JPH11206874A - 血液吸引装置の血液吸引管 - Google Patents

血液吸引装置の血液吸引管

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JPH11206874A
JPH11206874A JP10009929A JP992998A JPH11206874A JP H11206874 A JPH11206874 A JP H11206874A JP 10009929 A JP10009929 A JP 10009929A JP 992998 A JP992998 A JP 992998A JP H11206874 A JPH11206874 A JP H11206874A
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JP
Japan
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suction
blood
pipe
tube
blood suction
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JP10009929A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Maruya
拓 丸屋
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Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーフュージョニストと手術補助者とのコミ
ュニケーションがスムーズに行われずに装置が吸引状態
のまま、手術補助者が術野側で血液の吸引を遮断しても
装置内の回収された血液に著しい陰圧がかかることな
く、溶血状態を引き起こすことのない血液吸引装置の血
液吸引管を提供する。 【解決手段】 基端側が吸引手段に接続され、先端が手
術野に出た血液を吸引する血液吸引口に接続された吸引
管本体10と、前記吸引管本体10をバイパスするバイ
パス管11と、前記吸引管本体10内の流体の流れを閉
塞し、かつ前記バイパス管11内の流体の流れを開放す
る第1の位置と、前記バイパス管11内の流体の流れを
閉塞し、かつ前記吸引管本体10内の流体の流れを開放
する第2の位置とに自在に切り換えることのできる切り
換え手段12を備えてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば手術野に
出血した血液を吸引する血液吸引装置の血液吸引管に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば心臓の手術では、心臓内の
病変部を直接眼で見ながら手術するために、心臓に出入
する血液を一時的に遮断して、その間、人工心臓ポンプ
および人工肺で全身の血液循環を保つ人工心肺装置が用
いられている。ところで、このような手術においては、
手術野への出血(心臓外の出血)は避けられず、しかも
この血液をそのまま放置しておくならばこの血液によっ
て病変部が見えなくなり手術不能となる。そこで、人工
心肺装置ではこの手術野に出た血液をポンプにより吸引
して手術野から取り除くようになっている。すなわち、
手術野に出た血液を吸引するにはサクション用ポンプも
しくは陰圧源(吸引手段)に接続された血液吸引管の先
端の触子を、患者近傍の手術者の隣の手術補助者が手に
持って手術野の出血部に接触させる。そして、この出血
部の血液をサクション用ポンプ等の吸引手段を作動させ
て吸引し、さらに除泡装置を備えた心内吸引貯血槽を介
して、人工肺に送血させ、この人工肺において酸素加し
て送血用ローラポンプによって大動脈または股動脈に送
血させている。そして、手術補助者は両手がふさがって
いることおよび人工心肺装置から離れた位置にいること
から、サクション用ポンプ等の吸引手段を操作すること
ができないので、パーフュージョニスト(ローラポンプ
等の器機の操作者)にサクション用ポンプ等の吸引手段
の調節操作を、手術野の出血状態および出血血液の吸引
状態を見ながら口頭にて指示する。パーフュージョニス
トはこの手術補助者の指示によってサクション用ポンプ
等の吸引手段を操作している。
【0003】上述したような、手術野に出た血液を吸引
する血液吸引装置の血液吸引管としては、例えば図4に
示すものが知られている。血液吸引管1は、吸引管本体
2と、ピンチバルブ3と、殻体4を主な要素として構成
されている。吸引管本体2は、基端側が例えばサクショ
ン用ポンプ(図示せず)に接続された基端管5と、先端
が手術野に出た血液を吸引する血液吸引口6に接続され
た先端管7と、これら基端管5と先端管7との間にこれ
らを連結するように配置される本管8から構成されてい
る。基端管5および本管8は、軟質塩化ビニール等の一
本のチューブ体である。また、先端管7は、硬質合成樹
脂、ステンレス等からなっている。
【0004】ピンチバルブ3は、その内部にクランプ9
