JPH11203035A - 光走査型タッチパネル - Google Patents

光走査型タッチパネル

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JPH11203035A
JPH11203035A JP349898A JP349898A JPH11203035A JP H11203035 A JPH11203035 A JP H11203035A JP 349898 A JP349898 A JP 349898A JP 349898 A JP349898 A JP 349898A JP H11203035 A JPH11203035 A JP H11203035A
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安津夫 飯田
Nobuyasu Yamaguchi
伸康 山口
Fumitaka Abe
文隆 安部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のこの種の装置では、受光素子の温度変
化等による感度変化への影響のためにオフセット電圧が
変化して正確な測定が出来ない可能性がある。 【解決手段】 受光素子13a,13bの出力信号の最
低レベルを検出するA/D変換器36aと、検出された
信号のレベルに所定のマージン電圧を加算するMPU5
と、この加算値をコンパレータ33a,33bにしきい
値として設定するD/A変換器35a,35bとを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの表
示画面等をタッチするための目標区域として規定された
平面の範囲とし、その平面の範囲内を遮断物(指示物)
によりタッチして情報を入力する光走査型タッチパネル
に関し、特にその信号処理系の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ等の画面に表示
された情報に対してタッチ方式にて入力操作を行なう場
合には、その表示画面上での接触位置(指示位置)を高
精度に検出する必要がある。このような座標面となる表
示画面上の指示位置を検出する方法として、「キャロル
方式」(米国特許4,267,443号)が知られてい
る。この方法は、表示画面の前面の枠に発光素子と受光
素子とを対向配置させることによって表示画面の前面に
光のマトリックスを構成し、指またはペンの接触による
光の遮断位置を検出している。この方法では、高いS/
Nが得られて大型の表示装置に適用を拡張させることも
可能であるが、発光素子及び受光素子の配置間隔に検出
の分解能が比例するので、検出の分解能を高めるために
はその配置間隔を狭くする必要がある。従って、大画面
に対してペン先等のような細い物で接触した場合にもそ
の接触位置を精度良く検出するためには、配置すべき発
光素子及び受光素子の数が増大し、構成が大嵩になると
共に、信号処理も複雑になるという問題がある。
【0003】また、他の光学的な位置検出方法が、特開
昭57−211637号公報に開示されている。この方
法は、レーザ光線のような絞った光を表示画面の外側か
ら角度走査し、反射体を有する専用ペンからの反射光の
2つのタイミングから専用ペンが存在する角度をそれぞ
れ求め、求めた角度を三角測量の原理にあてはめて位置
座標を計算にて検出する。この方法では、部品点数を大
幅に削減でき、また、高い分解能を有することも可能で
ある。しかしながら、専用の反射ペンを利用しなければ
ならない等、操作性に問題があり、また、指,任意のペ
ン等の位置は検出することができない。
【0004】更に他の光学的な位置検出方法が、特開昭
62−5428号公報に提案されている。この方法は、
表示画面の両側枠に光再帰性反射体を配置し、角度走査
した光線のこの光再帰性反射体からの戻り光を検知し、
指またはペンによって光線が遮断されるタイミングから
指またはペンの存在角度を求め、求めた角度から三角測
量の原理にて位置座標を検出する。この方法では、部品
点数が少なくて検出精度を維持でき、指,任意のペン等
の位置も検出できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のこ
の種の装置では、受光素子の温度変化等による感度への
影響のためにオフセット電圧が変化して正確な測定が出
来ない可能性がある。
【0006】また、従来のこの種の装置では、1回の走
査において受光素子が反射光を受光する時間は、個々の
装置のポリゴンミラー等の回転速度のばらつきに応じて
異なるが、製造者において個々の装置に対する調整を行
なうことは煩瑣であり、また出荷後の変動には対応出来
ない。
【0007】更に、従来のこの種の装置では、2個また
はそれ以上の遮断物(指示物)が走査面に存在する場合
には正確な位置検出が行なえないという問題がある。
【0008】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、受光素子の温度変化等による感度変化の影響を
排除して正確な測定が可能な光走査型タッチパネルを提
供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、1回の走査において受光
素子が反射光を受光する時間の個々の装置におけるばら
つきを自動的に補正し、また出荷後の変動にも容易に対
応可能な光走査型タッチパネルを提供することを目的と
する。
【0010】更に、本発明は、2個またはそれ以上の遮
断物(指示物)が走査面に存在する場合には正確な位置
検出が行なえないという状態は一時的な状態である場合
が多いため、そのような場合には位置検出を行なわない
ようにして無用な混乱を回避し得る光走査型タッチパネ
ルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光走査型タ
ッチパネルは、指示物でタッチするための目標区域とし
て規定された平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反
