先端側を基端側の表面側に折曲
げ可能になっている。
【0072】ここで、折曲げ状態を安定させる方法は種
々考えられるが、例えば図19に示すように、制動板7
6の表面の両側縁部にピン78とピン孔79とを交互に
複数設け、制動板76の先端側を折曲げた際に、ピン7
8をピン孔79に嵌入係止する方法を用いることができ
る。
【0073】また、一旦折曲げた制動板76を伸ばして
使用する必要があるような場合、制動板76の折曲げ部
に曲げ癖が付き、使用中にこの部分が曲がり易くなるお
それがあるが、そのような場合には、図20に示すよう
に、コ字状をなす樹脂製等のクリップ80を制動板76
の側縁部に装着するようにすればよい。
【0074】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0075】本実施の形態によれば、制動板76の表面
積を調節できるので、前記第5の実施の形態と同様の効
果が期待できる。
【0076】図21(a),(b)は、本発明の第8の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態におけ
る制動板16に代え、重さを変更可能な制動板86を用
いるようにしたものである。
【0077】すなわち、この制動板86は、平板状をな
しており、その先端寄りの部位には、重量調節用のリベ
ット87が取付けられるようになっている。
【0078】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0079】本実施の形態によれば、制動板86の重量
がリベット87により調節できるので、制動板86を大
形化することなく最適な遅延排水機能を得ることがで
き、タンク本体Aの小型化が可能となる。すなわち、貯
水状態の初期水位WLを上げると、弁体15に作用する
水圧が大きくなるが、その分だけ制動板86を重くして
やれば、制動板86の大きさが一定であっても、表面張
力による吸着力が水圧に負けることがなく、安定な遅延
排水機能を得ることができる。
【0080】図22および図23は、本発明の第9の実
施の形態を示すもので、前記第8の実施の形態における
制動板86に代え、制動板96を用いるようにしたもの
である。
【0081】すなわち、この制動板96は、平板状をな
しており、その先端部には、注入口98を有する空洞部
97が一体に設けられ、この空洞部97内には、粒粉状
または液状の重錘材(図示せず)が充填されるようにな
っている。そしてこの重錘材の充填により、制動板96
の重量を調節できる。
【0082】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0083】この制動板96の場合には、重錘材の空洞
部97への充填量や比重を自由に変えることができるの
で、前記第8の実施の形態の場合よりもきめ細かな重量
調節を行なって、最適重量を容易に得ることができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、遅延手段
を、洗浄開始からタンク本体内の洗浄水の水面の降下動
作に追従動作するようにしたので、洗浄動作開始直後か
ら遅延動作を確実に生じさせ、少量の洗浄水で効果的な
洗浄効果を得ることができる。
【0085】また本発明は、遅延手段を、揺動部材に上
下に揺動可能に取付けられた便器洗浄水の水面に当接可
能な制動板と、この制動板の揺動範囲を規制する規制手
段とで構成したので、貯水状態の初期水位の変更に伴な
いその水位の下降速度が変化した場合であっても、制動
板を洗浄水の水面に確実に吸着させ、所定の遅延排水機
能を得ることができる。このため、排水後の水位を安定
させて総排水量のバラツキをなくし、便器の洗浄機能を
安定させることができる。
【0086】本発明はまた、制動板を、弁体が開口部に
着座している貯水状態において、便器洗浄水の水面上に
位置させるようにしたので、排水動作開始直後より制動
板が洗浄水水面に吸着することにより排水動作を安定さ
せることができる。
【0087】本発明はまた、規制手段により、少なくと
も制動板の上方への揺動範囲を調節できるようにしたの
で、閉弁動作のタイミングを調節することにより排水後
の水位を必要に応じて変更することができる。
【0088】本発明はまた、制動板の揺動部材への取付
位置を調節可能にしたので、洗浄水の水面と制動板とが
離れ過ぎて洗浄水の表面に制動板が安定に吸着されない
といった不具合がなくなり、洗浄水の初期水位をどのよ
うに変更しても、常に安定な遅延排水機能を得ることが
できる。
【0089】本発明はまた、制動板の洗浄水水面との吸
着面積を調節可能にしたので、貯水状態の初期水位を上
げたために弁体に作用する水圧が大きくなってしまった
場合であっても、表面張力による吸着力を充分に確保し
て安定な遅延排水機能を得ることができる。
【0090】本発明はまた、制動板を重ね合せ面積が調
節可能な複数の単位制動板で構成したので、表面張力に
よる吸着力の大きさを容易に調節することができる。
【0091】本発明はまた、制動板の重量を調節可能に
したので、貯水状態の初期水位を上げたために弁体に作
用する水圧が大きくなった場合でも、制動板を大形化す
ることなく安定な遅延排水機能を得ることができる。
【0092】本発明はまた、制動板に重錘を取付けるこ
とにより重量を調節可能にしたので、制動板の重量を容
易に調節することができる。
【0093】本発明はさらに、粒粉状または液状の重錘
材を制動板の充填空間内に充填することにより、重量を
調節可能にしたので、制動板の重量をきめ細かく調節し
て最適値を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る便器洗浄タン
ク装置を示す全体構成図。
【図2】図1の要部斜視図。