が収められている。クランプ9は上部部材9aと下部部
材9bで構成され、それぞれ殻体4に結合される基端管
5の上下部面に隣接するように配設されている。殻体4
は、手術補助者が実際手に持って作業するための把持部
材であって、その内部には本管8が殻体4の長手方向に
延在されている。
【0005】前記血液吸引管1を用いて血液の吸引作業
を行う場合において、サクションのON−OFFはサク
ション用ポンプもしくは陰圧源のON−OFF、または
基端管5の途中に設けられたピンチバルブ3により行わ
れている。ピンチバルブ3による吸引作業の停止は、ク
ランプ9内の上部部材9aと下部部材9bとを接近させ
ることにより、これらの間に挟まれた基端管5を変形さ
せ、流路が閉塞されてなされる。具体的には、サクショ
ン用ポンプ、陰圧源は器機側(パーフュージョニスト
側)にあり、ピンチバルブ3は術野側(手術補助者側)
にあるので、血液吸引管1のサクションのON−OFF
は、前記両者のコミュニケーションによって行われてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上記の血
液吸引装置では、パーフュージョニストは、手術補助者
から口頭にて指示を受けた後に、例えば、サクション用
ポンプ等の調節操作を行うから、サクション用ポンプ等
の調節が遅れるばかりか、パーフュージョニストは手術
野の血液吸引状態を直接見ていないから、その調節が指
示者の意図から若干ずれる場合があり、さらにパーフュ
ージョニストは特に人工肺の機能が重要であるところか
ら、これを中心にして他の送血用ローラポンプ、ベント
用ローラポンプ、サクション用ポンプ等を看視あるいは
操作しているから、これらすべてに注意が行き届かず、
手術補助者側でピンチバルブ3を閉じて吸引を行ってい
ないのにもかかわらず、サクション用ポンプ等が不必要
に回転して吸引状態のまま放置される場合がある。
【0007】このように、従来の血液吸引装置にあって
は、パーフュージョニストと手術補助者とのコミュニケ
ーションがスムーズに行われずに当該血液吸引装置(以
下、装置という)が吸引状態のまま、ピンチバルブ3に
よって吸引が遮断された場合には、装置内の回収された
血液に著しい陰圧がかかり、溶血状態を引き起こすとい
う問題があった。また、前記コミュニケーション不足に
より装置が吸引状態のまま、ピンチバルブ3が開放状態
にある場合には、室内の空気をそのまま吸引することに
なり、落下および浮遊している細菌等を装置の血液リザ
ーバ内に吸い込み、血液リザーバ内でこれらが血液に接
触する可能性が生じるという問題があった。さらに、手
術補助者とパーフュージョニストとのコミュニケーショ
ンによって上記吸引作業がなされているので、これらコ
ミュニケーションによる負担が多大であるという問題が
あった。
【0008】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、パーフュージョニストと手術補助
者とのコミュニケーションがスムーズに行われずに装置
が吸引状態のまま、手術補助者が術野側で血液の吸引を
遮断しても装置内の回収された血液に著しい陰圧がかか
ることなく、溶血状態を引き起こすことのない血液吸引
装置の血液吸引管を提供することにある。また、他の目
的として、前記コミュニケーション不足により手術補助
者が吸引作業を終了した後にパーフュージョニストが装
置を停止するのを忘れて室内の空気をそのまま吸引し続
けたとしても、落下及び浮遊している細菌等の混入を防
止することのできる血液吸引装置の血液吸引管を提供す
ることもあげられる。さらに、他の目的として、吸引作
業時のコミュニケーションの負担を軽減し、専門業務に
専念できる血液吸引装置の血液吸引管を提供することも
あげられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の血液吸引管の
殻体では、上記課題を解決するため、以下の手段を採用
した。すなわち、請求項1記載の血液吸引装置の血液吸
引管によれば、基端側が吸引手段に接続され、先端が手
術野に出た血液を吸引する血液吸引口に接続された吸引
管本体と、前記吸引管本体をバイパスするバイパス管
と、前記吸引管本体内の流体の流れを閉塞し、かつ前記
バイパス管内の流体の流れを開放する第1の位置と、前
記バイパス管内の流体の流れを閉塞し、かつ前記吸引管
本体内の流体の流れを開放する第2の位置とに自在に切
り換えることのできる切り換え手段を備えてなることを
特徴とする。
【0010】この血液吸引装置の血液吸引管によれば、
吸引管本体あるいはバイパス管の少なくともどちらか一
方は必ず開放状態にあるので、たとえ吸引手段をOFF
に切り換えるのを忘れたとしても、装置内部に回収され
た血液に陰圧がかかることがなく、溶血状態を引き起こ
すことを防止することができる。
【0011】請求項2記載の血液吸引装置の血液吸引管
によれば、請求項1記載の血液吸引装置の血液吸引管に
おいて、前記バイパス管側にフィルターが設けられてい
ることを特徴とする。