射体と、発光器,この発光器が発光した光を上述の平面
の範囲と実質的に平行である面内で角度走査する光走査
部,及びこの光走査部により走査される光の光再帰性反
射体による反射光を受光する受光器を有する少なくとも
2組の光送受部と、受光器による受光信号を所定しきい
値と比較することにより、上述の平面の範囲内に指示物
が存在する場合にそれによる遮断タイミングを検出する
比較器と、光走査部での走査角度及び比較器の比較結果
に基づいて、上述の平面の範囲内での指示物による走査
光の遮断範囲を計測する計測手段と、この計測手段によ
る計測結果に従って指示物の上述の平面の範囲内での位
置及び大きさを検出する演算手段と、受光器の受光信号
の最低レベルを検出する信号レベル検出手段と、この信
号レベル検出手段により検出された信号のレベルに所定
値を加算する加算手段と、この加算手段により得られた
加算値を比較器にしきい値として設定するしきい値設定
手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】このような本発明の光走査型タッチパネル
では、受光器の受光信号の最低レベルが検出され、この
検出された信号のレベルに所定値を加算した値が比較器
にしきい値として設定されるため、感度変化等に起因す
る受光信号のレベル変動の影響を受けない。
【0013】また本発明に係る光走査型タッチパネルは
上述の発明において、信号レベル検出手段は、受光器の
受光信号の最低レベルと共に、上述の平面の範囲内に指
示物が存在しない状態で受光器が走査光を受光した場合
の受光信号の最低レベルを検出し、加算手段は、信号レ
ベル検出手段により検出された二つのレベルの中間の値
を受光器の受光信号の最低レベルに加算すべくなしてあ
ることを特徴とする。
【0014】このような本発明の光走査型タッチパネル
では、比較器のしきい値が最適な値に設定される。
【0015】更に本発明に係る光走査型タッチパネル
は、指示物でタッチするための目標区域として規定され
た平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反射体と、発
光器,この発光器が発光した光を上述の平面の範囲と実
質的に平行である面内で角度走査する光走査部,及びこ
の光走査部により走査される光の光再帰性反射体による
反射光を受光する受光器を有する少なくとも2組の光送
受部と、受光器による受光信号を所定しきい値と比較す
ることにより、上述の平面の範囲内に指示物が存在する
場合にそれによる遮断タイミングを検出する比較器と、
光走査部での走査角度及び比較器の比較結果に基づい
て、上述の平面の範囲内での指示物による走査光の遮断
範囲を計測する計測手段と、この計測手段による計測結
果に従って指示物の上述の平面の範囲内での位置及び大
きさを検出する演算手段と、所定平面上に指示物が存在
しない場合の受光器の受光信号のレベルの継続時間を計
時する計時手段とを備え、計測手段は、計時手段により
計時された時間内において比較手段の比較結果が変化し
た場合に計測を行なうべくなしてあることを特徴とす
る。
【0016】このような本発明の光走査型タッチパネル
では、所定平面上に指示物が存在しない場合の受光器の
出力信号のレベルの継続時間が計時され、この計時され
た時間内において比較手段の比較結果が変化した場合に
計測が行なわれるので、個々の装置に対する個別の調整
を行なう必要がない。
【0017】更に本発明に係る光走査型タッチパネルは
上述の発明において、計時手段による計時は、起動時に
自動的に実行されること、または所定の指示が与えられ
た場合に実行されることを特徴とする。
【0018】このような本発明の光走査型タッチパネル
では、起動時に自動的に、または所定の指示が与えられ
た場合に計時手段による計時が実行されるので、1回の
走査において受光素子が反射光を受光する時間の個々の
装置におけるばらつきが自動的に補正される。
【0019】また更に本発明に係る光走査型タッチパネ
ルは、指示物でタッチするための目標区域として規定さ
れた平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反射体と、
発光器,この発光器が発光した光を上述の平面の範囲と
実質的に平行である面内で角度走査する光走査部,及び
この光走査部により走査される光の光再帰性反射体によ
る反射光を受光する受光器を有する少なくとも2組の光
送受部と、受光器による受光信号を所定しきい値と比較
することにより、上述の平面の範囲内に指示物が存在す
る場合にそれによる遮断タイミングを検出する比較器
と、光走査部での走査角度及び比較器の比較結果に基づ
いて、上述の平面の範囲内での指示物による走査光の遮
断範囲を計測する計測手段と、この計測手段による計測
結果に従って指示物の上述の平面の範囲内での位置及び
大きさを検出する演算手段と、比較器が、所定平面上に
存在する指示物による遮断タイミングを検出する都度、
その回数を計数する計数手段とを備え、計測手段は、計
数手段の計数値が2以上である場合は計測を行なわない
ようになしてあることを特徴とする。
【0020】このような本発明の光走査型タッチパネル
では、所定平面上に存在する指示物による遮断タイミン
グを比較器が2度以上検出した場合には計測手段による
計測は行なわれないため、検出不可能な状態に陥って無
用の混乱が生じるという事態が未然に回避される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面を参照して具体的に説明する。
【0022】図1は、本発明の光走査型タッチパネルの
実施の形態の一例の基本構成を示す模式図である。
【0023】図1において参照符号10は、パーソナル
コンピュータ等の電子機器におけるCRTまたはフラッ
トディスプレイパネル(PDP,LCD,EL等),投
射型映像表示装置等の表示画面であり、本実施の形態で
は横方向92.0cm×縦方向51.8cmで対角10
5.6cmの表示寸法を有するPDP(プラズマディス
プレイ)の表示画面として構成されている。
【0024】遮断物(指示物)Sによりタッチするため