【図3】図2の制動板周りの分解斜視図。
【図4】図3のIV部拡大図。
【図5】図4の倒れ防止ストッパと制動板との関係を示
す説明図。
【図6】図4のストッパと制動板との関係を示す説明
図。
【図7】(a)は貯水状態における排水弁の状態を示す
説明図、(b)は(a)のVII部拡大図。
【図8】(a)は開弁状態における排水弁の状態を示す
説明図、(b)は(a)のVIII部拡大図。
【図9】(a)は排水限近くまで排水された時点におけ
る排水弁の状態を示す説明図、(b)は(a)のIX部拡
大図。
【図10】制動板がストッパに当接して洗浄水の水面と
平行にならなくなった状態を示す説明図。
【図11】制動板の洗浄水水面への吸着力がなくなって
排水弁が閉弁した状態を示す説明図。
【図12】本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
【図13】ストッパの位置を変えた際の制動板の揺動範
囲を示す図12相当図。
【図14】本発明の第3の実施の形態を示す説明図。
【図15】本発明の第4の実施の形態を示す説明図。
【図16】(a)は本発明の第5の実施の形態を示す説
明図、(b)は(a)を軸方向から見た断面図。
【図17】本発明の第6の実施の形態を示す説明図。
【図18】本発明の第7の実施の形態を示す説明図。
【図19】図18の制動板において、折曲げた先端部を
安定させる方法の一例を示す説明図。
【図20】図18の制動板において、曲げ癖が付いた部
分を平坦に保持する方法の一例を示す説明図。
【図21】(a)は本発明の第8の実施の形態を示す説
明図、(b)は(a)の側面図。
【図22】本発明の第9の実施の形態を示す説明図。
【図23】図22のXXIII −XXIII 線断面図。
【図24】従来の便器洗浄タンク装置を示す全体構成
図。
【符号の説明】
11 弁座 12 排水弁本体 13 オーバフロー管 14 揺動部材 15 弁体 16,56,66,76,86,96 制動板 17 支点軸 19 操作力伝達部材 20 遅延手段 21 規制手段 22 支点ピン 23,23a,23b,23c,23d,23e ピン
孔 24 倒れ防止ストッパ 25 ストッパ 30,31 ストッパ取付孔 40 スライド部材 56a,66a 基端制動板部 56b,66b 先端制動板部 67a,67b,67c 調節孔 68 調節ピン 77 折曲げ溝 87 リベット 97 空洞部 A タンク本体 B 排水弁 W 洗浄水 Wa 水面 WL 初期水位 DWL 排水後の水位

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部に排水用の開口部を有する便器洗浄水
    貯留用のタンク本体と;前記タンク本体の開口部に着離
    座する弁体と;前記弁体の開口部への着座動作を遅延さ
    せる遅延手段と;を備え、 前記遅延手段は洗浄開始から前記タンク本体内の洗浄水
    水面の降下動作に追従動作することを特徴とする便器洗
    浄タンク装置。
  2. 【請求項2】底部に排水用の開口部を有する便器洗浄水
    貯留用のタンク本体と;このタンク本体内に中間部が枢
    着された上下に揺動可能な揺動部材と;この揺動部材の
    一端側に取付けられた前記開口部に着離座する弁体と;
    前記揺動部材の他端側に取付けられた前記弁体の開口部
    への着座動作を遅延させる遅延手段と;を備え、前記遅
    延手段は、揺動部材に上下に揺動可能に取付けられた便
    器洗浄水の水面に当接可能な制動板と、この制動板の揺
    動範囲を規制する規制手段とを具備することを特徴とす
    る便器洗浄タンク装置。
  3. 【請求項3】制動板は、弁体が開口部に着座している貯
    水状態において、便器洗浄水の水面上に位置しているこ
    とを特徴とする請求項2記載の便器洗浄タンク装置。
  4. 【請求項4】規制手段は、少なくとも制動板の上方への
    揺動範囲が調節可能であることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の便器洗浄タンク装置。
  5. 【請求項5】制動板は、揺動部材への取付位置が調節可
    能であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに
    記載の便器洗浄タンク装置。
  6. 【請求項6】制動板は、便器洗浄水の水面との当接面積
    が調節可能であることを特徴とする請求項2乃至5のい
    ずれかに記載の便器洗浄タンク装置。
  7. 【請求項7】制動板は、重ね合せ面積が調節可能な複数
    の単位制動板で構成されていることを特徴とする請求項
    6記載の便器洗浄タンク装置。
  8. 【請求項8】制動板は、その重量が調節可能であること
    を特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の便器洗
    浄タンク装置。
  9. 【請求項9】制動板は、重錘が取付け可能であることを
    特徴とする請求項8記載の便器洗浄タンク装置。
  10. 【請求項10】制動板は、粒粉状または液状の重錘材充
    填用空間を備えていることを特徴とする請求項8記載の
    便器洗浄タンク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109208717A (zh) * 2017-06-30 2019-01-15 厦门松霖家居有限公司 马桶排水阀延时排水结构
KR102035339B1 (ko) * 2019-07-08 2019-10-22 손정우 잔수배출장치

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