【0012】この血液吸引装置の血液吸引管によれば、
バイパス管を通過する流体は必ずフィルターを通るの
で、前記切り換え手段が前記第1の位置にある場合に、
血液吸引口が出血血液中に浸されておらず吸引が行われ
たとしても、落下及び浮遊している細菌等の混入を防止
することができる。
【0013】請求項3記載の血液吸引装置の血液吸引管
によれば、請求項1または2記載の血液吸引装置の血液
吸引管において、前記バイパス管の単位時間当たりの流
量は、前記吸引管本体の流量より少ないことを特徴とす
る。
【0014】この血液吸引装置の血液吸引管によれば、
前記切り換え手段が前記第1の位置にある場合に陰圧に
よる溶血状態が避けられる程度にバイパス管を細くする
ことで、細菌等を含んだ不衛生な空気の流入量を少なく
抑えることができ、またスペース的にも小さくすること
ができる。
【0015】請求項4記載の血液吸引装置の血液吸引管
によれば、請求項1ないし3記載の血液吸引装置の血液
吸引管において、前記切り換え手段は、回動自在に設け
られたレバーの基端側に作動部が設けられ、この作動部
が前記レバーの回動によって前記吸引管本体と前記バイ
パス管とのいずれか一方に当接して、それら弾性を有す
る管の一方を押圧・閉塞することで前記第1の位置と前
記第2の位置とのいずれかに択一的に切り換えられ、常
態において、前記レバーを前記第1の位置に切り換わる
ように付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする
【0016】この血液吸引装置の血液吸引管によれば、
レバーを回動させるだけで簡単に第1の位置と第2の位
置に切り換えることができるので、操作が楽で使い勝手
がよい。また、付勢部材により常に第1の位置に付勢さ
れているので、レバーを操作しないまま吸引が行われた
としても、落下及び浮遊している細菌等の混入を防止す
ることができる。
【0017】請求項5記載の血液吸引装置の血液吸引管
によれば、請求項4記載の血液吸引装置の血液吸引管に
おいて、前記レバーが前記付勢部材の付勢力に抗して前
記第2の位置に置かれた状態においてロックされるロッ
ク機構を備えてなることを特徴とする。
【0018】この血液吸引装置の血液吸引管によれば、
ロック機構を備えていることによりレバーを第2の位置
に維持することができるので、吸引作業中の手術補助者
の労力を軽減することができる。
【0019】また、上記のことから、吸引作業時のコミ
ュニケーションの負担を軽減し、専門業務に専念するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。図1において、血液吸引管1
00は、吸引管本体10と、バイパス管11と、切り換
え手段12を主な要素として構成されている。吸引管本
体10は、基端側がサクション用ポンプもしくは陰圧源
(図示せず)に接続された基端管13と、先端が手術野
に出た血液を吸引する血液吸引口(図示せず)に接続さ
れた先端管14と、これら基端管13と先端管14との
間にこれらを連結するように配置される本管15から構
成されている。基端管13および本管15は、軟質塩化
ビニール製等の一本のチューブ体である。また、先端管
14は、硬質合成樹脂,ステンレス等からなっている。
【0021】バイパス管11は、本管15をバイパスす
るように配置された軟質塩化ビニール製等の一本のチュ
ーブ体である。
【0022】切り換え手段12は、殻体16と、作動部
17を主な要素として構成されている。殻体16は、本
体18と、分岐管19と、集合管20からなっている。
本体18は、硬質合成樹脂から成形された中空の把持部
材であって、内部の一端側には分岐管19が配置され、
他端側には基端管13には集合管20が配置されるよう
になっている。また、本体18上部内壁18aの略中央
部には、本体18長手方向中心側に向けて突部21が形
成されている。さらに、本体18側部内壁18bの下部
で分岐管19の近傍には、ピン22が形成されている。
さらにまた、本体18下部内壁18cの長手方向両端部
には、貫通口23a,23b,23cが形成されている
(図2参照)。
【0023】分岐管19は、側部上側に第1分岐管19
aが形成され、側部中央部に第1分岐管19aと同等ま
たはそれよりも大きい径の第2分岐管19bが形成され
ている。第1分岐管19aと第2分岐管19bは、それ
ぞれバイパス管11の一端と本管15の一端とを結合す
るものであって、それぞれ円筒形状を有している。ま
た、先端管14と第2分岐管19bとを接続する接続管
24aの外側にはフィルター24bが設けられ、切り換
え手段12によってバイパス管11側が流路として選択
された際に、前記フィルター24bを介して外部エアー
がバイパス管11に流れ込むようになっている。
【0024】集合管20は、第1集合管20aが内側斜
め上方に向かって形成され、第1集合管20aと同等ま
たはそれよりも大きい径の第2集合管20bが内側斜め
下方に向かって形成された二股管である。第1集合管2
0aと第2集合管20bは、それぞれバイパス管11の