の目標区域として規定された平面の範囲であるこの長方
形の表示画面10の一つの短辺(本実施の形態では右側
の辺)の両隅の外側には、発光素子,受光素子,ポリゴ
ンミラー等を含む光学系を内部に有する光送受ユニット
1a,1bがそれぞれ設けられている。また、表示画面
10の右側の辺を除く3辺、つまり、上下両側の辺及び
左側の辺の外側には再帰性反射シート7が設けられてい
る。これらの部品は筐体の前面側に設置されている図示
しない庇状の遮蔽体により遮蔽された状態で配置されて
いる。
【0025】なお、参照符号70は光遮蔽部材である。
この光遮蔽部材70は、両光送受ユニット1a,1b間
で直接光が入射されないように、具体的には光送受ユニ
ット1aから投射された光が光送受ユニット1bへ入射
されないように、また逆に光送受ユニット1bから投射
された光が光送受ユニット1aへ入射されないように、
両光送受ユニット1a,1bを結ぶ線上に設けられてい
る。またこの光遮蔽部材70は、光の反射率が実用上”
0”である物体で、再帰性反射シート7の高さとほぼ同
じ程度の高さに構成されている。
【0026】また、参照符号Sは遮断物(指示物)とし
ての人の指の断面を示している。
【0027】図2は、光送受ユニット1a,1bの内部
構成及び光路を示す模式図である。両光送受ユニット1
a,1bは、赤外線レーザを出射するレーザダイオード
からなる発光素子11a,11bと、発光素子11a,
11bからのレーザ光を平行光にするためのコリメータ
レンズ12a,12bと、再帰性反射シート7からの反
射光を受光する受光素子13a,13bと、受光素子1
3a,13bに入射される表示画面,照明灯等からの外
部光の可視光成分を遮断する可視光カットフィルタ14
a,14bと、反射光を受光素子13a,13bに導く
ためのビームスプリッタ15a,15bと、発光素子1
1a,11bからのレーザ光を角度走査するための本実
施の形態では4角形のポリゴンミラー16a,16b等
を有する。
【0028】なお、参照符号18a,18bはタイミン
グ検出用受光素子であり、各1走査の開始時点において
ポリゴンミラー16a,16bから走査されたレーザ光
を受光することにより、同期信号のタイミングを決定
し、またポリゴンミラー16a,16bの回転速度の補
正のための情報の生成に利用される。
【0029】発光素子11a,11bから出射されたレ
ーザ光は、コリメータレンズ12a,12bにて平行光
にされ、後述するビームスプリッタ15a,15bを通
過した後、ポリゴンミラー16a,16bの回転によっ
て表示画面10と実質的に平行である面内を角度走査さ
れて再帰性反射シート7に投射される。そして、再帰性
反射シート7からの反射光が、ポリゴンミラー16a,
16b及びビームスプリッタ15a,15bにて反射さ
れた後、可視光カットフィルタ14a,14bを通っ
て、受光素子13a,13bに入射される。但し、投射
光の光路に遮断物(指示物)が存在する場合には投射光
が遮断されるため、反射光は受光素子13a,13bに
入射されることはない。
【0030】なお、ポリゴンミラー16a,16bの回
転により、90度以上のレーザ光の角度走査が実現され
る。
【0031】図1に戻って、各光送受ユニット1a,1
bには、発光素子11a,11bを駆動する発光素子駆
動回路2a,2bと、受光素子13a,13bの受光量
を電気信号に変換する受光信号検出回路3a,3bと、
ポリゴンミラー16a,16bの動作を制御するポリゴ
ン制御回路4とが接続されている。また、参照符号5は
指,ペン等の遮断物(指示物)Sの位置,大きさを計測
演算すると共に、装置全体の動作を制御するMPUであ
り、6はMPUでの計測結果等を表示する表示装置であ
る。
【0032】このような本発明の光走査型タッチパネル
においては、図1に示されているように、たとえば光送
受ユニット1bに関して説明すると、光送受ユニット1
bからの投射光は、まずタイミング検出用受光素子18
bに入射する位置から光遮蔽部材70により遮蔽される
位置を経て図1上で反時計方向回りに走査され、再帰性
反射シート7の先端部分で反射される位置(Ps)に至
って走査開始位置になる。そして、遮断物Sの一端に至
る位置(P1)にいたるまでは再帰性反射シート7によ
り反射されるが、遮断物Sの他端に至る位置(P2)ま
での間は遮断物Sによって遮断され、その後の走査終了
位置(Pe)に至るまでは再帰性反射シート7により反
射される。
【0033】但し、光送受ユニット1aでは、図1上で
時計方向回りに光の走査が行なわれる。ここで、光送受
ユニット1aは図1上で時計方向回りに表示画面10の
下辺側を走査開始方向とし、逆に光送受ユニット1bは
図1上で反時計回り方向に表示画面10の上辺側を走査
開始方向とする理由について説明する。
【0034】たとえば光送受ユニット1bの場合には、
表示画面10の上辺側または左辺側のいずれを走査開始
方向としてもよいが、光送受ユニット1bから見た場
合、表示画面10の上辺の方が下辺よりも距離的に近い
ために反射光量が大であること、及び再帰性反射シート
7の反射面が表示画面10の上辺ではほぼ直角であるた
めに反射光量が大であることにより、表示画面10の上
辺側を走査開始方向としている。換言すれば、光送受ユ
ニット1bの場合に表示画面10の下辺側を走査開始方
向とすると、表示画面10の下辺の方が上辺よりも距離
的に遠いため、走査開始時点の反射光量が小さくなり、
また再帰性反射シート7の反射面が湾曲しているために
反射光量が小さくなる。但し、再帰性反射シート7の湾
曲に関しては本質的な問題ではなく、湾曲させないよう
な構成を採ることも勿論可能である。
【0035】ところで、図1に示されているように、再
帰性反射シート7は両光送受ユニット1a,1bが配置
されている辺を開口部とし、表示画面10を囲むように
して”U”字状に配置されている。更に、参照符号7
a,7bにて示されているように、両光送受ユニット1
a,1bから再帰性反射シート7への光の投射角度が小
さくなる部分、具体的には両光送受ユニット1a,1b
が配置されている辺と直交する2辺(図1上では上側の
