JPH11207114A - フィルター用支持体及びフィルター - Google Patents

フィルター用支持体及びフィルター

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JPH11207114A
JPH11207114A JP10008786A JP878698A JPH11207114A JP H11207114 A JPH11207114 A JP H11207114A JP 10008786 A JP10008786 A JP 10008786A JP 878698 A JP878698 A JP 878698A JP H11207114 A JPH11207114 A JP H11207114A
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JP
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filter
thermoplastic resin
linear material
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integrated
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JP10008786A
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Koichi Saito
晃一 斉藤
Takashi Niifuku
隆志 新福
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】フィルター材と容易に一体化でき、高流量に耐
える剛性を有しながら、切ったり曲げたり等の製造ない
し使用の自由度の高いフィルター用支持体あるいは支持
体一体型フィルターを得る。 【解決手段】強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸さ
せ、さらにその表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単一
方向強化熱可塑性樹脂線状材料5を、ネット状に加工し
てフィルター用支持体を得る。更に、上記ネット状に加
工して得た支持体をフィルター材3と接合一体化して、
あるいは上記線状材料をネット状に配列しフィルター材
と接合一体化して、フィルターを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気、水等の不純
物を濾過するためのフィルターを支持するのに有用な単
一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を加工してなる支持
体、及びこの単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料が接合
一体化されたフィルターに関する。詳しくは、フィルタ
ー材と容易に接合一体化できる該線状材料を加工してな
る支持体、及び該線状材料がフィルター材と強固に接合
一体化されており、適度な剛性を有しつつ、切ったり曲
面に沿わせたりなどの使用の自由度の高いフィルターに
関する。
【0002】
【従来の技術】空気、水等に含まれる不純物を濾過する
ために、フィルターが一般的に用いられている。交換作
業の簡便さから、また、高い流量の空気や水の抵抗に耐
えられるように、フィルター材13が金属製の支持体
(フィルター枠12、押え網14、止め金16等からな
る場合が多い。図4参照)に組み込まれた形のユニット
フィルター(表面11、裏面15)が広く用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このユ
ニットフィルターは、支持体からフィルター材が脱落し
ないようにするため、繁雑な組立て作業が必要であり、
生産性の悪化ひいてはコストアップの原因となってい
た。また、使用する状態通りの寸法や形状に合わせてそ
の都度製作しなければならず、融通性も低いものであっ
た。
【0004】本発明の目的は、上記不都合を解消し、フ
ィルターと容易に一体化できる支持体、あるいは、この
支持体が一体化されており、高流量に耐える剛性を有し
ながら、かつ、切ったり、曲げたり、巻いて保存したり
できるなど、使用の自由度の高い、支持体一体型フィル
ターを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】鋭意検討の結果、強化用
連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させ、さらにその表面
に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単一方向強化熱可塑性樹
脂線状材料からなるネットが、上記課題の解決に対しき
わめて有用であることを見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、 1)強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させ、さらに