他端と本管15の他端とを結合するものであって、それ
ぞれ円筒形状を有している。
【0025】したがって、第1分岐管19aと第1集合
管20aとの間には、バイパス管11が連結され、ま
た、第2分岐管19bと第2集合管20bとの間には、
バイパス管11と同等の径またはそれよりも大きい径の
本管15が連結される。すなわち、バイパス管11の単
位時間当たりの流量は、本管15の流量と同等またはそ
れより少なくなる。
【0026】切り換え手段12は、遮断部材(作動部)
30と、レバー31を主な要素として構成されている。
この切り換え手段12は、本管15内の流体の流れを閉
塞し、バイパス管11内の流体の流れを開放する第1の
位置Xと、バイパス管11内の流体の流れを閉塞し、本
管15内の流体の流れを開放する第2の位置Yとに自在
に切り換えることができるものである。遮断部材30
は、上部部材30aと、足部30b,30cとから構成
され、門型形状を有して、バイパス管11または本管1
5を押圧することによってこれらの流路を遮断するもの
である。レバー31は、ヘ字状形状を有しており、根元
側にはピン孔32が本体18のピン22に合致するよう
に形成され、基端側にはスライドピン(ロック機構)3
3の凸部34が収められるように凹部35が形成されて
いる。
【0027】図1,2に示すように、回動自在に設けら
れたレバー31の基端側に、長手方向に直行して足部3
0b,30cが連接されている。さらに、ピン孔32の
外周部には、ピン22を覆うように付勢部材36が収め
られている。付勢部材36は、常態においてレバー31
を第1の位置X、つまり吸引管本体10内の流体の流れ
を閉塞し、かつバイパス管11内の流体の流れを開放す
る位置に付勢するものである。スライドピン33は、レ
バー31を付勢部材36の付勢力に抗して第2の位置
Y、つまりバイパス管11内の流体の流れを閉塞し、か
つ吸引管本体内の流体の流れを開放する位置に置かれた
状態においてロックするものである。
【0028】レバー31の根元側、遮断部材30および
スライドピン33は、それぞれ前述した貫通口23a,
23b,23cにそれぞれ収められている。
【0029】つぎに、上記の構成からなる血液吸引管の
作動について説明する。図3に示すように、吸引が行わ
れていない常態(以下放置時という)において、付勢部
材36の付勢力により遮断部材30は下方向に付勢され
ている。すなわち、遮断部材30の上部部材30aの下
部面と、本体18の下部内壁18cとの間に本管15が
挟まれることにより、本管15の流路を遮断している。
前述したように、本管15は軟質塩化ビニール製等のチ
ューブであるので、図のように簡単に変形し、本管15
の流路を遮断することができる。この放置時において、
バイパス管11は遮断されていない。したがって、パー
フュージョニストの誤操作等によりサクション用ポンプ
等が作動した場合でも、吸引されてきた流体は、フィル
ター24b、バイパス管11を通過してサクション用ポ
ンプ等に導かれる。
【0030】吸引を行う場合(以下操作時という)、図
1、図2に示すように、付勢部材36の付勢力に抗して
レバー31をピン孔32を中心として回動させることに
よって、遮断部材30が本体18の上部内壁18aの方
向に移動する。この状態でスライドピン33をレバー3
1の方向に移動し、レバー31の凹部35にスライドピ
ン33の凸部34を合致させる。スライドピン33はレ
バー31をこの位置にロックする。このとき、レバー3
1に連接された遮断部材30の上部部材30aと対向す
る位置には、本体18の突部21が形成されているの
で、上部部材30aと、本体18の上部内壁18aとの
間にバイパス管11が挟まれることにより、バイパス管
11の流路を遮断している。この操作時において、本管
15は遮断されていない。したがって、吸引されてきた
流体は、先端管14、接続管24a、本管15を通過し
てサクション用ポンプ等に導かれる。
【0031】上記の血液吸引装置の血液吸引管によれ
ば、吸引管本体10あるいはバイパス管11の少なくと
もどちらか一方は必ず開放状態にあるので、たとえサク
ション用ポンプ等をOFFに切り換えるのを忘れたとし
ても、装置内部に回収された血液に陰圧がかかることが
なく、溶血状態を引き起こすことを防止することができ
る。また、バイパス管11を通過する流体は必ずフィル
ター24bを通るので、前記切り換え手段12が前記第
1の位置Xにある場合に、血液吸引口が出血血液中に浸
されておらず吸引が行われたとしても、落下及び浮遊し
ている細菌等の混入を防止することができる。そして、
前記切り換え手段12が前記第1の位置Xにある場合に
陰圧による溶血状態が避けられる程度にバイパス管11
を細くできるので、細菌等を含んだ不衛生な空気の流入
量を少なく抑えることができ、またスペース的にも小さ
くすることができる。さらに、レバー31を回動させる
だけで簡単に第1の位置Xと第2の位置Yに切り換える
ことができるので、操作が楽で使い勝手がよい。また、
付勢部材36により常に第1の位置Xに付勢されている