辺と下側の辺)の両光送受ユニット1a,1bから遠い
部分には鋸歯状に再帰性反射シートが設置されている。
【0036】このような再帰性反射シートの鋸歯状部分
7a,7bにより、たとえば光送受ユニット1bからの
投射光はPsの位置から再帰性反射シートの鋸歯状部分
7bの一端の位置P3まで走査が進むに伴って再帰性反
射シート7への入射角度が次第に小さくなるため反射光
量もそれに伴って低下する。しかし、再帰性反射シート
の鋸歯状部分7bの一端の位置P3から他端の位置P4
までの間は再帰性反射シートの鋸歯状部分7bにほぼ直
角に入射するので再帰性反射率のそれ以上の低下が回避
される。
【0037】図3は、MPU5と他の回路との関係を示
すブロック図である。ポリゴン制御回路4は、ポリゴン
ミラー16a,16bを回転させるパルスモータ21
と、パルスモータ21を駆動するパルスモータ駆動回路
22とを有する。
【0038】MPU5は、発光素子駆動回路2a,2b
に駆動制御信号を送り、その駆動制御信号に応じて発光
素子駆動回路2a,2bが駆動されて、発光素子11
a,11bの発光動作が制御される。受光信号検出回路
3a,3bは、受光素子13a,13b及びタイミング
検出用受光素子18a,18bでの反射光の受光信号を
MPU5へ送る。また、MPU5は、パルスモータ21
を駆動するための駆動制御信号をパルスモータ駆動回路
22へ送る。MPU5は、受光素子13a,13b及び
タイミング検出用受光素子18a,18bからの受光信
号に基づいて、遮断物(指示物)の位置,大きさを計測
し、その計測結果を表示装置6に表示する。なお、表示
装置6は表示画面10を兼用することも可能である。
【0039】また、MPU5は、想定される遮断物(指
示物)の大きさの情報を記憶しておくための読出し専用
メモリ(ROM)25と書き込み可能なメモリ(RA
M)26と、後述する2点入力禁止処理のためのカウン
タ27とを内蔵している。
【0040】図4は受光信号検出回路3aの構成例を示
すブロック図である。なお、受光信号検出回路3bも受
光信号検出回路3aと同様の構成であり、必要な場合に
は参照符号の末尾の「a」を「b」に代えて説明する。
【0041】両受光素子13a,18aは受光量を電流
値に比例させた受光信号として出力するため、電流/電
圧(I/V)変換器30aにより両受光素子13a,1
8bからの出力信号(電流)を電圧信号に変換する。電
流/電圧変換器30aから出力される電圧信号はローパ
スフィルタ31aを通過してアンプ32aからコンパレ
ータ33aの一方の入力端子に比較対象の信号として入
力される。このコンパレータ33aの出力は第1タイマ
34aに入力されており、その出力はMPU5に入力さ
れている。アンプ32aの出力はまたA/D変換器36
aにも与えられており、デジタル信号に変換されてMP
U5に入力される。なお、コンパレータ33aの他方の
入力端子には、MPU5から出力されたデジタル信号が
D/A変換器35aによりアナログ信号に変換されて比
較のしきい値として入力されている。
【0042】更に、ローパスフィルタ31aの出力はア
ンプ37aを介してコンパレータ38aの一方の入力端
子に比較対象の信号として入力されている。このコンパ
レータ38aの出力は第2タイマ39aに入力されてお
り、その出力はMPU5に入力されている。なお、コン
パレータ38aの比較のしきい値はタイミング検出用受
光素子18aの最高出力と受光素子13aの最高出力と
の間の適宜のしきい値THに設定されている。従って、
コンパレータ38aはタイミング検出用受光素子18a
が光送受ユニット1aからの走査光を受光している期間
においてのみ信号”1”を出力し、それ以外の期間にお
いては信号”0”を出力する。
【0043】なお、第2タイマ39aは、たとえばコン
パレータ38aの出力信号が”0”から”1”に立ち上
がる時間間隔を計時することにより、ポリゴンミラー1
6aの回転状態をモニタする。
【0044】このような受光信号検出回路3a(3bも
同一構成)の構成により、MPU5は以下のような処理
が可能である。
【0045】アンプ32aの出力はA/D変換器36a
によりデジタル信号に変換されてMPU5に入力される
ので、MPU5はある一定期間における両受光素子13
a,18aの出力信号の合成波形をデジタル信号として
モニタすることが可能である。また、MPU5は、第2
タイマ39aの計時結果からポリゴンミラー16aの回
転状態、換言すれば各1走査の開始タイミングを検出可
能である。従って、MPU5はA/D変換器36aから
入力される信号から各1走査の間の受光信号の最小値を
検出することが可能である。
【0046】一方、MPU5はD/A変換器35aへデ
ジタル信号を出力してアナログ信号に変換した上でコン
パレータ33aの他方の入力端子にしきい値の信号とし
て与えることが可能である。従って、コンパレータ33
aは、アンプ32aの出力をMPU5から与えられる任
意の値をしきい値としてスライスする(アンプ32aの
出力がしきい値以上である場合に”1”を出力し、そう
でない場合に”0”を出力する)ことが可能になる。第
1タイマ34aはこのコンパレータ33aからの”1”
出力及び”0”出力の継続時間を計時する。
【0047】次に、本発明の光走査型タッチパネルによ
る位置検出動作について、その原理を示す図5の模式図
を参照して説明する。但し、図5では光送受ユニット1
a,1b、再帰性反射シート7,表示画面10以外の構
成部材は図示を省略している。また、指示物として指を
用いた場合を示している。
【0048】MPU5はポリゴン制御回路4を制御する
ことにより、光送受ユニット1a,1b内のポリゴンミ
ラー16a,16bを回転させて、発光素子11a,1
1bからのレーザ光を角度走査する。この結果、タイミ
ング検出用受光素子18a,18b及び再帰性反射シー
ト7からの反射光が受光素子13a,13bに入射す
る。このようにして受光素子13a,13bに入射した
光の受光量は受光信号検出回路3a,3bの出力である
受光信号として得られる。
【0049】なお、図5において、θ00,φ00は両光送
受ユニット1a,1bを結ぶ基準線から両タイミング検