その表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単一方向強化熱
可塑性樹脂線状材料を、ネット状に加工してなるフィル
ター用支持体、 2)強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させ、さらに
その表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単一方向強化熱
可塑性樹脂線状材料をネット状に加工してなる支持体
を、フィルター材と接合一体化して得たフィルター、及
び、 3)強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させ、さらに
その表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単一方向強化熱
可塑性樹脂線状材料をネット状に配列し、フィルター材
と接合一体化して得たフィルター、である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。本発明
の単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料は、強化用連続繊
維束に熱可塑性樹脂を含浸させ、さらにその表面に熱可
塑性樹脂被覆層を設けた線状の材料である。
【0008】本発明の線状材料において、強化用連続繊
維束に熱可塑性樹脂を含浸させた芯材の断面形状は、直
径1〜10mmの丸形状、厚み1〜10mm、幅1〜20mmの矩形
形状のものなど、種々のものが選択可能である。補強繊
維含有量は、芯材中好ましくは20〜90wt%、より好まし
くは40〜80wt%である。この範囲内において、支持体と
しての補強強度が十分に得られ、且つ樹脂の含浸性も良
好で、生産時に毛羽トラブルなどが発生せず、好まし
い。
【0009】本発明に用いられる強化用連続繊維束の材
料となる強化用繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、
金属繊維、高分子繊維など、公知のものを幅広く例示す
ることができる。これらは、単独、または2種以上組合
わせて用いられるが、補強効果及び入手容易性等の点で
ガラス繊維が好適である。樹脂強化用として通常製造さ
れ、市販されている連続状ガラス繊維束としては、ガラ
スロービングが挙げられる。
【0010】通常、その平均繊維径は4〜30μm、フィ
ラメント集束本数は400〜10,000本、及びテックス番手
は300〜20,000g/kmであるが、好ましくは平均繊維径9
〜23μm、集束本数1,000〜6,000本のものである。補強
効果の観点から、表面には、樹脂に対する界面接着性付
与又は向上のために、シラン処理等が施されていること
が好ましい。本発明においては、上記のような強化用繊
維を、芯材中の繊維含有量が所望の値となるように、そ
の含有量に応じて1本〜複数本用いる。
【0011】本発明の強化用連続繊維束に含浸される熱
可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂であればその何れかを問わ
ない。具体的には、結晶性樹脂、たとえばポリオレフィ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂など
を用いることができる。
【0012】上記の結晶性熱可塑性樹脂の中でも、通常
の用途向けには、性状および価格等の見地からポリオレ
フィン系樹脂が多用できる。ポリオレフィン系樹脂と
は、α−オレフィンの結晶性単独重合体もしくは結晶性
共重合体またはこれらの2種以上からなる組成物などを
包含する概念である。α−オレフィンとしては、通常炭
素数2〜10個程度のものが好ましく用いられ、例えば、
エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキ
セン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンな
どが挙げられる。なかでも、実用的にはポリプロピレ
ン、またはプロピレンを主成分とするプロピレンと他の
α−オレフィンとの結晶性共重合体が汎用性に富んでい
る。
【0013】また、これらポリオレフィン系樹脂の場合
には、補強効果の観点から、ポリオレフィン系樹脂に不
飽和カルボン酸もしくはその無水物をグラフト反応させ
た改質ポリオレフィン樹脂、あるいはポリオレフィン系
樹脂とこの改質ポリオレフィン樹脂との混合物として用
いることが好ましい。
【0014】更に高い耐熱性が望まれる用途向けには、
各種のポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂が適合す
る。ポリアミド系樹脂としては、6-ナイロン、6,6-ナイ
ロン、12-ナイロン、6,10-ナイロンなどを挙げることが
できる。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテ
レフタレート(略称PET)、ポリブチレンテレフタレート