ので、誤操作等により吸引が行われたとしても落下及び
浮遊している細菌等の混入を防止することができる。さ
らにまた、ロック機構33を備えていることによりレバ
ー31を第2の位置Yに維持することができるので、吸
引作業中の手術補助者の労力を軽減することができる。
以上のことから、吸引作業時のコミュニケーションの負
担を軽減し、専門業務に専念することができる。
【0032】
【発明の効果】この発明の血液吸引装置の血液吸引管に
よれば、吸引管本体あるいはバイパス管の少なくともど
ちらか一方は必ず開放状態にあるので、たとえ吸引手段
をOFFに切り換えるのを忘れたとしても、装置内部に
回収された血液に陰圧がかかることがなく、溶血状態を
引き起こすことを防止することができるという効果を奏
する。また、バイパス管を通過する流体は必ずフィルタ
ーを通るので、前記切り換え手段が前記第1の位置にあ
る場合に、血液吸引口が出血血液中に浸されておらず吸
引が行われたとしても、落下及び浮遊している細菌等の
混入を防止することができるという効果を奏する。さら
に、これらのことからコミュニケーション不足によりパ
ーフュージョニストの操作が遅れたりその操作が誤って
いても、溶血状態や室内の落下及び浮遊している細菌等
の混入を防止することができるので、コミュニケーショ
ンによる負担を軽減し、専門業務に専念することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態を示す図であって、
操作時の要部の拡大縦断面図である。
【図2】 図1のA−A線視断面図である。
【図3】 この発明の一実施の形態を示す図であって、
放置時の要部の拡大縦断面図である。
【図4】 従来の血液吸引装置の血液吸引管を示す全体
図である。
【符号の説明】
10 吸引管本体 11 バイパス管 12 切り換え手段 24b フィルター 31 レバー 30 遮断部材(作動部) 33 スライドピン(ロック機構) 36 付勢部材 100 血液吸引管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側が吸引手段に接続され、先端が手
    術野に出た血液を吸引する血液吸引口に接続された吸引
    管本体と、 前記吸引管本体をバイパスするバイパス管と、 前記吸引管本体内の流体の流れを閉塞し、かつ前記バイ
    パス管内の流体の流れを開放する第1の位置と、前記バ
    イパス管内の流体の流れを閉塞し、かつ前記吸引管本体
    内の流体の流れを開放する第2の位置とに自在に切り換
    えることのできる切り換え手段を備えてなることを特徴
    とする血液吸引装置の血液吸引管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の血液吸引装置の血液吸引
    管において、 前記バイパス管側にフィルターが設けられていることを
    特徴とする血液吸引装置の血液吸引管。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の血液吸引装置の
    血液吸引管において、 前記バイパス管の単位時間当たりの流量は、前記吸引管
    本体の流量より少ないことを特徴とする血液吸引装置の
    血液吸引管。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の血液吸引装置の
    血液吸引管において、 前記切り換え手段は、回動自在に設けられたレバーの基
    端側に作動部が設けられ、この作動部が前記レバーの回
    動によって前記吸引管本体と前記バイパス管とのいずれ
    か一方に当接して、それら弾性を有する管の一方を押圧
    ・閉塞することで前記第1の位置と前記第2の位置との
    いずれかに択一的に切り換えられ、常態において、前記
    レバーを前記第1の位置に切り換わるように付勢する付
    勢部材を備えていることを特徴とする血液吸引装置の血
    液吸引管。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の血液吸引装置の血液吸引
    管において、 前記レバーが前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2の
    位置に置かれた状態においてロックされるロック機構を
    備えてなることを特徴とする血液吸引装置の血液吸引
    管。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100697634B1 (ko) * 2005-09-09 2007-03-22 고현승 흡인기용 어댑터
CN107582164A (zh) * 2017-09-18 2018-01-16 广州派若弥医疗器械有限公司 带冲水及电凝止血功能的显微外科吸引装置

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