出用受光素子18a,18bまでの角度を、θ0,φ0
は両光送受ユニット1a,1bを結ぶ基準線から再帰性
反射シート7の端部までの角度を、θ1,φ1は基準線
から遮断物(指示物)Sの基準線側端部までの角度を、
θ2,φ2は基準線から遮断物(指示物)Sの基準線と
逆側端部までの角度をそれぞれ示している。
【0050】図6の波形図に、遮断物(指示物)Sが存
在しない場合の受光素子13a,13b及びタイミング
検出用受光素子18a,18bによる受光信号の波形、
及びそれのコンパレータ33aによる比較出力信号の波
形を示す。
【0051】この場合、走査角度がθ00(φ00) におい
てタイミング検出用受光素子18a(18b)が光送受
ユニット1a(1b)から直接受光する。この状態はコ
ンパレータ38aの出力信号が”0”から”1”に変化
するタイミングとして検出され、更に第2タイマ39a
によってその周期が計時される。これによってMPU5
は、ポリゴンミラー16a(16b)の回転周期をモニ
タ出来るので、それを回転させているパルスモータ21
の回転の補正を、必要に応じてポリゴン制御回路4を制
御することにより行なう。
【0052】なお、本実施の形態のようにポリゴンミラ
ー16a(16b)が4面の正多角形である場合には、
第2タイマ39aが計時する1周期においてポリゴンミ
ラー16a(16b)が1/4回転したことになる。
【0053】走査光の光路に遮断物(指示物)が存在し
ない場合には、図6(a) に示されているθ00のタイミ
ングにおいて、タイミング検出用受光素子18a,18
bへの直接の入射に続いて再帰性反射シート7からの反
射光が受光素子13a,13bに入射する。再帰性反射
シート7からの反射光量は、図6(a) に示されているよ
うに、最初のθ0の角度において再帰性反射シート7の
最も近い部分からの反射光を受光するため最大となり、
その後は漸減しつつ再帰性反射シート7の最も遠い対角
線方向の隅部で一旦最小となり、その後は漸増して90
°の角度において最低となって1周期の走査が終了す
る。
【0054】MPU5は少なくともこのような1周期の
受光素子13a,13bへの入射光量をA/D変換器3
6aからデジタル信号として取り込み、最小値(最低電
圧)を求める。次に、MPU5は求められた最小値に所
定の値(マージン電圧)を加算し、その結果のデジタル
値をD/A変換器35aへ出力する。D/A変換器35
aは、MPU5から出力されたデジタル信号をアナログ
信号に変換してコンパレータ33aによる比較出力のた
めのしきい値(基準電圧Ref)として設定する。
【0055】なお、上述のマージン電圧Rrfは受光素
子13a,13b及び再帰性反射シート7の反射特性か
ら予め適宜の値を定めておけばよいが、再帰性反射シー
ト7からの反射光量中の最低値、具体的には再帰性反射
シート7の最も遠い対角線方向の隅部からの反射光から
得られる電圧をも検出し、これと最低電圧との中間、た
とえば1/2の値をマージン電圧とすることも可能であ
る。
【0056】このように本発明の光走査型タッチパネル
においては、少なくとも1回の走査における受光素子1
3a,13bの受光量から得られる最低電圧に基づいて
コンパレータ33aのしきい値(基準電圧Ref)を定
めるようにしているので、受光素子13a,13bの温
度変化等による感度変化の影響を排除してより正確な検
出が可能になる。
【0057】なお、上述の例では1回の走査においてコ
ンパレータ33aの基準電圧Refを設定しているが、
複数回の走査の結果からそれを設定するようにしてもよ
いことは言うまでもない。
【0058】ところで、上述のようにしてコンパレータ
33aにしきい値(基準電圧Ref)が設定されると、
MPU5は次にコンパレータ33aの出力信号が”1”
である、換言すればコンパレータ33aへの入力信号の
電圧が基準電圧以上である時間を計時する。装置が正常
である場合には、タイミング検出用受光素子18aへの
入射光に起因する比較的短時間の”1”出力と再帰性反
射シート7からの反射光に起因する比較的長時間の”
1”出力とがコンパレータ33aの出力信号として得ら
れる。しかし、タイミング検出用受光素子18aへの入
射光に起因する比較的短時間の”1”出力は第2タイマ
39aによる計時周期と同期しているので、図6(b) に
示されているように、MPU5は再帰性反射シート7か
らの反射光に起因する比較的長時間の”1”出力の継続
時間のみを基準時間RTとしてRAM26に記憶する。
【0059】MPU5は以上のような初期化処理を、表
示画面10上に遮断物(指示物)Sが存在しない装置の
起動時または所定のタイミング、たとえば装置外部から
所定の指示が与えられたタイミングにおいて実行する。
【0060】以上のようにして初期化処理が完了する
と、本発明の光走査型タッチパネルの実際の使用が可能
になる。
【0061】表示画面10上に遮断物(指示物)Sが存
在する場合には、光送受ユニット1a,1bから投射さ
れた光の遮断物(指示物)Sからの反射光は受光素子1
3a,13bに入射されない。従って、図5に示されて
いるような状態では,走査角度が0°からθ0までの間
では受光素子13aには反射光は入射されず、走査角度
がθ0からθ1までの間では受光素子13aに反射光が
入射され、走査角度がθ1からθ2までの間では受光素
子13aに反射光が入射されない。
【0062】同様に、走査角度が0°からφ0までの間
では受光素子13bには反射光は入射されず、走査角度
がφ0からφ1までの間では受光素子13bに反射光が
入射され、走査角度がφ1からφ2までの間では受光素
子13bに反射光が入射されない。このような角度は、
受光信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングか
ら求められる(図7参照)。従って、指示物としての人
の指による遮断範囲を、dθ=θ2−θ1,dφ=φ2
−φ1として求めることができる。
【0063】なお、θ00及びφ00とθ0及びφ0とは、
両光送受ユニット1a,1bを結ぶ基準線と両タイミン
グ検出用受光素子18a,18bとの位置関係及び再帰