(略称PBT)などを挙げることができる。
【0015】強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸さ
せるための方法は、良好な含浸性が得られる方法であれ
ば、公知の方法がいずれも採用できる。強化用連続繊維
束を張力下にスプレダー表面上を接触通過させることに
よって溶融された熱可塑性樹脂を含浸させる方法(特公
昭63-37694号)、強化用連続繊維束を、含浸ダイス中に
設けられた開繊ピン対の間を非接触で通過させることに
より溶融された熱可塑性樹脂を含浸させる方法(国際公
開第97/19805号)など、いずれも採用可能であるが、高
速引取り時の毛羽発生の問題が少ない点では、後者の方
が好ましい方法である。
【0016】本発明では、通常、含浸後芯材を賦形す
る。賦形する方法についても特に限定的ではないが、通
常は、含浸装置の下流側境壁に設けられた、製造する単
一方向強化熱可塑性樹脂線状材料の断面形状にほぼ合致
した出口ノズルによりまず賦形される。芯材の賦形は、
それほど精度は問わないが、ノズル通過後にサイジング
ダイやロール、加圧ベルトなどでさらに賦形することも
好ましい方法である。
【0017】芯材を賦形した後、その表面に熱可塑性樹
脂被覆層を設けて、本発明の単一方向強化熱可塑性樹脂
線状材料を得る。被覆層に用いる熱可塑性樹脂も、強化
用連続繊維束に含浸される熱可塑性樹脂(芯材の含浸に
用いられる樹脂)と同様、熱可塑性樹脂であればその何
れかを問わない。用いる熱可塑性樹脂の具体例も前記熱
可塑性樹脂と同様であり、更に通常の用途向け、耐熱性
が望まれる用途向け樹脂等の具体例も、前記と同様であ
る。
【0018】芯材との親和性の点からは、芯材の含浸に
用いられる熱可塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂を用いる
のが好ましい。加熱によりネット加工する場合には、芯
材の熱可塑性樹脂よりも低融点の熱可塑性樹脂で被覆し
ておけば、芯材を溶かさずに接合することも可能とな
る。また、超音波によりネット加工する場合には、エラ
ストマー状の該樹脂は、超音波を吸収してしまうので避
けるべきである。
【0019】芯材の表面に熱可塑性樹脂被覆層を設ける
ための方法としては、クロスヘッドダイを用いた電線被
覆方式、入口ノズル、出口ノズルを設けた溶融樹脂槽を
通過させる方法など、各種の方法を例示できる。断面が
矩形形状の場合には、あらかじめフィルム状に成形して
おいた熱可塑性樹脂をラミネートする方法もとりうる。
この場合には側面まではラミネートしなくともかまわな
い。
【0020】該被覆層の厚みは、0.2〜2mmの範囲が好ま
しい。この範囲内において、フィルターとの充分な接合
力が得られるとともに取り扱い性も良好であり、好まし
い。
【0021】本発明では、以上のようにして得られた単
一方向強化熱可塑性樹脂線状材料をネット状に加工する
ことにより、フィルター用支持体とすることができる。
該線状材料をネット状に加工する方法としては、該線状
材料を格子状に配列したのち、熱プレス成形する方法、
界面のみ熱板や熱風で加熱して接合する方法、交点を超
音波により接合する方法などが挙げられる。また、既製
の織機や編機にかけて格子状に織ったのち、熱プレスし
たり、超音波接合したりする方法も挙げられる。
【0022】本発明では、上記の如くして得られたフィ
ルター用支持体にフィルター材を接合させることによ
り、フィルターを得ることができる。本発明で用いられ
るフィルター材としては、厚み1〜20mm程度のフィルタ
ー材を特に制限なく用いることができ、気体用、液体用
は問わない。捕集するものも、微塵〜粗塵、悪臭、有機
溶剤、油分、その他不純物など、特に制限はない。ま
た、材質も、ポリオレフィン、塩化ビニリデン、ガラス
繊維、金属線など、特に制限されない。
【0023】本発明では、フィルター用支持体とフィル
ター材とを接合一体化することができる。支持体と一体
化するときには、支持体を構成する該線状材料の被覆層
が溶融すれば、アンカー効果によって接合できるため、
必ずしもフィルター材が溶融する必要はなく、ガラス繊
維製フィルターなどでも問題なく使用することができ
る。更に、複数枚重ねて使用するタイプのフィルター材
でも、それらが固着されていれば、問題なく使用するこ
とができる。
【0024】本発明において、該線状材料をネット状に
加工したフィルター用支持体と、フィルター材とを一体
化する方法としては、これらを重ね、熱プレスする方
法、熱風吸引炉を通過させる方法、局部界面のみ熱板や
熱風で加熱して接合する方法、超音波接合する方法など
を挙げることができる。
【0025】前述のように、本発明では、該線状材料の
被覆層が溶融することによるアンカー効果で、支持体と
フィルター材とを一体化することができるので、必ずし
もフィルター材を溶融させる必要はない。逆に、熱可塑
性樹脂製のフィルター材の場合、フィルター全体が一度
溶融してしまうと、通気性や捕集能力が低下するので、
熱風吸引炉を通過させる方法など、全体を加熱する方法
は避けるか、又は温度条件に注意することが好ましい。
【0026】また、本発明では、本発明の線状材料を用