性反射シート7の端部の位置関係から既知であることは
言うまでもない。
【0064】次に、このようにして求めた遮断範囲か
ら、指示物(本例では指)の中心位置(指示位置)の座
標を求める処理について説明する。まず、三角測量に基
づく角度から直交座標への変換を説明する。図8に示す
ように、光送受ユニット1aの位置を原点O、表示画面
10の上辺,左辺をX軸,Y軸に設定し、基準線の長さ
(光送受ユニット1a,1b間の距離)をLとする。ま
た、光送受ユニット1bの位置をBとする。表示画面1
0上の指示物が指示した中心点P(Px,Py)が、光
送受ユニット1a,1bからX軸に対してθ,φの角度
でそれぞれ位置している場合、点PのX座標Px,Y座
標Pyの値は、三角測量の原理により、それぞれ以下の
(1),(2)式のように求めることができる。
【0065】 Px=(tanφ)÷(tanθ+tanφ)×L …(1) Py=(tanθ・tanφ)÷(tanθ+tanφ)×L …(2)
【0066】ところで、遮断物(指)には大きさがある
ので、検出した受光信号の立ち上がり/立ち上がりのタ
イミングでの検出角度を採用した場合、図9に示すよう
に、遮断物(指)Sのエッジ部の4点(図9のP1〜P
4)を検出することになる。これらの4点は何れも指示
した中心点(図9のPc)とは異なっている。そこで、
以下のようにして 中心点Pcの座標(Pcx,Pc
y)を求める。Px=Px(θ,φ),Py=Py
(θ,φ)とした場合に、Pcx,Pcyは、それぞれ
以下の(3),(4)式のように表せる。
【0067】 Pcx=Pcx(θ1+dθ/2,φ1+dφ/2) …(3) Pcy=Pcy(θ1+dθ/2,φ1+dφ/2) …(4)
【0068】そこで、(3),(4)式で表されるθ1
+dθ/2,φ1+dφ/2を上記(1),(2)式の
θ,φとして代入することにより、指示された中心点P
cの座標を求めることができる。
【0069】なお、上述した例では、最初に角度の平均
値を求め、その角度の平均値を三角測量の変換式
(1),(2)に代入して、指示位置である中心点Pc
の座標を求めるようにしたが、最初に三角測量の変換式
(1),(2)に従って走査角度から4点P1〜P4の
直交座標を求め、求めた4点の座標値の平均を算出し
て、中心点Pcの座標を求めるようにすることも可能で
ある。また、視差、及び、指示位置の見易さを考慮し
て、指示位置である中心点Pcの座標を決定することも
可能である。
【0070】ポリゴンミラー16a,16bの回転の走
査角速度が一定であれば、その走査角度は回転時間に比
例するので、時間を計時することにより走査角度の情報
を得ることができる。図10は、受光信号検出回路3a
からの受光信号と、ポリゴンミラー16aの走査角度θ
及び走査時間Tとの関係を示すタイミングチャートであ
る。ポリゴンミラー16aの走査角速度が一定である場
合、その走査角速度をωとすると、走査角度θ及び走査
時間Tには、下記(5)式に示すような比例関係が成り
立つ。
【0071】θ=ω×T …(5)
【0072】よって、受光信号の立ち下がり,立ち上が
り時の角度θ1,θ2は、それぞれの走査時間t1,t
2と下記(6),(7)式の関係が成り立つ。
【0073】θ1=ω×t1 …(6) θ2=ω×t2 …(7)
【0074】従って、ポリゴンミラー16a,16bの
走査角速度が一定である場合には、時間情報を用いて、
指示物(指)の遮断範囲及び座標位置を計測することが
可能である。
【0075】また、本発明の光走査型タッチパネルで
は、計測した遮断範囲から遮断物(指示物)の断面長を
求めることも可能である。図11は、この断面長計測の
原理を示す模式図である。図11において、D1,D2
はそれぞれ光送受ユニット1a,1bから見た遮断物S
の断面長である。まず、光送受ユニット1a,1bの位
置O(0,0),B(L,0)から遮断物Sの中心点P
c(Pcx,Pcy)までの距離OPc(r1),BP
c(r2)が、下記(8),(9)式の如く求められ
る。
【0076】 OPc=r1=(Pcx2 +Pcy2 1/2 …(8) BPc=r2={(L−Pcx)2 +Pcy2 1/2 …(9)
【0077】断面長は距離と遮断角度の正弦値との積で
近似できるので、各断面長D1,D2は、下記(1
0),(11)式に従って計測可能である。
【0078】 D1=r1・sindθ =(Pcx2 +Pcy2 1/2 ・sindθ …(10) D2=r2・sindφ ={(L−Pcx)2 +Pcy2 1/2 ・sindφ …(11)
【0079】なお、θ,φ≒0である場合には、sin
dθ≒dθ≒tandθ,sindφ≒dφ≒tand
φと近似できるので、(10),(11)式においてs
indθ,sindφの代わりに、dθまたはtand
θ,dφまたはtandφとしても良い。
【0080】図12は、第1タイマ34aの計時値に基
づくMPU5による受光信号の処理のアルゴリズムを示
すフローチャートである。なお、図13は遮断物(指示
物)Sが表示画面10上に2個存在する場合の受光素子
13aの出力信号及びコンパレータ33aの出力信号の
状態を示す波形図である。
【0081】まず、タイミング検出用受光素子18aに
走査光が直接入射されることにより、1走査が開始され
る (ステップS11)。次に、受光素子13aからの受
光信号が”1”から”0”に変化すると (ステップS1
2で”YES ”)、カウンタ27のカウンタ値Cが”0”
クリアされる (ステップS13)。但し、ステップS1
2において受光素子13aからの受光信号が”1”か
ら”0”に変化しないままに所定時間が経過した場合に
は (ステップS51で”YES ”)、エラー処理が実行さ
れる (ステップS52)。
【0082】そして、再帰性反射シート7からの反射光
が受光素子13aに入射し始めると、受光素子13aか
らの受光信号が”0”から”1”に変化するので (ステ
ップS14で”YES ”)、第1タイマ34aが計時を開
始し (ステップS15)、カウンタiが”1”に初期化
される (ステップS16)。なお、第1タイマ34aの
計時値をtcとする。但し、ステップS14において受
光素子13aからの受光信号が”0”から”1”に変化
しないままに、換言すれば、再帰性反射シート7からの
反射光が受光素子13aに入射しないままに所定時間が
経過した場合には (ステップS61で”YES ”)、エラ
ー処理が実行される (ステップS62)。
【0083】この後、表示画面10上に遮断物(指示
物)Sが存在しない場合には、受光素子13aの受光信
号は変化しないので、ステップS17において”NO”,
ステップS18においても”NO”となり、第1タイマ3
4aの計時値tcが先の初期化処理においてRAM26
に記憶した基準時間trefに達したか否かが判断され
る (ステップS22)。第1タイマ34aの計時値tc
が基準時間trefに達している場合には (ステップS
22で”YES ”)、1走査が終了したのでステップS3
1へ処理が進められる。
【0084】しかし、表示画面10上に遮断物(指示
物)Sが存在している場合には、通常は第1タイマ34
aの計時値tcが基準時間trefに達するまでに受光
素子13aの受光信号が”1”から”0”へ、そして”
0”から”1”へ変化する。
【0085】具体的には、走査光が遮断物(指示物)S
により遮断されると受光素子13aの受光信号がまず”
1”から”0”に変化する (ステップS17で”YES
”)。この場合には、図13に示されているように、
カウンタ27のカウンタ値Cが”1”インクリメントさ
れ (ステップS19)、その時点の第1タイマ34aの
計時値tcがデータti(最初はt1)としてRAM2
6に記憶される (ステップS20)。この後、カウンタ
iが”1”インクリメントされ (ステップS21)、通
常は第1タイマ34aの計時値tcが基準時間tref
に達していないので、ステップS17へ処理が戻され
る。やがて、受光素子13aの受光信号が”0”から”
1”に変化する (ステップS17で”NO”,S18で”
YES ”)。この場合には、その時点の第1タイマ34a
の計時値tcがデータti(2度目なのでt2)として
RAM26に記憶される (ステップS20)。この後、
カウンタiが”1”インクリメントされ (ステップS2
1)、通常は第1タイマ34aの計時値tcが基準時間
trefに達していないので、ステップS17へ処理が
戻される。
【0086】通常は遮断物(指示物)Sは一個であるの
で、やがて第1タイマ34aの計時値tcが基準時間t
refに達してステップS31へ処理が進められる。し
かし、表示画面10上に複数の遮断物(指示物)Sが存
在する場合には上述の処理が反復されてカウンタ27の
カウンタ値Cが2以上に、また第1タイマ34aの計時
値tcのデータtiが3個以上得られることになる。
【0087】第1タイマ34aの計時値tcが基準時間
trefに達すると、まずカウンタ27のカウンタ値C
が調べられる (ステップS31)。上述のように、通常
は表示画面10上に存在する遮断物(指示物)Sは一個
であるので、カウンタ27のカウンタ値Cは”1”であ
り (ステップS31で”YES ”)、またカウンタiの値
は”2”である (ステップS32で”YES ”)。この場
合には、前述したような座標計算が行なわれる (ステッ
プS33)。しかし、図13に示されているように、カ
ウンタ27のカウンタ値Cが”1”でない場合 (ステッ
プS31で”NO”、但しこの場合には表示画面10上に
遮断物(指示物)Sが存在しない場合も含む)、及びカ
ウンタiが”2”でない場合には (ステップS32で”
NO”、但しこの場合には表示画面10上に遮断物(指示
物)Sが存在しない場合も含む)、座標計算は行なわれ
ずにステップS11へ処理が戻される。
【0088】以上のような処理により、受光素子13a
の周囲温度による影響を排除して、またポリゴンミラー
16aの実際の回転速度に基づいて、更に表示画面10
上に遮断物(指示物)Sが1個のみ検出された場合に座
標計算が行なわれる。従って、表示画面10上に遮断物
(指示物)Sが複数検出されて正確な座標計算が出来な
いというような場合には座標計算が行なわれない。但
し、そのような状態は極短時間である場合が多いため、
実用上の問題は生じない。なお、座標計算が行なわれな
い状態がある程度以上の時間にわたって継続する場合に
はなんらかのエラーメッセージを発するようにしてもよ
いことは言うまでもない。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光走査型
タッチパネルによれば、受光素子の温度変化等による感
度変化の影響を排除して正確な測定が可能になる。
【0090】また、本発明によれば、1回の走査におい
て受光素子が反射光を受光する時間の個々の装置におけ
るばらつきが自動的に補正され、また出荷後の変動にも
容易に対応可能になる。
【0091】更に、本発明によれば、2個またはそれ以
上の遮断物(指示物)が走査面に存在する場合には正確
な位置検出が行なえないという状態は一時的な状態であ
る場合が多いため、そのような場合には位置検出を行な
わないようにして無用な混乱を回避することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光走査型タッチパネルの基本構成を示
す模式図である。
【図2】光送受ユニットの内部構成及び光路を示す模式
図である。
【図3】本発明の光走査型タッチパネルのブロック図で
ある。
【図4】受光信号検出回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【図5】本発明の光走査型タッチパネルの実施状態を示
す模式図である。
【図6】指示物が存在しない場合の受光信号の波形、及
びその比較出力信号の波形を示す波形図である。
【図7】受光信号のレベル変化を示すタイミングチャー
トである。
【図8】座標検出のための三角測量の原理を示す模式図
である。
【図9】遮断物及び遮断範囲を示す模式図である。
【図10】受光信号と走査角度と走査時間との関係を示
すタイミングチャートである。
【図11】断面長計測の原理を示す模式図である。