いてフィルターを得るに際して、必ずしもネット状のフ
ィルター用支持体を中間材料として得る必要はない。即
ち、本発明の線状材料をネット状に配列し、さらにこの
上又はこの下にフィルター材を重ね、該線状材料のネッ
ト化と、線状材料からなる該ネットとフィルター材との
一体化を同時に行うこともできる。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により例証するが、本発
明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0028】実施例1 国際公開第97/19805号記載の含浸方法に従い、単一方向
強化熱可塑性樹脂線状材料の芯材を製造した。ガラス繊
維のロービング〔平均単繊維径17μm、テックス番手2,3
10g/km、集束本数4,000本〕6本を含浸区域の上流側天
板の繊維供給口から供給し、この含浸区域を通過させな
がら連続的に下流側から引取る一方で、この区域内へ押
出し機からは改質ポリプロピレン〔無水マレイン酸改質
物、結晶融点(DSC測定):160℃、MFR(230℃、21.2N):1
30g/10min〕の溶融物を供給すると共に開繊されたロー
ビングの間に溶融された改質ポリプロピレン樹脂を充分
に含浸させた。含浸区域内の温度は270℃に調整した。
出口ノズルとしては、縦2mm、横9mmのものを使用した。
ノズルから引出された含浸物は、サイジングダイを通過
させ、断面2mm×9mmの線材に成形された。得られた線材
のガラス含有率は60wt%であった。
【0029】さらに線材を、250℃に保たれた被覆樹脂
槽に導き、ポリプロピレンランダム共重合体〔結晶融点
(DSC測定):140℃、MFR(230℃、21.2N):7g/10min〕
を、周囲に0.5mmの厚さで被覆し、単一方向強化熱可塑
性樹脂線状材料を得た。得られた線状材料は、図1に示
したように、100mmピッチで400mm×400mmの格子状に配
列したのち、200℃に保たれた熱プレスで成形してネッ
ト化し、フィルター用支持体とした。
【0030】400mm×400mmの大きさのポリプロピレンフ
ィルター材と、上記支持体とを重ね、ミシンタイプの超
音波溶着機にてこれらを一体化したが、煩雑な組立て作
業もなく、非常に容易に一体化することができた。
【0031】上記支持体一体型フィルターは、支持体が
強固に一体化されていた。高流量の流体をろ過しても、
フィルター材が支持体から脱落したり、支持体一体型フ
ィルターが取付け枠から脱落したりせず、取り扱い性に
も優れていた。しかも同時に、曲面に沿わせて取付けた
りできるなど、使用の自由度も高いものであった。
【0032】実施例2 断面3mm×6mmの線材に成形する以外は、実施例1と同様
にして単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を製造した。
ただし、ガラス繊維のロービングは7本用い、出口ノズ
ルとしては縦3mm、横6mmのものを使用した。得られた線
材のガラス含有率は66wt%であった。さらに線材を、25
0℃に保たれた被覆樹脂槽に導き、低密度ポリエチレン
〔MFR(190℃、21.2N):13g/10min〕を、周囲に0.2mmの
厚さで被覆し、単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を得
た。得られた線状材料は、図2に示したように、150mm
ピッチで450mm×450mmの格子状に配列したのち、ハンデ
ィタイプの超音波溶着機で交点を溶着してネット化し、
フィルター用支持体とした。
【0033】上記支持体の上に、450mm×450mmの大きさ
のガラス繊維製フィルター材を重ね、150℃に調節され
た熱風吸引炉を通過させて一体化したが、煩雑な組立て
作業もなく、非常に容易に一体化することができた。
【0034】上記支持体一体型フィルターは、支持体が
強固に一体化されていた。高流量の流体をろ過しても、
フィルター材が支持体から脱落したり、支持体一体型フ
ィルターが取付け枠から脱落したりせず、取り扱い性に
も優れていた。しかも同時に、曲面に沿わせて取付けた
りできるなど、使用の自由度も高いものであった。
【0035】実施例3 断面1.5mm×6mmの線材に成形する以外は、実施例1と同
様にして単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を製造し
た。ただし、ガラス繊維のロービングは3本用い、出口
ノズルとしては縦1.5mm、横6mmのものを使用した。得ら
れた線材のガラス含有率は60wt%であった。さらに線材
は、250℃に保たれた被覆樹脂槽に導き、ポリプロピレ
ンホモ重合体〔結晶融点(DSC測定):160℃、MFR(230
℃、21.2N):20g/10min〕を、周囲に1mmの厚さで被覆
し、単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を得た。
【0036】得られた線状材料を、図3に示したよう
に、100mmピッチで300mm幅の格子状に連続的に配列しな
がら、その上に300mm幅のポリプロピレン製フィルター
材を重ね、ミシンタイプの超音波溶着機でこれら全部を
一体化し、連続状の支持体一体型フィルターとした。即
ち、線状材料を一旦中間材料としての支持体として取り
出すことなく、支持体一体型フィルターとすることがで
きた。煩雑な組立て作業もなく、非常に容易に一体化す
ることができた。
【0037】上記支持体一体型フィルターは、支持体が
強固に一体化されていた。高流量の流体をろ過しても、
フィルター材が支持体から脱落したり、支持体一体型フ
ィルターが取付け枠から脱落したりせず、取り扱い性に
も優れていた。しかも同時に、巻物として保存できた
り、任意の大きさに切って使ったり、曲面に沿わせて取
付けたりできるなど、使用の自由度も高いものであっ
た。
【0038】比較例1 単一方向強化熱可塑性樹脂線材(芯材)に被覆を施さな
かった以外は、実施例1と同様にして、フィルター用支
持体を作製した。400mm×400mmの大きさのポリプロピレ
ンフィルターと、上記支持体とを重ね、ミシンタイプの
超音波溶着機にてこれらを一体化したが、容易に剥離し
てしまった。溶着時間を長くとってみたが、強固に一体
化することができなかったうえ、ネット形状もくずれて
しまった。
【0039】
【発明の効果】本発明の単一方向強化熱可塑性樹脂線状
材料を用いた支持体は、局部加熱や超音波溶着などの方
法により容易にフィルター材と一体化できる。このた
め、ユニットフィルターの組み立て作業がきわめて簡素
化される。また、本発明の単一方向強化熱可塑性樹脂線
状材料を用いたフィルターは、線状材料がフィルター材
と強固に一体化されており、フィルター材が脱落するお
それがない。
【0040】更に、適度な剛性を有しており、高流量の
流体を濾過しても取付け枠から脱落したりせず、取り扱
い性に優れる。しかも、これと同時に、任意の大きさで
切って使ったり、巻いて保存したり、曲面に沿わせて取
付けたりといった、使用の自由度も高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様を示すフィルター用支持体を示
す概略図
【図2】本発明の一態様を示すフィルター用支持体を示
す概略図
【図3】本発明の一態様を示すフィルターを製造するた
めの、ネット状の単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料と
フィルター材とを示す概略図
【図4】従来のユニットフィルターを示す概略図
【符号の説明】
1 フィルター用支持体 3 フィルター材 5 単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料 11 ユニットフィルター(表面) 12 フィルター枠 13 フィルター材 14 押さえ網 15 ユニットフィルター(裏面) 16 止め金

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸
    させ、さらにその表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単
    一方向強化熱可塑性樹脂線状材料を、ネット状に加工し
    てなるフィルター用支持体。
  2. 【請求項2】 単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料の被
    覆厚みが0.2〜2mmである請求項1記載のフィルター用支
    持体。
  3. 【請求項3】 強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸
    させ、さらにその表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単
    一方向強化熱可塑性樹脂線状材料をネット状に加工して
    なる支持体を、フィルター材と接合一体化して得たフィ
    ルター。
  4. 【請求項4】 単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料の被
    覆厚みが0.2〜2mmである請求項3記載のフィルター。
  5. 【請求項5】 強化用連続繊維束に熱可塑性樹脂を含浸
    させ、さらにその表面に熱可塑性樹脂被覆層を設けた単
    一方向強化熱可塑性樹脂線状材料をネット状に配列し、
    フィルター材と接合一体化して得たフィルター。
  6. 【請求項6】 単一方向強化熱可塑性樹脂線状材料の被
    覆厚みが0.2〜2mmである請求項5記載のフィルター。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006142622A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Mitsubishi Materials Corp 複合金属多孔体およびその製造方法
JP2006150164A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Nitto Denko Corp 通気部材の製造方法

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