【図12】受光信号の処理のアルゴリズムを示すフロー
チャートである。
【図13】指示物が表示画面上に2個存在する場合の受
光信号及び比較信号の状態を示す波形図である。
【符号の説明】
1a,1b 光送受ユニット 2a,2b 発光素子駆動回路 3a,3b 受光信号検出回路 5 MPU 7 再帰性反射シート 10 表示画面(座標面) 11a,11b 発光素子 13a,13b 受光素子 16a,16b ポリゴンミラー 18a,18b タイミング検出用受光素子 27 カウンタ 33a(33b) コンパレータ 34a(34b) 第1タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 安津夫 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 山口 伸康 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 安部 文隆 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指示物でタッチするための目標区域とし
    て規定された平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反
    射体と、 発光器,該発光器が発光した光を前記平面の範囲と実質
    的に平行である面内で角度走査する光走査部,及び該光
    走査部により走査される光の前記光再帰性反射体による
    反射光を受光する受光器を有する少なくとも2組の光送
    受部と、 前記受光器による受光信号を所定しきい値と比較するこ
    とにより、前記平面の範囲内に指示物が存在する場合に
    それによる遮断タイミングを検出する比較器と、 前記光走査部での走査角度及び前記比較器の比較結果に
    基づいて、前記平面の範囲内での前記指示物による走査
    光の遮断範囲を計測する計測手段と、 該計測手段による計測結果に従って前記指示物の前記平
    面の範囲内での位置及び大きさを検出する演算手段と、 前記受光器の受光信号の最低レベルを検出する信号レベ
    ル検出手段と、 該信号レベル検出手段により検出された信号のレベルに
    所定値を加算する加算手段と、 該加算手段により得られた加算値を前記比較器にしきい
    値として設定するしきい値設定手段とを備えたことを特
    徴とする光走査型タッチパネル。
  2. 【請求項2】 前記信号レベル検出手段は、前記受光器
    の受光信号の最低レベルと共に、前記平面の範囲内に指
    示物が存在しない状態で前記受光器が走査光を受光した
    場合の受光信号の最低レベルを検出し、 前記加算手段は、前記信号レベル検出手段により検出さ
    れた二つのレベルの中間の値を前記受光器の受光信号の
    最低レベルに加算すべくなしてあることを特徴とする請
    求項1に記載の光走査型タッチパネル。
  3. 【請求項3】 指示物でタッチするための目標区域とし
    て規定された平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反
    射体と、 発光器,該発光器が発光した光を前記平面の範囲と実質
    的に平行である面内で角度走査する光走査部,及び該光
    走査部により走査される光の前記光再帰性反射体による
    反射光を受光する受光器を有する少なくとも2組の光送
    受部と、 前記受光器による受光信号を所定しきい値と比較するこ
    とにより、前記平面の範囲内に指示物が存在する場合に
    それによる遮断タイミングを検出する比較器と、 前記光走査部での走査角度及び前記比較器の比較結果に
    基づいて、前記平面の範囲内での前記指示物による走査
    光の遮断範囲を計測する計測手段と、 該計測手段による計測結果に従って前記指示物の前記平
    面の範囲内での位置及び大きさを検出する演算手段と、 前記所定平面上に指示物が存在しない場合の前記受光器
    の受光信号のレベルの継続時間を計時する計時手段とを
    備え、 前記計測手段は、前記計時手段により計時された時間内
    において前記比較手段の比較結果が変化した場合に計測
    を行なうべくなしてあることを特徴とする光走査型タッ
    チパネル。
  4. 【請求項4】 前記計時手段による計時は、起動時に自
    動的に実行されることを特徴とする請求項3に記載の光
    走査型タッチパネル。
  5. 【請求項5】 前記計時手段による計時は、所定の指示
    が与えられた場合に実行されることを特徴とする請求項
    3に記載の光走査型タッチパネル。
  6. 【請求項6】 指示物でタッチするための目標区域とし
    て規定された平面の範囲の周辺に設けられた光再帰性反
    射体と、 発光器,該発光器が発光した光を前記平面の範囲と実質
    的に平行である面内で角度走査する光走査部,及び該光
    走査部により走査される光の前記光再帰性反射体による
    反射光を受光する受光器を有する少なくとも2組の光送
    受部と、 前記受光器による受光信号を所定しきい値と比較するこ
    とにより、前記平面の範囲内に指示物が存在する場合に
    それによる遮断タイミングを検出する比較器と、 前記光走査部での走査角度及び前記比較器の比較結果に
    基づいて、前記平面の範囲内での前記指示物による走査
    光の遮断範囲を計測する計測手段と、 該計測手段による計測結果に従って前記指示物の前記平
    面の範囲内での位置及び大きさを検出する演算手段と、 前記比較器が、前記所定平面上に存在する指示物による
    遮断タイミングを検出する都度、その回数を計数する計
    数手段とを備え、 前記計測手段は、前記計数手段の計数値が2以上である
    場合は計測を行なわないようになしてあることを特徴と
    する光走査型タッチパネル。
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